JP2011169385A - 電磁ブレーキ - Google Patents

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Abstract

【課題】加工コストおよび組立コストを抑える。
【解決手段】電磁ブレーキ1は、被制動装置の回転軸2に軸方向移動可能且つ当該回転軸と一体的に回転可能に設けられる2つの摩擦ディスク12・22と、2つの摩擦ディスク12・22の両外側に配置され、それぞれ励磁コイル部16・26と当該励磁コイル部16・26を内蔵するヨーク部15・25とからなる2つのフィールドコア14・24と、回転軸2の軸方向に移動可能に設けられ、摩擦ディスク12とフィールドコア14との間に配置されるアーマチュア13と、回転軸2の軸方向に移動可能に設けられ、摩擦ディスク22とフィールドコア24との間に配置されるアーマチュア23と、アーマチュア13・23を摩擦ディスク12・22側にそれぞれ押圧する押圧手段17・27と、2つの摩擦ディスク12・22の間に配置され、フィールドコア14・24に固定されたプレート11とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2つの電磁ブレーキ機構を有する電磁ブレーキに関する。
複数の電磁ブレーキ機構を有する電磁ブレーキとして、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された電磁ブレーキは、例えばエレベータの乗りかごを駆動する巻上機用のブレーキとして好適なものであって、2つの電磁ブレーキ機構を有する。一方の電磁ブレーキ機構が故障しても、他方の電磁ブレーキ機構によってブレーキをかけることができる。
また、従来、複数の電磁ブレーキ機構を有する電磁ブレーキとして、例えば、図4に示すような電磁ブレーキ70も知られている。この電磁ブレーキ70は、被制動装置の回転軸71の軸方向に沿って並列配置されたほぼ同じ構成の2つの電磁ブレーキ機構80・90を有する。
電磁ブレーキ機構80は、受圧プレート85と、摩擦ディスク81と、アーマチュア82と、フィールドコア83と、バネ84とを有し、電磁ブレーキ機構90は、電磁ブレーキ機構80の図4中左側に配置され、摩擦ディスク91と、アーマチュア92と、フィールドコア93と、バネ94とを有する。
摩擦ディスク81・91は、回転軸71の軸方向に移動可能で、且つ回転軸71と一体的に回転可能に回転軸71に取り付けられている。
フィールドコア83・93は、摩擦ディスク81・91の図4中の左側にそれぞれ配置されている。フィールドコア83・93は、それぞれ、励磁コイル部83b・93bと、この励磁コイル部83b・93bを内蔵するヨーク部83a・93aとから構成されている。なお、フィールドコア83は、摩擦ディスク91の図4中の右側に位置している。
アーマチュア82、92は、回転軸71の軸方向に移動可能であって、アーマチュア82は、摩擦ディスク81とフィールドコア83との間に配置され、アーマチュア92は、摩擦ディスク91とフィールドコア93との間に配置されている。
受圧プレート85は、摩擦ディスク81の図4中の右側に隣接して配置されており、固定部72に固定されている。
励磁コイル部83b・93bへの非通電時には、バネ84・94の付勢力によって、アーマチュア82・92が摩擦ディスク81・91側へ移動することにより、摩擦ディスク91は、ヨーク部83aの背面とアーマチュア92との間で挟み込まれ、摩擦ディスク81は、受圧プレート85とアーマチュア82との間で挟みこまれる。このとき摩擦ディスク81・91の両面で生じる摩擦力によって、回転軸71の回転にブレーキがかかる。
一方、励磁コイル部83b・93bへの通電時には、図4中に破線で示す磁気回路Aが形成され、その磁気吸引力(磁気力)によって、バネ84・94の付勢力に抗して、アーマチュア82・92がヨーク部83a・93aに引き寄せられる。これにより、摩擦ディスク81・91の両面に作用していた押付力が解放されて、ブレーキが解除される(図4に示す状態)。
特開2007−195342号公報
上述した電磁ブレーキ70を製造する際、安定した高い制動力を得るためには、摩擦ディスク81・91の両面と、アーマチュア82・92の摩擦面と、受圧プレート85の摩擦面と、ヨーク部83aの背面とを高精度に平坦に加工する必要がある。このように加工する部材の数が多いため、加工コストがかかる。
