JP2011153638A - 無段変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】G/N状態を実現できる無段変速装置で、このG/N状態及びその近傍部分で、各トラクション部の面圧を確保する為に必要とする押圧力を低く抑えられる構造を実現する。
【解決手段】遊星歯車ユニット4aと組み合わされて無段変速装置を構成するトロイダル型無段変速機3aは、中央部に入力ディスク7a、7bを、両端部に出力ディスク9a、9bを、それぞれ設ける。このうちの出力軸9b部分に、これら各ディスク7a、7b、9a、9bと各パワーローラ8a、8aの周面との転がり接触部である、前記各トラクション部の面圧を確保する為の軸力を発生させる、油圧式の押圧装置28を設ける。
【選択図】図1

Description

この発明は、トロイダル型無段変速機と遊星歯車ユニットとを組み合わせて成り、入力部材を一方向に回転させた状態のまま出力部材の回転方向を、停止状態を挟んで両方向に変換可能とする、変速比を無限大に変化させられる無段変速装置の改良に関する。
自動車用自動変速機として、或は、各種産業機械用の変速機として、トロイダル型無段変速機と遊星歯車ユニットとを組み合わせる事で、変速比を無限大に変化させられる様にした無段変速装置が、例えば特許文献1〜3に記載される等により従来から知られている。先ず、このうちの特許文献1に記載された無段変速装置に就いて、図10により説明する。
この無段変速装置は、エンジン等の駆動源に繋がる入力部材である入力軸1と、駆動輪等の被駆動部に繋がる出力部材である出力軸2との間に、トロイダル型無段変速機3と、遊星歯車ユニット4と、低速用クラッチ5と、高速用クラッチ6とを配置して成る。このうちの低速用クラッチ5を接続し、高速用クラッチ6の接続を断った、所謂低速モードの状態で前記入力軸1を回転させると、この回転が、次の(1)(2)に示す2通りの経路を介して、前記遊星歯車ユニット4に入力される。
(1) [前記トロイダル型無段変速機3を構成する1対の入力ディスク7、7] → [同じく複数個のパワーローラ8、8] → [同じく1対の出力ディスク9、9] → [歯車10〜12及び中空回転軸13] → [前記遊星歯車ユニット4を構成する太陽歯車14]
(2) [歯車15、16] → [別の中空回転軸17] → [前記遊星歯車ユニット4を構成するキャリア18] → [このキャリア18に回転自在に支持された複数個の遊星歯車19、19]
尚、実際には、前記 (1) の経路でトルクが伝達される方向は、上記矢印とは逆方向になり、前記トロイダル型無段変速機3を通過するトルクは、前記両出力ディスク9、9から前記各パワーローラ8、8を介して、前記両入力ディスク7、7に伝達される。
前記遊星歯車ユニット4を構成する前記各遊星歯車19、19は、前記太陽歯車14に加えて、周囲に配置したリング歯車20にも噛合しており、このリング歯車20は前記出力軸2に結合されている。従ってこの出力軸2は、前記遊星歯車ユニット4を構成する各歯車14、19、20の歯数の比、並びに、このうちの太陽歯車14の回転速度と各遊星歯車19、19の公転速度(前記キャリア18の回転速度)との比に応じた方向に、これらに応じた速度で回転する。このうち、前記太陽歯車14の回転速度と前記キャリア18の回転速度との比は、前記トロイダル型無段変速機3の変速比を変える事により調節できる。従って、前記低速モードの状態では、前記入力軸1を一方向に一定速度で回転させた状態のまま、前記出力軸2の回転速度を変えられる事に加えて、その回転方向を、停止状態を挟んで両方向に変換可能になる。
具体的には、前記トロイダル型無段変速機3の変速比を、前記各歯車10〜12、14〜16、20の歯数比で定まる所定値にすると、前記入力軸1を回転させた状態のまま、前記出力軸2を停止させられる。この状態では、この出力軸2と、歯車21、22及びデファレンシャルギヤ23を介して接続された、左右1対の車輪駆動軸24、24は停止状態のままとなる、所謂ギヤード・ニュートラル(G/N)状態を実現できる。又、前記トロイダル型無段変速機3の変速比を、前記所定値よりも減速側に調節すると、前記両車輪駆動軸24、24を前進方向に回転させられる。これに対して、前記トロイダル型無段変速機3の変速比を、前記所定値よりも増速側に調節すると、前記両車輪駆動軸24、24を後退方向に回転させられる。何れの場合でも、前記所定値からのずれが大きくなる程、前記両車輪駆動軸24、24の回転速度が速くなる。尚、一般的には前記G/N状態を実現する為の所定値を、前記トロイダル型無段変速機3の変速可能領域中で、比較的増速側(前記両入力ディスク7、7の回転速度よりも前記両出力ディスク9、9の回転速度を大きくする領域)に設定する。
