JP2013213988A - 光ケーブル - Google Patents

光ケーブル Download PDF

Info

Publication number
JP2013213988A
JP2013213988A JP2012084965A JP2012084965A JP2013213988A JP 2013213988 A JP2013213988 A JP 2013213988A JP 2012084965 A JP2012084965 A JP 2012084965A JP 2012084965 A JP2012084965 A JP 2012084965A JP 2013213988 A JP2013213988 A JP 2013213988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
optical cable
mass
optical
styrene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012084965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5845518B2 (ja
Inventor
Kinji Taguchi
欣司 田口
Takashi Ishihara
峻 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2012084965A priority Critical patent/JP5845518B2/ja
Priority to PCT/JP2013/057441 priority patent/WO2013150878A1/ja
Publication of JP2013213988A publication Critical patent/JP2013213988A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5845518B2 publication Critical patent/JP5845518B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/44Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
    • G02B6/4401Optical cables
    • G02B6/4429Means specially adapted for strengthening or protecting the cables
    • G02B6/4436Heat resistant

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】光ファイバの劣化が生じにくいポリプロピレンベースの材料において、光ケーブルのシースとして求められる難燃性と低温特性を満足させるとともに、低コストで耐熱性にも優れる光ケーブルを提供する。
【解決手段】光ファイバ11,12がシース16に覆われている光ケーブル10において、シース16が、ポリプロピレンを主成分とし、スチレン系エラストマーを17.5〜27.5質量%含むポリマー成分100質量部に対し、金属水和物55〜120質量部、臭素系有機難燃剤30〜50質量部、三酸化アンチモン5〜17.5質量部、を含有する樹脂組成物によって構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ケーブルに関し、さらに詳しくは、車載用として好適な光ケーブルに関するものである。
光ファイバを用いた光ケーブル(光ファイバケーブルと称されることもある)は、多量の情報の高速通信が可能であり、民生機器間の情報通信や、自動車等の車両内における情報通信などに広く利用されている。光ケーブルは、光ファイバがシースにより覆われたものから構成されている。シースは、樹脂材料を成形したものなどからなる。
例えば特許文献1には、1本以上の光ファイバ心線にシースを施したものからなる光ケーブルが記載されている。特許文献1には、シースの材料として難燃ポリエチレンを用いることが記載されている。
特開2003−202471号公報 特開2011−219530号公報
特許文献1に記載される光ケーブルは、シース材料の耐熱性がそれほど高くないため、民生の光ケーブルとしては良いが、民生の光ケーブルよりも耐熱性が求められる車載用の光ケーブルとしては改良の余地がある。
一方、光ケーブルではないが、自動車用電線には、高耐熱性の被覆材が用いられることがある。例えば特許文献2には、ポリプロピレンを電線被覆材のベース樹脂に用いた自動車用電線が記載されている。また、自動車用電線における高耐熱性の被覆材としては、ポリ塩化ビニル(PVC)などが知られている。
