JPH0812457A - 炭素繊維強化炭素複合材料とその製造方法 - Google Patents

炭素繊維強化炭素複合材料とその製造方法

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JPH0812457A
JPH0812457A JP6146034A JP14603494A JPH0812457A JP H0812457 A JPH0812457 A JP H0812457A JP 6146034 A JP6146034 A JP 6146034A JP 14603494 A JP14603494 A JP 14603494A JP H0812457 A JPH0812457 A JP H0812457A
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carbon fiber
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fiber reinforced
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JP6146034A
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Eiki Tsushima
栄樹 津島
Takayuki Izumi
孝幸 泉
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 核融合炉、高集積回路、コンピュータ部品等
の冷却装置若しくは冷却フィン等に適用可能な炭素繊維
強化炭素複合材料を提供すること。 [構成] ほとんどが一方向へ配列された複数本の炭素
繊維2と、炭素を主成分とし炭素繊維2間に充填されか
つ微細孔30を有する炭素母材3と、炭素母材3の微細孔
30に充填されSi及びSiCから成る充填材31とでその主要
部が構成されている。この複合材料1によれば、微細孔
に充填材31が充填されているためその緻密性が増して高
集積回路等を構成する金属やシリコン材料の熱膨張係数
に近付けさせることができ、かつ炭素母材及び炭素繊維
と空気中における酸素との反応を防止できる。従って、
この複合材料1を用いて冷却フィンやヒーターエレメン
ト等を構成した場合、その冷却並びに放熱作用の増大が
図れると共に部品等からの剥離が起こり難くなりかつ酸
化損耗も回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は炭素繊維強化炭素複合材
料に係り、特に、核融合炉など高温部の伝熱部品、高集
積回路やコンピュータ部品等の冷却装置若しくは冷却フ
ィン、あるいは、電熱ヒーターエレメント、半導体生産
用サセプター等に適用でき、また、フィラメント状太陽
電池の電極等にも適用可能な炭素繊維強化炭素複合材料
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数本の炭素繊維の束若しくは織布と、
炭素を主成分とし炭素繊維間に充填された炭素母材とで
構成される炭素繊維強化炭素複合材料(炭素−炭素複合
材)は、耐熱性、耐熱衝撃性に優れた軽量材であって、
従来、航空宇宙飛翔体や核融合炉等に適用されている。
特に、炭素繊維が一方向に配列された炭素繊維強化炭素
複合材料は熱伝導率が高く(500〜800W/m・
K)数百℃から1000℃の高温条件における熱伝導率
が金属材料より高いため、核融合炉等の高温装置におけ
る伝熱部品又は冷却部品等への適用が試みられている。
また、炭素繊維の織布を用いその炭素繊維の50%程度
が一方向に配列された炭素繊維強化炭素複合材料も熱伝
導性の他、強度、耐熱性、電導性に優れており、電熱ヒ
ーターエレメントや金属元素の熱拡散現象を嫌う半導体
生産用サセプター等への適用も検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の炭
素繊維強化炭素複合材料は、従来、炭素繊維の束若しく
は織布等にフェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹
脂あるいはピッチをそれぞれ単味で含浸させた成形体を
焼成すなわち炭化し、黒鉛化処理し、更に含浸と焼成を
数回繰り返す母材先駆材反復含浸法により製造されてい