これに対して、前記低速用クラッチ5の接続を断ち、前記高速用クラッチ6を接続した、所謂高速モードの状態では、前記トロイダル型無段変速機3の出力ディスク9、9の回転が、前記各歯車10〜12及び前記高速用クラッチ6を介して、前記出力軸2に伝わる。そして、前記歯車21、22及び、デファレンシャルギヤ23を介してこの出力軸2と接続された前記両車輪駆動軸24、24が、前進方向に回転する。この状態ではこれら両両車輪駆動軸24、24の回転速度が、前記両出力ディスク9、9の回転速度に比例して変化する。
上述の様な無段変速装置に組み込まれる前記トロイダル型無段変速機3の運転時には、前記両入力ディスク7、7及び前記両出力ディスク9、9の軸方向片側面(それぞれがトロイド曲面である、入力側曲面及び出力側曲面)と前記各パワーローラ8、8の周面との転がり接触部(動力伝達に供されるトラクション部)の当接圧を、十分に高くする必要がある。この理由は、これら各トラクション部に存在するトラクションオイルをガラス状に(一時的に)固化して、これら各トラクション部で金属接触の発生を防止しつつ、大きな動力の伝達を可能にする為である。又、過大な滑りを生じさせる事なく動力伝達を行える様にする為の押圧力の必要値は、前記各トラクション部で伝達するトルクが大きくなる程高くなる。
この為に従来から、機械式の押圧装置であるローディングカム装置や、シリンダ内にピストンを油密に嵌装して成る油圧式の押圧装置により、複数個のパワーローラを介して互いに対向するディスク同士を互いに近付ける方向に押圧し、各トラクション部の面圧を確保する構造が各種考えられ、一部は実施されている。例えば特許文献3には、トロイダル型無段変速機と遊星歯車ユニットとを同軸に配置してG/N状態を実現できる無段変速装置で、このうちのトロイダル型無段変速機の入力ディスク側に油圧式の押圧装置を設けた構造が記載されている。この様な特許文献3に記載された従来構造の場合、この押圧装置を入力ディスク側に設ける事に伴って、無段変速装置全体としての効率を確保する事が難しいと言った問題を生じる。この点に就いて、以下に説明する。
本発明の対象となる、G/N状態を実現できる無段変速装置で、このG/N状態並びにその近傍部分(停止状態並びに微速前進状態及び微速後退状態)では、トロイダル型無段変速機と遊星歯車ユニットとの間で、前述の(1)(2)に示す2通りの経路を介して動力循環が行われる。前記無段変速装置が属する技術分野で広く知られている様に、この動力循環に伴って前記トロイダル型無段変速機を通過する動力は、回転速度が小さい代わりにトルクが非常に大きくなる。この様に大きなトルク(∝トラクション部の接線力)を、過大な滑り(トロイダル型無段変速機でのトラクションドライブによる動力伝達の為に必要不可欠な、スピン滑り及び微小なクリープ以外の、トルク伝達方向に発生する有害な滑り)の発生を抑えて、必要とする動力伝達機能を確保すべく、トラクション係数(接線力/法線力)を適正値に維持する為には、押圧装置が発生する押圧力を大きくして、前記トラクション部の法線力を大きくする必要がある。そして、油圧式の押圧装置が発生する押圧力を大きくする為には、この押圧装置の油圧室内に導入する油圧を高くする必要がある。
但し、前記油圧を高くすると、圧油を吐出する為のポンプとして、吐出圧が高く、しかも吐出量が多い、高性能のものを使用する必要がある。吐出圧が高いものを使用する理由は、前記押圧装置の油圧室内に導入する油圧を高くする為であるが、吐出量が多いものを使用する理由は、前記押圧装置以外の部分で使用する油の量を確保する為である。即ち、トロイダル型無段変速機を組み込んだ無段変速装置の場合、前記油圧室や変速比調節用のアクチュエータの油圧室内に送り込む為の作動油、並びに、各種可動部に送り込む為の潤滑油として、前記各トラクション部に供給するトラクションオイルを使用する。そして、同じポンプから吐出されたトラクションオイルの一部を所定圧に調整して前記押圧装置や前記アクチュエータの油圧室内に送り込む他、このトラクションオイル残部を、圧力を低下させてから、前記各トラクション部や回転支持部に設けた軸受や各歯車の噛合部等、潤滑を必要とする部分に供給する。
この様なトラクションオイルの供給装置で、供給源であるポンプから吐出されるトラクションオイルの圧力が高くなると、このポンプや各種弁からの、このトラクションオイルの漏れ量が多くなる。そして、この漏れ量を考慮しつつ、前記作動油や潤滑油としての必要量を確保する為には、前記ポンプの吐出量を、前記漏れ量分以上、余分に確保する必要がある。このポンプとして、吐出圧が高く、しかも吐出量が多いものを使用すると、このポンプを駆動する為に要する動力が大きくなる。この結果、ポンプ損失が大きくなって、変速装置全体として伝達効率が低下する。又、動力源(例えばエンジン)の出力のうちで、前記ポンプを駆動する為に消費される割合が多くなる為、加速性能等、前記無段変速装置を搭載した車両の走行性能が悪化する。
