JP2011162429A - 酸化ガリウムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】濾過、洗浄性が良好で、かつ、蛍光体原料や、ターゲット用原料、透明導電膜や透明導電性を有する単結晶基板材料として好適な不純物含量の低い、粒子径の小さい高純度酸化ガリウムを提供することにある。
【解決手段】ガリウムを含有する酸性水溶液と水酸化有機アンモニウム水溶液を、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で60℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程からなる反応を行なう。
【選択図】なし
【解決手段】ガリウムを含有する酸性水溶液と水酸化有機アンモニウム水溶液を、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で60℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程からなる反応を行なう。
【選択図】なし
Description
本発明は、酸化ガリウムの製造方法に関する。
酸化ガリウムは、蛍光体原料や、半導体製造原料、発光素子製造原料などに多く用いられている。また、近年、太陽電池、プラズマディスプレイ等に用いられる透明導電膜として見出された酸化亜鉛膜のドーパント用途、酸化物薄膜トランジスタ用途、さらには発光素子材料用基板として新規用途が拡大している。これら基板上への酸化ガリウム薄膜の被着には、通常、酸化ガリウム粉末等を成形、焼結して得たターゲットを用い、これにプラズマを照射することによりターゲット構成元素を弾き飛ばし、ターゲット対面に設置された基板上に薄膜を被着するスパッタリング法が多用されている。該スパッタリング法等に用いられるターゲット材用の酸化ガリウムとしては、焼結が容易で焼結密度が高い焼結体が求められている点より、微粒の酸化ガリウムの開発が要望されている。
従来、酸化ガリウムの製造方法としては、ガリウム塩とアンモニア水を攪拌下に混合して水酸化ガリウムを生成し、これを熟成しオキシ水酸化物を得、濾過、洗浄、乾燥、焼成して酸化ガリウムを得る方法が知られており、混合、熟成時の条件として、例えば水酸化ガリウムを得る全工程を通じて反応媒体のpHを8〜9.5の範囲に維持し、熟成を95〜100℃の温度で実施する方法(特許文献1)、或いはガリウム塩とアンモニア水の攪拌混合をpH6.6〜6.8の範囲に維持し、熟成を80℃以上で2時間以上実施する方法(特許文献2)等が知られている。水酸化ガリウム析出時の反応媒体のpHが6〜7と低い場合には、通常水酸化ガリウムの生成粒子径が小さいためか濾過性が悪く工業規模での生産には適さない。特許文献1の方法は濾過性には優れるものの、微粒の酸化ガリウム、例えば50%累積粒径(体積基準)が1μm未満の酸化ガリウムは得られない。
酸化ガリウムの微粒化を目的とした製造方法としては、シュウ酸存在下、ガリウム塩とアンモニア水を混合することで達成できることが記載されている(特許文献3)が、得られる粒子は50%累積粒径(体積基準)が1〜7μm、BET比表面積が3〜10m2/gであり、ターゲットなどの焼結体として用いる場合、微粒でBET比表面積が比較的大きい粒子が好ましいことから特許文献3による製法も十分な方法とは言えない。
本発明の目的はターゲット用原料等に適した微粒(例えば50%累積粒径(体積基準)が1μm未満)で、BET比表面積が大きい酸化ガリウムを提供することにある。
本発明者等は鋭意検討の結果、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液を混合し、水酸化ガリウムを生成させ、これを熟成させオキシ水酸化物とし、濾過、洗浄、乾燥、焼成する酸化ガリウムの製造において、塩基性水溶液として特定の塩基性水溶液を用い特定の反応条件下で反応を行う場合には、粒子径の小さい、具体的には50%累積粒径(体積基準)が1μm未満の酸化ガリウムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で60℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程からなる酸化ガリウムの製造方法において、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液として水酸化有機アンモニウム水溶液を、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得ることを特徴とする酸化ガリウムの製造方法を提供するにある。
かかる方法を採用することにより、アンモニア等の塩基性水溶液を用いて得た酸化ガリウムに比較し、微粒の酸化ガリウムを得ることができる。
かかる方法を採用することにより、アンモニア等の塩基性水溶液を用いて得た酸化ガリウムに比較し、微粒の酸化ガリウムを得ることができる。
また本発明は、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で60℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程からなる酸化ガリウムの製造方法において、ガリウムを含有する酸性水溶液として濃度1.5mol/l以下の硝酸ガリウム水溶液を用い、塩基性水溶液として水酸化有機アンモニウム水溶液を用いて、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得ることを特徴とする酸化ガリウムの製造方法を提供するにある。
かかる方法を採用することにより、ろ過性に優れたオキシ水酸化ガリウムを得ることができ、加えて微粒の酸化ガリウムを得ることができる。
かかる方法を採用することにより、ろ過性に優れたオキシ水酸化ガリウムを得ることができ、加えて微粒の酸化ガリウムを得ることができる。
