JP2011159074A - 貨幣処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速処理化と低環境負荷化とを両立させること。
【解決手段】モード切替部が、搬送路を第1の搬送速度で駆動させる第1のモードと、前記搬送路を前記第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で駆動させる第2のモードとの間で動作モードを切り替え、駆動制御部が、モード切替部によって切り替えられた動作モードに対応する搬送速度で搬送路を駆動させるように貨幣処理装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、貨幣の入出金処理を行う貨幣処理装置に関し、特に、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることができる貨幣処理装置に関する。
従来、銀行等の金融機関の窓口には、貨幣の入出金処理を行う貨幣処理装置が設置されている。この貨幣処理装置は、入金口に投入された貨幣を金種や真偽等の識別を行ったうえで収納部へ収納するとともに、収納された貨幣をユーザからの操作に応じて出金口へ投出する装置である(たとえば、特許文献1参照)。
また、近年では、かかる貨幣処理装置に対して高速処理化の要求が高まっている。ここで、高速処理化とは、たとえば、貨幣の搬送速度や操出速度の高速化あるいは貨幣識別処理の高速化等を示す。
特開2008−310552号公報
近年では、環境に対する関心の高まりから貨幣処理装置に対して高速処理化だけでなく低環境負荷化の要求も高まりつつあるが、従来の貨幣処理装置には、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることが困難であるという問題がある。ここで、低環境負荷化とは、たとえば、省電力化や低騒音化など地球環境や生活環境への負荷を少なくすることを示す。
具体的には、高速処理化を実現しようとした場合には、貨幣処理装置内のモータやアクチュエータとった駆動部を高速で動作させる必要がある。このように駆動部を高速で動作させた場合、駆動部の各部にかかる摩擦力等が増大し、エネルギーロスが大きくなる結果、省電力化を図ることが困難となる。
また、駆動部を高速で動作させた場合には、たとえば、搬送される紙幣を整列させた状態で集積するための羽根車(札叩きゴム)やその他の回転部材等から発生する騒音が大きくなるため、低騒音化を図ることも困難となる。
これらのことから、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることができる貨幣処理装置をいかにして実現するかが大きな課題となっている。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであって、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることができる貨幣処理装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、貨幣を搬送する搬送路を有する貨幣処理装置であって、前記搬送路を第1の搬送速度で駆動させる第1のモードと、前記搬送路を前記第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で駆動させる第2のモードとの間で動作モードを切り替えるモード切替手段と、前記モード切替手段によって切り替えられた動作モードに対応する搬送速度で前記搬送路を駆動させる駆動制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、入金された貨幣あるいは出金すべき貨幣の量を検知する貨幣量検知手段をさらに備え、前記モード切替手段は、前記貨幣量検知手段によって検知された貨幣の量が所定量以下である場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替えることを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記モード切替手段は、同一店舗内に設置された所定の機器からの情報に基づき、店舗の混雑度合いが所定以下であると判定した場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替えることを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記モード切替手段は、同一店舗内に設置され顧客に対して整理券を発行する整理券発行機から通知される前記整理券の発行履歴に基づき、前記整理券の発行頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替えることを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記モード切替手段は、店舗の入口に設置された自動ドアの開閉を検知する開閉検知センサから通知される前記自動ドアの開閉履歴に基づき、前記自動ドアの開閉頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替えることを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、周囲の騒音レベルを測定する騒音レベル測定手段をさらに備え、前記モード切替手段は、前記騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルが所定の値以下である場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記搬送路を各搬送速度で搬送させた場合に発生する騒音レベルを当該搬送速度と対応付けて記憶する記憶手段をさらに備え、前記駆動制御手段は、前記動作モードが第2のモードである場合に、前記騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルが、前記第2の搬送速度と対応付けられた騒音レベルよりも低いならば、前記騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルと対応付けられた搬送速度で前記搬送路を駆動させることを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記モード切替手段は、現在日時が予め設定された条件と一致した場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