JP2011171984A - 光受信機、光通信システム及び等化方法 - Google Patents

光受信機、光通信システム及び等化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低消費電力かつ低コストで、受信した偏光多重光信号から元の送信データを正しく復調する。
【解決手段】搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれが、所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを有し、上記の2つの光信号が多重された光信号を、上記の所定の伝送路を介して受信した場合、フィルタを用い、受信した光信号を上記の2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する光受信機。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光状態が相互に直交する2つの光信号を多重した偏光多重光信号を受信する光受信機、光通信システム及び等化方法に関する。
近年、インターネットの普及により、基幹系通信システムのトラフィック量が急激に増大していることから、40Gbpsを越える超高速の光通信システムの早期実用化が待望されている。
このような超高速の光通信システムを実現する技術として、偏光多重分離技術が注目されている。偏光多重分離技術では、光送信機は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号を多重する。以降、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号を多重した光信号のことを偏光多重光信号という。そして、光受信機は、光送信機から送信された偏光多重光信号を受信し、受信した偏光多重光信号を2つの光信号に分離する。これにより、2倍の伝送速度が実現される。
一方で、超高速の光通信システムにおいては、光ファイバの偏光モード分散によって伝送特性が劣化するという問題点がある。これは、光ファイバの伝搬定数が、光ファイバの偏光軸に応じ、微小ながら異なるために、偏光の異なる光に伝搬遅延が生じることが原因である。
偏光多重光信号の送受信を行う偏光多重分離光通信システムの光受信機は、偏光多重光信号を2つの光信号に分離しながら、上述した偏光モード分散による受信光信号の波形歪を補償する必要がある。また、偏光多重分離光通信システムの光受信機は、一般的な光通信システムの光受信機と同様に光雑音の影響も最小化する必要がある。
これを実現する方法としてCMA(Constant Modulus Algorithm)が広く知られている。CMAは、デジタルフィルタからの出力信号の包絡線が一定値になるように、デジタルフィルタのフィルタ係数を更新するように動作するアルゴリズムである。
デジタルフィルタとしては一般的に、FIR(Finite Impulse Response)フィルタが用いられる。FIRフィルタでは、時間領域上のデータが処理されるため、CMAは、時間領域等化(TDE:Time Domain Equalization)とも呼ばれる。
図9は、CMAによる等化を行う偏光多重分離光通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
光送信機100は、2つの送信データを、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号に変調する。そして、光送信機100は、その2つの光信号を多重した偏光多重光信号を光伝送路200を介して光受信機300へ送信する。
光受信機300の偏光ダイバーシティ部31は、光送信機100から送信された偏光多重光信号を偏光ダイバーシティ受信によって受信する。この偏光ダイバーシティ受信によって2つの光信号が得られる。
CMA部310は、偏光ダイバーシティ受信によって得られた2つの光信号の入力を受け付ける。そして、受け付けられた2つの光信号に対し、フィルタ311−1〜311−4による等化が行われる。
そして、フィルタ311−1から出力された光信号とフィルタ311−3から出力された光信号とが加算された信号が、出力信号となり、復調部37−1へ出力される。また、フィルタ311−2から出力された信号とフィルタ311−4から出力された信号とが加算された信号が、出力信号となり、復調部37−2へ出力される。
誤差算出部309は、出力信号から、期待する特性(出力信号の包絡線が一定値であること)に対する誤差を算出し、算出された誤差を示す誤差信号をフィルタ係数算出部308へ出力する。
フィルタ係数算出部308は、誤差算出部309から出力された誤差信号に基づき、フィルタ311−1〜311−4のフィルタ係数を更新する。
上述した動作を繰り返すことにより、フィルタ311−1〜311−4のフィルタ係数は伝送特性の劣化を補償するように最適化され、元の送信データを正しく復調することが可能となる。
このように、CMAによる等化手法を用いることにより、偏光多重光信号を2つの光信号に分離しながら、偏光モード分散による受信光信号の波形歪みを補償し、さらに、光雑音の影響を最小化するように、フィルタ係数が更新される。そのため、偏光多重光信号から元の送信データを復調することが可能となる。