更に本発明はガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpHを8〜10の範囲で60℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程からなる酸化ガリウムの製造方法において、ガリウムを含有する酸性水溶液として濃度1.5mol/l以下の硝酸ガリウム水溶液を用い、塩基性水溶液として水酸化有機アンモニウム水溶液を用いて、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得ること、および水酸化ガリウムの熱処理工程における水酸化ガリウムと接触する部位にフッ素含有樹脂を用いることを特徴とする酸化ガリウムの製造方法を提供するにある。
かかる方法を採用することにより、ろ過性に優れたオキシ水酸化ガリウムを得ることができ、微粒で高純度の酸化ガリウムを得ることができる。
かかる方法を採用することにより、ろ過性に優れたオキシ水酸化ガリウムを得ることができ、微粒で高純度の酸化ガリウムを得ることができる。
本発明によれば、蛍光体原料や、ターゲット用原料、透明導電膜や透明導電性を有する単結晶基板材料として好適な微粒の酸化ガリウムを提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明における酸化ガリウムの製造は、ガリウムを含有する酸性水溶液と水酸化有機アンモニウム水溶液を、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整して水酸化ガリウムを生成させ、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で、60℃以上の温度で1時間以上保持し、生成するオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成する工程よりなる。
本発明における酸化ガリウムの製造は、ガリウムを含有する酸性水溶液と水酸化有機アンモニウム水溶液を、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整して水酸化ガリウムを生成させ、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で、60℃以上の温度で1時間以上保持し、生成するオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成する工程よりなる。
本発明に使用するガリウム塩(ガリウムを含有する酸性水溶液)としては特に限定されるものではないが、不純物の混入防止の観点よりできるだけ高純度の硝酸ガリウム水溶液を使用することが好ましい。製造に際しては、不純物含量の少ない原料を用いることがよく、より具体的には純度99.999%や純度99.9999%の金属ガリウムと電子工業用純度の鉱酸の使用が推奨される。鉱酸としては硝酸、硫酸、塩酸などが挙げられるが、酸化ガリウム製造時の残存不純物イオンを考慮した場合、硝酸を用いることが推奨される。
使用するガリウム塩の濃度は、通常、0.1〜4mol/l、より好ましくは0.1〜3.5mol/lの濃度のものが使用される。使用するガリウム塩の濃度が低い場合、容積効率が悪くなるとともに、得られる水酸化ガリウムの粒子径も小さくなり濾過性が悪化する。一方、使用するガリウム塩の濃度が高い場合はガリウム塩水溶液からガリウム塩が固体として析出することがあり、操作性が悪く、塩基性水溶液との反応に長時間を要するおそれがある。
ガリウム塩として硝酸ガリウムを用い、これを濃度1.5mol/l以下、好ましくは0.4〜1.2mol/lで用いる場合には、工業的濾過特性を満足するオキシ水酸化ガリウムを得ることが可能である。
ガリウム塩として硝酸ガリウムを用い、これを濃度1.5mol/l以下、好ましくは0.4〜1.2mol/lで用いる場合には、工業的濾過特性を満足するオキシ水酸化ガリウムを得ることが可能である。
本発明において使用する水酸化有機アンモニウムとしては、水に可溶であれば特に限定されないが下記化合物が好ましい。
(R1〜R4は水素、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基をあらわし、これらは、同一であっても、互いに異なっていてもよい。ただし、R1〜R4がすべて水素は除く。)
(R1〜R4は水素、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基をあらわし、これらは、同一であっても、互いに異なっていてもよい。ただし、R1〜R4がすべて水素は除く。)
式中、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、異性体を含むプロピル基、異性体を含むブチル基が挙げられる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、異性体を含むプロポキシ基、異性体を含むブトキシ基が挙げられる。中でも、汎用性の面から、R1、R2、R3、R4が同一で、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基である水酸化有機アンモニウムが好ましく、より具体的には水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−プロピルアンモニウム、水酸化テトラn−ブチルアンモニウムの使用が推奨される。これらは水溶液中に1種または2種以上含有してもかまわない。
水酸化有機アンモニウム水溶液の濃度は、通常、約5〜約20重量%の濃度の範囲のものが使用される。該水溶液の濃度が低い場合は、容積効率が悪く、得られる水酸化ガリウムの粒子径が小さくなり、濾過性が悪化する。
ガリウム塩水溶液と水酸化有機アンモニウム水溶液の混合方法は特に限定されるものではなく、水酸化有機アンモニウム水溶液にガリウム塩水溶液を添加混合しても、ガリウム塩水溶液に水酸化有機アンモニウム水溶液を添加混合してもよく、また、これらを同時に添加混合してもよいが、混合することにより得られる水酸化ガリウムの液性はpH8〜10の範囲で調整することを必須とする。pHが8より低い場合は、生成した水酸化ガリウムを加熱熟成しても粒子成長が小さく、結果として優れた濾過性が得られない。他方pHが10を超える場合には析出した水酸化ガリウムが再溶解し、収率が悪化する。