、モード切替手段が、搬送路を第1の搬送速度で駆動させる第1のモードと、搬送路を第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で駆動させる第2のモードとの間で動作モードを切り替え、駆動制御手段が、モード切替手段によって切り替えられた動作モードに対応する搬送速度で搬送路を駆動させることとしたため、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、貨幣量検知手段が、入金された貨幣あるいは出金すべき貨幣の量を検知し、モード切替手段が、貨幣量検知手段によって検知された貨幣の量が所定量以下である場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることとしたため、貨幣を高速で処理する必要がない場合に省電力化および低騒音化を図りつつ貨幣を処理することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、モード切替手段が、同一店舗内に設置された所定の機器からの情報に基づき、店舗の混雑度合いが所定以下であると判定した場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることとしたため、店舗内が空いている場合には低環境負荷化を図ることのできる第2のモードで駆動させるとともに混雑している場合には紙幣を高速で処理可能な第1のモードで駆動させることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、モード切替手段が、同一店舗内に設置され顧客に対して整理券を発行する整理券発行機から通知される整理券の発行履歴に基づき、整理券の発行頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることとしたため、整理券の発行頻度によって店舗内の混雑具合を判定でき、店舗内が空いている場合には低環境負荷化を図ることのできる第2のモードで駆動させるとともに混雑している場合には紙幣を高速で処理可能な第1のモードで駆動させることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、モード切替手段が、店舗の入口に設置された自動ドアの開閉を検知する開閉検知センサから通知される自動ドアの開閉履歴に基づき、自動ドアの開閉頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることとしたため、自動ドアの開閉頻度によって店舗内の混雑具合を判定でき、店舗内が空いている場合には低環境負荷化を図ることのできる第2のモードで駆動させるとともに混雑している場合には紙幣を高速で処理可能な第1のモードで駆動させることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、騒音レベル測定手段が、周囲の騒音レベルを測定し、モード切替手段が、騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルが所定の値以下である場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることとしたため、低騒音化を適切なタイミングで実現することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、記憶手段が、搬送路を各搬送速度で搬送させた場合に発生する騒音レベルを当該搬送速度と対応付けて記憶しておき、駆動制御手段が、動作モードが第2のモードである場合に、騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルが、第2の搬送速度と対応付けられた騒音レベルよりも低いならば、騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルと対応付けられた搬送速度で搬送路を駆動させることとしたため、貨幣処理装置による騒音レベルを周囲の状況に合わせて低下させることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、モード切替手段が、現在日時が予め設定された条件と一致した場合に、動作モードを第2のモードへ切り替えることとしたため、貨幣処理装置が設置される店舗の状況等に応じて予め設定しておいた最適なタイミングで動作モードを自動的に切り替えることができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係る貨幣処理手法の概要を示す図である。 図2は、本実施例に係る紙幣処理装置の全体構成を示す図である。 図3は、本実施例に係る紙幣処理装置の機能構成を示すブロック図である。 図4は、エコモードへの切替条件の一例を示す図である。 図5は、モード設定情報の一例を示す図である。 図6は、パラメータの設定変更操作の一例を示す図である。 図7は、モード切替部の他の動作例を示す図である。 図8は、本実施例に係る紙幣処理装置の処理手順を示すフローチャートである。 図9は、本実施例に係る紙幣処理装置を含むネットワーク構成を示す図である。 図10は、エコモードへの切替条件の他の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る貨幣処理装置の実施例を詳細に説明する。
まず、実施例の詳細な説明に先立って、本発明に係る貨幣処理手法の概要について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る貨幣処理手法の概要を示す図である。なお、同図の(A)には、本発明に係る貨幣処理手法で用いられる2つの動作モードを示し、同図の(B)には、各動作モードへの切り替え動作を示している。
同図に示したように、本発明に係る貨幣処理手法では、貨幣の搬送速度および操出速度が異なる複数の動作モードを備えることによって、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることとした点に特徴を有する。
具体的には、同図の(A)に示したように、本発明に係る貨幣処理手法では、貨幣処理装置に対して「通常モード」および「エコモード」の2つの動作モードを設けている。ここで、「通常モード」とは、貨幣を搬送する搬送路や貨幣を搬送路へ操出する操出部を通常の搬送速度および操出速度で駆動させる動作モードを示す。一方、「エコモード」とは、搬送路や操出部を通常モードよりも遅い搬送速度および操出速度で駆動させる動作モードを示す。
