JP2011116868A - 難燃性樹脂組成物及びそれを用いた成形物品 - Google Patents

難燃性樹脂組成物及びそれを用いた成形物品 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、上記の問題点を解決し、機械特性、耐摩耗性、耐熱性に優れた難燃性樹脂組成物およびそれを用いた成形物品を提供することを課題とする。
【解決手段】 (a)ポリメチルペンテン樹脂5〜70質量%、
(b)ポリプロピレン系樹脂5〜95質量%、
(c)(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及び/又は
(c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体0〜60質量%、及び
(d)スチレン系熱可塑性エラストマー0〜60質量%
である樹脂成分(A)100質量部に対し、(B)金属水和物50〜300質量部を含有する難燃性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、成形加工時において架橋設備等の特殊な設備を必要としない、機械特性、耐摩耗性、耐熱性、特に高温における耐ストレスクラック性に優れた難燃性樹脂組成物に関する。またそれを用いた、難燃性に優れた成形物品、例えば、シート、チューブ、配線材、光ファイバコード、およびその他の成形物品に関する。
電気・電子機器の内部および外部配線に使用される絶縁電線・ケーブル・コードや光ファイバ心線、光ファイバコードなどには、難燃性、耐熱性、機械特性(例えば、引張特性、耐摩耗性)など種々の特性が要求されている。
またシート材料には耐熱性や耐外傷性、さらに、チューブについては耐熱性、耐外傷性、耐摩耗性、耐油性、および難燃性が要求されている。
電気・電子機器の配線材に求められる難燃性、耐熱性、機械特性(例えば引張特性、耐摩耗性)などの規格は、UL、JISなどで要求水準に応じて定められている。特に、難燃性に関しては、さらに用途に応じてその試験方法が定められている。したがって実際は、少なくともこの試験に合格する難燃性を有すればよい。例えば、UL1581(電線、ケーブルおよびフレキシブルコードのための関連規格(Reference Standard for Electrical Wires,Cables and Flexible Cords))に規定される垂直燃焼試験(Vertical Flame Test)(VW−1)や、JIS C 3005(ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法)に規定される水平試験や傾斜試験などがそれぞれ挙げられる。
これまで、VW−1や傾斜試験に合格するような高度のノンハロゲン系難燃性樹脂組成物を得ようとすると、樹脂成分100質量部に対して、難燃剤である金属水和物を150〜200質量部配合する必要があった(例えば特許文献1参照)。このため、当該難燃性樹脂組成物を配線材の被覆材料として使用する場合には、引張特性や耐摩耗性などの機械特性、耐摩耗性が著しく低下するという問題があった。
また、高度の難燃性とともに耐摩耗性を有し、ある程度の熱老化特性が改善された難燃性樹脂組成物およびそれを用いた成形物品が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし高温における耐ストレスクラック性については、まだ十分であるとはいえず、特に高温で使用される場合には、さらに改良が必要であった。
特開2001−135142号公報 特開2007−146054号公報
本発明は、上記の問題点を解決し、機械特性、耐摩耗性、耐熱性に優れた難燃性樹脂組成物およびそれを用いた成形物品を提供することを課題とする。
さらにくわしくは、本発明は、高度の難燃性および耐摩耗性を損なうことなく、十分な熱老化特性を有し、折り曲げても白化することなく、また傷つきにくい難燃性樹脂組成物を提供することを課題とする。また本発明は、高度の難燃性および耐摩耗性を有するとともに、十分な耐熱性を有し、機械特性や圧接性に優れた配線材、光ファイバ心線、光ファイバコード、シート、チューブ等の成形物品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定のカルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂と、エチレン−α−オレフィン共重合体を必須成分とする樹脂成分に対して、金属水和物を特定量配合した難燃性樹脂組成物が上記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、
<1>(a)ポリメチルペンテン樹脂5〜70質量%、
(b)ポリプロピレン系樹脂5〜95質量%、
(c)(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及び/又は
(c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体0〜60質量%、及び
(d)スチレン系熱可塑性エラストマー0〜60質量%
である樹脂成分(A)100質量部に対し、(B)金属水和物50〜300質量部を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物、
<2>前記(b)ポリプロピレン系樹脂が不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂を含有することを特徴とする<1>記載の難燃性樹脂組成物、
<3>前記(d)スチレン系熱可塑性エラストマーが不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー5〜40質量%を含有することを特徴とする<1>または<2>記載の難燃性樹脂組成物、
<4>前記(c)(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及び/又は
