JP2011174607A - スプライン加工方法及びスプラインシャフト - Google Patents

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Abstract

【課題】スプラインシャフトの軸方向伸縮を滑らかにすることができるスプラインシャフトのスプライン加工方法及びスプラインシャフトを提供する。
【解決手段】金属製のスプラインシャフト(雄スプラインシャフト)1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向両端位置の金属表面のオーバピン径を軸方向中間部分に比べて小径に形成する。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。次に、スプラインシャフト1の樹脂層3に熱を加えて樹脂を膨張させる。そして、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両のステアリングシャフトに組込み、雄軸と雌軸をトルク伝達可能に且つ軸方向に摺動自在に嵌合した車両ステアリング装置用伸縮軸に関し、特に樹脂層で被覆されたスプラインシャフトに、所定のオーバピン径を形成するスプライン加工方法及び、製造されたスプラインシャフトに関するものである。
自動車の操舵機構部の伸縮軸には、自動車が走行する際に発生する軸方向の変位を吸収
し、ステアリングホイール上にその変位や振動を伝えない性能が要求される。さらに、運
転者が自動車を運転するのに最適なポジションを得るためにステアリングホイールの位置
を軸方向に移動し、その位置を調整する機能が要求される。これらの何れの場合にも、伸
縮軸は、ガタ音を低減すること、ステアリングホイール上のガタ感を低減すること、及び
軸方向の摺動動作時における摺動抵抗を低減することが要求される。
従来より、車両ステアリング装置用伸縮軸等のスプラインシャフトのスプライン外周表面は、消音、耐摩耗性、摺動荷重の低減等を目的として、ナイロン系樹脂等による樹脂層で被覆されている。この樹脂層の形成には、樹脂層の膜厚を厚めに形成した後、ブローチ加工や切削加工等により所定の膜厚に仕上げている。
しかしながら、従来のブローチ加工では、ブローチ型の歯とスプラインシャフトの歯が
周方向において正確に合致しない。このため、従来のブローチ加工により樹脂層の膜厚を
200μm以下に仕上げようとすると、スプラインシャフトの歯の左右で樹脂層の膜厚が
異なり、ひどい場合には下地が露出するという課題があった。
この部分の改善の先行技術としては、特許文献1のスプラインシャフトがある。特許文献1のスプラインシャフトは、ブローチ型の歯とスプラインシャフトの歯との間の間隔が周方向で均一となるように位置関係を決定した状態で、前記ブローチ型に前記スプラインシャフトを通すことにより、樹脂層の膜厚を均一に仕上げるというものである。
しかしながら、この特許文献1のスプラインシャフトでは、スプラインシャフトの樹脂層をブローチ型で加工をすることで、加工後のスプラインのオーバピン径が軸方向に均一となる。軸方向に均一となると、スプラインシャフトの軸方向伸縮の際に、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角が雌スプラインシャフトと引っかかりを起こし、軸方向伸縮が滑らかにならなくなる可能性があるという問題が有った。
また、スプラインシャフトでは、伸縮による摺動状態を滑らかにするために、グリース等の潤滑剤を摺動面に使用する。しかし、スプラインのオーバピン径が軸方向に均一となると、グリース等の潤滑剤を摺動面に入れて雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトを組んだときに、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角で潤滑剤が掻き取られてしまい摺動面に潤滑剤が行き渡りづらいという可能性があるという問題が有った。さらに、スプラインのオーバピン径が軸方向に均一となると、スプラインシャフトの伸縮を繰り返すうちに、摺動面の潤滑剤が減ってしまうという可能性があるという問題が有った。
また、スプラインシャフトを樹脂層で被膜すると、伸縮軸の折れ曲げ方向の剛性が、樹脂を被膜しないものに比べて低くなる。折れ曲げ方向の剛性が低くなると、操舵感が悪くなるといった問題があった。特許文献1のスプラインシャフトでは、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトの製造誤差により、軸方向の接触具合が変わり、折り曲げ方向の剛性が変化してしまう可能性があるという問題が有った。
特許第3851101号公報
本発明が解決しようとする第1の課題は、スプラインシャフトの軸方向伸縮を滑らかにすることができるスプラインシャフトのスプライン加工方法及びスプラインシャフトを提供することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、スプラインシャフトの摺動面に潤滑剤を行き渡らせ、さらに、摺動面に潤滑剤を保つことのできるスプラインシャフトのスプライン加工方法及びスプラインシャフトを提供することである。
本発明が解決しようとする第3の課題は、スプラインシャフトの折れ曲げ方向の剛性を一定にすることができるスプラインシャフトのスプライン加工方法及びスプラインシャフトを提供することである。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、外周表面に樹脂層が被覆された金属製の雄スプラインシャフトであって、上記雄スプラインシャフトの樹脂層表面のオーバピン径が、雄スプラインシャフトの軸方向位置によって異なるオーバピン径に形成されていることを特徴とする雄スプラインシャフトである。
