JP2011157514A - カチオン重合型インク - Google Patents

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Abstract

【課題】光量の小さい活性エネルギー線でも十分硬化するカチオン重合型インクを提供する。
【解決手段】カチオン重合型インクは、エポキシ基又はオキセタン基を官能基として有するモノマーを少なくとも含み、カチオン重合することで硬化する。モノマーは、官能基を1つ含む単官能基モノマーと、官能基を2つ以上含む多官能基モノマーとを少なくとも含む。単官能基モノマーの官能基当量と、多官能基モノマーの官能基当量との総計(全官能基当量)は130以上144以下である。多官能基モノマーの官能基当量の割合は、全官能基当量に対して23%以上38%以下である。このようなカチオン重合型インクは、光照射により硬化させた場合の鉛筆硬度がHB以上となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用のカチオン重合型インクに関する。
従来、紫外線などの活性エネルギー線によって架橋反応が生じ硬化するインクが、インクジェット装置等に使用されている。このようなインクの分子構造として、一般にラジカル重合型とカチオン重合型とがある。これらのうちカチオン重合型のインク(カチオン重合型インク)は、酸素阻害を受け難い、硬化収縮が少ない、被着体との密着性が良好であるといった利点を有している。従ってカチオン重合型インクが注目され、積極的に開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−179506号公報
しかしながら、上述した従来のカチオン重合型インクは、ラジカル重合型のインクと比較して、一般的に架橋重合反応の速度が遅い。従って、活性エネルギー線の光源の光量が小さい場合(例えばLEDが光源として使用された場合)、インクに照射される活性エネルギー線の積算光量が小さくなり、インクを十分硬化させることができないという問題点があった。
本発明の目的は、積算光量が小さい場合でも十分硬化するカチオン重合型インクを提供することにある。
上述の問題点を解決するために、請求項1に係る発明のカチオン重合型インクは、エポキシ基又はオキセタン基を官能基として有するモノマーを少なくとも含み、カチオン重合することで硬化するカチオン重合型インクであって、前記モノマーは、前記官能基を1つ含む単官能基モノマーと、前記官能基を2つ以上含む多官能基モノマーとを少なくとも含み、前記単官能基モノマーの官能基当量と、前記多官能基モノマーの官能基当量との総計である全官能基当量が130以上144以下であり、前記多官能基モノマーの官能基当量の割合は、前記全官能基当量に対して23%以上38%以下であることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のカチオン重合型インクは、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記モノマーは、エポキシ基を官能基として有するモノマーであるエポキシモノマーと、オキセタン基を官能基として有するモノマーであるオキセタンモノマーとを含み、前記エポキシモノマーの割合は、前記エポキシモノマーと前記オキセタンモノマーとの総計に対して40重量%以上90%重量以下であることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のカチオン重合型インクは、請求項1又は2に記載の発明の構成に加えて、前記モノマーの重合を開始させる重合開始剤をさらに含むことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のカチオン重合型インクは、請求項1から3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、積算光量500mJ/cmの条件で紫外光を照射することで前記カチオン重合型インクを硬化させた場合の鉛筆硬度がHB以上であることを特徴とする。
本発明のカチオン重合型インクは、照射される活性エネルギー線の積算光量が小さい場合でも十分硬化し、その鉛筆硬度はHB以上を示す。従って、短時間でカチオン重合型インクを十分硬化させることができる。また記録媒体上に形成させたインクに、磨耗による傷が付いてしまうことを防止でき、耐擦傷性を良好に維持できる。また発光量が小さい光源(LEDなど)を硬化用の光源として使用できる。
本実施の形態のカチオン重合型インク(以下、単に「インク」とも呼ぶ。)は、エポキシ基又はオキセタン基を官能基として有するモノマーを少なくとも含んでいる。カチオン重合型インクは、例えばインクジェットプリンタ用のインクとして使用することができる。カチオン重合型インクは、印字後、光照射される。光照射により、官能基部分で架橋反応が生じる。モノマーは重合化し、カチオン重合型インクは硬化する。これによって、印字した像を記録媒体に定着させることができる。
(1)モノマー
エポキシ基を官能基として有するモノマー(以下「エポキシモノマー」ともいう。)のうち、官能基を1つ含むモノマー(以下「単官能基モノマー」という。)としては、例えばフェニルグリシジルエーテル、p − t er t − ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2 − エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1 , 2 − ブチレンオキサイド、1, 3 − ブタジエンモノオキサイド、1 , 2 − エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1, 2 − エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3 − メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3 − アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3 − ビニルシクロヘキセンオキサイド等が使用可能である。
エポキシモノマーのうち、官能基を2つ以上含むモノマー(以下「多官能基モノマー」という。)としては、芳香族エポキシド、脂環式エポキシド、及び脂肪族エポキシド等が使用可能である。
