JP2011154928A - 非水電解質二次電池用活物質及び非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用活物質及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】チタン酸リチウムを負極に用いた、低温雰囲気においても高い出力性能を有する非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】Mg置換チタン酸リチウムを負極に用いた非水電解質二次電池の低温出力性能を著しく向上させることができる。また、Mg置換チタン酸リチウムを正極に用いた非水電解質二次電池の低温入力特性を優れたものとすることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は非水電解質二次電池用活物質及び非水電解質二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、その高エネルギー密度という利点を活かして、携帯電話に代表されるモバイル機器の電源として近年幅広く普及している。また、これらの電池は、小形機器用電源だけでなく、電力貯蔵用、電気自動車用及びハイブリッド自動車用等の中大型産業・民生用途への展開が見込まれている。今後の需要拡大が見込まれるこれらの中大型産業・民生用途の中・大型非水電解質二次電池には、高安全性や長寿命に加えて、幅広い温度領域における高い入出力性能が必要とされる。
非水電解質二次電池は、一般に、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、セパレータと、非水溶媒及びリチウム塩を含有する非水電解質と、を備えている。
非水電解質二次電池を構成する正極活物質としてはリチウム含有遷移金属酸化物が、負極活物質としてはグラファイトに代表される炭素材料が、非水電解質としては、エチレンカーボネートを主構成成分とする非水溶媒に六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等の電解質を溶解したものが広く知られている。
ところで、近年、負極にチタン酸リチウムを用いた非水電解質二次電池の研究が盛んに行われている。チタン酸リチウムは、炭素材料に比べてリチウムの挿入・脱離反応が起こる電位が貴であることから、電解液の分解反応が進行しにくく、リチウムの電析が起こらないため、チタン酸リチウムを負極に用いた電池は安全かつ長寿命となることが期待される。しかしながら、炭素材料に比べて理論容量が小さいこと、充放電電位が貴であるために電池電圧が低くなること、及び、電子伝導性が低いことなどから、さらなる性能改善が必要とされており、種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、結晶子径をある特定の範囲の値とすることで、大電流特性に優れた非水電解質二次電池が提供できるとする発明が開示されている。特許文献1によれば、「結晶子径が690A以下であり、X線回折法によるスピネル型チタン酸リチウムのメインピーク強度を100としたとき、ルチル型TiO2、アナターゼ型TiO2及びLi2TiO3のメインピーク強度がいずれも7以下である」(段落0015)とすることによって、「リチウムイオンの拡散速度およびリチウムのイオン伝導性を向上し、引いては、非水電解質電池の大電流特性を向上できる。」(段落0026)との記載がある。特許文献1の実施例には、正極にLiCoO2又はLiNi1/3Co1/3Mn1/32を用い、負極に結晶子径が特定の値以下のリチウムチタン複合酸化物を用いたときに、80%充電時間が短くなり、「急速充電性能、すなわち大電流特性に優れることが解る」(段落0124)ことが示されている。
また、特許文献2〜5には、チタン酸リチウム中のリチウム及び/又はチタンを異種元素で置換するという発明が開示されている。
特許文献2には、「組成式:Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]O(0<x<1/2)で表されるリチウムイオン電池用活物質」(請求項1)の発明が開示されている。特許文献2によれば、「チタン酸リチウムのTiとLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態であるスピネル化合物をリチウムイオン電池用活物質とすることにより」(段落0007)、「電位平坦部の放電容量に優れた活物質を提供することができ、また、その活物質を負極活物質として用いることで、高容量で高寿命のリチウムイオン電池を提供することができる。」(段落0008)と記載されている。特許文献2の実施例には、正極活物質にLiCoO2を、負極活物質にx=1/8のLi[Li1/4Mg1/8Ti13/8]Oを用いた電池が示され、「Li[Li1/3Ti5/3]Oの元素の一部をMgで置換した実施例の活物質:Li[Li1/4Mg1/8Ti13/8]Oは、比較例の活物質:Li[Li1/3Ti5/3]Oに比し、電位平坦部の放電容量に優れた活物質材料であることがわかる。」(段落0011)ことが示されている。
