JP2023161090A - 電磁ブレーキ装置 - Google Patents

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JP2023161090A JP2022071234A JP2022071234A JP2023161090A JP 2023161090 A JP2023161090 A JP 2023161090A JP 2022071234 A JP2022071234 A JP 2022071234A JP 2022071234 A JP2022071234 A JP 2022071234A JP 2023161090 A JP2023161090 A JP 2023161090A
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孝憲 松木
Takanori Matsuki
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Abstract

【課題】電磁ブレーキ装置の軸方向におけるスペースの制約の有無に関わらず手動で制動状態を解放することが可能な電磁ブレーキ装置の提供にある。【解決手段】ブレーキステータ31と、回転軸15と、ブレーキ板35と、ブレーキアーマチュア32と、通電によりブレーキアーマチュア32を吸着させる吸着機構と、制動状態でブレーキアーマチュア32とともにブレーキ板35を挟圧する固定板33と、制動状態を強制的に解除する強制解除機構50と、を有する電磁ブレーキ装置10において、強制解除機構50は、ブレーキステータ31の外周部に備えられ、回転軸15の軸心方向へ沿って変位可能なリング部材と、リング部材51に備えられ、固定板33とブレーキアーマチュア32との間に挿入されている解除片52と、を有し、外周部は雄ねじ部40を有し、リング部材51の内周部は、雄ねじ部40に螺合する雌ねじ部53を有した。【選択図】 図2

Description

この発明は、電磁ブレーキ装置に関する。
電磁ブレーキ装置の従来技術として、例えば、特許文献1に開示された手動解放装置を備えた無励磁作動形電磁ブレーキが知られている。特許文献1に開示された無励磁作動形電磁ブレーキでは、手動解放装置が備えられる。手動解放装置は、解放カムと、手動解放アームと、アーム保持金具と、アームストッパーと、から構成される。解放カムは、制動ばねのばね力に抗してアーマチュアを移動させブレーキライニングから離反させる。手動解放アームは解放カムを回動させる。アーム保持金具は、ブレーキ作動位置で手動解放アームを保持する。アームストッパーは、ブレーキ解放位置で手動解放アームの回動範囲を規制する。
特許文献1に開示された無励磁作動形電磁ブレーキによれば、ブレーキ作動時およびブレーキ解放時の手動解放アームの位置が明確で、かつ、手動解放操作が簡単で確実であるとしている。
特開2002-295551号公報
しかしながら、特許文献1に開示された電磁ブレーキ装置では、手動解放アームが操作によりブレーキ解放位置にあるとき、手動解放アームの先端部が電磁ブレーキ装置の端部から軸方向において離間する。つまり、この種の電磁ブレーキ装置では、電磁ブレーキ装置の軸方向において、手動解放アームの先端部が回動できるだけのスペースを必要とするという問題がある。したがって、例えば、産業車両のサスペンションの間に電磁ブレーキ装置付きモータが搭載される等、電磁ブレーキ装置の軸方向において手動解放アームが回動できるだけのスペースが制約を受ける場合には、採用することができない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、電磁ブレーキ装置の軸方向におけるスペースの制約の有無に関わらず手動で制動状態を解放することが可能な電磁ブレーキ装置の提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、ブレーキステータと、前記ブレーキステータに対して回転可能な回転軸と、前記回転軸に固定されるブレーキ板と、前記ブレーキステータと前記ブレーキ板との間に介在されるブレーキアーマチュアと、通電により前記ブレーキアーマチュアを前記ブレーキステータへ吸着させる吸着