すなわち、動作モードが通常モードである場合には、搬送路や操出部がエコモードよりも早い搬送速度および操出速度で駆動することとなるため、貨幣の入金処理や出金処理をエコモードと比較して高速で行うことができる。
一方、動作モードがエコモードである場合には、搬送路や操出部が通常モードよりも遅い速度で駆動することとなる。ここで、搬送路や操出部を通常モードよりも遅い速度で駆動させると、貨幣処理装置内のモータやアクチュエータとった駆動部にかかる摩擦力等が減少するため、通常モード時と比較してエネルギーロスを少なくすることができる。したがって、搬送路や操出部をエコモードで駆動させることによって省電力化を図ることができる。
また、動作モードがエコモードである場合には、搬送路や操出部を駆動させるためのローラや、搬送される紙幣を整列した状態で集積するための羽根車(以下、「札叩きゴム」と記載する)といった回転部材の回転数が少なくなる。このため、これら回転部材から発生する音の周波数が低くなり音圧レベルが低下する結果、貨幣処理装置によって発生する騒音レベルを低減することができる。すなわち、搬送路や操出部をエコモードで駆動させることによって低騒音化を図ることも可能である。
このように、本発明に係る貨幣処理手法では、搬送路および操出部を第1の速度で駆動させる通常モード(第1のモード)と、搬送路および操出部を第1の速度よりも遅い第2の速度で駆動させるエコモード(第2のモード)との間で動作モードを切り替え、切り替えた動作モードに対応する速度で搬送路および操出部を駆動させることとしたため、貨幣処理装置の高速処理化および低環境負荷化を両立させることができる。
なお、本発明に係る貨幣処理手法によれば、動作モードをエコモードとした場合に、回転部材の回転数が下がり各部の磨耗が抑制される結果、消耗部品や貨幣処理装置自体の寿命を延ばすことができるため、この点からも低環境負荷化が実現されていると言える。
ところで、本発明に係る貨幣処理手法では、これらの動作モードを様々な要因に基づいて切り替えることとしている。具体的には、同図の(B)に示したように、本発明に係る貨幣処理手法では、貨幣処理装置自体に生じた要因(内的要因)や貨幣処理装置外からの要因(外的要因)に基づき、動作モードを切り替えるか否かの切替判定を行う(同図の(B−1)参照)。そして、本発明に係る貨幣処理手法では、切替判定の結果に応じて動作モードを通常モードあるいはエコモードへ切り替える(同図の(B−2)参照)。
ここで、本発明に係る貨幣処理手法では、内的要因として、ユーザ操作によるモード切替指示のほか、入金貨幣数あるいは出金貨幣数に応じて動作モードの切り替えることもできる。たとえば、本発明に係る貨幣処理手法では、貨幣処理装置に対して大量の貨幣が投入された場合、あるいは、貨幣処理装置から大量の貨幣を出金する場合には、動作モードを通常モードへ切り替えることによって、これら大量の貨幣を高速で処理することができる。
一方、貨幣処理装置へ入金された貨幣の数あるいは貨幣処理装置から出金する貨幣の数が比較的少ない場合には、動作モードをエコモードへ切り替えることによって、省電力化および低騒音化を図りつつ貨幣を処理することができる。このように、処理対象となる貨幣の数に応じて適切な動作モードへ切り替えることによって、ユーザにとっての利便性を損なうことなく、高速処理化と低環境負荷化との両立を実現することができる。
また、本発明に係る貨幣処理手法では、外的要因として、貨幣処理装置に接続する上位装置からの遠隔指示のほか、貨幣処理装置が設置された店舗への来客数あるいは貨幣処理装置の周囲の騒音レベル等に応じて動作モードの切り替えを行うこともできる。これらの詳細については実施例において後述することとする。
なお、これまでは、搬送路および操出部の駆動速度を遅くすることによって低環境負荷化を実現する場合について説明したが、これに限ったものではない。たとえば、本発明に係る貨幣処理手法では、動作モードがエコモードである場合に、各種操作ボタンの照明や表示部のバックライトといった照明部の照明時間を短くしたり照明の明るさを暗くしたりする照明制御を併せて行うこととしてもよい。これによって、更なる省電力化を図ることができる。また、動作モードがエコモードである場合には、省電力状態(スリープ状態)となるまでの時間を短くすることとしてもよい。
また、これまでは、動作モードが通常モードおよびエコモードの2つである場合について説明したが、これに限ったものではなく、動作モードの数は3つ以上であってもよい。また、各動作モードにおける搬送速度や操出速度等は、ユーザにより任意に設定変更可能としてもよい。かかる場合、設定される搬送速度や操出速度に対応した消費電力削減率あるいは騒音削減率を表示部に対して表示させることとすれば、ユーザが、どの程度の省電力化あるいは低騒音化が期待できるかを確認しながら搬送速度や操出速度を設定することができる。
以下では、図1を用いて説明した貨幣処理手法を適用した貨幣処理装置についての実施例を詳細に説明する。なお、以下では、貨幣処理装置の一例として、紙幣の入出金処理を行う紙幣処理装置を用いて説明する。ただし、本発明に係る貨幣処理装置は、紙幣処理装置だけでなく硬貨の入出金処理を行う硬貨処理装置や紙幣および硬貨の入出金処理を行う貨幣処理装置に対しても適用することができる。また、本発明に係る貨幣処理装置は、貨幣の入金処理のみを行う入金処理装置や貨幣の出金処理のみを行う出金処理装置に対しても適用することができる。
図2は、本実施例に係る紙幣処理装置の全体構成を示す図である。同図に示すように、本実施例に係る紙幣処理装置1は、入金口11と、識別計数部12と、出金口13と、リジェクト口14と、一時保留部15と、搬送路16と、スタッカ17a〜17eと、精査カセット18とを含んでいる。
入金口11は、装置の天面を凹状に窪ませて開口を形成したボックスであり、ボックスの底面に設けられたローラ等の操出部11aによって入金紙幣を1枚ずつ装置内部の搬送路16へと繰り込む。また、入金口11には、入金口11に投入された紙幣の量を検知するための入金量検知センサ(図示せず)が設けられている。
ここで、入金量検知センサとしては、たとえば、入金口11に載積された紙幣の重量を検知する重量センサあるいは入金口11に積載された紙幣の高さが所定の高さ以上となったことを検知する赤外線センサ等を用いることができる。このように、入金量検知センサは、入金された紙幣のおおよその枚数が特定できるものであればよい。
