JP2011163258A - 可変容量ポンプの運転状態判定装置 - Google Patents

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知朗 石川
Eiji Oyama
英士 大山
Takayuki Yamazaki
隆之 山崎
Takaki Yamaoka
崇樹 山岡
Hikaru Kawai
光 川井
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Abstract

【課題】 可変容量ポンプが全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを確実に判定できるようにする。
【解決手段】 一対の吸入ポート16A,16Bから吸入したオイルを一対の吐出ポート17A,17Bから吐出する可変容量のオイルポンプOPは、シフトソレノイドバルブ31でポンプシフトバルブ28を作動させることで、全容量運転状態と部分容量運転状態とを切り換えることができる。オイルポンプOPが全容量運転状態にあれば一対の吐出ポート17A,17Bの油温は一致し、図4に示す部分容量運転状態にあれば一対の吐出ポート17A,17Bの油温は一致しないことから、第1、第2油温センサS1,S2で検出した前記油温の差を所定の判定閾値と比較することで、オイルポンプOPが全容量運転状態にあるか半容量運転状態にあるかを判定することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複数の吸入ポートおよび複数の吐出ポートを備える可変容量ポンプが全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを判定するための可変容量ポンプの運転状態判定装置に関する。
ベーンポンプの特定位置に油温センサを設け、この油温センサで検出した油温が所定値以上になったときに、過熱が発生したと判定して警報を発するものが、下記特許文献1により公知である。
また吐出ポートの圧力を圧力センサで検出し、この圧力が目標値に一致するようにカムリングの偏心量を変化させる可変容量ベーンポンプにおいて、吐出ポートの圧力がポンプ回転数と比例関係にあることから、圧力センサの故障時にポンプ回転数に基づいてカムリングの偏心量を変化させるものが、下記特許文献2により公知である。
特開2008−190400号公報 特開平7−4362号公報
ところで、シフトソレノイドバルブで容量切り換えバルブを作動させることで、複数の吐出ポートが複数の吸入ポートから完全に遮断された全容量運転状態と、複数の吐出ポートの少なくとも一つが複数の吸入ポートの少なくとも一つに連通する部分容量運転状態とを切り換え可能な可変容量ポンプでは、シフトソレノイドバルブをON/OFFする作動信号に基づいて可変容量ポンプが全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを判定することができる。
しかしながら、シフトソレノイドバルブが固着故障したような場合には、作動信号の状態とシフトソレノイドバルブの状態とが必ずしも一致しないため、可変容量ポンプの運転状態を的確に判定できない可能性がある。またシフトソレノイドバルブが正常であっても、容量切り換えバルブが固着故障したような場合には、作動信号の状態と容量切り換えバルブの状態とが必ずしも一致しないため、可変容量ポンプの運転状態を的確に判定できない可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、可変容量ポンプが全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを確実に判定できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、複数の吸入ポートから吸入した作動流体を複数の吐出ポートから吐出する可変容量ポンプと、前記可変容量ポンプの容量を切り換える容量切り換えバルブと、前記容量切り換えバルブを作動させるシフトソレノイドバルブと、前記可変容量ポンプが、前記複数の吐出ポートが前記複数の吸入ポートから完全に遮断された全容量運転状態にあるか、前記複数の吐出ポートの少なくとも一つが前記複数の吸入ポートの少なくとも一つに連通する部分容量運転状態にあるかを判定する運転状態判定手段とを備える可変容量ポンプの運転状態判定装置であって、前記複数の吐出ポートの作動流体の状態量を検出する状態量検出手段を備え、前記運転状態判定手段は、前記状態量検出手段で検出した作動流