JP2011167818A - 加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークとこのワークを加工する加工工具とが接触する位置に効率良く加工液を供給すること。
【解決手段】ある実施の形態における加工装置は、ワークWに接触してワークWを研削加工する研削工具9と、研削工具9を下側先端部に装着し、鉛直方向を回転中心として回転可能に支持する回転軸72とを有する加工機構を備える。また、加工装置は、ワークWと研削工具9との接触位置に加工液を供給する加工液供給ノズル10を備える。回転軸72は、軸心位置を鉛直方向に貫通する貫通孔を有し、加工液供給ノズル10は、貫通孔721に挿通されて回転軸72と接触しないように固定された貫通管部11と、加工液を噴出する噴出口123が形成され、貫通管部11の下側先端部に装着された噴出部12とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体ウエーハ等のワークを加工する加工装置に関するものである。
半導体デバイス製造工程では、ICやLSI等のデバイスが表面に形成されたウェーハは、個々のチップに分割される前に裏面が研削・研磨され、所定の厚さに加工される。例えば特許文献1には、チャックテーブルが4個配設されたインデックステーブルを備え、このインデックステーブル上で研磨領域に位置付けられた2個のチャックテーブルに保持されたウェーハを同時に研磨可能な研磨装置が開示されている。
また、加工時に発生する加工屑の排出や冷却等を目的として、水等の加工液を供給しながらワークを研削加工するものも知られている。例えば、特許文献2には、回転砥石の内側に研削液を供給するノズルを配設して構成した平面研削盤が開示されており、ワーク(被研削物)と回転砥石との接触部に加工液を供給することで節水を図っている。
特開平10−086048号公報 特開平07−223152号公報
しかしながら、特許文献2のような従来のノズルの構成では、回転砥石の内側にノズルを配設してはいるものの、回転砥石とワークとの接触位置にノズルの噴射口を十分に近づけることが困難であるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みて為されたものであり、ワークとこのワークを加工する加工工具とが接触する位置に効率良く加工液を供給することができる加工装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる加工装置は、ワークを保持する保持テーブルと、前記保持テーブルに保持された前記ワークに接触して前記ワークを加工する加工工具と、該加工工具を下側先端部に装着し、鉛直方向を回転中心として回転可能に支持する回転軸とを有する加工機構と、前記ワークと前記加工工具とが接触する接触位置に加工液を供給する加工液供給ノズルと、を備え、前記回転軸は、軸心位置を鉛直方向に貫通する貫通孔を有し、前記加工液供給ノズルは、前記貫通孔に挿通されて前記回転軸と接触しないように固定された貫通管部と、前記加工液を噴出する噴出口が形成され、前記貫通管部の下側先端部に装着された噴出部とを有することを特徴とする。
また、本発明にかかる加工装置は、上記発明において、前記噴出部は、前記噴出口として液体を噴出する噴出口と気体を噴出する噴出口とを有し、液体と気体との二流体を前記接触位置に供給することを特徴とする。
また、本発明にかかる加工装置は、上記発明において、前記噴出部は、前記貫通管部の前記下側先端部に対して脱着可能に構成されており、前記貫通管部の前記下側先端部に種類の異なる複数の噴出部が選択的に装着されることを特徴とする。
本発明の加工装置では、ワークに接触して加工する加工工具を下側先端部に装着して鉛直方向を回転中心として回転可能に支持する回転軸にその軸心位置を鉛直方向に貫通する貫通孔を形成し、この貫通孔に貫通管部が挿通され、この貫通管部の下側先端部に噴出部が装着された加工液供給ノズルを備える構成とした。したがって、ワークとこのワークを加工する加工工具とが接触する位置に効率良く加工液を供給することができる。
図1は、実施の形態の加工装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、加工装置を構成する加工機構の一部縦断面図である。 図3は、研削加工時の研削工具の砥石とワークとの接触位置を模式的に示す側面図である。 図4は、実施の形態における研削加工時の研削工具および加工液供給ノズルとワークとの位置関係を説明する説明図である。 図5は、変形例1における研磨加工時の研磨工具および加工液供給ノズルとワークとの位置関係を説明する説明図である。 図6は、変形例2における研磨加工時の研磨工具および加工液供給ノズルの噴出部とワークとの位置関係を平面図において説明する説明図である。 図7は、変形例3の加工液供給ノズルの構成を説明する断面図である。 図8は、変形例4の研磨パッドの研磨面側を示す平面図である。 図9は、変形例4の研磨パッドの他の例を示す平面図である。 図10は、変形例5の加工装置における研磨工具の周辺およびワーク加工域に位置する保持テーブルの側面図である。 図11は、変形例6の加工装置における研磨工具の周辺およびワーク加工域に位置する保持テーブルの側面図である。
以下、本発明を実施するための形態である加工装置について図面を参照して説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
