JP2011166957A - モータ冷却構造及びインホイールモータ - Google Patents

モータ冷却構造及びインホイールモータ Download PDF

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靖之 松田
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Abstract

【課題】励磁コイルの冷却を促進すること。
【解決手段】モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41と、冷却媒体供給部とを含む。ヒートパイプ41は、コイル収納空間38に励磁コイル37と接触して設けられる。コイル収納空間38は、ステータコア32に励磁コイル37が巻きつけられて構成されるステータ30のうち、励磁コイル37が収納される空間である。冷却媒体供給部は、伝熱部材の表面にオイルを供給する。冷却媒体供給部は、例えば、オイル供給管42と、サクションポンプ47aとを含む。モータ冷却構造40は、サクションポンプ47aがオイルをオイル供給管42に送り出し、オイル供給管42がヒートパイプ41の表面にオイルを供給する。
【選択図】図5

Description

本発明は、インナーロータ型のモータの冷却を促進するモータ冷却構造及びインホイールモータに関し、さらに詳しくは、冷却媒体をモータケース内に導いてモータの冷却を促進するモータ冷却構造及びインホイールモータに関する。
モータは、ステータの発熱量によっては冷却を必要とするものがある。特許文献1には、励磁コイルとモータケースとの間が、ヒートパイプからなる伝熱体によって、電気的に絶縁されつつ接続された車両用ホイール駆動装置が開示されている。
特開2006−282158号公報
特許文献1に開示されている技術は、励磁コイルで発生した熱をモータケースに移動させ、モータケースで前記熱を放散させる。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、モータケースの冷却が促されていない場合、モータケースでの前記熱の放散が不十分になる。結果として、特許文献1に開示されている技術は、励磁コイルの冷却の促進が不十分になるおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、励磁コイルの冷却を促進することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモータ冷却構造は、ステータコア(ステータ鉄芯)に励磁コイルが巻きつけられて構成されるステータのうち、前記励磁コイルが収納されるコイル収納空間に前記励磁コイルと接触して設けられる伝熱部材と、前記伝熱部材の表面に冷却媒体を供給する冷却媒体供給部と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、冷却媒体供給機構によって伝熱部材の表面に供給されたオイルは、伝熱部材から熱を受け取る。伝熱部材から熱を受け取ったオイルは、例えば重力によって伝熱部材の表面から落下することで伝熱部材の表面から取り除かれる。これにより、伝熱部材は、両端部の温度が低下する。そして、伝熱部材は、励磁コイルから熱を受け取る。伝熱部材の熱は、伝熱部材の低温側に向かって移動する。そして、伝熱部材の表面に供給されるオイルは、伝熱部材の低温側に移動した熱を受け取る。伝熱部材から熱を受け取ったオイルは、例えば重力によって伝熱部材の表面から取り除かれる。以上により、本発明に係るモータ冷却構造は、伝熱部材と接触する励磁コイルの冷却を促進できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、隣接する2つの前記励磁コイルの間に設けられて、前記2つの励磁コイルと接触して設けられることが望ましい。
上記構成により、伝熱部材は、隣接する2つの励磁コイルの両方から直接熱を受け取れる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイルの冷却をより好適に促進できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、前記ステータコアに接触することが望ましい。
上記構成により、伝熱部材は、ステータコアから熱を受け取れる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイルの冷却を促進するのみではなく、ステータコアの冷却も促進できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、前記ステータコアに形成される凹部に埋め込まれて設けられることが望ましい。
上記構成により、本発明に係るモータ冷却構造は、伝熱部材と、ステータコアとが接触する面積を増加できることがある。例えば、伝熱部材が丸管である場合、前記凹部はハーフパイプ状に形成される。これにより、本発明に係るモータ冷却構造は、伝熱部材と、ステータコアとが接触する面積を増加できる。よって、伝熱部材は、ステータコアからより多くの熱を受け取れる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、ステータコアの冷却をより好適に促進できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、一部が前記コイル収納空間から露出し、前記冷却媒体供給部は、前記伝熱部材のうち前記コイル収納空間から露出した部分に前記冷却媒体を供給することが望ましい。
コイル収納空間の内部は、コイル収納空間の外部よりも高温になりやすい。よって、伝熱部材は、伝熱部材の一部がコイル収納空間から露出する方が、伝熱部材のうちコイル収納空間から露出する部分の温度と、コイル収納空間に収納される部分との温度の差が大きくなりやすい。これにより、伝熱部材は、より多くの熱をコイル収納空間の外部に移動できる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイルの冷却をより好適に促進できる。また、伝熱部材がステータコアに接触する場合、本発明に係るモータ冷却構造は、ステータコアの冷却もより好適に促進できる。また、伝熱部材の端部が露出される方が、本発明に係るモータ冷却構造は、冷却媒体供給部から伝熱部材までの距離が短くなる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、冷却媒体供給部から伝熱部材に冷却媒体を供給しやすくなる。