なお、偏波面が直交する2つの光信号を同一のファイバの中で伝送する偏波多重伝送システムに関する技術が例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されている技術では、受信装置(光受信機)は、同一波長で偏波面が直交する2つの光信号が占めるスペクトル領域において、近似的に上記のファイバの逆伝送行列になるように、出力信号に基づいて動的に制御された適切な伝送行列に従い、受信信号が含んでいる直交する偏波面を持つ2つの成分をフィルタリングして分離する。これにより、受信装置は、上記のファイバによって導入された偏波モード分散(偏光モード分散)と偏波面の回転とを補償し、上記の2つの光信号に対する歪と相互干渉を取り除き、かつ2つの送信信号に対応する復号化された光信号を出力する。
特表2007−528175号公報
上述したCMAによる等化では、受信した光信号の偏光状態によっては、偏光モード分散による受信光信号の波形歪みを補償し、さらに、光雑音の影響を最小化するような値にフィルタ係数が収束しない可能性がある。この場合、受信した光信号から元の送信データを正しく復調できなくなってしまうという問題点がある。
また、CMAのデジタルフィルタとして用いられるFIRフィルタは、タップ数の増大に対して、多大な回路リソースを必要とする。そのため、消費電力や部品コストの増大を招いてしまうという問題点がある。
本発明は、低消費電力かつ低コストで、受信した偏光多重光信号から元の送信データを正しく復調することができる光受信機、光通信システム及び等化方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の光受信機は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれが、所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、該送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを有し、
前記2つの光信号が多重された光信号を前記所定の伝送路を介して受信した場合、前記フィルタを用い、前記受信した光信号を前記2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する。
また、上記目的を達成するために本発明の光通信システムは、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号が多重された偏光多重光信号を送信する光送信機と、前記光送信機から送信された偏光多重光信号を所定の伝送路を介して受信し、前記受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する光受信機とを有する光通信システムにおいて、
前記光受信機は、前記2つの光信号のそれぞれが前記光送信機から前記所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、該送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを用い、前記受信した偏光多重光信号を前記2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する。
また、上記目的を達成するために本発明の等化方法は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号が多重された偏光多重光信号を送信する光送信機と、前記光送信機から送信された偏光多重光信号を所定の伝送路を介して受信し、前記受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する光受信機とを有する光通信システムにおける等化方法であって、
前記光受信機が、前記2つの光信号のそれぞれが前記光送信機から前記所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、該送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを用い、前記受信した偏光多重光信号を前記2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する補償処理を有する。
本発明によれば、光受信機は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれが、所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを有する。
そして、光受信機は、当該2つの光信号が多重された光信号を当該所定の伝送路を介して受信した場合、フィルタを用い、受信した光信号を当該2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する。
ここで、上述したフィルタ係数は、当該2つの光信号が多重された光信号を当該所定の伝送路を介して受信した場合に、その受信した光信号の伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数と同一である。さらに、このフィルタ係数は、周波数領域等化において用いられるフィルタ係数であり、また、複雑な値ではない。そのため、受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する場合に、多大な回路リソースを必要としない。
従って、低消費電力かつ低コストで、受信した偏光多重光信号から元の送信データを正しく復調することができる。
