JP2011178363A - 車載用ディスプレイ装置 - Google Patents

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Atsushi Ichinose
篤史 一瀬
Toshiyuki Kirino
稔之 桐野
Toshiyuki Ebata
利之 江幡
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Abstract

【課題】簡易な構成により表示パネルの押出動作を行わせることができる車載用ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】前部両側に上下方向にガイド溝61が形成され、かつ、前方向に引出されるスライダ71を有する本体部3と、下部がスライダ71と連結され、かつ、両側上部のそれぞれにガイド溝61にスライド自在に係合するガイド支持部21を設けた表示パネル2とを備え、本体部3の前部に格納された表示パネル2をガイド支持部21とスライダ71とで案内して下部側から傾倒させて本体部3の前方へ引出す車載用ディスプレイ装置1において、表示パネル2に、スライダ71との連結部分より本体部3の上方向で、かつ、表示パネル2の本体部3へ向く面上に表示パネル2を本体部3の前方向へ押し出すための弾性部材4を更に備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、本体部の前部に格納された表示パネルを、この表示パネルの下部側から傾倒させて本体の前方へ引出す車載用ディスプレイ装置に関するものである。
従来の車載用ディスプレイ装置は、通常、車両内装の美観を確保するためにダッシュボードやインストルメントパネルの内部など狭い空間に組み付けられる。このためCD、DVD等の記録媒体を取り出す取出口を表示パネルの背面側に設け、表示パネルを傾倒させて(以下、「傾倒動作」と称する)記録媒体の取出し又は挿入を行うものがある。
この表示パネルの傾倒行う際には、まず最初に操作釦が配置された表示パネルと表示部の干渉を防ぐためにバネを用いて干渉しない位置まで表示パネルを前方向に押出す(以下、「押出動作」と称する)ものがある。
この押出動作を行う機構としては、バネの弾力によりレバーを押圧し、このレバーにより表示パネルを傾倒させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、その他、押出動作を行う機構としては、バネ、レバー等の押出しのための機構を設けずに、本体部及び表示パネルの両方に電磁石を備え、この電磁石の斥力を利用することで押出動作を行うものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−47483号公報 特開2008−207655号公報
しかしながら、従来の車載用ディスプレイ装置においては、表示パネルを押し出すためにバネとレバー、または、電磁石を駆動するための部品などの機構が必要であり構造が複雑となるという問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、簡易な構成により押出動作を行うことができる車載用ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、表示パネルのスライダとの連結部分より本体部の上方向で、かつ、表示パネルの本体部へ向く面上に表示パネルを本体部の前方向へ押し出すための弾性部材を備えている。
本発明によれば、前方向へ押し出すための弾性部材により押出動作を行うため、バネや電磁石等の複雑な機構を用いることなく表示パネルを押出すことができる。このため、車載用ディスプレイ装置を簡易な構成で押出動作ができるという効果を奏する。
本発明の一実施の形態における車載用ディスプレイ装置の分解斜視図 同装置の傾倒動作時における表示パネル2の動きを説明する図 同装置の表示パネル2を正面から見た斜視図 同装置の表示パネル2を背面から見た斜視図 同装置の底シャーシ7の斜視図 同装置の表示パネル2が備える弾性部材4の形状を説明する図 同装置の押出動作時における弾性部材4の形状の変化を説明する図 同装置の押出動作時における弾性部材4の形状の変化を説明する図 同装置の押出動作時における弾性部材4の形状の変化を説明する図
以下、本発明の一実施の形態における車載用ディスプレイ装置について図1〜図6を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における車載用ディスプレイ装置の分解斜視図であり、図2は傾倒動作時における表示パネル2の動きを説明する図である。また、図3、4は表示パネル2を正面から見た斜視図および背面から見た斜視図である。図5は底シャーシ7の斜視図であり、図6は表示パネル2が備える弾性部材4の形状を説明する図である。
