JP2011162921A - 織機用ヘルド及び織機用ヘルド装置 - Google Patents

織機用ヘルド及び織機用ヘルド装置 Download PDF

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孝 北方
junichi Matsunami
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Abstract

【課題】 上下非対称のヘルドであっても、一種類のヘルドで装置を組み付けることができるようにするとともに、隣接するヘルド同士において振動によってヘルドが上下動しても突条の形成部位の間隔のずれをなくし、ヘルド間の分離精度の向上を図る。
【解決手段】 ヘルド枠1を構成する上下のヘルドバー2,2に列設されて架設され一方面11及び他方面12を有した本体10を備え、この本体10の一端部10a及び他端部10bにヘルドバー2に挿通されるアイ13が形成され、本体10の一端部10a側及び他端部10b側に、夫々、本体10の一方面11の一般面よりも外側に突出する一方突条15と、本体10の他方面12の一般面よりも外側にする他方突条16とを、互いに同方向に傾斜させて並設形成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ウオータジェット式織機やエアジェット式織機等の織機に用いられ、経糸を上下に分けて杼口を作る開口運動を行うための織機用ヘルド(綜絖)及びこれが取り付けられた織機用ヘルド装置に関する。
一般に、ウオータジェット式織機やエアジェット式織機等の織機においては、ヘルド枠を構成する上下のヘルドバーにヘルドを架設して列設した一対のヘルド装置の上下運動により、経糸を上下に分けて杼口を作り、この開口した杼口に緯糸を緯入れし、緯打ちを行って織物を織りあげていく。ヘルドとしては、鋼やステンレス等の金属製、あるいは、強化ポリマーなどの樹脂製のものがある。
ところで、近年、織機の高速化が進み、ヘルド装置に対する振動が大きくなって、へルドの横揺れ現象が生じ、そのため、ヘルドの並列度が安定せず、隣接するヘルド間の間隔が不安定に変化し、隣接するヘルド間の分離が不十分になり、経糸毛羽立ちや経糸切れが生じやすくなる原因となっている。特に、ウオータジェット式織機においては、水の介在により隣接するヘルド同士がくっつき易くなる。
これを解決するために、従来においては、図7に示すように、ヘルド間の間隔を一定に保持するヘルド装置が開発さている(例えば、特開2001−336040号公報掲載)。このヘルド装置100は、ヘルド枠101の上下のヘルドバー102にその長手方向に沿ってヘルド110を架設して列設して構成されている。ヘルド110は、一方面111及び他方面112を有し上下対称に形成される本体113を備え、この本体113の中央部に経糸が挿通される経糸挿通孔114が形成され、本体113の一端部及び他端部にヘルドバー102に挿通されるアイ115が形成されている。また、本体113の一端部側に、本体113の一方面111の一般面よりも外側に突出しヘルド110の長手方向に直交する一方突条116と、本体113の他方面112の一般面よりも外側に突出しヘルド110の長手方向に直交する他方突条117とをプレス成型により並設形成している。そして、この本体113を、1つ置きに上下反転させて、一方突条116及び他方突条117を隣接する本体113の他端側の平面部に当接させ、これにより、ヘルド110間の間隔を保持するようにしている。
あるいはまた、図8に示すように、ヘルド120の上下にある各アイ121の周縁部において、夫々、本体の一般面よりも外側に向け互いに反対方向に突出する一対の突条122,123を折曲形成し、隣接するヘルド120の突条122と突条122同士が当接し、同じく、隣接するヘルド120の突条123と突条123同士が当接するように、ヘルド120を1つ置きに反転させて配置し、この突条同士の当接により、ヘルド120間の間隔を保持するようにしている。
特開2001−336040号公報