また、電磁ブレーキ70を製造する際には、一旦、構成部材を全て組み立てて、摩擦面同士の平行度や摩擦面の回転軸に対する直交度等を測定してから、分解した後、摩擦面を追加工して平行度や直交度を調整している。しかしながら、ヨーク部83aに一旦励磁コイル部83bを収容すると取り外せないため、ヨーク部83aの背面を追加工する場合、励磁コイル部83bが収容された状態で行う必要があるが、励磁コイル部83bが位置ずれしたり破損したりしないようにヨーク部83aの背面を加工することは難しく、加工コストが高くなる。
また、励磁コイル部83bへの水付着を防止する等の目的で、励磁コイル部83bをヨーク部83aの収容溝内に収容する際に、励磁コイル部83bと収容溝との隙間に樹脂を充填する場合がある。この場合、ヨーク部83aの背面の追加工を行うと、樹脂にひび割れ等の破損が生じやすい。そのため、加工を慎重に行う必要があり、加工コストが高くなる。
また、電磁ブレーキ機構80の摩擦面を有する部材(受圧プレート85と摩擦ディスク81とアーマチュア82)と、電磁ブレーキ機構90の摩擦面を有する部材(摩擦ディスク91とアーマチュア92)とは、回転軸71の軸方向に離間している。そのため、電磁ブレーキ70を組み立てる際、電磁ブレーキ機構80の何れかの部材(例えば受圧プレート85)の摩擦面を基準面として、電磁ブレーキ機構90の構成部材の摩擦面の平行度をとるのは難しく、電磁ブレーキ機構80・90ごとに特定の部材を基準にして平行度を測定するか、もしくは、部材ごとに直交度を測定して部材の位置を調整している。このように組み立てに手間を要するため、組立コストが高くなる。
また、電磁ブレーキ70を組み立てる際、ヨーク部83aの背面の、回転軸71に対する直交度を調整する必要がある。また、ヨーク部83aは受圧プレート85に固定される部材であるため、組立て時には直交度の調整に加えて同時に、ヨーク部83aの表面と受圧プレート85との離間距離の微調整も行う必要がある。ヨーク部83aは軸方向に長い部材であり、直交度を調整する位置と軸間距離を調整する位置とが離れているため、このような調整作業は難しく、組立コストが高くなる。
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、加工コストおよび組立コストを抑えることのできる電磁ブレーキを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明の電磁ブレーキは、被制動装置の回転軸に軸方向移動可能且つ当該回転軸と一体的に回転可能に設けられる第1摩擦ディスクおよび第2摩擦ディスクと、前記2つの摩擦ディスクの両外側に配置され、それぞれ励磁コイル部と当該励磁コイル部を内蔵するヨーク部とからなる第1フィールドコアおよび第2フィールドコアと、前記軸方向に移動可能にディスクと前記第1フィールドコアとの間に配置される第1アーマチュアと、前記軸方向に移動可能に設けられ、前記第2摩擦ディスクと前記第2フィールドコアとの間に配置される第2アーマチュアと、前記第1アーマチュアを前記第1摩擦ディスク側に押圧する第1押圧手段と、前記第2アーマチュアを前記第2摩擦ディスク側に押圧する第2押圧手段と、前記2つの摩擦ディスクの間に配置され、前記第1フィールドコアおよび前記第2フィールドコアに固定されるプレートとを備えることを特徴とする。
この構成によると、2つの摩擦ディスクのアーマチュアと反対側の面を摺動させる相手として、従来の電磁ブレーキの受圧プレートの片面とヨーク部の背面の代わりに、1つのプレートの両面を用いている。そのため、電磁ブレーキを製造する際、受圧プレートの片面とヨーク部の背面を高精度に平坦に加工する代わりに、プレートの両面を高精度に平坦に加工すればよいため、加工工程が短縮化され、加工コストを低減できる。
また、ヨーク部の背面を摩擦面として利用しないため、従来の電磁ブレーキのように、一旦電磁ブレーキを組立てて分解した後に、ヨーク部の背面を追加工することがない。さらに、プレートは、摩擦ディスクと摩擦させるためだけの部材であって、板状という単純な形状であるため、一旦電磁ブレーキを組立てて分解した後であっても、プレートの表面の追加工を容易に行うことができる。したがって、摩擦面の追加工に要する加工コストを低減できる。
また、本発明の電磁ブレーキでは、摩擦面を有する複数の部材が、プレートを中心に集まって配置されている。そのため、例えばプレートを基準にすることで、他の摩擦面を有する部材の平行度を容易にとることができる。したがって、電磁ブレーキを組み立てる際に、従来の電磁ブレーキのように、複数の部材を基準にして平行度を測定したり、部材ごとに回転軸の直交度を測定したりする必要がなく、組立工程を簡略化できるため、組立コストを低減できる。