特許文献3には、「アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含むスピネル構造からなるリチウム遷移金属複合酸化物を有する非水電解質二次電池用負極活物質。」(請求項1)の発明が開示され、「一般式LiTi4+c(式中、Mはチタン以外の一種類以上の遷移金属、周期表の2族、13族および14族の元素、ハロゲン元素ならびに硫黄からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、a+dは0.8≦a+d≦1.5を満たす数を表し、bは1.5≦b≦2.2を満たす数を表し、dは0≦d≦0.1を満たす数を表し、cは−0.5≦c≦0.5を満たす数を表す。)で表されるチタン酸リチウムであることでサイクル特性、安全性および信頼性が向上する。」(段落0029)ことが記載されている。そして、上記一般式を満たすチタン酸リチウムとして、特許文献3の実施例には、Li1.26Ti1.72Mg0.02の組成式を持つチタン酸リチウムが示されている。
特許文献4には、「チタン酸リチウムのリチウム成分の一部が2以上の原子価を有する金属で置換されていることを特徴とする一般式LiXYTiZ4(但し、Mは2以上の原子価を有する金属であって、0.5≦(X+Y)/Z≦2)で表される金属置換チタン酸リチウム。」(請求項1)の発明が開示され、「2以上の原子価を有する金属でリチウム成分の一部を置換することにより、リチウムイオンのドープ、脱ドープが容易となり、リチウム電池用電極として用いた場合に電池容量等の特性を改善することができる。」(段落0006)との記載がある。特許文献4の実施例には、「チタン酸リチウム中のリチウムをコバルトでイオン交換し」(段落0025)て合成した「コバルト:リチウム:チタンのモル比は0.039:0.746:1.000」(段落0027)のコバルト置換チタン酸リチウムと、「チタン酸リチウム中のリチウムをニッケルでイオン交換し」(段落0032)て合成した「ニッケル:リチウム:チタンのモル比は0.018:0.725:1.000」(段落0034)で表されるニッケル置換チタン酸リチウムとが示されている。
特許文献5には、直径あるいは比率が規定された微粒子と微粒子の凝集により形成された粒状体とからなるチタンリチウム酸化物の粉末状化合物に関する発明が開示され、「前記化合物の実験式がLiTi12およびその誘導体から選択される」(請求項5)ものであり、前記誘導体は、「Li(4−x)Ti12およびLiTi(5−y)12から選択され、ここでxおよびyが、それぞれ0〜0.2であり、MおよびNが、それぞれNa、K、Mg、Nb、Al、Ni、Co、Zr、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、SiおよびMoから選択された化学元素である」(請求項6)ことが記載されている。特許文献5には、「密度が高く、電気化学的性能が良好であり、好ましくは不純物および構造的欠陥レベルが低い、混合されたチタンリチウム酸化物の粉末状化合物を得ること」(段落0007)ができるとの記載がある。特許文献5の実施例には、充填密度が1.4g/cmで、微粒子1と、凝集により得られる微粒子1のクラスターにより形成されている粒状体2とから形成されるLiTi12の粉末状化合物が示されている。
非特許文献1には、リチウムの一部をマグネシウムで置換した組成式Li4−xMgTi12で示される化合物が記載されている。非特許文献1によれば、1価のリチウムを2価のマグネシウムで置換することによって、電荷の釣り合いを取るためにTiの一部が4価から3価に還元され、その結果、電子伝導性が向上することが示されている。なお、当該Li4−xMgTi12で示される化合物は、原料である水酸化マグネシウム(Mg(OH))又は硝酸マグネシウム(Mg(NO)と、アナターゼ型二酸化チタン(TiO)と、水酸化リチウム(LiOH・HO)とを所定の割合で混合したのち、3%のHを含むヘリウム雰囲気中で焼成することによって合成される。
特開2006−318797号公報 国際公開第2006/106701号パンフレット 特開2004−235144号公報 特開平10−251020号公報 特表2008−511528号公報
C.H.Chen、J.T.Vaughey、A.N.Jansen、D.W.Dees、A.J.Kahaian、T.Goacher及びM.M.Thackeray著、「Journalof ElectrochemicalSociety」、2001年発行、148号、p.A102−A104.