しかしながら、上記従来の前者の織機用ヘルド装置においては、ヘルド110は上下対称に形成され本体113の一端側に一方突条116と他方突条117とを形成して構成されているので、この本体113を、1つ置きに上下反転させて、一方突条116及び他方突条117を隣接する本体113の他端側の平面部に当接させなければならないことから、本体110が上下対称形の場合にはよいが、本体110の上下の形状や寸法がそれぞれ異なって上下非対称である場合には、対応できないという問題があった。また、本体110が上下非対称の場合には、2種類のヘルドを作成することも考えられるが、それだけ部品点数が多くなり、部品管理が面倒になり、また組付けも煩雑になり、コスト高にもなるので、管理効率や製造効率が悪くなってしまう。
一方、後者の織機用ヘルド120においては、隣接する突条122,123の頂部同士が当接するので、ヘルドの振動によってヘルド120が多少なりとも上下動すると、突条122,123の頂部がずれ、そのため、突条122,123の形成部位においては、僅かでも間隔に変動を生じてしまうという問題があった。また、ヘルド120の突条122,123をヘルド120のアイ121の周縁部に形成しているので、周縁部はアイ121の孔があることから強度が弱くなっており、また、アイ121の周縁部は、ヘルド120の端部に位置するので、上記の前者のヘルド110に比較して、突条122,123の形成位置がヘルド120の中央から遠ざかってしまうことから、その分、ヘルド120間の分離が不十分になってしまうという問題もあった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、上下非対称のヘルドであっても、一種類のヘルドで装置を組み付けることができるようにするとともに、隣接するヘルド同士において振動によってヘルドが上下動しても突条の形成部位の間隔のずれをなくし、ヘルド間の分離精度の向上を図った織機用ヘルド及び織機用ヘルドを提供することを目的とする。また、必要に応じ、突条の形成部位の強度の向上を図ることも目的とする。
このような目的を達成するための本発明の織機用ヘルドは、ヘルド枠を構成する上下のヘルドバーに架設されるとともに該ヘルドバーの長手方向に沿って列設され一方面及び他方面を有した本体を備え、該本体の一端部及び他端部に上記ヘルドバーに挿通されるアイが形成された織機用ヘルドにおいて、
上記本体の一端部側及び他端部側に、夫々、該本体の一方面の一般面よりも外側に突出する一方突条と、上記本体の他方面の一般面よりも外側にする他方突条とを、互いに同方向に傾斜させて並設形成した構成としている。
これにより、本発明のヘルドを用いて、ヘルド装置を組み立てるときは、隣接するヘルドの一方突条及び他方突条の組同士が、互いにその傾斜方向が逆向きになって交差するように、ヘルドを上下のヘルドバー間に架設する。この場合、ヘルドの上下の形状や寸法がそれぞれ異なってヘルドが上下非対称の場合には、隣接する一方のヘルドをその長手方向中心軸を回転中心として180度回転(反転)させ、本体の一方面と他方面が向き合うようにする。尚、ヘルドの本体が上下対称の場合には、上下反転により、本体の一方面と他方面が向き合う構成にすることもできる。この状態では、隣接するヘルド同士においては、一方突条の頂部の稜線と、他方突条の頂部の稜線とが、交差して当接するようになる。この場合、ヘルドは一種類ですむので、それだけ、製造効率がよく、管理効率も向上させられる。
そして、このヘルドを組み込んだ装置によれば、へルド装置を上下運動させて、経糸を上下に分けて杼口を作り、この開口した杼口に緯糸を緯入れし、緯打ちを行って織物を織りあげていく。この場合、ヘルド装置に対する振動が大きくなって、へルドの横揺れ現象が生じ、隣接するヘルド間の間隔が変化しようとしても、隣接するヘルド同士においては、一方突条の頂部の稜線と、他方突条の頂部の稜線とが、交差して当接するので、中央側において多少の撓みは生じるものの、隣接するヘルド間の間隔が狭まったり広がったりする事態が抑止され、ヘルド間の間隔が保持されるようになることから、経糸毛羽立ちや経糸切れが生じにくくなる。特に、ウオータジェット式織機においては、隣接するヘルド間に水が介在してくるが、隣接するヘルド間の間隔が狭まったり広がったりする事態が抑止されることから、ヘルド同士がくっつく事態が抑制される。
また、必要に応じ、上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組との各組において、上記一方突条及び他方突条を夫々複数設けるとともに該一方突条及び他方突条を交互に配置した構成としている。これにより、複数の一方突条と複数の他方突条とが当接するので、それだけ、押さえが確実になり、より一層横方向に動きにくくなって、より確実にヘルド間の間隔が保持されるようになる。
