JP2008010557A - 半導体ウエーハの研磨加工方法 - Google Patents

半導体ウエーハの研磨加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008010557A
JP2008010557A JP2006178149A JP2006178149A JP2008010557A JP 2008010557 A JP2008010557 A JP 2008010557A JP 2006178149 A JP2006178149 A JP 2006178149A JP 2006178149 A JP2006178149 A JP 2006178149A JP 2008010557 A JP2008010557 A JP 2008010557A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wafer
polishing
recess
grinding
semiconductor wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006178149A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4913484B2 (ja
Inventor
Keiichi Nagasawa
圭一 長澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2006178149A priority Critical patent/JP4913484B2/ja
Publication of JP2008010557A publication Critical patent/JP2008010557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4913484B2 publication Critical patent/JP4913484B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】裏面側の凹部を研削加工によって形成した断面凹状の半導体ウエーハに対して、凹部を形成する環状凸部の内周側の角部に残るチッピング等の物理的ダメージを除去し、環状凸部の破損を防止する。
【解決手段】凹部1Aが形成された裏面を上に向けてウエーハ1をチャックテーブル15上に保持し、ウエーハ1をチャックテーブル15ごと回転させ、ウエーハ1の上方に配した研磨工具50の研磨パッド52を高速回転させながら、凹部1Aの底面4aおよび凹部1Aの周囲の環状凸部5Aの内周面5aに押し付けて、凹部1Aを研磨する。研磨パッド52は凹部1Aの深さよりも厚いものを用い、環状凸部5Aの内周面5aと端面5bがなす角部5cを同時に研磨して、角部5cのチッピングを除去する。
【選択図】図7

Description

本発明は、シリコンウエーハ等の半導体ウエーハのデバイスが形成されていない裏面を研磨加工する方法に係り、特に、裏面側が断面凹状に研削加工された半導体ウエーハの裏面を研磨加工する方法に関する。
各種電子機器等に用いられる半導体チップは、一般に、円盤状の半導体ウエーハの表面に分割予定ラインで格子状の矩形領域を区画し、これら領域の表面にICやLSI等の電子回路を形成してから、裏面を研削して薄化し、分割予定ラインに沿って分割するといった方法で製造される。裏面研削による薄化加工は、通常、真空チャック式のチャックテーブル上に、研削する裏面を露出させて半導体ウエーハを吸着、保持し、研削用の砥石を回転させながら半導体ウエーハの裏面に押し付けるといった方法で行われている。
ところで、近年の電子機器の小型化・薄型化は顕著であり、これに伴って半導体チップもより薄いものが求められ、これは半導体ウエーハを従来よりも薄くする必要が生じるということになる。ところが、半導体ウエーハを薄くすると剛性が低下するため、その薄化後の工程でのハンドリングが困難になったり割れやすくなったりする問題が生じる。
そこで、半導体チップが形成された円形のデバイス領域のみを裏面側から研削して薄化し、その周囲の環状の外周余剰領域は元の厚さを残して裏面側に突出する環状凸部を形成して、ウエーハ全体を裏面側がへこんだ断面凹状に加工することが行われている(特許文献1,2等参照)。このような半導体ウエーハは、環状凸部が補強部となって剛性が確保されるので、ハンドリングしやすくなり、また、割れにくいものとなる。
特開2004−281551号公報 特開2005−123425号公報
ところで、半導体ウエーハの裏面側の凹部は、砥石を用いた研削加工によって形成すると、研磨やサンドブラストなどの方法よりも短時間、かつ高精度に形成される。研削加工の後は、割れ等の不具合の起点となる研削痕を除去する目的で凹部の内面が研磨されるが、環状凸部の内周側の角部、すなわち環状凸部の内周面と環状凸部における該半導体ウエーハの裏面と略平行な端面とがなす角部には、研削加工によってチッピング等の物理的なダメージが残ったままの場合が多く、このダメージが起点となって環状凸部が破損しウエーハが破損するおそれがあった。