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、G/N状態を実現できる無段変速装置で、このG/N状態及びその近傍部分で、各トラクション部の面圧を確保する為に必要とする押圧力を低く抑えられる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の無段変速装置は、駆動源に繋がる入力部材と被駆動部に繋がる出力部材との間に、トロイダル型無段変速機と遊星歯車ユニットとを配置して成る。
そして、前記入力部材を、前記トロイダル型無段変速機の入力部に接続している。
又、前記遊星歯車ユニットに存在する、動力伝達用部材を接続可能な3箇所の接続部(太陽歯車と、リング歯車と、キャリアと)のうちの2箇所の接続部に、前記入力部材と前記トロイダル型無段変速機の出力部とを、残りの接続部に前記出力部材を、それぞれ動力の伝達を可能に接続している。
そして、前記トロイダル型無段変速機の入力ディスクと出力ディスクとの間の変速比を調節する事により、前記入力部材を一方向に回転させた状態のまま前記出力部材の回転方向を、停止状態を挟んで両方向に変換可能としている。
又、前記トロイダル型無段変速機は、ハーフトロイダル型のもので、出力ディスクと、入力ディスクと、複数個ずつ(で互いに同数)のトラニオン及びパワーローラと、押圧装置とを備える。
このうちの出力ディスクは、トロイド曲面である出力側曲面を有する。
又、前記入力ディスクは、トロイド曲面である入力側曲面を前記出力側曲面に対向させた状態で、前記出力ディスクと同心に、且つ、この出力ディスクに対する相対回転を可能に支持されている。
又、前記各トラニオンは、前記両ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として、揺動変位可能に配置されている。
又、前記各パワーローラは、それぞれが前記各トラニオンのうちで前記回転軸に対向する内側面側に回転自在に支持された状態で、互いに対向する前記出力側曲面と前記入力側曲面との間に挟持されている。
又、前記押圧装置は、前記各パワーローラの周面と前記出力側、入力側各曲面との転がり接触部であるトラクション部の面圧を確保する為、前記入力ディスクと前記出力ディスクとを互いに近づく方向に押圧するもので、油圧式である。
更に、前記入力部材を回転させたまま前記出力部材を停止させる状態を実現する際の前記トロイダル型無段変速機の変速状態は、前記入力ディスクよりも前記出力ディスクを高速で回転させる増速状態である。
上述の様な本発明の無断変速装置を実施する場合に、好ましくは(大きなトルクを伝達する為には)、請求項2に記載した発明の様に、前記トロイダル型無段変速機をダブルキャビティ型のものとする。
この場合には、中心に配置された回転軸の両端部に、それぞれがトロイド曲面である出力側曲面を互いに対向させた状態で支持された1対の出力ディスクを、前記回転軸と同期した回転を自在に支持する。
又、軸方向両側面をそれぞれがトロイド曲面である入力側曲面とした入力ディスクユニットを、前記回転軸の中間部の周囲に、この回転軸と独立した回転を自在として支持する。この様な入力ディスクユニットとしては、1対の入力ディスクを、それぞれのトロイド曲面を軸方向に関して互いに反対側に向けた状態で、同期した回転を自在に組み合わせたものや、軸方向両側面をそれぞれトロイド曲面とした一体型のものを使用できる。
又、前記各トラニオンは、前記回転軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動変位可能に配置する。そして、前記各パワーローラは、それぞれを前記各トラニオンのうちで前記回転軸に対向する内側面側に回転自在に支持した状態で、互いに対向する前記両出力側曲面と前記両入力側曲面との間部分毎に複数個ずつ、互いに対向する前記両出力側曲面と前記両入力側曲面との間に挟持する。
又、前記押圧装置は、前記両出力ディスクを互いに近づく方向に押圧する。
更に、前記入力部材を回転させたまま前記出力部材を停止させる状態を実現する際の前記トロイダル型無段変速機の変速状態は、前記入力ディスクユニットよりも前記両出力ディスクを高速で回転させる増速状態とする。
上述の様に構成する本発明の無段変速装置によれば、G/N状態及びその近傍部分で、各トラクション部の面圧を確保する為に必要とする押圧力を低く抑えられる。この為、油圧式の押圧装置に導入する油圧を低く抑える事ができ、供給源であるポンプとして、従来構造の場合に必要とされるものに比べ、トラクションオイルの吐出圧力が低く、吐出量が少ないものを使用できて、前記ポンプを駆動する為に要する動力を低く抑えられる。この結果、ポンプ損失を低く抑えて、変速装置全体として伝達効率を向上させると共に、動力源の出力のうちで、前記ポンプを駆動する為に消費される割合を少なくできる。そして、例えば自動車用の自動変速機として使用した場合に、加速性能等の走行性能を良好にできる。
