JP7396420B1 - オイルコントロールバルブの診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルコントロールバルブの故障を正確に診断する。【解決手段】可変容量オイルポンプ4に供給する油圧を制御するオイルコントロールバルブ8の診断装置は、オイルの実粘度を検出する粘度センサ43と、粘度センサにより検出された実粘度に基づきオイルコントロールバルブを診断する診断ユニット100とを備える。診断ユニットは、可変容量オイルポンプの目標吐出量を計算する第1ステップと、可変容量オイルポンプの実吐出量を計算する第2ステップと、粘度センサにより検出された実粘度に基づき目標吐出量と実吐出量を補正する第3ステップと、補正された目標吐出量と補正された実吐出量とに基づきオイルコントロールバルブを診断する第4ステップとを実行するように構成されている。【選択図】図1

Description

本開示はオイルコントロールバルブの診断装置に関する。
内燃機関において、燃費向上等の観点から可変容量オイルポンプが採用されつつある。可変容量オイルポンプでは、当該ポンプに供給する油圧の大きさを変えることによりポンプ容量を変化させている。この供給油圧の制御を行うのがオイルコントロールバルブであり、オイルコントロールバルブは、制御ユニットから受け取った指示信号に従い供給油圧を変化させる。
特開2021-110318号公報
ところで、オイルコントロールバルブが故障すると可変容量オイルポンプから吐出される油量が目標値からずれるので、オイルコントロールバルブの故障を速やかに検知するのが望ましい。
こうしたオイルコントロールバルブの診断について、可変容量オイルポンプから吐出されるオイルの実油圧を目標油圧と比較して診断する方法が考えられる。
しかし、油圧の比較のみでは、油圧の乖離の原因がオイルコントロールバルブの故障によるものなのか、それとも他の原因によるものなのかを特定できず、結果としてオイルコントロールバルブの故障を正確に診断することが困難である。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、オイルコントロールバルブの故障を正確に診断することができるオイルコントロールバルブの診断装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
可変容量オイルポンプに供給する油圧を制御するオイルコントロールバルブの診断装置であって、
オイルの実粘度を検出する粘度センサと、
前記粘度センサにより検出された実粘度に基づき前記オイルコントロールバルブを診断する診断ユニットと、
を備え、
前記診断ユニットは、
前記可変容量オイルポンプの目標吐出量を計算する第1ステップと、
前記可変容量オイルポンプの実吐出量を計算する第2ステップと、
前記粘度センサにより検出された実粘度に基づき目標吐出量と実吐出量を補正する第3ステップと、
補正された目標吐出量と補正された実吐出量とに基づき前記オイルコントロールバルブの故障を診断する第4ステップと、
を実行するように構成されている
ことを特徴とするオイルコントロールバルブの診断装置が提供される。
好ましくは、前記診断装置は、オイルの実油温を検出する油温センサを備え、
前記診断ユニットは、前記第1ステップにおいて、前記油温センサにより検出された実油温に基づき目標吐出量を計算する。
好ましくは、前記診断装置は、
オイルの実油温を検出する油温センサと、
オイルの実油圧を検出する油圧センサと、
を備え、
前記診断ユニットは、前記第2ステップにおいて、前記油温センサにより検出された実油温と、前記油圧センサにより検出された実油圧とに基づき、実吐出量を計算する。
好ましくは、前記診断ユニットは、前記第4ステップにおいて、
補正された目標吐出量から補正された実吐出量を減じて得られる差が所定のしきい値より大きいとき、前記オイルコントロールバルブが開固着故障していると判定する。
好ましくは、前記診断ユニットは、前記第4ステップにおいて、
補正された実吐出量から補正された目標吐出量を減じて得られる差が所定のしきい値より大きいとき、前記オイルコントロールバルブが閉固着故障していると判定する。
本開示によれば、オイルコントロールバルブの故障を正確に診断することができる。
本実施形態に係る内燃機関のオイル供給装置を示す概略図である。 本実施形態の診断方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1は、本開示の実施形態に係る内燃機関のオイル供給装置を示す概略図である。内燃機関(エンジン)は車両用の多気筒ディーゼルエンジンであり、車両はトラック等の大型車両である。なお車両の種類はこれに限定されず、例えば乗用車等の小型車両であってもよい。エンジンは、車両以外の移動体、例えば船舶、建設機械、または産業機械に適用されるものであってもよいし、定置式のものであってもよい。