ガリウム塩水溶液と水酸化有機アンモニウム水溶液の反応は発熱反応であることから、通常、液温が上昇する。微粒な酸化ガリウムを得るためにはこの液温上昇が小さい方が好ましい。具体的には、液温に対して、8℃以下が好ましく、さらには5℃以下が好ましい。該温度が8℃を超えると、粒子径が大きくなることがある。混合に要する時間、混合方法としては液温上昇が抑えられる範囲であれば特に限定はされない。
本発明の中和反応により生成した水酸化ガリウムをオキシ水酸化ガリウムとなす熱処理工程において、熱処理に供する水酸化ガリウムと接触する部位はフッ素含有樹脂を用いることが好ましい。水酸化ガリウムとの接触部位に金属や硝子等で構成された容器を用いる場合には、得られるオキシ水酸化ガリウム、これを濾過、水洗、乾燥、焼成して得られる酸化ガリウムに金属不純物が溶出するので所望とする高純度の酸化ガリウムを得ることは困難となる。
更には該熱処理工程で攪拌棒や攪拌翼等の攪拌治具を用いる場合には、かかる攪拌治具をもフッ素含有樹脂製品を用いることが好ましい。本発明においてフッ素含有樹脂とは、フッ素樹脂で構成された部材、或いは接触部位がフッ素含有樹脂で被覆されている場合をも含む概念である。被覆手段としてはコーティング、ライニング等が挙げられる。フッ素含有樹脂で被覆される母材としては、例えばステンレス鋼、炭素鋼、鋳鉄、硝子、樹脂−セラミック繊維複合材等が使用される。
更には該熱処理工程で攪拌棒や攪拌翼等の攪拌治具を用いる場合には、かかる攪拌治具をもフッ素含有樹脂製品を用いることが好ましい。本発明においてフッ素含有樹脂とは、フッ素樹脂で構成された部材、或いは接触部位がフッ素含有樹脂で被覆されている場合をも含む概念である。被覆手段としてはコーティング、ライニング等が挙げられる。フッ素含有樹脂で被覆される母材としては、例えばステンレス鋼、炭素鋼、鋳鉄、硝子、樹脂−セラミック繊維複合材等が使用される。
また、熱処理後のオキシ水酸化ガリウムは、次いで濾過、水洗されるが、熱処理後のオキシ水酸化ガリウム懸濁溶液を高温のまま処理する場合には、必要に応じて反応残液とオキシ水酸化ガリウムを濾別する濾過機、およびこれらを連結する配管においてもフッ素含有樹脂を用いることが推奨される。尚、実際の製造プロセスにおいては、上記原料液の混合、得られた水酸化ガリウムの熱処理は同一容器で連続操作として実施される場合が多いので、これら原料液を混合することにより生成した水酸化ガリウム(反応残液との懸濁状態をも含む)との接触部位のみならず容器内全体、さらには容器に配設される原料液導入配管等、高温、高アルカリ雰囲気に曝される可能性がある部分において、フッ素含有樹脂を用いることを本発明は妨げるものではない。
フッ素含有樹脂としては、通常、四フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン、六フッ化プロピレンと四フッ化エチレンの共重合体樹脂、変成フッ素樹脂、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンの共重合体樹脂、四フッ化エチレンとエチレンの共重合体樹脂などが挙げられるが、好ましくは、汎用性の高い、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンの共重合体樹脂が使用される。
上記方法により生成した水酸化ガリウムは、次いで約60℃以上、通常、約60〜約95℃、約1時間以上、通常、約2時間〜約48時間、pH8〜10の範囲で加熱処理する。かかる処理により、水酸化ガリウムが実質的にオキシ水酸化ガリウムに転位し、得られるオキシ水酸化ガリウムが水溶液中で迅速に沈降する。加熱温度、時間が不足すると、濾過性が低下する。ガリウム塩水溶液と塩基性水溶液の混合による水酸化ガリウムの生成と、これを加熱処理しオキシ水酸化ガリウムを生成する工程は、通常同一容器を用い連続で実施するが、必要に応じて夫々の工程を個別の容器で実施してもよい。
本発明においては、加熱処理により生成したオキシ水酸化ガリウムは、速やかに沈降し反応残液と固液分離するので、加熱処理後、オキシ水酸化ガリウムは濾過、洗浄し、オキシ水酸化ガリウムを得ることができる。濾過、洗浄方法はオキシ水酸化ガリウムに付着した金属イオンを除去し得る方法であれば特に制限されるものではないが、通常、オキシ水酸化ガリウムが沈降した後の上澄み液を容器より排出し、代わりに純水を加え、攪拌し、攪拌後の洗浄水を容器外に排出、必要に応じ更に純水を加え攪拌し、攪拌後の洗浄水を容器外に排出してオキシ水酸化ガリウムに付着した金属イオンを除去する。洗浄回数は所望とする純度により適宜選択すればよい。また、金属イオンと錯体を形成して不純物としての金属イオンを除去することが可能なシュウ酸やエチレンジアミンなどのキレート試薬を洗浄水に添加し使用することも可能である。
このようにして得られたオキシ水酸化ガリウムは、次いで乾燥に供する。乾燥は乾燥させるオキシ水酸化ガリウムの量、オキシ水酸化ガリウムが含有する水分量により一義的ではないが、通常100〜200℃で1〜20時間実施すればよく、乾燥設備としては公知のものであればよいが、通常、自然対流式乾燥器、送風循環式乾燥器、真空乾燥器等が使用される。このようにして乾燥したオキシ水酸化ガリウムは、Si≦5ppm、Na≦0.5ppm、K≦0.5ppm、Ca≦0.5ppm、Fe≦0.5ppm、Mg≦0.5ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppm、Zr≦0.5ppmと極めて不純物の少ない高純度品が得られる。