本発明の実施の形態の1例を示す略断面図。 本発明の効果を説明する為の比較例を示す略断面図。 発明の効果の説明を簡略にする為、本発明の如く押圧装置が出力ディスク側にある構造(A)と比較例の如く入力ディスク側にある構造(B)とを示す略断面図。 変速比と、入力、出力両ディスク及びパワーローラ各部の寸法とが、必要とする軸力に及ぼす影響を説明する為の模式図。 押圧装置を入力ディスク側に設けた場合と出力ディスク側に設けた場合とで、トロイダル型無段変速機(CVT)の変速比と必要とする軸力及び油圧との関係を示す線図。 本発明の無段変速装置を搭載した車両に関して、トロイダル型無段変速機の変速比と車速との関係を示す線図。 車両の駆動力を一定とした場合に於ける、車速と、エンジンの出力トルク及びトロイダル型無段変速機の入力トルクとの関係を示す線図。 押圧装置を入力ディスク側に設けた場合と出力ディスク側に設けた場合とで、車速と、必要とする軸力及び油圧との関係を示す線図。 実際の車両の駆動力と車速との関係を示す線図。 従来構造の1例を示す略断面図。
本例の無段変速装置は、図1に示す様に、駆動源であるエンジン25のクランクシャフトにより回転駆動される、入力部材である入力軸1aと、自動車のデファレンシャルギヤ23(図10参照)のピニオン軸等の被駆動部に繋がる、出力部材である出力軸2aとの間に、トロイダル型無段変速機3aと遊星歯車ユニット4aとを配置して成る。前記入力軸1aの両端部には、それぞれ駆動源側歯車26a、26bを支持固定して、これら両駆動源側歯車26a、26bを同期して回転駆動自在としている。又、このうちの一端側(図1の左端側)の駆動源側歯車26aを、前記トロイダル型無段変速機3aの軸方向中央部に設けた入力歯車27と噛合させている。この入力歯車27は、前記トロイダル型無段変速機3aを構成する1対の入力ディスク7a、7bと同心に、これら両入力ディスク7a、7bと同期した回転を自在に支持されているもので、このトロイダル型無段変速機3aの入力部である。
前記トロイダル型無段変速機3aは、ダブルキャビティ型で、且つ、ハーフトロイダル型のもので、1対の出力ディスク9a、9bと、入力ディスクユニットである、前記両入力ディスク7a、7bと、複数個ずつのトラニオン及びパワーローラ8a、8aと、押圧装置28とを備える。尚、このうちのトラニオンに関しては、ハーフトロイダル型無段変速機の分野で周知であるし、特許文献3、5にも記載されている為、図示は省略する。
前記両出力ディスク9a、9bは、前記トロイダル型無段変速機3aの中心部に配置された回転軸29の両端部に、それぞれがトロイド曲面である出力側曲面を互いに対向させた状態で、スプラインやボールスプライン等により、前記回転軸29と同期して回転する様に支持されている。前記両出力ディスク9a、9bのうちの一方(図1の右方)の出力ディスク9aは、前記回転軸29の一端部(図1の右端部)に固定するか、或は、衝撃吸収用に設けた、大きな弾力を有する板ばね等を介して、前記回転軸29に対する軸方向の変位を実質的に阻止した状態で支持している。これに対して、他方(図1の左方)の出力ディスク9bは、前記回転軸29の他端部(図1の左端部)に、軸方向の変位を可能に支持している。
又、前記両入力ディスク7a、7bは、それぞれがトロイド曲面である入力側曲面を軸方向反対側に向けた状態で(それぞれの入力側曲面を、前記両出力ディスク9a、9bの出力側曲面に向けた状態で)、前記回転軸29の中間部の周囲に、この回転軸29と独立した回転を自在として支持している。尚、本発明を実施する場合に於ける入力ディスクユニットとしては、上述の様な1対の入力ディスク7a、7bを円筒状のスリーブを介して組み合わせる構造の他、軸方向両側面をそれぞれトロイド曲面とした一体型のものを使用する事もできる。一体型のものを使用する場合には、外周面に歯を形成して、前記入力歯車27としての機能を持たせる。
又、前記各トラニオンは、前記回転軸29に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動変位可能に配置されている。そして、前記各パワーローラ8a、8aは、それぞれが前記各トラニオンのうちで前記回転軸29に対向する内側面側に回転自在に支持された状態で、互いに対向する前記両出力側曲面と前記両入力側曲面との間に挟持されている。この状態で前記各パワーローラ8a、8aの周面が、これら出力側、入力側各曲面と、トラクションオイルの薄膜を介して転がり接触する。これら各面同士の転がり接触部(接触楕円部分)が、動力を伝達する為のトラクション部となる。トロイダル型無段変速機の運転時にこのトラクション部には、膜厚が1μm程度のトラクションオイルが存在する。そして、このトラクションオイルが、数GPa程度の圧力で固化し、前記各パワーローラ8a、8aと前記各ディスク7a、7b、9a、9bとの間で動力の伝達を可能にする。