るためその製造コストが割高である問題点があり、ま
た、炭素繊維とこの炭素繊維間に密に充填された炭素母
材とで構成される炭素繊維強化炭素複合材料の熱膨張係
数はその方向によりまた製造方法によりばらつきが多い
が通常〜10-6/Kで、上記核融合炉など高温部の伝熱
部品、高集積回路やコンピュータ部品等を構成する金属
(熱膨張係数:〜10-5/K)やシリコン(熱膨張係
数:4.2×10-6/K)の熱膨張係数との差が大きく
また炭素母材の強度が低いため、この炭素繊維強化炭素
複合材料を銀ろう等の接合材を介し高集積回路やコンピ
ュータ部品等の放熱面あるいは核融合装置の冷却面に接
合させて冷却装置や冷却フィン等を構成させた場合、上
記熱膨張係数の差異に起因して炭素繊維強化炭素複合材
料で構成された冷却装置や冷却フィン等が経時的にひび
割れを起こしたりその接合面から剥離し易い問題点があ
った。
【0004】また、炭素繊維強化炭素複合材料は、空気
中における高温下での酸化損耗が著しい欠点を有してい
る。すなわち、この炭素繊維強化炭素複合材料において
は、製造段階の焼成処理時に発生するガスに起因して炭
素母材表面に内部まで連通する微細孔が形成されてい
る。そして、400℃以上の空気中においては上記微細
孔から空気が拡散され易く、拡散された酸素と炭素母材
及び炭素繊維が反応して炭酸ガスと化し徐々にその特性
や形状が損耗するといった欠点を有している。このた
め、この炭素繊維強化炭素複合材料を用いるに当たって
は非酸化性雰囲気で適用するかあるいは空気中において
用いる場合には400℃以下の条件で適用しなければな
らない制約を有していた。
【0005】この様な技術的背景の下、本出願人は第一
の問題点(製造コストの問題)を解決する方法として熱
硬化性樹脂等の含浸と焼成処理を数回繰り返す必要のな
い炭素繊維強化炭素複合材料の製造方法を既に提案して
いる(特開平3−247563号公報及び特開平5−5
1257号公報参照)。
【0006】そして、第二、第三の問題点(炭素繊維強
化炭素複合材料における熱膨張係数の問題及び酸化損耗
の問題)を解決するため更に研究を継続したところ、特
開平3−247563号公報及び特開平5−51257
号公報の製造方法により得られた炭素繊維強化炭素複合
材料においては、従来の母材先駆材反復含浸法により製
造された炭素繊維強化炭素複合材料と相違してその炭素
母材に孔径0.1〜10μm程度の多数のオープン微細
孔が均一に分布して形成されており(従来の母材先駆材
反復含浸法により製造された炭素繊維強化炭素複合材料
の場合には孔径0.1μm以下及び孔径10μm以上の
細孔分布を有するものが多い)、かつ、この微細孔が形
成された炭素繊維強化炭素複合材料に対して溶融シリコ
ンを接触させた場合、毛管現象により上記微細孔にシリ
コンを極めて容易に充填できることを発見した。更に、
この微細孔にシリコンを充填させることにより炭素繊維
強化炭素複合材料の緻密性が増しその熱膨張係数を上記
核融合炉など高温部の伝熱部品、高集積回路やコンピュ
ータ部品等を構成する金属やシリコン材料の熱膨張係数
に近付けられることができ、かつ、この炭素繊維強化炭
素複合材料の耐酸化損耗の向上も図れることを見出だし
た。
【0007】本発明はこの様な発見に基づき完成された
もので、その課題とするところは、核融合炉、高集積回
路やコンピュータ部品等の冷却装置若しくは冷却フィン
あるいは電熱ヒーターエレメント、半導体生産用サセプ
ター等に適用でき、また、フィラメント状太陽電池の電
極等にも適用可能な炭素繊維強化炭素複合材料を提供し
合わせてその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、複数本の炭素繊維と、炭素を主成分とし上記
炭素繊維間に充填されると共に微細孔を有する炭素母材
とで構成される炭素繊維強化炭素複合材料を前提とし、
上記炭素母材の微細孔にシリコン及び炭化シリコンの少
なくとも一方が充填されていることを特徴とするもので
ある。
【0009】そして、この発明に係る炭素繊維強化炭素
複合材料においては、炭素母材の微細孔にシリコン及び
炭化シリコンの少なくとも一方が充填されているため緻
密性が増しその熱膨張係数を4×10-6/K〜8×10
-6/K程度に調整することができこれにより高集積回路
やコンピュータ部品等を構成する金属やシリコン材料の
熱膨張係数に近付けさせることが可能になり、かつ、炭