本発明の光受信機を適用した光通信システムである偏光多重分離光通信システムの第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 偏光モード分散の一例を表すモデルを示す図である。 図1に示したフィルタに設定されるフィルタ係数を表す式の一例を示す図である。 図3に示した式を簡略化した式を示す図である。 搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを送受信する非偏光多重分離光通信システムの構成の一例を示すブロック図である。 偏光多重分離光通信システムと非偏光多重分離光通信システムとにおける伝送特性を比較するための図である。 本発明の光受信機を適用した光通信システムである偏光多重分離光通信システムの第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 図7に示した偏光多重分離光通信システムにおいて光受信機が最適フィルタ係数を設定する動作を説明するためのフローチャートである。 CMAによる等化を行う偏光多重分離光通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態においてはブロック伝送方式と呼ばれる通信方式を適用する。ブロック伝送方式とは、以下に説明するような通信方式のことである。
ブロック伝送方式では、まず、光送信機は、データを所定の長さのブロックに分割する。そして、各ブロックの一部(以降、サイクリックプレフィックスという)を、そのブロックの端部に付加して得られるデータが送信データとなる。光送信機は、その送信データを光信号に変調して光受信機へ送信する。
また、ブロック伝送方式では、光受信機は、光送信機から送信された光信号を受信し、受信した光信号から、光送信機において各送信データに付加されたサイクリックプレフィックスを除去する。そして、光受信機は、サイクリックプレフィックスが除去された光信号の波形歪等による伝送特性の劣化を、周波数領域等化(FDE:Frequency Domain Equalization)によって補償する。
ブロック伝送方式としては、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)やSC−CP(Single Carrier Block Transmission with−Cycle Prefix)が広く知られている。また、サイクリックプレフィックスを用いないオーバラップFDEという方式も提案されている。
また、SC−CPによる周波数領域等化では、サイクリックプレフィックスが除去された光信号を、フーリエ変換によって周波数領域上の光信号に変換する。その後、変換された光信号に、伝送路の逆特性となるフィルタ係数を乗算する。さらに、逆フーリエ変換によって時間領域上の光信号に変換した上で、元の送信データを復調する。これは、ブロック伝送方式の根幹を成す技術である。
サイクリックプレフィックスを付加することにより、光伝送路の特性を表す行列が巡回行列として表される。すなわち、フーリエ変換行列と逆フーリエ変換行列とにより、対角化が可能となり、フィルタ係数として対角化行列の固有値の逆数を設定することにより、完全等化が可能となる。これが周波数領域等化の特徴である。
OFDMは、逆フーリエ変換を光送信機において行う点以外はSC−CPと同様の技術である。
周波数領域等化において、フーリエ変換及び逆フーリエ変換の演算は、高速フーリエ変換によって行われる。そのため、周波数領域等化は、FIRフィルタ等を用いる時間領域等化と比べて演算量が小さくなる。従って、周波数領域等化を用いることにより、回路リソースを大幅に削減することができる。
図1は、本発明の光受信機を適用した光通信システムである偏光多重分離光通信システムの第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態の偏光多重分離光通信システムは図1に示すように、光送信機10と光受信機30とを備えている。また、光送信機10と光受信機30とは光伝送路20を介して接続されている。
光送信機10は、サイクリックプレフィックスが付加された2つの送信データを、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号に変調する。そして、光送信機10は、その2つの光信号を多重した偏光多重光信号を光受信機30へ送信する。
光受信機30は、偏光ダイバーシティ部31と、周波数領域等化部32と、復調部37−1,37−2とを備えている。
偏光ダイバーシティ部31は、光伝送路20を介し、光送信機10から送信された偏光多重光信号を偏光ダイバーシティ受信により、互いに直交する偏光軸に並行な信号成分(以降、x偏光信号、y偏光信号という)に分けて受信する。なお、ここでは、偏光ダイバーシティ受信の詳細については説明を省略する。そして、偏光ダイバーシティ部31は、x偏光信号及びy偏光信号を周波数領域等化部32へ出力する。
周波数領域等化部32は、CP除去部33−1,33−2と、フーリエ変換部34−1,34−2と、フィルタ35−1〜35−4と、逆フーリエ変換部36−1,36−2とを備えている。
CP除去部33−1は、偏光ダイバーシティ部31から出力されたx偏光信号を受け付け、受け付けたx偏光信号からサイクリックプレフィックスを除去する。そして、CP除去部33−1は、サイクリックプレフィックスが除去されたx偏光信号をフーリエ変換部34−1へ出力する。
CP除去部33−2は、偏光ダイバーシティ部31から出力されたy偏光信号を受け付け、受け付けたy偏光信号からサイクリックプレフィックスを除去する。そして、CP除去部33−2は、サイクリックプレフィックスが除去されたy偏光信号をフーリエ変換部34−2へ出力する。