ところが、車載実績のある自動車用電線の被覆材をそのまま光ケーブルのシースに適用しても、ポリプロピレンベースの材料では難燃性が満足せず、ポリ塩化ビニルベースの材料では光ファイバの劣化が生じるという問題がある。自動車用電線のポリプロピレンベースのこれまでの材料で光ファイバでの難燃性が満足しないのは、電線と異なり光ケーブルには導体が含まれていないので、燃焼時に電線のような導体(金属)の熱引き効果がないためと推察される。また、ポリ塩化ビニルベースの材料で光ファイバの劣化が生じるのは、ポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤が光ファイバを覆っている紫外線硬化樹脂に移行して樹脂の強度を低下させるためと推察される。
光ファイバの劣化が生じにくいポリプロピレンベースの材料で改良を試みる場合、配合する難燃剤を単に増量するだけでは、低温特性の低下やコスト増などの新たな問題が生じる。したがって、光ケーブルのシース材料には、これらの問題も解決できるような処方が求められる。
本発明の解決しようとする課題は、光ファイバの劣化が生じにくいポリプロピレンベースの材料において、光ケーブルのシースとして求められる難燃性と低温特性を満足させるとともに、低コストで耐熱性にも優れる光ケーブルを提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る光ケーブルは、光ファイバがシースに覆われている光ケーブルにおいて、前記シースが、ポリプロピレンを主成分とし、スチレン系エラストマーを17.5〜27.5質量%含むポリマー成分100質量部に対し、金属水和物55〜120質量部、臭素系有機難燃剤30〜50質量部、三酸化アンチモン5〜17.5質量部、を含有する樹脂組成物によって構成されていることを要旨とするものである。
このとき、前記シースが前記光ファイバを内包する筒状に形成されたものであれば、内径が1.25mm以上に設定されていることが好ましい。
この際、120℃で2時間放置後における前記シースの収縮率が0.8%以下であることが好ましい。
このとき、前記シースが前記光ファイバを内包する筒状に形成されたものであれば、内径が1.05mm以上に設定されていることが好ましい。
本発明に係る光ケーブルによれば、ポリプロピレンベースの特定配合よりなる樹脂組成物によってシースが構成されているので、光ファイバの劣化が生じにくく、光ケーブルのシースとして求められる難燃性と低温特性を満足させるとともに、低コストで耐熱性にも優れる。
上記組成よりなる樹脂組成物は、シースの収縮率を小さくできる場合がある。シースの収縮率が120℃で2時間放置後に0.8%以下であると、車載環境のような温度変化の大きい場所に適用したときにもシースの収縮が抑えられるので、シースに覆われる光ファイバがシースの収縮に伴って蛇行することにより光ファイバの伝送特性が低下するのを抑えることができる。
そして、上記シースの形状が光ファイバを内包する筒状に形成されたものである場合には、内径が1.05mm以上に設定されていると、シースの収縮による光ファイバへの影響を小さくできるので、これによっても光ファイバの蛇行を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る光ケーブルの断面図である。 本発明の他の実施形態に係る光ケーブルの断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る光ケーブルの断面図である。
図1に示すように、一実施形態に係る光ケーブル10は、光信号を伝達する送信用と受信用の二本の光ファイバ11,12を備えている。二本の光ファイバ11,12は、繊維状の複数本のテンションメンバ14によって周囲が囲まれている。繊維状のテンションメンバ14は、光ファイバ11,12と平行に配置されている。二本の光ファイバ11,12と繊維状の複数本のテンションメンバ14が束ねられた状態で、その束の外側には円筒状のシース16がその束を覆うように配置されている。
光ファイバ11,12は、コア11a,12aと、コア11a,12aよりも低い屈折率を有しコア11a,12aの外周を覆うクラッドによって構成されている。光ファイバ11,12のコア11a,12aやクラッドには、石英ガラスやプラスチックなどが用いられる。クラッドの外側は、通常、紫外線硬化樹脂などの被覆材11b、12bにより被覆されている。
繊維状のテンションメンバ14は、光ケーブル10に引張り力が加わったときに光ファイバ11,12が損傷するのを抑えるなどの目的で配されている。また、光ケーブル10を光ケーブル用のコネクタなどに固定する際における把持力を確保するなどの目的もある。よって、繊維状のテンションメンバ14には、これらの力に対する抵抗力に優れる抗張力繊維が用いられることが好ましい。このような繊維としては、ケブラー(デュポン社の登録商標)等のアラミド繊維、ザイロン(東洋紡績社の登録商標)等のポリ(パラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維(PBO繊維)等が挙げられる。