更に、必要に応じ、上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組とを、互いに逆向きの傾斜方向になるように形成している。これはウオータジェットの織機などにおいては、ヘルドの水切りに寄与する。
また、必要に応じ、上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組とを、互いに同じ向きの傾斜方向になるように形成している。この場合は、ヘルドの本体を上下対称に形成すれば、上下反転させて用いることもできるようになる。
更にまた、必要に応じ、上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組とを、夫々、上記本体のアイの近傍であって該アイよりも該本体の中央部側に形成した構成としている。従来のアイの周縁部に形成する場合に比較して、強度が強くなっており、また、ヘルドの中央側に設けられる分、中央側の撓みを抑制できるので、より確実にヘルド間の間隔が保持されるようになる。
また、必要に応じ、上記本体を樹脂で形成するとともに、上記一方突条及び他方突条を型成形した構成としている。一方突条及び他方突条を例えばプレスの型成形によって成形する。型成形によるので製造が容易になる。
そしてまた、上記目的を達成するための本発明の織機用ヘルドは、ヘルド枠を構成する上下のヘルドバーにヘルドが架設されるとともに該ヘルドバーの長手方向に沿って列設された織機用ヘルド装置において、上述した本発明の織機用ヘルドを、隣接するヘルドの突条の組同士が、互いにその傾斜方向が逆向きになって交差するように、上記上下のヘルドバー間に架設した構成としている。これにより、隣接するヘルド同士においては、一方突条の頂部の稜線と、他方突条の頂部の稜線とが、交差して当接するので、織成時に、中央側において多少の撓みは生じるものの、隣接するヘルド間の間隔が狭まったり広がったりする事態が抑止され、ヘルド間の間隔が保持されるようになることから、そのため、経糸毛羽立ちや経糸切れが生じにくくなる等、上記と同様の作用,効果を奏する。
本発明によれば、隣接するヘルドの一方突条及び他方突条の組同士が、互いにその傾斜方向が逆向きになって交差するように、ヘルドを上下のヘルドバー間に架設するので、隣接するヘルド同士においては、一方突条の頂部の稜線と、他方突条の頂部の稜線とが、交差して当接するようになる。この場合、ヘルドの上下の形状や寸法がそれぞれ異なってヘルドが上下非対称の場合にも、ヘルドは一種類ですむので、それだけ、製造効率がよく、管理効率も向上させられる。また、このヘルドを組み込んだヘルド装置によれば、織成時において、ヘルド装置に対する振動が大きくなって、へルドの横揺れ現象が生じ、隣接するヘルド間の間隔が変化しようとしても、隣接するヘルド同士においては、一方突条の頂部の稜線と、他方突条の頂部の稜線とが、交差して当接するので、中央側において多少の撓みは生じるものの、隣接するヘルド間の間隔が狭まったり広がったりする事態を抑止することができ、ヘルド間の間隔を保持することができるようになることから、経糸毛羽立ちや経糸切れを生じにくくすることができる。特に、ウオータジェット式織機においては、隣接するヘルド間に水が介在してくるが、隣接するヘルド間の間隔が狭まったり広がったりする事態が抑止されることから、ヘルド同士がくっつく事態を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る織機用ヘルドを示し、(a)は正面図、(b)は側面である。 本発明の実施の形態に係る織機用ヘルドを組み込んだヘルド装置を示す要部斜視図である。 本発明の実施の形態に係る織機用ヘルド装置において隣接するヘルドの状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係る織機用ヘルド装置において隣接するヘルドの状態を誇張して示す部分拡大図である。 本発明の別の実施の形態に係る織機用ヘルドを示し、(a)は正面図、(b)は側面である。 本発明の別の実施の形態に係る織機用ヘルドを組み込んだヘルド装置を示す要部斜視図である。 従来の織機用ヘルド及びヘルド装置の一例を示し、(a)はヘルドの側面図、(b)はヘルドを組み込んだヘルド装置を示す部分正面図である。 従来の織機用ヘルドの他の例を示し、(a)は部分正面、(b)は部分側面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る織機用ヘルド及び織機用ヘルド装置について詳細に説明する。