第2番目の発明は、第1番目の発明の雄スプラインシャフトにおいて、上記雄スプラインシャフトの金属表面のオーバピン径が、雄スプラインシャフトの軸方向位置によって異なるオーバピン径に形成されていることを特徴とする雄スプラインシャフトである。
第3番目の発明は、第1番目から第2番目までのいずれかの発明の雄スプラインシャフトにおいて、上記雄スプラインシャフトが中空であることを特徴とする雄スプラインシャフトである。
第4番目の発明は、第1番目から第3番目までのいずれかの発明の雄スプラインシャフトにおいて、上記雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径が軸方向中間位置のオーバピン径よりも小径に形成されていることを特徴とする雄スプラインシャフトである。
第5番目の発明は、第1番目から第3番目までのいずれかの発明の雄スプラインシャフトにおいて、上記雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径が軸方向中間位置のオーバピン径よりも大径に形成されていることを特徴とする雄スプラインシャフトである。
第6番目の発明は、金属製の雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径を軸方向中間位置のオーバピン径に比べて小径に形成する工程、上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、上記樹脂層の温度を常温よりも上げて樹脂層を膨張させる工程、上記樹脂層を膨張させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたことを特徴とするスプライン加工方法である。
第7番目の発明は、金属製の雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径を軸方向中間位置のオーバピン径に比べて大径に形成する工程、上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、上記樹脂層の温度を常温よりも下げて樹脂層を収縮させる工程、上記樹脂層を収縮させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたことを特徴とするスプライン加工方法である。
第8番目の発明は、金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べて小径に形成する工程、上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、上記樹脂層の温度を常温よりも上げて樹脂層を膨張させる工程、上記樹脂層を膨張させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたことを特徴とするスプライン加工方法である。
第9番目の発明は、金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べて大径に形成する工程、上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、上記樹脂層の温度を常温よりも下げて樹脂層を収縮させる工程、上記樹脂層を収縮させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたことを特徴とするスプライン加工方法である。
第10番目の発明は、金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバピン径を軸方向両端位置のオーバピン径に比べて小径に形成する工程、上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、上記樹脂層の温度を常温よりも上げて樹脂層を膨張させる工程、上記樹脂層を膨張させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたことを特徴とするスプライン加工方法である。
第11番目の発明は、金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバピン径を軸方向両端位置のオーバピン径に比べて大径に形成する工程、上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、上記樹脂層の温度を常温よりも下げて樹脂層を収縮させる工程、上記樹脂層を収縮させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたことを特徴とするスプライン加工方法である。
本発明の雄スプラインシャフトは、外周表面に樹脂層が被覆された金属製の雄スプラインシャフトであって、雄スプラインシャフトの樹脂層表面のオーバピン径が、雄スプラインシャフトの軸方向位置によって異なるオーバピン径に形成されている。
本発明で、雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置のオーバピン径よりも小径に形成すれば、雌スプラインシャフトと引っかかりを起こすことなく滑らかな軸方向収縮が可能となる。
また、本発明で、雄スプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べて小径に形成すれば、組み立て前に摺動面に潤滑剤を入れて雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトを組んでも、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角で潤滑剤が掻き取られることなく摺動面に潤滑剤が行き渡る。さらに、雄スプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバーピン径が小さいため、軸方向中間位置に潤滑剤を保つことが可能となる。