チタン酸リチウムは、前述のとおり、炭素材料に比べてリチウムの挿入・脱離反応が起こる電位が貴であることから、電解液の分解反応が進行しにくく、リチウムの電析が起こらないため、チタン酸リチウムを負極に用いた電池は安全かつ長寿命となることが期待されるものであるが、出力性能、特に低温雰囲気におけるそれは十分なものではなく、改善が必要である。
また、非特許文献1に示されるように、マグネシウムで置換することによって一部のチタンの価数を+3価状態にしたチタン酸リチウムは、電子伝導性は向上するものの、活物質の合成時に還元性雰囲気下または不活性雰囲気下で焼成しなければならない。さらに、特許文献2に、「そして、上記一般式を満たすチタン酸リチウムとして、Tiの含有量が多く、Mgの含有量が少ないLi1.26Ti1.72Mg0.02(Li及びMgが上記の量の場合、Tiが+4価状態となる量は1.675モルであるから、1.72モルの場合には、一部+3価状態を取ることになる。)なる組成の負極活物質が示されている(実施例1参照)が、このMg含有チタン酸リチウムは、後述するように電気化学的容量の点で劣るものである。」(段落0003)と記載したように、チタンの一部が+3価状態を取るマグネシウム置換チタン酸リチウムは、電気化学的容量の点で劣るという課題がある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、Tiの価数が+4価状態であり、電位平坦部の放電容量に優れるという特徴を持つLi[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oで表される活物質を用いた非水電解質二次電池の、低温出力性能を優れたものとすることのできる非水電解質二次電池用活物質、及び、それを用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の構成は、次のとおりである。また、その作用効果は以下のように考えられる。但し、本明細書中に記載する作用機構には推定が含まれており、その正否は本発明を何ら制限するものではない。
本発明の非水電解質二次電池用活物質は、組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]O(0.025≦x≦0.063)で表されるスピネル型構造を有する酸化物であることを特徴とする非水電解質二次電池用活物質である。
また、前記活物質は、JIS Z8729に規定されるL表色系におけるL値が60以上、かつ、a値及びb値が−3以上3以下であることを特徴とする。
また、本発明の非水電解質二次電池は、前記活物質を用いることを特徴とする。
まず、本発明の前提条件について述べる。本発明に係る非水電解質二次電池用活物質は、組成式がLi[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oを満たさなければならないという点については、基本的に本出願人による先願である特許文献2と共通しており、スピネル型結晶構造のチタン酸リチウムのチタン(Ti)及びリチウム(Li)の両者の一部をマグネシウム(Mg)で置換した特定の組成を有するとともに、Tiが+4価状態であることを要する。なお、Tiが+4価状態であるということは、少なくとも電池を構成して最初の電気化学的還元を行う前の活物質材料として、Tiの価数が+4価であるということである。また、Tiは+4価状態では白色であるが、+3価状態では青色を呈するため、目視によって、あるいは色度計などの分光機器を用いることにより、チタン化合物中に含まれる+3価状態のTiの有無を調べることが可能となる。
ここで、特許文献2にも、組成式がLi[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oを満たさないLi1.26Ti1.72Mg0.02について、「粉末エックス線回折法による解析の結果、Li1.26Ti1.72Mg0.02は複数の結晶相が混在していることがわかった。」とある。このLi1.26Ti1.72Mg0.02は非特許文献1の場合と同様にチタン酸リチウムに含まれるLiの一部をMgで置換したものであるが、特許文献2では、この組成のチタン酸リチウムのサイクル寿命性能が低いことが報告されている。これは、特許文献2に示されているように、複数の結晶相からなることによるものと考えられる。これに対して、本発明の非水電解質二次電池用活物質ではスピネル結晶相が単相で確認された。このことからも、本発明の非水電解質二次電池用活物質は、組成式:Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]O(0<x<1/2)を満たすこと、すなわちMgの置換量をxとした場合に、Liの含有量が1+(1−2x)/3であり、かつTiの含有量が(5−x)/3であることが重要であることがわかる。特許文献2に、「該組成式を満たす活物質を合成するためには、合成時に用いるリチウム源、チタン源及びマグネシウム源の配合比(各元素比)について上記組成式を満たすものとすることで達成できる。」(段落0010)と記載したように、チタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態である本発明のスピネル化合物を得るには、原料混合物の組成比が前記組成式どおりでなければならない。なぜなら、目的とするチタン酸リチウムはABで表されるスピネル型結晶構造を有するからLi[Li1/3Ti5/3]Oと表記できるところ、電気化学的に還元された場合を除いてスピネル型結晶構造中ではTiは+4価以外の価数をとらず、かつ、LiおよびOはそれぞれ+1および−2価で変化しないために、[Li1/3Ti5/3]部分の価数の合計が7価となるときに安定であるからである。したがって、原料混合物中の元素比において、LiとTiのうちいずれか一方が他方に対して過剰に存在する場合には、Li[Li1/3Ti5/3]Oが安定して合成され、もはやMgはスピネル型結晶相を構成する元素として取り込まれる余地がない。したがって、原料混合物中のLiとTiとの元素比が目的物の組成と等量比である場合に限って、MgはLi及びTiの両者の一部と置換することが可能となり、もって、スピネル型結晶構造を有し、組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oで表される活物質が得られるのである。