よって本発明は、裏面側の凹部を研削加工によって形成した断面凹状の半導体ウエーハに対して、環状凸部の内周側の角部に残るチッピング等の物理的ダメージを効果的に除去し、その環状凸部の破損を防止してハンドリングなどによって受ける応力に十分耐えることのできる半導体ウエーハを得るための研磨加工方法を提供することを目的としている。
本発明は、複数のデバイスが表面に形成されたデバイス領域の周囲に、該デバイス領域よりも厚く裏面側に突出する環状凸部を有する外周余剰領域が形成されることにより断面凹状とされ、その裏面側の円形の凹部が研削加工によって形成されたものである半導体ウエーハの該凹部を、研磨加工する方法であって、半導体ウエーハを、回転可能な保持手段に、裏面が露出する状態に保持し、凹部底面の直径と同等以下の直径を有し、かつ保持手段の回転軸と平行な回転軸を中心にして回転する研磨部材によって、凹部の底面と、環状凸部の内周面と、該環状凸部の内周面と環状凸部における該半導体ウエーハの前記裏面と略平行な端面とがなす角部とを、同時に研磨することを特徴としている。その角部を確実に研磨するには、研磨部材の回転軸方向の厚さが、少なくとも半導体ウエーハの凹部の深さを超える厚さを有していることが必要とされる。
本発明によれば、研削加工で形成された半導体ウエーハの裏面側の凹部を研磨加工する際に、研削加工によってチッピング等の物理的ダメージが残っている環状凸部の内周面と上記端面とがなす角部を同時に研磨加工するので、残っているダメージを効果的に除去することができる。このため、環状凸部の破損が防止されて半導体ウエーハの剛性が保持され、次工程以降のハンドリングに支障をきたすことがなく、また、ウエーハ全体の割れ等の破損防止効果が確保される。
本発明によれば、研削加工で形成された半導体ウエーハの裏面側の凹部を研磨加工するにあたって、その凹部を形成している凹部の底面と環状凸部の内周面とを研磨すると同時に、環状凸部の内周面と環状凸部における該半導体ウエーハの裏面と略平行な端面とがなす角部を研磨加工するものであり、その研削加工によってその角部に残っていたチッピング等の物理的ダメージが、研磨加工によって効果的に除去される。その結果、研削加工によって裏面側に凹部を形成したにもかかわらず、次工程以降においてハンドリングなどによって受ける応力に十分耐えることのできる半導体ウエーハを得ることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明に係る研磨加工方法の一実施形態を説明する。
[1]半導体ウエーハ
図1の符号1は、一実施形態の方法で研磨加工が施される円盤状の半導体ウエーハ(以下ウエーハと略称)を示している。このウエーハ1はシリコンウエーハ等であって、厚さは例えば600μm程度のものである。ウエーハ1の表面には、格子状の分割予定ライン2によって複数の矩形状の半導体チップ(デバイス)3が区画されている。これら半導体チップ3の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。複数の半導体チップ3は、ウエーハ1と同心の概ね円形状のデバイス領域4に形成されており、このデバイス領域4の周囲に、半導体チップ3が形成されない環状の外周余剰領域5が存在している。また、ウエーハ1の周面の所定箇所には、半導体の結晶方位を示すV字状の切欠き(ノッチ)6が形成されている。このノッチ6は、外周余剰領域5内に形成されている。
[2]ウエーハの薄化処理
図1に示したウエーハ1は、この場合、裏面のデバイス領域4に対応する部分のみが研削されて薄化され、断面凹状に加工される。この研削加工を行うにあたっては、図1に示すように、ウエーハ1の表面に、電子回路を保護する目的で予め保護テープ7が貼着される。保護テープ7としては、例えば、厚さ70〜200μm程度のポリオレフィン等の基材の片面に厚さ5〜20μm程度のアクリル系等の粘着剤を塗布したテープなどが好適に用いられる。
ウエーハ1を断面凹状に薄化加工する研削加工は、図2に示す加工装置10が用いられる。また、研削加工後の研磨加工も、この加工装置10が流用される。以下、この加工装置10を説明する。
(a)加工装置
加工装置10は、直方体状の基台11を備えている。この基台11の長手方向一端部には、基台11の水平な上面に対して垂直に立設された壁部12が一体に形成されている。図2では、基台11の長手方向、幅方向および鉛直方向を、それぞれY方向、X方向およびZ方向で示している。基台11上は、長手方向のほぼ中間部分から壁部12側がウエーハ1を加工する加工エリア11Aとされ、この反対側が、加工エリア11Aに加工前のウエーハ1を供給し、かつ、加工後のウエーハ1を回収する着脱エリア11Bとされている。
以下、加工エリア11Aと着脱エリア11Bについて説明する。
(i)加工エリアの機構