機構と、制動状態で前記ブレーキアーマチュアとともに前記ブレーキ板を挟圧する固定板と、前記ブレーキアーマチュアを前記ブレーキステータから離間させる方向へ付勢する付勢部材と、前記吸着機構の非作動時に前記ブレーキアーマチュアを前記ブレーキ板から離間させ、制動状態を強制的に解除する強制解除機構と、を有する電磁ブレーキ装置において、前記強制解除機構は、前記ブレーキステータ又は前記固定板の外周部に備えられ、前記回転軸の軸心方向へ沿って変位可能なリング部材と、前記リング部材に備えられ、前記固定板と前記ブレーキアーマチュアとの間に挿入されている解除片と、を有し、前記外周部は雄ねじ部を有し、前記リング部材の内周部は、前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有することを特徴とする。
本発明では、リング部材がブレーキステータ又は固定板の外周部に備えられるが、リング部材の内周部の雌ねじ部とブレーキステータ又は固定板の外周部の雄ねじ部が螺合する。このため、リング部材を周方向に回転させると、リング部材はブレーキステータ又は固定板に対して軸方向へ変位される。したがって、非通電状態でブレーキ作動時であっても、リング部材の変位により解除片がブレーキアーマチュアに当接し、ブレーキアーマチュアをブレーキ板から離間させることができる。本発明によれば、電磁ブレーキ装置の軸方向のスペースの有無に関わらず手動で制動状態を解放することが可能である。
また、上記の電磁ブレーキ装置において、前記ブレーキステータにおいて周方向に配設され、前記ブレーキステータに前記固定板を固定する複数のボルトを有し、前記解除片は、前記リング部材において周方向に複数設けられるとともに、前記複数のボルトと干渉しない位置に存在するように配設されている構成としてもよい。
この場合、解除片がリング部材の周方向に複数設けられているので、ブレーキ作動時に解除片がブレーキアーマチュアをブレーキ板から離間させるとき、ブレーキアーマチュアへの荷重の偏りを生じ難くすることができる。また、リング部材を回転しても解除片をボルトと干渉させることなく非制動状態を実現できる。
また、上記の電磁ブレーキ装置において、前記解除片は、前記リング部材の周方向にわたって連続して形成されている構成としてもよい。
この場合、解除片は、前記リング部材の周方向にわたって連続して形成されているので、解除片の当接によるブレーキアーマチュアへの荷重の偏りを抑制することができる。
また、上記の電磁ブレーキ装置において、前記解除片は、非磁性体材料により形成されている構成としてもよい。
この場合、解除片が非磁性体材料により形成されているので、解除片が帯磁することはなく、ブレーキアーマチュアが解除片の帯磁によりブレーキ板へ引き寄せられることはない。
また、上記の電磁ブレーキ装置において、前記リング部材は、前記ブレーキ板の外周をカバーする構成としてもよい。
この場合、リング部材は、ブレーキ板の外周をカバーするので、電磁ブレーキ装置の周囲からブレーキ板への異物の進入を妨げることができる。
本発明によれば、電磁ブレーキ装置の軸方向におけるスペースの制約の有無に関わらず手動で制動状態を解放することが可能な電磁ブレーキ装置を提供できる。
第1の実施形態に係る電磁ブレーキ装置および電動モータを一部破断して示す側面図である。 第1の実施形態に係る電磁ブレーキ装置の要部の縦断面図である。 図1におけるA-A線矢視図である。 (a)は強制解除機構により制動状態が解除された電磁ブレーキ装置の要部の縦断面図であり、(b)は図4(a)におけるB-B線矢視図である。 第2の実施形態に係る電磁ブレーキ装置の要部の縦断面図である。 図5のD-D線矢視図である。 (a)は別例1に係る強制解除機構を示す図であり、(b)は別例2に係る強制解除機構を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る電磁ブレーキ装置について図面を参照して説明する。本実施形態の電磁ブレーキ装置は、無励磁状態で制動状態となる無励磁制動型の電磁ブレーキ装置である。また、本実施形態の電磁ブレーキ装置は、車両に搭載される走行用の電動モータに備えられる電磁ブレーキ装置であり、車両は産業車両としてのフォークリフトである。走行用の電動モータは、例えば、産業車両のサスペンションの間に電磁ブレーキ装置付きモータが搭載される。