乾燥後のオキシ水酸化ガリウムは次いで焼成し酸化ガリウムとする。焼成方法や焼成条件は特に制限されるものではなく、得られる酸化ガリウムの使用目的にもよるが、通常、焼成温度約600〜約1500℃、時間は約1〜約10時間、焼成炉としては発熱体を用いた電気炉、発熱体を用いたマッフル炉、マイクロ波を用いた電気炉、高周波誘導加熱型電気炉等が使用される。焼成時に不純物の混入がないようオキシ水酸化ガリウムを高純度アルミナ製のトレー等に入れ焼成に供する、更には窒素等の不活性ガスを導入、導出しつつ焼成を実施すること等は、必要に応じ選択実施すればよい。また、得られる酸化ガリウムのBET比表面積は、通常約20m2〜0.1m2の範囲であるが、焼成温度を高くすれば、BET比表面積は小さくなるので、焼成条件は使途に応じて決定すればよい。さらに、用途に応じて、適宜、純度を損なわない範囲で、2次粒子、3次粒子などの粗大な粒子を粉砕装置を用いて、粉砕しても構わない。粉砕装置としては、ボールミル、ハンマーミル、ロールミル、コーヒーミル、ハンマークラッシャー、冷凍ミル、サイクロンミル、遊星型ボールミルなどが挙げられる。
上記した本発明方法によれば、原料として、水酸化有機アンモニウム水溶液と酸性ガリウム塩として硝酸ガリウムを特定濃度で使用することにより、濾過特性に優れたオキシ水酸化ガリウムを得ることができ、また、50%累積粒径(体積基準)が1μm未満で、BET比表面積が11〜20m2/g、普通には15m2/g〜20m2/gの焼結特性等に優れた微粒でSi≦5ppm、Na≦0.5ppm、K≦0.5ppm、Ca≦0.5ppm、Fe≦0.5ppm、Mg≦0.5ppm、Zn≦0.5ppm、Al≦1ppm、Zr≦0.5ppmと極めて不純物の少ない高純度の酸化ガリウムが得られる。
以下、本発明を実施例で更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例、比較例において示すオキシ水酸化ガリウム、及び酸化ガリウムの不純物濃度は酸化ガリウムを混酸で溶解し、標準試料添加による誘導結合プラズマ発光分析法(ICP発光分光分析法----使用機器:セイコー製SPS3000)により定量した。また水酸化ガリウムの液性はpHメーター(HORIBA pHメーターD−52)を用いて測定した。粒度分布はマイクロトラック粒度分布計MT−3000II(日機装(株)製)を用いて測定した。BET比表面積はフローソーブIII2300(MICROMETERITICS社製)を用いて測定した。焼結体密度は、焼結後の焼結体の寸法と重量を測定し、算出した。
[実施例1]
(硝酸ガリウムの製造)
2000mlのPFA(四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体樹脂)製3つ口フラスコに、アルゴン気流下、純度99.9999%の金属ガリウム250.0gと電子工業用の69%濃硝酸1500.0mlを投入し、4日間攪拌しながら溶解させた。次いでこのPFA製3つ口フラスコを95℃の湯浴で加熱することにより3.12mol/lの硝酸ガリウム水溶液1150mlを得た。
(硝酸ガリウムの製造)
2000mlのPFA(四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体樹脂)製3つ口フラスコに、アルゴン気流下、純度99.9999%の金属ガリウム250.0gと電子工業用の69%濃硝酸1500.0mlを投入し、4日間攪拌しながら溶解させた。次いでこのPFA製3つ口フラスコを95℃の湯浴で加熱することにより3.12mol/lの硝酸ガリウム水溶液1150mlを得た。
(18%アンモニア水の調整)
1000mlのPFA(四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体樹脂)製三角フラスコに電子工業用の28%アンモニア水600mlと純水300mlを加え、18%アンモニア水900mlを調整した。
1000mlのPFA(四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体樹脂)製三角フラスコに電子工業用の28%アンモニア水600mlと純水300mlを加え、18%アンモニア水900mlを調整した。
(pH=1の硝酸ガリウム水溶液の調整)
上記方法で製造した硝酸ガリウム水溶液1150mlに上記方法で調整したアンモニア水800mLと純水5850mlを加え、pH=1の硝酸ガリウム水溶液(0.46mol/l)1950mlを調整した。
上記方法で製造した硝酸ガリウム水溶液1150mlに上記方法で調整したアンモニア水800mLと純水5850mlを加え、pH=1の硝酸ガリウム水溶液(0.46mol/l)1950mlを調整した。
(20%水酸化テトラn−プロピルアンモニウム水溶液の調整)
市販の10%水酸化テトラn−プロピルアンモニウム水溶液を2倍に濃縮し得た。
市販の10%水酸化テトラn−プロピルアンモニウム水溶液を2倍に濃縮し得た。
(20%水酸化テトラn−ブチルアンモニウム水溶液の調整)
市販の10%水酸化テトラn−ブチルアンモニウム水溶液を2倍に濃縮し得た。
市販の10%水酸化テトラn−ブチルアンモニウム水溶液を2倍に濃縮し得た。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、上記方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、市販の20%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液420ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.2の水酸化ガリウム懸濁液1720mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム24.3gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、上記方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、市販の20%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液420ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.2の水酸化ガリウム懸濁液1720mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム24.3gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(24.8g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム22.0gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(24.8g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム22.0gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
