JP2011168414A - 炭素繊維強化炭化ケイ素複合材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一方向における引張強度、曲げ強度及び曲げ弾性率が高い炭素繊維強化炭化ケイ素複合材と、その製造方法を提供する。
【解決手段】炭素繊維強化炭素複合材(C/C複合材)に金属シリコンを溶融含浸させて得られる炭素繊維強化炭化ケイ素複合材。該C/C複合材の炭素繊維がピッチ系炭素繊維であり、該ピッチ系炭素繊維が該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材中において一方向に配向している。この炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の該一方向における曲げ強度は500MPa以上、曲げ弾性率は100GPa以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維強化炭素複合材(以下「C/C複合材」と称すことがある。)に金属シリコン(Si)を溶融含浸させて、C/C複合材中の炭素をシリコンとの反応で炭化ケイ素化した炭素繊維強化炭化ケイ素複合材(SiC−C/C複合材)に関するものである。また、本発明は、この炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の製造方法に関する。
耐候性、耐熱性が要求される環境、例えば半導体製造装置であるエッチング装置のウェハキャリアや液晶パネル製造ラインの加熱炉中のキャリアやハンドにおいては、一般的にアルミナなどのセラミックスが使用されている。
ところが、セラミックスは耐候性、耐熱性が高い反面、高価で耐衝撃性が低く割れやすいという問題がある。また、比重が大きいため、特に大型ロボットのハンドなどにおいては自重による撓みが発生して位置ずれが生じたり、ロボット自体を大型にする必要があるなどの問題もある。
このような問題に対し、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いた構造体が提案されている。しかしながら、CFRPを用いた構造体はマトリックスがプラスチックであるため耐熱性が低く、一般的に200℃以上では使用することができない。
C/C複合材は、耐熱性、耐薬品性に優れ、かつ高強度で軽量であるが、一般に400℃程度から酸化を受けるため、高温大気中では、極短時間だけ使用される場合を除き、使用不可能である。
C/C複合材の酸化による物理的、化学的性質の低下を防止すること等を目的として、C/C複合材に金属シリコンを溶融含浸させ、C/C複合材中の炭素をシリコンと反応させて炭化ケイ素化することが行われている。このような、金属シリコンの溶融含浸による炭化ケイ素化に供するC/C複合材の炭素繊維としては、一般にPAN(ポリアクリロニトリル)系炭素繊維が用いられている。
特開2000−351672号公報では、C/Cコンポジットとして、炭素繊維の束のマトリックスとして作用し、最終的に炭素繊維の束に対して遊離炭素となる粉末状のバインダーピッチを、繊維の方向を一方向に引き揃えた炭素繊維に包含させ、その後、フェノール樹脂粉末等を含有させることによって、炭素繊維を調整したものを作製する。さらに、このように調整した炭素繊維の周囲に、熱可塑性樹脂等のプラスチックからなる柔軟な被膜を形成し、柔軟性中間材としてのプリフォームドヤーンを得ている。このプリフォームドヤーンをシート状にし、必要量を炭素繊維の繊維方向が互いに直交するように交互に積層した後、所定の工程を経てC/Cコンポジットを製造し、このC/Cコンポジットに溶融金属珪素を含浸させて、気孔率5%のSiC−C/Cコンポジット複合材料を得ることが記載されている。
特開2000−351672号公報
特許文献1のSiC−C/Cコンポジット複合材料は、炭素繊維の繊維方向が互いに直交するように積層されているため、繊維の配向方向(0°方向、または90°方向)での引張強度、曲げ強度及び曲げ弾性率は増大する。しかしながら、炭素繊維のすべてを一方向に配向させたものに比べると、該一方向における強度及び弾性率は低いものとなる。
また、PAN系炭素繊維を用いたC/C複合材に金属シリコンを溶融含浸させて炭化ケイ素化して得られるSiC−C/C複合材は、PAN系炭素繊維がシリコンによりケイ素化されて炭素繊維による補強効果が損なわれ、炭素繊維で補強されていない複合材と同等の引張強度となる。
従って、本発明は、一方向における引張強度、曲げ強度及び曲げ弾性率が高い炭素繊維強化炭化ケイ素複合材と、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、炭素繊維強化炭素複合材(C/C複合材)に金属シリコンを溶融含浸させて得られる炭素繊維強化炭化ケイ素複合材において、該C/C複合材の炭素繊維がピッチ系炭素繊維であり、該ピッチ系炭素繊維が該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材中において一方向に配向していることを特徴とするものである。