また、本発明によれば、雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置のオーバピン径よりも大径に形成すれば、雄スプラインシャフトの両端部が雌スプラインシャフトに接触することになり、折り曲げ方向の剛性を狙いの値にすることが可能となる。
本発明のスプラインシャフトを有するステアリング装置の全体を示す斜視図である。 図1の中間シャフトの一部を切断した拡大側面図である。 本発明に係るブローチ加工によるスプライン加工方法を示す一部断面側面図である。 本発明に係る実施例1のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図4のスプラインシャフトの樹脂層の温度を上げた状態を示す一部断面側面図である。 図5のスプラインシャフトのブローチ加工を行った後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図6のスプラインシャフトの樹脂層の温度を常温まで冷却した後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図7のA−A線に沿った正面断面拡大図である。 図7のB−B線に沿った正面断面拡大図である。 本発明に係る実施例2のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図10のスプラインシャフトの樹脂層を冷却した状態を示す一部断面側面図である。 本発明に係る実施例3のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図12のスプラインシャフトの樹脂層の温度を上げた状態を示す一部断面側面図である。 図13のスプラインシャフトのブローチ加工を行った後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図14のスプラインシャフトの樹脂層の温度を常温まで冷却した後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 本発明に係る実施例4のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、実施例3の図15相当図である。 本発明に係る実施例5のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図17のスプラインシャフトの樹脂層を冷却した状態を示す一部断面側面図である。 本発明に係る実施例6のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図19のスプラインシャフトの樹脂層の温度を上げた状態を示す一部断面側面図である。 図20のスプラインシャフトのブローチ加工を行った後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図21のスプラインシャフトの樹脂層の温度を常温まで冷却した後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 本発明に係る実施例7のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。 図23のスプラインシャフトの樹脂層を冷却した状態を示す一部断面側面図である。
以下本発明の実施例1から実施例7について説明する。
図1は本発明のスプラインシャフトを有するステアリング装置の全体を示す斜視図であり、コラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置である。図1に示すコラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置は、ステアリングホイール101の操作力を軽減するために、コラム105に取付けた操舵補助部(電動アシスト機構)102の操舵補助力をステアリングシャフトに付与し、中間シャフト106を介して、ラックピニオン式のステアリングギヤ103のラックを往復移動させ、タイロッド104を介して舵輪を操舵する方式のパワーステアリング装置である。
図2は図1の中間シャフト106の一部を切断した拡大側面図である。図1、図2に示すように、上記操舵補助部102の車体前方側端面から突出した出力軸107は、自在継手108Aを介して、中間シャフト106の雌中間シャフト106Aの後端部に連結している。また、この中間シャフト106の雄中間シャフト106Bの前端部に、別の自在継手108Bを介して、ステアリングギヤ103の入力軸109を連結している。雌中間シャフト106Aには雌スプラインが形成され、雄中間シャフト106Bには雄スプラインが形成されて、スプライン係合している。
従って、雄中間シャフト106Bは雌中間シャフト106Aに対して、軸方向に相対摺動可能に、かつ、回転トルクを伝達可能に結合している。図示しないピニオンが、この入力軸109の前端部に形成されている。また、図示しないラックが、このピニオンに噛み合っており、ステアリングホイール101の回転が、タイロッド104を移動させて、図示しない車輪を操舵する。本発明の実施例のスプラインシャフトは、中間シャフト106の雄中間シャフト106Bに適用するのが好ましいが、ステアリング装置の任意の雄スプラインシャフトに適用することができる。