[実施例2]
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液600ml、市販の20%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液480ml、および純水700mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.3の水酸化ガリウム懸濁液1780mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム26.5gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液600ml、市販の20%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液480ml、および純水700mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.3の水酸化ガリウム懸濁液1780mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム26.5gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(26.5g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム23.5gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(26.5g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム23.5gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
[実施例3]
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、実施例1と同様の方法で得られた20%水酸化テトラn−プロピルアンモニウム水溶液500ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.5の水酸化ガリウム懸濁液1800mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム23.4gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、実施例1と同様の方法で得られた20%水酸化テトラn−プロピルアンモニウム水溶液500ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.5の水酸化ガリウム懸濁液1800mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム23.4gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(23.4g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム20.8gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(23.4g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム20.8gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
[実施例4]
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液600ml、実施例1と同様の方法で得られた20%水酸化テトラn−ブチルアンモニウムアンモニウム水溶液500ml、および純水700mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.4の水酸化ガリウム懸濁液1800mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム23.0gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液600ml、実施例1と同様の方法で得られた20%水酸化テトラn−ブチルアンモニウムアンモニウム水溶液500ml、および純水700mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.4の水酸化ガリウム懸濁液1800mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム23.0gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(23.0g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム20.4gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(23.0g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム20.4gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