請求項2の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、請求項1において、該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の気孔率が10vol%以下かつ嵩密度が2.5g/cm以下であることを特徴とするものである。
請求項3の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、請求項1又は2において、該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の該一方向における曲げ強度が500MPa以上、曲げ弾性率が100GPa以上であることを特徴とするものである。
請求項4の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、該ピッチ系炭素繊維の熱伝導率が10W/m・K以上であることを特徴とするものである。
本発明(請求項5)の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の製造方法は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材を製造する方法であって、ピッチ系炭素繊維を一方向に引き揃えたシートを作成し、樹脂又はピッチを含浸後、該炭素繊維が該一方向に配向するように積層して成形及び焼成し、その後、熱硬化性物質及び/又は熱可塑性物質を含浸して焼成し、その後、溶融金属シリコンを含浸することを特徴とするものである。
請求項6の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の製造方法は、熱硬化性物質及び/又は熱可塑性物質がピッチであることを特徴とするものである。
炭化ケイ素を一方向に引き揃えたピッチ系炭素繊維で強化することにより得られる炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、炭素繊維が配向する一方向における引張強度、曲げ強度及び曲げ弾性率が著しく高い。この炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、高い耐候性と耐熱性を具備し、かつ軽量である。
C/C複合材の炭素繊維としてピッチ系炭素繊維を用いることによる引張強度、曲げ強度及び曲げ弾性率の向上効果の作用機構の詳細は明らかではないが、PAN系炭素繊維を用いたC/C複合材では、炭化ケイ素化の際に、PAN系炭素繊維自体がシリコンと反応して炭化ケイ素化されてしまうことにより、炭素繊維本来の特性が損なわれ、引張強度向上効果が有効に発揮されなくなるのに対して、ピッチ系炭素繊維は、炭化ケイ素化の際にシリコンと反応することはなく、その補強効果が損なわれることがないことによるものと考えられる。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施することができる。
まず、本発明において金属シリコンの溶融含浸による炭化ケイ素化に供される炭素繊維強化炭素複合材(C/C複合材)について説明する。
<C/C複合材のピッチ系炭素繊維>
本発明に係る炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の製造方法に用いられるC/C複合材は、補強炭素繊維としてピッチ系炭素繊維を用いたものである。ピッチ系炭素繊維は、原料ピッチを溶融紡糸してピッチ繊維を得、次いで不融化、炭化、或いは更に黒鉛化することによって得られる。ピッチ系炭素繊維の形態としては、複数の単繊維からなるトウ、ストランド、ロービング、ヤーンなどの形態であり、好ましくは2000本以上、一方、好ましくは14000本以下、更に好ましくは12000本以下の単繊維を引き揃えた炭素繊維束として提供される。炭素繊維としては引張弾性率が250〜1000GPa、熱伝導率は10W/m・K以上、特に50〜1000W/m・Kのものが好ましい。1本の炭素繊維の直径は7〜14μm、特に8〜12μm程度が好適である。
なお、ここで、炭素繊維の繊維径は、炭素繊維の顕微鏡観察又はレーザー計測器により20〜30個の繊維径を測定し、その測定値の平均値で求められる。
引張弾性率については、JIS R7606に準拠し、万能試験機で測定された値からの計算値である。また、熱伝導率は、体積固有抵抗率を測定し、その測定された値からの計算値である。後掲の実施例においても同様である。
<炭素繊維を一方向に引き揃えたシート>
C/C複合材を製造するには、炭素繊維を一方向に引き揃えたシート(以下「UDシート」と称する場合がある)を用いる。UDシートの目付は、含浸性、均一性を考えると200〜1000g/mが最適であるが、これに限定されない。
<C/C複合材の製造>
C/C複合材を製造するには、まず上述のUDシートに、不活性ガス雰囲気中で加熱されることにより炭化する樹脂及び/又はピッチを含浸させた後、乾燥する。この樹脂及び/又はピッチとしては特に制限はないが、通常フェノール樹脂、フラン樹脂、或いは石油系、石炭系ピッチ等が使用されるが、フェノール樹脂が取り扱い易く、好適である。含浸されるマトリックスはアルコール、アセトン、アントラセン油等の溶媒に溶解、または分散して適正な粘度に調整されることが好ましい。