シース16は、ポリプロピレンをベース樹脂とする難燃性の樹脂組成物によって構成されている。具体的には、ポリマー成分として少なくともポリプロピレンとスチレン系エラストマーとを含む。また、難燃剤として金属水和物と臭素系有機難燃剤と三酸化アンチモンとを含む。難燃剤として臭素系有機難燃剤だけでなく金属水和物を組み合わせたことによりコストの増加を抑えることができる。難燃剤として金属水和物を配合すると、低温特性が悪化しやすい。ポリマー成分として特定量のスチレン系エラストマーを含むので、低温特性の悪化が抑えられている。
シース16を構成する樹脂組成物のポリマー成分は、ポリプロピレンを主成分とし、スチレン系エラストマーを17.5〜27.5質量%含む。主成分とは、各ポリマー成分の中で最も含有量の多いことをいう。ポリマー成分がポリプロピレンを主成分とするので、例えば車載用途としての耐熱性を満足させることができる。スチレン系エラストマーが少ないと、低温特性が低下する。スチレン系エラストマーが多いと、耐摩耗性や耐熱性が低下する。
スチレン系エラストマーにおいて、スチレンと共重合させる成分としては、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられる。これらは単独で共重合させても良いし、複数組み合わせて共重合させても良い。スチレン系エラストマーとしては、具体的には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の水添または部分水添誘導体であるスチレン−エチレン−スチレン共重合体(SES)やスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体の水添または部分水添誘導体であるスチレン−エチレン−プロピレン共重合体(SEP)やスチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)などが挙げられる。
スチレン系エラストマーは、酸変性したものであっても良い。酸としては、マレイン酸およびその誘導体である無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステルや、フマル酸およびその誘導体である無水フマル酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステルなどが挙げられる。これらは1種または2種以上併用しても良い。スチレン系エラストマーに酸を導入する方法としては、グラフト法や直接(共重合)法などが挙げられる。また、酸変性量としては、スチレン系エラストマーに対して0.1〜10質量%、好ましくは、0.2〜5質量%である。
ポリマー成分には、ポリプロピレンおよびスチレン系エラストマー以外のポリマーが含まれていても良い。このようなものとしては、オレフィン系エラストマー、ポリエチレン、プロセスオイルなどが挙げられる。これらのうちでは、シース16の収縮を増大させにくいなどの観点から、オレフィン系エラストマーが好ましい。また、シース16の収縮を増大させにくいなどの観点から、ポリエチレンやプロセスオイルは含まれないか、含まれる場合でも微量に抑えることが好ましい。
ポリマー成分中に占めるオレフィン系エラストマーの含有量としては、35〜40質量%の範囲内であることが好ましい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン、メタロセンポリエチレンなどが挙げられる。
ポリマー成分100質量部に対し、金属水和物は、55〜120質量部含有される。より好ましくは、55〜70質量部の範囲内である。金属水和物が少ないと、低コストで光ケーブル10に求められる難燃性を確保することが難しくなる。金属水和物が多いと、低温特性が低下する。
金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどが挙げられる。このうちでは、水酸化マグネシウムが特に好ましい。金属水和物の平均粒径(メジアン径)は、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは0.2〜10μm、さらに好ましくは0.5〜5μmである。平均粒径が0.1μm未満では、二次凝集が起こりやすく、機械特性が低下しやすい。平均粒径が20μmを超えると、シース16の外観が悪化しやすい。
金属水和物は、表面処理剤により表面処理されていてもよい。表面処理剤としては、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィンの単独重合体、もししくは相互共重合体、あるいはそれらの混合物等の高分子化合物などが挙げられる。また、表面処理剤としては、ステアリン酸などの脂肪酸、ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、などの、非高分子の表面処理剤などが挙げられる。表面処理剤は、マレイン酸などにより変性されていてもよい。