図3は本発明に係るブローチ加工によるスプライン加工方法を示す一部断面側面図であり、図4は本発明に係る実施例1のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、金属製のスプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径が軸方向中間部分に比べ小さい。図5は図4のスプラインシャフトの樹脂層の温度を上げた状態を示す一部断面側面図であり、図6は図5のスプラインシャフトのブローチ加工を行った後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、2点鎖線部は、ブローチ型での加工により削り落とされた樹脂層を示す。
図7は図6のスプラインシャフトの樹脂層の温度を常温まで冷却した後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、図8は図7のA−A線に沿った正面断面拡大図であり、図9は図7のB−B線に沿った正面断面拡大図である。以下、図に基づいてこのスプライン加工方法について説明する。
実施例1のスプライン加工方法においては、まず、図4に示すように、金属製のスプラインシャフト(雄スプラインシャフト)1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向両端位置の金属表面のオーバピン径を軸方向中間部分に比べて小径に形成する。軸方向位置によってオーバピン径が異なるスプラインシャフト1を成形方法するには、転造加工が好ましい。また、軸方向位置によって直径が異なる金属製の円柱棒を作成し、この円柱棒に、転造加工によってスプラインを形成してもよい。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。ここでは、樹脂層3の膜厚を求められる膜厚より厚めに形成している。
次に、図5に示すように、スプラインシャフト1の樹脂層3に熱を加えて樹脂を膨張させる。加熱により、スプラインシャフト1の外径が大きくなり、歯厚も大きくなるため、樹脂層表面のオーバピン径も大きくなる。そして、図3に示すように、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。このように加工することにより、加工直後、図6に示すように、スプラインシャフト1のオーバピン径が小さい軸方向両端位置の樹脂層3の厚さが、軸方向中間部分の樹脂層3の厚さよりも大きくなる。
その後、樹脂層3を冷やして常温にする。図7、図8、図9に示すように、冷やすことで樹脂層3の厚さの大きい部分が、小さい部分に比べ収縮量が多くなる。
以上のように加工することによって、スプラインシャフト1の樹脂層3の軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径を小さくすることが出来る。
上記のようにして作られたスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径が小さく、樹脂層3の軸方向中間部の樹脂層表面のオーバピン径が大きくなる。そのため、スプラインシャフト1の軸方向伸縮の際に、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角が雌スプラインシャフトと引っかかりを起こすことなく、スプラインシャフト1の軸方向伸縮を滑らかにすることができる。
樹脂に熱を加える方法は、インダクションヒータでスプラインシャフト1内部の金属部分を誘導加熱する、熱した物を近づける若しくは接触させる、熱い空気を当てる、熱伝導によるなどにより加熱してもよい。
次に本発明の実施例2について説明する。図10は本発明に係る実施例2のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。図11は図10のスプラインシャフトの樹脂層を冷却した状態を示す一部断面側面図である。図11では、スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径が軸方向中間部分に比べ大きい。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例2のスプライン加工方法においては、まず、図10に示すように、金属製のスプラインシャフト1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向両端位置の金属表面のオーバピン径を軸方向中間部分に比べて大径に形成する。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。ここでは、樹脂層3の膜厚を求められる膜厚より厚めに形成している。
次に、図11に示すように、スプラインシャフト1の樹脂層3を冷却し樹脂を収縮させる。冷却することで、樹脂層3の厚さの大きい軸方向中間部分が、樹脂層3の厚さの小さい軸方向両端部分に比べ収縮量が多くなる。そして、図3に示すように、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。このように加工することにより、加工直後、図示はしないが、スプラインシャフト1のオーバピン径が大きい軸方向両端位置の樹脂層3の厚さが、軸方向中間部分の樹脂層3の厚さよりも小さくなる。
その後、樹脂層3を温めて常温にする。図示はしないが、温めることで樹脂層3の厚さの小さい軸方向両端部分が、樹脂層3の厚さの大きい軸方向中間部分に比べ膨張量が少なくなる。
以上のように加工することによって、スプラインシャフト1の樹脂層3の軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径を小さくすることが出来る。
上記のようにして作られたスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径が小さく樹脂層の軸方向中間部の樹脂層表面のオーバピン径が大きくなる。そのため、スプラインシャフト1の軸方向伸縮の際に、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角が雌スプラインシャフトと引っかかりを起こすことなく、スプラインシャフト1の軸方向伸縮を滑らかにすることができる。