素母材の微細孔に充填されたシリコン又は炭化シリコン
の作用により炭素母材及び炭素繊維と空気中における酸
素との反応を防止することが可能となる。
【0010】尚、上記シリコン及び炭化シリコンの少な
くとも一方を充填させる炭素繊維強化炭素複合材料とし
ては、上述した特開平3−247563号公報及び特開
平5−51257号公報の製造方法により得られた炭素
繊維強化炭素複合材料がその炭素母材に孔径0.1〜1
0μm程度の多数のオープン微細孔を均一に有している
ため適用できるが、特に、その孔径が1μm〜5μmの
狭い範囲にあるオープン微細孔を均一に備える炭素繊維
強化炭素複合材料の適用が好ましい。但し、従来の母材
先駆材反復含浸法により製造された孔径0.1μm以下
及び10μm以上の細孔分布を有する炭素繊維強化炭素
複合材料についても当然のことながら適用することは可
能である。
【0011】また、耐酸化性を向上させる目的で本発明
に係る炭素繊維強化炭素複合材料の表面にもシリコン又
は炭化シリコンの薄膜を残存させる構成にしてもよい。
更に耐酸化性を付与するために本発明に係る炭素繊維強
化炭素複合材料の表面をCVD等の製膜手段により炭化
シリコン層等で被覆しても当然のことながらよい。
【0012】また、この発明に係る炭素繊維強化炭素複
合材料の形状はその用途に応じて適宜設定され、例え
ば、炭素繊維の束若しくは織布を適用して板状又はブロ
ック状に成形されたり、炭素繊維の束若しくは撚線を適
用してフィラメント状に成形される。請求項2及び3に
係る発明はこれ等各形状の炭素繊維強化炭素複合材料の
製造に適した方法に関するものである。
【0013】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の炭素繊維強化炭素複合材料の製造方法を前提と
し、炭素質ピッチの粉末若しくはコークス粉末と熱硬化
性樹脂と溶媒を主成分とする溶液に複数本の炭素繊維の
束若しくは織布を接触させてこの束若しくは織布に上記
溶液を含浸させる工程と、この含浸物をシート状に成形
しかつ上記溶媒を乾燥させて得られたシート状物を複数
枚積層して任意の厚さの成形物を得る工程と、この成形
物を加圧条件下において熱処理し成形物中の上記熱硬化
性樹脂を硬化させた後にシリコンの融点(1410℃〜
1450℃、以下同様)以上の温度で焼成処理して炭素
繊維強化炭素母材先駆材料を得る工程と、この炭素繊維
強化炭素母材先駆材料を切削成形後この炭素繊維強化炭
素母材先駆材料をシリコンの融点以上の温度でシリコン
溶融液に接触させて炭素母材の微細孔にシリコンを含浸
させる工程を具備することを特徴とし、また、請求項3
に係る発明は、請求項1記載の炭素繊維強化炭素複合材
料の製造方法を前提とし、炭素質ピッチの粉末若しくは
コークス粉末と熱硬化性樹脂と溶媒を主成分とする溶液
に複数本の炭素繊維の束若しくは撚線を接触させてこの
束若しくは撚線に上記溶液を含浸させる工程と、上記溶
液が含浸された炭素繊維の束若しくは撚線を適宜形状の
スリット若しくはノズル内を通過させてその断面形状を
成形すると共に上記溶媒を乾燥させて線状の成形物を得
る工程と、この成形物を熱処理し成形物中の上記熱硬化
性樹脂を硬化させた後にシリコンの融点以上の温度で焼
成処理して線状の炭素繊維強化炭素母材先駆材料を得る
工程と、この炭素繊維強化炭素母材先駆材料をシリコン
の融点以上の温度でシリコン溶融液に接触させて炭素母
材の微細孔にシリコンを含浸させる工程を具備すること
を特徴とするものである。
【0014】この様な技術的手段において上記炭素質ピ
ッチの粉末、コークス粉末、熱硬化性樹脂、溶媒、及
び、炭素繊維については特開平3−247563号公報
及び特開平5−51257号公報記載の材料が適用で
き、また、炭素繊維強化炭素母材先駆材料の製造条件に
ついても同様である。
【0015】以下、簡単に説明すると、上記炭素繊維と
しては、PAN(ポリアクリルニトリル)系、メソフェ
ーズピッチ系、等方性ピッチ系その他一般に炭素繊維と
呼ばれるもの全てが適用できる。また、上記炭素質ピッ
チ及びコークスは、重質油あるいはタールを例えば35
0〜550℃に熱処理したもので、石油系、石炭系、化
合物系がある。また、更に炭化の進んだいわゆる炭素粉
末、黒鉛粉末も混合し得る。上記熱硬化性樹脂としては
炭化収率の高いものが好ましく、この様な熱硬化性樹脂
として、フェノール樹脂、フラン樹脂又はそれらの混合