[実施例5]
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、市販の20%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液420ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.2の水酸化ガリウム懸濁液1720mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム24.5gを得た。また、混合時の液温上昇は2℃であった。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、市販の20%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液420ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.2の水酸化ガリウム懸濁液1720mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム24.5gを得た。また、混合時の液温上昇は2℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(24.5g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム21.8gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(24.5g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム21.8gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表1に示す。
[比較例1]
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液920ml、製造例2で調整したアンモニア水200ml、および純水780mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.8の水酸化ガリウム懸濁液1900mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム39.2gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液920ml、製造例2で調整したアンモニア水200ml、および純水780mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.8の水酸化ガリウム懸濁液1900mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム39.2gを得た。また、混合時の液温上昇は5℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(39.2g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム33.9gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表2に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(39.2g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム33.9gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表2に示す。
[比較例2]
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、市販の20%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液420ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.2の水酸化ガリウム懸濁液1720mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム25.0gを得た。また、混合時の液温上昇は10℃であった。
(オキシ水酸化ガリウムの製造)
2000mlのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製フラスコに、実施例1と同様の方法で得られた硝酸ガリウム水溶液500ml、市販の20%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液420ml、および純水800mlを加え、室温下、PTFE製の攪拌棒、攪拌羽根で30分間攪拌し、pHが9.2の水酸化ガリウム懸濁液1720mlを得た。次いで、得られた懸濁液を60℃の油浴で加熱攪拌を24時間行ない、オキシ水酸化ガリウムの懸濁液を得た。この懸濁液を静置し、オキシ水酸化ガリウムを沈殿させた後、上澄み液を除去し、ついでオキシ水酸化ガリウムに純水1000mlを添加し、攪拌洗浄後、洗浄水を排出した。純水1000mlによる洗浄操作を5回行なった。5回目の洗浄後、オキシ水酸化ガリウムを懸濁する洗浄水全量を直径150mmの桐山ロート(桐山濾紙No.5C)を用いて、吸引濾過した。次いで、吸引濾過後のオキシ水酸化ガリウム全量を140℃で15時間乾燥し、オキシ水酸化ガリウム25.0gを得た。また、混合時の液温上昇は10℃であった。
(酸化ガリウムの製造)
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(25.0g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム22.5gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表2に示す。