樹脂を冷却する方法は、冷やした物を近づける若しくは接触させる、冷たい空気を当てる、などにより冷却してもよい。
次に本発明の実施例3について説明する。図12は本発明に係る実施例3のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、金属製のスプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径が、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べ小さい。図13は図12のスプラインシャフトの樹脂層の温度を上げた状態を示す一部断面側面図であり、図14は図13のスプラインシャフトのブローチ加工を行った後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、2点鎖線部は、ブローチ型での加工により削り落とされた樹脂層を示す。
図15は図14のスプラインシャフトの樹脂層の温度を常温まで冷却した後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例3のスプライン加工方法においては、まず、図12に示すように、金属製のスプラインシャフト1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向中間位置と軸方向両端位置の金属表面のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置の金属表面のオーバピン径に比べて小径に形成する。軸方向位置によってオーバピン径が異なるスプラインシャフト1を成形方法する方法は、実施例1と同様である。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。ここでは、樹脂層3の膜厚を求められる膜厚より厚めに形成している。
次に、図13に示すように、スプラインシャフト1の樹脂層3に熱を加えて樹脂を膨張させる。加熱により、スプラインシャフト1の外径が大きくなり、歯厚も大きくなるため、オーバピン径も大きくなる。そして、図3に示すように、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。このように加工することにより、加工直後、図14に示すように、スプラインシャフト1のオーバピン径が小さい軸方向中間位置と軸方向両端位置の樹脂層3の厚さが、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置の樹脂層3の厚さよりも大きくなる。
その後、樹脂層3を冷やして常温にする。図15、図8、図9に示すように、冷やすことで樹脂層3の厚さの大きい部分が、小さい部分に比べ収縮量が多くなる。
以上のように加工することによって、スプラインシャフト1の樹脂層3の軸方向中間位置と軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径を小さくすることが出来る。
上記のようにして作られたスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向中間位置と軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径が小さく、樹脂層3の軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置の樹脂層表面のオーバピン径が大きくなる。そのため、グリース等の潤滑剤を摺動面に入れて雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトを組んだときに、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角で潤滑剤が掻き取られてしまうことなく、スプラインシャフト1の摺動面に潤滑剤を行き渡らせることができ、さらに、摺動面に潤滑剤を保つことができる。
樹脂に熱を加える方法は、インダクションヒータでスプラインシャフト1内部の金属部分を誘導加熱する、熱した物を近づける若しくは接触させる、熱い空気を当てる、熱伝導によるなどにより加熱してもよい。
次に本発明の実施例4について説明する。図16は本発明に係る実施例4スプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、実施例3の図15相当図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例4は実施例3の変形例であって、スプラインシャフト1を中空に形成した例である。図16に示すように、スプラインシャフト1を中空にすれば、スプラインシャフト1の樹脂層3に熱を加えて樹脂を膨張させる際、スプラインシャフト1の温度上昇が早くなるため、樹脂を膨張させる時間を短縮することができるため、製造時間を短縮でき、好ましい。スプラインシャフト1を中空にする方法は、本発明の全ての実施例に適用することができる。