次いで、この乾燥したシートの必要枚数を、炭素繊維の配向方向が同一となるように積層して金型へ充填し、100〜500℃の温度で加圧成形して、成形体(CFRP)を得る。このCFRPの体積中の炭素繊維の体積含有率Vfは好ましくは40〜60%程度である。
その後、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気中で好ましくは700〜2500℃の温度でこのCFRPを焼成し、樹脂及び/又はピッチを炭化させる(以下、この焼成により得られる材料を「プリフォーム」と称す場合がある。)。このプリフォームの体積中の炭素繊維の体積含有率Vfは40〜60%程であることが好ましい。
好ましくは、次に、このプリフォームを緻密化してC/C複合材とする。プリフォームを緻密化することによって、曲げ強度の高い炭素繊維強化炭化ケイ素複合材を得やすくなる。
緻密化の方法としては、プリフォームにフェノール樹脂等の熱硬化性物質、及び/又は、タール、ピッチ等の熱可塑性物質を含浸させて、加熱してピッチを炭化させる含浸・炭化プロセスを少なくとも1回行う方法;或いはメタン、プロパンなどの炭化水素ガスを熱分解して炭素を得るCVD法等が挙げられる。
高熱容量且つ高熱伝導性のC/C複合材が得られることから、熱可塑性物質としてピッチを含浸させて炭化させる含浸・炭化プロセスを少なくとも1回行う方法が好ましい。
ピッチとしては前述のものを用いることができるが、この場合、ピッチの軟化点は通常70℃以上、好ましくは80℃以上、一方、通常150℃以下、好ましくは90℃以下が好ましい。また、ピッチのトルエン不溶分は通常10%以上、好ましくは13%以上、一方、通常30%以下、好ましくは20%以下が好ましい。ピッチは、実質上キノリン不溶分を含まないことが好ましい。ピッチは固定炭素を通常40%以上、好ましくは50%以上含むことが好ましい。ただし、ピッチはこれに限定されない。
炭化プロセスでの焼成温度は700〜2500℃特に700〜1600℃程度であることが好ましい。炭化プロセスでの雰囲気は、窒素などの不活性ガス雰囲気が好ましい。
このようにして、緻密化処理した後は、更に必要に応じて黒鉛化処理を行うことにより、C/C複合材が得られる。このC/C複合材は、マトリックスとして、ピッチ等に由来する炭素を含有する。
黒鉛化処理は、例えば、緻密化処理後のプリフォームを不活性ガス雰囲気中で1600〜2800℃で焼成することにより行うことができる。このC/C複合材の気孔率は15〜50vol%特に20〜40vol%程度が好ましい。
なお、本発明で用いるC/C複合材及びその製造方法は、何ら上記に限定されるものではない。
<炭素繊維強化炭化ケイ素複合材>
本発明の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、C/C複合材に、金属シリコンを溶融含浸させてなるものである。
C/C複合材への金属シリコンの溶融含浸は、各種の方法で行うことができる。例えば、C/C複合材とシリコンとを不活性ガス雰囲気下にて1100〜1400℃程度の温度に保持し、次いで1450〜2500℃の温度に昇温することにより、C/C複合材の開気孔内部へシリコンを溶融含浸させ、その一部をC/C複合材の炭素と反応させて炭化ケイ素とし、炭素繊維強化炭化ケイ素複合材を形成する。この炭素繊維強化炭化ケイ素複合材では、マトリックスは、未反応の炭素及びシリコンと、反応により生じた炭化ケイ素よりなる。C/C複合材への金属シリコンの含浸量は、C/C複合材1cm当りシリコン0.5〜3.5g程度が好適である。
このようにして得られる本発明の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、後述の実施例の結果からも明らかなように曲げ強度及び曲げ弾性率が著しく高いものであり、高強度、高耐熱性が要求される分野、例えば半導体製造装置であるエッチング装置のウェハキャリアや液晶パネル製造ラインの加熱炉中のキャリアやハンドに用いるのに好適であるが、用途はこれに限定されない。
本発明の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の炭素繊維配向方向における曲げ強度は、後述の実施例に記載の方法で測定を行った場合、好ましくは500MPa以上、更に好ましくは550MPa以上、曲げ弾性率は、好ましくは100GPa以上、更に好ましくは120GPa以上である。
本発明の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の気孔率は、通常1vol%以上、一方、通常10vol%以下、好ましくは5vol%以下である。また、本発明の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の嵩密度は2.5g/cmより高いと衝撃強度が低下するため2.5g/cm以下であることが好ましい。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して具体的に説明する。しかし、本発明は構成要件を満たす限りこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