本発明の好ましい態様としては、前記冷却媒体供給部は、前記励磁コイルのコイルエンドに前記冷却媒体を供給することが望ましい。
上記構成により、コイルエンドに供給されたオイルは、コイルエンドから直接熱を受け取る。コイルエンドから熱を受け取ったオイルは、例えば重力によってコイルエンドから取り除かれる。これにより、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイルの冷却をより好適に促進できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、前記ステータの中心軸方向に前記励磁コイルと接触しつつ延在されることが望ましい。
上記構成により、伝熱部材は、励磁コイルと接触する面積が増加する。また、伝熱部材がステータコアと接触する場合は、ステータコアと接触する面積も増加する。よって、伝熱部材は、励磁コイル(及びステータコア)の熱をより多く受け取れる。結果的に、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイル(及びステータコア)の冷却をより好適に促進できる。また、励磁コイル及びステータコアは、中心軸方向の中央部に熱が篭りやすい。伝熱部材は、前記中央部を通過するようにステータの中心軸方向に延在されることにより、励磁コイルのうち熱が篭りやすい部分の熱を受け取れる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイル(及びステータコア)の冷却をより好適に促進できる。
本発明の好ましい態様としては、前記冷却媒体供給部は、前記ステータの中心軸を中心に環状に配置される複数の前記伝熱部材の配列方向に沿って環状に形成され、前記複数の伝熱部材と対向して設けられる冷却媒体供給管と、前記冷却媒体供給管のうち前記伝熱部材と対向する部分に設けられて、前記冷却媒体供給管の内部と前記冷却媒体供給管の外部とを連通する冷却媒体供給孔と、を含むことが望ましい。
上記構成により、本発明に係るモータ冷却構造は、各伝熱部材の表面に冷却媒体を個別に供給できる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、伝熱部材の表面により確実にオイルを供給できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、前記ステータ及び励磁コイルと接触する部分が絶縁体であることが望ましい。
コイル収納空間とステータコアとは、電気的に絶縁されている必要がある。上記構成により、コイル収納空間とステータコアとが伝熱部材を介して通電するおそれを低減できる。
本発明の好ましい態様としては、前記伝熱部材は、複数形成される前記コイル収納空間のすべてに設けられることが望ましい。
上記構成により、本発明に係るモータ冷却構造は、すべての励磁コイルから、伝熱部材が熱を受け取れる。また、伝熱部材がステータコアと接触する場合は、複数設けられるステータコアのすべてから伝熱部材が熱を受け取れる。よって、伝熱部材は、励磁コイル(及びステータコア)の熱をより多く受け取れる。結果として、本発明に係るモータ冷却構造は、励磁コイル(及びステータコア)の冷却を好適に促進できる。また、本発明に係るモータ冷却構造は、伝熱部材がすべてのコイル収納空間に設けられることにより、伝熱部材の質量によるステータの重心の変位も低減できる。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るインホイールモータは、ロータと、ステータコアに励磁コイルが巻きつけられて構成され、前記ロータを包囲するように設けられるステータと、上述の本発明に係るモータ冷却構造と、を備えることを特徴とする。
上記構成により、本発明に係るインホイールモータは、上述のモータ冷却構造が奏する効果と同様の効果を奏する。
本発明は、励磁コイルの冷却を促進できる。
図1は、モータの構成を示す断面図である。 図2は、モータの構成を示す側面図である。 図3は、ステータコアを模式的に示す斜視図である。 図4は、ステータを拡大して模式的に示す断面図である。 図5は、ステータ及びモータ冷却構造を示す側面図である。 図6は、ヒートパイプを模式的に示す斜視図である。 図7は、オイル供給管を模式的に示す説明図である。 図8は、インホイールモータの構成を示す断面図である。 図9は、インホイールモータの外観を示す斜視図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態で開示する構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
(実施形態1)
図1は、モータの構成を示す断面図である。図2は、モータの構成を示す側面図である。本実施形態のモータは、ロータがステータの内側に配置される、いわゆるインナーロータ型のモータである。図1に示すように、モータ10は、モータケース11と、ロータ20と、ステータ30と、モータ冷却構造40とを備える。モータケース11は、筒状(略円筒形)に形成される。モータケース11は、非磁性材料によって形成される。前記非磁性材料は、例えばアルミニウム等の軽金属である。
ロータ20は、モータケース11に対して中心軸RLを中心に回転できるように、モータケース11の内部に設けられる。ロータ20は、シャフト21と、ロータコア22と、マグネット23とを含む。シャフト21は、例えば円柱形状に形成される。シャフト21は、モータケース11に対して中心軸RLを中心に回転できるように軸受を介してモータケース11に設けられる。ロータコア22は、筒状に形成される。ロータコア22は、例えばその中空部分にシャフト21が圧入されてシャフト21に固定される。なお、シャフト21とロータコア22とは、一体で成型されてもよい。マグネット23は、ロータコア22の外周部に埋め込まれる。マグネット23は、永久磁石であり、S極及びN極がロータコア22の周方向に交互に等間隔で配置される。マグネット23は、例えば、ロータコア22に磁力及び接着剤により取り付けられる。なお、マグネット23は、ロータコア22の側周部の表面に貼り付けられてもよい。