体の状態量を所定の判定閾値と比較することで、前記可変容量ポンプが全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記状態量検出手段で検出する状態量は作動流体の温度であり、前記複数の吐出ポートの作動流体の温度の差が判定閾値以上の場合に、前記運転状態判定手段は前記可変容量ポンプが部分容量運転状態にあると判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記状態量検出手段で検出する状態量は作動流体の圧力であり、前記複数の吐出ポートの作動流体の圧力の差が判定閾値以上の場合に、前記運転状態判定手段は前記可変容量ポンプが部分容量運転状態にあると判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記運転状態判定手段は、前記シフトソレノイドバルブの作動信号から判定した前記可変容量ポンプの運転状態と、前記状態量検出手段で検出した状態量から判定した前記可変容量ポンプの運転状態とが異なる場合に、前記シフトソレノイドバルブあるいは前記容量切り換えバルブの故障を判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、複数の吸入ポートから吸入した作動流体を複数の吐出ポートから吐出する可変容量ポンプと、前記可変容量ポンプの容量を切り換える容量切り換えバルブと、前記容量切り換えバルブを作動させるシフトソレノイドバルブと、前記可変容量ポンプが、前記複数の吐出ポートが前記複数の吸入ポートから完全に遮断された全容量運転状態にあるか、前記複数の吐出ポートの少なくとも一つが前記複数の吸入ポートの少なくとも一つに連通する部分容量運転状態にあるかを判定する運転状態判定手段とを備える可変容量ポンプの運転状態判定装置であって、前記複数の吐出ポートの近傍のポンプケーシングの温度を検出する温度検出手段を備え、前記運転状態判定手段は、前記温度検出手段で検出した前記複数の吐出ポートの近傍のポンプケーシングの温度の差が判定閾値以上の場合に、前記運転状態判定手段は前記可変容量ポンプが部分容量運転状態にあると判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項5の構成に加えて、前記運転状態判定手段は、前記シフトソレノイドバルブの作動信号から判定した前記可変容量ポンプの運転状態と、前記温度検出手段で検出した温度から判定した前記可変容量ポンプの運転状態とが異なる場合に、前記シフトソレノイドバルブあるいは前記容量切り換えバルブの故障を判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置が提案される。
尚、実施の形態のカムリングは本発明のポンプケーシングに対応し、実施の形態の第1、第2吸入ポート16A,16Bは本発明の吸入ポートに対応し、実施の形態の第1、第2吐出ポート17A,17Bは本発明の吐出ポートに対応し、実施の形態のポンプシフトバルブ28は本発明の容量切り換えバルブに対応し、実施の形態の第1、第2油温センサS1,S2は本発明の状態量検出手段あるいは温度検出手段に対応し、実施の形態の第1、第2油圧センサS3,S4は本発明の状態量検出手段に対応し、実施の形態の電子制御ユニットUは本発明の運転状態判定手段に対応する。
請求項1の構成によれば、複数の吸入ポートから吸入した作動流体を複数の吐出ポートから吐出する可変容量ポンプは、シフトソレノイドバルブで容量切り換えバルブを作動させることで、複数の吐出ポートが複数の吸入ポートから完全に遮断された全容量運転状態と、複数の吐出ポートの少なくとも一つが複数の吸入ポートの少なくとも一つに連通する部分容量運転状態とを切り換えることができる。可変容量ポンプが全容量運転状態にあれば複数の吐出ポートの作動流体の状態量は一致し、可変容量ポンプが部分容量運転状態にあれば複数の吐出ポートの作動流体の状態量は一致しないことから、運転状態判定手段は、状態量検出手段で検出した前記状態量を所定の判定閾値と比較することで、可変容量ポンプが全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを判定することができる。
また請求項2の構成によれば、状態量検出手段が作動流体の温度を検出するので、複数の吐出ポートの作動流体の温度の差が判定閾値以上の場合に、運転状態判定手段は可変容量ポンプが部分容量運転状態にあると判定することができる。