一方、特許文献3には、Li1.26Ti1.72Mg0.02の組成式を持つチタン酸リチウムが示されているが、Liは+1価、Mgは+2価及びOは−2価で価数が変化しないから、前記Li1.26Ti1.72Mg0.02が電気的に中性であるためには、Tiの価数は+3.9価となる。これは、価数が3価のTiが含まれていることを意味する。スピネル構造を有するチタン酸リチウムに対してリチウムが電気化学的に挿入された物質は、3価のTiを含んでいるが、焼成により活物質が合成された時点で電気化学的なリチウムの挿入が起こっている可能性は想定することが出来ないことから、特許文献3の実施例に示されたLi1.26Ti1.72Mg0.02の組成式を持つ化合物は、少なくともスピネル構造を有するチタン酸リチウム以外のTi化合物を含んでいるといえる。したがって、特許文献3に示された負極活物質は、チタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態であるスピネル化合物とは異なるものである。
また、特許文献4に示されるリチウム成分の一部が2以上の原子価を有する金属で置換されているチタン酸リチウムは、リチウムのみが置換されているものである。前述したとおり、Tiの価数が+4価状態の場合、活物質が電気的に中性であるためには、Li[Li1/3Ti5/3]Oで表されるスピネル型の結晶相はLi又はTiの一方のみがMgと置換した状態としては存在し得ない。したがって、特許文献4に示された負極活物質は、チタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態であるスピネル化合物とは異なるものである。
さらに、特許文献5に示されるLiTi12の誘導体は、「Li(4−x)Ti12およびLiTi(5−y)12から選択され」(請求項6)るものであり、構造式から明らかなとおり、リチウムのみ又はチタンのみが置換されているものである。前述したとおり、Tiの価数が+4価状態の場合、活物質が電気的に中性であるためには、Li[Li1/3Ti5/3]Oで表されるスピネル型の結晶相はLi又はTiの一方のみがMgと置換した状態としては存在し得ない。したがって、特許文献5に示されたリチウムチタン酸化物は、チタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態であるスピネル化合物とは異なるものである。
以上のことから、特許文献3〜5に示された化合物は、チタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態であるスピネル化合物とは異なるものであるから、本発明に係る、チタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換して、Tiが+4価状態であるスピネル化合物において、さらにMgの置換量がある特定の値の範囲である組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]O(0.025≦x≦0.063)で表される活物質とは当然異なるものであるといえる。
すなわち、本発明は、スピネル型結晶構造のチタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換した組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oの活物質において、Mgの置換量xが0.025≦x≦0.063を満たすことによって、上記課題を解決する。
一方、特許文献3に係る活物質は、「一般式LiTi4+c(式中、Mはチタン以外の一種類以上の遷移金属、周期表の2族、13族および14族の元素、ハロゲン元素ならびに硫黄からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、a+dは0.8≦a+d≦1.5を満たす数を表し、bは1.5≦b≦2.2を満たす数を表し、dは0≦d≦0.1を満たす数を表し、cは−0.5≦c≦0.5を満たす数を表す。)で表されるチタン酸リチウムであることでサイクル特性、安全性および信頼性が向上する。」(段落0029)というものである。特許文献3には、負荷特性が向上するという効果が示されているが、負荷特性と出力性能は直接には相関関係がなく、また、特許文献3に負荷特性が向上したものとして挙げられているのは、いずれもMgのほかに、ホウ素(B)やフッ素(F)等の他の元素置換を同時に行ったものであり、これらの結果からは、二種元素での置換による優位差しか判別できない。したがって、特許文献3には、スピネル型結晶構造のチタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換した特定の組成を有するとともに、Tiが+4価状態であり、さらにMgの置換量がある特定の値の範囲であることによって、低温における出力性能に優れた非水電解質二次電池を提供できるという本発明の効果については記載も示唆もない。
また、特許文献4に係る活物質は、「2以上の原子価を有する金属でリチウム成分の一部が置換された一般式LiXYTiZ4(但し、Mは2以上の原子価を有する金属であって、0.5≦(X+Y)/Z≦2)で表される金属置換チタン酸リチウムであって、リチウムイオンのドープ、脱ドープをすみやかに行うことができるため、リチウム電池用電極などの特性に優れたものである。」(段落0036)というものであって、チタン酸リチウムを負極に用いた電池は低温出力性能が低いという課題を解決するために、スピネル型結晶構造のチタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換した特定の組成を有するとともに、Tiが+4価状態とし、さらにMgの置換量をある特定の値の範囲とすることによって、本発明の顕著な効果が奏されることについては記載も示唆もない。
さらに、特許文献5の発明は、「密度が高く、電気化学的性能が良好であり、好ましくは不純物および構造的欠陥レベルが低い、混合されたチタンリチウム酸化物の粉末状化合物を得ること」を目的とするものであって、チタン酸リチウムを負極に用いた電池は低温出力性能が低いという課題を解決するために、スピネル型結晶構造のチタン酸リチウムのTi及びLiの両者の一部をMgで置換した特定の組成を有するとともに、Tiが+4価状態とし、さらにMgの置換量をある特定の値の範囲とすることにより、本発明の顕著な効果が奏されることについては記載も示唆もない。