フーリエ変換部34−1は、CP除去部33−1から出力され、サイクリックプレフィックスが除去されたx偏光信号をフーリエ変換してフィルタ35−1,35−2へ出力する。
フーリエ変換部34−2は、CP除去部33−2から出力され、サイクリックプレフィックスが除去されたy偏光信号をフーリエ変換してフィルタ35−3,35−4へ出力する。
フィルタ35−1,35−2は、フーリエ変換部34−1から出力された光信号に、フィルタ35−1,35−2のそれぞれに設定されたフィルタ係数を乗算して出力する。
フィルタ35−3,35−4は、フーリエ変換部34−2から出力された光信号に、フィルタ35−3,35−4のそれぞれに設定された所定のフィルタ係数を乗算して出力する。このように、フィルタ係数は、x偏光信号とy偏光信号とに対してそれぞれ2個、合計4個設定されている。
逆フーリエ変換部36−1は、フィルタ35−1から出力された光信号と、フィルタ35−3から出力された光信号とを加算して得られる光信号を受け付ける。また、逆フーリエ変換部36−2は、フィルタ35−2から出力された光信号と、フィルタ35−4から出力された光信号とを加算して得られる光信号を受け付ける。なお、逆フーリエ変換部36−1,36−2が受け付けた光信号のそれぞれが、光送信機10において多重された2つの光信号のそれぞれに対応する。そして、逆フーリエ変換部36−1は、受け付けた光信号を逆フーリエ変換して復調部37−1へ出力する。また、逆フーリエ変換部36−2は、受け付けた光信号を逆フーリエ変換して復調部37−2へ出力する。
復調部37−1,37−2は、逆フーリエ変換部36−1,36−2から出力された光信号を受け付け、受け付けた光信号から元の送信データを復調する。
なお、上述した偏光多重分離光通信システムのような通信システムの構成は、MIMO(Multiple Input Multiple Output)の構成と呼ばれている。
ここで、周波数領域等化部32のフィルタ35−1〜35−4に設定されるフィルタ係数は、補償の対象となる伝送特性の劣化の原因に応じた値にする必要がある。ここでは、上述した偏光多重分離光通信システムにおける伝送特性の劣化の原因として、光雑音と、偏光モード分散と、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のうち補償対象の光信号とは異なる他方の光信号との3つを考える。受信された光信号の伝送特性の劣化を、周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数は、これらの伝送特性の劣化の原因に基づいて算出することができる。
図2は、偏光モード分散の一例を表すモデルを示す図である。
図2に示すように、光伝送路を構成する光ファイバを複数の断片に分割した上で、各部分では偏光軸をランダムに設定し、その偏光軸に平行な光信号成分と、その偏光軸に垂直な光信号成分とに、正規分布を有するランダムな伝搬遅延時間を付与するモデルを考える。なお、図2の図中の矢印は個々の断片の偏光軸を示している。
光ファイバの個々の断片の特性はJones行列Tiで表され、光ファイバ全体の特性は全てのTiの積で表され、またTiは、回転行列Rin,i及びRout,iと、偏光間に遅延τiを与える行列Miとの積で表される。従ってTNは、以下に示す式(a)によって表される。
Figure 2011171984
上記の式(a)において、Rin,iとRout,iとMiとのそれぞれは、以下に示す式(b)〜(d)で表される。
Figure 2011171984
Figure 2011171984
Figure 2011171984
図2に示すモデルにおいて光ファイバ全体の偏光モード分散量は、マクスウェル分布を有しており、実際の測定結果と一致することが知られている。また、光送信機10において、偏光多重光信号に含まれる2つの光信号は、互いに直交する偏光軸に入力されて多重される。しかし、光受信機30において、偏光多重光信号は、図2に示した偏光モード分散を表すモデルのように、複雑に混合された状態となって受信される。
上述した条件において、最小二乗誤差基準(MMSE:Minimum Mean Square Evaluation)でフィルタ35−1〜35−4に設定されるフィルタ係数を求める。最小二乗誤差基準で求められたフィルタ係数が、伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数となる。
図3は、図1に示したフィルタ35−1〜35−4に設定されるフィルタ係数を表す式の一例を示す図である。
図3に示す式(e1)〜(e4)において、λij (i)(i,j=1または2)は、偏光モード分散を有する光伝送路の特性を表す行列をフーリエ変換行列と逆フーリエ変換行列とによって対角化した際の固有値である。またσs 2は信号光パワー、σn 2は雑音パワーである。ここでは光雑音は、正規分布を有するものと仮定した。
図3に示す式(e1)〜(e4)をそれぞれ、フィルタ35−1〜35−4のそれぞれのフィルタ係数として設定することにより、光伝送路20を介して受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償することができる。すなわち、光伝送路20を介して受信した偏光多重光信号の偏光モード分散による波形歪が補償され、また、光雑音の影響が抑制される。さらに、光伝送路20を介して受信した偏光多重光信号から、他方の光信号の成分が除去される。