図1に示すように、本実施形態の電磁ブレーキ装置10は、電動モータ11に備えられている。まず、電動モータ11について説明すると、電動モータ11は、ロータ12と、ステータ13と、を備えている。ロータ12は、ロータコア14と、ロータコア14を貫通して固定されている回転軸15と、を有している。回転軸15はロータ12の両端から突出する。ステータ13は、円筒状のステータコア16およびステータコイル17を備えている。ステータコア16の両端部にはステータコイル17のコイルエンド18が形成されている。図1では一方の端部のコイルエンド18は図示されず、他方の端部のコイルエンド18のみが図示される。
電動モータ11は、ステータ13の一方の端部に取り付けられる出力側ブラケット19と、ステータ13の他方の端部に取り付けられる電磁ブレーキ装置10側となるブレーキ側ブラケット21と、を備えている。出力側ブラケット19は、軸受(図示せず)を介して回転軸15における一方の端部を回転可能に支持する。ブレーキ側ブラケット21は、軸受22を介して回転軸15における他方の端部を回転可能に支持する。出力側ブラケット19およびブレーキ側ブラケット21は通しボルト(図示せず)により連結されている。回転軸15の一部は、出力軸23として出力側ブラケット19から突出している。また、ブレーキ側ブラケット21における他方の端部には電磁ブレーキ装置10が取り付けられている。電磁ブレーキ装置10の詳細については後述する。
ブレーキ側ブラケット21には端子台24が設けられている。ステータコイル17の他方のコイルエンド18からリード線25が引き出されており、引き出されたリード線25は端子台24に引き込まれている。端子台24は、リード線25と接続されるとともに、外部機器(例えば、インバータ)と接続する外部配線と接続可能な端子部(図示せず)を有している。リード線25は、電動モータ11へ電力供給するための配線である。
次に、ロータ12の回転を制動可能とする電磁ブレーキ装置10について説明する。図2に示すように、電磁ブレーキ装置10は、ブレーキステータ31と、ブレーキアーマチュア32と、ブレーキハブ34と、ブレーキ板35と、固定板36と、を有している。
ブレーキステータ31は、円環状のステータ本体部37を有する。ステータ本体部37は、中央に回転軸15における他方の端部およびブレーキハブ34の一部が収容される通孔38を備える。ステータ本体部37には、吸着機構としての環状の電磁コイル39が内蔵されている。電磁コイル39は、通電を受けることによりブレーキステータ31を励磁し、通電の停止によりブレーキステータ31を非励磁とする。ステータ本体部37の外周部は、雄ねじが形成された雄ねじ部40を有している。
ステータ本体部37は、電磁ブレーキ装置10を電動モータ11に固定するためのボルト(図示せず)を挿通する通孔(図示せず)を有しており、ブレーキ側ブラケット21には、通孔と対向し、ボルトを螺入可能とするねじ孔(図示せず)が設けられている。電磁ブレーキ装置10は、ステータ本体部37の通孔に挿通されたボルトがブレーキ側ブラケット21のねじ孔に螺入されることによりブレーキ側ブラケット21に固定される。
ステータ本体部37は、電磁コイル39よりも内周側に位置する複数の有底孔44を有している。複数の有底孔44は、ステータ本体部37の周方向へ等間隔おきに配置されている。有底孔44にはコイルばね45が内蔵されている。各コイルばね45の中心軸が回転軸15の軸心Pに沿う。コイルばね45は、ブレーキアーマチュア32を付勢する付勢部材である。
ブレーキアーマチュア32は、回転軸15の軸心P方向においてブレーキステータ31と対向する。ブレーキアーマチュア32は、円板状であり、中央部を回転軸15およびブレーキハブ34が貫通している。ブレーキアーマチュア32は、回転軸15の軸心P方向に移動可能である。また、ブレーキステータ31に内蔵されているコイルばね45は、軸方向の一端がブレーキステータ31と当接し、ブレーキステータ31から突出した軸方向の他端がブレーキアーマチュア32に当接する。コイルばね45は、ブレーキアーマチュア32を、回転軸15の軸方向に沿ってブレーキステータ31から離間する方向へ付勢する。