(c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体が、前記樹脂成分(A)中、15〜60%含有することを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物、
<5>前記金属水和物が、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、及び水酸化バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物、
<6>前記水酸化マグネシウムが、無処理の水酸化マグネシウム及び/又はシランカップリング剤で表面処理されている水酸化マグネシウムであることを特徴とする<5>に記載の難燃性樹脂組成物、
<7>導体、光ファイバ素線または光ファイバ心線の外側に<1>〜<6>のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を用いて成形された被覆層を有することを特徴とする成形物品、及び
<8><1>〜<6>のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を用いて成形してなることを特徴とする成形物品、
を提供するものである。
本発明の難燃性樹脂組成物は、柔軟性を有し、難燃性、耐熱性、熱老化性、機械特性、耐油性、耐摩耗性、圧接性に優れる。したがって、圧接性に優れた配線材や、光ファイバ心線、光ファイバコード、シート、チューブ等の成形物品に好適である。
また、本発明の難燃性樹脂組成物を用いた成形物品は、折り曲げても白化することがなく、傷つきにくい。また本発明の難燃性樹脂組成物を用いた成形物品は、柔軟性を保持しつつ、難燃性や耐摩耗性、耐熱老化特性を併せ持つ。
以下、本発明の樹脂成分(A)と金属水和物(B)を含有する難燃性樹脂組成物について詳細に説明する。
まず、本発明の難燃性樹脂組成物のうち、その樹脂成分(A)を構成する各成分について説明する。
(a)ポリメチルペンテン樹脂
ポリメチルペンテン樹脂は4−メチルペンテン−1を重合して得ることができる。
ポリメチルペンテンとしては、4−メチルペンテン−1の単独重合体や、4−メチルペンテン−1と、ブテンやオクテンなどの他のα−オレフィンと共重合したものや、ポリブテンなどとリアクターブレンドしたもの等があげられる。ポリメチルペンテン樹脂は三井化学(株)より、上市されている。
ポリメチルペンテンのメルトフローレート(以下、MFRと略称で示す。本明細書において、MFRは、ASTM‐D‐1238で規定されている値をいうものとする。)としては3〜40g/10分位が好ましい。MFRが大きすぎると高温でのストレスクラック性に問題が発生する。また、MFRが小さすぎると溶融混練の際に他の樹脂成分と混ざりにくくなり、分散不良が生じる。MFRは好ましくは0.2〜25で、さらに好ましくは0.5〜15である。
ポリメチルペンテン樹脂の配合量は、樹脂成分中、5〜70質量%である。この量が少なすぎると、耐熱性が低下するのみならず、高温のストレスクラック性も低下する。また多すぎると伸び特性や力学的強度に大きな低下を招く。
このポリメチルペンテンを混合することにより、高温での耐ストレスクラックや耐熱性を向上することができる。さらに、導体の外側に被覆層を形成して電線とした場合に、導体との密着性を抑えることができ、電線の皮むき加工性を大幅に向上させることができる。
また光ファイバ素線や光ファイバ心線の外側に形成される被覆層として使用した場合には、過度に密着することなく、被覆層が皮むきしやすいという効果を発揮することができる。
(b)ポリプロピレン系樹脂
(b)成分のポリプロピレン系樹脂として、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン樹脂)や、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などを使用することができる。(b)成分として、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などを使用することにより、成形性を向上させることができる。本発明において、(b)成分のポリプロピレン系樹脂には、後述(c−1)成分の、ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは含まれない。
また、EPR(エチレンプロピレンゴム)は(b)成分のポリプロピレン系樹脂には含まれない。
ここでエチレン−プロピレンランダム共重合体はエチレン成分含量が1〜5質量%程度のものをいい、エチレン成分がプロピレン鎖中にランダムに取り込まれているものをいう。またエチレン−プロピレンブロック共重合体はエチレン成分含量が5〜15質量%程度のものをいい、エチレン成分とプロピレン成分が独立した成分として存在するものをいう。
混合するポリプロピレンのMFR(ASTM‐D‐1238)は、好ましくは0.1〜60g/10分、より好ましくは0.1〜25g/10分、さらに好ましくは0.3〜15g/10分である。
ポリプロピレン系樹脂を配合することにより、耐熱性と強度を維持することができる。ポリプロピレン系樹脂の含有量は樹脂成分(A)中、5〜95質量%であり、好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは15〜55質量%、特に好ましくは20〜50質量%である。このポリプロピレンの含有量が多すぎると成形体の柔軟性が損なわれたり、耐摩耗性が低下する。
本発明の(b)成分のポリプロピレン系樹脂には、不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂を含有させることが好ましい。不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂は、樹脂成分(A)中5〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。