本発明によれば、チタン酸リチウムを負極に用いた非水電解質二次電池の低温出力性能を著しく向上させることができる。また、チタン酸リチウムを正極に用いた非水電解質二次電池の低温入力特性を優れたものとすることができる。
以下に、本発明の実施の形態を例示するが、本発明は、これらの記載に限定されるものではない。
本発明におけるマグネシウム置換チタン酸リチウムは、スピネル型の結晶構造を有するものであって、組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]O4(0.025≦x≦0.063)で表され、少なくとも電池を作製して最初の電気化学的還元を行う前のTiの価数が+4価状態であるものである。なお、電子伝導性を改善する目的で活物質粒子の表面を炭素等の導電性物質で被覆したり、粒子内部に導電性物質を内包させたりしたものであっても、本発明の効果を阻害することなく好適に用いることができ、このようなものを用いた場合も本発明の範囲内である。
本発明のマグネシウム置換チタン酸リチウムは、平均粒子サイズが100μm以下の粉体であることが好ましい。特に、本発明の効果を有効に引き出すためには粒径が小さい方が好ましく、二次粒子の平均粒子径は0.2〜20μmであり、一次粒子の粒径は0.02〜2μmであることがより好ましい。なお、前記リチウム含有ポリアニオン金属複合化合物の二次粒子の平均粒子径及び一次粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察の結果を画像解析することにより求める。
また、本発明のマグネシウム置換チタン酸リチウムは、結晶子径が100nm以下であることが好ましい。特に、結晶子径を小さくすることで、粒子内のイオン拡散速度が向上できるため、結晶子径は60nm以下が好ましい。なお、前記マグネシウム置換チタン酸リチウムの結晶子径は、エックス線回折の(111)面に帰属されるピークの半値幅をシェラーの式に当てはめることにより算出する。
本発明に係るマグネシウム置換チタン酸リチウムのBET比表面積は、0.5〜50mであることが好ましい。
前記マグネシウム置換チタン酸リチウムの粉体を所定の形状で得るため、粉砕機や分級機を用いることができる。例えば乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェットミル、旋回気流型ジェットミルや篩等を用いることができる。粉砕時には水、あるいはアルコール、ヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いてもよい。分級方法としては、特に限定はなく、必要に応じて篩や風力分級機等を乾式あるいは湿式にて用いることができる。
本発明に係るマグネシウム置換チタン酸リチウムの組成式は、従来知られている各種分析法により、Li、Ti、Mgの比を調べることにより求められる。分析手法としては、例えば、ICP発光分光、ICP質量分析、原子吸光、蛍光エックス線分析などが挙げられる。また、前記マグネシウム置換チタン酸リチウムの結晶構造は、エックス線回折測定により調べることが可能である。なお、原料を混合し、焼成したのちに実際に得られる化合物の組成は、原料の仕込み組成比から計算される組成に比べて若干変動することがある。本発明は、その技術思想又は主要な特徴から逸脱することなく実施することができるものであって、作製の結果得られたものの組成が上記組成式と厳密に一致しないことのみをもって本発明の範囲に属さないものと解釈してはならない。また、一般に、リチウム遷移金属複合酸化物における酸素原子の係数は、元素組成や合成条件によって変動し得るものである。組成式における酸素原子の係数は、本発明を特定するにおいて関連のある事項ではない。
本発明に係るマグネシウム置換チタン酸リチウムは、固相法により、リチウム源と、チタン源と、マグネシウム源を混合したのち、大気中で焼成することによって合成できる。また、合成方法は、固相法に限られるものではなく、化学組成が同一で、Mgの固溶したスピネル型チタン酸リチウムが得られるものであれば、どのような方法であっても良い。たとえば、ゾルゲル法やスプレードライ法を単独で、または、組み合わせて適用することも可能である。
本発明のマグネシウム置換チタン酸リチウムは、JIS Z8729に規定されるL表色系におけるL値が60以上、かつ、a値およびb値が−3以上3以下のものが好ましく、L値が70以上、a値が0以上3以下、かつ、b値が−3以上0以下のものがより好ましい。該マグネシウム置換チタン酸リチウムの色調は、色度計などの分光機器を用いることによって調べることができる。また、色度計による測定の際には、粉末表面での光の乱反射を避けるために、ペレットにしたり、透明なガラス板などで挟持することによって粉末表面を平滑にしたりすることが好ましい。なお、透明なガラス板などの有無によって、測定結果が左右されないようにおこなうことは言うまでもない。
本発明の非水電解質二次電池は、前記マグネシウム置換チタン酸リチウムを含有する負極と、正極と、セパレータと、電解質塩と非水溶媒とを含有する非水電解質と、から構成される。又は、前記マグネシウム置換チタン酸リチウムは正極活物質として含有されてもよい。
本発明の非水電解質二次電池に用いる正極活物質としては、特に制限はなく、任意のものを適宜使用することができる。例えば、遷移金属酸化物、遷移金属硫化物、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム遷移金属ポリアニオン複合化合物等が挙げられる。遷移金属酸化物としては、マンガン酸化物、鉄酸化物、銅酸化物、ニッケル酸化物、バナジウム酸化物、遷移金属硫化物としては、モリブデン硫化物、チタン硫化物等が挙げられる。リチウム遷移金属複合酸化物としては、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、リチウムニッケルマンガン複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物等が挙げられ、リチウム遷移金属ポリアニオン複合化合物としては、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウム、リン酸マンガン鉄リチウム、リン酸コバルトリチウム、リン酸ニッケルリチウム、ケイ酸鉄リチウム、ケイ酸マンガンリチウム、ホウ酸鉄リチウム等が挙げられる。