次に本発明の実施例5について説明する。図17は本発明に係る実施例5のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。図18は図17のスプラインシャフトの樹脂層を冷却した状態を示す一部断面側面図である。図18では、スプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径が、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べ大きい。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例5のスプライン加工方法においては、まず、図17に示すように、金属製のスプラインシャフト1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向中間位置と軸方向両端位置の金属表面のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置の金属表面のオーバピン径に比べて大径に形成する。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。ここでは、樹脂層3の膜厚を求められる膜厚より厚めに形成している。
次に、図18に示すように、スプラインシャフト1の樹脂層3を冷却し樹脂を収縮させる。冷却することで、樹脂層3の厚さの大きい軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置が、樹脂層3の厚さの小さい軸方向中間位置と軸方向両端位置に比べ収縮量が多くなる。そして、図3に示すように、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。このように加工することにより、加工直後、図示はしないが、スプラインシャフト1のオーバピン径が大きい軸方向中間位置と軸方向両端位置の樹脂層3の厚さが、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置の樹脂層3の厚さよりも小さくなる。
その後、樹脂層3を温めて常温にする。図示はしないが、温めることで樹脂層3の厚さの小さい部分が、樹脂層3の厚さの大きい部分に比べ膨張量が少なくなる。
以上のように加工することによって、スプラインシャフト1の樹脂層3の軸方向中間位置と軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径を小さくすることが出来る。
上記のようにして作られたスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向中間位置と軸方向両端位置の樹脂層表面のオーバピン径が小さく、樹脂層3の軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置の樹脂層表面のオーバピン径が大きくなる。そのため、グリース等の潤滑剤を摺動面に入れて雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトを組んだときに、雄スプラインシャフトの軸方向端部の角で潤滑剤が掻き取られてしまうことなく、スプラインシャフト1の摺動面に潤滑剤を行き渡らせることができ、さらに、摺動面に潤滑剤を保つことができる。
樹脂を冷却する方法は、冷やした物を近づける若しくは接触させる、冷たい空気を当て
る、などにより冷却してもよい。
次に本発明の実施例6について説明する。図19は本発明に係る実施例6のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、金属製のスプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバピン径が、軸方向両端位置のオーバピン径に比べ小さい。図20は図19のスプラインシャフトの樹脂層の温度を上げた状態を示す一部断面側面図であり、図21は図20のスプラインシャフトのブローチ加工を行った後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図であり、2点鎖線部は、ブローチ型での加工により削り落とされた樹脂層を示す。
図22は図21のスプラインシャフトの樹脂層の温度を常温まで冷却した後のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例6のスプライン加工方法においては、まず、図19に示すように、金属製のスプラインシャフト1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向中間位置の金属表面のオーバピン径を、軸方向両端位置の金属表面のオーバピン径に比べ小径に形成する。軸方向位置によってオーバピン径が異なるスプラインシャフト1を成形方法する方法は、実施例1と同様である。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。ここでは、樹脂層3の膜厚を求められる膜厚より厚めに形成している。
次に、図20に示すように、スプラインシャフト1の樹脂層3に熱を加えて樹脂を膨張させる。加熱により、スプラインシャフト1の外径が大きくなり、歯厚も大きくなるため、オーバピン径も大きくなる。そして、図3に示すように、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。このように加工することにより、加工直後、図21に示すように、スプラインシャフト1のオーバピン径が小さい軸方向中間位置の樹脂層3の厚さが、軸方向両端部分の樹脂層3の厚さよりも大きくなる。
その後、樹脂層3を冷やして常温にする。図22、図8、図9に示すように、冷やすことで樹脂層3の厚さの大きい部分が、小さい部分に比べ収縮量が多くなる。
以上のように加工することによって、スプラインシャフト1の樹脂層3の軸方向中間位置のオーバピン径を、軸方向両端位置のオーバピン径よりも小さくすることが出来る。
上記のようにして作られたスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向中間位置の樹脂層表面のオーバピン径が小さく、樹脂層3の軸方向両端部分の樹脂層表面のオーバピン径が大きくなる。そのため、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトは、スプラインの軸方向両端部で接触することとなる。