1本のフィラメント直径10μm、フィラメント数12000本、引張弾性率640GPa、熱伝導率140W/m・Kのピッチ系炭素繊維束を一方向に引き揃えたUDシート(目付は400g/m)を作成し、このUDシートにエタノールで希釈したフェノール樹脂をフェノール樹脂として160g/mの割合で含浸後、15層積層して250℃にて加圧成形を行い、200×200×12mmの成形体を得た。炭素繊維はこの成形体の長手方向に配向している。
この成形体を窒素雰囲気中にて750℃で5時間焼成してプリフォームとした後、ピッチを含浸させて750℃で5時間焼成することにより緻密化する含浸・炭化プロセスを1回行い、その後、窒素雰囲気中にて2000℃で60分焼成することにより黒鉛化して気孔率15vol%のC/C複合材を得た。
このC/C複合材に金属シリコンを溶融含浸させることにより炭素繊維強化炭化ケイ素複合材とした。C/C複合材1cm当りの金属シリコン含浸量は2.5gである。
これにより得られた炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の嵩密度は2.1g/cm、気孔率は2vol%であった。
この炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の炭素繊維配向方向の曲げ強度及び曲げ弾性率を、JIS K7074に従って、島津製作所社製シマヅオートグラフを用いて測定した。また、熱伝導率を、アルバック理工社製熱定数測定装置を用いて、常温にてレーザーフラッシュ法により測定した。
〈比較例1〉
実施例1において、ピッチの含浸・炭化プロセスを行わず、プリフォームを同様に黒鉛化して表1に示す物性の材料を得た。この材料を用いて同様にしてSiC−C/C複合材を作製し、炭素繊維配向方向の曲げ強度、曲げ弾性率及び熱伝導率を実施例1と同様にして測定し、結果を表1に示した。
〈比較例2〉
炭素繊維が0°と90°の2方向に配向するように前記UDシートを交互に実施例1と同一層数積層したこと以外は実施例1と同様にしてC/C複合材を得た。このC/C複合材を用いて、実施例1と同様にして金属シリコンの溶融含浸による炭化ケイ素化を行ってSiC−C/C複合材を作製し、炭素繊維配向の曲げ強度、曲げ弾性率及び熱伝導率を実施例1と同様にして測定し、結果を表1に示した。
<参考例>
参考例としてアルミナセラミックスの物性値を表1に示した。
Figure 2011168414
表1のとおり、炭化ケイ素を一方向に引き揃えたピッチ系炭素繊維で強化した炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、高い熱伝導性と曲げ強さ、弾性率を示しながら、アルミナの2/3程度の比重であることが分かる。この炭素繊維強化炭化ケイ素複合材は、高耐候または高耐熱用途、例えば半導体製造装置であるエッチング装置のウェハキャリアや液晶パネル製造ラインの加熱炉で使用されるロボットハンドに好適である。この場合、炭素繊維強化炭化ケイ素複合材が軽量であることから、ロボットの小型化が可能となり、装置の小型化で低コスト・省スペースになるという利点もある。

Claims (6)

  1. 炭素繊維強化炭素複合材(以下、C/C複合材という。)に金属シリコンを溶融含浸させて得られる炭素繊維強化炭化ケイ素複合材において、
    該C/C複合材の炭素繊維がピッチ系炭素繊維であり、該ピッチ系炭素繊維が該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材中において一方向に配向していることを特徴とする炭素繊維強化炭化ケイ素複合材。
  2. 該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の気孔率が10vol%以下かつ嵩密度が2.5g/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材。
  3. 該炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の該一方向における曲げ強度は500MPa以上、曲げ弾性率は100GPa以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材。
  4. 該ピッチ系炭素繊維の熱伝導率が10W/m・K以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材を製造する方法であって、ピッチ系炭素繊維を一方向に引き揃えたシートを作成し、樹脂又はピッチを含浸後、炭素繊維が該一方向に配向するように積層して成形及び焼成し、その後、熱硬化性物質及び/又は熱可塑性物質を含浸して焼成し、その後、溶融金属シリコンを含浸することを特徴とする炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の製造方法。
  6. 熱硬化性物質及び/又は熱可塑性物質がピッチであることを特徴とする請求項5に記載の炭素繊維強化炭化ケイ素複合材の製造方法。
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