また、これらの化合物中の金属、酸素、硫黄又はポリアニオンは一部置換されていてもよい。さらに、ジスルフィド,ポリピロール,ポリアニリン,ポリパラスチレン,ポリアセチレン,ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、擬グラファイト構造炭素質材料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの化合物は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係るマグネシウム置換チタン酸リチウムを正極活物質として含有させる場合、対する負極に用いる負極活物質としては、当該マグネシウム置換チタン酸リチウムよりも卑な電位でリチウムの挿入・脱離がおこなわれるものであれば特に制限はなく、任意のものを適宜使用することができる。例えば、炭素質材料、酸化錫や酸化ケイ素等の金属酸化物、金属複合酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金、SnやSi等のリチウムと合金形成可能な金属等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
本発明の非水電解質二次電池に用いられる電解質塩としては、特に限定されるものではなく、一般に非水電解質二次電池に使用される広電位領域において安定であるリチウム塩が使用できる。例えば、LiBF4、LiPF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23、LiB(C等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
非水電解質における電解質塩の濃度としては、優れた出力性能を有する非水電解質二次電池を確実に得るために、0.1mol/dm〜5.0mol/dmが好ましく、さらに好ましくは、0.8mol/dm〜2.0mol/dmである。
非水電解質を構成する非水溶媒は、限定されるものではなく、一般に非水電解質二次電池に供される非水電解質に使用される有機溶媒が使用できる。
例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、スチレンカーボネート、カテコールカーボネート、1−フェニルビニレンカーボネート、1,2−ジフェニルビニレンカーボネート等の環状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、プロピオラクトン等の環状カルボン酸エステル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等の鎖状カーボネート、酢酸メチル、酪酸メチル等の鎖状カルボン酸エステル、テトラヒドロフランまたはその誘導体、1,3−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン、メチルジグライム等のエーテル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジオキサランまたはその誘導体等の単独またはそれら2種以上の混合物等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、これらの有機溶媒は、任意の割合で混合して用いることができる。
さらに、本発明の非水電解質二次電池に用いる非水電解質は、前記電解質塩と前記非水溶媒の他に、必要に応じて他の化合物を、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の量で含有させることができる。
このような他の化合物としては、例えば、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニソール、3,5−ジフルオロアニソール等の含フッ素アニソール化合物等の過充電防止剤;ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等の負極被膜形成剤;亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、亜硫酸ジメチル、プロパンスルトン、プロペンスルトン、ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン、トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸エチレン、スルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルフィド、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、ジピリジニウムジスルフィド等の正極保護剤等が挙げられる。
上記化合物は2種以上を併用して用いてもかまわない。負極被膜形成剤と正極保護剤との併用や、過充電防止剤と負極被膜形成剤と正極保護剤との併用が特に好ましい。
非水系電解質中におけるこれら他の化合物の含有割合は特に限定はないが、非水系電解質全体に対し、それぞれ、0.01質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、上限は、5質量%以下が好ましく、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。これらの化合物を添加することにより、安全性を向上させたり、高温保存後の容量維持性能やサイクル性能を向上させたりすることができる。
本発明の非水電解質二次電池に用いる集電体としては、公知のものを任意に用いることができる。例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられ、中でも熱伝導性及び電子伝導性が高いことから特にアルミニウム又は銅が好ましい。また、その形状としては、シート、発泡体、焼結多孔体、エキスパンド格子などが挙げられる。さらに、その集電体に任意の形状で穴を開けたものが用いられうる。