本発明の実施例に係る織機用ヘルド装置は、ウオータジェット式織機やエアジェット式織機等の織機に用いられ、経糸を上下に分けて杼口を作る開口運動を行うためのものであり、図1乃至図4に示すように、この織機用ヘルド装置Sは、上下のヘルドバー2,2を有したヘルド枠1を備え、このヘルド枠1の上下のヘルドバー2にその長手方向に沿って本発明の実施例に係る織機用ヘルドHを架設して列設して構成されている。
本発明の実施の形態に係る織機用ヘルドHは、図1乃至図4に示すように、上下のヘルドバー2に架設されてヘルドバー2の長手方向に沿って列設され一方面11及び他方面12を有した本体10を備えている。本体10は、ポリアセタール(POM)ポリエステル(PET)、ポリブチレン(PBT)等の樹脂で形成されている。
本体10は、上下非対称の扁平細長状に形成され、一端部10a及び他端部10bを除く一般部の片側が長手方向中心線Pを越えて切り欠かれており、結果として両端部が幅広に形成されている。本体の厚さtは例えばt=0.3mmに形成されている。本体10の一端部10a及び他端部10bには、ヘルドバー2に挿通され中心線Pを中心とし長手方向に長い長孔状のアイ13が形成されている。アイ13は、必ずしも長孔に限定されず、一端部10a及び他端部10bをチャンネル状(C字状)に形成して、長孔の一部を切り欠いた一部開放部がある形状であっても良いってもよい(従来の図7参照)。また、本体10の中央部10cは、ねじり形成されており、該中央部10cには、経糸が挿通される経糸挿通孔14が形成されている。実施の形態においては、本体10の上下の形状や寸法は互いに多少異なっており、ヘルドが上下非対称になっている。本体10の全長等は、織機の大きさに合わせて、適宜に定められる。
また、本体10の一端部10a側及び他端部10b側であって、本体10のアイ13の近傍、且つ、アイ13よりも本体10の中央部10c側には、夫々、本体10の一方面11の一般面よりも外側に突出する一方突条15と、本体10の他方面12の一般面よりも外側にする他方突条16とが、互いに同方向に傾斜させて並設形成されている。一方突条15及び他方突条16は断面弧状に形成され連続して形成されている。
本体10の一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組(A)と、本体10の他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組(B)との各組において、一方突条15及び他方突条16は、夫々複数設けられているとともに一方突条15及び他方突条16は交互に配置されている。これらの一方突条15及び他方突条16は、平面状の本体10の該当部をプレスなどにより型成形することにより形成され、各突条の裏面側は凹状に形成されている。即ち、一方面11あるいは他方面12から見ると、一方突条15及び他方突条16の形成部位は、凹凸状になっている。一方突条15及び他方突条16のピッチXは例えばX=1.0―3.0mmに設定され、一般面に対する突出巾Yは例えばY=0.10―0.30 mmに設定されている。
実施の形態では、両端部において、夫々、一方突条15が2つ、他方突条16が2つ、各々交互に設けられている。その順番は、一端部10a側においては、一端から順に、「一方突条15→他方突条16→一方突条15→他方突条16」であり、他端部10b側においては、他端から順に、「他方突条16→一方突条15→他方突条16→一方突条15」となっている。これにより、ヘルドの上下の方向性を見分ける事が容易でも有る。