物が適用できる。上記フェノール樹脂としてはアルカリ
存在下にフェノール類とアルデヒド類との反応によって
得られるレゾールタイプと、酸性触媒によってフェノー
ル類とアルデヒド類から得られるノボラックタイプがあ
る。そして、フェノール類としては、フェノール、レゾ
ルシン、クレゾール、キシロール等が例示でき、アルデ
ヒド類としては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、
フルフラール等が例示できる。また、上記フラン樹脂と
してはフラン樹脂初期縮合物が適用でき、この初期縮合
物には、フルフリルアルコール縮合物あるいはフルフリ
ルアルコール/フルフラール共縮合物が含まれる。一
方、上記熱硬化性樹脂を溶解させる溶媒としては高沸点
溶媒が好ましく、例えば、活性アミルアルコール、イソ
アミルアルコール、アセトール、ヘキサノール(2)、
フルフラール、フルフリルアルコール、2−アミノエタ
ノール、ベンズアルデヒド、ベンジルアルコール等が挙
げられ、かつ、これ等の混合物を適用してもよい。
【0016】そして、請求項2に係る炭素繊維強化炭素
複合材料の製造方法においては、炭素質ピッチの粉末若
しくはコークス粉末と熱硬化性樹脂と溶媒を主成分とす
る溶液に複数本の炭素繊維の束若しくは織布を接触させ
てこの束若しくは織布に上記溶液を含浸させ、かつ、こ
の含浸物をシート状に成形すると共に上記溶媒を乾燥さ
せて得られたシート状物を複数枚積層して任意の厚さの
成形物を得る。尚、冷却フィン等に適用される高熱伝導
率の炭素繊維強化炭素複合材料を目的とする場合には、
炭素繊維の束を用いると共にその繊維が一方向に配列さ
れた複数枚のシート状物を各シート状物の繊維の配列方
向を揃えながら積層することになる。但し、全てのシー
ト状物20についてその繊維の配列方向を単一方向へ揃
えた場合は配列方向と直交する方向の引っ張り耐性が極
端に低下するため、図3に示すように適宜間隔を介して
配列方向が相違する他のシート状物21を介在させて積
層することも可能である。次に、この様にして得られた
成形物を加圧条件下において熱処理し成形物中の上記熱
硬化性樹脂を硬化させた後にシリコンの融点以上の温度
で焼成処理して炭素繊維強化炭素母材先駆材料を得、次
いでこの炭素繊維強化炭素母材先駆材料を切削成形す
る。そして、この炭素繊維強化炭素母材先駆材料をシリ
コンの融点以上の温度でシリコン溶融液に接触させその
炭素母材の微細孔にシリコンを含浸させて炭素繊維強化
炭素複合材料が得られる。尚、上記微細孔にシリコンを
含浸させる際、原則として常圧条件で行うが、得られる
炭素繊維強化炭素複合材料が大形の場合には真空、減圧
器を用いてこれを行ってもよい。また、上記微細孔にシ
リコンが含浸される際、処理温度と時間に応じて炭素母
材との接触によりシリコンの一部あるいは大半が周囲の
炭素と反応して炭化シリコンに変化することが認められ
る。
【0017】この様にして製造された板状若しくはブロ
ック状、更にはこれ等を切削成形した任意形状の請求項
2に係る炭素繊維強化炭素複合材料は、炭素繊維を主と
して一方向に配列した一方向性材料と、炭素繊維織布を
用いたりシート状物の積層の方向を変えることによって
得られる多方向性材料とがある。そして、上記一方向性
材料はその優れた熱伝導性を活かし、また繊維方向と直
角方向の緻密性、強度の向上、熱膨張係数の調整、接着
性の増大を利用して伝熱、冷却部品に主に応用されるも
のである。他方、多方向性材料は、熱伝導性よりも耐熱
性かつ強度や弾性率が高いこと、電気伝導性、金属不純
物が少ないことなどが活かされ、更に、耐酸化性の向上
を利用して伝熱ヒーターエレメントや半導体生産用サセ
プター、るつぼ、金型等に主に応用される。
【0018】次に、請求項3に係る炭素繊維強化炭素複
合材料の製造方法において、炭素質ピッチの粉末若しく
はコークス粉末と熱硬化性樹脂と溶媒を主成分とする溶
液が含浸された炭素繊維の束若しくは撚線を適宜形状の
スリット若しくはノズル内を通過させてその断面形状を
成形するが、その断面形状としては円形状、偏平な楕円
形状等が例示される。尚、この製造方法により得られた
フィラメント状の炭素繊維強化炭素複合材料の適用対象
としては、例えば、特開昭59−125670号公報や
特開昭63−232467号公報等に記載されたフィラ
メント状太陽電池の電極が挙げられる。この場合、得ら