図2に示すように、加工エリア11Aには矩形状のピット13が形成されている。このピット13内には、テーブルベース14を介して真空チャック式の円盤状のチャックテーブル(保持手段)15がY方向に移動自在に設けられている。テーブルベース14は、ピット13内に配されたY方向に延びるガイドレールに摺動自在に設けられており、適宜な駆動機構(いずれも図示略)によって同方向を往復動させられる。
テーブルベース14の移動方向両端部には蛇腹状のカバー16,17の一端がそれぞれ取り付けられており、これらカバー16,17の他端は、壁部12の内面と、壁部12に対向するピット13の内壁面に、それぞれ取り付けられている。これら、カバー16,17は、テーブルベース14の移動路を覆い、その移動路に研削屑や研磨屑等が落下することを防ぐもので、テーブルベース14の移動に伴って伸縮する。チャックテーブル15は、テーブルベース14上に、ウエーハ1の保持面である上面が水平な状態とされ、かつ、Z方向(鉛直方向)に沿った図示せぬ回転軸を中心にして回転自在に支持されている。チャックテーブル15は、図示せぬ回転駆動機構によって時計方向または反時計方向に回転可能となっている。
チャックテーブル15は、図2に示すようにテーブルベース14ごと壁部12側に移動して所定の加工位置に位置付けられる。その加工位置の上方には、スピンドルユニット20が配されている。このスピンドルユニット20は、基台11の壁部12に、移動板32およびガイドレール31を介して昇降自在に取り付けられ、モータ30によって駆動する送り機構33によって昇降させられる。
スピンドルユニット20は、図3に示すように、軸方向がZ方向に延びる円筒状のスピンドルハウジング21と、このスピンドルハウジング21内に同軸的、かつ回転自在に支持されたスピンドル22と、スピンドルハウジング21の上端部に固定されてスピンドル22を回転駆動するモータ23と、スピンドル22の下端に同軸的に固定された円盤状のフランジ24とを具備している。図2に示すように、スピンドルユニット20は、スピンドルハウジング21がブロック34を介して移動板32に固定されている。このスピンドルユニット20においては、ウエーハ1を研削加工する場合には、フランジ24に、研削工具40がねじ止め等の手段によって着脱自在に取り付けられる。図2は、フランジ24に研削工具40が取り付けられた状態の加工装置10を示している。
研削工具40は、図3に示すように、円盤状で下部が円錐状に形成されたフレーム41の下端面に、該下端面の外周部全周にわたって多数の砥石42が環状に配列されて固着されたものである。砥石42は、例えばビトリファイドと呼ばれるガラス質の焼結材料にダイヤモンド砥粒を混ぜて焼成したものなどが用いられ、シリコンウエーハの研削用としては♯280〜♯8000程度の粒度の砥粒が混入されたものが好適に用いられる。図3(b)に示すように、多数の砥石42よりなる円形の研削軌跡の外径は、ウエーハ1のデバイス領域4の半径にほぼ等しくなるように設定されている。図示はしないが、加工エリア11Aには、研削工具40の砥石42がウエーハ1を研削する加工点に対して研削水を供給する研削水供給ノズルが配設されている。また、加工エリア11Aには、研磨時に研磨加工点に対して研磨スラリー(適宜な砥粒を混入した研磨用液体)を供給する研磨スラリー供給ノズルも配設されている。
(ii)着脱エリアの機構
図2に示すように、着脱エリア11Bの中央には矩形状のピット18が形成されており、このピット18の底部には、上下移動する2節リンク式の移送ロボット60が設置されている。そしてこの移送ロボット60の周囲には、上から見た状態で反時計回りに、供給カセット61、位置合わせ台62、旋回アーム式の供給アーム63、供給アーム63と同じ構造の回収アーム64、スピンナ式の洗浄装置65、回収カセット66が、それぞれ配置されている。
供給カセット61、位置合わせ台62および供給アーム63はウエーハ1をチャックテーブル15に供給する手段であり、回収アーム64、洗浄装置65および回収カセット66は、裏面の研削または研磨が終了したウエーハ1をチャックテーブル15から回収する手段である。各カセット61,66は複数のウエーハ1を積層状態で収容するもので、基台11上の所定位置にセットされる。
移送ロボット60によって供給カセット61内から1枚のウエーハ1が取り出されると、そのウエーハ1は裏面側を上に向けた状態で位置合わせ台62上に載置され、ここで一定の位置に決められる。次いでウエーハ1は、供給アーム63によって位置合わせ台62から吸着されて取り上げられ、着脱位置で待機しているチャックテーブル15上に載置される。一方、スピンドルユニット20によって裏面が研削または研磨され、着脱位置に位置付けられたチャックテーブル15上のウエーハ1は回収アーム64によって吸着されて取り上げられ、洗浄装置65に移されて水洗、乾燥される。そして、洗浄装置65で洗浄処理されたウエーハ1は、移送ロボット60によって回収カセット66内に移送、収容される。
