JP4126438B2 - 細板型綜絖 - Google Patents

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Description

本発明は、製織過程において、緯糸を挿入する経糸間に開口を形成するために、経糸を昇降駆動するために使用される綜絖に関するものである。綜絖には、針金や糸条等の線状材料を折曲・接合加工して形成され、細かい点状円形断面形状を成す線条型綜絖と、金属板や竹板、プラスチック等の平板材料を切削・打抜加工して形成され、偏平断面形状を成す細板型綜絖とがある。本発明は、後者、即ち、偏平断面形状を成して細長く続く軸桿の上下両端が、綜絖枠に固定するための係止桿に係止するための係止部へとそれぞれ続いており、上端の係止部と下端の係止部との間の軸桿の中間部分に、経糸を挿通するための綜目が穿設されている細板型綜絖に関するものである。
上端の係止部と綜目の間と、下端の係止部と綜目の間において、それぞれ軸桿がその軸芯を中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部を境とする軸桿の綜目側の側面と、その捩れ部から続く係止部側の側面が所要の捩れ角度を成している細板型綜絖は公知である(例えば、特許文献1参照)。細板型綜絖の係止部の側面に凹凸を設けることも公知である(例えば、特許文献1、2参照)。又、細板型綜絖を、金属材料や繊維強化プラスチックをパンチングして作ることも公知である(例えば、特許文献2参照)。綜絖枠に綜絖を固定するための係止桿は、概して細幅平板状を成し、綜絖の係止部には、J形やC形等の鈎形切り欠きや長孔等、その係止桿と嵌合する形状の係合部が付設される(例えば、特許文献2参照)。
特開平7−252754号公報(図4) 特開2001−40543号公報(段落[0012]、段落[0028]、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8、図9)
綜絖は、係止部の厚み方向を織機の幅方向に向けて綜絖枠に固定されるので、綜目も織機の幅方向に向けられることになる。一方、経糸は、その長さ方向を織機の奥行き方向、つまり綜絖枠に直交する方向に向けて織機に仕掛けられる。従って、綜目に挿通して織機に仕掛けられた経糸は、その挿通する綜目において織機の奥行き方向から織機の幅方向に90度向きを変え、織機の幅方向から織機の奥行き方向へと再び90度向きを変えることになる。このため、製織過程では、経糸と綜目が擦れ合って摩耗し易い。上端の係止部と綜目の間と、下端の係止部と綜目の間に、軸桿が捩れた捩れ部を設けるのは、経糸と綜目の擦れ合いを少なくし、それらの摩耗を軽減するためである。捩れ部での軸桿の捩れ角度(α)は、30度〜45度、慨して35度前後に設定されており、捩れ部は、螺子山状に隆起した形状を成している。
緯糸を挿入するために経糸間に形成される開口は、それぞれ異なる昇降運動をなす少なくとも2種類の綜絖にそれぞれ挿通された2本1組の経糸によって形成され、その2本1組の1本の経糸は、他の1本の経糸が挿通されている綜絖の側面を通過して織前へと導き出される。このため、2本1組の各経糸は、開口運動において、その何れか他方の経糸が挿通されている綜絖の側面に擦られることになる。
経糸の開口運動において、綜絖は開口の閉じた状態から少なくとも2cm昇降駆動される。その結果、2本1組の各綜絖は、隣合う他方の綜絖に対して相対的に4cm以上昇降移動することになる。ところで在来の細板型綜絖では、針金を折曲加工して形成された線条型綜絖と同様に、綜目に極く接近した位置に捩れ部が設定されているので、2本1組の中の綜絖の側面を通過する経糸は、その通過する綜絖の捩れ部に擦られることになる。このため、経糸密度が緻密に設定された高密織物の製織過程では、経糸が捩れ部に擦られて毛羽立ち、摩耗して破断(糸切れ)し易く、製織効率の低下を招くだけではなく、品質に不揃いが生じ、高品質の高密織物が得難くなる。
〔目的〕
そこで本発明は、製織過程における経糸の毛羽立ち、摩耗や糸切れを惹起することのない細板型綜絖を提供することを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、経糸密度が緻密な高密織物、特に極細糸条を経糸に用いた高密織物の製織に適した細板型綜絖を提供することにある。
本発明の第3の目的は、ウォータージェットルーム(織機)に適した細板型綜絖を提供することにある。
本発明の第4の目的は、高速稼働の織機に適した細板型綜絖を提供することにある。
本発明の他の目的は、品質が安定した高密織物を効率的に得ることにある。
本発明に係る細板型綜絖は、上記の目的を達成するものであり、(1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿13の上下両端が、綜絖枠に固定するための係止桿11に係止するための係止部12・12へとそれぞれ続いており、