その結果、スプラインシャフト1の製造誤差等により、軸方向の接触具合が変わり、折り曲げ方向の剛性が変化してしまうことがなく、スプラインの折れ曲げ方向の剛性を一定にすることができる。また、雄スプラインシャフトの両端部が雌スプラインシャフトに接触することになり、折り曲げ方向の剛性を狙いの値にすることができる。さらに、雄スプラインシャフトの両端部が雌スプラインシャフトに接触することになり、折り曲げ方向の剛性を高くすることができる。
また上記のようにして作られるスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向中間位置の樹脂層表面のオーバピン径と、樹脂層3の軸方向両端部分の樹脂層表面のオーバピン径の差を小さく形成することもできる。このようにすれば、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトとの伝達トルクが無いときや小さいときには、樹脂層3の軸方向両端部分だけで接触させることができる。また、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトとの伝達トルクが大きくなると、樹脂層3の軸方向中間位置も接触することで、樹脂層3の軸方向全体で伝達トルクを受けるようにすることができ、常時接触している軸方向両端部分の樹脂層3のへたりや摩耗等を緩和することができる。
樹脂に熱を加える方法は、インダクションヒータでスプラインシャフト1内部の金属部分を誘導加熱する、熱した物を近づける若しくは接触させる、熱い空気を当てる、熱伝導によるなどにより加熱してもよい。
次に本発明の実施例7について説明する。図23は本発明に係る実施例7のブローチ加工を行う前のスプラインシャフトを示す一部断面側面図である。図24は図23のスプラインシャフトの樹脂層を冷却した状態を示す一部断面側面図である。図24では、スプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバピン径が軸方向両端部分に比べ大きい。以下の説明では、上記実施例と異なる構造部分についてのみ説明し、重複する説明は省略する。また、同一部品には同一番号を付して説明する。
実施例7のスプライン加工方法においては、まず、図23に示すように、金属製のスプラインシャフト1を形成する。このスプラインシャフト1は、軸方向中間位置の金属表面のオーバピン径を軸方向両端部分に比べて大径に形成する。このスプラインシャフト1の外周表面に樹脂粉末を付着させた後、熱で溶融することにより、樹脂層3が形成される。ここでは、樹脂層3の膜厚を求められる膜厚より厚めに形成している。
次に、図24に示すように、スプラインシャフト1の樹脂層3を冷却し樹脂を収縮させる。冷却することで、樹脂層3の厚さの大きい軸方向両端部分が、樹脂層3の厚さの小さい軸方向中間部分に比べ収縮量が多くなる。そして、図3に示すように、ブローチ型2とスプラインシャフト1をスプラインシャフト1の軸方向に相対移動させることにより、ブローチ型2により樹脂層3が削り落とされて所定のオーバピン径のスプラインシャフトに仕上げられる。このように加工することにより、加工直後、図示はしないが、スプラインシャフト1のオーバピン径が大きい軸方向中間位置の樹脂層3の厚さが、軸方向両端部分の樹脂層3の厚さよりも小さくなる。
その後、樹脂層3を温めて常温にする。図示はしないが、温めることで樹脂層3の厚さの小さい軸方向中間部分が、樹脂層3の厚さの大きい軸方向両端部分に比べ膨張量が少なくなる。
以上のように加工することによって、スプラインシャフト1の樹脂層3の軸方向中間位置の樹脂層表面のオーバピン径を小さくすることが出来る。
上記のようにして作られたスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向中間位置の樹脂層表面のオーバピン径が小さく、樹脂層3の軸方向両端部分の樹脂層表面のオーバピン径が大きくなる。そのため、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトは、スプラインの軸方向両端部で接触することとなる。
その結果、スプラインシャフト1の製造誤差等により、軸方向の接触具合が変わり、折り曲げ方向の剛性が変化してしまうことがなく、スプラインの折れ曲げ方向の剛性を一定にすることができる。また、雄スプラインシャフトの両端部が雌スプラインシャフトに接触することになり、折り曲げ方向の剛性を狙いの値にすることができる。さらに、雄スプラインシャフトの両端部が雌スプラインシャフトに接触することになり、折り曲げ方向の剛性を高くすることができる。
また上記のようにして作られるスプラインシャフト1は、樹脂層3の軸方向中間位置の樹脂層表面のオーバピン径と、樹脂層3の軸方向両端部分の樹脂層表面のオーバピン径の差を小さく形成することもできる。このようにすれば、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトとの伝達トルクが無いときや小さいときには、樹脂層3の軸方向両端部分だけで接触させることができる。また、雄スプラインシャフトと雌スプラインシャフトとの伝達トルクが大きくなると、樹脂層3の軸方向中間位置も接触することで、樹脂層3の軸方向全体で伝達トルクを受けるようにすることができ、常時接触している軸方向両端部分の樹脂層3のへたりや摩耗等を緩和することができる。
樹脂を冷却する方法は、冷やした物を近づける若しくは接触させる、冷たい空気を当て
る、などにより冷却してもよい。
上記実施例では、樹脂層3の加工にブローチを用いているが、これに限られるものではなく、仕上げ加工ツールを用いても構わない。