本実施の形態の加工装置は、加工工具として研削工具を用い、ワークの被加工面を研削加工するものであり、例えばワークの表面を保持した状態で裏面を被加工面として研削加工する。なお、加工装置が研削対象とするワークの具体例は、特に限定されるものではなく、例えばシリコン(Si)やガリウムヒ素(GaAs)等の半導体ウェーハの他、セラミック、ガラス、サファイア(Al23)系の無機材料基板、板状金属や樹脂の延性材料、さらには、ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの平坦度(TTV:total thickness variation:ワークの被加工面を基準面として厚み方向に測定した高さの被加工面全面における最大値と最小値の差)が要求される各種加工材料が挙げられる。
図1は、本実施の形態の加工装置1の構成例を示す斜視図であり、図2は、加工装置1を構成する加工機構6の一部縦断面図である。また、図3は、研削加工時の研削工具9の砥石92とワークWとの接触位置を模式的に示す側面図である。図1に示すように、本実施の形態の加工装置1は、装置ハウジング2を備える。装置ハウジング2は、細長く延在する直方体形状の主部21と、この主部21の後端部(図1において右端部)に設けられ、実質上鉛直上方に延びる直立壁22とを有する。
主部21の上面には、カバー部材4によって周囲が覆われた保持テーブル3と、このカバー部材4の前後に延在する蛇腹手段51,52とが配設されている。
保持テーブル3には、図1中に示す保持テーブル3の位置であるワーク載置域で、不図示の搬送手段によって例えばほぼ円板形状を有するワークWが裏面を上にして搬入され(矢印A1)、保持テーブル3の上面である保持面31上に載置される。この保持テーブル3は、ワークWに応じた大きさのチャックテーブルを主体とするものであり、不図示の吸引手段によって保持面31上に載置されたワークWの表面を吸引保持する。
ここで、保持テーブル3は、下方の主部21内部に配設された不図示のテーブル移動手段によって水平移動可能に構成されており、前述のワーク載置域と、後述する研削工具9下方の図1中に一点鎖線で示すワーク加工域E1との間で移動される。そして、保持テーブル3がX軸に沿って図1中に矢印A21で示す方向に移動すると、蛇腹手段51および蛇腹手段52がそれぞれ伸張および収縮し、保持テーブル3がX軸に沿って図1中に矢印A22で示す方向に移動すると、蛇腹手段51および蛇腹手段52がそれぞれ収縮および伸張する。さらに、保持テーブル3は、下方の主部21内部に配設された不図示のテーブル回転手段によって略鉛直方向(Z軸方向)を回転軸として回転可能に構成されている(矢印A3)。
装置ハウジング2の直立壁22の前面には、鉛直方向に延びる一対の案内レール221が設けられており、加工機構6が昇降移動可能に装着されている。
加工機構6は、移動基台61と、この移動基台61に装着されたスピンドルユニット7と、図2に示すようにスピンドルユニット7を上下に貫通する加工液供給ノズル10(図2を参照)とを具備している。移動基台61の後面には、鉛直方向に沿うように一対の係合部(不図示)が設けられており、この一対の係合部が直立壁22の一対の案内レール221と摺動可能に係合して加工機構6の昇降移動を可能にしている。この加工機構6の昇降移動は、加工送り機構8によって実現される。
加工送り機構8は、図1に示すように、直立壁22の前側に配設され実質上鉛直に延びる雄ねじロッド81を具備しており、この雄ねじロッド81は、その上側先端部および下側先端部が直立壁22に取り付けられた軸受部材82,83によって回転可能に支持されている。上側の軸受部材82には雄ねじロッド81を回転駆動するための駆動源であるパルスモータ84が配設されており、このパルスモータの出力軸が雄ねじロッド81に伝動連結されている。そして、移動基台61の後面には、その幅方向中央部から後方に延びる貫通雌ねじ孔(不図示)が形成されており、この貫通雌ねじ孔に雄ねじロッド81が螺合している。したがって、パルスモータ84が正転すると、案内レール221に沿って移動基台61すなわち加工機構6が下降(前進)し、パルスモータ84が逆転すると、案内レール221に沿って移動基台61すなわち加工機構6が上昇(後退)する。
一方、移動基台61の前面には、前方に突出した支持部611が設けられ、この支持部611にスピンドルユニット7が取り付けられている。スピンドルユニット7は、図2に示すように、支持部611に装着されたスピンドルハウジング71と、スピンドルハウジング71に回転可能に支持された回転軸72と、回転軸72を回転駆動するための電動モータ73とを備える。
スピンドルハウジング71は、ほぼ円筒状に形成され、鉛直方向に貫通する軸孔711を備える。回転軸72は、この軸孔711に挿通され、スピンドルハウジング71に形成されたエアー導入口712及び気体軸受713を介して軸孔711の内壁との間に供給される高圧エアーによって、スピンドルハウジング71に回転可能に支持される。
回転軸72の下側先端部は、スピンドルハウジング71の下端をこえて下方に突出しており、この下側先端部において平面視円板形状の工具装着部材75が回転軸72の下側先端部と一体に設けられている。そして、工具装着部材75の下面に、砥石92を有する研削工具9が砥石92を下にした状態で装着され、研削工具9は、回転軸72の下側先端部において、この回転軸72によって回転可能に支持されている。また、回転軸72の軸心位置には、鉛直方向に貫通する貫通孔721が形成されており、この貫通孔721に加工液供給ノズル10の貫通管部11が挿入され、回転軸72と接触しないようにスピンドルハウジング71の上端部に固定されている。