ステータ30は、モータケース11の内部にロータ20のマグネット23を包囲するように筒状に設けられる。ステータ30は、モータケース11の内周面11aに例えば嵌合されて取り付けられる。ステータ30の中心軸は、ロータ20の中心軸RLと一致する。ステータ30は、複数のステータコアユニット31を含む。ステータコアユニット31は、中心軸RLを中心とした周方向(モータケース11の内周面11aに沿う方向)に等間隔で並んで配置される。以下、中心軸RLを中心とした周方向を端に周方向という。ステータ30は、複数のステータコアユニット31が組み合わされる。そして、組み合わされた複数のステータコアユニット31がモータケース11内に圧入されることで、ステータ30は、環状の状態でモータケース11の内部に設けられる。なお、ステータコアユニット31とモータケース11とは、圧入の他に接着や焼きばめ等によって固定されてもよい。
図3は、ステータコアを模式的に示す斜視図である。ステータコアユニット31は、図3に示すステータコア32と、図1に示す励磁コイル37とを含む。なお、ステータコア32は、モータコアと呼ばれることもある。ステータコア32は、略同形状に形成された複数のコア片が中心軸RL方向に積層されて束ねられることで形成される。ステータコア32は、磁性材料で形成される。ステータコア32は、ヨーク部33と、ティース部34とを有する。ヨーク部33は、円弧状の部分を含む。ヨーク部33は、複数のステータコアユニット31が組み合わされると、環状形状を形成する。ティース部34は、ヨーク部33の内周面からロータ20に向かって延びる部分である。
また、ステータコア32は、凸部35と、凹部36とが形成される。凸部35は、ヨーク部33の円周方向の両端面のうちの一方の第1端面33aに形成される。凹部36は、ヨーク部33の円周方向の他方の端面、すなわち凸部35が設けられていない側の第2端面33bに形成される。なお、凸部35及び凹部36は、各コア片に形成される。そのため、凸部35と凹部36は、コア片の積層方向、すなわち中心軸RL方向に延在する。凹部36は、複数のステータコアユニット31が組み合わされる際に、隣接するステータコア32の凸部35と係合される。また、凸部35は、複数のステータコアユニット31が組み合わされる際に、隣接するステータコア32の凹部36と係合される。このように凹部36と凸部35とが係合されることで、ステータ30は、隣接するステータコア32同士の相対的な位置ずれを抑制できる。なお、本実施形態では、ステータ30は、上述の分割コア構造であるが、一体コア構造で構成されてもよい。
図4は、ステータを拡大して模式的に示す断面図である。図5は、ステータ及びモータ冷却構造を示す側面図である。図4に示す励磁コイル37は、線状の電線である。励磁コイル37は、図3に示すステータコア32のティース部34の外周にインシュレータを介して集中巻きされる。インシュレータは、励磁コイル37とステータコア32とを絶縁するための部材であり、耐熱部材で形成される。このように構成されたステータコアユニット31が図4に示すように複数組み合わされることにより、ステータ30は、ロータ20を包囲できる形状となる。ステータ30は、複数のステータコア32が組み合わされることにより、コイル収納空間38が形成される。
コイル収納空間38は、隣接するステータコア32の間に形成される空間である。具体的には、コイル収納空間38は、隣接するステータコア32のそれぞれのヨーク部33及びティース部34で囲まれる空間である。励磁コイル37は、コイル収納空間38に少なくとも一部が収納される。本実施形態の励磁コイル37は、図5に示すように、コイルエンド37aがコイル収納空間38から露出する。励磁コイル37は、図4に示すティース部34に巻かれることで中心軸RL方向に長い環状に形成される。コイルエンド37aは、その環状に形成される励磁コイル37のうち、中心軸RL方向の両端部である。本実施形態の励磁コイル37は、コイル収納空間38の中心軸RL方向での両端に形成される開口部から、中心軸RL方向に向かってコイルエンド37aが突出する。
図6は、ヒートパイプを模式的に示す斜視図である。図7は、オイル供給管を模式的に示す説明図である。モータ冷却構造40は、図5に示すように、伝熱部材と、冷却媒体供給部とを含む。伝熱部材は、例えば、ヒートパイプ41である。なお、伝熱部材は、ヒートパイプ以外にも、熱伝導に優れる材料で形成された部材であればよい。具体的には、伝熱部材は、励磁コイル37や、ステータコア32よりも大きい熱伝導率を有する材料で形成されることが好ましい。冷却媒体供給部は、後述のように、オイル供給管42と、オイルパン45と、サクションポンプ47aと、放熱器47bと、加圧器47cとが含まれる。
ヒートパイプ41は、例えば、図6に示すように丸管である。ヒートパイプ41は、管材41aと、絶縁体としての絶縁シート41bとを含む。管材41a及び絶縁シート41bは、熱伝導に優れる材料で形成される。具体的には、管材41a及び絶縁シート41bは、励磁コイル37や、ステータコア32よりも大きい熱伝導率を有する材料で形成されることが好ましい。ヒートパイプ41は、管材41aの内部に揮発性の作動液が封入される。
絶縁シート41bは、電気を通しにくい材料で形成される。本実施形態の絶縁シート41bは、管材41aの側周部に巻かれる。絶縁シート41bは、前記側周部のうち、少なくともステータ30及び励磁コイル37と接触する部分に設けられる。本実施形態の絶縁シート41bは、例えば、管材41aの中心軸RL方向での両端部には設けられない。これにより、管材41aは、中心軸RL方向の両端部が絶縁シート41bから露出する。なお、以下、ヒートパイプ41の中心軸RL方向の両端部を単にヒートパイプ41の両端部という。
図4に示すように、ヒートパイプ41は、コイル収納空間38に励磁コイル37と接触して設けられる。具体的には、ヒートパイプ41は、隣接する2つの励磁コイル37の間に設けられて、この2つの励磁コイル37に接触する。また、ヒートパイプ41は、ステータコア32にも接触する。具体的には、ヒートパイプ41は、ヨーク部33のコイル収納空間38に面した部分に接触する。ヒートパイプ41は、隣接する2つのステータコア32の間(境目)に設けられて、この2つのステータコア32に接触する。また、ヒートパイプ41は、図5に示すように、自身(ヒートパイプ41)の中心軸がステータ30の中心軸RLと平行に設けられる。すなわち、ヒートパイプ41は、ステータ30の中心軸RL方向に励磁コイル37及びステータコア32と接触しつつ延在される。ヒートパイプ41の両端部は、図5に示すように、コイル収納空間38から露出する。