セパレータとして、微多孔性膜や不織布等を、単独あるいは併用することが好ましい。セパレータを構成する材料としては、例えばポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート等に代表されるポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロビニルエーテル共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−フルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体等を挙げることができる。なかでも本発明においては、ポリエチレン,ポリプロピレン等に代表されるポリオレフィン系樹脂を主成分とする微多孔性膜が好ましい。
その他の電池の構成要素としては、端子、絶縁板、電池ケース等があるが、これらの部品は従来用いられているものをそのまま用いて差し支えない。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
[負極活物質の合成]
組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oにおいて、x=0,0.005,0.025,0.029,0.054,0.063,0.120となるように、Li2CO3、アナターゼ型TiO2及びMg(OH)2を原料とし、混合したのち、空気雰囲気中800℃で12時間焼成することによって、マグネシウム置換チタン酸リチウムを合成した。得られた活物質のレーザー回折法による平均粒径は、Mg量によらず、7(±1)μmであり、BET法によるN吸着比表面積は、Mg量に依存せず、11(±1)m/gであった。
[エックス線回折測定]
得られた活物質のエックス線回折測定をおこない、解析した結果、すべての試料はスピネル型結晶構造を有した。また、(111)面のピークの半値幅をシェラーの式に当てはめて算出した結晶子径は、全ての活物質が48±3nmの範囲にあることがわかった。
[色度測定]
得られた活物質のうち、x=0,0.005,0.029,0.120のものをそれぞれ2gずつ秤量し、0.7MPa/cmで10秒間圧力をかけることにより、直径2.5cmのペレットを作製した。コニカミノルタ製のカラーリーダーCR−10を、測定部とサンプルとの距離が5mmとなるように固定し、L表色系で表される色度を測定した。また、Tiの価数が+4価のみの化合物と、+3価状態のTiを含む化合物との色度の違いを調査するために、x=0のチタン酸リチウムを窒素雰囲気中、800℃で12時間焼成することによって、Tiの一部を+4価から+3価に還元して得られた化合物の色度も、同様の手法で測定した。その結果を表1に示す。
表1に示すように、含まれるTiの価数が4価のみであるx=0,0.005,0.029,0.120のMg置換チタン酸リチウムは、L値が60以上、a値及びb値が−3以上3以下だった。一方、還元処理を施したことによって+3価状態のTiを含むチタン酸リチウムは、L値が35.6と低い値となり、またa値は3よりも大きく、b値は−3よりも小さくなった。
[正極の作製]
正極活物質としてニッケルマンガンコバルト酸リチウム(LiNi1/6Mn1/6Co2/3)91質量%と、導電助剤としてアセチレンブラック4.5質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン4.5質量%とを含み、N−メチルピロリドンを溶剤とする正極ペーストを作製した。前記正極ペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔に塗布し、真空乾燥したのち、プレスすることによって、正極を作製した。
[実施例1]
[負極の作製]
上記組成式においてxの値を0.025としたマグネシウム置換チタン酸リチウムを負極活物質とし、負極活物質87質量%と、導電助剤としてのアセチレンブラック5質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)8質量%とを含み、N−メチルピロリドンを溶剤とする負極ペーストをそれぞれ作製した。前記負極ペーストを厚さ20μmのアルミニウム箔に塗布し、真空乾燥したのち、プレスすることによって、負極を作製した。
[電池の作製]
上記のようにして作製した正極と負極とを用いて、外装体にアルミニウムラミネートフィルムを用いた10mAh級のリチウムイオン二次電池を作製した。非水電解質には、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとジメチルカーボネートとを体積比1:1:1で混合した非水溶媒に、LiPF6を1mol/dmとなるように溶解させたものを用いた。このようにして得られたリチウムイオン二次電池を本発明電池Aとする。
[実施例2]
負極活物質として、上記組成式においてxの値を0.029としたマグネシウム置換チタン酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製した。この電池を本発明電池Bとする。
[実施例3]
負極活物質として、上記組成式においてxの値を0.054としたマグネシウム置換チタン酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製した。この電池を本発明電池Cとする。
[実施例4]
負極活物質として、上記組成式においてxの値を0.063としたマグネシウム置換チタン酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製した。この電池を本発明電池Dとする。
[比較例1]
負極活物質として、上記組成式においてxの値を0としたチタン酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製した。この電池を比較電池Eとする。
[比較例2]
負極活物質として、上記組成式においてxの値を0.005としたマグネシウム置換チタン酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製した。この電池を比較電池Fとする。
[比較例3]
負極活物質として、上記組成式においてxの値を0.120としたマグネシウム置換チタン酸リチウムを用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で、リチウムイオン二次電池を作製した。この電池を比較電池Gとする。
[初期充放電工程]