供給アーム63と回収アーム64の間には、チャックテーブル15に洗浄水および高圧エアーを噴射してチャックテーブル15を洗浄するノズル67が配されている。スピンドルユニット20によるウエーハ1の加工位置は、着脱位置よりも壁部12側に所定距離移動した範囲とされ、チャックテーブル15は、テーブルベース14の移動によって、これら加工位置と着脱位置との間を行き来させられる。ノズル67によるチャックテーブル15の洗浄、および水の供給は、着脱位置において行われる。
(b)加工装置によるウエーハの研削
次に、上記加工装置10によってウエーハ1の裏面のデバイス領域4に対応する部分のみを研削加工して薄化し、ウエーハ1を断面凹状に加工する方法を説明する。この研削加工を行うにあたっては、図1に示すように、ウエーハ1の表面に、電子回路を保護する目的で予め保護テープ7を貼着する。
まず、供給カセット61内に、表面に保護テープ7が貼られた多数のウエーハ1を収容する。そのうちの1枚のウエーハ1が、移送ロボット60によって位置合わせ台62に移され、位置決めされる。続いて供給アーム63によって、着脱位置で待機し、かつ真空運転されているチャックテーブル15上に、裏面を上に向けて露出させられたウエーハ1が同心状となるように載置され、保護テープ7が密着させられる。
次に、テーブルベース14が壁部12方向に移動し、ウエーハ1が切削ユニット20の下方の研削加工位置に送り込まれる。そして、チャックテーブル15が回転してウエーハ1が回転させられ、このウエーハ1に、送り機構33によって下降させたスピンドルユニット20を近付け、スピンドル22を高速回転させて研削工具40の砥石42をウエーハ1の裏面に押圧して、回転する砥石42によってデバイス領域4に対応する部分を研削加工し、所定厚さ(例えば200〜100μm程度、あるいは50μm程度)に薄化する。この研削加工の際には、適当量の研削水をウエーハ1の研削面に供給しながら行う。
ウエーハ1の研削加工位置(スピンドルユニット20に対する水平方向の相対位置)は、図3に示すように、スピンドル22と同心状ではなく、環状に配列された多数の砥石42のうちの最もチャックテーブル15の内側に位置する砥石42の刃先の刃厚(径方向長さ)のほぼ中央部分が、チャックテーブル15の中心を通る鉛直線上に位置するように、着脱エリア11B方向(図3(b)で右方向)にオフセットされた位置とされる。この位置でウエーハ1が回転し、裏面に回転する砥石42が押し付けられることにより、裏面のデバイス領域4に対応する部分が研削される。なお、ウエーハ1すなわちチャックテーブル15の回転数や回転方向、研削工具40の回転数や回転方向、ならびにウエーハ1に対する砥石42の荷重等は、ウエーハ1の厚さや、必要とする加工除去レートに応じて適宜な値に設定される。なお、図3(a)の矢印はウエーハ1と研削工具40の回転方向を示しており、この場合には、双方とも反時計方向であるが、これに限られることはない。
ウエーハ1の裏面のデバイス領域4に対応する部分が研削加工されて所定の厚さまで薄化されたら、スピンドルユニット20を上昇させて砥石42をウエーハ1から離すとともに、チャックテーブル15の回転を停止させる。ウエーハ1の裏面には、この研削によって図4に示すようにデバイス領域4に対応する領域に凹部1Aが形成されると同時に、外周余剰領域5に対応する部分に、元の厚さが残って裏面側に突出する環状凸部5Aが形成され、ウエーハ1全体が断面凹状に加工される。図4(a)に示すように、凹部1Aの底面4aには、中心から放射状に多数の弧を描いた形状の、砥石42による研削条痕9が残留する。この研削条痕9は砥石42中の砥粒による破砕加工の軌跡であり、物理的なダメージが残存している。同様のダメージは、環状凸部5Aの内周面5aや、環状凸部5Aの内周面5aと環状凸部5Aにおける上記底面4aと平行な端面5bとがなす角部5cにも形成されている。特にその角部5cには、チッピング等の物理的なダメージが残留している場合が多い。
さて、以上のようにして研削加工が終了したら、テーブルベース14を着脱位置に移動させるとともに、チャックテーブル15の真空運転を停止させる。次に、ウエーハ1は、回収アーム64によって洗浄装置65内に移送されて水洗されてから水分が除去され、次いで、移送ロボット60によって回収カセット66内に移送、収容される。また、ノズル67から、供給・回収位置で停止しているチャックテーブル15に向けて洗浄水と高圧エアーが噴射され、チャックテーブル15が洗浄される。
[3]加工装置による凹部の研磨処理
次に、加工装置10に取り付けていた研削工具40を図5に示す研磨工具50に付け替え、この研磨工具50によって凹部1Aの内面を研磨する。研磨工具50は、上記フレーム41と同様のフレーム51の下端面に、環状の研磨パッド(研磨部材)52が固着されたものである。研磨パッド52は不織布等からなる一般的な研磨用布でできており、砥粒等は混入されておらず、上記研磨スラリーを被加工物に押圧することによって研磨するものである。研磨パッド52の外径は、ウエーハ1に形成された凹部1Aの径よりも小径でさえあれば特に求められる条件はないが、加工効率の観点からはできるだけ大径が好ましい。