オイル供給装置1は、潤滑用オイルOを貯留するオイルパン2と、オイルパン2からオイルOを吸引し最初のオイル供給先であるオイルギャラリ3に向かって吐出する可変容量オイルポンプ4(以下、単にオイルポンプともいう)とを備える。オイルポンプ4の入口側には、オイルパン2から吸引したオイルOを濾過するオイルフィルタ5が設けられている。オイルポンプ4の出口にオイルギャラリ3が、ポンプ出口通路6を介して接続されている。オイルギャラリ3には、エンジンにおいてオイルの供給が予定されている様々な部位(軸受部等)が接続されている。
オイルポンプ4は、例えばペンデュラム式オイルポンプ、ベーン式オイルポンプ、または内接ギア式オイルポンプである。オイルポンプ4は、エンジンのクランクシャフトにより回転駆動される。オイルポンプ4は、その内部に制御室7を有し、制御室7に供給された油圧すなわち制御油圧の大きさに応じてポンプ容量を変化させる。本実施形態の場合、制御油圧を大きくするほどポンプ容量は小さくなり、ポンプ1回転当たりのオイル吐出量は減少する。逆に、制御油圧を小さくするほどポンプ容量は大きくなり、ポンプ1回転当たりのオイル吐出量は増大する。
オイル供給装置1は、オイルポンプ4の制御室7に供給する制御油圧を制御するオイルコントロールバルブ(以下、OCVという)8を備える。OCV8はスプール弁により構成されている。OCV8の入口は、OCV入口通路9を介してオイルポンプ出口側のオイル通路6に接続されている。OCV8の出口は、OCV出口通路10を介してオイルポンプ4の制御室7に接続されている。OCV8は、通常時に閉のノーマルクローズタイプである。
こうしたオイル供給装置1、特にOCV8を制御するため、制御装置が設けられている。制御装置は、制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラとしての電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit)という)100を含む。ECU100は、演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)、記憶媒体であるROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)、入出力ポート、ならびにROMおよびRAM以外の記憶装置等を含む。ECU100は、オイル供給装置1のみならず、エンジン全体を制御するように構成されている。
また制御装置の構成要素として、エンジンのクランク角および回転速度(具体的には毎分当たりの回転数(rpm))を検出するためのクランク角センサ40と、オイルの実油温(実際の油温)を検出するための油温センサ41と、オイルの実油圧(実際の油圧)を検出するための油圧センサ42と、オイルの実粘度(実際の粘度)を検出するための粘度センサ43とが設けられている。これらセンサの出力信号はECU100に送られる。油温センサ41、油圧センサ42および粘度センサ43はオイル通路6に設けられている。
さて、前述したように、OCV8が故障するとオイルポンプ4から吐出される油量が目標値からずれるので、OCV8の故障を速やかに検知するのが望ましい。
こうしたOCV8の診断について、オイルポンプ4から吐出されるオイルの実油圧を目標油圧と比較して診断する方法が考えられる。
しかし、油圧の比較のみでは、油圧の乖離の原因がOCV8の故障によるものなのか、それとも他の原因、特にオイルの品質劣化等によるものなのかを特定できず、結果としてOCV8の故障を正確に診断することが困難である。
そこで本実施形態の診断装置は、この課題を解決すべく構成されている。本実施形態の診断装置は、前述の粘度センサ43とECU100を備える。ECU100は、特許請求の範囲にいう診断ユニットとして機能する。
ECU100は、次の第1~第4ステップを実行するように構成されている。
(1)オイルポンプ4の目標吐出量(目標値としての吐出量)Maを計算する第1ステップ。
(2)オイルポンプ4の実吐出量(実際の吐出量)Mbを計算する第2ステップ。
(3)粘度センサ43により検出された実粘度μoに基づき目標吐出量Maと実吐出量Mbを補正する第3ステップと、
(4)補正された目標吐出量Macと補正された実吐出量Mbcとに基づきOCV8を診断する第4ステップ。
また、本実施形態の診断装置は前述の油温センサ41と油圧センサ42も備える。