上記工程にて作製した本発明電池A〜D及び比較電池E〜Gは、評価試験に先立ち、25℃環境下にて初期充放電工程に供した。
作製した本発明電池A〜D及び比較電池E〜Gに対して、充電電流2mA、充電電圧2.5V、合計充電時間8時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流2mA、終止電圧1.0Vの定電流放電からなる1サイクルの充放電に続き、充電電流10mA、充電電圧2.5V、合計充電時間3時間の定電流定電圧充電、及び、放電電流10mA、終止電圧1.0Vの定電流放電からなる2サイクルの充放電を行った。
[低温出力性能評価試験]
上記初期充放電工程を行った本発明電池A〜D及び比較電池E〜Gに対して、充電電流10mA、充電電圧2.5V、合計充電時間3時間の定電流定電圧充電をおこなったのち、−30℃の恒温槽内で5時間静置した。その後、放電電流20mAにて30秒間放電したのち、直前の放電容量と同じ電気量を充電電流2mAで充電した。同様に、放電電流値を30、40及び50mAに変更したこと以外は同様にして、前記放電及び充電をおこなった。それぞれの放電電流における10秒後の電圧と、そのときの放電電流値とをプロットしてV−I特性を描画した。そのV−I特性において、最小二乗法で直線近似をおこなった後、放電終止電圧に対応する最大出力電流値を算出し、さらに、前記最大出力電流値と前記放電終止電圧とを乗算することによって−30℃出力を求めた。なお、前記放電終止電圧は1.5Vとした。その結果を表2に示す。
表2に示すように、無置換のLi[Li1/3Ti5/3]Oを負極に用いた比較電池Eにくらべて、チタンとリチウムの一部をマグネシウムで置換し、その置換量xが0.025≦x≦0.063の範囲にあるマグネシウム置換チタン酸リチウムを負極に用いた本発明電池A〜Dの−30℃出力は顕著に向上した。また、xの値が0.005である比較電池Fに比べても、本発明電池A〜Dは高い出力性能を示した。一方、マグネシウム置換量が0.063より大きいx=0.120のマグネシウム置換チタン酸リチウムを用いた比較電池Fの場合には、−30℃出力は逆に低下した。これは、特許文献2の図2に示されるように、マグネシウムの置換量をx=0.120まで増やすと、放電開始直後の過電圧が大きくなるために、出力が低下したものと推測される。以上のことから、本発明は、組成式がLi[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oを満たさなければならないという点については、基本的には本出願人による先願である特許文献2と共通しているが、スピネル構造を有し、組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oで表されるマグネシウム置換チタン酸リチウムにおいて、マグネシウムの置換量であるxの値の範囲を0.025≦x≦0.063とすることによって、低温出力性能が顕著に向上するという異質の効果が得られるものである。
また、本実施例において評価したチタン酸リチウム及びマグネシウム置換チタン酸リチウムは、エックス線回折のピークの半値幅をシェラーの式に当てはめて算出される結晶子径がすべて48±3nm、すなわち、480±30Åであったことから、特許文献1に示されるように結晶子径を小さくすることだけでは、優れた低温出力性能を有する非水電解質二次電池を提供するのに十分ではないといえる。
このように、チタンが+4価状態で存在し、チタン及びリチウムの両者の一部がマグネシウムで置換された、組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oで表されるマグネシウム置換チタン酸リチウムにおいて、マグネシウムの置換量xの範囲を0.025≦x≦0.063とした場合に、低温での出力性能が向上する理由は次のように考えられる。チタン酸リチウムは放電状態では組成式Li[Li1/3Ti5/3]Oで表され、その電子伝導性は低いものであるが、充電状態のLi[Li1/3Ti5/3]Oの電子伝導性は比較的高いものである。放電を行う際には、良導体であるLi[Li1/3Ti5/3]Oから絶縁体であるLi[Li1/3Ti5/3]Oが形成されるが、この反応は活物質粒子の表面から始まるため、粒子表面に絶縁体層が生じ、リチウムイオンの急速な移動が困難となる。ここで、スピネル型チタン酸リチウムのチタン及びリチウムの両者の一部を、チタンが+4価状態で存在するように、マグネシウムで置換することによって、放電状態の活物質の電子伝導性が向上するため、低温出力性能が向上したものと推測される。
本実施例では、固相法によるMg置換チタン酸リチウムの合成方法を例示したが、本発明に係る非水電解質二次電池用活物質は、固相法により合成されたもののみに限定されるものではなく、化学組成が同一で、異相が見られなければ、すなわち、Mgが固溶したスピネル型チタン酸リチウムであれば、その他の方法でも、同じ効能を得られるものである。
なお、本実施例において、本発明に係るマグネシウム置換チタン酸リチウムを負極に備えた非水電解質二次電池は、低温出力性能が優れたものとなることを示したので、当該マグネシウム置換チタン酸リチウムを正極活物質に用いた場合に、低温入力性能が優れたものとなるということについても、同時に立証された。
以上のことから、チタンが+4価状態で存在し、チタン及びリチウムの両者の一部がマグネシウムで置換された、スピネル型結晶構造を有する組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]Oで表されるマグネシウム置換チタン酸リチウムにおいて、マグネシウムの置換量xの範囲を0.025≦x≦0.063とすることで、低温出力性能に優れた非水電解質二次電池を提供できる。

Claims (3)

  1. 組成式Li[Li(1−2x)/3MgTi(5−x)/3]O(0.025≦x≦0.063)で表されるスピネル型構造を有する化合物であることを特徴とする非水電解質二次電池用活物質。
  2. 表色系におけるL値が60以上、かつ、a値及びb値が−3以上3以下である請求項1記載の非水電解質二次電池用活物質。
  3. 請求項1又は2記載の非水電解質二次電池用活物質を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。

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