れるフィラメント状太陽電池の特性向上を図る観点か
ら、適用する炭素繊維の束若しくは撚線としては有害元
素を含有しない炭素繊維を適用することが望ましい。従
って、一部市販のもので、Fe、Al、Cr、Ni、Z
n、V等の有害元素が1ppmを越える炭素繊維の適用
は好ましくない。そして、一部の製品を除いて、PAN
(ポリアクリルニトリル)を主原料として製造されたP
AN系の炭素繊維の適用が可能である。尚、上記有害元
素を含有する炭素繊維については、不活性ガスまたはハ
ロゲンガス中で1800℃以上の条件で再焼成して表
面、内部の有機物と無機不純物を除去し、次いで、酸、
アルカリ水溶液で洗浄して上記有害元素の濃度が100
ppb以下となるような精製処理を施すことによりその
適用が可能となる。また、炭素母材の微細孔に充填され
るシリコン材料についてもFe、Al、Cr、Ni、Z
n、V等の有害元素が10ppb以下であるシリコン融
液を適用することが望ましい。このように請求項3に係
るフィラメント状の炭素繊維強化炭素複合材料は一種の
一方向性材料を構成するため熱伝導材料への応用も可能
であるが、上述したフィラメント状太陽電池の電極、電
気化学反応の電極、あるいは、電熱ヒーターエレメント
等に主に応用される。
【0019】
【作用】請求項1記載の発明に係る炭素繊維強化炭素複
合材料によれば、炭素母材の微細孔にシリコン及び炭化
シリコンの少なくとも一方が充填されているため、緻密
性が増して炭素母材強度が高くなると共にその熱膨張係
数を4×10-6/K〜8×10-6/K程度に調整するこ
とができ、これにより高集積回路やコンピュータ部品等
を構成する金属やシリコン材料の熱膨張係数に近付けさ
せることが可能になり、また、銀ろう付などの接着性が
増大し、更に、炭素母材の微細孔に充填されたシリコン
又は炭化シリコンの作用により炭素母材及び炭素繊維と
空気中における酸素との反応を防止することが可能とな
る。
【0020】また、請求項2記載の発明に係る炭素繊維
強化炭素複合材料の製造方法によれば、炭素質ピッチの
粉末若しくはコークス粉末と熱硬化性樹脂と溶媒を主成
分とする溶液に複数本の炭素繊維の束若しくは織布を接
触させてこの束若しくは織布に上記溶液を含浸させる工
程と、この含浸物をシート状に成形しかつ上記溶媒を乾
燥させて得られたシート状物を複数枚積層して任意の厚
さの成形物を得る工程と、この成形物を加圧条件下にお
いて熱処理し成形物中の上記熱硬化性樹脂を硬化させた
後にシリコンの融点以上の温度で焼成処理して炭素繊維
強化炭素母材先駆材料を得る工程と、この炭素繊維強化
炭素母材先駆材料を切削成形後この炭素繊維強化炭素母
材先駆材料をシリコンの融点以上の温度でシリコン溶融
液に接触させて炭素母材の微細孔にシリコンを含浸させ
る工程を具備しているため、請求項1記載の発明に係る
板状若しくはブロック状、更にはこれ等を切削成形して
任意形状の炭素繊維強化炭素複合材料を製造することが
可能となり、また、請求項3記載の発明に係る炭素繊維
強化炭素複合材料の製造方法によれば、炭素質ピッチの
粉末若しくはコークス粉末と熱硬化性樹脂と溶媒を主成
分とする溶液に複数本の炭素繊維の束若しくは撚線を接
触させてこの束若しくは撚線に上記溶液を含浸させる工
程と、上記溶液が含浸された炭素繊維の束若しくは撚線
を適宜形状のスリット若しくはノズル内を通過させてそ
の断面形状を成形すると共に上記溶媒を乾燥させて線状
の成形物を得る工程と、この成形物を熱処理し成形物中
の上記熱硬化性樹脂を硬化させた後にシリコンの融点以
上の温度で焼成処理して線状の炭素繊維強化炭素母材先
駆材料を得る工程と、この炭素繊維強化炭素母材先駆材
料をシリコンの融点以上の温度でシリコン溶融液に接触
させて炭素母材の微細孔にシリコンを含浸させる工程を
具備しているため、請求項1記載の発明に係るフィラメ
ント状の炭素繊維強化炭素複合材料を製造することが可
能となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0022】[実施例1]この実施例に係る炭素繊維強
化炭素複合材料は、図1に示すように板状に成形され、
かつ、発熱部100の基板101に接合されて冷却装置
10を構成している。
【0023】すなわち、この炭素繊維強化炭素複合材料
1は、そのほとんどが一方向へ配列された複数本の炭素
繊維2と、炭素を主成分としこれ等炭素繊維2間に充填