最初に本発明の一実施の形態における車載用ディスプレイ装置について説明する際に用いる位置関係を説明する。図1のX軸は、正方向を車載用ディスプレイ装置1の表示パネル2を正面から見て右へ向かう方向を正方向とする軸である。このX軸を左右方向と呼ぶ。また、X軸の正方向を右方向と呼び、X軸の負方向を左方向と呼ぶ。
また、図1のY軸は、X軸と垂直であって、かつ、正方向を車載用ディスプレイ装置1の本体部3から表示パネル2へ向かう方向とする軸である。このY軸を前後方向と呼ぶ。また、Y軸の正方向を前方向と呼び、Y軸の負方向を後方向と呼ぶ。
また、図1のZ軸は、X軸と垂直であって、かつ、正方向を車載用ディスプレイ装置1の表示パネル2を正面から見て上へ向かう方向を正方向とする軸である。このZ軸を上下方向と呼ぶ。また、Z軸の正方向を上方向と呼び、Z軸の負方向を下方向と呼ぶ。
また、図2の線Hは「上下方向の中心線」を示す。この「上下方向の中心線」は、Z軸に平行な直線であって、車載用ディスプレイ装置1の横幅におけるX軸方向の略中心を通る線をいう。
また、図2の線Wは「左右方向の中心線」を示す。この「左右方向の中心線」は、X軸に平行な直線であって、車載用ディスプレイ装置1の縦幅におけるZ軸方向の略中心を通る線をいう。
本発明の一実施の形態における車載用ディスプレイ装置は、各種表示を行う表示パネル2と、この表示パネル2を収納する本体部3で構成される。この表示パネル2には、後述する弾性部材4を備える。
本体部3は、各種釦を有する操作パネル5と、表示パネル2の移動方向を制限するガイド板6と、表示パネル2を本体部3の前方向に押出す機構を有する底シャーシ部7と、CD等を再生するための機構を有するデッキ部8とで構成される。以下、各構成を詳述する。
表示パネル2は、図3に示すように液晶ディスプレイなどの表示画面と、ガイド支持部21を有する。このガイド支持部21は表示パネル2の両側面で、かつ、本体部3の左右
方向の中心線より上方向にそれぞれ1つずつ備えられる。このガイド支持部21は後述するガイド板6のガイド溝61に係合し、表示パネル2の傾倒動作の際に、表示パネル2を本体部3に対し上下方向に誘導する役割をなす。
また、図4に示すように表示パネル2は連結部22を備える。この連結部22は表示パネル2の両側面で、かつ、本体部3の左右方向の中心線より下方向側にそれぞれ1つずつ備えられる。この連結部22は、後述する底シャーシ部7が備えるスライダ71に連結され、表示パネル2の傾倒動作の際に、表示パネル2を本体部3に対し前方向に誘導する役割をなす。
弾性部材4は、図4に示すように表示パネル2の上面の、本体部3の上下方向の中心線に対して左右対称に2つ設置される。この弾性部材4は、表示パネル2の本体部3へ向く面上に位置し、表示パネル2を本体部3の前方向へ押し出すものである。
弾性部材4は表示パネル2と操作パネル5との間の干渉防止のため、傾倒動作が始まる前(図2(a))は、本体部3の一部である操作パネル5との間で圧縮された状態となる。
操作パネル5は、本体部3の一部を構成するものであり、ユーザが車載用ディスプレイ装置1への各種の操作を行うための釦等を有する。ここで、各種の操作とは、例えば、CDやDVD等の記録媒体を格納または挿入を開始するための操作である。この操作がされると表示パネル2の傾倒動作が開始する。
図2を用いて傾倒動作時の表示パネル2の動きを説明する。図2(a)は傾倒動作前の状態である。上記操作が行われると表示パネル2は、図2(b)に示すようにガイド溝61とスライダ71とで案内され、下部側から傾倒させて本体部3の前方へ引出される。傾倒動作が終了すると、後述するデッキ部8のディスク挿入口81が現れる。ユーザはこのディスク挿入口81にCDやDVD等のディスクを挿入することができる。
ガイド板6は、本体部3の一部であり、操作パネル5とデッキ部8との間に位置する。ガイド板6には両側面の略上下方向にガイド溝61が形成される。このガイド溝61は表示パネル2のガイド支持部21と係合し、傾倒動作の際に表示パネル2を本体部3に対し上下方向に誘導する。
底シャーシ部7は本体部3の一部であり、本体部3の底面に位置する。ここで底面とは、本体部3の下方向の面を意味する。
底シャーシ部7は、表示パネル2を前方向に誘導するスライダ71と、スライダ71を駆動するためのモータ72と、モータ72で発生した動力をスライダ71へ伝達するギア73と、スライダ71を誘導するレール74とを備える。