電動モータ73は、永久磁石式モータにより構成され、回転軸72に形成された永久磁石からなるロータ731と、ロータ731の外周側においてスピンドルハウジング71に配設されたステータコイル732とを備える。ロータ731は、電力供給手段74からステータコイル732に交流電力を供給することにより回転し、ロータ731の回転に伴いロータ731が装着された回転軸72が回転する。電力供給手段74は、交流電源741と、制御回路742とを備える。制御回路742は、電動モータ73のステータコイル732に交流電源741の交流電力を供給する。この構成により、回転軸72の回転によって研削工具9が水平面内で回転する。
研削工具9は、ホイール基台91と、砥石92とを備える。ホイール基台91は、工具装着部材75に応じた大きさに形成された外形がほぼ円形形状を有する部材であり、不図示の締結ボルトによって工具装着部材75の下面に着脱可能に装着(締結)される。砥石92は、ワークWに接触してその被加工面の研削加工を行うものであり、ホイール基台91の下面にその外周端に沿って複数個配設されている(図3を参照)。研削加工時、この研削工具9の砥石92は、回転軸72の回転によって鉛直方向を回転軸として回転しながら移動基台61の下降移動によって下降することで、ワーク加工域E1に位置する保持テーブル3の保持面31上に保持されたワークWと接触する。
ここで、ワークWを保持する保持面31は、厳密には水平面ではなく、図3に示すように、回転中心を頂点として僅かな傾斜を持った円錐形に形成されており、このような円錐形に形成された保持面31上でワークWを吸引保持する。そして、保持テーブル3は、保持面31の円錐形の頂点から底辺に向かう一つの辺(母線)が常に水平状態となって回転するようにその回転軸が鉛直方向(Z軸方向)に対して僅かに傾斜した構成となっており、このように僅かに傾斜した回転軸を中心に全体的に傾いた状態で回転する(矢印A3)。そして、研削加工時、研削工具9の砥石92は、前述のように水平状態となっている円錐形の母線と平行に位置付けられ、この母線上のワークWと接触してワークWを研削加工する。なお、図3では、保持テーブル3の回転軸の傾きを誇張して記載しており、実際の保持面31の円錐形の頂点と底辺の高低差は数μm〜数十μm程度であるので、回転軸も略鉛直方向であると本明細書では記載している。
加工液供給ノズル10は、研削加工時に発生する加工屑を除去(排出)して洗浄する目的や、研削工具9(砥石92)やワークWを冷却する等の目的でワークWの被加工面に水等の加工液を供給するためのものであり、上記したように、回転軸72の貫通孔721に挿入されて固定された貫通管部11と、この貫通管部11の下側先端部に装着された内部が空洞の噴出部12とを備える。この貫通管部11の上端は、液体供給源13と連通しており、この液体供給源13によって供給される加工液が流れる流路111を形成している。液体供給源13は、装置内の適所に配設されて加工液を貯留したり、工場の設備として設置されている。
噴出部12は、外形がほぼ円形形状を有し、下面の外周端が砥石92の内側近傍に位置する大きさに形成されている。この噴出部12は、上面中央に形成された嵌合部122の上端が貫通管部11の下側先端部に嵌挿されて貫通管部11の下側先端部に着脱可能に装着される。より詳細には、回転軸72の下側先端部の工具装着部材75およびホイール基台91の軸心位置には、それぞれ貫通孔721の下端と連通する孔751,911が形成されており、この孔751,911に噴出部12の嵌合部122が挿通されて貫通管部11の下側先端部に装着される構成となっている。
嵌合部122は、管状に形成され、上端が貫通管部11の流路111と連通し、下端が噴出部12の内部空間121と連通している。そして、噴出部12の下面には、その外周端において、内部空間121と外部とを連通する噴出口123が形成されている。この構成により、液体供給源13から供給された加工液が貫通管部11を経て噴出部12の内部空間121に導入される。そして、このように内部空間121に導入された加工液が噴出口123から噴出され、保持面31上に保持されたワークWの被加工面に供給される。
より詳細には、噴出口123は、その下面の外周端において、研削加工時において砥石92がワークWと接触する接触位置の近傍に形成される。図4は、研削加工時の研削工具9および加工液供給ノズル10とワークWとの位置関係を説明する説明図であり、下段において研削工具9周辺の断面とともにワーク加工域E1に位置する保持テーブル3およびこの保持テーブル3の保持面31上に保持されたワークWのY軸方向から示した側面を示し、上段において下段に示す研削工具9および加工液供給ノズル10と保持面31上のワークWとの位置関係を平面図において示している。
ワークWの研削加工では、ワークWと研削工具9とを図4に示すような位置関係でそれぞれを回転させながらワークWの被加工面に砥石92を接触させることで、ワークWの被加工面の全面を研削加工する。すなわち、図1に示したワーク加工域E1は、図4の上段に示すように、研削工具9の回転に伴って移動する砥石92が、保持テーブル3の回転軸、すなわちワークWの中心を通過する位置として設定される。ここで、図3に示して説明したように、保持テーブル3は、保持面31の円錐形の頂点から底辺に向かう一つの辺(母線)が常に水平状態となって回転する構成となっており、研削加工時、研削工具9の砥石92は、水平状態となっている円錐形の母線と平行に位置付けられる。このため、砥石92は、例えば、ワークWに対する砥石92の移動方向の上流側の部分である図4中にハッチングを付して示した領域E41でワークWと接触する。そして、本実施の形態では、噴出部12下面の噴出口123は、このようにワーク加工域E1において砥石92がワークWと接触する接触位置である領域E41に近接する噴出部12下面の外周端の範囲E42に等間隔で複数個(図4では6個)形成されている。なお、領域E41に形成する噴出口123の数や大きさは適宜の数および大きさとしてよい。