本発明の実施形態に係る電磁ブレーキの軸方向断面図であって、ブレーキが作動している状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る電磁ブレーキの軸方向断面図であって、ブレーキが作動していない状態を示す図である。 図1のIII−III線矢視図である。 従来の電磁ブレーキのブレーキが作動していない状態を示す軸方向断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の電磁ブレーキ1は、回転軸2に連結されている2つの摩擦ディスク12・22と、2つの摩擦ディスク12・22の両外側に配置されている2つのフィールドコア14・24と、摩擦ディスク12とフィールドコア14との間に配置されているアーマチュア13と、摩擦ディスク22とフィールドコア24との間に配置されているアーマチュア23と、2つの摩擦ディスク12・22の間に配置されているプレート11とを備えている。
摩擦ディスク12と、フィールドコア14と、アーマチュア13と、プレート11とによって電磁ブレーキ機構10が構成されており、摩擦ディスク22と、フィールドコア24と、アーマチュア23と、プレート11とによって電磁ブレーキ機構20が構成されている。つまり、電磁ブレーキ1は、1つのプレート11を共有し、プレート11を中心にほぼ対称に配置された2つの電磁ブレーキ機構10・20を有している。
回転軸2は、被制動装置(図示省略)のモータ(図示省略)に連結されている。回転軸2の外周面には、図3に示すように外周部が四角形状で筒状のハブ3が、固定金具4によって固定されている。
摩擦ディスク12・22は、両面が平行な環状の平板であって、非磁性材料で形成されている。摩擦ディスク12・22は、内周部の形状がハブ3の四角形状外周部に係合する四角形状に形成されており、ハブ3の外周面に外嵌されている。これにより、摩擦ディスク12・22は、回転軸2の軸方向に移動可能で且つ回転軸2と一体的に回転可能となっている。また、摩擦ディスク12・22は、互いに平行に配置されている。なお、ハブ3と摩擦ディスク12・22との係合部の形状は、摩擦ディスク12・22がハブ3に対して回転軸2の軸方向に移動可能で且つ回転軸2と一体的に回転可能であれば四角形状に限らず、たとえば公知のスプライン形状や、その他の多角形状などでもよい。また、摩擦ディスク12・22は、1つの材料(たとえば金属材料)のみで構成されていてもよいが、非磁性金属板の両面に、金属繊維や樹脂等からなる摩擦材が固着された構成となっていてもよい。
プレート11は、両面が平行な環状の平板であって、金属材料で形成されている。プレート11は、摩擦ディスク12と摩擦ディスク22の間に、両ディスク12・22と平行に配置されている。プレート11の内径は、ハブ3の外径より大きく、プレート11の外径は、少なくとも摩擦ディスク12・22との摩擦部と、連結ボルト19・29との連結部を有する大きさである。プレート11は、外周側領域において、複数の連結ボルト19と複数のスペーサー18とによって、フィールドコア14に固定されていると共に、複数の連結ボルト29と複数のスペーサー28とによって、フィールドコア24に固定されている。そのため、フィールドコア14とフィールドコア24とは、プレート11を介して連結されている。フィールドコア14とプレート11との間の距離(スペーサー18の軸方向長さ)は、摩擦ディスク12の板厚とアーマチュア13の板厚とを合わせた大きさよりも若干大きい。また、フィールドコア24とプレート11との間の距離(スペーサー28の軸方向長さ)は、摩擦ディスク22の板厚とアーマチュア23の板厚とを合わせた大きさよりも若干大きい。
アーマチュア13・23は、両面が平行な略環状の平板であって、磁性を有する金属(たとえば鉄)で形成されている。アーマチュア13は、摩擦ディスク12のプレート11と反対側に配置され、アーマチュア23は、摩擦ディスク22のプレート11と反対側に配置されている。アーマチュア13・23の内径は、ハブ3の外径よりも大きく、アーマチュア13・23は、回転軸2の軸方向に移動可能に配置されている。
フィールドコア14は、固定部5に固定されており、この固定部5は、モータ(図示省略)のケースの一部またはモータに一体的に固定された別部材である。なお、図3では固定部5を省略している。フィールドコア14は、励磁コイル部16と、複数のバネ(押圧手段)17と、この励磁コイル部16とバネ17とを内蔵するヨーク部15とから構成されている。フィールドコア24は、プレート11を介してフィールドコア14に連結されている。フィールドコア24は、フィールドコア14と同様の構成であって、励磁コイル部26と、複数のバネ(押圧手段)27と、この励磁コイル部26とバネ27とを内蔵するヨーク部25とを備えている。