(2) 上端の係止部12と下端の係止部12との間の軸桿13の中間部分に、経糸14を挿通するための綜目16が穿設されており、
(3) 上端の係止部12と綜目16の間と、下端の係止部12と綜目16の間において、それぞれ軸桿13がその軸芯Rを中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部17を境とする軸桿13の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部17から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
(4) 綜目16から捩れ部17に到る距離(L)が40mm以上であることを第1の特徴とする。
本発明に係る細板型綜絖の第2の特徴は、(1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿13の上下両端が、綜絖枠に固定するための係止桿11に係止するための係止部12・12へとそれぞれ続いており、
(2) 上端の係止部12と下端の係止部12との間の軸桿13の中間部分に、経糸14を挿通するための綜目16が穿設されており、
(3) 上端の係止部12と綜目16の間と、下端の係止部12と綜目16の間において、それぞれ軸桿13がその軸芯Rを中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部17を境とする軸桿13の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部17から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
(5) 軸桿13の綜目16が穿設されている綜目部分22の厚み(t)が、綜目16から捩れ部17に到る軸桿13の連続部分23の厚み(s)よりも薄い点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第3の特徴は、(1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿13の上下両端が、綜絖枠に固定するための係止桿11に係止するための係止部12・12へとそれぞれ続いており、
(2) 上端の係止部12と下端の係止部12との間の軸桿13の中間部分に、経糸14を挿通するための綜目16が穿設されており、
(3) 上端の係止部12と綜目16の間と、下端の係止部12と綜目16の間において、それぞれ軸桿13がその軸芯Rを中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部17を境とする軸桿13の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部17から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
(6) 係止部12の側面18が、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から離れる係止部12の厚み方向Wに曲がっている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第4の特徴は、(1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿13の上下両端が、綜絖枠に固定するための係止桿11に係止するための係止部12・12へとそれぞれ続いており、
(2) 上端の係止部12と下端の係止部12との間の軸桿13の中間部分に、経糸14を挿通するための綜目16が穿設されており、
(3) 上端の係止部12と綜目16の間と、下端の係止部12と綜目16の間において、それぞれ軸桿13がその軸芯Rを中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部17を境とする軸桿13の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部17から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
(7) 上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿13の片側の側縁19に到る距離(g)と、その綜絖の軸芯(M)から軸桿13の他の片側の側縁20に到る距離(d)が異なる点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第5の特徴は、(1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿13の上下両端が、綜絖枠に固定するための係止桿11に係止するための係止部12・12へとそれぞれ続いており、
(2) 上端の係止部12と下端の係止部12との間の軸桿13の中間部分に、経糸14を挿通するための綜目16が穿設されており、