また請求項3の構成によれば、状態量検出手段が作動流体の圧力を検出するので、複数の吐出ポートの作動流体の圧力の差が判定閾値以上の場合に、運転状態判定手段は可変容量ポンプが部分容量運転状態にあると判定することができる。
また請求項4の構成によれば、運転状態判定手段は、シフトソレノイドバルブの作動信号から判定した可変容量ポンプの本来の運転状態と、状態量検出手段で検出した状態量から判定した可変容量ポンプの実際の運転状態とを比較することで、それら二つの運転状態が異なる場合にシフトソレノイドバルブあるいは容量切り換えバルブが故障していると判定することができる。
請求項5の構成によれば、複数の吸入ポートから吸入した作動流体を複数の吐出ポートから吐出する可変容量ポンプは、シフトソレノイドバルブで容量切り換えバルブを作動させることで、複数の吐出ポートが複数の吸入ポートから完全に遮断された全容量運転状態と、複数の吐出ポートの少なくとも一つが複数の吸入ポートの少なくとも一つに連通する部分容量運転状態とを切り換えることができる。可変容量ポンプが全容量運転状態にあれば複数の吐出ポートの近傍のポンプケーシングの温度は一致し、可変容量ポンプが部分容量運転状態にあれば複数の吐出ポートの複数の吐出ポートの近傍のポンプケーシングの温度は一致しないことから、運転状態判定手段は、温度検出手段で検出した前記温度の差が判定閾値以上の場合に、可変容量ポンプが部分容量運転状態にあると判定することができる。
また請求項6の構成によれば、運転状態判定手段は、シフトソレノイドバルブの作動信号から判定した可変容量ポンプの本来の運転状態と、温度検出手段で検出した温度から判定した可変容量ポンプの実際の運転状態とを比較することで、それら二つの運転状態が異なる場合にシフトソレノイドバルブあるいは容量切り換えバルブが故障していると判定することができる。
オートマチックトランスミッションの油圧回路を示す図。(第1の実施の形態) 運転状態判定装置のブロック図。(第1の実施の形態) オイルポンプの全容量運転時の作用説明図。(第1の実施の形態) オイルポンプの半容量運転時の作用説明図。(第1の実施の形態) オートマチックトランスミッションの油圧回路を示す図。(第2の実施の形態)
以下、図1〜図4に基づいて本発明の第1実施の形態を説明する。
図1には、車両用のオートマチックトランスミッションの油圧回路の一部が示される。ミッション軸に接続されて走行用のエンジンの駆動力により作動するベーンポンプよりなる可変容量のオイルポンプOPは、楕円状のカムリング11と、カムリング11の内部に配置されたロータ12と、ロータ12を回転自在に支持するポンプ軸13と、ロータ12の周囲に径方向に出没自在に支持されてカムリング11の内面に摺接する複数のベーン14…と、カムリング11、ロータ12およびベーン14…により区画された複数の作動室15…と、容積が拡大する作動室15…に連通可能な第1、第2吸入ポート16A,16Bと、容積が縮小する作動室15…に連通可能な第1、第2吐出ポート17A,17Bとを備える。
エンジンの駆動力でロータ12が矢印方向に回転すると、第1吸入ポート16Aから容積の拡大する作動室15にオイルが吸入され、ロータ12の回転に伴って容積の縮小する作動室15からオイルが第1吐出ポート17Aに吐出される。同様に、第2吸入ポート16Bから容積の拡大する作動室15にオイルが吸入され、ロータ12の回転に伴って容積の縮小する作動室15からオイルが第2吐出ポート17Bに吐出される。
オイルタンク18から延びる油路P1が二股の油路P2,P3に分岐し、一方の油路P2が第1吸入ポート16Aに接続されるとともに、他方の油路P3が第2吸入ポート16Bに接続される。第1吐出ポート17Aから延びる油路P4,P5がトランスミッションの油圧クラッチや油圧ブレーキ等の油圧アクチュエータに接続されており、油路P4および油路P5間に、オイルポンプOPの吐出圧をライン圧に調圧するレギュレータバルブ21が介装される。
ポンプシフトバルブ28はスプリング29で付勢されたスプール30と、シフトソレノイドバルブ31を介してモジュレータ圧が伝達される油路P12に連なるポート28aと、油路P13を介して油路P1に連なるポート28bと、油路P14を介して第2吐出ポート17Bに連なるポート28cと、油路P15を介して油路P4に連なるポート28dと、モジュレータ圧が伝達される油路P16に連なるポート28eを備える。