しかしながら、フィルタ係数を表す式(e1)〜(e4)は非常に複雑である。そのため、LSI等の集積回路に実装する場合に、莫大な回路リソースを要し、消費電力や部品コストの増大を招くという問題点がある。
ここで、図2に示すような偏光モード分散を有する光伝送路20の特性を表す行列の固有値間が有する特殊な直交関係を利用すると、図3に示す式(e1)〜(e4)を簡略化することができる。
図4は、図3に示した式を簡略化した式を示す図である。
図3に示した式(e1)〜(e4)はそれぞれ、図4に示す式(f1)〜(f4)に簡略化することができる。従って、式(e1)〜(e4)の代わりに、式(f1)〜(f4)をフィルタ35−1〜35−4にフィルタ係数として設定することにより、回路リソースを節約することが可能となる。
次に、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれ送受信する場合について考えてみる。
図5は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを送受信する非偏光多重分離光通信システムの構成の一例を示すブロック図である。なお、図5に示す非偏光多重分離光通信システムのような通信システムの構成は一般的に、SIMO(Single Input Multiple Output)の構成と呼ばれている。
図5に示す非偏光多重分離光通信システムでは、光送信機50は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを送信する。光受信機60は、光送信機50から送信された光信号を光伝送路20を介して受信する。そして、光受信機60は、偏光ダイバーシティ部31から出力された2つの信号に対し、サイクリックプレフィックスの除去、フーリエ変換及びフィルタリングの処理がなされる。そして、光受信機60は、これらの処理がなされた2つの信号を加算した後、逆フーリエ変換を実施する。
ここで、図4に示した式(f1)は、図5に示したような非偏光多重分離光通信システムにおいて、最小二乗誤差基準でフィルタ35−1に設定されるフィルタ係数と同一となっている。同様に、図4に示した式(f3)は、図5に示したような非偏光多重分離光通信システムにおいて、最小二乗誤差基準でフィルタ35−3に設定されるフィルタ係数と同一となっている。
次に、偏光多重分離光通信システム(MIMOの構成)と、非偏光多重分離光通信システム(SIMOの構成)との伝送特性について見てみる。
図6は、偏光多重分離光通信システムと非偏光多重分離光通信システムとにおける伝送特性を比較するための図である。なお、図6は一例として、SC−CPによる周波数領域等化の場合を示している。また、図6においては、縦軸がビットエラーレート(BER:Bit Error Rate)であり、横軸が1ビットあたりの信号電力と雑音密度との比(Eb/N0:energy per bit to noise power spectral density ratio)である。また、図中、「+」印及び「×」印でプロットされたのが偏光多重分離光通信システム(MIMOの構成)を示しており、「*」印及び四角形でプロットされたのが非偏光多重分離光通信システム(SIMOの構成)を示している。
図6に示すように、偏光多重分離光通信システム(MIMOの構成)と、非偏光多重分離光通信システム(SIMOの構成)との伝送特性は、ほぼ一致している。
以上により、偏光多重分離光通信システムにおいて伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数として、非偏光多重分離光通信システムにおいて伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数をそのまま適用することにより、偏光多重分離光通信システムの伝送特性の劣化を補償することが可能であることが分かる。
このように本実施形態おいては、光受信機30は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれが、光伝送路20を介して送信されてきた場合に、送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタ35−1〜35−4を有する。
そして、光受信機30は、当該2つの光信号が多重された光信号を光伝送路20を介して受信した場合、フィルタ35−1〜35−4を用い、受信した光信号を当該2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する。
ここで、フィルタ35−1〜35−4に設定されたフィルタ係数は、当該2つの光信号が多重された光信号を光伝送路20を介して受信した場合に、その受信した光信号の伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数と同一である。さらに、フィルタ35−1〜35−4に設定されたフィルタ係数は、周波数領域等化において用いられるフィルタ係数であり、また、複雑な値ではない。そのため、受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する場合に、多大な回路リソースを必要としない。
従って、低消費電力かつ低コストで、受信した偏光多重光信号から元の送信データを正しく復調することができる。