不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂としては、不飽和カルボン酸がプロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン樹脂)や、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などにグラフトされた樹脂を使用することができる。不飽和カルボン酸による変性量は、ポリプロピレン系樹脂の0.5〜15質量%とすることができる。ここでいうランダムポリプロピレンはエチレン成分含量が1〜5質量%、ブロックポリプロピレンはエチレン成分含量が5〜15質量%以下程度のものをいう。
不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸などを挙げることができる。
ポリプロピレン系樹脂の不飽和カルボン酸による変性は、例えば、ポリプロピレンと不飽和カルボン酸を有機パーオキサイドの存在下に加熱、混練することにより行うことができる。
不飽和カルボン酸等により変性されたポリプロピレン系樹脂としては、具体的には例えば、ポリボンドP−1001、ポリボンドP−1002(商品名、クロンプトン社製)、アドテックスER313E(商品名、日本ポリエチレン社製)、アドマーQE800、アドマーQE810(いずれも商品名、三井化学)等が挙げられる。
本発明において不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂は金属水和物とイオン的に結合を行うことができる。この反応により金属水和物との界面近傍の強度が非常に高くなる。しかもその界面が、結晶性の高いポリプロピレン系樹脂で形成されることから、樹脂組成物として非常に強度が高い難燃性樹脂組成物を得ることができる。
不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂はポリメチルペンテン樹脂と相溶性がよく、特に大量に含まれている金属水和物の界面付近に、ポリプロピレン系樹脂と同様、結晶性が高く、強度が大きいポリメチルペンテン樹脂も同時に存在する。このため、本発明の難燃性樹脂組成物は、耐外傷性や耐摩耗性、圧壊強度が非常に高くなるのみならず、さらに難燃性も向上する。さらに圧接用電線に使用される場合、圧接刃での割れやストレインリリーフの盛り上がりがほとんど無く、優れた圧接加工用の電線を得ることができる。
さらに、不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂はポリメチルペンテン樹脂と相溶性がよいため、耐熱性、低温性、高温における耐ストレスクラック特性を向上させることができる。
(c)(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及び/又は(c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体
本発明の難燃性樹脂組成物の樹脂成分には、下記の(c−1)成分及び/又は(c−2)成分を含有させることができる。まず、(c−1)成分について説明する。
(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
(c−1)成分は、次の(i)ハードセグメントと、(ii)ソフトセグメントとからなる共重合体である。(i)ハードセグメントとしては、プロピレン単独重合体ブロック、あるいはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロック、例えば、プロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/エチレン/1−ブテン等の2元又は3元共重合体ブロックが挙げられる。プロピレン単独重合体ブロックやプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックにおいて、プロピレンブロックの全部又は一部がアタクチック構造を有していてもよい。
また、(ii)ソフトセグメントとしては、エチレン単独重合体ブロック、あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロック、例えば、エチレン/プロピレン、エチレン/1−ブテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン等の2元又は3元共重合体ブロックが挙げられる。
本発明で用いられる(c−1)成分としては、一般にReactor−produced TPOと言われているタイプのものを好ましく使用することができる。本発明のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、同じ重合反応器中で(i)ハードセグメントと(ii)ソフトセグメントを2段階以上で多段重合を行うことで製造することができる。上記の多段重合法を用いることにより、ハードセグメントとソフトセグメントとが微分散したモルフォロジーを有する組成物を得ることができる。(c−1)成分の具体例としては、例えば、キャタロイ(商品名、サンアロマー(株)製、Basel社製)、プライムTPO(商品名、プライムポリマー(株)製)、ニューコン(商品名、日本ポリプロピレン(株)製)を挙げることができる。
(c−1)成分のMFRは0.1〜15g/10分が好ましく、さらに好ましくは0.3〜8g/10分が好ましい。MFRが大きすぎると、耐ストレスクラック性が著しく低下する。
(c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体
本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体は、例えばエチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体として具体的には、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、VLDPE(超低密度ポリエチレン)、EPR(エチレンプロピレンゴム)、EBR(エチレン−1‐ブテンゴム)、及びメタロセン触媒存在下に合成されたエチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。このなかでも、メタロセン触媒存在下に合成されたエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は特に制限されないが、熱老化特性の点で、928kg/m以下が好ましく、さらに好ましくは913kg/m以下、さらに好ましくは905kg/m以下である。この密度の下限は850kg/mが好ましい。