(3) 上端の係止部12と綜目16の間と、下端の係止部12と綜目16の間において、それぞれ軸桿13がその軸芯Rを中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部17を境とする軸桿13の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部17から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
(8) 上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿13の片側の側縁19に到る距離(g)が、その綜絖の軸芯(M)から軸桿13の他の片側の側縁20に到る距離(d)よりも短く、その距離(g)の短い軸桿13の片側の側縁19と、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)との間に、その短い側縁19に到る距離(g)に応じた浅い窪み21が形成されており、その窪み21が綜絖の軸芯(M)に沿って上下の係止部12・12へと続いている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第6の特徴は、上記第1、第2、第3および第4の何れか2以上の特徴を兼ね備えている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第7の特徴は、上記第1、第2、第3および第5の何れか2以上の特徴を兼ね備えている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第8の特徴は、上記第1、第2、第3および第5の何れか3以上の特徴を兼ね備えている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第9の特徴は、上記第1、第2、第3および第5の全ての特徴を兼ね備えている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第10の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8および第9の何れかの特徴に加えて、係止部12の厚み(r)が、軸桿13の厚み(s)よりも厚くなっている点にある。
本発明に係る細板型綜絖の第11の特徴は、上記第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9および第10の何れかの特徴に加えて、アセタール系樹脂によって係止部12・12と軸桿13が一体的に成形されている点にある。
本発明の細板型綜絖では、綜目16から捩れ部17に到る距離(L)が40mm以上となっており、開口運動において経糸が捩れ部17に擦られることがなく、製織過程において経糸15が捩れ部17に擦られて毛羽立ったり糸切れを起こすような不都合は回避される。
本発明の細板型綜絖では、軸桿13の綜目16が穿設されている綜目部分22の厚み(t)が、綜目16から捩れ部17に到る軸桿13の連続部分23の厚み(s)よりも薄くなっており、その綜目部分の厚み(t)が連続部分の厚み(s)よりも薄くなった分(s−t)だけ、綜目の横幅(m)を狭くすることが出来る。即ち、綜目部分の厚みをtとし、綜目に挿通される経糸14の太さをfとするとき、捩れ部17において所要の捩れ角度(α)をもって軸桿13では、係止部12に対して捩れている綜絖24の綜目の横幅mを、計算式;m≒(f+t)×cot(α)をもって設定するとき、図5が示し、図1と図3を参照して明らかな通り、その経糸14は綜目の側縁25・25に格別擦られることなく綜目16を通過することが出来る。
従って、綜目部分の厚み(t)を薄くするときは、軸桿の横幅(n)を狭くすることが出来る。そして、軸桿の横幅(n)を狭くするときは、その狭くなった分だけ隣合う軸桿間の隙間(e)が広くなるので、それらの綜目に挿通されず、その隣合う綜絖間24a・24bを通過するだけの経糸15は、それらの綜絖24a・24bに格別擦られることがなく、その経糸15の毛羽立ちや糸切れが回避される。それと共に、軸桿の横幅(n)を狭くして隣合う軸桿間の隙間(e)が広くなる分だけ、隣合う綜絖の係止部間12・12の隙間(y)を狭くし、経糸密度(綜絖密度)を緻密に設定することが出来、無理なく高密織物を製織することが出来る。
本発明の細板型綜絖では、係止部12の側面18が、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から離れる係止部12の厚み方向Wに曲がっているので、その変曲方向の向きを交互に変えて綜絖24・24・24………を係止桿11に装着すると、その向きの相違によって隣合う綜絖24a・24bの係止部12と係止部12の間に隙間26が出来る(図2−b)。このため、ウォータージェットルームに適用して係止部間12・12に水が溜まり、その水の表面張力によって係止部12と係止部12が密着し、隣合う軸桿13と軸桿13の間隔(e)が不揃いになり、経糸密度斑が織物に発生するような不都合が回避される。