ヒートパイプ41は、ステータコア32に接触していればステータコア32から熱を受け取れる。しかしながら、本実施形態のヒートパイプ41は、図6に示すように丸管である。そこで、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41の側周部と、ステータコア32とが接触する面積を増加するための構造を有する。モータ冷却構造40は、図4に示すように凹部43を含む。凹部43は、ヒートパイプ41の側周部の形状に合わせてハーフパイプ状に形成される。凹部43は、ヨーク部33のうちコイル収納空間38に面する部分に形成される。本実施形態では、凹部43は、隣接する2つのステータコア32の間(境目)に形成される。
凹部43は、例えば、図3に示すように、第1凹部43aと、第2凹部43bとで構成される。第1凹部43aは、ヨーク部33の内周面のうち、第1端面33a側に中心軸RL方向に向かって形成される。第1凹部43aは、ヨーク部33の内周面からヨーク部33の外周面に向かって前記内周面から窪む凹部である。第2凹部43bは、ヨーク部33の内周面のうち、第2端面33b側に中心軸RL方向に向かって形成される。第2凹部43bは、ヨーク部33の内周面からヨーク部33の外周面に向かって前記内周面から窪む凹部である。凹部43は、あるステータコア32の第1凹部43aと、そのステータコア32と隣接するステータコア32の第2凹部43bとが合わせられることで構成される。ヒートパイプ41は、この凹部43に埋め込まれるように設けられることで、ステータコア32と接触する面積が増加する。
本実施形態のヒートパイプ41は、図1に示すように、1つのコイル収納空間38に1つ配置される。また、ヒートパイプ41は、複数のコイル収納空間38に設けられる。本実施形態では、ヒートパイプ41は、複数形成されるコイル収納空間38のすべてに設けられる。このようにして、複数のヒートパイプ41は、中心軸RLを中心として、ステータ30の周方向に向かって円環状に配列される。
図5及び図7に示すオイル供給管42は、冷却媒体としてのオイルが内部を流動できる管である。オイル供給管42は、少なくとも1つのヒートパイプ41の表面にオイルを供給できるように構成される。以下、ヒートパイプ41の表面にオイルを供給することを単にヒートパイプ41にオイルを供給するという。本実施形態では、オイル供給管42は、図7に示すように、中心軸RLを中心に環状に形成される。オイル供給管42は、中心軸RLを中心に配列される複数のヒートパイプ41の配列方向に沿って設けられる。これにより、オイル供給管42は、複数のヒートパイプ41と中心軸RL方向で対向する。オイル供給管42が取り付けられる部位は、ステータ30に対して移動しない部位である。例えば、オイル供給管42は、モータケース11に取り付けられる。本実施形態のモータ冷却構造40は、2つのオイル供給管42がステータ30を中心軸RL方向で挟むように設けられる。これにより、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41の両端部にオイルを供給する。
オイル供給管42は、オイル供給孔42aを有する。オイル供給孔42aは、オイル供給管42の内部とオイル供給管42の外部とを連通する孔である。本実施形態のオイル供給管42は、複数のヒートパイプ41にオイルを供給するため、複数のオイル供給孔42aを有する。各オイル供給孔42aは、各ヒートパイプ41と中心軸RLで対向する部分に形成される。
図1に示すオイルパン45は、モータケース11に設けられる。オイルパン45は、モータ10が動作する際に鉛直方向下側となる部分に設けられる。オイルパン45は、図2に示すように、モータケース11内の各部を流れたオイルが導かれる。オイルパン45は、ドレン孔46aと、ドレンプラグ46bとを有する。ドレン孔46aは、オイルパン45に形成されて、モータケース11の内部とモータケース11の外部とを連通する。ドレンプラグ46bは、ドレン孔46aに設けられる。ドレンプラグ46bは、モータケース11の内部とモータケース11の外部とを連通させることと、モータケース11の内部とモータケース11の外部とを連通しないようにすることと、ができる。
ドレンプラグ46bがモータケース11の内部とモータケース11の外部とを連通させることにより、モータ冷却構造40は、モータケース11の内部からオイルを排出できる。ドレンプラグ46bは、例えば、モータ10のメンテナンス時に操作される。図5に示すサクションポンプ47aは、オイルパン45からオイルを吸引する。放熱器47bは、サクションポンプ47aが吸引したオイルの放熱を促進する。加圧器47cは、オイルを加圧してオイル供給管42へ導く。なお、モータ冷却構造40は、サクションポンプ47aがオイルを加圧してもよい。この場合、モータ冷却構造40は、加圧器47cを備える必要がなくなる。
上記構成のモータ冷却構造40は、サクションポンプ47aがオイルパン45からオイルを吸い上げる。そして、放熱器47bがオイルの熱を放散させてオイルの温度を低下させる。次に、加圧器47cがオイルを加圧する。モータ冷却構造40は、加圧されたオイルをオイル供給管42に導く。そして、モータ冷却構造40は、オイル供給管42に導かれたオイルを複数のオイル供給孔42aから吐出(噴出)させて、各オイル供給孔42aが中心軸RL方向で対向するヒートパイプ41にオイルを供給する。
ヒートパイプ41の両端部に供給されたオイルは、前記両端部の熱を受け取る。ヒートパイプ41から熱を受け取ったオイルは、例えば重力によってヒートパイプ41の表面から落下することでヒートパイプ41の表面から取り除かれる。ヒートパイプ41の表面から取り除かれたオイルは、オイルパン45に導かれる。モータ冷却構造40は、サクションポンプ47aがオイルパン45からオイルを吸引し、放熱器47bを介して加圧器47cがオイル供給管42へオイルを再度導く。
以上により、ヒートパイプ41は、両端部の温度が低下する。よって、ヒートパイプ41の熱は、前記ヒートパイプ41の中心軸RL方向での中央部から前記両端部に向かって移動する。そして、前記両端部に供給されるオイルは、ヒートパイプ41の前記両端部に移動した熱を受け取る。ヒートパイプ41から熱を受け取ったオイルは、例えば重力によってヒートパイプ41の表面から取り除かれてオイルパン45に導かれる。以上により、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41と接触する励磁コイル37及びステータコア32の冷却を促進できる。