前記押圧装置28は、前記各トラクション部の面圧を必要値に高める為のもので、油圧式である。この油圧式の押圧装置28は、前記回転軸29の他端部に固定されたシリンダ30内に、前記他方の出力ディスク9bを、油密に、且つ、軸方向の変位を可能に嵌装している。前記トロイダル型無段変速機3aの運転時に前記シリンダ30内には、このトロイダル型無段変速機3aを通過するトルクの大きさ、変速比、トラクションオイルの温度等に応じて適切に規制された油圧を導入する。そして、前記シリンダ30の底板部と前記他方の出力ディスク9bとの間隔を拡げ、この出力ディスク9bを、対向する前記入力ディスク7bに向けて押圧する。これと同時に、前記シリンダ30により前記回転軸29を引っ張り、前記一方の出力ディスク9aを、対向する前記入力ディスク7aに向けて押圧する(前記両出力ディスク9a、9bを互いに近づく方向に押圧する)。そして、前記各トラクション部の面圧を確保する。
一方、前記遊星歯車ユニット4aは、太陽歯車14aと、キャリア18aと、複数個(一般的には3〜4個)の遊星歯車19a、19aと、リング歯車20aとを備える。このうちの太陽歯車14aは、中心回転軸31の出力側端部(図1の右端部)に支持して、この中心回転軸31と同期して回転自在としている。又、前記キャリア18aは、この中心回転軸31の中間部周囲に、この中心回転軸31と同心に、且つ、この中心回転軸31と独立した回転を自在に支持している。又、前記リング歯車20aは、この中心回転軸31の出力側端部の周囲に、この中心回転軸31と同心に、且つ、この中心回転軸31及び前記キャリア18aと独立した回転を自在に支持している。更に、前記各遊星歯車19a、19aは、このキャリア18aに回転自在に支持された状態で、それぞれ前記太陽歯車14a及び前記リング歯車20aと噛合している。
この様な遊星歯車ユニット4aの構成各部材のうちの前記中心回転軸31の入力側端部(図1の左端部)は、前記トロイダル型無段変速機3aの回転軸29に、複数個の歯車32a、32b、32cを介して、動力の伝達を可能に接続している。これに対して、前記リング歯車20aは、前記出力軸2aと、複数個の歯車33a、33bを介して、動力の伝達を可能に接続している。更に、前記キャリア18aは前記駆動源側歯車26bと、複数個の歯車34a、34bを介して、動力の伝達を可能に接続している。要するに、前記遊星歯車ユニット4aに存在する、動力伝達用部材を接続可能な3箇所の接続部である、前記太陽歯車14aと前記リング歯車20aと前記キャリア18aとのうち、太陽歯車14aを前記トロイダル型無段変速機3aの出力部である前記回転軸29に、キャリア18aを前記入力軸1aに、リング歯車20aを前記出力軸2aに、それぞれ動力の伝達を可能に接続している。
上述の様な構成を有する本例の無段変速装置は、前述した図10に示した従来構造で、低速用クラッチ5を接続して高速用クラッチ6の接続を断った場合(低速モードの場合)と同様に機能する。即ち、前記トロイダル型無段変速機3aを構成する、前記両入力ディスク7a、7bと前記両出力ディスク9a、9bとの間の変速比を調節する事により、前記入力軸1aを一方向に回転させた状態のまま、前記出力軸2aの回転方向を、停止状態を挟んで両方向に変換可能とする。
尚、前記入力軸1aを回転させたまま前記出力軸2aを停止させる、G/N状態を実現する際の前記トロイダル型無段変速機3aの変速状態が、前記両入力ディスク7a、7bよりも前記両出力ディスク9a、9bが高速で回転する増速状態となる様にしている。即ち、図1に示す様に、前記各パワーローラ8a、8aの周面が、前記両入力ディスク7a、7bの径方向外寄り部分と、前記両出力ディスク9a、9bの径方向内寄り部分とに転がり接触する状態で、前記G/N状態となる様に、前記各歯車14a、20a、26a、26b、27、32a、32b、32c、34a、34bの歯数比を調節している。
上述の様に構成する本発明の無段変速装置によれば、G/N状態及びその近傍部分で、前記各トラクション部の面圧を確保する為に必要とする押圧力を低く抑えられる。この為、前記押圧装置28を構成するシリンダ30内に導入する油圧を低く抑える事ができ、供給源であるポンプとして、従来構造の場合に必要とされるものに比べて、トラクションオイルの吐出圧力が低く、吐出量が少ないものを使用でき、前記ポンプを駆動する為に要する動力を低く抑えられる。この結果、ポンプ損失を低く抑えて、変速装置全体として伝達効率を向上させると共に、動力源である前記エンジン25の出力のうちで、前記ポンプを駆動する為に消費される割合を少なくできる。そして、例えば自動車用の自動変速機として使用した場合に、加速性能等の走行性能を良好にできる。