また、エチレン−α−オレフィン共重合体としては、MFR(ASTM−D−1238)が0.5〜50g/10分のものが好ましい。
本発明におけるエチレン−α−オレフィン共重合体は、メタロセン触媒の存在下に合成されたものや通常の直鎖型低密度ポリエチレンや超低密度ポリエチレン等が挙げられるが、中でもメタロセン触媒の存在下に合成されるものが好ましい。その一例として、「カーネル」(商品名、日本ポリエチレン(株)製)、「エボリュー」(商品名、三井化学(株)製)、「タフマー」(商品名、三井化学(株)製)、「ユメリット」(商品名、宇部丸善石油化学(株)製)を挙げることができる。
本発明の(c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体としては、不飽和カルボン酸で変性した共重合体を使用してもよい。不飽和カルボン酸による変性量は、通常、エチレン−α−オレフィン共重合体に対し、0.5〜15質量%である。不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸などを使用することができる。エチレン−α−オレフィン共重合体の変性は、例えば、エチレン−α−オレフィン共重合体と不飽和カルボン酸を有機パーオキサイドの存在下で、加熱・混練することにより行うことができる。不飽和カルボン酸で変性したエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、「アドテックス」(商品名、日本ポリエチレン(株)製)、「アドマー」(商品名、三井化学(株)製)、「モディック」(商品名、三菱化学(株)製)を挙げることができる。
上記(c−1)成分及び/又は(c−2)成分を樹脂成分(A)中、0〜60%含有させることができる。(c−1)成分及び/又は(c−2)成分は、好ましくは、樹脂成分(A)中、15〜60質量%とすることができる。さらに好ましくは、20〜55%とすることができる。この成分の配合量が多すぎると耐熱性、強度、および磨耗性が著しく低下する。(c−1)成分を配合することにより、押出性に優れ、高速で成形することができる。
本発明において、樹脂成分中における(c−1)成分の含有量は、樹脂成分(A)中0〜60質量%、好ましくは0〜55質量%、さらに好ましくは0〜30質量%である。(c−1)成分の含有量が多すぎると耐熱性や強度を損なう場合がある。この成分を加えることにより、伸び特性を改善することができる。
本発明において、樹脂成分中におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の含有量は、樹脂成分(A)中0〜60質量%、好ましくは5〜55質量%、さらに好ましくは10〜50質量%である。エチレン−α−オレフィン共重合体の含有量が多すぎると著しく摩耗性や圧接性、強度が低下する場合がある。この成分を加えることにより、伸び特性、熱老化特性などを改善することができる。
不飽和カルボン酸で変性したエチレン−α−オレフィン共重合体の含有量は、樹脂成分(A)中0〜45質量%、好ましくは0〜35質量%である。
(d)スチレン系熱可塑性エラストマー
本発明において、(d)スチレン系熱可塑性エラストマーを含有させることができる。スチレン系熱可塑性エラストマーとは、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とのブロック及びランダム構造を主体とする共重合体およびその水素添加物である。芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどが挙げられる。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどを挙げることができる。スチレン系熱可塑性エラストマーは樹脂成分(A)中、0〜60質量%とすることができる。好ましくは、0〜40質量%、さらに好ましくは、0〜30質量%である。含有量が多すぎると耐摩耗性、強度、耐油性が低下する恐れがある。この成分を加えることにより、伸び特性や低温生が良好になる。
本発明の難燃性樹脂組成物には、スチレン系熱可塑性エラストマーとして、不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーを含有させることが好ましい。不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸などを挙げることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマー変性は、例えば、スチレン系熱可塑性エラストマーと不飽和カルボン酸を有機パーオキサイドの存在下に加熱、混練することにより行うことができる。不飽和カルボン酸による変性量は、通常0.5〜15質量%である。
不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、たとえば、クレイトン1901FG(商品名、JSRクレイトン(株)製)、タフテック(商品名、旭化成(株)製)等をあげることができる。
不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、樹脂成分(A)中0〜60質量%である。不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が多すぎると耐油性が低下するのみならず、外観も大幅に悪化する。