更に、本体10の一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組(A)と、本体10の他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組(B)とは、互いに逆向きの傾斜方向になるように形成されている。詳しくは、本体10の一端部10a側に形成した一方突条15及び他方突条16は、一方面11側から見て一方向に傾斜(図1中中心線Pから時計方向に角度θ傾斜)して形成されている。一方、本体10の他端部10b側に形成した一方突条15及び他方突条16は、一方面11側から見て上記の一方向とは鏡面対象の他方向に傾斜(図1中中心線Pから反時計方向に角度θ傾斜)して形成されている。実施の形態ではθ=45°に設定されている。
この実施の形態に係るヘルドHを用いて、実施の形態に係るヘルド装置Sを組み立てるときは、図2及び図3に示すように、隣接するヘルドHの一方突条15及び他方突条16の組同士が、互いにその傾斜方向が逆向きになって交差するように、ヘルドHを上下のヘルドバー2間に架設する。即ち、隣接するヘルドH同士が互いに一方面11と他方面12が向き合うように、一方のヘルドHを長手方向中心軸Pを中心に180°回転して反転させてヘルドHに設ける。これにより、図3及び図4に示すように、隣接するヘルドH同士においては、一方突条15の頂部の稜線と、他方突条16の頂部の稜線とが、交差して当接するようになる。この場合、ヘルドHは一種類ですむので、それだけ、製造効率がよく、管理効率も向上させられる。
従って、この実施の形態に係るヘルド装置Sは、周知の手段で一対並設されて織機に組み込まれる。そして、各ヘルド装置SのヘルドHの経糸挿通孔14に経糸を所要のパターンで挿通して、これらのヘルド装置Sを互いに逆方向に上下運動させて、経糸を上下に分けて杼口を作り、この開口した杼口に緯糸を緯入れし、緯打ちを行って織物を織りあげていく。この場合、ヘルド装置Sに対する振動が大きくなって、ヘルドHの横揺れ現象が生じ、隣接するヘルドH間の間隔が変化しようとしても、図3乃至図4に示すように、隣接するヘルドH同士においては、一方突条15の頂部の稜線と、他方突条16の頂部の稜線とが、交差して当接するので、中央部側において多少の撓みは生じるものの、隣接するヘルドH間の間隔が狭まったり広がったりする事態が抑止され、ヘルドH間の間隔が保持されるようになることから、そのため、経糸毛羽立ちや経糸切れが生じにくくなる。特に、ウオータジェット式織機においては、隣接するヘルドH間に水が介在してくるが、隣接するヘルドH間の間隔が狭まったり広がったりする事態が抑止されることから、ヘルドH同士がくっつく事態が抑制される。
また、この場合、本体10の一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組(A)と、本体10の他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組(B)との各組において、一方突条15及び他方突条16が夫々複数設けられ、しかも一方突条15及び他方突条16が交互に配置されていることから、複数の一方突条15と複数の他方突条16とが当接するので、それだけ、押さえが確実になり、より一層横方向に動きにくくなって、より確実にヘルドH間の間隔が保持されるようになる。
更に、ヘルド装置Sの振動によって多少なりともヘルドHが上下動するが、隣接するヘルドH同士においては、一方突条15の頂部の稜線と、他方突条16の頂部の稜線とが、交差して当接しているので、常に、稜線同士が当接することになり、そのため、ヘルドHの上下動に対しても、押さえが確実になり、より一層横方向に動きにくくなって、より確実にヘルドH間の間隔が保持されるようになる。
更にまた、本体10の一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組と、本体10の他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組とは、夫々、本体10のアイ13の近傍であってアイ13よりも本体10の中央側に形成されているので、従来のアイ13の周縁部に形成する場合に比較して、強度が強くなっており、また、ヘルドHの中央側に設けられる分、中央側の撓みを抑制できるので、より確実にヘルドH間の間隔が保持されるようになる。