係止部の係合部27に係止桿11を挿通し易くするために、係合部27の高さ(内部寸法:k)を、係止桿11の高さ(外部寸法:h)よりも僅かに大きくする場合には、僅かながらも係合部27と係止桿11の間に遊隙(ガタ)が出来る。しかし、本発明のように係止部12の側面18を厚み方向Wに曲げると、係止桿11に挿通し終えた状態では、係止部12が傾斜し、その傾斜した角度θの分だけ、係止桿11の高さ方向(k)における係合部27の高さ(h)が短くなる。即ち、その傾斜角度をθとすると、傾斜した係合部27の高さ(h’)は、h’=h×cos(θ)<hとなるので、係合部27と係止桿11が密着し、その間の遊隙(ガタ)が回避される。
尚、図2−bにおいて、隣合う綜絖の軸桿13・13が密着状態になっているが、図2−bは、係止部間12・12に隙間26が出来る事実を明示するものであり、隣合う軸桿13と軸桿13が密着することを示すものではない。
本発明の細板型綜絖では、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿13の片側の側縁19に到る距離(g)と、その綜絖の軸芯(M)から軸桿13の他の片側の側縁20に到る距離(d)が異なっているので、軸桿の幅方向(n)の向きを交互に変えて綜絖24・24・24………を係止桿11に装着すると、隣合う軸桿13と軸桿13が全面に向かい合うことがなく、その間を経糸15が無理なく通過することが出来る。
特に、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿13の片側の側縁19に到る距離(g)が、その綜絖の軸芯(M)から軸桿13の他の片側の側縁20に到る距離(d)よりも短く、その距離(g)の短い軸桿13の片側の側縁19と、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)との間に、その短い側縁19に到る距離(g)に応じた浅い窪み21が形成されており、その窪み21が綜絖の軸芯(M)に沿って上下の係止部12・12へと続いている綜絖では、隣合う綜絖24a・24bの間に空隙30が出来るので(図2−a,図5)、その間を通る経糸15が軸桿の側縁19に擦られて毛羽立ったり糸切れを起こすような不都合は回避される。
従って、前記第1、第2、第3および第4の何れか2以上の特徴、又は、前記第1、第2、第3および第5の何れか2以上の特徴を具備する綜絖24、特に、前記第1、第2、第3および第5の全ての特徴を具備する綜絖24によると、本発明所期の効果は遺憾なく発揮されることになる。
そして、軸桿の軸芯Rに沿って綜絖24の厚みが捩れ部17から漸次増えるように、係止部12の厚み(r)を、軸桿13の厚み(s)よりも厚くすると、軸桿13の軸芯Rに沿って作用する張力によって、捩れ部17での捩れ(α)が戻ることなく、係止部12に対して捩じれた軸桿13の形状が安定に保たれ、耐久性のある綜絖24が得られる。
本発明では、綜絖24にプラスチックを適用し、射出成形によって綜絖24を形成することとしたので、捩れ部17の捩れ角度(α)、係止部12の傾斜角度(θ)、連続部分23と綜目部分22との間の厚みの段差(d−t)の精度が確保され、高密織物に適した細板型綜絖24が得られる。
綜絖にプラスチックとしては、経糸に対する耐磨耗性とウォータージェットルームに適用した場合の耐水性の点でアセタール系樹脂が最適であり、軸桿13の厚み(s,t)を1mm以下にすることが出来る。
軸桿13の幅nは、2〜3mmに、好ましくは2mm〜2.5mmにするとよい。
綜目16から捩れ部17に到る距離(L)が40mm以上であり、係止部12の側面18が、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から離れる係止部12の厚み方向Wに曲がっている綜絖24・24・24………を、その係止部12の傾斜(θ)の向きを交互に変えて順次係止桿11に装着するとき、その隣合う係止部間12・12に隙間26が形成されると共に(図2−b)、その隣合う軸桿間13・13に経糸15の太さ(f)に応じた隙間(e)が確実に形成されるようにするためには(図5)、捩れ部17における捩れ方向(α)が互いに逆向きとなる一対の綜絖24a・24bを用意するとよい。
同様に、綜目16から捩れ部17に到る距離(L)が40mm以上であり、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿13の片側の側縁19に到る距離(g)が、その綜絖の軸芯(M)から軸桿13の他の片側の側縁20に到る距離(d)よりも短く、その距離(g)の短い軸桿13の片側の側縁19と、上下の係止部12・12を通る綜絖の軸芯(M)との間に、その短い側縁19に到る距離(g)に応じた浅い窪み21が形成されており、その窪み21が綜絖の軸芯(M)に沿って上下の係止部12・12へと続いている綜絖24・24・24………を、その係止部12の傾斜(θ)の向きを交互に変えて順次係止桿11に装着するとき、その隣合う軸桿間13・13に経糸15の太さ(f)に応じた空隙30(図2−a)と隙間(e)(図5)が確実に形成されるようにするためにも(図2−a)、捩れ部17における捩れ方向(α)が互いに逆向きとなる一対の綜絖24a・24bを用意するとよい。