識別計数部12は、搬送路16によって搬送される紙幣を識別する紙幣識別機である。具体的には、識別計数部12は、搬送路16によって搬送されてきた紙幣に対して金種判定、真偽判定、正損判定、表裏判定あるいは天地判定といった各種の鑑別を行う。なお、真偽判定とは、紙幣が本物か偽物かを判定することを示す。また、正損判定とは、本物の紙幣のうち状態のよい紙幣(正券)か汚れや損傷がある紙幣(損券)かを判定することを示す。
出金口13は、入金口11と同様に開口が形成されたボックスであり、図示しない操作部への操作に応じて装置内部から投出された出金紙幣が集積される。また、出金口13には、出金口13へ投出した紙幣を整列した状態で集積する札叩きゴム13aが設けられている。
リジェクト口14は、入金口11や出金口13と同様に開口が形成されたボックスであり、入金紙幣のうち識別計数部12によって不適正と識別された紙幣(偽券、損券あるいは識別不能紙幣)が集積される。かかるリジェクト口14には、同図に示したように、出金口13と同様の札叩きゴム14aが設けられている。一時保留部15は、出金処理時に不適正と識別された出金紙幣を一時的に保留する保留部であり、一時保留部15内へ紙幣を繰り入れる機構および繰り入れた紙幣を一時保留部15外へ繰り出す機構を有している。かかる一時保留部15には、同図に示したように、入金口11と同様の操出部15aが設けられている。
搬送路16は、紙幣を表裏両側から挟持して一枚ずつ搬送するベルトコンベアである。具体的には、搬送路16は、入金口11、識別計数部12、出金口13、リジェクト口14、一時保留部15、スタッカ17a〜17eおよび精査カセット18を相互に接続し、これら各部の間で紙幣の搬送を行う。
スタッカ17a〜17eは、紙幣を金種ごとに収納する収納部である。たとえば、紙幣処理装置1は、識別計数部12によって千円札と識別された紙幣を搬送路16を介してスタッカ17aへ収納し、二千円札と識別された紙幣をスタッカ17bへ収納する。同様に、紙幣処理装置1は、識別計数部12によって五千円札と識別された紙幣を搬送路16を介してスタッカ17cへ収納し、一万円札と識別された紙幣を搬送路16を介してスタッカ17dへ収納する。また、紙幣処理装置1は、識別計数部12によって偽券、損券あるいは識別不能と判定された紙幣をリジェクト口14へ投出する。
また、ユーザから出金操作を受け付けた場合には、紙幣処理装置1は、操作に応じた紙幣をスタッカ17a〜17dから繰り出し、搬送路16を介して出金口13から投出する。なお、紙幣処理装置1は、スタッカ17a〜17dから繰り出した紙幣を再度識別計数部12で識別し、不適切な紙幣が混在している場合には、かかる不適切な紙幣を一時保留部15で一時的に保留したのち、スタッカ17a〜17dの下部に設けられた図示しない集積部へ投出する。
精査カセット18は、紙幣処理装置1に対して脱着可能な現金カセットであり、紙幣詰まりなどが原因でスタッカ17a〜17eの収納枚数が不確定となった場合にそのスタッカの収納枚数を精査する機能を有する。なお、精査カセット18は、スタッカ17a〜17eと同様に紙幣を収納するとともに収納した紙幣を搬送路16へ繰り出すことも可能である。
次に、本実施例に係る紙幣処理装置1の機能構成について図3を用いて説明する。図3は、本実施例に係る紙幣処理装置の機能構成を示すブロック図である。なお、同図には、紙幣処理装置1の特徴を説明するために必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
同図に示すように、本実施例に係る紙幣処理装置1は、操作表示部111と、入金量検知センサ112と、騒音レベル測定部113と、駆動部114と、照明部115と、制御部120と、記憶部130とを備えている。また、制御部120は、切替判定部120aと、モード切替部120bと、駆動制御部120cと、照明制御部120dとを備え、記憶部130は、切替条件130aと、モード設定情報130bとを記憶している。
操作表示部111は、ユーザからの各種操作を受け付ける入力装置と各種情報を表示するディスプレイとを含んで構成される。具体的には、操作表示部111は、動作モードの切替操作やスタッカ17a〜17eに収納されている紙幣の出金操作等を受け付ける。
また、操作表示部111は、モード切替操作や出金操作を受け付けると、モード切替指示や出金指示を切替判定部120aへ通知する。ここで、モード切替指示には、通常モードまたはエコモードのどちらに切り替えるかを示す情報が含まれている。また、出金指示には、どの金種の紙幣を何枚投出するかを示す情報が含まれている。なお、モード切替操作は、所定の設定画面にて行ってもよいし、モード切替のための専用ボタンの押下によって行ってもよい。
また、操作表示部111は、エコモードに関する各種パラメータの変更操作を受け付けた場合には、変更操作がなされた旨をモード切替部120bへ通知する。また、操作表示部111は、入金口11へ投入した紙幣の入金開始操作を受け付けた場合あるいは出金操作を受け付けた場合には、入金開始指示や出金指示を駆動制御部120cへ通知する。
入金量検知センサ112は、入金口11に投入された紙幣のおおよその数を検知するためのセンサである。この入金量検知センサ112は、入金口11に載積された紙幣の重量あるいは入金口11に載積された紙幣が所定の高さ以上であることを示す検知結果を切替判定部120aへ通知する。
騒音レベル測定部113は、紙幣処理装置1の外周の所定位置に設けられた集音部を用いて周囲の騒音レベルを測定する測定部であり、測定によって得られた騒音レベルを切替判定部120aへ通知する。なお、騒音レベル測定部113は、紙幣処理装置1が入金処理あるいは出金処理を行っていない場合にのみ周囲の騒音レベルを測定するのが望ましい。これは、紙幣処理装置1が入金処理中あるいは出金処理中である場合には、周囲の騒音を正確に測定できないおそれがあるためである。
駆動部114は、搬送路16や操出部11a,15a、札叩きゴム13a,14a等を駆動させる駆動部であり、駆動制御部120cによって制御される。照明部115は、操作表示部111に設けられた各種操作ボタンやディスプレイを照明する照明部であり、照明制御部120dによって制御される。
制御部120は、動作モードの切替判定および切り替え、駆動部114の駆動制御、照明部115の照明制御といった処理を行う処理部である。切替判定部120aは、操作表示部111や入金量検知センサ112あるいは騒音レベル測定部113から受け取った情報を記憶部130に記憶された切替条件と照らし合わせることによって、動作モードを切り替えるか否かを判定する処理部である。また、切替判定部120aは、動作モードを切り替えるべきと判定した場合に、動作モードの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