スライダ71は、底シャーシ部7の両端にそれぞれ備えられ、本体部3の前方向へ突出可能となっている。スライダ71は表示パネル2の連結部22と連結し、表示パネル2の下部を押出す役割をなす。
モータ72はスライダ71を駆動させる動力を発生させるものであり、ギア73はモータ72の回転力を前方向に変換してスライダ71へ伝達する。
レール74は、スライダ71と係合しスライダ71の稼動を前後方向となるように規制するものである。このため、レール74は底シャーシ部7の左右両側に位置して本体部3
の前後方向にスライダ71を誘導する。
傾倒動作が開始されるとスライダ71が本体部3の前方向へ突出する。表示パネルの連結部22とスライダ71は回動可能に連結されてる。また、表示パネル2はその動きがガイド支持部21とにより上下方向に制限されいるため、傾倒動作が開始されると、表示パネル2はその下部側から突出して傾倒し、表示パネル2上部はガイド溝61に沿って本体部3の下方向へ移動する。
傾倒動作前は、モータ72の負荷により表示パネル2は固定されている。傾倒動作が開始されると、図示しないデッキ部8の制御部からモータ72へ駆動開始の信号が送信される。モータ72が駆動可能となると、モータ72の負荷がなくなり、弾性部材4の弾性力により表示パネル2が本体部3の前方向へ押出される。
デッキ部8は、CD、DVDなどのディスクに記録された楽曲、映像などのコンテンツを再生し、表示パネル2へ表示、または、図示しないスピーカへ出力するための機能を有するものである。
デッキ部8は本体部3の前面側にディスク挿入口81を備える。このディスク挿入口81は、傾倒動作前においては表示パネル2で隠されており、傾倒動作が終了すると現れ、ユーザが使用可能となる。
図6は弾性部材4の形状を説明する図である。弾性部材4は、表示パネル2に設置するための台座部42と、表示パネル2を本体部3から押出すための反力を発生させるための押出部41を有する。
弾性部材4は本体部3の上下方向の中心線上に対して左右対象である位置に2個備えられる。また、弾性部材4はスライダ71と表示パネル2との連結位置から本体部の上方向に配置される。このとき、弾性部材4はできるだけ連結位置に対し、本体部の上方向で、かつ、できるだけ距離を遠くすることが望ましい。
このようにすることにより、弾性部材4の位置がスライダ71による表示パネル2の回転軸から遠くなり、スライダ71と表示パネル2との連結位置を支点とする力点(弾性部材4の位置)までの距離が長くなるため、表示パネル2を前方向に押し出す反力の効果を大きくすることができるからである。
押出部41は、ゴム等の弾性体により構成される。ここでゴム等とは、例えば、シリコンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、エラストマである。台座部42は、押出部41とは異なる材質で形成することができる。
押出部41の形状は、例えば、半球形かつ中空のアーチ状に形成される。押出部41の形状は必ずしも半球状である必要はなく方形状、三角状であってもよい。また、押出部41は中空である必要はなくゴム等で一様に形成してもよい。この押出部41押出部は表示パネル2から本体部3本体部へ向かって突出する。
ゴム等を用いることで、車両による振動を受け周囲部品と干渉することがあっても異音等は発生しにくいという効果を奏する。
以上のように構成された車載用ディスプレイ装置について、図2および図7〜図9を用いてその動作を説明する。図7〜図9は本発明の一実施の形態における車載用ディスプレイ装置の押出動作時における弾性部材4の形状の変化を説明する図である。
まず最初に、図7に示すように、表示パネル2が本体部3の操作パネル5内に格納された状態では弾性部材4は操作パネル5と表示パネル2の間で挟まれ圧縮された状態となる。この状態は図2(a)の状態と同じである。
この時、弾性部材4が圧縮されおり、表示パネル2には弾性部材4による弾力がかかるが、スライダ71のモータの負荷により前後方向の変位が出来ない。
押出動作が開始されると、図8に示すようにスライダ71が表示パネル2を押し出し、これと同時に弾性部材4がスライダ71の負荷から開放されることにより表示パネル2が押出される。この状態は図2(a)から図2(b)へ変異する際の図2(a)直後の状態である。
図8の次に図9に示すように、表示パネル2が操作パネル5に干渉しない位置まで押し出されると、弾性部材4は操作パネル5から離れ開放された状態となる。

以上のように本実施の一形態によれば、表示パネル2とスライダ71との連結部分より本体部3の上方向に備えた弾性部材4により押出動作を行うため、バネや電磁石等の複雑な機構を用いることなく表示パネル2を押出すことができる。このため、車載用ディスプレイ装置1を簡易な構成で押出動作ができるという効果を奏する。