その対をなす綜絖24a・24bの軸桿と軸桿の間に出来る空隙30の幅は、2mm以下であってもよい(図5)。具体的に言えば、綜絖の軸芯Mから軸桿の側縁19までの距離(g)は、1mm以下、慨して、0.2〜0.5mmであってもよい。
係止桿11に係合する係止部12の係合部12は、図4−aと図4−cに図示するように長孔とすることも出来、又、図4−bに図示するように鈎形切り欠きとすることも出来る(前掲特許文献1の図4、特許文献2の図1〜9参照)。
ウォータージェットルームに適用される綜絖では、係止桿11に装着されて隣合う係止部間における水の表面張力による密着を回避するためには、図2−aと図4−aに図示するように、係合部の左側面28aの幅(a)と右側面28bの幅(b)を変え、隣合う係止部間に一方の側面が他方の側面から食み出る程度の食出代29を、その一方の側面28bに設けることも出来、又、係止部12の側面に突起や凹凸を突設し、隣合う係止部12・12が面接触しないように、即ち、その突起や凹凸を介して点接触するようにすることも出来る。
しかし、捩れ部17を係止部12に接近した部位に設けるとき、その捩れ部17が、捩れて側面に隆起した形状を呈し、係止部間12・12の密着を回避する手段ともなる。
この点を考慮し、綜目16よりも係止部12に接近した位置、慨して係合部27からの距離(z)が30mm以下となる位置、好ましくは20mm前後(20±5mm)となる位置に捩れ部17を設定することが推奨される。
捩れ部17から軸桿13の軸芯Rに平行に沿って続く係止部12の厚みrは、軸桿13の厚みをsとし、軸桿13の幅をnとし、捩れ部17での捩れ角度をαとするとき、r=s+n×sin(α)として設定するとよい。即ち、係止部12の厚みrは、織機に仕掛けられた経糸14(15)の長さ方向に投影される軸桿13の幅(x)に等しくなるようにする(図5)。
係止部12に接近した位置に捩れ部17を設定し、ウォータージェットルームにおいて、係止桿11に装着されて隣合う係止部間(12・12)における水の表面張力による密着を回避する手段として捩れ部17を利用する場合、隣合う綜絖の捩れ部17が触れ合わないようにするために、その隣合う綜絖の捩れ部17の位置(z)を変えるとよい。
そのように捩れ方向が異なる一対の綜絖(24a・24b)の捩れ部17の位置(z)を変えておくと、捩れ方向の相違、即ち、対を成す2種類の綜絖(24a・24b)の種類の相違を、それらの捩れ部17の位置(z)の差異によって見分けることが出来、その相違を見間違うことなく交互に順次係止桿11に装着することが出来、綜絖枠を組み立てる際に好都合である。
尚、本発明において、軸桿の側面P・Q、係止部の側面18、係合部の側面18と言う「側面」とは、織機に仕掛けられた経糸の長さ方向に投影される軸桿の表面を正面図とするとき、その正面図に対応する左右の側面図に投影される軸桿、係止部および係合部の表面を意味する。
本発明に係る綜絖の斜視図であり、一部を円で囲んで拡大して図示している。 本発明に係る綜絖の正面(図2−bと図2−c)と側面(図2−a)との関係図である 本発明に係る綜絖の綜絖枠に装着された状態での要部斜視図である。 本発明に係る係合部の形状の異なる3種類の綜絖(a,b,c)の側面図である。 本発明に係る綜絖の綜絖枠に装着された状態での横断面図である。 本発明に係る綜絖の係止部の斜視図である。
符号の説明
11:係止桿
12:係止部
13:軸桿
14・15:経糸
16:綜目
17:捩れ部
18:係止部の側面
19・20:側縁
21:窪み
22:綜目部分
23:連続部分
24:細板型綜絖
25:綜目の側縁
26:係止部間の隙間
27:係合部
28:係合部の側面
29:食出代
30:空隙
α:捩れ角度
θ:傾斜角度
a:係合部の左側面の幅
b:係合部の右側面の幅
d:軸芯と側縁の距離
e:軸桿間の隙間
f:経糸の太さ
g:軸芯と側縁の距離
h:係合部の寸法
k:係止桿の寸法
m:綜目の幅
n:軸桿の幅
r:係止部の厚み
s:連続部分の厚み
t:綜目部分の厚み
x:軸桿の寸法
y:係止部間の隙間
L:綜目と捩れ部の距離
M:綜絖の軸芯
P:軸桿の端部の側面
Q:軸桿の中間部分の側面
R:軸桿の軸芯
W:係止部の厚み方向

Claims (8)

  1. (1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿(13)の上下両端が、綜絖枠に固定する係止桿(11)に係止するための係止部(12・12)へとそれぞれ続いており、
    (2) 上端の係止部(12)と下端の係止部(12との間の軸桿(13)の中間部分に、経糸(14)を挿通するための綜目(16)が穿設されており、