不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーを配合することにより、強度を高くし、耐摩耗性を向上させ、柔軟性を発揮することができる。その機構については定かではないが、不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーを金属水和物と混合することにより、スチレン系熱可塑性エラストマーの変性部分が金属水和物と強くイオン結合により結合すると思われる。また不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーは、(a)成分の無水マレイン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂や(c)成分のポリプロピレン系樹脂とよく相溶する。これにより、不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーと無水マレイン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂との相乗作用で、強度を高くし、耐摩耗性を向上させ、柔軟性を発揮することができる。
本発明においては、(a)成分及び(b)成分を必須成分とし、場合により、(c)成分と(d)成分を特定量含有した樹脂成分(A)をベース材料とする。このベース材料に金属水和物が特定量配合される。
金属水和物の界面近傍に結晶性の高い(b)成分と、(b)成分と相溶性のよい(a)成分を存在させることにより、強度、耐摩耗性、耐外傷性、圧接性に優れた難燃性樹脂組成物を得ることが可能になる。
一方、耐熱性という点からみれば、(b)成分のポリプロピレン系樹脂は、高温で結晶化しやすく、単独で使用した場合には、加熱後の大幅な伸びの低下を招きやすい。ところが(c)成分および(d)成分は加熱時の(a)成分や(b)成分の結晶化を抑える働きがあり、高温下の熱老化特性、特に耐ストレスクラック性が格段に改善される。
したがって本発明の難燃性樹脂組成物は、架橋せずに耐熱性を有し、優れた熱老化特性、特に高温での耐ストレスクラック性及び高い難燃性を有し、しかも機械特性、耐摩耗性に優れた難燃性樹脂組成物を得ることができる。また本発明の難燃性樹脂組成物は、耐熱性、熱老化特性、難燃性、機械特性、耐磨耗性に優れた成形物品を提供することができる。
本発明の難燃性樹脂組成物は樹脂成分(A)と金属水和物(B)とを含有するものである。
一般に、樹脂成分に対して水酸化マグネシウムなどの金属水和物を添加してゆくと、耐摩耗性が著しく低下する。しかし、本発明においては、金属水和物を本発明の樹脂成分に対して多く添加しても耐摩耗性が低下することはなく、むしろ耐摩耗性が向上する。従って難燃性と耐摩耗性を両立させることができる。
またさらに、柔軟性の確保も可能であり、成形性、加工性にも優れた樹脂組成物を得ることができる。
さらに、その樹脂組成物を電線に使用した場合は、非常に圧接性に優れた物性を有しており、ストレインリリーフの盛り上がり等の現象も生じず、優れた圧接性を示す。
(A)成分には本発明の趣旨に反しない範囲で、その他の樹脂成分等を加えることができる。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ゴム柔軟化剤などがあげられる。
(B)金属水和物
本発明においては、通常市販されている金属水和物を使用することができる。好ましく使用できる金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムを挙げることができる。その中でも水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムが好ましい。その中でも水酸化マグネシウムは熱分解温度が高いため、本発明の難燃性樹脂組成物に配合した場合押出成形しやすい。また水酸化マグネシウムを使用した場合は、難燃性が高い樹脂組成物を得ることができ、特に好ましい。
水酸化マグネシウムは、無処理のままでも、表面処理を施されていてもよい。表面処理としてはたとえば、脂肪酸処理、リン酸処理、チタネート処理、シランカップリング剤による処理などがあげられる。樹脂成分(A)との作用の点から、本発明においては、無処理のものか、シランカップリング剤により表面処理したものを使用するのが好ましい。
さらに、本発明においては、無処理の水酸化マグネシウムや、表面処理を行った水酸化マグネシウムをそれぞれ単独で使用するのは勿論、両者を併用してもよい。さらに、異なる表面処理を行った水酸化マグネシウムを併用することも可能である。
本発明におけるシランカップリング剤は末端にビニル基、メタクリロキシ基、グリシジル基、アミノ基を有するものが好ましい。具体的にはたとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ―アミノプロピルトリプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ―アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。中でもビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等が好ましい。
水酸化マグネシウムをシランカップリング剤で表面処理をする場合には、いずれか1種のシランカップリング剤のみでも、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤による表面処理の方法としては、通常使用される方法で処理を行うことが可能であるが、たとえば、表面処理をしていない水酸化マグネシウムをあらかじめドライブレンドしたり、湿式処理を行ったり、混練時にシランカップリング剤をブレンドすることなどにより得ることが可能である。使用するシランカップリング剤の含有量は、表面処理をするのに十分な量が適宜加えられるが、具体的には水酸化マグネシウムに対し0.1〜2.5質量%、好ましくは0.2〜1.8質量%、さらに好ましくは0.3〜1.0質量%である。
すでにシランカップリング剤により表面処理が施された水酸化マグネシウムを入手することも可能である。シランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムとしては、具体的には、キスマ5L、キスマ5N、キスマ5P(いずれも商品名、協和化学(株)製)や、マグシーズS4(商品名、神島化学(株)製)などがあげられる。