以下、上述の様な効果を得られる理由に就いて、図2〜10を参照しつつ説明する。比較の為に、図2に示す様な、本例の構造とは逆に、軸方向両端部に入力ディスク7a、7bを、中間部に出力ディスク9a、9bを、それぞれ配置し、何れか(図2の左側)の入力ディスク7bに押圧装置28を組み付けた、比較例の構造を考える。この比較例の構造は、前述の図10に示した従来構造で、低速用クラッチ5を接続し、高速用クラッチ6の接続を断った状態と、基本的に同じである。この様な図2に示した比較例の構造に対する、前述の図1に示した本発明の実施の形態の構造の相違点は、入力ディスク7a、7bと出力ディスク9a、9bとの設置位置を入れ替え、これに伴って、押圧装置28を出力ディスク9b側に組み付けた点である。本発明の実施の形態では、この様な入れ替えにより、前記押圧装置28が発生する押圧力、即ち、前記回転軸29の軸方向の力(軸力)が比較的小さくても、前記各トラクション部で過大な滑りを発生する事なく、前記トロイダル型無段変速機3aの運転を行える様にしている。この点を更に分かり易くする為、図3の(A)(B)に示す様なモデルを考える。この図3のうちの(A)は、本発明の如く押圧装置28が出力ディスク9A側にある構造を、同じく(B)は、比較例の如く押圧装置28が入力ディスク7A側にある構造を、それぞれ示している。
各トラクション部で過大な滑りを発生させる事なくトロイダル型無段変速機を運転させる為に、押圧装置28に要求される軸力Faは一定ではなく、各種条件により変化する。具体的には、図4に示す、トロイダル型無段変速機の変速比に影響する、各パワーローラ8Aの傾転角{各パワーローラ8Aの回転中心軸の、中立状態(変速比1の状態)からの傾斜角度}φと、各パワーローラ8Aの半頂角(各パワーローラ8Aを支持したトラニオンの両端部に設けた枢軸の軸方向に見た場合に、この枢軸の中心とトラクション部の中心とを結ぶ線分が、前記各パワーローラ8Aの回転中心となす角度)θと、入力ディスク8A側のトラクション部の回転半径rと、このトラクション部のトラクション係数μとが、前記軸力Faに影響する。
具体的には、前記トロイダル型無段変速機に入力されるトルク(=通過トルク)をTとした場合、前記押圧装置28を図3の(B)に示す様に入力ディスク7A側に設ける場合、前記軸力Faは、
Fa=T・sinφ/μ・r ――― (1)
となる。
これに対して、前記押圧装置28を図3の(A)に示す様に出力ディスク9A側に設ける場合、前記軸力Faは、
Fa=T・sin(2θ−φ)/μ・r ――― (2)
となる。
これら(1)(2)両式から、(傾転角φから求められる)トロイダル型無段変速機(CVT)の変速比と、必要とされる軸力Fa(∝押圧装置28に導入すべき油圧)との関係を求めると、図5の様になる。この図5中、実線aはこの押圧装置28を出力ディスク9A側に設けた場合の関係を、破線bは同じく入力ディスク7A側に設けた場合の関係を、それぞれ示している。この様な図5から明らかな通り、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に設けた場合には、前記トロイダル型無段変速機の変速比が増速側(=High側=1よりも小さい領域)にある状態で、前記押圧装置28を入力ディスク7A側に設けた場合に比べて、必要とされる軸力Faを低く抑えられる。前述した通り、本発明の対象となる無段変速装置では、G/N状態を実現する際、並びに、その近傍状態での前記トロイダル型無段変速機の変速状態は、増速状態である。この為に本例の無段変速装置では、前記トロイダル型無段変速機を通過するトルクが大きく、前記押圧装置28に要求される軸力Faが大きくなる領域(入力軸を所定方向に回転させたままでの停止状態、微速前進状態、微速後退状態)で、前記軸力Fa、延いては前記押圧装置28に導入すべき油圧を(前記破線bと実線aとの差分だけ)低く抑えられる。
これに対して、前記トロイダル型無段変速機の変速比が減速側(=Low側=1よりも大きい領域)にある場合には、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に設けると、入力ディスク7A側に設けた場合に比べて、必要とされる軸力Faが大きくなる。但し、前記トロイダル型無段変速機の変速比が減速側にある場合には、このトロイダル型無段変速機を通過するトルクが小さく、前記押圧装置28に要求される軸力Faも低く抑えられる。この為、無段変速装置の運転領域全体を考えた場合、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に設ける方が、入力ディスク7A側に設けるよりも、前記無段変速装置の効率向上の面から、遥かに有利になる。この理由は、以下の通りである。
本発明の無段変速装置の様に、G/N状態を実現できる無段変速装置を搭載した車両では、入力軸を一定方向に一定速度で回転させた状態のまま、図6の縦軸に示す様に、前記トロイダル型無段変速機の変速比を最大増速側から最大減速側に変化させると、同図の横軸に示した車速との関係が、同図に実線で示した様に変化する。即ち、前記車両の進行状態が「後退」→「停止」→「前進」に変化しつつ、車速が漸次変化する。この場合に於ける、前記トロイダル型無段変速機(CVT)に入力されるトルク(通過トルク)の大きさは、図7に実線aで示す様に変化する。但し、この実線aは、タイヤの駆動力が、図7の破線bで示す様に、全車速の領域で一定であるとして求めた。G/N状態(=車速零=停止状態)では、無段変速装置全体としての変速比が無限大となり、このG/N状態の近傍部分でも変速比が非常に大きくなる。従って、前記タイヤの駆動力を一定とする為には、エンジンの出力トルクは、図7に鎖線cで示す様に、前記G/N状態で最も小さく、これらから離れるに従って漸次大きくなる、V字形の特性にする。