また、他の条件としては、図7(b)に示すように、凹部1Aの底面4aと角部5cとを同時に研磨可能とする上で、厚さt2は凹部1Aの深さt1を十分に超える厚さに設定されていることが必須条件である。さらに、付加されれば好適な仕様としては、圧縮率が2〜15%、アスカー硬度が55〜90、圧縮弾性率が60〜90%程度が好ましい。これらの条件は、研磨パッド52が環状凸部5Aの内周面5aに強く押し付けられた際に、その外周面が圧縮変形させられ、それによって角部5cおよび環状凸部5Aの端面5bを研磨パッド52が覆って研磨可能になる程度に柔らかいといった特性を示す。
この研磨工具50は、上記スピンドルユニット20のフランジ24に、フレーム51が取り付けられることによってセットされ、ウエーハ1は、上記研削工程と同様のプロセス、すなわち、供給カセット61から位置合わせ台62を経て、凹部1Aが形成された裏面を上に向けてチャックテーブル15上に同心状に載置され、テーブルベース14がスピンドルユニット20の下方の研磨加工位置に移動し、ここでウエーハ1の凹部1Aの内面が研磨加工され、研磨加工が終了したら、洗浄装置65による洗浄後、回収カセット66内に収容されるといったプロセスを経る。
研削加工と異なる点はもちろん研磨加工を行う点にあり、その研磨加工は、図6および図7に示すように、チャックテーブル15を回転させることによってウエーハ1を回転させながらスピンドルユニット20を下降させて、研磨工具50の研磨パッド52をウエーハ1の凹部1Aの底面4aと環状凸部5Aの内周面5aに押し付けて行う。なお、ここでもウエーハ1すなわちチャックテーブル15の回転数や回転方向、研磨工具50の回転数や回転方向、ならびにウエーハ1に対する研磨パッド52の荷重等は、ウエーハ1の厚さや、必要とする加工除去レートに応じて適宜な値に設定される。なお、図6(a)および図7の矢印は研磨工具50とウエーハ1の回転方向を示しており、この場合には、双方とも反時計方向であるが、これに限られることはない。
図7は、研磨パッド52によってチャックテーブル15上のウエーハ1の凹部1Aを研磨している状態を抽出して図示している。同図に示すように、研磨工具50の研磨パッド52の下面を凹部1Aの底面4aに押し付けるとともに、外周面を環状凸部5Aの内周面5aに押し付け、これによって、凹部1Aを形成しているそれら底面4aおよび内周面5aが研磨される。この方法によると、図7(b)に示すように、研磨パッド52の厚さt2が凹部1Aの深さt1よりも十分に厚いため、図8(a)に示すように、研磨パッド52の外周面が環状凸部5Aの内周面5aに強く押し付けられる。そのため、研磨パッド52の外周面に角部5cが食い込み、その外周面は圧縮変形させられ、これによって図8(b)に示すように角部5cも同時に研磨される。また、凹部1Aの底面4aと環状凸部5Aの内周面5aとがなす内面側の角部5dも、研磨パッド52によって同時に研磨される。
図9は、凹部1Aが研磨加工されたウエーハ1を示しており、凹部1Aの底面4aは、図4(a)に示した研削条痕9が消され、鏡面に仕上げられる。また、環状凸部5Aの内周面5aも同様に仕上げられ、さらに、環状凸部5Aの内周面5aと端面5bとがなす角部5cと、内面側の角部5dは断面R状に仕上げられる。特に、研削加工によってチッピング等の物理的ダメージが残っている角部5cが研磨加工されることにより、そのダメージが効果的に除去される。チッピング等のダメージは割れ等の破損の起点となるものであるが、そのダメージが除去されたので、環状凸部5Aの破損が防止される。その結果、環状凸部5Aの目的であるウエーハ1の剛性の保持といった機能が保持され、次工程以降のハンドリングに支障をきたすことなく、また、ウエーハ1全体の破損防止効果が確保される。
本発明の一実施形態で研磨加工が施されるウエーハの(a)斜視図、(b)側面図である。 ウエーハ裏面の研削加工および研磨加工に用いる加工装置の斜視図である。 加工装置が具備するスピンドルユニットに研削工具が取り付けられ、その研削工具でウエーハ裏面を研削する状態を示す(a)斜視図、(b)側面図である。 裏面のデバイス領域に対応する部分が研削加工されて断面凹状とされたウエーハの(a)斜視図、(b)断面図である。 研磨工具の斜視図である。 加工装置が具備するスピンドルユニットに研磨工具が取り付けられ、その研磨工具でウエーハ裏面の凹部を研磨する状態を示す(a)斜視図、(b)側面図である。 研磨工具がウエーハ裏面の凹部を研磨する状態を示す(a)斜視図、(b)側面図である。 研磨工具でウエーハ裏面の凹部を研磨する状態を示す断面図で、(a)は研磨初期段階、(b)は研磨最終段階を示す。 裏面の凹部が研磨加工されたウエーハの(a)斜視図、(b)断面図である。
符号の説明
1…半導体ウエーハ
1A…凹部
3…半導体チップ(デバイス)
4…デバイス領域