また、無処理の水酸化マグネシウムとしては、たとえばキスマ5(商品名、協和化学(株)製)、マグニフィンH5(商品名、アルベマール(株)製)などがあげられる。
本発明の難燃性樹脂組成物では、金属水和物の含有量は、樹脂成分(A)100質量部に対し50〜300質量部であり、好ましくは100〜260質量部、さらに好ましくは120〜250質量部である。含有量が少なすぎると、難燃性に問題があり、多すぎると機械特性が著しく低下したり、耐低温性が悪化する問題がある。
その他難燃性を向上させるためにメラミンシアヌレート化合物を加えることもできる。メラミンシアヌレート化合物は、粒径が細かい物が好ましい。本発明で用いるメラミンシアヌレート化合物の平均粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、さらに好ましくは5μm以下である。ここで平均粒径とは、レーザー回折法による粒度分布測定によって得られた値をいう。
また、分散性の面から表面処理されたメラミンシアヌレート化合物が好ましく用いられる。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、MC6000(商品名、日産化学(株)製)、メラプアMF15(商品名、(株)チバ製)、スタビエースMC15(商品名、堺化学製)などがある。
本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物として、例えば以下のような構造のメラミンシアヌレートがある。
Figure 2011116868
本発明の難燃性樹脂組成物には、必要に応じスズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛及びホウ酸亜鉛から選ばれる少なくとも1種を含有することができ、さらに難燃性を向上させることができる。これらの化合物を用いることにより、燃焼時の殻形成の速度が増大し、殻形成がより強固になる。従って、燃焼時に内部よりガスを発生するメラミンシアヌレート化合物とともに、難燃性を飛躍的に向上させることができる。
本発明で用いるホウ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒径が5μm以下が好ましく、3μm以下がさらに好ましい。ここで、ここで平均粒径とは、レーザー回折法による粒度分布測定によって得られた値をいう。
本発明で用いることのできるホウ酸亜鉛として、具体的には例えば、アルカネックスFRC−500(2ZnO/3B
・3.5HO)、アルカネックスFRC−600(いずれも商品名、水澤化学(株)製)などがある。また、スズ酸亜鉛(ZnSnO)、ヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH))として、アルカネックスZS、アルカネックスZHS(いずれも商品名、水澤化学(株)製)などがある。
本発明の難燃性樹脂組成物には、成形物品において、一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、難燃(助)剤、充填剤、滑剤などを本発明の目的を損なわない範囲で適宜、配合することができる。
酸化防止剤としては、4,4’−ジオクチル・ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2−メルカプトベンゾイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤などがあげられる。
金属不活性剤としては、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、2,2’−オキサミドビス−(エチル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などがあげられる。
難燃(助)剤、充填剤としては、カーボン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボンなどがあげられる。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系、シリコーン系などがあげられ、なかでも、炭化水素系やシリコーン系が好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物は、上記の各成分を、一軸混練押出機、二軸混練押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど通常用いられる混練装置で、好ましくは150℃〜240℃で溶融混練して得ることができる。
次に本発明の絶縁電線、ケーブル、光コード等の成形物品について説明する。
本発明の成形物品としては例えば、導体や光ファイバやその他成形体の周りに上記の本発明の難燃性樹脂組成物が被覆された絶縁電線やケーブルなどがある。この絶縁電線やケーブルは、本発明の難燃性樹脂組成物を通常の押出成形機を用いて導体、光ファイバ、集合絶縁電線やその他成形体の周囲に押出被覆することにより製造することができる。またチューブについても同様な方式で製造することができる。
例えば、絶縁電線に使用される場合、導体の周りに形成される絶縁樹脂組成物の被覆層の肉厚も特に制限はないが、0.15〜3mmが好ましい。また、絶縁層が多層構造であってもよく、本発明の難燃性の絶縁樹脂組成物で形成した被覆層のほかに中間層などを有するものでもよい。
また、本発明の成形物品を配線材に使用する場合には、本発明の樹脂組成物を押出被覆してそのまま被覆層を形成することが好ましいが、さらに耐熱性を向上させることを目的として、押出後の被覆層を架橋させることも可能である。但し、この架橋処理を施すと、被覆層の押出材料としての再利用は困難になる。
架橋を行う場合の方法として、常法による電子線照射架橋法や化学架橋法が採用できる。