なお、本実施の形態では、
台座部42は押出部41とは異なる材質でもよいと記載したが、台座部42と押出部41とを同じ材質で一体形成することもできる。このようにすることで、弾性部材4を容易に形成することができるため製造コストを低減することができる。
なお、本実施の形態では、押出部41の形状は、方形状、三角状であってもよいと記載したが、半球状であることが最も望ましい。角のない半球状とすることで、弾性部材4と本体部3の一部である操作パネル5との接点がずれた場合でも同じ反力を発生させることができる。
なお、本実施の形態では、押出部41は、ゴム等で一様に形成してもよいと記載したが、中空であることが最も望ましい。
ゴム等は水蒸気を含むと、特に低温にて硬度が増加する。その結果、反力が大きくなりすぎて表示パネル2が本体部3へ収まらなくなってしまう。そこで、上記のごとく押出部41を中空とすることでゴム等の体積を減らし温度変化による反力の増加を最小限に留めて、表示パネル2が本体部3へ収まらなくなるのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、この時、弾性部材4は2個設置されると記載したが、弾性部材4は、本体部3の上下方向の中心線上に少なくとも1個備えることができる。
中心線上でない場合、押出動作の際、表示パネル2へかかる反力が不均衡となるので、表示パネル2が本体部3の上下方向を軸として微小回転してしまう。
そこで、弾性部材4を本体部3の上下方向の中心線上に備えることで、押出動作の際、表示パネル2にかかる圧力を均等とすることができ、表示パネル2が本体部3の上下方向を軸として回転するのを最小限にすることができる。また、弾性部材4の数を最小の1個にすることができコストを低減することができる。
なお、本実施の形態では、弾性部材4は2個設置されると記載したが、本体部3の上下方向の中心線に対して左右対象である位置を組として偶数個の備えることができる。
左右対象でない場合、押出動作の際、表示パネル2へかかる反力が不均衡となるので、表示パネル2が本体部3の上下方向を軸として微小回転してしまう。
そこで、弾性部材4を本体部3の上下方向の中心線上に対して左右対象である位置に偶数個備えることで、押出動作の際、表示パネル2にかかる圧力を本体部3の左右方向に対して均等とすることができ、表示パネル2が本体部3の上下方向を軸とする回転するのを防止することができる。
また、表示パネル2にかかる圧力が押出動作を行うのに不十分である場合は、左右対象である位置に偶数個の組数を増加させることで押出動作を行うのに十分な圧力を確保することができる。
本発明の車載用ディスプレイ装置は、本体部の前部に格納された表示パネルの下部側から傾倒させて本体の前方へ引出す車載用ディスプレイ装置等として有用である。
1 車載用ディスプレイ装置
2 表示パネル
21 ガイド支持部
22 連結部
3 本体部
4 弾性部材
41 押出部
42 台座部
5 操作パネル
6 ガイド板
61 ガイド溝
7 底シャーシ部
71 スライダ
72 モータ
73 ギア
74 レール
8 デッキ部
81 ディスク挿入口

Claims (5)

  1. 両側に上下方向にガイド溝が形成され、かつ、前方向に引出されるスライダを有する本体部と、
    下部が前記スライダと連結され、かつ、両側上部のそれぞれに前記ガイド溝にスライド自在に係合するガイド支持部を設けた表示パネルとを備え、
    前記本体部の前部に格納された前記表示パネルを前記ガイド支持部とスライダとで案内して下部側から傾倒させて前記本体部の前方へ引出す車載用ディスプレイ装置において、
    前記表示パネルに、前記スライダとの連結部分より前記本体部の上方向で、かつ、前記表示パネルの前記本体部へ向く面上に前記表示パネルを前記本体部の前方向へ押し出すための弾性部材を更に備えたことを特徴とする車載用ディスプレイ装置。
  2. 前記弾性部材は、半球状で、かつ、ゴム製の押出部を有し、この押出部は前記表示パネルから前記本体部へ向かって突出することを特徴とする請求項1に記載の車載用ディスプレイ装置。
  3. 前記弾性部材が有する押出部は中空であることを特徴とする請求項2に記載の車載用ディスプレイ装置。
  4. 前記弾性部材は、前記本体部の上下方向の中心線に対して左右対象である位置を組として偶数個の備えることを特徴とする請求項1に記載の車載用ディスプレイ装置。
  5. 前記弾性部材は、前記本体部の上下方向の中心線上の位置に少なくとも1個の備えることを特徴とする請求項1に記載の車載用ディスプレイ装置。
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