次に、図2を参照して本実施形態の診断方法を説明する。図示するルーチンはECU100により所定の演算周期τ(例えば10msec)毎に繰り返し実行される。
まずステップS101において、ECU100は、診断許可フラグがオンになっているか否かを判断する。診断許可フラグは、診断に適した所定条件が満たされるとオンとなり、それ以外ではオフとなるフラグである。診断許可フラグがオンのときには診断が許可され(S101:イエス)ステップS102に進む。診断許可フラグがオンでないとき(オフのとき)には診断が禁止され(S101:ノー)今回のルーチンが終了される。
本実施形態において、診断許可フラグがオンとなる条件は、次の各条件(1)~(4)が全て満たされることである。
(1)油温センサ41により検出された実油温Toが診断に適した所定範囲内の値であること。
(2)図示しない水温センサにより検出された実水温(実際のエンジン冷却水の温度)Twが診断に適した所定範囲内の値であること。
(3)クランク角センサ40により検出されたエンジン回転数Neが診断に適した所定範囲内の値であること。
(4)OCV8がフィードバック制御中であること。
次にステップS102において、ECU100は、クランク角センサ40により検出されたエンジン回転数Neの値と、油温センサ41により検出された実油温Toの値と、油圧センサ42により検出された実油圧Poの値と、粘度センサ43により検出された実粘度μoの値と、ECU100からOCV8に送られる指示値の値とを取得する。
ECU100からOCV8に送られる指示値とは、具体的にはディーティ比Dのことであり、OCV8は、送られたディーティ比Dに対応した開度に制御される。このディーティ比Dの値は、例えば、エンジン回転数Neと目標燃料噴射量Qtの値に基づき、所定のマップ(テーブル、関数等でもよい。以下同様)に従って決定される。目標燃料噴射量Qtとは、燃料噴射用インジェクタ(図示せず)に対する燃料噴射量の目標値である。目標燃料噴射量Qtの値は、例えば、エンジン回転数Neとアクセル開度Acの値に基づき、所定のマップに従って決定される。
次にステップS103において、ECU100は、取得したエンジン回転数Neの値からオイルポンプ4の回転数(ポンプ回転数という)Npを算出ないし換算する。
ステップS104~S106では目標吐出量Maの計算が行われる。ステップS104において、ECU100は、目標吐出量Maの計算の要素となる第1要素Ma1を算出する。このときECU100は、ポンプ回転数Npと実油温Toの値に基づき、所定のマップに従って、第1要素Ma1を算出する。
ステップS105において、ECU100は、目標吐出量Maの計算の別の要素となる第2要素Ma2を算出する。このときECU100は、ディーティ比Dの値に基づき、所定のマップに従って、第2要素Ma2を算出する。
ステップS106において、ECU100は、目標吐出量Maを算出する。このときECU100は、第1要素Ma1に第2要素Ma2を乗じて目標吐出量Maを算出する(Ma=Ma1×Ma2)。
ステップS107~S108では目標吐出量Maの補正が行われる。ステップS107において、ECU100は、目標吐出量Maを補正するための補正量すなわち目標値補正量Kaを算出する。このときECU100は、実粘度μoの値に基づき、所定のマップに従って、目標値補正量Kaを算出する。
ステップS108において、ECU100は、補正された目標吐出量Maすなわち補正後目標吐出量Macを算出する。このときECU100は、目標吐出量Maに目標値補正量Kaを乗じて補正後目標吐出量Macを算出する(Mac=Ka×Ma)。これから分かるように本実施形態の目標値補正量Kaは補正係数としての役割を果たす。
次に、ステップS109では実吐出量Mbの計算が行われる。このときECU100は、実油温Toと実油圧Poの値に基づき、所定のマップに従って、実吐出量Mbを算出する。
ステップS110~S111では実吐出量Mbの補正が行われる。ステップS110において、ECU100は、実吐出量Mbを補正するための補正量すなわち実際値補正量Kbを算出する。このときECU100は、実粘度μoの値に基づき、所定のマップに従って、実際値補正量Kbを算出する。
ここで本実施形態の場合、実際値補正量Kbの算出時と目標値補正量Kaの算出時とで同一のマップが使用される。よって算出される実際値補正量Kbの値は、算出された目標値補正量Kaの値と同一である(Ka=Kb)。よって本ステップS110において、算出された目標値補正量Kaの値を単に実際値補正量Kbの値に置き換えても良い。