ポリマー成分100質量部に対し、臭素系有機難燃剤は、30〜50質量部含有される。より好ましくは、30〜40質量部の範囲内である。また、臭素系有機難燃剤とともに三酸化アンチモンは、5〜17.5質量部含有される。より好ましくは、10〜15質量部の範囲内である。臭素系有機難燃剤および三酸化アンチモンが少ないと、光ケーブル10に求められる難燃性を確保することが難しくなる。臭素系有機難燃剤および三酸化アンチモンが多いと、低コスト化が難しい。
臭素系有機難燃剤としては、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、TBBAカーボネイト・オリゴマー、TBBAエポキシ・オリゴマー、臭素化ポリスチレン、TBBA−ビス(ジブロモプロピルエーテル)、ポリ(ジブロモプロピルエーテル)、ヘキサブロモベンゼン(HBB)、エチレンビステトラブロモフタルイミド、エチレンビストリブロモフタルイミドなどが挙げられる。これらは単独で、あるいは、組み合わせて用いることができる。
三酸化アンチモンは、臭素系有機難燃剤の難燃助剤として用いられる。三酸化アンチモンの純度としては99%以上が好ましい。三酸化アンチモンは、鉱物として産出される三酸化アンチモン鉱物を粉砕処理して微粒子化したものが用いられる。三酸化アンチモンは、樹脂との密着性を確保する、粒子径の大きさを調整するなどの目的で、表面処理剤によって表面処理されていても良い。表面処理剤としては、シランカップリング剤、高級脂肪酸、ポリオレフィンワックスなどを挙げることができる。
シース16を構成する樹脂組成物には、上記の必須成分の他に、本発明の特性を阻害しない範囲内で、他の樹脂や添加剤を配合することができる。添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線隠蔽剤、加工助剤(滑剤、ワックス等)、充填剤、カーボンやその他の着色用顔料などが挙げられる。
シース16を構成する樹脂組成物の収縮率は、小さいほうが好ましい。樹脂組成物の収縮率が大きいと、車載環境のような温度変化の大きい場所に光ケーブル10を適用したときに、シース16の収縮に伴って光ファイバ11,12が蛇行するおそれがある。これにより、光ファイバ11,12の伝送特性が低下するおそれがある。このような観点から、シース16の収縮率は0.8%以下であることが好ましい。より好ましくは0.7%以下、さらに好ましくは0.6%以下である。本発明に係る樹脂組成物においては、例えばメタロセンポリエチレンやプロセスオイルが含まれない場合には、シース16の収縮率を0.8%以下の低い値にしやすい。ここでのシース16の収縮率は、120℃で2時間放置後における収縮率である。
シース16の内径としては、1.0〜1.5mmの範囲内が好ましい。内径を大きくすると、構造的な観点から、シース16の収縮による光ファイバ11,12の蛇行が抑えられやすい。この観点からいえば、シース16の内径としては、1.25mm以上であることが好ましい。一方、内径を小さくすると、光ケーブル10の配策スペースを小さくできる。この観点からいえば、シース16の内径としては、1.25mm未満であることが好ましい。この場合、材料的な観点からシース16の収縮を抑えることにより、光ファイバ11,12の蛇行が抑えられる。材料的な観点から、上記するように、シース16の収縮率が0.8%以下である場合には、シース16の内径を1.05mm程度まで小さくしても、光ファイバ11,12の蛇行が抑えられやすい。すなわち、材料的な観点と構造的な観点との組み合わせでは、シース16の収縮率が0.8%以下である場合には、シース16の内径は1.05mm以上とすることができる。
以下、本発明を実施例によって説明する。
用いた材料の詳細を以下に示す。
(ポリマー成分)
・ポリプロピレン<1>:LyondellBasell社製「EP−310D」
・ポリプロピレン<2>:日本ポリプロ社製「ノバテックEC9」
・ポリプロピレン<3>:日本ポリプロ社製「ノバテックBC8A」
・オレフィン系エラストマー<1>:住友化学社製「ESPOLEX817」
・オレフィン系エラストマー<2>:住友化学社製「ESPOLEX821」
・オレフィン系エラストマー<3>:LyondellBasell社製「AdflexQ100f」
・スチレン系エラストマー<1>:三菱化学社製「アドマーQE800」
・スチレン系エラストマー<2>:旭化成ケミカルズ社製「M1913」
・メタロセンPE<1>:住友化学社製「FV201」
・メタロセンPE<2>:日本ポリエチレン社製「KF283」
・メタロセンPE<3>:住友化学社製「FV205」