電磁コイル39への通電によってブレーキステータ31が励磁されると、ブレーキアーマチュア32は、コイルばね45の付勢力に抗してブレーキステータ31に吸着される。電磁コイル39への通電がなされず、ブレーキステータ31が非励磁のとき、ブレーキアーマチュア32は、コイルばね45の付勢力を受けてブレーキステータ31から離間する方向へ移動する。
電磁ブレーキ装置10は、円板状の固定板36を備える。固定板36は、円環状の部材であり固定板36の中心には通孔36Aが形成されている。固定板36の外周縁付近には、ボルト41を挿通するボルト孔36Bが形成されている。ブレーキステータ31には、ボルト孔36Bと対向し、ボルト41を螺入可能とするねじ孔42が形成されている。固定板36は、ボルト41およびボルト41を挿通するスリーブ46を介してブレーキステータ31に固定されている。複数のボルト41は、ブレーキアーマチュア32および固定板36をそれぞれ貫通し、ブレーキステータ31を電動モータ11に固定する。スリーブ46はブレーキ側ブラケット21に対するブレーキステータ31の軸心P方向の位置決めのための部材である。また、スリーブ46は、ブレーキアーマチュア32の移動範囲を規定する。固定板36は、回転軸15の軸方向に沿ってブレーキステータ31から一定の距離を離れて位置するように固定されている。ブレーキステータ31および固定板36は回転軸15の軸心P方向に並んで配置されている。ブレーキアーマチュア32は、回転軸15の軸方向において、ブレーキステータ31と固定板36の間に配設されている。
電磁ブレーキ装置10は、回転軸15と一体回転するブレーキハブ34を備え、このブレーキハブ34にはブレーキ板35が一体に固定されている。ブレーキ板35は円板状であり、回転軸15の軸心P方向において、ブレーキアーマチュア32と固定板36の間に配設され、回転軸15の軸心P方向に移動可能である。ブレーキ板35の板面は、制動状態でブレーキアーマチュア32と当接する摩擦材47と、制動状態で固定板36と当接する摩擦材48を備えている。ブレーキハブ34が回転軸15から抜けないようにするための環状の抜け止め部材49が回転軸15の端部付近に装着されている。
このように構成される電磁ブレーキ装置10では、電磁コイル39が励磁されると、ブレーキアーマチュア32がブレーキステータ31に吸着され、ブレーキアーマチュア32がブレーキ板35から離間し、ブレーキ板35の固定板36への押し付けが解除される。その結果、回転軸15は、制動状態から開放され、規制を受けることなく自由に回転できるようになる。
一方、電磁コイル39が励磁されない場合には、コイルばね45の付勢力によってブレーキアーマチュア32がブレーキ板35に向けて押し付けられ、ブレーキ板35が固定板36に押し付けられる。したがって、ブレーキ板35がブレーキアーマチュア32と固定板36によって挟み込まれる。その結果、ブレーキアーマチュア32とブレーキ板35との間で発生する摩擦力により回転軸15が制動状態となる。つまり、パーキングブレーキが作動する。
本実施形態の電磁ブレーキ装置10では、電磁コイル39が通電によって励磁されると、電磁コイル39への通電を示す信号が電磁ブレーキ装置10からコントローラ(図示せず)へ伝達される。電磁コイル39への通電が遮断されると、電磁コイル39は消磁されるので、通電を示す信号は生じない。つまり、コントローラは、電磁ブレーキ装置10が非制動状態であるか否かを、電磁コイル39への通電を示す信号の有無により判別する。なお、コントローラは、フォークリフトに搭載されており、モータドライバ(図示せず)を介して電動モータ11を制御するほか、電磁ブレーキ装置10を制御する。
ところで、本実施形態の電磁ブレーキ装置10は、電磁コイル39の非作動時にブレーキアーマチュア32をブレーキ板35から離間させ、制動状態を強制的に解除する強制解除機構50を有する。強制解除機構50は、ブレーキステータ31の外周部に備えられ、回転軸15の軸方向へ変位可能なリング部材51と、リング部材51に備えられ、固定板36とブレーキアーマチュア32との間に挿入されている解除片52と、を有している。リング部材51および解除片52は非磁性体材料により形成されている。非磁性体材料は、例えば、銅合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、ステンレス鋼等の非磁性金属材料やセラミック材料など非金属材料である。