さらに、オイル供給孔42aから吐出されたオイルは、コイルエンド37aにも供給される。コイルエンド37aに供給されたオイルは、コイルエンド37aから直接熱を受け取る。コイルエンド37aから熱を受け取ったオイルは、例えば重力によってコイルエンド37aから取り除かれてオイルパン45に導かれる。これにより、モータ冷却構造40は、励磁コイル37の冷却をより好適に促進できる。なお、モータ冷却構造40は、少なくともヒートパイプ41にオイルを供給すればよい。すなわち、モータ冷却構造40は、励磁コイル37にオイルを供給しなくてもよい。この場合でも、オイルは、ヒートパイプ41を介して励磁コイル37及びステータコア32から熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却を促進できる。
また、ヒートパイプ41は、図6に示す管材41aの両端部が絶縁シート41bから露出しなくてもよい。ヒートパイプ41は、中心軸RL方向に渡って絶縁シート41bが管材41aの側周部のすべてに設けられてもよい。この場合でも、ヒートパイプ41の両端部に供給されるオイルは、絶縁シート41bを介して管材41aから熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却を促進できる。但し、ヒートパイプ41は、図6に示す管材41aの両端部が絶縁シート41bから露出する方が好ましい。これにより、ヒートパイプ41の両端部に供給されるオイルは、絶縁シート41bを介さずに管材41aと直接熱交換できる。オイルは、絶縁シート41bを介さない分、管材41a内の作動液からより多くの熱を受け取れる。よって、ヒートパイプ41は、両端部の温度がより低下するため、より多くの熱を中心軸RL方向の中央部から両端部に移動できる。また、前記両端部に供給されたオイルは、絶縁シート41bを介さない分、前記両端部に移動した熱を前記両端部からより多く受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41が接触する励磁コイル37及びステータコア32の冷却をより好適に促進できる。
また、ヒートパイプ41は、1つのコイル収納空間38に複数配置されてもよい。これにより、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41と励磁コイル37とが接触する面積と、ヒートパイプ41とステータコア32とが接触する面積との2つの面積を増加できる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32から、ヒートパイプ41がより多くの熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をより好適に促進できる。
また、ヒートパイプ41は、複数のコイル収納空間38に設けられなくてもよい。ヒートパイプ41は、複数のコイル収納空間38のうちの少なくとも1つに配置されればよい。この場合であっても、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41が配置されるコイル収納空間38に収納される励磁コイル37と、ステータコア32のうちヒートパイプ41が接触する部分との冷却を促進できる。但し、ヒートパイプ41は、複数のコイル収納空間38に設けられる方が好ましい。これにより、モータ冷却構造40は、より多くの励磁コイル37と、ステータコア32のより多くの部分とから、ヒートパイプ41が熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をより好適に促進できる。
本実施形態では、ヒートパイプ41は、複数形成されるコイル収納空間38のすべてに設けられる。これにより、モータ冷却構造40は、さらに多くの励磁コイル37と、ステータコア32のさらに多くの部分とから、ヒートパイプ41が熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をさらに好適に促進できる。また、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41がすべてのコイル収納空間38に設けられることにより、ヒートパイプ41の質量によるステータ30の重心の変位も低減できる。
ヒートパイプ41は、両端部のうちの少なくとも一方がコイル収納空間38から露出する方が好ましい。さらには、ヒートパイプ41は、両端部がコイル収納空間38から露出すると好ましい。コイル収納空間38の内部は、コイル収納空間38の外部よりも高温になりやすい。よって、ヒートパイプ41は、端部がコイル収納空間38から露出する方が、端部の温度と、ヒートパイプ41の中心軸RL方向での中央部の温度との差が大きくなりやすい。これにより、ヒートパイプ41は、前記中央部からオイルが供給される部位である前記端部に、より多くの熱を移動できる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却を促進できる。また、ヒートパイプ41の端部が露出される方が、モータ冷却構造40は、オイル供給孔42aからヒートパイプ41の端部までの距離が短くなる。結果として、モータ冷却構造40は、加圧器47cによるオイルの加圧量を低減できる。
また、ヒートパイプ41は、両端部のうちの少なくとも一方がコイル収納空間38から露出しなくてもよい。例えば、ヒートパイプ41のすべての部分がコイル収納空間38に収納される場合、加圧器47cは、絶縁シート41bから吐出されたオイルがヒートパイプ41に到達できる圧力にオイルを加圧する。これにより、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41にオイルを供給できる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却を促進できる。