ここで、切替判定部120aによる切替判定処理の動作例について図4を用いて説明する。図4は、エコモードへの切替条件の一例を示す図である。同図に示すように、切替判定部120aは、操作表示部111へのモード切替操作に応じて動作モードを切り替える(同図の(T1)参照)。具体的には、切替判定部120aは、操作表示部111からモード切替指示を受け取った場合に、かかるモード切替指示に応じた動作モードへの切り替え指示をモード切替部120bに対して行う。
また、切替判定部120aは、曜日や時間帯に応じて動作モードの切り替えを判定してもよい(同図の(T2)参照)。具体的には、記憶部130には、切替条件130aとして、各曜日あるいは各時間帯と動作モードとが対応付けて記憶される。そして、切替判定部120aは、曜日や時間帯が切り替わった場合に、切替条件130aを参照して、現在の曜日あるいは時間帯に対応する動作モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
ここで、来客数が少ない曜日や時間帯では通常モードで駆動させ、それ以外の曜日や時間帯ではエコモードで駆動させることとすれば、来客数が多いにもかかわらずエコモードで駆動することによって顧客の回転率が低下したり、あるいは、来客数が少ないにもかかわらず通常モードで駆動することによって無駄な消費電力を消費したりすることを防止できる。また、紙幣処理装置1をエコモードで駆動させることで、紙幣処理装置1によって発生する騒音レベルを低下させることができる。
このように、現在日時が予め設定された条件と一致した場合に、動作モードをエコモードへ切り替えることとしたため、紙幣処理装置1が設置される店舗の状況等に応じて予め設定しておいた最適なタイミングで動作モードを自動的に切り替えることができる。
また、切替判定部120aは、投入された紙幣の量に応じて動作モードの切り替えを判定してもよい(同図の(T3)参照)。具体的には、記憶部130には、切替条件130aとして、入金口11へ投入される紙幣の重量の閾値が記憶されている。そして、切替判定部120aは、入金量検知センサ112から紙幣の重量に関する情報を受け取った場合に、受け取った情報によって示される紙幣の重量が上記の閾値以下であるならば、エコモードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
このように、入金量検知部112によって検知された貨幣の量が所定量以下である場合に、動作モードをエコモードへ切り替えることによって、省電力化および低騒音化を図りつつ貨幣を処理することができる。
一方、切替判定部120aは、受け取った情報によって示される紙幣の重量が上記の閾値よりも多い場合には、通常モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。すなわち、紙幣処理装置1に対して大量の紙幣が投入された場合に、動作モードを通常モードへ切り替えることで、これら大量の紙幣を高速で処理することができる。
なお、入金量検知センサ112が、入金口11に積載された紙幣の高さが所定の高さ以上となったことを検知する赤外線センサである場合、切替判定部120aは、かかる検知結果を入金量検知センサ112から受け取ったならば、通常モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行うこととすればよい。
また、切替判定部120aは、操出する紙幣の枚数に応じて動作モードの切り替えを判定してもよい(同図の(T4)参照)。具体的には、記憶部130には、切替条件130aとして、出金口13へ投出される紙幣の枚数の閾値が記憶されている。そして、切替判定部120aは、操作表示部111から出金指示を受け取った場合に、受け取った出金指示に含まれる出金紙幣の枚数が上記の閾値以下であるならば、エコモードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
一方、切替判定部120aは、受け取った出金指示に含まれる出金紙幣の枚数が上記の閾値よりも多い場合には、通常モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。このように、処理対象となる紙幣の量あるいは数に応じて適切な動作モードへ切り替えることによって、ユーザにとっての利便性を損なうことなく、通常モードによる高速処理化とエコモードによる低環境負荷化との両立を実現することができる。
また、切替判定部120aは、騒音レベル測定部113によって測定された装置周囲の騒音レベルに応じて動作モードの切り替えを判定してもよい(同図の(T5)参照)。具体的には、記憶部130には、切替条件130aとして、騒音レベルの閾値が記憶されている。そして、切替判定部120aは、騒音レベル測定部113から受け取った騒音レベルが上記の閾値以下である場合に、エコモードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
一方、切替判定部120aは、騒音レベル測定部113から受け取った騒音レベルが上記の閾値よりも高い場合には、通常モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。このように、騒音レベル測定部113よって測定された騒音レベルが所定の値以下である場合に、動作モードをエコモードへ切り替えることとすれば、低騒音化を適切なタイミングで実現することができる。
図3へ戻り、モード切替部120bについて説明する。モード切替部120bは、切替判定部120aから動作モードの切替指示を受けた場合に、モード設定情報130bを更新することによって通常モードとエコモードとの間で動作モードの切り替えを行う処理部である。ここで、モード設定情報130bについて図5を用いて説明する。図5は、モード設定情報130bの一例を示す図である。
同図に示すように、モード設定情報130bは、「動作モード」ごとに、「搬送速度」項目、「操出速度」項目、「照明レベル」項目、「照明時間」項目および「設定フラグ」項目を関連付けた情報である。ここで、「搬送速度」項目は、搬送路16による紙幣の搬送速度に関する情報が格納される項目である。同図では、「通常モード」と対応付けて「1600mm/秒」が格納され、「エコモード」と対応付けて「1200mm/秒」が格納されている。
また、「操出速度」項目は、操出部11a,15aによる紙幣の操出速度に関する情報が格納される項目である。同図では、「通常モード」と対応付けて「10枚/秒」が格納され、「エコモード」と対応付けて「7枚/秒」が格納されている。このように、エコモードには、通常モードよりも遅い搬送速度および操出速度が対応付けられている。