リング部材51はリング状の部材である。リング部材51の内周部は、雌ねじが形成されている雌ねじ部53を有する。雌ねじ部53は、ブレーキステータ31におけるステータ本体部37の外周部に形成されている雄ねじ部40と螺合している。したがって、リング部材51は、軸心Pを中心にしてブレーキステータ31に対して周方向に回転可能である。リング部材51を周方向に回転させることにより、リング部材51は軸心P方向に沿って変位可能である。
解除片52は、リング部材51の固定板36側の端部に一体形成されており、回転軸15の径方向において軸心Pへ向けて延在する。解除片52の先端部は、回転軸15の径方向においてブレーキ板35と干渉しない位置にある。解除片52のブレーキアーマチュア32側の端面54は、ブレーキアーマチュア32の板面とほぼ平行な面である。解除片52の先端部は、径方向においてブレーキ板35と干渉しない位置にある。解除片52の端面54の反対側の端面55は、固定板36の板面と対向する。電磁ブレーキ装置10が制動状態のとき、解除片52がブレーキアーマチュア32とは離間し、電磁ブレーキ装置10が非制動状態のとき、ブレーキアーマチュア32とは離間するように、リング部材51はブレーキステータ31に対する位置が予め設定されている。
本実施形態では解除片52は、リング部材51の周方向において等間隔を保って配設されている。図3に示すように、解除片52はボルト41と干渉しない位置に存在する。本実施形態では、リング部材51を一方向(図3では時計回り)へ回転させると、解除片52が軸心P方向においてブレーキアーマチュア32へ接近する。また、リング部材51を他方向(図3では反時計回り)へ回転させると、解除片52が軸心P方向においてブレーキアーマチュア32から遠ざかるように、雄ねじ部40および雌ねじ部53が設定されている。
周方向における一対のボルト41間においては、リング部材51が一方向へ回転できるように、解除片52はボルト41に一方のボルト41に接近させた位置にある。本実施形態では、5本のボルト41が周方向において等間隔に配設されているので、所定の回転角度による一方向へのリング部材51の回転が可能である。リング部材51の回転により、リング部材51が軸心P方向へ沿って変位し、解除片52がブレーキアーマチュア32に当接し、ブレーキアーマチュア32がブレーキ板35から離間する。ブレーキアーマチュア32がブレーキ板35から離間すると、制動状態が解除され、回転軸15は回転可能となる。
次に、本実施形態に係る電磁ブレーキ装置10の非通電時における制動状態の解除の手順について説明する。作業者は、リング部材51を一方向へ回す。リング部材51は、ブレーキステータ31と螺合しているので、リング部材51の一方向への回転により、図4(a)に示すように、リング部材51が回転軸15の軸心P方向に沿うように変位する。リング部材51の軸心P方向の変位は、解除片52がブレーキアーマチュア32に当接して押圧する変位となる。また、図4(b)に示すように、解除片52はリング部材51の所定の回転角度C(例えば、約30度)の回転により一対のボルト41間において一方のボルト41から他方のボルト41へ接近する。
リング部材51の回転により解除片52がブレーキアーマチュア32に当接して押圧すると、ブレーキアーマチュア32がブレーキ板35から離間する。ブレーキアーマチュア32がブレーキ板35から離間すると、制動状態が解除され、回転軸15は回転可能となる。
本実施形態の電磁ブレーキ装置10は以下の効果を奏する。
(1)リング部材51がブレーキステータ31の外周部に備えられるが、リング部材51の内周部の雌ねじ部53とブレーキステータ31の外周部の雄ねじ部40が螺合する。このため、リング部材51を周方向に回転させると、リング部材51はブレーキステータ31に対して軸心P方向に沿って変位される。したがって、非通電状態の制動時であっても、リング部材51の変位により解除片52がブレーキアーマチュア32に当接し、ブレーキアーマチュア32をブレーキ板35から離間させることができる。本実施形態によれば、電磁ブレーキ装置10の軸心方向におけるスペースの有無に関わらず手動で制動状態を解放することが可能である。