ヒートパイプ41は、ステータ30の中心軸RL方向に延在されなくてもよい。例えば、ヒートパイプ41は、コイル収納空間38の中心軸RL方向の開口部のみに設けられてもよい。この場合でも、ヒートパイプ41は、励磁コイル37及びステータコア32の熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却を促進できる。但し、ヒートパイプ41は、ステータ30の中心軸RL方向に延在される方が好ましい。これにより、ヒートパイプ41は、励磁コイル37及びステータコア32と接触する面積が増加する。よって、ヒートパイプ41は、励磁コイル37及びステータコア32の熱をより多く受け取れる。結果的に、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をより好適に促進できる。また、励磁コイル37及びステータコア32は、中心軸RL方向の中央部に熱が篭りやすい。ヒートパイプ41は、前記中央部を通過するようにステータ30の中心軸RL方向に延在されることにより、励磁コイル37及びステータコア32のうち熱が篭りやすい部分の熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をより好適に促進できる。
また、ヒートパイプ41は、自身(ヒートパイプ41)の中心軸に直交する仮想平面での断面の形状が円形に限定されない。ヒートパイプ41は、例えば、前記断面の形状が、楕円でもよいし、矩形でもよい。ヒートパイプ41は、励磁コイル37及びステータコア32と接触する面積をより広く確保できる形状に形成されると好ましい。
オイル供給管42は、ステータ30の中心軸RL方向での両側に設けられると好ましい。これにより、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41の両端部の温度を低下できる。よって、ヒートパイプ41は、ヒートパイプ41の中心軸RLの中央部からより多くの熱を両端部に移動できる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をより好適に促進できる。
オイル供給管42は、環状に形成されなくてもよい。例えば、オイル供給管42は、ヒートパイプ41のうちコイル収納空間38から露出した部分の鉛直方向上側で直線状に形成されてもよい。
ヒートパイプ41は、例えば、モータケース11に接続されてもよい。モータケース11は、コイル収納空間38の内部よりも温度が低くなりやすい。これにより、ヒートパイプ41は、励磁コイル37及びステータコア32の熱をモータケース11に移動できる。そして、モータ冷却構造40は、モータケース11に接続されるヒートパイプ41にオイルを供給する。この場合、冷却媒体供給部は、モータケース11と励磁コイル37との間のヒートパイプ41にオイルを供給する。これにより、ヒートパイプ41の熱は、モータケース11に伝えられ、かつ、ヒートパイプ41に供給されたオイルにも伝えられる。オイルがヒートパイプ41の表面から取り除かれることにより、モータ冷却構造40は、励磁コイル37及びステータコア32の冷却をさらに好適に抑制できる。
ヒートパイプ41は、ステータコア32に接触しなくてもよい。ヒートパイプ41は、少なくとも励磁コイル37に接触していれば、励磁コイル37から熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37の冷却を促進できる。但し、ヒートパイプ41は、ステータコア32に接触する方が好ましい。これにより、ヒートパイプ41は、ステータコア32からも熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、ステータコア32の冷却も促進できる。なお、モータ冷却構造40は、ヒートパイプ41がステータコア32のみに接触する態様も考えられる。この場合、ヒートパイプ41は、ステータコア32から熱を受け取れる。よって、モータ冷却構造40は、ステータコア32の冷却を促進できる。加えて、励磁コイル37の熱はステータコア32にも伝わる。よって、ヒートパイプ41は、ステータコア32を介して励磁コイル37の熱を受け取れる。結果として、モータ冷却構造40は、励磁コイル37の冷却を促進できる。なお、ヒートパイプ41は、隣接する2つの励磁コイル37のうちの少なくとも一方に接触していればよい。
(実施形態2)
本実施形態では、実施形態1の冷却構造を含んで構成されるインホイールモータの一例について説明する。なお、実施形態1のモータ10の要素と構成が同様なものは、同一の符号を付す。インホイールモータは、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両の車輪を構成するホイールの内部に配置されて、前記車輪を駆動する。この場合、インホイールモータは、車両の各前輪、車両の各後輪、又は車両のすべての車輪等、少なくとも2つのホイールに取り付けられる。
図8は、インホイールモータの構成を示す断面図である。図9は、インホイールモータの外観を示す斜視図である。図8に示すように、インホイールモータ50は、モータケース51を外殻とする。モータケース51は、第1筐体51aと、第2筐体51bと、第3筐体51cと、第4筐体51dとを含む。モータケース51は、第1筐体51aと、第2筐体51bと、第3筐体51cとの3つに分解できるように組み付けられる。
第1筐体51aは、筒状(本実施形態では円筒形状)の部材である。第2筐体51b及び第3筐体51cは、円形皿状に形成される。第2筐体51bは、第1筐体51aの両端のうちの一方の開口部に取り付けられる。第3筐体51cは、第1筐体51aの両端のうちの他方、すなわち第2筐体51bとは反対側の開口部に取り付けられる。第4筐体51dは、ハブ取付部を有する。これらの各筐体(第1筐体51aから第4筐体51d)は、軽量化を図るために、アルミニウム合金で形成される。第1筐体51aと、第2筐体51bと、第3筐体51cとは、ダイカスト成型される。第4筐体51dは、ブロックから切削成型される。
第1筐体51aと第2筐体51bとは、図8に示すように、凹凸による嵌合であるインロー構造52によって組み合わされる。第1筐体51aと第2筐体51bとは、中心軸RL方向に相対移動できる。また、第1筐体51aと第2筐体51bとは、中心軸RLと直交する方向である径方向には相対移動ができない。インホイールモータ50は、第1筐体51aと第2筐体51bとの嵌合面に、シール部材としてのオーリング53を有する。オーリング53は、具体的には、インロー構造52において径方向で対向する各嵌合面の間に設けられる。これにより、インホイールモータ50は、第1筐体51aと第2筐体51bとの嵌合面の密封度が高められる。