そして、研削加工時、研削工具9は、以上のように回転軸72の回転によって鉛直方向を回転軸として回転する。このとき、貫通管部11は、回転軸72と接触しないように固定されており、噴出口123の位置は固定である。したがって、以上の構成により、各噴出口123から噴出された加工液は、砥石92がワークWと接触する領域E41に対して供給される。
以上のように構成される加工装置1は、図1に示すように、加工装置1を構成する各部の動作を制御して加工装置1を統括的に制御する制御手段14を備える。この制御手段14は、加工装置1の動作に必要な各種データを保持するメモリを内蔵したマイクロコンピュータ等で構成され、装置内部の適所に収められる。
次に、以上説明した加工装置1を用いたワークWの研削加工について説明する。以下説明する加工装置1の動作は、制御手段14の制御のもとで行われる。
すなわち、ワークWに対して研削加工を施す場合には、先ず、不図示のテーブル移動手段を駆動して保持テーブル3をワーク載置域に移動させ、不図示の搬送手段によって保持テーブル3の保持面31上に被加工面である裏面を上にしてワークWを載置する。このとき、不図示の吸引手段が駆動し、ワークWの表面が保持面31上で吸引保持される。
以上のように保持面31上でワークWを保持したならば、続いて、不図示のテーブル移動手段を駆動し、保持テーブル3をワーク載置域からワーク加工域E1へと移動させる。これにより、保持テーブル3は、図4に示して説明したように、砥石92の移動経路が保持面31上のワークWの中心を通る位置に位置付けられる。
このようにして保持テーブル3をワーク加工域E1に移動させたならば、電力供給手段74を駆動し、ステータコイル732に交流電力を供給する。これによって、電動モータ73が回転して回転軸72が回転し、回転軸72の下側先端部に装着された研削工具9が鉛直方向を回転軸として回転する。そして、このように研削工具9を回転させた状態で加工送り機構8のパルスモータ84を駆動し、加工機構6を下降移動させる。この加工機構6の下降移動によって、研削工具9の砥石92が保持面31上のワークWと接触する。
また、これらの制御と並行して不図示のテーブル回転手段を駆動し、前述のように回転軸が鉛直方向に対して僅かに傾いた保持テーブル3を例えば研削工具9の回転方向と同一の方向に回転させて保持面31上のワークWを略鉛直方向を回転軸として回転させる。さらに、液体供給源13を駆動し、貫通管部11の流路111を介して加工液を噴出部12の内部空間121に導入する。この加工液は、噴出口123から噴出され、ワークWと砥石92とが接触する位置である領域E41(図4を参照)に供給される。
以上説明したように、本実施の形態の加工装置1によれば、ワークWと研削工具9(砥石92)とが接触する接触位置E41の近傍に加工液の噴出口123が位置するようにすることができる。したがって、ワークWの研削加工時に、ワークWとこのワークWを研削加工する研削工具9(砥石92)とが接触する位置に加工液を効率良く供給することができる。
(変形例1)
なお、上記した実施の形態では、砥石92を有する研削工具9を用いてワークWに研削加工を施す加工装置1について説明した。これに対し、本発明は、研磨工具を加工工具として用い、ワークの被加工面を研磨加工する加工装置にも同様に適用が可能である。この変形例1の加工装置は、例えば、上記した実施の形態の加工装置1において回転軸72の下側先端部に研削工具9にかえて研磨工具を装着することで構成される。
図5は、変形例1の加工装置における研磨加工時の研磨工具15および加工液供給ノズル10aとワークWとの位置関係を説明する説明図であり、下段において研磨工具15周辺の断面とともにワーク加工域E1に位置する保持テーブル3およびこの保持テーブル3の保持面31上に保持されたワークWの側面を示し、上段において下段に示す研磨工具15および加工液供給ノズル10aと保持面31上のワークWとの位置関係を平面図において示している。なお、図5において、上記した実施の形態と同様の構成には、同一の符号を付している。
図5に示すように、変形例1では、回転軸72の下側先端部と一体に設けられた工具装着部材75aの下面に、研磨面153を下にした状態で研磨工具15が装着される。変形例1の工具装着部材75aは、回転軸72の下側先端部よりも径の大きい平面視円板形状を有する。なお、回転軸72の軸心位置には、上記した実施の形態と同様に、鉛直方向に貫通する貫通孔721が形成されており、この貫通孔721に加工液供給ノズル10aの貫通管部11が挿入されている。そして、貫通管部11は、上記した実施の形態と同様に、回転軸72と接触しないように装置内の適所に固定されている。
研磨工具15は、ホイール基台151と、研磨パッド152とを備える。ホイール基台151は、工具装着部材75aに応じた大きさに形成された外形がほぼ円形形状を有する部材であり、不図示の締結ボルトによって工具装着部材75aの下面に着脱可能に締結される。研磨パッド152は、例えば発泡ウレタン等の適宜材料で形成され、ホイール基台151に例えば接着剤等で貼り付けられて研磨面153を形成する。より詳細には、研磨パッド152の研磨面153には、その全面に例えば格子状の溝が形成されている。なお、形成される溝は格子状に限らず、例えば後述する図8や図9に示すような溝Gを形成して六角形状のペレットを形成したものであってもよい。
