JP2011150823A - 絶縁電線 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁電線10は、少なくとも1層の押出被覆層を含む複数の被覆層からなる絶縁被覆が導体上に形成されている絶縁電線であって、前記少なくとも1層の押出被覆層は、所定の樹脂(A)と所定の樹脂(B)とを混合した樹脂組成物を押出被覆した層であり、前記樹脂組成物は、前記樹脂(A)と前記樹脂(B)とが重量部比で「(B)/(A)=5/95〜40/60」の範囲で混和されている。
【選択図】図1
Description
前記少なくとも1層の押出被覆層は、ポリメチルペンテン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂(A)と、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、エチレングリシジルメタクリレート共重合体からなる樹脂群(B1)およびポリメチルペンテン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンからなる樹脂群の内の樹脂を無水マレイン酸あるいはグリジシルメタクリレートで変性させたものからなる樹脂群(B2)より選ばれる少なくとも1種を主成分とする樹脂(B)とを混合した樹脂組成物を押出被覆した層であり、
前記樹脂組成物は、前記樹脂(A)と前記樹脂(B)とが重量部比で「(B)/(A) = 5/95 〜 40/60」の範囲で混和されていることを特徴とする絶縁電線を提供する。なお、「5/95 〜 40/60」とは、「5/95以上、40/60以下」を意味するものとする。また、本発明において「主成分とする」は、樹脂組成物中に必要に応じて酸化防止剤や銅害防止剤、滑剤、着色剤などの添加剤・添加樹脂を添加してもよいことを意味するものとする。
(1)前記絶縁被覆は、ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、エチレングリシジルメタクリレート共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分とする樹脂で前記導体上に形成された第1の被覆層と、前記第1の被覆層の外層に形成された前記少なくとも1つの押出被覆層からなる第2の被覆層とを有する。
(2)前記絶縁被覆は、ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、エチレングリシジルメタクリレート共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分とする樹脂で前記第2の被覆層の外層に形成された第3の被覆層を更に有する。
(3)前記絶縁被覆は、前記第1の被覆層および/または前記第3の被覆層が押出被覆によって形成されている。
導体として外径1.25 mmの銅線を用い、該銅線の外層に押出機を用いて2層の被覆層(第1の被覆層と第2の被覆層)を押出被覆して、図1に示すような形状の絶縁電線を作製した。このとき、実施例1、実施例3〜7および比較例1〜3は、第1の被覆層と第2の被覆層とを同時押出により形成し、実施例2は、第1の被覆層と第2の被覆層とをタンデム押出により形成した。実施例8は、2台の押出機を用いて第1の被覆層と第2の被覆層を形成した(表1、表2参照)。また、第1の被覆層の厚さは約20μmとし、絶縁被覆の全体厚さが70〜100μmになるように第2の被覆層をチューブ状に押出被覆した。
導体として外径1.25 mmの銅線を用い、該銅線の外層に押出機を用いて3層の被覆層(第1の被覆層〜第3の被覆層)を押出被覆して、図2に示すような形状の絶縁電線を作製した。このとき、実施例9は、第1の被覆層〜第3の被覆層を同時押出により形成し、実施例10は、第1の被覆層〜第3の被覆層をタンデム押出により形成した。また、第1の被覆層および第3の被覆層の厚さを約20μmとし、絶縁被覆の全体厚さが70〜100μmになるように第2の被覆層を押出被覆した(表1参照)。
導体として外径1.25 mmの銅線を用い、該銅線の外層に押出機を用いて樹脂(A)であるポリメチルペンテンのみを押出被覆して、厚さが約100μmの単層の押出被覆層を有する絶縁電線を作製した(表2参照)。
導体として外径1.25 mmの銅線を用い、該銅線の外層に押出機を用いてポリフェニレンサルファイドのみを押出被覆して、厚さが約100μmの単層の押出被覆層を有する絶縁電線を作製した(表2参照)。
部分放電開始電圧の測定は次のような手順で行った。絶縁電線を500 mmの長さで2本切り出し、39 N(4 kgf)の張力を掛けながら撚り合わせて中央部の120 mmの範囲に6回の撚り部を有するツイストペアの試料を用意した。試料端部10 mmの絶縁被覆をアビソフィックス装置で剥離した。その後、絶縁被覆の乾燥のため、120℃の恒温槽中に30分間保持し、デシケータ中で室温になるまで18時間放置した。部分放電開始電圧は、部分放電自動試験システム(総研電気株式会社製、DAC-6024)を用いて測定した。測定条件は、25℃で相対湿度50%の雰囲気とし、50 Hzの電圧を10〜30 V/sで昇圧しながらツイストペア試料に荷電した。ツイストペア試料に50 pCの放電が50回発生した電圧を部分放電開始電圧(Vp)とした。
耐熱性・密着性試験は次のような手順で行った。作製した絶縁電線を500 mmの長さで2本切り出し、39 N(4 kgf)の張力を掛けながら撚り合わせて中央部の120 mmの範囲に6回の撚り部を有するツイストペアの試料を用意した。次に、老化試験機(東洋精機株式会社製、ギヤー・オーブンSTD60P)において150℃で2000時間保持して加熱老化させた。その後、導体径と同じ径を有する丸棒(巻き付け棒)にツイストペア試料を巻き付け、50倍の光学顕微鏡を用いて絶縁被覆でのクラック等(例えば、クラック、クレージング、しわ、絶縁被覆の剥離)の有無を調査した。クラック等の発生がないものを「○:合格の意味」、クラック等の発生があるものを「×:不合格の意味」とした。
1…導体、2…第1の被覆層、3…第2の被覆層、4…第3の被覆層。
Claims (4)
- 少なくとも1層の押出被覆層を含む複数の被覆層からなる絶縁被覆が導体上に形成されている絶縁電線であって、
前記少なくとも1層の押出被覆層は、ポリメチルペンテン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂(A)と、
熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、エチレングリシジルメタクリレート共重合体からなる樹脂群(B1)およびポリメチルペンテン、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレンからなる樹脂群の内の樹脂を無水マレイン酸あるいはグリジシルメタクリレートで変性させたものからなる樹脂群(B2)より選ばれる少なくとも1種を主成分とする樹脂(B)とを混合した樹脂組成物を押出被覆した層であり、
前記樹脂組成物は、前記樹脂(A)と前記樹脂(B)とが重量部比で「(B)/(A) = 5/95 〜 40/60」の範囲で混和されていることを特徴とする絶縁電線。 - 請求項1に記載の絶縁電線において、
前記絶縁被覆は、ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイドからなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分とする樹脂で前記導体上に形成された第1の被覆層と、前記第1の被覆層の外層に形成された前記少なくとも1つの押出被覆層からなる第2の被覆層とを有することを特徴とする絶縁電線。 - 請求項2に記載の絶縁電線において、
前記絶縁被覆は、ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイドからなる群より選ばれる少なくとも1種を主成分とする樹脂で前記第2の被覆層の外層に形成された第3の被覆層を更に有することを特徴とする絶縁電線。 - 請求項2または請求項3に記載の絶縁電線において、
前記絶縁被覆は、前記第1の被覆層および/または前記第3の被覆層が押出被覆によって形成されていることを特徴とする絶縁電線。
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