また、「照明レベル」項目は、照明部115による照明の明るさに関する情報が格納される項目である。同図では、「通常モード」と対応付けて「明」が格納され、「エコモード」と対応付けて「暗」が格納されている。
また、「照明時間」項目は、照明部115による照明時間に関する情報が格納される項目である。同図では、「通常モード」と対応付けて「10秒」が格納され、「エコモード」と対応付けて「5秒」が格納されている。このように、エコモードには、通常モードよりも暗い照明レベルおよび通常モードよりも短い照明時間が対応付けられている。
また、「設定フラグ」項目は、現在設定中の動作モードを示すフラグ情報が格納される項目である。同図では、「通常モード」と対応付けて「あり」が格納され、「エコモード」と対応付けて「なし」が格納されている。これは、現在設定中の動作モードが「通常モード」であることを示している。
モード切替部120bは、切替判定部120aから動作モードの切替指示を受けた場合に、モード設定情報130bのうち「設定フラグ」項目を更新することによって動作モードの切り替えを行う。
ところで、同図に示したエコモードに対応する「搬送速度」、「操出速度」、「照明レベル」、「照明時間」といった各種のパラメータは、ユーザによって任意に設定変更することができる。具体的には、操作表示部111がパラメータの変更操作を受け付けると、変更操作がなされた旨をモード切替部120bへ通知する。そして、モード切替部120bは、操作表示部111から受け取った情報に応じて、モード設定情報130bの各パラメータを変更する。
このとき、設定される搬送速度や操出速度に対応した消費電力削減率あるいは騒音削減率を操作表示部111に対して表示させることとしてもよい。以下では、かかる場合について図6を用いて説明しておく。図6は、パラメータの設定変更操作の一例を示す図である。
なお、ここでは、一例として、搬送速度の設定変更を行う場合について説明する。同図の(A)には、各搬送速度に対応する消費電力および騒音レベルに関する実測データを示しており、同図の(B)には、動作モードの設定画面の一例を示している。
同図の(A)に示したように、記憶部130には、搬送路16の搬送速度ごとに、「消費電力」項目、「消費電力削減率」項目、「騒音レベル」項目および「騒音削減率」項目が記憶されている。ここで、「消費電力」項目は、対応する搬送速度で搬送路16を搬送させた場合の紙幣処理装置1全体の消費電力に関する実測データが格納される項目である。また、「消費電力削減率」項目は、搬送速度「1600mm/秒」時の消費電力を100%とした場合における消費電力の削減率に関する情報が格納される項目である。
また、「騒音レベル」項目は、対応する搬送速度で搬送路16を搬送させた場合の紙幣処理装置1の騒音レベルに関する実測データが格納される項目である。また、「騒音削減率」項目は、搬送速度「1600mm/秒」時の騒音レベルを100%とした場合における騒音レベルの削減率に関する情報が格納される項目である。
そして、ユーザが搬送速度の設定変更を行う場合、操作表示部111には、同図の(B)に示したように、設定した搬送速度に対応する消費電力削減率および騒音削減率が表示される。たとえば、ユーザによって、エコモード時の搬送速度が通常モード時の搬送速度(1600mm/秒)の50%すなわち800mm/秒に設定されたとする(同図の(B−1)参照)。かかる場合、操作表示部111には、設定された搬送速度800mm/秒に対応する表示電力削減率「15%」および騒音削減率「30%」がそれぞれ表示される(同図の(B−2),(B−3)参照)。
このように、設定される搬送速度に対応した消費電力削減率や騒音削減率を操作表示部111に対して表示させることによって、ユーザが、どの程度の省電力化あるいは低騒音化が期待できるかを確認しながら設定変更操作を行うことができる。
図3に戻り、駆動制御部120cについて説明する。駆動制御部120cは、操作表示部111から入金開始指示または出金指示を受け取った場合に、モード設定情報130bを参照して現在設定中の動作モードに対応する搬送速度および操出速度で駆動部114を駆動させる処理部である。
具体的には、駆動制御部120cは、設定フラグ「あり」が「通常モード」に対して対応付けられている場合には、駆動部114に対して搬送路16を搬送速度1600mm/秒で駆動させるとともに操出部11a,15aを操出速度10枚/秒で操出させる。一方、駆動制御部120cは、設定フラグ「あり」が「エコモード」に対して対応付けられている場合には、駆動部114に対して搬送路16を搬送速度1200mm/秒で駆動させるとともに操出部11a,15aを操出速度7枚/秒で操出させる。
照明制御部120dは、操作表示部111に対して何かしらの操作がなされた場合に、モード設定情報130bを参照して現在設定中の動作モードに対応する照明レベルおよび照明時間で照明部115を照明させる処理部である。
具体的には、照明制御部120dは、設定フラグ「あり」が「通常モード」に対して対応付けられている場合には、操作表示部111の操作ボタンやディスプレイを照明レベル「明」で「10秒間」照明し続ける。一方、照明制御部120dは、設定フラグ「あり」が「エコモード」に対して対応付けられている場合には、操作表示部111の操作ボタンやディスプレイを照明レベル「暗」で「5秒間」照明し続ける。
このように、動作モードがエコモードである場合に、動作モードが第1のモードである場合と比較して操作表示部111の照明レベルを低くしたり照明時間を短くしたりすることとしたため、エコモードによる更なる省電力化を図ることができる。なお、動作モードがエコモードである場合には、省電力状態(スリープ状態)となるまでの時間を短くすることとしてもよく、これによっても、更なる省電力化を図ることができる。
ところで、これまでは、ユーザからの操作に応じてエコモードのパラメータを変更する場合について説明したが、これに限ったものではない。たとえば、周囲の騒音レベルに応じてエコモードのパラメータを変更することとしてもよい。以下では、かかる場合について図7を用いて説明する。図7は、モード切替部の他の動作例を示す図である。なお、同図には、一例として、周囲の騒音レベルに応じて搬送速度を変更する場合について示している。
同図に示すように、モード切替部120bは、搬送速度1200mm/秒で搬送路16を搬送させた場合における紙幣処理装置1の騒音レベルが45dBであることを図6の(A)に示した実測データから特定することができる。ここで、同図に示したように、紙幣処理装置1が入金処理および出金処理を行っていない状態で騒音レベル測定部113によって測定された装置周囲の騒音レベルが35dBであったとする。