加工液供給ノズル10aは、上記したように、回転軸72の貫通孔721に挿入されて固定され、上端が不図示の液体供給源と連通する貫通管部11と、貫通管部11の下側先端部に装着された内部が空洞の噴出部16とを備える。
変形例1では、噴出部16は、外形がほぼ円錐形状を有する。この噴出部16は、頂部に形成された管状の嵌合部162の上端が貫通管部11の下側先端部に嵌挿されて貫通管部11の下側先端部に着脱可能に装着される。より詳細には、回転軸72の下側先端部の工具装着部材75aおよびホイール基台151の軸心位置には、それぞれ貫通孔721の下端と連通する孔751,154が形成されており、この孔751,154から噴出部16の嵌合部162が挿通されて貫通管部11の下側先端部に装着される構成となっている。そして、この構成によって、図5の上段に示すように、噴出部16の下面が研磨パッド152の中央に露出する。
この噴出部16の下面には、内部空間161と外部とを連通する噴出口163が形成されている。より詳細には、噴出口163は、図5の上段に示すように、下面外周端のほぼ半周にわたる範囲に複数個(図5では5個)形成されている。そして、噴出部16は、これら噴出口163がワークWと研磨パッド152との接触位置近傍に位置するように貫通管部11の下側先端部に装着される。ここで、変形例1の研磨パッド152は、ワークWよりも大径である。そして、変形例1において研磨加工時に保持テーブル3が位置付けられるワーク加工域は、図5の上段に示すように、研磨パッド152の図5中の左側の領域においてワークWの全面が接触する位置として設定される。このとき、研磨パッド152の中央に下面が露出する噴出部16の位置は、図5の上段に示すように、ワークWの右外周端上方となる。したがって、噴出部16の主に左側でワークWと研磨パッド152とが接触することとなる。そこで、変形例1では、図5の上段に示すように、噴出部16は、その下面のワークWと研磨パッド152とが主に接触する側である左半分に噴出口163が位置する向きで貫通管部11の下側先端部に装着される。
ワークWの研磨加工では、ワークWと研磨工具15とを図5に示すような位置関係でそれぞれ回転させながらワークWの被加工面に研磨パッド152を接触させることでワークWの被加工面の全面を研磨加工する。このとき、貫通管部11は、回転軸72と接触しないように固定されており、噴出口163の位置は固定である。したがって、以上の構成により、各噴出口163から噴出された加工液は、研磨パッド152がワークWと接触する図5上段の平面図において左側に向けて供給される。研磨パッド152の研磨面153には、上記したように例えば格子状の溝が形成されているため、この溝により、研磨パッド152がワークWと接触する図5上段の平面図において左側に向けて供給された加工液が研磨面153の全体に行き渡る。
以上説明したように、変形例1の加工装置によれば、ワークWと研磨工具15を構成する研磨パッド152との接触位置に加工液を供給しながらワークWの研磨加工を行うことができる。したがって、上記した実施の形態と同様の効果を奏することができ、ワークWとこのワークWを研磨加工する研磨工具15とが接触する位置に加工液を効率良く供給することができる。
(変形例2)
変形例1では、下面外周端のほぼ半周にわたる範囲に噴出口163が形成された噴出部16を例示した。これに対し、噴出口の形成位置は、研磨加工時におけるワークと研磨工具との位置関係に応じて適宜設定してよい。
図6は、変形例2の加工装置における研磨加工時の研磨工具15および加工液供給ノズルの噴出部16bとワークWとの位置関係を平面図において説明する説明図である。変形例2の加工装置は、変形例1と同様の研磨工具15を具備するが、研磨加工時におけるワークWと研磨工具15を構成する研磨パッド152との位置関係が変形例1と異なる。すなわち、図6に示すように、変形例2において研磨加工時に保持テーブル3が位置付けられるワーク加工域は、研磨パッド152に対するワークWの位置が、図5に例示したワークWの位置よりも中央よりの位置として設置されている。
一方、変形例2においても、研磨パッド152の中央に噴出部16bの下面が露出しているが、この噴出部16bの下面には、その外周端の全周にわたって噴出口163bが複数個(図6では10個)形成されている。ここで、噴出部16bの研磨加工時の位置は、図6においてワークWの中心からやや右よりの上方となっており、噴出部16b周囲の全域でワークWと研磨パッド152とが接触している。したがって、以上の構成により、各噴出口163bから噴出された加工液は、研磨パッド152がワークWと接触する噴出部16bの下面周囲の全域に供給される。
なお、噴出部の下面において噴出口を形成する範囲(角度)は、変形例1の半周(180度)や変形例2の全周(360度)に限定されるものではなく、研削加工時のワークと研磨工具(研磨パッド)との位置関係に応じて適宜設定できる。すなわち、研磨加工時に噴出部16bの周囲でワークと研磨パッドとが接触している角度範囲に噴出口を形成すればよい。このように、ワークと研磨工具(研磨パッド)との位置関係に応じた角度範囲に噴出口が形成された噴出部を用いて加工液供給ノズルを構成することで、ワークと研磨工具との接触位置に加工液を適切に供給することができる。
(変形例3)