代替的に、実際値補正量Kbの算出時と目標値補正量Kaの算出時とで異なるマップを使用し、互いに異なる目標値補正量Kaおよび実際値補正量Kbの値を算出してもよい。
ステップS111において、ECU100は、補正された実吐出量Mbすなわち補正後実吐出量Mbcを算出する。このときECU100は、実吐出量Mbに実際値補正量Kbを乗じて補正後実吐出量Mbcを算出する(Mbc=Kb×Mb)。これから分かるように本実施形態の実際値補正量Kbは補正係数としての役割を果たす。
ステップS112~S117では、これら補正後目標吐出量Macと補正後実吐出量Mbcに基づき、OCV8の診断が行われる。
ステップS112において、ECU100は、補正後目標吐出量Macから補正後実吐出量Mbcを減じて吐出量差(開固着診断用吐出量差)ΔMabを算出する(ΔMab=Mac-Mbc)。
ステップS113において、ECU100は、吐出量差ΔMabが所定のしきい値(開固着診断用しきい値)ΔMabsより大きいか否かを判断する。
大きいと判断した場合には、ステップS114に進んで、ECU100は、OCV8が開固着故障していると判定する。そして今回のルーチンを終える。
開固着故障は、OCV8の実際の開度が、ディーティ比Dに対応した目標開度に対して過大となる故障である。便宜上、開固着故障という名称を用いているが、その原因は、スプール弁体の固着のみならず、様々な他の原因であってもよい。こうした開固着故障が起こると、OCV8から供給される制御油圧が目標値より増大するので、オイルポンプ4から吐出される実吐出量Mbは目標吐出量Maに対して過少となる。従ってエンジンに対する供給油量が不足し潤滑不良となる虞がある。
他方、ステップS113において吐出量差ΔMabがしきい値ΔMabsより大きくない(しきい値ΔMabs以下である)と判断した場合、ECU100は、ステップS115に進み、補正後実吐出量Mbcから補正後目標吐出量Macを減じて吐出量差(閉固着診断用吐出量差)ΔMbaを算出する(ΔMba=Mbc-Mac)。
ステップS116において、ECU100は、吐出量差ΔMbaが所定のしきい値(閉固着診断用しきい値)ΔMbasより大きいか否かを判断する。
大きいと判断した場合には、ステップS117に進んで、ECU100は、OCV8が閉固着故障していると判定する。そして今回のルーチンを終える。
閉固着故障は、OCV8の実際の開度が、ディーティ比Dに対応した目標開度に対して過小となる故障である。便宜上、閉固着故障という名称を用いているが、その原因は、スプール弁体の固着のみならず、様々な他の原因であってもよい。こうした閉固着故障が起こると、OCV8から供給される制御油圧が目標値より減少するので、オイルポンプ4から吐出される実吐出量Mbは目標吐出量Maに対して過大となる。従ってオイルポンプ4の駆動エネルギが無駄に消費されてしまい燃費が悪化する虞がある。
他方、ステップS116において、吐出量差ΔMbaがしきい値ΔMbasより大きくない(しきい値ΔMbas以下である)と判断した場合、ECU100は今回のルーチンを終える。これは、OCV8が故障しておらず正常であると判定したのと同義である。
さて、上記制御では、粘度センサ43により検出された実粘度μoに基づき目標吐出量Maと実吐出量Mbを補正する(ステップS108,S111)。そして補正後目標吐出量Macと補正後実吐出量Mbcに基づきOCV8を診断する(ステップS112~S117)。これにより診断精度を向上し、OCV8の故障を正確に診断することができる。
一般に目標吐出量と実吐出量の乖離は、OCVの故障のみならず、他の原因、典型的にはオイルの品質劣化等によっても起こり得る。オイルの品質劣化には、オイルの酸化、汚れ(異物増加を含む)、せん断および希釈が含まれる。また目標吐出量と実吐出量の乖離は、異種オイルの使用によっても起こり得る。
一方、こうした他の原因はオイル粘度の変化に現れる。例えばオイルが酸化すると粘度が増加し、オイルが汚れても粘度が増加する。オイルのせん断または希釈が起こると粘度が低下する。異種オイルが使用されると、異種オイルの種類に応じて粘度が増加または低下する。
従って本実施形態によれば、実粘度μoに基づき目標吐出量Maと実吐出量Mbを補正することで、補正後目標吐出量Macと補正後実吐出量Mbcの値に、他の原因による各量のずれ分を含ませることができる。言い換えれば、他の原因の影響を反映した補正後目標吐出量Macと補正後実吐出量Mbcを算出することができる。
よって、補正後目標吐出量Macと補正後実吐出量Mbcの値、具体的には両者の差分ΔMab、ΔMbaの値に基づいて、開固着故障または閉固着故障を判定することにより、診断精度を向上し、OCV8の故障を正確に診断することができる。