されかつ微細孔30(図2参照)を有する炭素母材3
と、この炭素母材3の微細孔30に充填されシリコン及
び炭化シリコンから成る充填材31とでその主要部が構
成されている。
【0024】そして、この炭素繊維強化炭素複合材料1
は以下に示す各工程により製造されている。
【0025】まず、レゾールタイプフェノール樹脂粉末
[群栄化学社製:レヂトップPG(A)−2163]を
フルフリルアルコールに溶解させ、この溶液に平均粒径
3.8μm、揮発分9%の石油系低揮発性ピッチを分散
させた。溶媒、樹脂及びピッチの割合は、重量比で10
0:13:52であった。この分散液に液晶ピッチ系の
弾性率7×103 kgf/mm2 の炭素繊維の束を浸漬
し、引き上げてノズルを通しかつドラムに巻いてシート
状に成形した。そして、90℃で2時間減圧下で乾燥し
た。
【0026】この様にして得た複数枚のシート状物を各
シート状物の繊維の方向を一方向へ揃えながら金型内に
収容して積層した。そして、面圧下に120℃で1時
間、180℃で1時間加熱した。加圧は200kgf/
mm2 であった。
【0027】この様にして35×35×100mmの成
形物を得た後、これを大気圧不活性雰囲気中で2500
℃まで昇温し、炭素繊維容積含有率(Vf)55%、か
さ密度1.78g/cm3 の炭素繊維強化炭素母材先駆
材料を得た。
【0028】次に、この炭素繊維強化炭素母材先駆材料
をその繊維方向と直交する方向から5mm厚さに切削
し、かつ周囲を切削して図1に示すような25×25×
5mmの板状の炭素繊維強化炭素母材先駆材料とした
後、この板状の炭素繊維強化炭素母材先駆材料を約15
00℃に加熱されたシリコン融液中に30秒間浸漬し、
更に引き上げてその表面を研摩し実施例に係る炭素繊維
強化炭素複合材料を得た。この炭素繊維強化炭素複合材
料の研摩面を顕微鏡X線回折装置を用いて観察すると、
図2に示すように炭素母材3に形成された微細孔30に
充填されたシリコン及び炭化シリコンが均一に分散され
ている構造を確認することができた。また、この炭素繊
維強化炭素複合材料の炭素繊維と直角方向の熱膨張係数
を測定したところ、5.5×10-6/Kであった。
【0029】そして、この実施例に係る炭素繊維強化炭
素複合材料を上述したように発熱部100の基板101
に銀ろうから成る接合材を介して接合し冷却装置10と
して組込んだところ、金属等で構成された従来の冷却装
置に較べてその冷却機能が優れていた。また、長期間使
用を継続したにも拘らず上記基板101からの冷却装置
10の剥離は起こらず、かつ、500℃の空気中におい
て継続使用したにも拘らず冷却装置10の酸化損耗はほ
とんど確認されなかった。
【0030】[実施例2]この実施例に係る炭素繊維強
化炭素複合材料は、図4に示すようにフィラメント状に
成形されて図5のフィラメント状太陽電池の電極を構成
している。
【0031】すなわち、この炭素繊維強化炭素複合材料
1は、一方向へ配列された複数本の炭素繊維2と、炭素
を主成分としこれ等炭素繊維2間に充填されかつ微細孔
30を有する炭素母材3と、炭素母材3の微細孔30に
充填されシリコン及び炭化シリコンから成る充填材(図
示せず)とでその主要部が構成されている。
【0032】そして、この炭素繊維強化炭素複合材料1
は以下に示す各工程により製造されている。
【0033】まず、フルフラール、ノボラックタイプフ
ェノール樹脂粉末、揮発分12%のピッチ粉末(平均粒
径4.6μm)及びコークス粉末(平均粒径3.7μ
m)を、100:16:27:11の重量比で混合して
分散液を調製した。
【0034】次に、約6,000本のPAN系高弾性糸
(引張強さ280kgf/mm2 、弾性率40×103
kgf/mm2 、表面処理なし)から成る炭素繊維の束
に上記分散液を含浸し、ノズルを通して断面略円形状に
成形した。そして、85℃で溶媒を乾燥させた後長さ約
20cmに切断し、かつ、120℃1時間、160℃で
1時間加熱して熱硬化性樹脂を硬化させた。
【0035】この様にして断面略円形状のフィラメント
状成形物を得た後、これを大気圧不活性雰囲気中で25
00℃まで昇温し、直径約0.9mmで、炭素繊維容積
含有率(Vf)45%、引張強さ83kgf/mm2
フィラメント状の炭素繊維強化炭素母材先駆材料を得
た。
【0036】次に、このフィラメント状の炭素繊維強化