図7に実線aで示した様な大きさのトルクを、有害な滑りを生じる事なく伝達可能にする為に、前記押圧装置28に必要とされる軸力(∝油圧)は、図8に示した様になる。この図8中、実線aはこの押圧装置28を出力ディスク9A側に設けた場合の関係を、破線bは同じく入力ディスク7A側に設けた場合の関係を、それぞれ示している。この様な図8から明らかな通り、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に設けた場合には、車速が高い場合を除き、この押圧装置28を入力ディスク7A側に設けた場合に比べて、必要とされる軸力Faを低く抑えられる。図7の実線aから明らかな通り、車速が速い領域では前記トロイダル型無段変速機に入力されるトルクは小さいので、前記軸力Fa、延いては前記押圧装置28に導入すべき油圧を低く抑えられる。即ち、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に設けた場合に、車速が速い領域では、同じく入力ディスク7A側に設けた場合に比べて多少不利になるが、この領域で必要とされる軸力(油圧)は元々低い為、不利益の程度は限られる(低速領域での利点の方が遥かに上回る)。しかも、一般の車両の場合、通常走行時には、追い越しの為に急加速する様な一時的な状態を除き、図9に示す様に、発進付近で駆動力が大きく、速度が上昇するに従って次第に小さくなる。そして、この駆動力が小さくなれば、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に設けた場合に於ける、高速領域での不利がより一層低減される。
以上に述べた様に本例の無段変速装置によれば、油圧式の押圧装置28に特に大きな軸力が要求される、G/N状態及びその近傍部分で、この押圧装置28に要求される軸力(油圧)を低く抑えられる。この為、各種弁や圧油を吐出する為のポンプでの油の漏れ量も少なくなる。これらにより、このポンプの吐出圧力を低く、吐出量を少なくしても、各部の潤滑や作動の為に必要とするトラクションオイルの量を確保できて、ポンプ損失を低く抑え、変速装置全体として伝達効率を向上できる。特に、本例の無段変速装置の場合には、前記押圧装置28を出力ディスク9A側に配置しており、この押圧装置28が大きな軸力を発生する状態では、前記トロイダル型無段変速機3aが増速側で、この押圧装置28のシリンダ30が高速で回転する。そして、このシリンダ30内の作動油(トラクションオイル)が、遠心力に基づいて、このシリンダ30の外径側に集まり、この外径側部分で圧力上昇する。この結果、前記ポンプからこのシリンダ30内に導入すべき油圧を更に低く抑える事が可能になり、前記ポンプ損失をより低減できる。これらにより、加速性能等の、車両の走行性能の向上を図れる。
又、本例の無段変速装置の場合には、前記トロイダル型無段変速機3aの軸方向中央側に入力ディスク7a、7bを、両端部に出力ディスク9a、9bを、それぞれ配置し、これら両出力ディスク9a、9bのうちで、前記遊星歯車ユニット4aを設置したのと反対側の出力ディスク9bに、前記油圧式の押圧装置28を設置している。この為、この押圧装置28を構成するシリンダ30として直径が大きなものを使用して、このシリンダ30内に導入する油圧を低く抑える事ができる。又、このシリンダ30内に油圧を導入する為の給油通路の加工も容易になる。これに対して、前述の図10に示した従来構造で、出力ディスク9側に油圧式の押圧装置を設置する構造を採用すると、これらの作用・効果を得る事はできない。例えば、中央の出力ディスク側に油圧式の押圧装置を設置する場合、特許文献5に記載されている様に、比較的複雑な構造が必要になる。
図示の実施の形態は、モード切換用のクラッチ(図10に記載した低速用、高速用両クラッチ5、6)を設けず、常にトロイダル型無段変速機3aと遊星歯車ユニット4aとの間で動力を循環させる状態で運転する構造に本発明を適用した場合に就いて示した。これに対して、本発明を実施する場合に、図10に記載した低速用、高速用両クラッチ5、6の如きモード切換用のクラッチを設ける事もできる。この場合には、例えば低速用クラッチを接続して高速用クラッチの接続を断った状態が、本発明の無段変速装置の構成となる。
但し、本発明の無段変速装置は、変速比を無限大に変化させられるので、デファレンシャルギヤの変速比を工夫する事により、前記モード切換用のクラッチを設置せずに、自動車用自動変速機として利用する事もできる。但し、この場合には、G/N状態の近傍部分で変速比を微調整する必要が生じる等、制御が面倒になる可能性がある。従って、前記モード切換用のクラッチを設置しないで本発明を実施する場合には、産業用機械の様な、変速比幅をあまり必要としない変速装置として利用する事が好ましい。