図1および図2に示すように、オートマチックトランスミッションを制御する電子制御ユニットUには、第1吐出ポート17Aの油温を検出する第1油温センサS1と、第2吐出ポート17Bの油温を検出する第2油温センサS2と、第1吐出ポート17Aの油圧を検出する第1油圧センサS3と、第2吐出ポート17Bの油圧を検出する第2油圧センサS4と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサS5とが接続されており、これらの信号に基づいて、電子制御ユニットUはシフトソレノイドバルブ31の作動信号と、オイルポンプOPの容量判定信号と、シフトソレノイドバルブ31あるいはポンプシフトバルブ28の故障判定信号とを出力する。
尚、前記第1、第2油温センサS1,S2は第1の実施の形態でのみ使用され、前記第1、第2油圧センサS3,S4は後述する第2の実施の形態でのみ使用される。
次に、上記構成を備えた本発明の第1の実施の形態の作用を説明する。
図3は、オイルポンプOPの全容量運転状態を示している。エンジン回転数センサS5(図2参照)で検出したエンジン回転数が所定値未満であり、かつプーリレシオが急に変化した時など、全容量運転が必要と電子制御ユニットUが判断した場合、電子制御ユニットUがOFF信号を出力することで常開電磁弁よりなるシフトソレノイドバルブ31は消磁して開弁しており、ポンプシフトバルブ28の右端のポート28aにモジュレータ圧が伝達される。このとき、ポンプシフトバルブ28の左端のポート28eにもモジュレータ圧が伝達されているが、ポンプシフトバルブ28のスプール30はスプリング29の弾発力によって左動する。
その結果、ポート28cおよびポート28dが相互に連通し、オイルポンプOPの第2吐出ポート17Bが油路P14→ポート28c→ポート28d→油路P15の経路で油路P4に連通することで、第1、第2吐出ポート17A,17Bが吐出したオイルが油路P4で合流し、レギュレータバルブ21および油路P5を介して油圧アクチュエータに供給される。
エンジン回転数が所定値以上の場合にオイルポンプOPを全容量運転すると、過剰な油圧が発生してエネルギーを無駄に消費することになるため、このような場合には可変容量のオイルポンプOPを半容量運転する。即ち、図4に示すように、オイルポンプOPの半容量運転状態では、電子制御ユニットUがON信号を出力することで常開電磁弁よりなるシフトソレノイドバルブ31は励磁して閉弁しており、ポンプシフトバルブ28のポート28aへのモジュレータ圧の伝達が遮断されるため、ポンプシフトバルブ28の左端のポート28eに伝達されるモジュレータ圧がスプリング29の弾発力に勝ってスプール30が右動する。
その結果、ポート28bおよびポート28cが相互に連通し、オイルポンプOPの第2吐出ポート17Bが油路P14→ポート28c→ポート28b→油路P13の経路で油路P1に連通することで、第2吐出ポート17Bが吐出したオイルは第1、第2吸入ポート16A,16B側に戻されてしまい、第1吐出ポート17Aが吐出したオイルだけが油路P4に供給される。オイルポンプOPの半容量運転により発生した油圧は、全容量運転により発生した油圧と同様にオートマチックトランスミッションの作動に供される。
ところで、シフトソレノイドバルブ31およびポンプシフトバルブ28が正常に作動している場合には、電子制御ユニットUがポンプシフトバルブ28にOFF信号を出力しているときにオイルポンプOPは全容量運転状態にあり、電子制御ユニットUがポンプシフトバルブ28にON信号を出力しているときにオイルポンプOPは半容量運転状態にあると判定することができる。しかしながら、シフトソレノイドバルブ31が固着故障した場合や、ポンプシフトバルブ28が固着故障した場合には、電子制御ユニットUが出力するON/OFF信号とポンプシフトバルブ28のスプール30の位置との関係が不一致になり、前記ON/OFF信号からオイルポンプOPの運転状態を判定できなくなる問題がある。
そこで本実施の形態では、電子制御ユニットUが、第1油温センサS1で検出した第1吐出ポート17Aの油温と第2油温センサS2で検出した第2吐出ポート17Bの油温とを比較することで、シフトソレノイドバルブ31のON/OFF信号によらずにオイルポンプOPの運転状態を判定する。
即ち、オイルポンプOPが図3に示す全容量運転状態にあるとき、第1、第2吐出ポート17A,17Bに存在するオイルは共に吐出圧に加圧されるため、第1油温センサS1で検出される第1吐出ポート17Aの油温および第2油温センサS2で検出される第2吐出ポート17Bの油温は共に上昇し、かつ両方の油温の差は小さくなる。一方、オイルポンプOPが図4に示す半容量運転状態にあるとき、第1吐出ポート17Aに存在するオイルは加圧されて温度上昇するのに対し、第2吐出ポート17Bに存在するオイルは第1、第2吸入ポート16A,16Bと同じ低温のままであって温度上昇しないため、両方の油温の差は大きくなる。