炭素母材先駆材料を約1500℃に加熱されたシリコン
融液中に浸漬し、上記炭素繊維強化炭素母材先駆材料の
炭素母材に形成された微細孔にシリコン融液を充填して
シリコン及び炭化シリコンから成る充填材とし実施例に
係る炭素繊維強化炭素複合材料を得た。
【0037】そして、得られたフィラメント状の炭素繊
維強化炭素複合材料1をフィラメント状太陽電池の電極
として適用するため、石英ベルジャーと黒鉛電極から成
る熱CVD装置内に上記炭素繊維強化炭素複合材料1を
収容すると共に、この炭素繊維強化炭素複合材料1の両
端を黒鉛電極で保持しかつこれに通電しつつ約1100
℃に加熱し、この条件下において熱CVD装置内に、3
0ppmのB26ガスが混入されたSiH4ガスをH2
希釈したシリコン原料ガスを導入し、この原料ガスを上
記炭素繊維強化炭素複合材料1に接触させてその外周面
にシリコン結晶を析出させた。次に、析出させたシリコ
ンの結晶性を改質成長させるため、熱CVD装置内に流
すガスを水素10%が含まれたアルゴンガスとし、か
つ、上記黒鉛電極への通電量を増加して上記炭素繊維強
化炭素複合材料1上に製膜されたシリコン層の表面温度
が約1550℃となるまで加熱し、その後徐冷してp型
多結晶シリコン層11とした(図5参照)。
【0038】次に、p型多結晶シリコン層11が形成さ
れた炭素繊維強化炭素複合材料1を12cmに切断し、
この炭素繊維強化炭素複合材料1をプラズマCVD装置
内に治具を介して固定配置した。そして、プラズマCV
D装置の真空チャンバー内を1×10-6Torrにパー
ジした後、上記治具の両端及び裏面から伝熱ヒータで加
熱して炭素繊維強化炭素複合材料1を約200℃に保つ
と共に、原料ガス導入管から原料ガスとしてPH3
0.1%混合されたSiH4 とH2 の混合ガスを圧力
0.05Torrで導入し、高電力条件で低温プラズマ
を上記炭素繊維強化炭素複合材料1のp型多結晶シリコ
ン層11に接触させてこの層に厚さ約100〜200Å
のn型微結晶シリコン層12を製膜した(図5参照)。
【0039】次に、その外周面にp型多結晶シリコン層
11とn型微結晶シリコン層12が製膜された炭素繊維
強化炭素複合材料1を治具ごとスパッタリング装置に装
着し、表面と裏面からSnO2 をスパッタリングして上
記n型微結晶シリコン層12の外周面に厚さ約0.1μ
mの透明導電性膜13を製膜しフィラメント構造体15
を製造した。
【0040】次いで、長さ略12cmのフィラメント構
造体15についてその中央部分の約4cmを残して両端
側を切断し、かつ、上記中央部分の両端表面をそれぞれ
約7mmの長さだけカッターの刃で擦った後、苛性ソー
ダ水溶液に両端部を浸漬しかつ洗浄して上記炭素繊維強
化炭素複合材料1の炭素繊維部分を露出させた。
【0041】そして、図5に示すように断面が放物線形
状でその開口巾wが10mm、長さlが20mmの凹溝
16を有しその表面が銀メッキされた銅板製の第二集電
極17を用意し、上記凹溝16内の突起部(図示せず)
に銀ペーストを細帯状に塗布し、かつ、上述した工程で
得られたフィラメント構造体15を上記銀ペーストが塗
布された突起部上に乗せる(この際、フィラメント構造
体15両端の露出部が第二集電極17と短絡しないよう
にする)と共に、上から少し荷重をかけながら250℃
に加熱してフィラメント構造体15の透明導電性膜13
の表面の一部と第二集電極17とを電気的に接続し、実
効面積が約10×20mmの太陽電池素子を得た。
【0042】この太陽電池素子においては炭素繊維強化
炭素複合材料1の緻密性が増してこの複合材料1内に空
隙が少ないためその外周面に製膜されたp型多結晶シリ
コン層11やn型微結晶シリコン層12に亀裂が生じ難
く、更に、炭素繊維2は炭素母材3により覆われている
ためその半径方向へ突出する繊維成分が少なくなりこの
繊維成分を介して一方の電極を構成する炭素繊維強化炭
素複合材料1と他方の電極を構成する第二集電極17と
が導通してしまう弊害も回避できるものであった。
【0043】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、炭素母材
の微細孔にシリコン及び炭化シリコンの少なくとも一方
が充填されているため、緻密性が増して炭素母材強度が
高くなると共にその熱膨張係数を高集積回路やコンピュ
ータ部品等を構成する金属やシリコン材料の熱膨張係数
に近付けさせることが可能になり、また、銀ろう付など