なお、本実施形態においてはSC−CPを適用した場合の周波数領域等化を一例として説明したが、OFDMやオーバラップFDE等を適用した場合の周波数領域等化でも同様である。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、偏光多重分離光通信システムにおけるフィルタ係数として、非偏光多重分離光通信システムにおけるフィルタ係数を設定しておく場合を想定していた。
本実施形態では、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを光受信機が受信することにより、偏光多重分離光通信システムにおけるフィルタ係数を設定する場合について説明する。
図7は、本発明の光受信機を適用した光通信システムである偏光多重分離光通信システムの第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
本実施形態の偏光多重分離光通信システムは図7に示すように、光送信機70と光受信機80とを備えている。また、光送信機70と光受信機80とは光伝送路20を介して接続されている。
光送信機70は、図1に示した光送信機10と同様の構成及び機能を有する。それに加えて、光送信機70は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを光受信機80へ送信する。
光受信機80は、図1に示した光受信機30と比較すると、フィルタ係数算出部88と誤差算出部89とを備えている点が異なる。光受信機80の他の構成及び機能は、図1に示した光受信機30と同様であるため、ここでは説明を省略する。
誤差算出部89は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを予め記憶している。また、誤差算出部89は、逆フーリエ変換部36−1及び36−2から出力された光信号と、記憶された光信号との誤差を算出する。そして、誤差算出部89は、算出した誤差を示す誤差情報をフィルタ係数算出部88へ出力する。
フィルタ係数算出部88は、誤差算出部89から出力された誤差情報を受け付ける。そして、フィルタ係数算出部88は、受け付けた誤差情報が示す誤差に基づき、フィルタ35−1〜35−4のフィルタ係数を所定のアルゴリズムに従って算出することを繰り返す。これにより、フィルタ35−1〜35−4のフィルタ係数が更新されていく。なお、フィルタ係数を算出するアルゴリズムとしては例えば、適応フィルタに一般的に用いられるLMS(Least Mean Square)等を用いる。そして、フィルタ係数算出部88は、フィルタ係数の更新幅が十分に小さくなった時点のフィルタ係数を最適フィルタ係数としてフィルタ35−1〜35−4に設定する。
以下に、上記のように構成された偏光多重分離光通信システムにおいて光受信機80が最適フィルタ係数を設定する動作について説明する。なお、ここでは、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれを光信号A,Bとする。誤差算出部89は、光信号A,Bを記憶しているものとする。
図8は、図7に示した偏光多重分離光通信システムにおいて光受信機80が最適フィルタ係数を設定する動作を説明するためのフローチャートである。
まず、光送信機70は、光受信機80へ光信号Aを送信する(ステップS1)。
光受信機80の偏光ダイバーシティ部31は、光伝送路20を介し、光送信機70から送信された光信号Aを偏光ダイバーシティ受信により、x偏光信号とy偏光信号とに分けて受信する(ステップS2)。
そして、偏光ダイバーシティ部31は、x偏光信号及びy偏光信号を周波数領域等化部82へ出力する。
次に、x偏光信号及びy偏光信号は、CP除去部33−1,33−2にてサイクリックプレフィックスが除去され、フーリエ変換部34−1,34−2にてフーリエ変換される。さらに、x偏光信号及びy偏光信号は、フィルタ35−1〜35−4にてフィルタ係数が乗算されて逆フーリエ変換部36−1,36−2へ出力される。
そして、逆フーリエ変換部36−1,36−2は、フィルタ35−1〜35−4から出力された光信号を受け付け、受け付けた光信号を逆フーリエ変換して出力する。
次に、誤差算出部89は、逆フーリエ変換部36−1及び36−2から出力された光信号を受け付け、受け付けた光信号と記憶された光信号Aとの誤差を算出する(ステップS3)。
そして、誤差算出部89は、算出した誤差を示す誤差情報をフィルタ係数算出部88へ出力する。
誤差算出部89から出力された誤差情報を受け付けたフィルタ係数算出部88は、フィルタ35−2,35−4のフィルタ係数を0に固定し、受け付けた誤差情報が示す誤差に基づき、フィルタ35−1,35−3のフィルタ係数の算出を繰り返す(ステップS4)。これにより、フィルタ35−1,35−3のフィルタ係数が更新されていく。
そして、フィルタ係数算出部88は、フィルタ係数の更新幅が十分に小さくなった時点のフィルタ35−1,35−3のフィルタ係数を最適フィルタ係数としてフィルタ35−1,35−3に設定する(ステップS5)。
次に、光送信機70は、光信号Aの送信を停止する。そして、光送信機70は、光受信機80へ光信号Bを送信する(ステップS6)。
光受信機80の偏光ダイバーシティ部31は、光伝送路20を介し、光送信機70から送信された光信号Bを偏光ダイバーシティ受信により、x偏光信号とy偏光信号とに分けて受信する(ステップS7)。
そして、偏光ダイバーシティ部31は、x偏光信号及びy偏光信号を周波数領域等化部82へ出力する。
次に、x偏光信号及びy偏光信号は、CP除去部33−1,33−2にてサイクリックプレフィックスが除去され、フーリエ変換部34−1,34−2にてフーリエ変換される。さらに、x偏光信号及びy偏光信号は、フィルタ35−1〜35−4にてフィルタ係数が乗算されて逆フーリエ変換部36−1,36−2へ出力される。