(2)複数の解除片52がリング部材51の周方向に設けられているので、ブレーキ作動時に解除片52がブレーキアーマチュア32をブレーキ板35から離間させるとき、ブレーキアーマチュア32への荷重の偏りを生じ難くすることができる。また、リング部材51を回転しても解除片52をボルト41と干渉させることなく非制動状態を実現できる。
(3)解除片52は、非磁性体材料により形成されているので、解除片52が電磁コイル39の通電により帯磁することはなく、ブレーキアーマチュア32が解除片52の帯磁によりブレーキ板35へ引き寄せられることはない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る電磁ブレーキ装置について説明する。本実施形態の電磁ブレーキ装置は、強制解除機構の構成が第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図5に示すように、本実施形態の電磁ブレーキ装置60は、ボルト41がより径方向の中心側に配置されている。したがって、ブレーキ板35はボルト41と干渉しないように外径が設定されている。強制解除機構61は、リング部材62と解除片63とを有している。リング部材62および解除片63は非磁性体金属により形成されている。リング部材62の内周部は、雌ねじが形成されている雌ねじ部64を有する。雌ねじ部64は、ブレーキステータ31におけるステータ本体部37の外周部に形成されている雄ねじ部40と螺合している。
解除片63は、リング部材62の固定板36側の端部に一体形成されており、回転軸15の径方向において軸心P方向へ向けて延在する。解除片63の先端部は、回転軸15の径方向においてブレーキ板35と干渉しない位置にある。解除片52のブレーキアーマチュア32側の端面65は、ブレーキアーマチュア32の板面とほぼ平行な面である。解除片52の先端部は、径方向においてブレーキ板35と干渉しない位置にある。解除片52の端面54の反対側の端面66は、固定板36の板面と対向する。ボルト41はスリーブ46に挿通されている。
本実施形態では解除片63は、リング部材62の周方向にわたって連続して形成されている。図6に示すように、解除片63はボルト41およびスリーブ46と干渉しないように、ボルト41およびスリーブ46よりも径方向の外側に位置に存在する。本実施形態では、リング部材62を一方向(図6では時計回り)へ回転させると、解除片63がブレーキアーマチュア32へ接近する。リング部材62を一方向他方向(図6では反時計回り)へ回転させると解除片63がブレーキアーマチュア32から遠ざかるように、雄ねじ部40および雌ねじ部64が設定されている。
本実施形態の電磁ブレーキ装置60によれば、第1の実施形態の効果(1)、(3)と同等の効果を奏する。また、本実施形態では、解除片63は、リング部材62の周方向にわたって連続して形成されているので、解除片63の当接によるブレーキアーマチュア32への荷重の偏りを抑制することができる。その結果、ブレーキアーマチュア32の解除片63との当接による変形を抑制することができる。さらに、リング部材62の回転角度がボルト41によって制約を受けることがなく、第1の実施形態と比較してブレーキアーマチュア32に対する解除片63の軸心P方向の位置の調整の自由度が高い。
(別例1)
次に、図7(a)に示す別例1に係る強制解除機構70について説明する。強制解除機構70は、リング部材71と解除片72と、を有する。リング部材71は、解除片72よりも固定板36へ向けて延在するように軸方向の長さを有する。したがって、リング部材71が、固定板36とブレーキステータ31に亘って位置し、ブレーキ板35の外周を覆う。リング部材71は、ブレーキ板35の外周を覆うので、電磁ブレーキ装置の周囲からブレーキ板35への異物の進入を妨げることができる。
(別例2)
