JP2015048851A - 制動構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、ブレーキシュー96a,96bの引き摺りの問題を解決するために、ディスク部材91が軸心方向Nに変位する寸法よりも大きくエアーギャップ寸法Sを設定すると、ブレーキシューの移動ストロークが大きくなり、作動音が大きくなるといった問題や、衝撃(振動)が大きくなるといった問題があり、特に、制動装置96がスプリング作動電磁開放型の場合は、エアーギャップ寸法Sが大きいので、可動鉄心ストロークの基準値を大きくする必要があるが、この場合、電磁コイルの吸引力が弱まった領域で使用することとなり、鉄心の大きさの割にスプリング力(シュー押圧力)が小さくなるという問題があった。
また、上記スライド廻り止め手段は、上記ブラケット部材及び上記固定部材の一方に突設されるガイド軸部と、上記ブラケット部材及び上記固定部材の他方に設けられ上記ガイド軸部が差し込まれるガイド受け孔部と、を備え、上記ガイド軸部の軸心を上記回転軸の軸心と平行に配設したものである。
本発明に係る制動構造体は、図1及び図2に示すように、モータや減速機等の産業機械の機械本体Kから突出している回転軸Mの回転を制動するためのものであって、被制動側の回転軸Mに外嵌状に固着される円筒壁状の回転軸取付ボス部11と、そのボス部11に外鍔状に設けた被制動盤部(円盤部)12と、を有するディスク部材1と、ディスク部材1のボス部11に、ボールベアリング等の軸受部材3,3を介して外嵌状に取着され、ディスク部材1に対して相対的に回転軸Mの軸心La廻りに回転自在かつディスク部材1に対して回転軸Mの軸心Laに沿ってスライド不可能なブラケット部材5と、ブラケット部材5に連結ボルト4によって固着されディスク部材1の被制動盤部12を挟圧して制動する制動装置6と、を備えたブレーキユニットYを具備している。
連結部53は、正面視X字状に形成され、制動装置6を連結ボルト4によって片持ち梁状に固着している。
固定部材7は、平板状のベース部71と、ベース部71を挿通する2本(複数)の取着用ボルト72,72と、ベース部71に螺着する3本(複数)のレベル調整用のアジャスタボルト73,73,73と、アジャスタボルト73に螺着してベース部71にアジャスタボルト73を固定するためのロックナット74と、を備えている。
固定部材7は、各アジャスタボルト73,73,73の先端を固定他部材Gに当接させ、取着用ボルト72,72を固定他部材Gに螺着して、固定される。
固定他部材Gの被取付面Gaが回転軸心Laと平行でない場合に、アジャスタボルト73の調整によって、ガイド軸軸心Lbは回転軸心Laと平行に配設可能に構成している。
他方のブレーキパッド66を、取付部62aに取着し、被制動盤部12の他方平面(端面)に対面状に配設している。他方のブレーキシュー66は、調整ネジ69を介して取付部62aに取着している。
制動力受持部材68は、相互に接近離間方向に往復動する一対のブレーキシュー66,67のタンジェントフォース(ブレーキシュー66,67に作用する被制動盤部12の接線方向の力)を受けるものであり、一対のブレーキシュー66,67を、包囲状とし、かつ、制動押圧作動方向へスライド可能、かつ、タンジェントフォースの方向へは不動状に保持し、ガイド杆64,64が相対的に摺動可能に挿通すると共にブラケット部材5に固着される。
つまり、制動力受持部材68は、電磁石部61と保持部材62とをガイド杆64及び補強杆70等で連結一体化した挟圧ユニットUを微小寸法浮遊可能に取着している。
また、保持部材62の取付部62aと制動力受持部材68とが相互に離間するように弾発付勢するバネ部材59と、所定の離間寸法を越えて離間するのを防止する規制部材と、によって、挟圧ユニットUのセンタリングを図って制動解除状態でエアーギャップ寸法Sを調整可能としている。
また、電磁石部61への通電を停止すると、制動用スプリング60の弾発力によって可動鉄心65が固定鉄心63から離間して、一対のブレーキシュー66,67が相対的に相互に接近して、一対のブレーキシュー66,67で被制動盤部12の外周縁部12aを挟圧して制動するように構成している。
予め機械本体Kが配設されている施工現場に行く前に、ディスク部材1と、軸受部材3,3と、ガイド受け孔部82を設けたブラケット部材5と、制動装置6と、外輪押さえ部材23と、内輪押さえ部材24と、を組立ててブレーキユニットYを製作する。また、ガイド軸部81を設けた固定部材7と、押さえ部材22と、を製作する。
次に、ブレーキユニットY側のガイド受け孔部82に、固定部材7側のガイド軸部81を挿通させ、3本のアジャスタボルト73,73,73を螺進退させて、ガイド軸軸心Lbが、回転軸心Laと平行(状)となるように配設する。その後、取着用ボルト72を固定他部材Gに螺着して、固定部材7が固着され、施工が完了する。
回転軸Mが回転すると、ディスク部材1が回転軸心La廻りに回転する。ブラケット部材5は、ガイド軸部81によって廻り止めが行われた非回転状態となる。ブラケット部材5に固着している制動装置6も回転軸心La廻りに回転(公転)しない非回転状態となる。
したがって、回転軸Mが軸変位要因によって軸心一方向へ変位する可能性がある軸心一方向予測変位寸法(量)や、軸心他方向へ変位する可能性がある軸心他方向予測変位寸法(量)よりも、小さく(狭く)、エアーギャップ寸法Sを設定可能となる。
例えば、回転軸Mは、軸変位要因によって回転軸一方向又は回転軸心他方向に1〜2mm変位することがある。そこで、従来の制動構造体では、引き摺りを防止するために、エアーギャップ寸法Sを2mm以上設ける必要がある。しかし、本発明の制動駆動体は、1mm未満、例えば0.1〜0.3mmに設定しても、引き摺りが発生しない。
3 軸受部材
5 ブラケット部材
6 制動装置
7 固定部材
8 スライド廻り止め部材
11 回転軸取付ボス部
81 ガイド軸部
82 ガイド受け孔部
G 固定他部材
La 軸心
Lb 軸心
M 回転軸
Y ブレーキユニット
Claims (2)
- 被制動側の回転軸(M)に外嵌状に固着されるディスク部材(1)と、該ディスク部材(1)の回転軸取付ボス部(11)に軸受部材(3)(3)を介して外嵌状に取着され上記ディスク部材(1)に対して相対的に上記回転軸(M)の軸心(La)廻りに回転自在なブラケット部材(5)と、該ブラケット部材(5)に固着され上記ディスク部材(1)を挟圧して制動する制動装置(6)と、を備えたブレーキユニット(Y)と、
固定他部材(G)に取着される固定部材(7)と、を具備し、
上記ブラケット部材(5)と上記固定部材(7)の間に、上記ブラケット部材(5)を上記軸心(La)に沿ってスライド自在に保持すると共に廻り止めを行うスライド廻り止め手段(8)を設けたことを特徴とする制動構造体。 - 上記スライド廻り止め手段(8)は、上記ブラケット部材(5)及び上記固定部材(7)の一方に突設されるガイド軸部(81)と、上記ブラケット部材(5)及び上記固定部材(7)の他方に設けられ上記ガイド軸部(81)が差し込まれるガイド受け孔部(82)と、を備え、
上記ガイド軸部(81)の軸心(Lb)を上記回転軸(M)の軸心(La)と平行に配設した請求項1記載の制動構造体。
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