    (3) 上端の係止部(12)と綜目(16)の間と、下端の係止部(12)と綜目(16)の間において、それぞれ軸桿(13)がその軸芯Rを中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部(17)を境とする軸桿(13)の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部(17)から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
    (4) 綜目(16)から捩れ部(17)に到る距離(L)が40mm以上であり、
    (5) 軸桿(13)の綜目(16)が穿設されている綜目部分(22)の厚み(t)が、綜目(16)から捩れ部(17)に到る軸桿(13)の連続部分(23)の厚み(s)よりも薄く、
    (6) 係止部(12)の側面(18)が、上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)から離れる係止部(12)の厚み方向(W)に曲がっており、
    (7) 上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の片側の側縁(19)に到る距離(g)と、その綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の他の片側の側縁(20)に到る距離(d)が異なり、
    (8) 上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の片側の側縁(19)に到る距離(g)が、その綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の他の片側の側縁(20)に到る距離(d)よりも短く、その距離(g)の短い軸桿(13)の片側の側縁(19)と、上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)との間に、その短い側縁(19)に到る距離(g)に応じた浅い窪み(21)が形成されており、その窪み(21)が綜絖の軸芯(M)に沿って上下の係止部(12・12)へと続いていることを特徴とする細板型綜絖。
  2. (1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿(13)の上下両端が、綜絖枠に固定する係止桿(11)に係止するための係止部(12・12)へとそれぞれ続いており、
    (2) 上端の係止部(12)と下端の係止部(12)との間の軸桿(13)の中間部分に、経糸(14)を挿通するための綜目(16)が穿設されており、
    (3) 上端の係止部(12)と綜目(16)の間と、下端の係止部(12)と綜目(16)の間において、それぞれ軸桿(13)がその軸芯(R)を中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部(17)を境とする軸桿(13)の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部(17)から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
    (4) 綜目(16)から捩れ部(17)に到る距離(L)が40mm以上であり、係止部(12)から捩れ部(17)に到る距離(z)よりも長く、捩れ部(17)が綜目(16)よりも係止部(12)に接近した部位に設けられていることを特徴とする細板型綜絖。
  3. (1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿(13)の上下両端が、綜絖枠に固定する係止桿(11)に係止するための係止部(12・12)へとそれぞれ続いており、
    (2) 上端の係止部(12)と下端の係止部(12)との間の軸桿(13)の中間部分に、経糸(14)を挿通するための綜目(16)が穿設されており、
    (3) 上端の係止部(12)と綜目(16)の間と、下端の係止部(12)と綜目(16)の間において、それぞれ軸桿(13)がその軸芯(R)を中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部(17)を境とする軸桿(13)の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部(17)から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
    (5) 軸桿(13)の綜目(16)が穿設されている綜目部分(22)の厚み(t)が、綜目(16)から捩れ部(17)に到る軸桿(13)の連続部分(23)の厚み(s)よりも薄いことを特徴とする細板型綜絖。