ヨーク部15・25は、略円筒状であって、磁性を有する金属で形成されている。ヨーク部15・25の一方の端面には、環状溝15a・25aと、周方向に並んだ複数の凹部15b・25bが形成されている。環状溝15a・25a内には、励磁コイル部16・26が収容され、凹部15b・25b内には、バネ17・27が収容されている。
ヨーク部15・25の外周面からは、励磁コイル部16・26に電流を供給するためのリード線8がそれぞれ引き出されている。励磁コイル部16・26に電流が供給されることにより、ヨーク部15にアーマチュア13が引き寄せられ、ヨーク部25にアーマチュア23が引き寄せられる。
凹部15b・25bに収容されているバネ17・27は、力を受けていない無負荷状態では、その先端が、ヨーク部15・25の端面から突出している。バネ17の先端には、摩擦ディスク12とフィールドコア14との間に配置されたアーマチュア13が連結されており、バネ17は、アーマチュア13を摩擦ディスク12側に付勢(押圧)している。また、バネ27の先端には、摩擦ディスク22とフィールドコア24との間に配置されたアーマチュア23が連結されており、バネ27は、アーマチュア23を摩擦ディスク22側に付勢(押圧)している。
以下、電磁ブレーキ1の製造手順について説明する。
予め、摩擦ディスク12・22の両面(摩擦面)、プレート11の両面(摩擦面)、アーマチュア13・23の摩擦ディスク12・22側の面(摩擦面)を、平坦且つ摩擦面同士が平行となるように研磨しておく。
次に、電磁ブレーキ機構10を以下の手順で組み立てる。フィールドコア14と、アーマチュア13と、摩擦ディスク12と、複数のスペーサ18と、プレート11とを配置して、複数の連結ボルト19によってフィールドコア14とプレート11とを連結する。なお、摩擦ディスク12は、複数の連結ボルト19によって外周を包囲されているため、径方向に脱落しない程度に規制されている。
続いて、電磁ブレーキ機構20の構成部材を仮組みして、連結ボルト29によって、電磁ブレーキ機構10と電磁ブレーキ機構20とを連結する。仮組みの方法は、たとえば電磁ブレーキ機構10をプレート11が上になるように作業台の上に置き、プレート11の上に摩擦ディスク22、アーマチュア23、複数のスペーサ28、フィールドコア24を配置して、連結ボルト29でプレート11とフィールドコア24とを連結する
その後、組み立てられた電磁ブレーキ1を、以下の手順で被制動装置のモータに設置する。モータの回転軸2にハブ3を設置して、固定金具4で回転軸2に固定する。そして、ハブ3の四角形外周部に摩擦ディスク12・22の四角形状内周部を係合させつつ、電磁ブレーキ1を軸方向に移動させてフィールドコア14を固定部5に当接させた後、フィールドコア14を固定部5にボルトで固定する。
次に、電磁ブレーキ1の動作について説明する。
励磁コイル部16・26に電流が供給されていないときは、図1に示すように、アーマチュア13・23は、バネ17・27の付勢力によって、摩擦ディスク12・22側へ押圧されている。これにより、摩擦ディスク12は、アーマチュア13とプレート11とで挟み込まれ、摩擦ディスク12とアーマチュア13との摩擦力、および、摩擦ディスク12とプレート11との間の摩擦力によって回転が拘束されている。摩擦ディスク22についても、摩擦ディスク12と同様に、回転が拘束されている。そのため、回転軸2の回転にブレーキがかかる。
一方、励磁コイル部16・26に電流が供給されると、図2に示すように、ヨーク部15・25が磁化されて図2中に破線で示す磁気回路Aが形成され、アーマチュア13・23は磁気吸引力によって、バネ17・27の付勢力に抗してヨーク部15・25に引き寄せられて吸着される。このとき、アーマチュア13・23と摩擦ディスク12・22の間、および、摩擦ディスク12・22とプレート11との間には、僅かな空隙が生じており、摩擦ディスク12・22は回転軸2と一体的に回転するため、ブレーキが解除される。
本実施形態の電磁ブレーキ1は、2つの電磁ブレーキ機構10・20を有しているため、たとえ一方のブレーキ機構が故障した場合であっても、他方のブレーキ機構によって回転軸2にブレーキをかけることができる。