又、本発明を実施する場合に、伝達すべきトルクがあまり大きくない場合には、トロイダル型無段変速機として、図示の様なダブルキャビティ型に限らず、入力ディスクと出力ディスクとを1個ずつ備えた、シングルキャビティ型のものを使用する事もできる。
1、1a 入力軸
2、2a 出力軸
3、3a トロイダル型無段変速機
4、4a 遊星歯車ユニット
5 低速用クラッチ
6 高速用クラッチ
7、7a、7b、7A 入力ディスク
8、8a、8A パワーローラ
9、9a、9b、9A 出力ディスク
10 歯車
11 歯車
12 歯車
13 中空回転軸
14、14a 太陽歯車
15 歯車
16 歯車
17 中空回転軸
18、18a キャリア
19、19a 遊星歯車
20、20a リング歯車
21 歯車
22 歯車
23 デファレンシャルギヤ
24 車輪駆動軸
25 エンジン
26a、26b 駆動源側歯車
27 入力歯車
28 押圧装置
29 回転軸
30 シリンダ
31 中心回転軸
32a、32b、32c 歯車
33a、33b 歯車
34a、34b 歯車
特開平9−210175号公報 特開2003−307266号公報 特開2004−125120号公報 特開2002−21959号公報 特開2007−92946号公報

Claims (2)

  1. 駆動源に繋がる入力部材と被駆動部に繋がる出力部材との間に、トロイダル型無段変速機と遊星歯車ユニットとを配置して成り、このうちの入力部材をこのトロイダル型無段変速機の入力部に接続すると共に、前記遊星歯車ユニットに存在する、動力伝達用部材を接続可能な3箇所の接続部のうちの2箇所の接続部に、前記入力部材と前記トロイダル型無段変速機の出力部とを、残りの接続部に前記出力部材を、それぞれ動力の伝達を可能に接続し、このトロイダル型無段変速機の入力ディスクと出力ディスクとの間の変速比を調節する事により、前記入力部材を一方向に回転させた状態のまま前記出力部材の回転方向を、停止状態を挟んで両方向に変換可能とした無段変速装置であって、
    前記トロイダル型無段変速機は、トロイド曲面である出力側曲面を有する出力ディスクと、トロイド曲面である入力側曲面をこの出力側曲面に対向させた状態でこの出力ディスクと同心に、且つ、この出力ディスクに対する相対回転を可能に支持された入力ディスクと、これら両ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動変位可能に配置された複数個のトラニオンと、それぞれがこれら各トラニオンのうちで前記回転軸に対向する内側面側に回転自在に支持された状態で、互いに対向する前記出力側曲面と前記入力側曲面との間に挟持された複数個のパワーローラと、これら各パワーローラの周面と前記出力側、入力側各曲面との転がり接触部であるトラクション部の面圧を確保する為、前記入力ディスクと前記出力ディスクを互いに近づく方向に押圧する油圧式の押圧装置とを備えたハーフトロイダル型のものであり、
    前記入力部材を回転させたまま前記出力部材を停止させる状態を実現する際の前記トロイダル型無段変速機の変速状態は、前記入力ディスクよりも前記出力ディスクを高速で回転させる増速状態である無段変速装置。
  2. トロイダル型無段変速機は、中心に配置された回転軸の両端部に、この回転軸と同期した回転を自在に、それぞれがトロイド曲面である出力側曲面を互いに対向させた状態で支持された1対の出力ディスクと、軸方向両側面をそれぞれがトロイド曲面である入力側曲面とし、前記回転軸の中間部の周囲に、この回転軸と独立した回転を自在として支持された入力ディスクユニットと、この回転軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動変位可能に配置された複数個のトラニオンと、それぞれがこれら各トラニオンのうちで前記回転軸に対向する内側面側に回転自在に支持された状態で、互いに対向する前記両出力側曲面と前記両入力側曲面との間に挟持された、これら両出力側曲面とこれら両入力側曲面との間部分毎に複数個ずつのパワーローラと、これら各パワーローラの周面と前記出力側、入力側各曲面との転がり接触部であるトラクション部の面圧を確保する為、前記両出力ディスクを互いに近づく方向に押圧する油圧式の押圧装置とを備えた、ダブルキャビティ型であり、
    前記入力部材を回転させたまま前記出力部材を停止させる状態を実現する際の前記トロイダル型無段変速機の変速状態は、前記入力ディスクユニットよりも前記両出力ディスクを高速で回転させる増速状態である、請求項1に記載した無段変速装置。
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