の接着性が増大し、更に、炭素母材の微細孔に充填され
たシリコン又は炭化シリコンの作用により炭素母材及び
炭素繊維と空気中における酸素との反応を防止すること
が可能となる。
【0044】従って、この炭素繊維強化炭素複合材料を
用いて核融合炉等の高温部電熱装置、コンピュータ部品
等の冷却フィン、半導体生産用サセプター、電熱ヒータ
ーエレメント等を構成した場合、その冷却並びに伝熱放
熱作用の増大が図れると共に部品等からの剥離が起こり
難くなり、かつ、酸化損耗も回避されてその特性を長期
に亘って維持できる効果を有している。
【0045】また、請求項2に係る発明によれば、請求
項1記載の発明に係る板状若しくはブロック状、更には
これ等を切削成形して任意形状の炭素繊維強化炭素複合
材料を製造できる効果を有しており、請求項3に係る発
明によれば、請求項1記載の発明に係るフィラメント状
の炭素繊維強化炭素複合材料を製造できる効果を有して
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却装置として適用された実施例1に係る炭素
繊維強化炭素複合材料の概略斜視図。
【図2】上記炭素繊維強化炭素複合材料の概略平面図。
【図3】本発明に係る炭素繊維強化炭素複合材料の製造
工程の一部説明図。
【図4】実施例2に係る炭素繊維強化炭素複合材料の概
略斜視図。
【図5】実施例2に係る炭素繊維強化炭素複合材料を組
込んだフィラメント状太陽電池の概略斜視図。
【符号の説明】
1 炭素繊維強化炭素複合材料 2 炭素繊維 3 炭素母材 30 微細孔 31 充填材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数本の炭素繊維と、炭素を主成分とし上
    記炭素繊維間に充填されると共に微細孔を有する炭素母
    材とで構成される炭素繊維強化炭素複合材料において、 上記炭素母材の微細孔にシリコン及び炭化シリコンの少
    なくとも一方が充填されていることを特徴とする炭素繊
    維強化炭素複合材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の炭素繊維強化炭素複合材料
    の製造方法において、 炭素質ピッチの粉末若しくはコークス粉末と熱硬化性樹
    脂と溶媒を主成分とする溶液に複数本の炭素繊維の束若
    しくは織布を接触させてこの束若しくは織布に上記溶液
    を含浸させる工程と、この含浸物をシート状に成形しか
    つ上記溶媒を乾燥させて得られたシート状物を複数枚積
    層して任意の厚さの成形物を得る工程と、この成形物を
    加圧条件下において熱処理し成形物中の上記熱硬化性樹
    脂を硬化させた後にシリコンの融点以上の温度で焼成処
    理して炭素繊維強化炭素母材先駆材料を得る工程と、こ
    の炭素繊維強化炭素母材先駆材料を切削成形後この炭素
    繊維強化炭素母材先駆材料をシリコンの融点以上の温度
    でシリコン溶融液に接触させて炭素母材の微細孔にシリ
    コンを含浸させる工程を具備することを特徴とする炭素
    繊維強化炭素複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の炭素繊維強化炭素複合材料
    の製造方法において、 炭素質ピッチの粉末若しくはコークス粉末と熱硬化性樹
    脂と溶媒を主成分とする溶液に複数本の炭素繊維の束若
    しくは撚線を接触させてこの束若しくは撚線に上記溶液
    を含浸させる工程と、上記溶液が含浸された炭素繊維の
    束若しくは撚線を適宜形状のスリット若しくはノズル内
    を通過させてその断面形状を成形すると共に上記溶媒を
    乾燥させて線状の成形物を得る工程と、この成形物を熱
    処理し成形物中の上記熱硬化性樹脂を硬化させた後にシ
    リコンの融点以上の温度で焼成処理して線状の炭素繊維
    強化炭素母材先駆材料を得る工程と、この炭素繊維強化
    炭素母材先駆材料をシリコンの融点以上の温度でシリコ
    ン溶融液に接触させて炭素母材の微細孔にシリコンを含
    浸させる工程を具備することを特徴とする炭素繊維強化
    炭素複合材料の製造方法。
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