かかる場合、モード切替部120bは、図6の(A)に示した実測データを参照して、エコモード時の搬送速度を、紙幣処理装置1の騒音レベルが周囲の騒音レベル35dBと一致するような搬送速度800mm/秒に変更する。
このように、搬送路16を各搬送速度で搬送させた場合に発生する騒音レベルを当該搬送速度と対応付けてあらかじめ記憶しておき、騒音レベル測定部113によって測定された騒音レベルが、エコモード時の搬送速度と対応付けられた騒音レベルよりも低いならば、騒音レベル測定部113によって測定された騒音レベルと対応付けられた搬送速度で搬送路16を駆動させることとすれば、紙幣処理装置1による騒音レベルを周囲の状況に合わせて低下させることができる。
次に、本実施例に係る紙幣処理装置1の具体的動作について図8を用いて説明する。図8は、紙幣処理装置1の処理手順を示すフローチャートである。なお、同図においては、入金口11へ投入された紙幣を金種ごとのスタッカ17a〜17eへ収納するまでの処理手順を示している。
同図に示すように、操作表示部111が入金開始操作を受け付けると(ステップS101)、駆動制御部120cは、モード設定情報130bを参照して動作モードがエコモードであるか否かを判定する(ステップS102)。そして、駆動制御部120cは、動作モードがエコモードであると判定した場合には(ステップS102、Yes)、エコモードに対応する搬送速度および操出速度をモード設定情報130bから取り出す(ステップS103)。
一方、動作モードがエコモードでない場合には(ステップS102、No)、駆動制御部120cは、通常モードに対応する搬送速度および操出速度をモード設定情報130bから取り出す(ステップS104)。
つづいて、駆動制御部120cは、モード設定情報130bから取り出した操出速度で入金口11の操出部11aを駆動させるとともに(ステップS105)、モード設定情報130bから取り出した搬送速度で搬送路16を駆動させる(ステップS106)。
つづいて、識別計数部12は、搬送路16によって搬送されてきた紙幣の識別計数を行う(ステップS107)。そして、紙幣処理装置1は、識別計数部12による識別結果に応じて紙幣を金種ごとのスタッカ17a〜17eへ収納して(ステップS108)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例では、モード切替部が、搬送路を第1の搬送速度で駆動させる第1のモード(通常モード)と、搬送路を第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で駆動させる第2のモード(エコモード)との間で動作モードを切り替え、駆動制御部が、モード切替部によって切り替えられた動作モードに対応する搬送速度で搬送路を駆動させることとした。したがって、高速処理化と低環境負荷化とを両立させることができる。
ところで、上述してきた実施例では、紙幣処理装置1の各部(操作表示部111や入金量検知センサ112、騒音レベル測定部113など)から入力される情報に基づいて動作モードの切り替えを判定する場合について説明してきたが、これに限ったものではない。たとえば、紙幣処理装置1の外部から入力される情報に基づいて動作モードの切り替えを判定することとしてもよい。以下では、かかる場合について説明する。図9は、本実施例に係る紙幣処理装置1を含むネットワーク構成を示す図である。
同図に示すように、紙幣処理装置1は、店舗内LAN(Local Area Network)等のネットワークを介して管理装置20と、開閉検知センサ30と、整理券発行機40と接続されている。
管理装置20は、店舗内に設置される各種の装置の管理を行う装置である。開閉検知センサ30は、店舗の入り口に設置された自動ドア31の開閉を検知するセンサである。この開閉検知センサ30は、自動ドアの開閉を検知した場合に、検知時刻を含む開閉検知結果を店舗内LANを介して紙幣処理装置1へ通知する。整理券発行機40は、店舗内に設置されるとともに店舗へ来店した顧客に対して整理券を発行する装置である。この整理券発行機40は、整理券を発行した場合に、発行時刻を含む整理券発行情報を店舗内LANを介して紙幣処理装置1へ通知する。
また、紙幣処理装置1の記憶部130には、開閉履歴130cと、整理券発行履歴130dとがさらに記憶されている。ここで、開閉履歴130cは、開閉検知センサ30から受け取った自動ドア31の開閉検知結果の履歴情報である。また、整理券発行履歴130dは、整理券発行機40から受け取った整理券発行情報の履歴である。
なお、ここでは、紙幣処理装置1が開閉履歴130cおよび整理券発行履歴130dを記憶することとしたが、これに限ったものではなく、開閉履歴130cおよび整理券発行履歴130dを管理装置20が記憶してもよい。
そして、紙幣処理装置1は、管理装置20からの指示あるいは記憶部130に記憶された開閉履歴130cや整理券発行履歴130dに基づいて動作モードの切り替えを判定する。ここで、かかる場合における切替判定部120aの動作例について図10を用いて説明する。図10は、エコモードへの切替条件の他の一例を示す図である。
同図に示すように、切替判定部120aは、管理装置20から店舗内LAN経由で通知されるモード切替指示に応じて動作モードの切り替えを判定することもできる(同図の(T6)参照)。具体的には、管理装置20の操作者は、店舗内に設置された監視カメラ等によって店舗内の混み具合を監視しており、混雑時には、管理装置20を用いて通常モードに切り替えるべき旨の情報を含んだモード切替指示を紙幣処理装置1に対して通知する。
また、切替判定部120aは、自動ドア31の開閉頻度に応じて動作モードの切り替えを判定することもできる(同図の(T7)参照)。具体的には、記憶部130には、切替条件130aとして、所定時間内における自動ドア31の開閉回数(すなわち自動ドア31の開閉頻度)の閾値が記憶されている。そして、切替判定部120aは、記憶部130の開閉履歴130cを用いて自動ドア31の開閉頻度を算出するとともに、算出した開閉頻度が上記の閾値以下である場合には、エコモードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
一方、算出した開閉頻度が上記の閾値を超えた場合には、通常モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。このように、自動ドア31の開閉履歴130cに基づき、自動ドア31の開閉頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、動作モードをエコモードへ切り替えることとすれば、店舗内が空いている場合には低環境負荷化を図ることのできるエコモードで駆動させるとともに混雑している場合には紙幣を高速で処理可能な通常モードで駆動させることができる。