よって電子制御ユニットUは、第1、第2油温センサS1,S2で検出した第1、第2吐出ポート17A,17Bの油温の差を算出し、その差が所定値未満であればオイルポンプOPが全容量運転状態にあると判定し、その差が所定値以上であればオイルポンプOPが半容量運転状態にあると判定することができる。この判定にはシフトソレノイドバルブ31の作動信号のON/OFF状態を用いていないため、シフトソレノイドバルブ31や、それにより駆動されるポンプシフトバルブ28が故障しても誤判定の虞はない。
またシフトソレノイドバルブ31の作動信号がOFFであれば、オイルポンプOPは全容量運転状態にあると推定され、シフトソレノイドバルブ31の作動信号がONであれば、オイルポンプOPは半容量運転状態にあると推定されるが、油温に基づくオイルポンプOPの容量の判定結果がシフトソレノイドバルブ31の作動信号に基づく前記推定と不一致である場合には、シフトソレノイドバルブ31あるいはポンプシフトバルブ28が故障したと判定することができる。
次に、図5に基づいて本発明の第2実施の形態を説明する。
第1の実施の形態では、第1、第2吐出ポート17A,17Bに第1、第2油温センサS1,S2を設けているが、第2の実施の形態は、前記第1、第2油温センサS1,S2に代えて、第1吐出ポート17Aに連なる油路P4に第1油圧センサS3を設け、第2吐出ポート17Bに連なる油路P14に第2油圧センサS4を設けたものである。
オイルポンプOPが全容量運転状態にあるとき、第1、第2吐出ポート17A,17Bに存在するオイルは共に吐出圧に加圧されるが、オイルポンプOPが半容量運転状態にあるとき、第1吐出ポート17Aに存在するオイルは加圧されるのに対し、第2吐出ポート17Bに存在するオイルは加圧されないため、両方の油圧の差は大きくなる。よって電子制御ユニットUは、第1、第2油圧センサS3,S4で検出した第1、第2吐出ポート17A,17Bの油圧の差を算出し、その差が所定値未満であればオイルポンプOPが全容量運転状態にあると判定し、その差が所定値以上であればオイルポンプOPが半容量運転状態にあると判定することができる。また油圧に基づくオイルポンプOPの容量の判定結果がシフトソレノイドバルブ31の作動信号に基づく前記推定と不一致である場合には、シフトソレノイドバルブ31あるいはポンプシフトバルブ28が故障したと判定することができる。
この第2の実施の形態によっても、前述した第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明の可変容量ポンプは実施の形態のベーンポンプに限定されず、ギヤポンプやトロコイドポンプであっても良い。
また本発明の作動流体の状態量は実施の形態の油温および油圧に限定されず、粘性等の他の状態量であっても良い。
また作動流体の状態量を直接的に検出するものに限らず、作動流体の状態量を間接的に検出するものであっても良い。例えば、全容量運転時に油温が上昇すると、温度上昇したオイルが接触するカムリング11の温度が上昇し、あるいは全容量運転時にオイルの圧力が上昇すると、ベーン14…の摺動抵抗が増加して発熱し、その熱によってカムリング11の温度が上昇するため、オイルの温度を直接検出することなく、カムリング11の温度を検出することでオイルの温度を間接的に知ることができる。
また第2の実施の形態では、第1吐出ポート17Aに連なる油路P4に第1油圧センサS3を設け、第2吐出ポート17Bに連なる油路P14に第2油圧センサS4を設けているが、第1、第2吐出ポート17A,17Bに直接第1、第2油圧センサS3,S4を設けても良い。
尚、本発明には含まれないが、ポンプシフトバルブ28のスプール30の位置をストロークセンサで直接検出することで、オイルポンプOPが全容量運転状態にあるか半容量運転状態にあるかを判定することができる。
また本発明のポンプケーシングは、実施の形態のカムリング11に限定されず、カムリング11に結合されるサイドプレート等を含むものとする。
11 カムリング(ポンプケーシング)
16A 第1吸入ポート(吸入ポート)
16B 第2吸入ポート(吸入ポート)
17A 第1吐出ポート(吐出ポート)
17B 第2吐出ポート(吸入ポート)
28 ポンプシフトバルブ(容量切り換えバルブ)
31 シフトソレノイドバルブ
OP オイルポンプ(可変容量ポンプ)
S1 第1油温センサ(状態量検出手段、温度検出手段)
S2 第2油温センサ(状態量検出手段、温度検出手段)
S3 第1油圧センサ(状態量検出手段)
S4 第2油圧センサ(状態量検出手段)