電子線架橋法の場合は、樹脂組成物を押出成形して被覆層とした後に常法により電子線を照射することにより架橋をおこなう。電子線の線量は1〜30Mradが適当であり、効率よく架橋をおこなうために、被覆層を構成する樹脂組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として含有してもよい。
化学架橋法の場合は、樹脂組成物に有機パーオキサイドを架橋剤として含有し、押出成形して被覆層とした後に常法により加熱処理により架橋をおこなう。
本発明の成形物品としては、その大きさや形状については特に制限されるものではなく、例えば、電源プラグ、コネクタ、スリーブ、ボックス、テープ基材、チューブ、シート、等を挙げることができる。本発明の成形物品は、通常の射出成形等の成形方法により、本発明の難燃性樹脂組成物から成形される。また、シートやチューブ等についても電線被覆と同様な方式で製造することができ、必要であれば、配線材と同様架橋を行うこともできる。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例、比較例
表1に実施例1〜11の難燃性樹脂組成物と、表2に比較例1〜6の樹脂組成物の各成分の含有量(表中の数値は質量部である)を示す。表1および表2に示された各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて195〜205℃で溶融混練して、各難燃性樹脂組成物を製造した。
各成分材料としては、下記のものを使用した。
(1)ポリメチルペンテン樹脂
MX002(商品名、三井化学(株)製)
融点224℃
(2)ポリメチルペンテン樹脂
DX560M(商品名、三井化学(株)製)
融点222℃
(3)ポリメチルペンテン樹脂
T3725(商品名、三井化学(株)製)
融点222℃
(4)ポリプロピレン系樹脂(マレイン酸で変性されたプロピレン単独重合体)
アドマーQE810(商品名、三井化学(株)製)
(5)ポリプロピレン系樹脂(アクリル酸で変性されたプロピレン単独重合体)
ポリボンドP1002(商品名、ケムチュラ(株)製)
(6)ポリプロピレン系樹脂(エチレンプロピレンブロック共重合体)
150GK(商品名、プライムポリマー(株)製)
(7)ポリプロピレン系樹脂(エチレンプロピレンランダム共重合体)
BC6DR(商品名、日本ポリプロピレン(株)製)
(8)ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
(ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及びエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)
キャタロイQ300F(商品名、サンアロマー(株)製)
(9)ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
(ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレンポリプロピレン共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)
E−2750(商品名、プライムポリマー(株)製)
(10)エチレン−α−オレフィン共重合体
カーネルKS−240T(商品名、日本ポリエチレン(株)製)
密度:880kg/m
(11)エチレン−α−オレフィン共重合体
ユメリット0540F(商品名、宇部丸善石油化学(株)製)
密度:905kg/m
(12)エチレン−α−オレフィン共重合体(無水マレイン酸変性ポリエチレン)
アドマーXE070(商品名、三井化学(株)製)
(13)スチレン系熱可塑性エラストマー
ダイナロン1320P(商品名、JSR製)
(14)マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマー(MAH−SBC)
クレイトン1901FG(商品名、クレイトンポリマー(株)製)
(15)金属水和物
無処理の水酸化マグネシウム
キスマ5(商品名、協和化学(株))
(16)金属水和物
シランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウム
キスマ5L(商品名、協和化学(株))
(17)金属水和物
無処理の水酸化アルミニウム
ハイジライトH42M(商品名、昭和電工(株))
(18)ヒンダートフェノール系酸化防止剤
イルガノックス1010(商品名、(株)チバ製)
(19)ヒンダートフェノール系酸化防止剤
イルガノックスMD1010(商品名、(株)チバ製)
(20)滑剤(ポリエチレンワックス)
ACポリエチレンNO.6(商品名、ヘキスト社製)
次に、電線製造用の押出被覆装置を用いて、導体(導体径0.48mmφの錫メッキ軟銅撚線 構成:7本/0. 16mmφ)上に、予め溶融混練した上記各実施例1〜11および比較例1〜6の難燃性樹脂組成物を押し出し法により被覆して、各々絶縁電線を製造した。外径は0.98mm、絶縁層の肉厚0.25mmとした。
得られた各々の絶縁電線に対して、以下の評価を行い、得られた結果をそれぞれ表1および表2に示した。
1.引張試験
絶縁電線より管状片を切り出し、引張試験を行った。標線間25mm、引張速度50mm/分で試験を行い、引張り強さおよび伸びを測定した。伸び100%以上、引張り強さ18MPa以上を合格とした。
2.長期耐熱試験
絶縁電線より管状片を切り出し、158℃のギアー付き恒温槽に168時間放置した。取り出し後、上記1.と同じ条件で引張試験を行った。表1および表2において、加熱後の引張強さ残率および加熱後の伸び残率として表示した。
加熱後の引張強さ残率50%以上、加熱後の伸び残率45%以上を合格とした。前記1.の引張試験で伸びが100%未満のものはこの試験は行わず、表中「−」で示した。
3.短期耐熱試験
絶縁電線より管状片を切り出し、管状に10cmの長さの印をいれ、180℃のギアー付き恒温槽にぶら下げて4時間放置した。取り出し後、管状片の印間の長さを測定した。
管状片の印間の長さが+15%以内を合格とした。
4−1.耐ストレスクラック性試験1
電線を160℃の恒温槽に4放置した後に、160℃の槽内で自己径に6回巻き付けを行った。被覆部にクラックが無ければ合格、1か所でもクラックが入った場合を不合格とした。