101 ステアリングホイール
102 操舵補助部(電動アシスト機構)
103 ステアリングギヤ
104 タイロッド
105 コラム
106 中間シャフト
106A 雌中間シャフト
106B 雄中間シャフト
107 出力軸
108A 自在継手
108B 自在継手
109 入力軸
1 スプラインシャフト(雄スプラインシャフト)
2 ブローチ型
3 樹脂層

Claims (11)

  1. 外周表面に樹脂層が被覆された金属製の雄スプラインシャフトであって、
    上記雄スプラインシャフトの樹脂層表面のオーバピン径が、雄スプラインシャフトの軸方向位置によって異なるオーバピン径に形成されていること
    を特徴とする雄スプラインシャフト。
  2. 請求項1に記載された雄スプラインシャフトにおいて、
    上記雄スプラインシャフトの金属表面のオーバピン径が、雄スプラインシャフトの軸方向位置によって異なるオーバピン径に形成されていること
    を特徴とする雄スプラインシャフト。
  3. 請求項1から請求項2までのいずれかに記載された雄スプラインシャフトにおいて、
    上記雄スプラインシャフトが中空であること
    を特徴とする雄スプラインシャフト。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載された雄スプラインシャフトにおいて、
    上記雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径が軸方向中間位置のオーバピン径よりも小径に形成されていること
    を特徴とする雄スプラインシャフト。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載された雄スプラインシャフトにおいて、
    上記雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径が軸方向中間位置のオーバピン径よりも大径に形成されていること
    を特徴とする雄スプラインシャフト。
  6. 金属製の雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径を軸方向中間位置のオーバピン径に比べて小径に形成する工程、
    上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、
    上記樹脂層の温度を常温よりも上げて樹脂層を膨張させる工程、
    上記樹脂層を膨張させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたこと
    を特徴とするスプライン加工方法。
  7. 金属製の雄スプラインシャフトの軸方向両端位置のオーバピン径を軸方向中間位置のオーバピン径に比べて大径に形成する工程、
    上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、
    上記樹脂層の温度を常温よりも下げて樹脂層を収縮させる工程、
    上記樹脂層を収縮させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたこと
    を特徴とするスプライン加工方法。
  8. 金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べて小径に形成する工程、
    上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、
    上記樹脂層の温度を常温よりも上げて樹脂層を膨張させる工程、
    上記樹脂層を膨張させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたこと
    を特徴とするスプライン加工方法。
  9. 金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置と軸方向両端位置のオーバピン径を、軸方向中間位置と軸方向両端位置の間の位置のオーバピン径に比べて大径に形成する工程、
    上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、
    上記樹脂層の温度を常温よりも下げて樹脂層を収縮させる工程、
    上記樹脂層を収縮させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたこと
    を特徴とするスプライン加工方法。
  10. 金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバピン径を軸方向両端位置のオーバピン径に比べて小径に形成する工程、
    上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、
    上記樹脂層の温度を常温よりも上げて樹脂層を膨張させる工程、
    上記樹脂層を膨張させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたこと
    を特徴とするスプライン加工方法。
  11. 金属製の雄スプラインシャフトの軸方向中間位置のオーバピン径を軸方向両端位置のオーバピン径に比べて大径に形成する工程、
    上記雄スプラインシャフトの外周表面に樹脂層を形成する工程、
    上記樹脂層の温度を常温よりも下げて樹脂層を収縮させる工程、
    上記樹脂層を収縮させた雄スプラインシャフトをブローチ型に通すことにより樹脂層を加工し、所定のオーバピン径に形成する工程を備えたこと
    を特徴とするスプライン加工方法。
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