上記した実施の形態や変形例1,2では、ワークと研削工具や研磨工具等の加工工具との接触位置に水等の加工液を供給する場合について説明した。これに対し、本発明は、水等の液体と空気等の気体との二流体を供給する場合にも同様に適用できる。図7は、変形例3の加工液供給ノズル10cの構成を説明する断面図である。変形例3の加工液供給ノズル10cは、上記した実施の形態等と同様に、上端が不図示の液体供給源と連通する貫通管部11cと、この貫通管部11cの下側先端部に着脱可能に装着される噴出部17とを備える。
変形例3の貫通管部11cは、2本の流路112,113を備えており、一方の流路112には上端側から水等の液体が導入され、他方の流路113には上端側から空気等の気体が導入される。
また、変形例3の噴出部17は、外形がほぼ円錐形状を有し、頂部に形成された嵌合部171の上端が貫通管部11cの下側先端部に嵌挿されて貫通管部11cの下側先端部に着脱可能に装着される。この噴出部17の内部には、2つの流路172,173が形成されており、一方の流路172の上端が貫通管部11cの流路112と連通し、下端が噴出部17の下面に開口する噴出口174と連通している。そして、他方の流路173の上端は、貫通管部11cの流路113と連通し、下端は噴出部17の下面に開口する噴出口175と連通している。この構成により、貫通管部11cの流路112に導入された液体は、噴出部17の流路172を経て噴出口174から噴出される。一方、貫通管部11cの流路113に導入された気体は、噴出部17の流路173を経て噴出口175から噴出される。
ここで、噴出口174と噴出口175とは互いに近接する位置に形成されており、加工液供給ノズル10cは、ワークと研削工具や研磨工具といった加工工具との接触位置に、液体と気体の二流体を噴出して供給する。
以上説明したように、本発明は、ワークと加工工具との接触位置に液体と気体の二流体を供給しながらワークに加工を施す場合にも適用が可能であり、この場合にも、上記した実施の形態と同様の効果を奏することができ、ワークとこのワークを研削あるいは研磨等して加工する加工工具とが接触する位置に液体と気体の二流体を効率良く供給することができる。
なお、変形例3では、液体と気体とを別個の噴出口174,175からそれぞれ噴出する構成を例示したが、液体と気体とを内部で気液混合し、混合流体として噴射する構成の噴出部によって加工液供給ノズルを構成することとしてもよい。
また、上記した実施の形態で説明したワークWを研削加工する砥石92を備えた加工装置1に図7に示すような加工液供給ノズル10cを適用し、ワークWと砥石92との接触位置に液体と気体の二流体を供給するようにしてもよい。これによれば、水等の加工液をワークWと砥石92との接触位置に噴きつけながら供給できるので、その衝撃によってワークWと砥石92との接触位置に発生した加工屑を除去することができ、加工屑の除去効果が向上する。
(変形例4)
上記した変形例1等では、発泡ウレタン等の適宜材料で形成された研磨パッド152を例示したが、研磨パッド152の構成はこれに限定されるものではない。図8は、変形例4の研磨工具15dを構成する研磨パッド152dの研磨面153d側を示す平面図である。
この研磨工具15dは、変形例1で図5に示した研磨工具15と同様に、回転軸72の下側先端部に装着されるものであり、研磨パッド152dは、図示しないホイール基台に貼り付けられて研磨面153dを形成し、この研磨面153dがワークと接触してワークを研磨加工する。
研磨パッド152dは、厚みが10〜5mm程度のシート状のものであり、発泡ウレタンの内部に粒径が0.1μm以下の砥粒とアルカリ粒子とが混入されて形成される。砥粒としては、CBNやグリーンカーボランダム、ホワイトアランダム、ガーネット、ダイヤモンド、サファイア等を使用することができる。また、アルカリ粒子としては、炭酸カリウムや炭酸水素ナトリウム、酸化カルシウム等を使用することができる。
この研磨パッド152dは、図8に示すように、その表面である研磨面153dに深さが2mmの溝Gが形成され、溝Gによって区画された六角形のペレットPが形成されている。研磨面153dの最外周には、研磨パッド152dが貼り付けられるホイール基台の形状に併せて六角形のペレットPが円弧状に切断されることにより、2本の直線と円弧とによって囲まれて形成されたほぼ扇型の異形ペレットP51を複数備えている。
ここで、図8に示した研磨工具15dにかえて、図9に示す研磨パッド152eを用いた研磨工具15eを使用することもできる。図9の研磨パッド152eは、研磨パッド152dと同様に、発泡ウレタンの内部に粒径が0.1μm以下の砥粒とアルカリ粒子とが混入されて形成されている。この研磨パッド152eの研磨面153eは、研磨パッド152dと同様に複数の六角形のペレットPが溝Gによって区画されて連結された構成となっているが、最外周のペレットP52は、三角形状にはなっておらず、3本または4本の直線と円弧とによって囲まれたほぼ四角形または五角形の形状を有する。したがって、研磨面153eの周縁部に尖鋭部分を有するペレットがなく、周縁部がワークに傷をつけるおそれがないという利点がある。ワークについた傷は、このワークをダイシングして形成される個々のデバイスの抗折強度を低下させる要因となる。なお、溝Gによって区画されるペレットPの形状は特に限定されるものではなく、研磨面全体を複数の四角形のペレットPで区画したり、溝Gによって研磨面全体に加工液が行き渡る形状であればよい。
このような研磨パッド152d,152eの研磨面153d,153eには、上記した変形例1等と同様に、その中央の孔154d,154eから加工液供給ノズルの噴出部17dの下面が露出している。ここで、図8および図9では、下面の噴出口を図示していないが、この噴出部17dは、例えば変形例3で図7に示して説明した液体と気体の二流体を供給する噴出部17と同様の構成を有するものであり、その下面には、研磨加工時におけるワークと研磨パッド152d,152eとの位置関係に応じた角度範囲において液体および気体をそれぞれ噴出する噴出口が形成されている。