また本実施形態では、油圧ではなく油量により診断を行う。一般に、軸受の信頼性がストライベック曲線に基づいて評価され、各規定値が油量の単位で表現されていることが多いので、油量により診断を行うと、同じ基準で評価が可能となり、便利である。
ちなみに本実施形態では、吐出量差ΔMab(=Mac-Mbc)がしきい値ΔMabsより大きいとき(ΔMab>ΔMabs)開固着故障と判定する。これは、補正後実吐出量Mbcが補正後目標吐出量Macより過少であるときに開固着故障と判定していることに他ならない。従って「開固着故障」には、「補正後実吐出量Mbcが補正後目標吐出量Macより過少である異常」が含まれる。
同様に、本実施形態では、吐出量差ΔMba(=Mbc-Mac)がしきい値ΔMbasより大きいとき(ΔMba>ΔMbas)閉固着故障と判定する。これは、補正後実吐出量Mbcが補正後目標吐出量Macより過大であるときに閉固着故障と判定していることに他ならない。従って「閉固着故障」には、「補正後実吐出量Mbcが補正後目標吐出量Macより過大である異常」が含まれる。
よって本実施形態によれば、OCV8が故障か否かに拘わらず、単に実吐出量が目標吐出量に比べ多いか少ないかを判断するパフォーマンス診断を行うことも可能である。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態および変形例は様々考えられる。
(1)例えば、吐出量差ΔMabがしきい値ΔMabsより大きい状態(ΔMab>ΔMabs)が所定時間継続した場合に開固着故障と判定してもよい。これにより誤診断を抑制し、診断精度を高めることができる。
(2)同様に、吐出量差ΔMbaがしきい値ΔMbasより大きい状態(ΔMba>ΔMbas)が所定時間継続した場合に閉固着故障と判定してもよい。
(3)本開示の適用例は内燃機関のオイル供給装置に限らず任意である。
(4)上記実施形態とは逆に、補正後実吐出量Mbcを先に算出し、補正後目標吐出量Macを後に算出してもよい。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
4 可変容量オイルポンプ
8 オイルコントロールバルブ(OCV)
41 油温センサ
42 油圧センサ
43 粘度センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (5)

  1. 可変容量オイルポンプに供給する油圧を制御するオイルコントロールバルブの診断装置であって、
    オイルの実粘度を検出する粘度センサと、
    前記粘度センサにより検出された実粘度に基づき前記オイルコントロールバルブを診断する診断ユニットと、
    を備え、
    前記診断ユニットは、
    前記可変容量オイルポンプの目標吐出量を計算する第1ステップと、
    前記可変容量オイルポンプの実吐出量を計算する第2ステップと、
    前記粘度センサにより検出された実粘度に基づき目標吐出量と実吐出量を補正する第3ステップと、
    補正された目標吐出量と補正された実吐出量とに基づき前記オイルコントロールバルブの故障を診断する第4ステップと、
    を実行するように構成されている
    ことを特徴とするオイルコントロールバルブの診断装置。
  2. オイルの実油温を検出する油温センサを備え、
    前記診断ユニットは、前記第1ステップにおいて、前記油温センサにより検出された実油温に基づき目標吐出量を計算する
    請求項1に記載のオイルコントロールバルブの診断装置。
  3. オイルの実油温を検出する油温センサと、
    オイルの実油圧を検出する油圧センサと、
    を備え、
    前記診断ユニットは、前記第2ステップにおいて、前記油温センサにより検出された実油温と、前記油圧センサにより検出された実油圧とに基づき、実吐出量を計算する
    請求項1に記載のオイルコントロールバルブの診断装置。
  4. 前記診断ユニットは、前記第4ステップにおいて、
    補正された目標吐出量から補正された実吐出量を減じて得られる差が所定のしきい値より大きいとき、前記オイルコントロールバルブが開固着故障していると判定する
    請求項1に記載のオイルコントロールバルブの診断装置。
  5. 前記診断ユニットは、前記第4ステップにおいて、
    補正された実吐出量から補正された目標吐出量を減じて得られる差が所定のしきい値より大きいとき、前記オイルコントロールバルブが閉固着故障していると判定する
    請求項1に記載のオイルコントロールバルブの診断装置。
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