  4. (1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿(13)の上下両端が、綜絖枠に固定する係止桿(11)に係止するための係止部(12・12)へとそれぞれ続いており、
    (2) 上端の係止部(12)と下端の係止部(12)との間の軸桿(13)の中間部分に、経糸(14)を挿通するための綜目(16)が穿設されており、
    (3) 上端の係止部(12)と綜目(16)の間と、下端の係止部(12)と綜目(16)の間において、それぞれ軸桿(13)がその軸芯(R)を中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部(17)を境とする軸桿(13)の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部(17)から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
    (6) 係止部(12)の側面(18)が、上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)から離れる係止部(12)の厚み方向(W)に曲がっていることを特徴とする細板型綜絖。
  5. (1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿(13)の上下両端が、綜絖枠に固定する係止桿(11)に係止するための係止部(12・12)へとそれぞれ続いており、
    (2) 上端の係止部(12)と下端の係止部(12)との間の軸桿(13)の中間部分に、経糸(14)を挿通するための綜目(16)が穿設されており、
    (3) 上端の係止部(12)と綜目(16)の間と、下端の係止部(12)と綜目(16)の間において、それぞれ軸桿(13)がその軸芯(R)を中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部(17)を境とする軸桿(13)の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
    (4) 綜目(16)から捩れ部(17)に到る距離(L)が、40mm以上であり、係止部(12)から捩れ部(17)に到る距離(z)よりも長く、捩れ部(17)が綜目(16)よりも係止部(12)に接近した部位に設けられており、
    (7) 上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の片側の側縁(19)に到る距離(g)と、その綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の他の片側の側縁(20)に到る距離(d)が異なることを特徴とする細板型綜絖。
  6. (1) 偏平断面形状を成して細長く続く軸桿(13)の上下両端が、綜絖枠に固定する係止桿(11)に係止するための係止部(12・12)へとそれぞれ続いており、
    (2) 上端の係止部(12)と下端の係止部(12)との間の軸桿(13)の中間部分に、経糸(14)を挿通するための綜目(16)が穿設されており、
    (3) 上端の係止部(12)と綜目(16)の間と、下端の係止部(12)と綜目(16)の間において、それぞれ軸桿(13)がその軸芯(R)を中心とする円周方向に捩れており、その捩れた捩れ部(17)を境とする軸桿(13)の綜目側の側面(Q)と、その捩れ部(17)から続く係止部側の側面(P)が所要の捩れ角度(α)を成しており、
    (4) 綜目(16)から捩れ部(17)に到る距離(L)が、40mm以上であり、係止部(12)から捩れ部(17)に到る距離(z)よりも長く、捩れ部(17)が綜目(16)よりも係止部(12)に接近した部位に設けられており、
    (8) 上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の片側の側縁(19)に到る距離(g)が、その綜絖の軸芯(M)から軸桿(13)の他の片側の側縁(20)に到る距離(d)よりも短く、その距離(g)の短い軸桿(13)の片側の側縁(19)と、上下の係止部(12・12)を通る綜絖の軸芯(M)との間に、その短い側縁(19)に到る距離(g)に応じた浅い窪み(21)が形成されており、その窪み(21)が綜絖の軸芯(M)に沿って上下の係止部(12・12)へと続いていることを特徴とする細板型綜絖。
  7. 前掲請求項1と2と3と4と5と6に記載の細板型綜絖において、係止部(12)の厚み(r)が、軸桿(13)の厚み(s)よりも厚くなっていることを特徴とする前掲請求項1と2と3と4と5と6の何れかに記載の細板型綜絖。
  8. アセタール系樹脂によって係止部(12・12)と軸桿(13)が一体的に成形されている前掲請求項1と2と3と4と5と6と7の何れかに記載の細板型綜絖。





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