発泡ウレタンの内部に粒径が0.1μm以下の砥粒とアルカリ粒子とが混入されて形成される研磨パッド152d,152eによって研磨加工を行う場合、少量の純水をワークとワークを加工する加工工具とが接触する位置全体にまんべんなく供給すると好適な加工が行えるということが出願人の実験により明らかになったが、少量の純水をワークとワークを加工する加工工具とが接触する位置全体に効率良く供給することが困難であった。
これに対し、研磨パッド152d,152eと、図7に示した液体と気体の二流体を供給する加工液供給ノズル10cの構成とを組み合わせて用いれば、液量が少量であっても研磨パッド152d,152eの広範囲にまんべんなく水等の液体を行き渡らせることができる。したがって、消費する液体の液量を低減させて効率良く使用することができる。
なお、変形例2の加工液供給ノズルの構成を研磨パッド152d,152eと組み合わせて用い、噴出部17dにかえて、下面外周端の全周に噴出口163bが複数個形成された噴出部16bを用いてもよい。あるいは、研磨加工時におけるワークと研磨工具15d,15e(研磨パッド152d,152e)との位置関係に応じた角度範囲に噴出口が形成されたものを適宜用いることとしてよい。例えば、変形例1の加工液供給ノズル10aの構成を組み合わせて用い、下面外周端のほぼ半周にわたる範囲に噴出口163が複数個形成された噴出部16を用いてもよい。
この研磨パッド152d,152eを用いた研磨加工時は、保持テーブルを例えば300[RPM]の回転速度で回転させるとともに、回転軸を例えば1000[RPM]の回転速度で回転させ、加工機構を下降させてワークに対して例えば400[N]の押圧力を加える。また、加工液として純水を用い、研磨工具15d,15eの回転中心からワークと研磨パッド152d,152eとの接触位置に向けて純水を供給する。あるいは、ワークと研磨パッド152d,152eとの接触位置に向けて純水を空気等の気体とともに二流体として供給する。
このようにして純水を供給しながらワークの被加工面を研磨加工すると、研磨パッド152dまたは研磨パッド152eは、発泡ウレタンの内部に粒径が0.1μm以下の砥粒とアルカリ粒子とが混入されて構成されるため、ワークの被加工面に厚さが0.2〜0.1μmの歪み層を安定して形成することができる。したがって、このワークをダイシングして形成される個々のデバイスは、ゲッタリング効果を維持しつつ、抗折強度を従来よりも低い値で安定させることができる。特に、研磨パッド152eを使用すると、最外周のペレットによってワークに傷がつくことがないため、抗折強度をより安定させることができる。
(変形例5)
図8や図9に示すようなペレットPが形成された研磨パッド152d,152eを用いてワークを研磨加工する場合には、研磨面に加工液を供給する構成は、上記した実施の形態等で説明した貫通管部が回転軸の軸心位置を貫通し、噴出部の下面が研削工具や研磨工具等の加工工具の下面に露出するように設けられた加工液供給ノズルに限定されない。図10は、変形例5の加工装置における研磨工具15fの周辺およびワーク加工域に位置する保持テーブル3の側面図である。
変形例5では、上記した実施の形態等で説明した加工液供給ノズルにかえて、保持テーブル3の外側(例えば図1に示す主部21上のワーク加工域E1の近傍位置)に加工液供給機構18が配設されており、ノズル181からの加工液を研磨工具15fを構成する研磨パッド152fの研磨面153fに向けて供給可能な構成となっている。ここで、加工液供給機構18は、図10に示すノズル181の他、加工液供給源やエアー供給源、加工液供給源からの加工液およびエアー供給源からのエアーを各々ノズル181に導くパイプ等を含む。そして、ノズル181は、例えば液体と気体とを混合し、混合流体として噴射する二流体洗浄ノズルで構成される。
一方、研磨工具15fは、回転軸72fの下側先端部と一体に設けられた工具装着部材75fの下面に研磨面153fを下にして装着され、回転軸72fの下側先端部において、この回転軸72fによって回転可能に支持されている。この研磨工具15fは、工具装着部材75fに応じた大きさに形成されたホイール基台151fと、ホイール基台151fに貼り付けられて研磨面153fを形成する研磨パッド152fとを備える。そして、研磨パッド152fとしては、図8や図9に示すようなペレットPが形成された研磨パッド152d,152eを用いる。ただし、変形例5の研磨パッド152fは、その研磨面153fの中央に孔が形成されていない点が研磨パッド152d,152eと異なる。この場合も変形例4と同様の効果を奏することができ、少量の液量で研磨パッド152fの研磨面153fの広範囲にまんべんなく水等の液体を行き渡らせることができる。
(変形例6)
また、変形例3の加工液供給ノズル10cの構成を研磨パッド152d,152eと組み合わせて用いるとともに、さらに保持テーブル3の外側から液体と気体との二流体を供給するようにしてもよい。図11は、変形例6の加工装置における研磨工具15gの周辺およびワーク加工域に位置する保持テーブル3の側面図である。図11に示す例では、保持テーブル3の外側(例えば図1に示す主部21上のワーク加工域E1の近傍位置)において、図10とは反対側にノズル181gが配設されている。