上記方法で得られたオキシ水酸化ガリウム全量(25.0g)を、純度99.9%以上の高純度アルミナ製ルツボに入れ、これを焼成炉で温度800℃で4時間焼成し、酸化ガリウム22.5gを得た。得られた酸化ガリウムの50%累積粒径、BET比表面積、不純物濃度を表2に示す。
[参考例1]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例1で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例1で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例2]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例2で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例2で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例3]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例3で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例3で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例4]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例4で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例4で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例5]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例5で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
実施例5で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表1に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例6]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例1で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例1で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例7]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例2で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例2で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例8]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例3で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例3で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
[参考例9]
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例4で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
(酸化ガリウム焼結体の製造)
比較例4で得られた酸化ガリウム(7.0g)を、圧力70.7MPaで円盤状にプレス成型し、直径30mmの成型体を得た。これを1400℃、5時間、大気中で焼成し、焼結体を得た。得られた焼結体の密度および相対密度を表2に示す。尚、相対密度は酸化ガリウムの真密度(5.95g/cm3)を用いて下記式から算出した。
相対密度(%)=酸化ガリウム焼結体の密度/5.95×100
上記実施例から明らかな如く、本発明によれば極めて簡単な方法で、焼結体原料として用いた場合、高い焼結密度を有する微粒の酸化ガリウムを操作性よく得ることが可能であり、その産業上の価値は頗る大である。
Claims (4)
- ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液を混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得る工程と、得られた水酸化ガリウムをpH8〜10の範囲で60℃以上の温度で1時間以上保持しオキシ水酸化ガリウムを得る熱処理工程と、該熱処理により得られたオキシ水酸化ガリウムを濾別、洗浄後、乾燥、焼成し酸化ガリウムを得る工程からなる酸化ガリウムの製造方法において、ガリウムを含有する酸性水溶液と塩基性水溶液として水酸化有機アンモニウム水溶液を、液温上昇8℃以下を保持しながら混合し、pHを8〜10の範囲に調整し水酸化ガリウムを得ることを特徴とする酸化ガリウムの製造方法。
- ガリウムを含有する酸性水溶液として、濃度1.5mol/l以下の硝酸ガリウム水溶液を用いることを特徴とする請求項1または2記載の酸化ガリウムの製造方法。
- 水酸化ガリウムの熱処理工程における水酸化ガリウムと接触する部位に、フッ素含有樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸化ガリウムの製造方法。
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-
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