第1筐体51aと第2筐体51bとは、図9に示すように、円周方向に複数配置されたボルト54aによって一体となるように締め付けられて互いに固定される。第2筐体51bと第4筐体51dとは、図8に示すように、相互間にシール部材としてのオーリング53が介在される。そして、第2筐体51bと第4筐体51dとは、円周方向に複数配置されたボルト54bによって一体に締め付け固定される。第3筐体51cは、図8に示すように、第1筐体51aと凹凸の嵌合であるインロー構造52によって組み合わされる。第1筐体51aと第3筐体51cとは、中心軸RL方向に相対移動できる。また、第1筐体51aと第3筐体51cとは、中心軸RLと直交する方向である径方向には相対移動ができない。
インホイールモータ50は、第1筐体51aと第3筐体51cとの嵌合面に、シール部材としてのオーリング53を有する。オーリング53は、具体的には、インロー構造52において径方向で対向する各嵌合面の間に設けられる。これにより、インホイールモータ50は、第1筐体51aと第3筐体51cとの嵌合面の密封度が高められる。そして、第1筐体51aと、第3筐体51cとは、図9に示すように、円周方向に複数配置された固定部54cによって一体に締め付けられて互いに固定される。
インホイールモータ50は、モータ10と、主軸55と、軸受56と、軸受57と、減速装置60と、ドライブシャフト70と、レゾルバ80と、モータ冷却構造40とを有する。モータ10は、第1筐体51aの内部に配置される。モータ10は、ロータ20と、ステータ30とを含む。ステータ30は、複数の励磁コイル37を有する。複数の励磁コイル37は、第1筐体51aの周方向に沿って配列される。このステータ30は、例えば、第1筐体51aの内周面に嵌合される。ステータ30は、第1筐体51aに対して回転できないように第1筐体51aに固定される。ロータ20は、筒状(円筒状)の部材である。ロータ20は、ステータ30の内周面に対して所定の間隔(例えば、0.5mm以上1mm以下)で配置される。ロータ20は、ステータ30の励磁コイル37が作り出す回転磁界によって、中心軸RLを中心に回転する。
主軸55は、第1筐体51aの内部に配置される。主軸55は、中空な筒状(本実施形態では円筒形状)に形成される。主軸55は、その外周にモータ10のロータ20が取り付けられる。主軸55とロータ20とは、収縮締結(例えば、冷やしばめ、又は焼きばめ)で固定される。主軸55は、所定の強度を得るため、クロムモリブデン鋼(SCM415)で形成される。主軸55は、ロータ20と共に回転する。よって、ロータ20の回転力は、主軸55を介して出力される。
軸受56は、主軸55の両端部のうちの一方に配置される。軸受57は、主軸55の両端部のうちの他方、すなわち軸受56とは反対側に配置される。軸受56は、主軸55と第2筐体51bとの間に取り付けられる。軸受57は、主軸55と、第3筐体51cとの間に取り付けられる。このような構成により、主軸55は、一対の軸受56と軸受57とを介して、モータケース51に回転できるように支持される。よって、主軸55に固定されたロータ20は、モータケース51に回転できるように支持される。また、軸受56及び軸受57は、それぞれ、アンギュラ玉軸受により構成される。そして、軸受56及び軸受57は、それぞれ正面組み合わせで組み合わされる。
減速装置60は、主軸55の内部に配置される。主軸55が中空に形成され、その内部に減速装置60が配置されると、インホイールモータ50は、自身(インホイールモータ50)の中心軸RL方向の寸法を小さくできる。減速装置60は、遊星歯車装置を用いた減速装置である。減速装置60は、サンギヤ61と、遊星歯車62と、リングギヤ63と、キャリア64との4つの要素が回転要素として構成される。サンギヤ61は、サンギヤシャフト61aの一端部に設けられる。サンギヤシャフト61aは、中心軸RLを中心に回転できるように主軸55に取り付けられる。
サンギヤシャフト61aと主軸55との関係を具体的に説明する。主軸55は、筒状(円筒形状)の側周部55aと、側周部55aの内側に一体に設けられた円板部55bとで構成される。円板部55bは、その板面を中心軸RLと直交する径方向に沿って設けられる。これにより、円板部55bは、側周部55aの内部を中心軸RL方向で仕切る。サンギヤシャフト61aは、自身(サンギヤシャフト61a)の他端部、すなわち、サンギヤ61とは反対側の端部が円板部55bに固定される。これにより、サンギヤシャフト61aは、主軸55に取り付けられる。
遊星歯車62は、サンギヤ61の周囲に複数配置される。遊星歯車62は、サンギヤ61と噛み合う。リングギヤ63は、複数の遊星歯車62の外側に配置される。リングギヤ63は、各遊星歯車62と噛み合う。また、キャリア64は、各遊星歯車62をそれぞれ回転できるように支持する。また、リングギヤ63は、ボルト65によって第4筐体51dに取り付けられる。これにより、リングギヤ63は、第4筐体51dに固定される。キャリア64は、インホイールモータ50のドライブシャフト70と連結される。
ドライブシャフト70は、ハブベアリング71の内輪71aに取り付けられる。内輪71aは、転動体71cを介して外輪71bに回転できるように支持される。外輪71bは、第4筐体51dにボルト72によって固定される。これにより、ドライブシャフト70は、中心軸RLを中心に回転する。また、内輪71aは、フランジ73が形成される。フランジ73は、第4筐体51dの外側に延出された端部に形成される。フランジ73は、図9に示すように、中心軸RLを中心に周方向に複数(本実施形態では4本)のハブボルト74が取り付けられる。
車輪のホイール(図示せず)は、ハブボルト74を介してハブベアリング71の図8に示す内輪71aに取り付けられる。なお、フランジ73は、図9に示す通孔73aが形成される。インホイールモータ50は、この通孔73aを通してボルト72がボルト孔に挿入される。これにより、外輪71bは、ボルト72よってに締め付けられて第4筐体51dに固定される。また、図9に示すように、外輪71bは、切欠72aが形成される。切欠72aは、外輪71bのボルト72が挿通される周囲に形成される。この切欠72aは、ハブボルト74が交換される際に用いられる切欠である。