変形例6の研磨工具15gは、回転軸72の下側先端部と一体に設けられた工具装着部材75gの下面に研磨面153gを下にして装着され、回転軸72の下側先端部において、この回転軸72によって回転可能に支持されている。この研磨工具15gは、工具装着部材75gに応じた大きさに形成されたホイール基台151gと、ホイール基台151gに貼り付けられて研磨面153gを形成する研磨パッド152gとを備える。そして、研磨パッド152gとしては、図8や図9に示すようなペレットPが形成された研磨パッド152d,152eを用いる。
ノズル181gは、図10に示して説明したノズル181と同様に、液体と気体とを混合し、混合流体として噴射する二流体洗浄ノズルで構成される。そして、変形例6では、変形例3で説明した加工液供給ノズル10cによって液体と気体の二流体を研磨面153gとワークWとの接触面近傍に向けて供給するとともに、ノズル181gによって液体と気体の二流体を供給可能な構成となっている。この場合も変形例4と同様の効果を奏することができ、少量の液量で研磨パッド152gの研磨面153gの広範囲にまんべんなく水等の液体を行き渡らせることができる。
もちろん、上記した実施の形態等で説明した貫通管部が加工機構6の回転軸の軸心位置を貫通し、噴出部の下面が研削工具や研磨工具等の加工工具の下面に露出するように設けられた加工液供給ノズルと、変形例5で説明したように、保持テーブル3の外側に設けられ、研磨面153fに向けて液体や気体を供給可能なノズルと、変形例6で説明したように、保持テーブル3の外側に設けられ、研磨面153gとワークWとの接触面近傍に向けて液体や気体を供給可能なノズルとを適宜組み合わせて使用してもよい。
また、上記した実施の形態等では、ワークと加工工具との接触位置に水等の加工液を供給する場合を例示したが、水に限らず、適宜液体を供給する場合に同様に適用できる。例えば、本発明は、薬液や界面活性材、遊離砥粒を含む研磨液(スラリー)等を供給しながらワークの被加工面をCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)加工する場合にも同様に適用できる。薬液としては、例えば水酸化カリウム(KOH)や水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア(NH3OH)等のアルカリ薬液水溶液等が挙げられる。
また、上記した実施の形態や変形例で示した噴出部をワークに施す加工の種類等に応じて適宜選択して用いることも可能である。具体的には、上記した実施の形態で図2等に示した噴出部12や、噴出口が形成された角度範囲が異なる変形例1の噴出部16(図5を参照)や変形例2の噴出部16b(図6を参照)、あるいは変形例3で図7に示した噴出部17を適宜選択して貫通管部に装着し、加工液供給ノズルを構成することとしてもよい。これによれば、ワークに施す加工の種類等に応じて、加工液として液体のみを供給するのか液体と気体の二流体を供給するのかを選択したり、ワークと加工工具との接触位置に応じて噴出口が形成された角度範囲を選択するといったことが可能となる。さらに、これら種類の異なる噴出部のそれぞれについて、その噴出口の形状や大きさの異なるものを用意しておき、加工に適したものを選択的に用いるようにしてもよい。
以上のように、本発明の加工装置は、ワークとこのワークを加工する加工工具とが接触する位置に効率良く加工液を供給するのに適している。
1 加工装置
2 装置ハウジング
3 保持テーブル
31 保持面
51,52 蛇腹手段
6 加工機構
7 スピンドルユニット
71 スピンドルハウジング
711 軸孔
72 回転軸
721 貫通孔
73 電動モータ
74 電力供給手段
75,75a,75f,75g 工具装着部材
8 加工送り機構
9 研削工具
92 砥石
10,10a,10c 加工液供給ノズル
11,11c 貫通管部
12,16,16b,17 噴出部
123,163,163b,174,175 噴出口
15,15d,15e,15f,15g 研磨工具
152,152d,152e,152f,152g 研磨パッド
153,153d,153e,153f,153g 研磨面
18 加工液供給機構
181,181g ノズル
E1 ワーク加工域
W ワーク

Claims (3)

  1. ワークを保持する保持テーブルと、
    前記保持テーブルに保持された前記ワークに接触して前記ワークを加工する加工工具と、該加工工具を下側先端部に装着し、鉛直方向を回転中心として回転可能に支持する回転軸とを有する加工機構と、
    前記ワークと前記加工工具とが接触する接触位置に加工液を供給する加工液供給ノズルと、
    を備え、
    前記回転軸は、軸心位置を鉛直方向に貫通する貫通孔を有し、
    前記加工液供給ノズルは、前記貫通孔に挿通されて前記回転軸と接触しないように固定された貫通管部と、前記加工液を噴出する噴出口が形成され、前記貫通管部の下側先端部に装着された噴出部とを有することを特徴とする加工装置。
  2. 前記噴出部は、前記噴出口として液体を噴出する噴出口と気体を噴出する噴出口とを有し、液体と気体との二流体を前記接触位置に供給することを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記噴出部は、前記貫通管部の前記下側先端部に対して脱着可能に構成されており、前記貫通管部の前記下側先端部に種類の異なる複数の噴出部が選択的に装着されることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置。
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