また、電磁ブレーキ1は、2つの摩擦ディスク12・22のアーマチュア13・23と反対側の面を摺動させる相手として、従来の電磁ブレーキの受圧プレートの片面とヨーク部の背面の代わりに、1つのプレート11の両面を用いている。そのため、電磁ブレーキ1を製造する際、受圧プレートの片面とヨーク部の背面を高精度に平坦に加工する代わりに、プレート11の両面を高精度に平坦に加工すればよいため、加工工程が短縮化され、加工コストを低減できる。
また、ヨーク部15・25の背面を摩擦面として利用しないため、従来の電磁ブレーキのように、一旦電磁ブレーキを組立てて分解した後に、ヨーク部15・25の背面を追加工することがない。さらに、プレート11は、摩擦ディスク12・22と摩擦させるためだけの部材であって、板状という単純な形状であるため、一旦電磁ブレーキ1を組立てて分解した後であっても、プレート11の表面の加工を容易に行うことができる。したがって、摩擦面の追加工に要する加工コストを低減できる。
また、電磁ブレーキ1は、摩擦面を有する複数の部材が、プレート11を中心に集まって配置されている。そのため、たとえばプレート11を基準にすることで、他の残りの摩擦面を有する部材の平行度を容易にとることができる。したがって、電磁ブレーキ1を組み立てる際に、従来の電磁ブレーキのように、複数の部材を基準にして平行度を測定したり、部材ごとに回転軸の直交度を測定したりする必要がなく、組立工程を簡略化できるため、組立コストを低減できる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上記の実施形態は以下のように変更して実施することができる。なお、上記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
1]上記実施形態では、電磁ブレーキ1を組み立ててから、電磁ブレーキ1をモータの回転軸2に設置しているが、電磁ブレーキ1の製造手順はこれに限定されるものではない。
たとえば、モータの回転軸2にハブ3を固定金具4で固定した状態で、まずブレーキ機構10のみを固定部5に固定する。すなわち、ハブ3の四角形外周部に摩擦ディスク12の四角形内周部を係合させつつ、電磁ブレーキ機構10を軸方向に移動させて固定部5に組み付ける。その後、電磁ブレーキ機構20の摩擦ディスク22のみをハブ3に係合させ、アーマチュア23とスペーサ28を介してフィールドコア24を連結ボルト29でプレート11に固定する。この手順で製造することにより、電磁ブレーキ1の組立とモータの回転軸2への設置とを同時に行うことができるので、組立時間の短縮化を図ることができる。
2]上記実施形態では、アーマチュア13・23を摩擦ディスク12・22側に押圧する手段として、コイル状のバネ17・27が用いられているが、これに限定されるものではない。たとえば、板バネや、ゴム等の弾性体であってもよい。
3]上記実施形態の電磁ブレーキ1は、2つの電磁ブレーキ機構10・20を有しているが、3つ以上の電磁ブレーキ機構を有していてもよい。電磁ブレーキ機構の数が偶数の場合には、上記実施形態の2つの電磁ブレーキ機構10・20を、軸方向に並べた構成とすることが好ましい。
1 電磁ブレーキ
2 回転軸
3 ハブ
10、20 電磁ブレーキ機構
11 プレート
12、22 摩擦ディスク
13、23 アーマチュア
14、24 フィールドコア
15、25 ヨーク部
16、26 励磁コイル部
17、28 バネ(押圧手段)

Claims (1)

  1. 被制動装置の回転軸に軸方向移動可能且つ当該回転軸と一体的に回転可能に設けられる第1摩擦ディスクおよび第2摩擦ディスクと、
    前記2つの摩擦ディスクの両外側に配置され、それぞれ励磁コイル部と当該励磁コイル部を内蔵するヨーク部とからなる第1フィールドコアおよび第2フィールドコアと、
    前記軸方向に移動可能に設けられ、前記第1摩擦ディスクと前記第1フィールドコアとの間に配置される第1アーマチュアと、
    前記軸方向に移動可能に設けられ、前記第2摩擦ディスクと前記第2フィールドコアとの間に配置される第2アーマチュアと、
    前記第1アーマチュアを前記第1摩擦ディスク側に押圧する第1押圧手段と、
    前記第2アーマチュアを前記第2摩擦ディスク側に押圧する第2押圧手段と、
    前記2つの摩擦ディスクの間に配置され、前記第1フィールドコアおよび前記第2フィールドコアに固定されるプレートとを備えることを特徴とする電磁ブレーキ。
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