4−2.耐ストレスクラック性試験2
電線を160℃の恒温槽に4放置した後に、160℃の槽内で完全に折り曲げを繰り返し2回行った。被覆部にクラックが無ければ合格、クラックが入った場合を不合格とした。
5.耐摩耗性試験
R=0.225のブレードを用い、JASO D608に基づきブレード往復法により耐磨耗性試験を行った。荷重は7Nとした。
回数800回以上が合格である。1200回以上がより好ましい。表1および表2において、「−」は、回数が300に満たないため、数値を求めなかった。
6.難燃性試験
JASO D608に基づき、水平難燃性試験を行った。60秒以上延焼したものを不合格とした。
7.耐外傷性
JASO D 608に基づく耐摩耗性試験のブレード往復法の試験方法で、R=0.125mmのブレードを使用し、荷重5Nで4往復摩耗を行った。その後のサンプルを観察した。外傷がない又は白化が無いものを「○」、外傷がある又は白化が著しいものを「×」で示した。
8.外観観察試験
絶縁電線の外径の変動の有無や表面の状態を目視で調査し、これらが良好であったものを外観が「○」とし、外径が変動しており不安定なもの、表面に肌荒れが発生したもの、またはブリードが発生したものを「×」で示した。
9.圧接性試験
絶縁電線にモレックスMi−IIコネクタ(商品名、日本モレックス(株)製)を装着して、ハンドプレス機で圧接を行った後の絶縁電線について外観観察を行った。圧接刃の部分で1か所でも割れが発生したもの又はストレインリリーフ部分で電線被覆部の盛り上がりがコネクタの矢尻部分を超えたものを不合格とし、「×」で示した。
Figure 2011116868
Figure 2011116868
また、素線径0.4mmの光ファイバに、肉厚0.4mmで、実施例1の難燃性樹脂組成物の被覆層を形成し、外径1.2mmの光ファイバコードを得た。該コードの被覆層の皮はぎを行ったところ、問題なく剥離できた。また伝送損失を測定したところ、ロス増もなく、問題ないことがわかった。
表1、2からわかるように、本発明の実施例1〜11は、難燃性、機械特性、耐摩耗性、および圧接性に優れていた。耐熱性、特に耐ストレスクラック性については、本発明の実施例1〜11は、耐ストレククラック試験1及び耐ストレスクラック試験2の少なくともいずれかに合格した。
これに対し、ポリメチルペンテン樹脂の配合量が少ない比較例1と3では、短期耐熱性と耐ストレスクラック性が劣っていた。一方、ポリメチルペンテン樹脂の配合量が多い比較例4では、伸びと耐外傷性が劣っていた。また比較例4では、耐ストレスクラック性試験1では合格したが、より厳しい試験である、耐ストレスクラック性試験2では不合格であった。また金属水和物の配合量が少ない比較例2は水平難燃試験で不合格となり、金属水和物の配合量の多い比較例6では、耐ストレスクラック性試験のほか、短期耐熱性、耐外傷性、外観、圧接性は不合格であった。

Claims (8)

  1. (a)ポリメチルペンテン樹脂5〜70質量%、
    (b)ポリプロピレン系樹脂5〜95質量%、
    (c)(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及び/又は
    (c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体0〜60質量%、及び
    (d)スチレン系熱可塑性エラストマー0〜60質量%
    である樹脂成分(A)100質量部に対し、(B)金属水和物50〜300質量部を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記(b)ポリプロピレン系樹脂が不飽和カルボン酸で変性されたポリプロピレン系樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記(d)スチレン系熱可塑性エラストマーが不飽和カルボン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー5〜40質量%を含有することを特徴とする請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記(c)(c−1)ハードセグメントとしての(i)プロピレン単独重合体ブロック及び/又はプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックと、ソフトセグメントとしての(ii)エチレン単独重合体ブロック及び/又はエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックとが共重合されてなるポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、及び/又は
    (c−2)エチレン−α−オレフィン共重合体が、前記樹脂成分(A)中、15〜60%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 前記金属水和物が、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、及び水酸化バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 前記水酸化マグネシウムが、無処理の水酸化マグネシウム及び/又はシランカップリング剤で表面処理されている水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項5に記載の難燃性樹脂組成物。
  7. 導体、光ファイバ素線または光ファイバ心線の外側に請求項1〜6のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を用いて成形された被覆層を有することを特徴とする成形物品。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を用いて成形してなることを特徴とする成形物品。
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