4a…凹部の底面
5…外周余剰領域
5A…環状凸部
5a…環状凸部の内周面
5b…環状凸部の端面
5c…角部
10…加工装置
15…チャックテーブル(保持手段)
22…スピンドル(研磨パッドの回転軸)
52…研磨パッド(研磨部材)
t2…研磨パッドの厚さ
t1…凹部の深さ

Claims (2)

  1. 複数のデバイスが表面に形成されたデバイス領域の周囲に、該デバイス領域よりも厚く裏面側に突出する環状凸部を有する外周余剰領域が形成されることにより断面凹状とされ、その裏面側の円形の凹部が研削加工によって形成されたものである半導体ウエーハの該凹部を、研磨加工する方法であって、
    前記半導体ウエーハを、回転可能な保持手段に、前記裏面が露出する状態に保持し、
    前記凹部底面の直径と同等以下の直径を有し、かつ前記保持手段の回転軸と平行な回転軸を中心にして回転する研磨部材によって、前記凹部の底面と、前記環状凸部の内周面と、該環状凸部の内周面と環状凸部における該半導体ウエーハの前記裏面と略平行な端面とがなす角部とを、同時に研磨することを特徴とする半導体ウエーハの研磨加工方法。
  2. 前記研磨部材の回転軸方向の厚さが、少なくとも前記凹部の深さを超える厚さを有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエーハの研磨加工方法。
JP2006178149A 2006-06-28 2006-06-28 半導体ウエーハの研磨加工方法 Active JP4913484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006178149A JP4913484B2 (ja) 2006-06-28 2006-06-28 半導体ウエーハの研磨加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006178149A JP4913484B2 (ja) 2006-06-28 2006-06-28 半導体ウエーハの研磨加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008010557A true JP2008010557A (ja) 2008-01-17
JP4913484B2 JP4913484B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=39068517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006178149A Active JP4913484B2 (ja) 2006-06-28 2006-06-28 半導体ウエーハの研磨加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4913484B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009224622A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 半導体チップの製造方法、半導体ウエハおよび半導体チップ
KR101236806B1 (ko) * 2010-02-18 2013-02-25 세메스 주식회사 기판 연마 장치 및 방법
JP2014165326A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Disco Abrasive Syst Ltd ウェーハの加工方法
WO2016056124A1 (ja) * 2014-10-10 2016-04-14 三菱電機株式会社 半導体装置の製造方法
CN107895693A (zh) * 2016-10-03 2018-04-10 株式会社迪思科 晶片的加工方法
CN109478561A (zh) * 2016-07-20 2019-03-15 三菱电机株式会社 半导体装置以及其制造方法
CN116810528A (zh) * 2023-08-31 2023-09-29 江苏京创先进电子科技有限公司 晶片研削方法及晶片研削机

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001308039A (ja) * 2000-04-25 2001-11-02 Speedfam Co Ltd 積層膜除去装置及びその使用方法
JP2003332271A (ja) * 2002-05-15 2003-11-21 Renesas Technology Corp 半導体ウエハおよび半導体装置の製造方法
JP2005153129A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Tokyo Seimitsu Co Ltd ノッチ付ウェーハのノッチ部の面取り方法