U 電子制御ユニット(運転状態判定手段)

Claims (6)

  1. 複数の吸入ポート(16A,16B)から吸入した作動流体を複数の吐出ポート(17A,17B)から吐出する可変容量ポンプ(OP)と、
    前記可変容量ポンプ(OP)の容量を切り換える容量切り換えバルブ(28)と、
    前記容量切り換えバルブ(28)を作動させるシフトソレノイドバルブ(31)と、
    前記可変容量ポンプ(OP)が、前記複数の吐出ポート(17A,17B)が前記複数の吸入ポート(16A,16B)から完全に遮断された全容量運転状態にあるか、前記複数の吐出ポート(17A,17B)の少なくとも一つが前記複数の吸入ポート(16A,16B)の少なくとも一つに連通する部分容量運転状態にあるかを判定する運転状態判定手段(U)と、
    を備える可変容量ポンプの運転状態判定装置であって、
    前記複数の吐出ポート(17A,17B)の作動流体の状態量を検出する状態量検出手段(S1〜S4)を備え、
    前記運転状態判定手段(U)は、前記状態量検出手段(S1〜S4)で検出した作動流体の状態量を所定の判定閾値と比較することで、前記可変容量ポンプ(OP)が全容量運転状態にあるか部分容量運転状態にあるかを判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置。
  2. 前記状態量検出手段(S1,S2)で検出する状態量は作動流体の温度であり、前記複数の吐出ポート(17A,17B)の作動流体の温度の差が判定閾値以上の場合に、前記運転状態判定手段(U)は前記可変容量ポンプ(OP)が部分容量運転状態にあると判定することを特徴とする、請求項1に記載の可変容量ポンプの運転状態判定装置。
  3. 前記状態量検出手段(S3,S4)で検出する状態量は作動流体の圧力であり、前記複数の吐出ポート(17A,17B)の作動流体の圧力の差が判定閾値以上の場合に、前記運転状態判定手段(U)は前記可変容量ポンプ(OP)が部分容量運転状態にあると判定することを特徴とする、請求項1に記載の可変容量ポンプの運転状態判定装置。
  4. 前記運転状態判定手段(U)は、前記シフトソレノイドバルブ(31)の作動信号から判定した前記可変容量ポンプ(OP)の運転状態と、前記状態量検出手段(S1〜S4)で検出した状態量から判定した前記可変容量ポンプ(OP)の運転状態とが異なる場合に、前記シフトソレノイドバルブ(31)あるいは前記容量切り換えバルブ(28)の故障を判定することを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の可変容量ポンプの運転状態判定装置。
  5. 複数の吸入ポート(16A,16B)から吸入した作動流体を複数の吐出ポート(17A,17B)から吐出する可変容量ポンプ(OP)と、
    前記可変容量ポンプ(OP)の容量を切り換える容量切り換えバルブ(28)と、
    前記容量切り換えバルブ(28)を作動させるシフトソレノイドバルブ(31)と、
    前記可変容量ポンプ(OP)が、前記複数の吐出ポート(17A,17B)が前記複数の吸入ポート(16A,16B)から完全に遮断された全容量運転状態にあるか、前記複数の吐出ポート(17A,17B)の少なくとも一つが前記複数の吸入ポート(16A,16B)の少なくとも一つに連通する部分容量運転状態にあるかを判定する運転状態判定手段(U)と、
    を備える可変容量ポンプの運転状態判定装置であって、
    前記複数の吐出ポート(17A,17B)の近傍のポンプケーシング(11)の温度を検出する温度検出手段(S1,S2)を備え、
    前記運転状態判定手段(U)は、前記温度検出手段(S1,S2)で検出した前記複数の吐出ポート(17A,17B)の近傍のポンプケーシング(11)の温度の差が判定閾値以上の場合に、前記運転状態判定手段(U)は前記可変容量ポンプ(OP)が部分容量運転状態にあると判定することを特徴とする可変容量ポンプの運転状態判定装置。
  6. 前記運転状態判定手段(U)は、前記シフトソレノイドバルブ(31)の作動信号から判定した前記可変容量ポンプ(OP)の運転状態と、前記温度検出手段(S1,S2)で検出した温度から判定した前記可変容量ポンプ(OP)の運転状態とが異なる場合に、前記シフトソレノイドバルブ(31)あるいは前記容量切り換えバルブ(28)の故障を判定することを特徴とする、請求項5に記載の可変容量ポンプの運転状態判定装置。
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