次に、図7(b)に示す別例2に係る強制解除機構80について説明する。強制解除機構80は、リング部材81と解除片82と、を有する。リング部材81は、解除片82よりも固定板83へ向けて延在するように軸方向の長さを有する。本実施形態の固定板83は、外周部に形成されている雄ねじ部84を有している。リング部材81の内周部は、雌ねじが形成されている雌ねじ部85を有する。雌ねじ部85は、解除片82よりも固定板83側に形成されており、固定板83の外周部に形成されている雄ねじ部84と螺合している。したがって、リング部材81は、ブレーキステータ31に対して周方向に回転させると軸心P方向に沿って変位可能である。
本発明は、上記の実施形態(別例を含む)に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態(別例を含む)では、電磁ブレーキ装置の軸心方向においてブレーキステータと隣り合う他部材や他の装置を示さなかったが、ブレーキステータに接近する他部材や他の装置が存在してもよい。
○ 上記の実施形態(別例を含む)では、解除片は、非磁性体材料により形成されているとしたが、これに限らない。解除片が磁性材料であっても解除片の帯磁による影響が小さい場合には、磁性材料を用いてもよい。
○ 第1、第2の実施形態、別例では、リング部材は、全周にわたって形成されたが、これに限定されない。リング部材は周方向において間隙が存在してもよい。
10、60 電磁ブレーキ装置
11 電動モータ
12 ロータ
13 ステータ
15 回転軸
19 出力側ブラケット
21 ブレーキ側ブラケット
22 軸受
23 出力軸
31 ブレーキステータ
32 ブレーキアーマチュア
36、83 固定板
34 ブレーキハブ
35 ブレーキ板
39 電磁コイル
40、84 雄ねじ部
41 ボルト
45 コイルばね
50、61、70、80 強制解除機構
51、62、71、81 リング部材
52、63、72、82 解除片
53、64、85 雌ねじ部
C 回転角度
P 軸心

Claims (5)

  1. ブレーキステータと、
    前記ブレーキステータに対して回転可能な回転軸と、
    前記回転軸に固定されるブレーキ板と、
    前記ブレーキステータと前記ブレーキ板との間に介在されるブレーキアーマチュアと、
    通電により前記ブレーキアーマチュアを前記ブレーキステータへ吸着させる吸着機構と、
    制動状態で前記ブレーキアーマチュアとともに前記ブレーキ板を挟圧する固定板と、
    前記ブレーキアーマチュアを前記ブレーキステータから離間させる方向へ付勢する付勢部材と、
    前記吸着機構の非作動時に前記ブレーキアーマチュアを前記ブレーキ板から離間させ、制動状態を強制的に解除する強制解除機構と、を有する電磁ブレーキ装置において、
    前記強制解除機構は、
    前記ブレーキステータ又は前記固定板の外周部に備えられ、前記回転軸の軸心方向へ沿って変位可能なリング部材と、
    前記リング部材に備えられ、前記固定板と前記ブレーキアーマチュアとの間に挿入されている解除片と、を有し、
    前記外周部は雄ねじ部を有し、
    前記リング部材の内周部は、前記雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を有することを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  2. 前記ブレーキステータにおいて周方向に配設され、前記ブレーキステータに前記固定板を固定する複数のボルトを有し、
    前記解除片は、前記リング部材において周方向に複数設けられるとともに、前記複数のボルトと干渉しない位置に存在するように配設されていることを特徴とする請求項1記載の電磁ブレーキ装置。
  3. 前記解除片は、前記リング部材の周方向にわたって連続して形成されていることを特徴とする請求項1記載の電磁ブレーキ装置。
  4. 前記解除片は、非磁性体材料により形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の電磁ブレーキ装置。
  5. 前記リング部材は、前記ブレーキ板の外周を覆うことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の電磁ブレーキ装置。
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