EP1662560A2 (en) * 2004-11-26 2006-05-31 Applied Materials, Inc. Edge removal of silicon-on-insulator transfer wafer

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001308039A (ja) * 2000-04-25 2001-11-02 Speedfam Co Ltd 積層膜除去装置及びその使用方法
JP2003332271A (ja) * 2002-05-15 2003-11-21 Renesas Technology Corp 半導体ウエハおよび半導体装置の製造方法
JP2005153129A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Tokyo Seimitsu Co Ltd ノッチ付ウェーハのノッチ部の面取り方法
EP1662560A2 (en) * 2004-11-26 2006-05-31 Applied Materials, Inc. Edge removal of silicon-on-insulator transfer wafer

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009224622A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Shindengen Electric Mfg Co Ltd 半導体チップの製造方法、半導体ウエハおよび半導体チップ
KR101236806B1 (ko) * 2010-02-18 2013-02-25 세메스 주식회사 기판 연마 장치 및 방법
JP2014165326A (ja) * 2013-02-25 2014-09-08 Disco Abrasive Syst Ltd ウェーハの加工方法
WO2016056124A1 (ja) * 2014-10-10 2016-04-14 三菱電機株式会社 半導体装置の製造方法
CN109478561A (zh) * 2016-07-20 2019-03-15 三菱电机株式会社 半导体装置以及其制造方法
CN107895693A (zh) * 2016-10-03 2018-04-10 株式会社迪思科 晶片的加工方法
CN107895693B (zh) * 2016-10-03 2023-06-20 株式会社迪思科 晶片的加工方法
CN116810528A (zh) * 2023-08-31 2023-09-29 江苏京创先进电子科技有限公司 晶片研削方法及晶片研削机

Also Published As

Publication number Publication date
JP4913484B2 (ja) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7462094B2 (en) Wafer grinding method
JP4758222B2 (ja) ウエーハの加工方法および装置
JP5254539B2 (ja) ウエーハ研削装置
JP4986568B2 (ja) ウエーハの研削加工方法
JP4790322B2 (ja) 加工装置および加工方法
JP4937674B2 (ja) ウエーハのエッチング方法
JP4913484B2 (ja) 半導体ウエーハの研磨加工方法
JP5147417B2 (ja) ウェーハの研磨方法および研磨装置
JP2010199227A (ja) 研削装置
JP2008155292A (ja) 基板の加工方法および加工装置
KR102255728B1 (ko) 웨이퍼의 가공 방법
JP4871617B2 (ja) ウエーハの加工方法
CN111480216A (zh) 基板处理系统、基板处理方法以及计算机存储介质
JP5072020B2 (ja) 研削部材のドレス方法および研削装置
KR102320761B1 (ko) 웨이퍼의 가공 방법 및 연마 장치
JP5335448B2 (ja) 加工装置
JP5466963B2 (ja) 研削装置
JP2008098574A (ja) ウエーハの研磨装置
JP2007165802A (ja) 基板の研削装置および研削方法
JP2008130808A (ja) 研削加工方法
JP2010021330A (ja) ウエーハの加工方法
JP5907797B2 (ja) ウエーハの加工方法
JP2011031359A (ja) 研磨工具、研磨装置および研磨加工方法
KR20180057545A (ko) 웨이퍼의 가공 방법
JP4927634B2 (ja) 移送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120105

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20260127

Year of fee payment: 14