図5及び図6には、本発明の別の実施の形態に係る織機用ヘルド及び織機用ヘルド装置を示している。これは、上記と略同様に形成されるが、上記と異なって、本体10の一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組(A)と、本体10の他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組(B)とは、互いに同じ向きの傾斜方向になるように形成されている。詳しくは、本体10の一端部10a側に形成した一方突条15及び他方突条16は、一方面11側から見て一方向に傾斜(図5中中心線Pから時計方向に角度θ傾斜)して形成されている。一方、本体10の他端部10b側に形成した一方突条15及び他方突条16は、一方面11側から見て上記の一方向と同じ一方向に傾斜(図5中中心線Pから時計方向に角度θ傾斜)して形成されている。実施の形態ではθ=45°に設定されている。作用,効果は上記と同様である。
尚、上記実施の形態に係る織機用ヘルドHにおいては、上下非対称の場合について説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、上下対称形に形成し、従来(図7)のように、上下反転してヘルドバーに組み込むことができるようにしてよい。この場合には、本体10の一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組(A)と、本体10の他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組(B)とは、互いに同じ向きの傾斜方向になるように形成されることになる。
尚また、上記実施例において、一方突条15及び他方突条16の数,形状や寸法も上述したものに限定されるものではなく、適宜変更して差し支えない。また、ヘルドHの材質も樹脂に限定されないことは勿論である。
S 織機用ヘルド装置
H 織機用ヘルド
1 ヘルド枠
2 ヘルドバー
10 本体
10a 一端部
10b 他端部
10c 中央部
11 一方面
12 他方面
13 アイ
14 経糸挿通孔
15 一方突条
16 他方突条
A 一端部10a側の一方突条15及び他方突条16の組
B 他端部10b側の一方突条15及び他方突条16の組

Claims (7)

  1. ヘルド枠を構成する上下のヘルドバーに架設されるとともに該ヘルドバーの長手方向に沿って列設され一方面及び他方面を有した本体を備え、該本体の一端部及び他端部に上記ヘルドバーに挿通されるアイが形成された織機用ヘルドにおいて、
    上記本体の一端部側及び他端部側に、夫々、該本体の一方面の一般面よりも外側に突出する一方突条と、上記本体の他方面の一般面よりも外側にする他方突条とを、互いに同方向に傾斜させて並設形成したことを特徴とする織機用ヘルド。
  2. 上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組との各組において、上記一方突条及び他方突条を夫々複数設けるとともに該一方突条及び他方突条を交互に配置したことを特徴とする請求項1記載の織機用ヘルド。
  3. 上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組とを、互いに逆向きの傾斜方向になるように形成したことを特徴とする請求項1または2記載の織機用ヘルド。
  4. 上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組とを、互いに同じ向きの傾斜方向になるように形成したことを特徴とする請求項1または2記載の織機用ヘルド。
  5. 上記本体の一端部側の一方突条及び他方突条の組と、上記本体の他端部側の一方突条及び他方突条の組とを、夫々、上記本体のアイの近傍であって該アイよりも該本体の中央部側に形成したことを特徴とする請求項1乃至4何れかに記載の織機用ヘルド。
  6. 上記本体を樹脂で形成するとともに、上記一方突条及び他方突条を型成形したことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載の織機用ヘルド。
  7. ヘルド枠を構成する上下のヘルドバーにヘルドが架設されるとともに該ヘルドバーの長手方向に沿って列設された織機用ヘルド装置において、
    上記請求項1乃至6記載のヘルドを、隣接するヘルドの突条の組同士が、互いにその傾斜方向が逆向きになって交差するように、上記上下のヘルドバー間に架設したことを特徴とする織機用ヘルド装置。
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