芳香族エポキシドとして好ましいものは、少なくとも1個の芳香族核を有する多価フェノール或いはそのアルキレンオキサイド付加体とエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジ又はポリグリシジルエーテルである。例えば、ビスフェノールA、あるいはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールA或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル、並びにノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
脂環式エポキシドとしては、少なくとも1個のシクロへキセン又はシクロペンテン環等のシクロアルカン環を有する化合物を、過酸化水素、過酸等の適当な酸化剤でエポキシ化することによって得られる、シクロヘキセンオキサイド又はシクロペンテンオキサイド含有化合物が好ましい。
脂肪族エポキシドの好ましいものとしては、脂肪族多価アルコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はポリグリシジルエーテル等があり、その代表例としては、エチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル又は1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル等のアルキレングリコールのジグリシジルエーテル、グリセリン或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジ又はトリグリシジルエーテル等の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール或いはそのアルキレンオキサイド付加体のジグリシジルエーテル等のポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル等が挙げられる。ここでアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる。
オキセタン基を官能基として有するモノマー(以下「オキセタンモノマー」ともいう。)としては、例えば、特開2001−220526号、同2001−310937号に記載されているような公知のあらゆるオキセタンモノマーを使用できる。
エポキシモノマーと、オキセタンモノマーとは、いずれか一方のみが使用されてもよいし、双方が併用されてもよいが、双方が併用されることが好ましい。エポキシモノマーの割合は、エポキシモノマーとオキセタンモノマーとの総計に対して、40重量%以上90重量%以下であることが好ましい。更には、80%重量以上90重量%以下であることがより好ましい。エポキシモノマーは、光照射時における初期重合速度は速いものの、重合率が光照射によっても向上せず、硬化し難い。一方オキセタンモノマーは、光照射に応じて重合率が高くなり、高硬化が可能であるが、初期重合速度が遅い。これに対して本実施の形態では、エポキシモノマーと、オキセタンモノマーとを併用し、その割合を規定することによって、重合率を高く維持しつつ、重合速度を高速化できる。これによって、発光量が小さいものの、消費電力が小さく、且つ小型化が可能な光源(LEDなど)を、インク硬化用の光源として使用できる。
エポキシモノマーの割合が40%重量未満であると、光照射時における重合速度が遅くなる。インクを十分硬化させるためには、高光量の光源(水銀ランプ、キセノンランプ、希ガス蛍光ランプ等)が必要になる。一般的に高光量の光源は発熱量が大きいため、小型のプリンタ等に内装することが難しい。このため好ましくない。エポキシモノマーの割合が90重量%を超えると、重合不足によってインクが十分硬化しないため、記録媒体上に形成させたインクの耐擦傷性が悪化し好ましくない。
上述のモノマーは、単官能基モノマーと多官能基モノマーとを少なくとも含むことが好ましい。多官能基モノマーの官能基当量(以下「多官能当量」という。)の割合は、単官能基モノマーの官能基当量(以下「単官能当量」という。)と多官能当量の総計(以下「全官能基当量」といい、各分子の官能基当量と重量%との積を、組成物毎に積算したものである。)に対して、23%以上38%以下であることが好ましい。多官能当量の割合を23%以上38%以下の範囲内とすることによって、光照射時におけるインクの重合速度が速くなるので、短時間でインクを硬化させることができる。従って、記録媒体上に形成させたインクの耐擦傷性を良好に維持できる。また、積算光量が小さい場合でも良好にインクを硬化させることができる。従って、発光量が小さく小型化が可能な光源(LEDなど)を、インク硬化用の光源として使用できる。
多官能当量の割合が38%よりも大きい場合、重合反応の進行に従い、モノマーの移動が制限され易くなる。これによって、未反応官能基の重合反応の進行が阻害され、重合速度が遅くなるため好ましくない。また、インクを十分硬化させるために高光量の光源を使用しなければならず好ましくない。多官能当量の割合が23%よりも小さい場合、多官能基モノマーに対する単官能基モノマーの割合が大きくなるので、重合時に側鎖が網目状になり難い。このため、積算光量が大きい場合でも、インクが十分硬化しない、もしくは、硬化したインクの強度が十分でなく、好ましくない。
また、全官能基当量は、130以上144であることが好ましい。全官能基当量を130以上144以下の範囲とすることによって、光照射時におけるインクの重合速度が速くなるので、より短時間でインクを硬化させることができる。従って、記録媒体上に形成させたインクの耐擦傷性をさらに良好に維持できる。また、積算光量が小さい場合でも良好にインクを硬化させることができるので、LEDなどの光源を使用できる。
全官能基当量が130よりも小さい場合、(a)モノマーの分子量が小さい場合、又は、(b)多官能基モノマー数が大きい場合が想定される。(a)モノマーの分子量が小さい場合、一定量のインク中に存在するモノマーの分子数は大きくなる。モノマーの分子数が大きくなると、重合反応が進行した場合、モノマーの移動が制限され易くなる。これによって、未反応官能基の重合反応の進行が阻害され、重合速度が遅くなるため好ましくない。また、インクを十分硬化させるためには、高光量の光源を使用しなければならず好ましくない。(b)多官能基モノマー数が多い場合も同様に、重合反応の進行に従い、モノマーの移動が制限され易くなるので、重合速度が遅くなり好ましくない。