なお、ここでは、自動ドア31に開閉検知センサを設けこととしたが、これに限ったものではなく、自動ドア31の近傍に人感センサを設け、かかる人感センサの検知結果を用いて動作モードの切替判定を行ってもよい。
また、切替判定部120aは、整理券の発行頻度に応じて動作モードの切替判定を行うこともできる(同図の(T8)参照)。具体的には、記憶部130には、切替条件130aとして、所定時間内における整理券の発行回数(すなわち整理券の発行頻度)の閾値が記憶されている。そして、切替判定部120aは、記憶部130の整理券発行履歴130dを用いて整理券の発行頻度を算出するとともに、算出した発行頻度が上記の閾値以下である場合には、エコモードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。
一方、算出した発行頻度が上記の閾値を超えた場合には、通常モードへの切替指示をモード切替部120bに対して行う。このように、整理券発行履歴130dに基づき、整理券の発行頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、動作モードをエコモードへ切り替えることとすれば、同図の(T7)と同様、店舗内が空いている場合には低環境負荷化を図ることのできるエコモードで駆動させるとともに混雑している場合には紙幣を高速で処理可能な通常モードで駆動させることができる。
このように、店舗内に設置される各種の機器からの情報を用いて店舗内の混雑度合いを特定し、特定した混雑度合いが所定以下である場合に動作モードを切り替えることとした。これによって、来客数が多いにもかかわらずエコモードで駆動することによって顧客の回転率が低下したり、あるいは、来客数が少ないにもかかわらず通常モードで駆動することによって無駄な消費電力を消費したりすることを防止できる。また、紙幣処理装置1をエコモードで駆動させることで、紙幣処理装置1によって発生する騒音レベルを低下させることができる。
以上のように、本発明に係る紙幣処理装置は、高速処理化と低環境負荷化とを両立させたい場合に有用である。
1 紙幣処理装置
11 入金口
11a 操出部
12 識別計数部
13 出金口
13a 札叩きゴム
14 リジェクト口
14a 札叩きゴム
15 一時保留部
15a 操出部
16 搬送路
17a〜17e スタッカ
18 精査カセット
111 操作表示部
112 入金量検知センサ
113 騒音レベル測定部
114 駆動部
115 照明部
120 制御部
120a 切替判定部
120b モード切替部
120c 駆動制御部
120d 照明制御部
130 記憶部
130a 切替条件
130b モード設定情報

Claims (8)

  1. 貨幣を搬送する搬送路を有する貨幣処理装置であって、
    前記搬送路を第1の搬送速度で駆動させる第1のモードと、前記搬送路を前記第1の搬送速度よりも遅い第2の搬送速度で駆動させる第2のモードとの間で動作モードを切り替えるモード切替手段と、
    前記モード切替手段によって切り替えられた動作モードに対応する搬送速度で前記搬送路を駆動させる駆動制御手段と
    を備えたことを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 入金された貨幣あるいは出金すべき貨幣の量を検知する貨幣量検知手段
    をさらに備え、
    前記モード切替手段は、
    前記貨幣量検知手段によって検知された貨幣の量が所定量以下である場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理装置。
  3. 前記モード切替手段は、
    同一店舗内に設置された所定の機器からの情報に基づき、店舗の混雑度合いが所定以下であると判定した場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の貨幣処理装置。
  4. 前記モード切替手段は、
    同一店舗内に設置され顧客に対して整理券を発行する整理券発行機から通知される前記整理券の発行履歴に基づき、前記整理券の発行頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替える
    ことを特徴とする請求項3に記載の貨幣処理装置。
  5. 前記モード切替手段は、
    店舗の入口に設置された自動ドアの開閉を検知する開閉検知センサから通知される前記自動ドアの開閉履歴に基づき、前記自動ドアの開閉頻度が所定の頻度以下となったと判定した場合に、前記動作モードを前記第2のモードへ切り替える
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の貨幣処理装置。
  6. 周囲の騒音レベルを測定する騒音レベル測定手段
    をさらに備え、
    前記モード切替手段は、
    前記騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルが所定の値以下である場合に、動作モードを第2のモードへ切り替える
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載の貨幣処理装置。
  7. 前記搬送路を各搬送速度で搬送させた場合に発生する騒音レベルを当該搬送速度と対応付けて記憶する記憶手段
    をさらに備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記動作モードが第2のモードである場合に、前記騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルが、前記第2の搬送速度と対応付けられた騒音レベルよりも低いならば、前記騒音レベル測定手段によって測定された騒音レベルと対応付けられた搬送速度で前記搬送路を駆動させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の貨幣処理装置。
  8. 前記モード切替手段は、
    現在日時が、予め設定された条件と一致した場合に、動作モードを第2のモードへ切り替える
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一つに記載の貨幣処理装置。
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