このような構成により、モータ10の回転力、すなわち、ロータ20の回転力は、図8に示す主軸55からサンギヤシャフト61aを介してサンギヤ61に伝えられる。そして、サンギヤ61に伝えられた回転力は、遊星歯車62、リングギヤ63の順で伝えられることで増大される。そして、この回転力は、減速装置60からドライブシャフト70へ伝えられて出力される。インホイールモータ50が搭載される車輪が、例えばディスクブレーキによって制動力を発生する場合、前記制動力は、ディスクレーキのディスクからドライブシャフト70へ伝わり、ドライブシャフト70から減速装置60を介して主軸55へ伝達される。なお、インホイールモータ50は、モータ10による回生ブレーキにより車輪に制動力を与える場合もある。
図8に示すレゾルバ80は、主軸55のうち、中心軸RL方向でドライブシャフト70とは反対側に設けられる。レゾルバ80は、主軸55の回転角及び回転各速度を検出する。レゾルバ80は、シール部材により、モータケース51の内部との密閉度が高められると共に、モータケース51の外部との密閉度も高められる。
上記構成のインホイールモータ50は、実施形態1のモータ10を含むため、モータ10に含まれるモータ冷却構造40も含むことになる。図8には、モータ冷却構造40のうち、ヒートパイプ41と、オイル供給管42と、オイルパン45と、ドレン孔46aと、ドレンプラグ46bとが示されている。オイル供給管42は、例えば、第2筐体51bと、第3筐体51cとに取り付けられる。なお、オイル供給管42が取り付けられる部位は、ステータ30に対して移動しない部位であればモータケース51に限定されない。その他の構成は、実施形態1のモータ冷却構造40と同様である。インホイールモータ50は、モータ冷却構造40を含むため、ステータ30の冷却、特に励磁コイル37の冷却を促進できる。
以上のように、本発明に係るモータ冷却構造及びインホイールモータは、インナーロータ型のモータに有用であり、特に、励磁コイルの冷却を促進することに適している。
10 モータ
11 モータケース
11a 内周面
20 ロータ
21 シャフト
22 ロータコア
23 マグネット
30 ステータ
31 ステータコアユニット
32 ステータコア
33 ヨーク部
33a 第1端面
33b 第2端面
34 ティース部
35 凸部
36 凹部
37 励磁コイル
37a コイルエンド
38 コイル収納空間
40 モータ冷却構造
41 ヒートパイプ(伝熱部材)
41a 管材
41b 絶縁シート
42 オイル供給管
42a オイル供給孔
43 凹部
43a 第1凹部
43b 第2凹部
45 オイルパン
46a ドレン孔
46b ドレンプラグ
47a サクションポンプ
47b 放熱器
47c 加圧器
50 インホイールモータ
51 モータケース
51a 第1筐体
51b 第2筐体
51c 第3筐体
51d 第4筐体
52 インロー構造
53 オーリング
54a、54b、65、72 ボルト
54c 固定部
55 主軸
55a 側周部
55b 円板部
56、57 軸受
60 減速装置
61 サンギヤ
61a サンギヤシャフト
62 遊星歯車
63 リングギヤ
64 キャリア
70 ドライブシャフト
71 ハブベアリング
71a 内輪
71b 外輪
71c 転動体
72a 切欠
73 フランジ
73a 通孔
74 ハブボルト
80 レゾルバ
RL 中心軸

Claims (11)

  1. ステータコアに励磁コイルが巻きつけられて構成されるステータのうち、前記励磁コイルが収納されるコイル収納空間に前記励磁コイルと接触して設けられる伝熱部材と、
    前記伝熱部材の表面に冷却媒体を供給する冷却媒体供給部と、
    を備えることを特徴とするモータ冷却構造。
  2. 前記伝熱部材は、隣接する2つの前記励磁コイルの間に設けられて、前記2つの励磁コイルと接触して設けられることを特徴とする請求項1に記載のモータ冷却構造。
  3. 前記伝熱部材は、前記ステータコアに接触することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモータ冷却構造。
  4. 前記伝熱部材は、前記ステータコアに形成される凹部に埋め込まれて設けられることを特徴とする請求項3に記載のモータ冷却構造。
  5. 前記伝熱部材は、一部が前記コイル収納空間から露出し、
    前記冷却媒体供給部は、前記伝熱部材のうち前記コイル収納空間から露出した部分に前記冷却媒体を供給することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のモータ冷却構造。
  6. 前記冷却媒体供給部は、前記励磁コイルのコイルエンドに前記冷却媒体を供給することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のモータ冷却構造。
  7. 前記伝熱部材は、前記ステータの中心軸方向に前記励磁コイルと接触しつつ延在されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のモータ冷却構造。
  8. 前記冷却媒体供給部は、
    前記ステータの中心軸を中心に環状に配置される複数の前記伝熱部材の配列方向に沿って環状に形成され、前記複数の伝熱部材と対向して設けられる冷却媒体供給管と、
    前記冷却媒体供給管のうち前記伝熱部材と対向する部分に設けられて、前記冷却媒体供給管の内部と前記冷却媒体供給管の外部とを連通する冷却媒体供給孔と、
    を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のモータ冷却構造。
  9. 前記伝熱部材は、前記ステータ及び励磁コイルと接触する部分が絶縁体であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のモータ冷却構造。
  10. 前記伝熱部材は、複数形成される前記コイル収納空間のすべてに設けられることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のモータ冷却構造。
  11. ロータと、
    ステータコアに励磁コイルが巻きつけられて構成され、前記ロータを包囲するように設けられるステータと、
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のモータ冷却構造と、
    を備えることを特徴とするインホイールモータ。
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