そして、逆フーリエ変換部36−1,36−2は、フィルタ35−1〜35−4から出力された光信号を受け付け、受け付けた光信号を逆フーリエ変換して出力する。
次に、誤差算出部89は、逆フーリエ変換部36−1及び36−2から出力された光信号を受け付け、受け付けた光信号と記憶された光信号Bとの誤差を算出する(ステップS8)。
そして、誤差算出部89は、算出した誤差を示す誤差情報をフィルタ係数算出部88へ出力する。
誤差算出部89から出力された誤差情報を受け付けたフィルタ係数算出部88は、フィルタ35−1,35−3のフィルタ係数は0に固定し、受け付けた誤差情報が示す誤差に基づき、フィルタ35−2,35−4のフィルタ係数の算出を繰り返す(ステップS9)。これにより、フィルタ35−2,35−4のフィルタ係数が更新されていく。
そして、フィルタ係数算出部88は、フィルタ係数の更新幅が十分に小さくなった時点のフィルタ35−2,35−4のフィルタ係数を最適フィルタ係数としてフィルタ35−2,35−4に設定する(ステップS10)。
次に、光送信機70は、光信号Bの送信を停止し、光信号Aと光信号Bとを多重した偏光多重光信号の送信を開始する(ステップS11)。
光受信機80の偏光ダイバーシティ部31は、光伝送路20を介して光送信機70から送信された偏光多重光信号を偏光ダイバーシティ受信により、x偏光信号とy偏光信号とに分けて受信する(ステップS12)。
ここで、上述した動作によって算出されたフィルタ35−1〜35−4の最適フィルタ係数は、SIMO構成において伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数であるが、上述したようにSIMO構成において伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数を用いれば、MIMO構成においても伝送特性の劣化を補償することができる。
そのため、光信号Aと光信号Bとを多重した偏光多重光信号が光送信機70から送信されてきた場合でも、上述した動作によって算出された最適フィルタ係数をそのまま用いることができる。
そして、光受信機80は、最適フィルタ係数が設定されたフィルタ35−1〜35−4を用いた周波数領域等化により、受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する(ステップS13)。
なお、光伝送路20の特性が時間的に変動するような場合には、光送信機70が、偏光多重信号の送信を開始した後も、光信号A及び光信号Bを所定の時間間隔で送信するようにする。そして、光受信機80のフィルタ係数算出部88が、光信号A及び光信号Bが受信される度に、最適フィルタ係数を算出し直すようにすればよい。これにより、光伝送路20の特性の時間的な変動に応じたフィルタ係数を用いることが可能となる。
このように本実施形態において光受信機80は、搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号が光送信機70から光伝送路20を介して送信されてきた場合に、送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタ35−1〜35−4を用い、受信した偏光多重光信号を当該2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する。
ここで、フィルタ35−1〜35−4に設定されたフィルタ係数は、当該2つの光信号が多重された光信号を光伝送路20を介して受信した場合に、その受信した光信号の伝送特性の劣化を補償するためのフィルタ係数と同一である。さらに、フィルタ35−1〜35−4に設定されたフィルタ係数は、周波数領域等化において用いられるフィルタ係数であり、また、複雑な値ではない。そのため、受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する場合に、多大な回路リソースを必要としない。
従って、低消費電力かつ低コストで、受信した偏光多重光信号から元の送信データを正しく復調することができる。
上述した第1及び第2の実施形態においては、1つの搬送波周波数を用いた偏光多重分離光通信システムを一例として説明した。但し、相互に異なる搬送波周波数を有する複数の光信号を波長分割多重(WDM:Wavelenght Division Multiplexing)する光通信システムにおいても、搬送波毎に本発明を適用することにより、上述したのと同様の効果を得ることができる。
10,50,70 光送信機
20 光伝送路
30,60,80 光受信機
31 偏光ダイバーシティ部
32,62,82 周波数領域等化部
33−1,33−2 CP除去部
34−1,34−2 フーリエ変換部
35−1〜35−4 フィルタ
36−1,36−2 逆フーリエ変換部
37−1,37−2 復調部
88 フィルタ係数算出部
89 誤差算出部

Claims (10)

  1. 搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号のそれぞれが、所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、該送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを有し、