全官能基当量が144よりも大きい場合、(c)モノマーの分子量が大きい場合、又は、(d)多官能基モノマー数が小さい場合が想定される。(c)モノマーの分子量が大きい場合、一定量のインク中に存在するモノマーの分子数は小さくなる。モノマーの分子数が小さくなると、重合時に側鎖が十分形成されない。このため、積算光量が大きい場合でもインクが十分硬化しない、もしくは、硬化したインクの強度が十分でなく好ましくない。また、(d)多官能基モノマー数が小さい場合、多官能基モノマーに対する単官能基モノマーの割合が大きくなるので、重合時に側鎖が網目状になり難い。このため、積算光量が大きい場合でもインクが十分硬化しない、もしくは、硬化したインクの強度が十分でなく好ましくない。
モノマーとして、ビニルエーテル化合物が併用されてもよい。ビニルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のジ又はトリビニルエーテル化合物、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−O−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル等のモノビニルエーテル化合物等が挙げられる。
(2)顔料
上述のモノマーには、各種の公知の染料または顔料が含有される。耐候性に優れる観点から、顔料を適用することが好ましい。
本実施の形態に用いる顔料としては、カーボンブラック、カーボンリファインド、およびカーボンナノチューブのような炭素系顔料、鉄黒、コバルトブルー、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、および酸化鉄のような金属酸化物顔料、硫化亜鉛のような硫化物顔料、フタロシアニン系顔料、金属の硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩、およびリン酸塩のような塩からなる顔料、並びにアルミ粉末、ブロンズ粉末、および亜鉛粉末のような金属粉末等の無機顔料、ニトロ顔料、アニリンブラック、ナフトールグリーンBのようなニトロソ顔料、ボルドー10B、レーキレッド4Rおよびクロモフタールレッドのようなアゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む。)、ピーコックブルーレーキおよびローダミンレーキのようなレーキ顔料、フタロシアニンブルーのようなフタロシアニン顔料、多環式顔料(ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラノン顔料など)、チオインジゴレッドおよびインダトロンブルーのようなスレン顔料、キナクリドン顔料、キナクリジン顔料、並びにイソインドリノン顔料のような有機系顔料を使用することもできる。
(3)重合開始剤
上述のモノマーには重合開始剤が添加される。重合開始剤として、公知の様々な重合開始剤を使用できる。例えば光酸発生剤等を重合開始剤として使用できる。具体的には、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウム等の芳香族オニウム化合物の塩、スルホン酸を発生するスルホン化物、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物、鉄アレン錯体が使用できる。
(4)増感剤
上述のモノマーには、必要に応じて増感剤を添加してもよい。増感剤として、公知の様々な増感剤を使用できるが、300nmよりも長波長に吸収スペクトル吸収を有する増感剤が好ましく使用される。具体的には、置換基として水酸基、置換されていてもよいアラルキルオキシ基またはアルコキシ基を少なくとも1つ有する多環芳香族化合物、カルバゾール誘導体、チオキサントン誘導体等を挙げることができる。
(5)光照射条件
インクに対する光照射時に使用される光源としては、波長が400nm以下のものが好ましく使用される。例えば、水銀ランプ、キセノンランプ、希ガス蛍光ランプ、LED等が使用可能であるが、より発熱量が少なく小型化が可能なLEDを用いることが好ましい。積算光量は、インクの膜厚によっても変化するが、膜厚が15μmである場合、500mJ/cm程度であることが好ましい。なお、より膜厚が薄い場合には、より低積算光量でインクは十分硬化する。
(6)特性−鉛筆硬度
光照射により重合し硬化したカチオン重合型インクの鉛筆硬度はHB以上となる。鉛筆硬度をHB以上とすることによって、記録媒体上に形成されたインクに対して磨耗により傷が付いてしまうことを防止でき、インクの耐擦傷性を良好に維持できる。
以上説明したように、本発明のカチオン重合型インクは、積算光量が小さい場合でも十分硬化し、その鉛筆硬度はHB以上を示す。従って、短時間でカチオン重合型インクを十分硬化させることができる。また記録媒体上に形成させたインクに、磨耗による傷が付いてしまうことを防止でき、耐擦傷性を良好に維持できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下(1)試料作製(2)評価方法(3)評価結果の順に説明する。
(1)試料作製
表1に示す各モノマー(多官能基モノマー及び単官能基モノマー、A〜J)を、表2及び表3に示す割合で混合した。また、光重合開始剤(CPI−210S(サンアプロ株式会社製))、及び増感剤(Anthracure UVS−1101(川崎化成工業株式会社製))を、表2及び表3に示す割合でモノマーに混合した。さらに、カーボンブラック顔料をモノマーに混合した。カーボンブラック顔料の混合量は2質量%とした。以上の工程を経て、カチオン重合型インクを作成した。
作製したインクは、バーコート法によって基材(クリスパーK2323、厚さ100μm)表面に製膜した。No.9のバーを使用することで、膜厚15μm程度のインク薄膜からなる試料(実施例1〜12、比較例1〜26)が得られた。
得られた各試料に対して光照射を行い、インクを硬化させた。光源として、Aicure UJ20(Panasonic製、波長:385nm、WD:25cm)及びシリンドリカルレンズ(ANUJ6475s)を用い、積算光量が500mJ/cmとなるように光照射を行った。光照射後、室温中で24時間放置した。
Figure 2011157514

Figure 2011157514

Figure 2011157514
(2)評価方法
光照射後の各試料に対し、鉛筆硬度試験を行う事で、硬化したインクの鉛筆硬度を測定した。試験は、JIS K5600−5−4に基づいて実施した。試験結果を表4及び表5に示す。

Figure 2011157514

Figure 2011157514
(3)評価結果
多官能基当量の割合が、全官能基当量に対して23%以上38%以下であって、且つ、全官能基当量が130以上144以下である場合(実施例1〜12)、鉛筆硬度がHB以上となった。これに対し、多官能基当量の割合が23%未満である場合(比較例2、5,6,9,10,15〜18)や、多官能基当量の割合38%超である場合(比較例1,3,4,11〜14,19〜26)、鉛筆硬度はB以下となった。また、全官能基当量が130未満(比較例11,12,14,21,22,24〜26)や、全官能基当量が144超である場合(比較例7〜10,15〜17)、鉛筆硬度はB以下となった。この結果から、多官能基当量の割合を23%以上38%以下とし、全官能基当量が130以上144以下とすることによって、積算光量が小さい(500mJ/cm)場合であっても良好に硬化する(鉛筆硬度:HB以上)カチオン重合型インクを作製できることがわかった。
エポキシモノマーの割合は、エポキシモノマーとオキセタンモノマーとの総計に対して40重量%以上90重量%以下とした場合(実施例1〜12)、鉛筆強度はHB以上となった。この結果から、エポキシモノマーの割合を40重量%以上90重量%以下とすることによって、積算光量が小さい場合であっても良好に硬化するカチオン重合型インクを作製できることがわかった。

Claims (4)

  1. エポキシ基又はオキセタン基を官能基として有するモノマーを少なくとも含み、カチオン重合することで硬化するカチオン重合型インクであって、
    前記モノマーは、
    前記官能基を1つ含む単官能基モノマーと、前記官能基を2つ以上含む多官能基モノマーとを少なくとも含み、前記単官能基モノマーの官能基当量と、前記多官能基モノマーの官能基当量との総計である全官能基当量が130以上144以下であり、
    前記多官能基モノマーの官能基当量の割合は、前記全官能基当量に対して23%以上38%以下であることを特徴とするカチオン重合型インク。
  2. 前記モノマーは、
    エポキシ基を官能基として有するモノマーであるエポキシモノマーと、オキセタン基を官能基として有するモノマーであるオキセタンモノマーとを含み、
    前記エポキシモノマーの割合は、前記エポキシモノマーと前記オキセタンモノマーとの総計に対して40重量%以上90%重量以下であることを特徴とする請求項1に記載のカチオン重合型インク。
  3. 前記モノマーの重合を開始させる重合開始剤をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のカチオン重合型インク。
  4. 積算光量500mJ/cmの条件で紫外光を照射することで前記カチオン重合型インクを硬化させた場合の鉛筆硬度がHB以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカチオン重合型インク。
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