    前記2つの光信号が多重された光信号を前記所定の伝送路を介して受信した場合、前記フィルタを用い、前記受信した光信号を前記2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する光受信機。
  2. 搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号が多重された偏光多重光信号を送信する光送信機と、前記光送信機から送信された偏光多重光信号を所定の伝送路を介して受信し、前記受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する光受信機とを有する光通信システムにおいて、
    前記光受信機は、前記2つの光信号のそれぞれが前記光送信機から前記所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、該送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを用い、前記受信した偏光多重光信号を前記2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する光通信システム。
  3. 請求項2に記載の光通信システムにおいて、
    前記光送信機は、前記偏光多重光信号の送信を開始する前に、前記2つの光信号のそれぞれを送信し、
    前記光受信機は、前記2つの光信号のそれぞれを前記所定の伝送路を介して受信すると、該受信した前記2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するための最適フィルタ係数を算出し、該算出された最適フィルタ係数を前記フィルタに設定し、その後、前記偏光多重光信号を前記所定の伝送路を介して受信すると、前記フィルタを用い、前記受信した前記偏光多重光信号を前記2つの光信号のそれぞれに対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する光通信システム。
  4. 請求項3に記載の光通信システムにおいて、
    前記光送信機は、前記偏光多重光信号の送信を開始した後、前記2つの光信号のそれぞれを所定の時間間隔で送信し、
    前記光受信機は、前記2つの光信号を受信する度に、前記最適フィルタ係数を算出し直す光通信システム。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
    前記周波数領域等化は、前記光送信機と前記光受信機との間の通信方式として、SC−CPを適用した場合の周波数領域等化である光通信システム。
  6. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
    前記周波数領域等化は、前記光送信機と前記光受信機との間の通信方式として、OFDMを適用した場合の周波数領域等化である光通信システム。
  7. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光通信システムにおいて、
    前記周波数領域等化は、前記光送信機と前記光受信機との間の通信方式として、オーバラップFDEを適用した場合の周波数領域等化である光通信システム。
  8. 搬送波が同一の周波数帯であり、偏光状態が相互に直交する2つの光信号が多重された偏光多重光信号を送信する光送信機と、前記光送信機から送信された偏光多重光信号を所定の伝送路を介して受信し、前記受信した偏光多重光信号の伝送特性の劣化を補償する光受信機とを有する光通信システムにおける等化方法であって、
    前記光受信機が、前記2つの光信号のそれぞれが前記光送信機から前記所定の伝送路を介して送信されてきた場合に、該送信されてきた2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するためのフィルタ係数が設定されたフィルタを用い、前記受信した偏光多重光信号を前記2つの光信号に対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する補償処理を有する等化方法。
  9. 請求項8に記載の等化方法において、
    前記光送信機が、前記偏光多重光信号の送信を開始する前に、前記2つの光信号のそれぞれを送信する処理をさらに有し、
    前記補償処理は、
    前記光受信機が、前記2つの光信号のそれぞれを前記所定の伝送路を介して受信すると、該受信した前記2つの光信号のそれぞれの伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償するための最適フィルタ係数を算出する算出処理と、
    前記光受信機が、前記算出された最適フィルタ係数を前記フィルタに設定する処理と、
    前記光受信機が、前記偏光多重光信号を前記所定の伝送路を介して受信すると、前記フィルタを用い、前記受信した前記偏光多重光信号を前記2つの光信号のそれぞれに対応する光信号に分離しながら、該分離された光信号の伝送特性の劣化を周波数領域等化によって補償する処理と、を含む等化方法。
  10. 請求項9に記載の等化方法において、
    前記送信機が、前記偏光多重光信号の送信を開始した後、前記2つの光信号のそれぞれを所定の時間間隔で送信する処理をさらに有し、
    前記算出処理は、前記光受信機が、前記2つの光信号のそれぞれを受信する度に、前記最適フィルタ係数を算出し直す処理である等化方法。
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