・プロセスオイル<1>:日本サン石油社製「SUNPAR150」
・プロセスオイル<2>:出光興産社製「PW−380」
(難燃剤)
・水酸化マグネシウム:協和化学工業社製「キスマ5」
・臭素系有機難燃剤:アルベマール日本社製「SAYTEX8010」
・三酸化アンチモン:山中産業社製
・酸化防止剤:BASF社製「イルガノックス1010」
・ポリプロピレン系被覆材:市販の車載用電線の被覆材
・ポリエチレン系被覆材:市販の民生用光ケーブルの被覆材
・PVC系被覆材<1>:市販の民生用光ケーブルの被覆材
・PVC系被覆材<2>:市販の車載用電線の被覆材
(光ケーブルの作製)
所定の配合よりなるシース材料を成形して得られた円筒状のシース内に2本の光ファイバと複数本のアラミド繊維を配置することにより図1に示す構造の光ケーブルを作製した。
作製した光ケーブルについて、以下の評価を行った。その結果を表1,2に示す。
(耐熱性評価)
光ケーブル試験片複数本を緊密に接触させた状態で120℃×2時間放置し、光ケーブル同士のくっつき具合を観察した。その結果、光ケーブル同士が容易に剥がれ、剥がれた箇所に、損傷または溶けた跡がないものを合格「○」、光ケーブル同士が剥がれないものや剥がれても剥がれた箇所が、損傷または溶けた跡があるものを不合格「×」とした。
(難燃性評価)
ISO6722に準拠して、光ケーブル試験片を燃焼させ、30秒以内に自己消火する場合を合格「○」、30秒以内で自己消火しない場合を不合格「×」とした。
(ファイバー協調性評価)
ワイヤーハーネス形態すなわち、光ケーブル試験片と塩化ビニル系絶縁電線をそれぞれ任意の数にて混在させた混在ケーブル・電線束の外周に、塩化ビニル系粘着剤付きテープを巻き付けしたものを、120℃×300時間熱老化させた後、混在ケーブル・電線束より任意の光ケーブル試験片を1本取り出し、直径5mmのマンドレルに巻き付けを行って、更に光ケーブルより任意の光ファイバ1本を抜き取り、直径5mmのマンドレルに巻き付けを行った後、光ファイバの外観を目視で観察した。その結果、光ファイバの断線や樹脂剥がれないものを合格「○」、断線や樹脂剥がれがあったものを不合格「×」とした。
(低温特性評価)
光ケーブル試験片1本を−40℃×4時間放置後、−40℃の状態で直径5mmのマンドレルに巻き付けて、試験片を目視で観察する。その結果、試験片のシースの割れが無いものを合格「○」、シースが割れたものを不合格「×」とした。
(収縮率の測定)
光ケーブルよりシースのみを取り出して、シース長を測定する。その後120℃で2時間放置し、常温まで冷却後、シース長を測定する。その加熱前後の長さより収縮率を求める。
(伝送特性評価)
光ケーブルを温度調節可能な恒温槽の内部に入れ、−30℃で4時間放置した後、恒温槽を+105℃まで昇温し、4時間放置した。一連の操作を1サイクルとし、このサイクルを10回繰り返した。その後、光源から光ケーブル内の光ファイバへ光信号(波長850nm)を入射し、入射側とは逆端側でパワーメータにて受光し、このときの信号損失を測定した。
Figure 2013213988
Figure 2013213988
表2から、民生用光ケーブルの参考例2では、シースがポリエチレン系被覆材であるため、耐熱性が満足しない。また、民生用光ケーブルの参考例3では、シースがPVC系被覆材であるため、光ファイバーの劣化が生じ、ファイバー協調性が満足しない。さらに、低温特性も満足しない。また、参考例4では、シースが車載用電線に用いられているPVC系被覆材であるため、光ファイバーの劣化が生じ、ファイバー協調性が満足しない。そして、参考例1では、シースが車載用電線に用いられているポリプロピレン系被覆材であるため、難燃性が満足しない。
これに対し、表1から、実施例では、光ファイバの劣化が生じにくいポリプロピレンベースの材料において、光ケーブルのシースとして求められる難燃性と低温特性を満足させるとともに、低コストで耐熱性にも優れることが確認できた。
また、ポリマー成分にポリエチレンやプロセスオイルが含まれない実施例6〜11では、ポリマー成分にポリエチレンやプロセスオイルが含まれる実施例1〜5と比べて、加熱によるシースの収縮率が総じて小さく、伝送特性への影響が比較的少ないことも確認できた。そして、実施例6〜11によれば、シースの内径を1.05mmまで小さくしても伝送特性への影響が少ないことが確認された。また、実施例6〜11では、実施例1〜5と比べて、燃えやすい成分の割合が減っているので、難燃剤の配合量を減らすことができるといえる。さらに、実施例1〜11によれば、シースの内径を1.25mm以上にすると、伝送特性への影響が少ないことが確認された。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば上記実施形態では、テンションメンバ14として繊維状のテンションメンバを用いたものが示されているが、図2に示すように、ロッド状のテンションメンバ18を用いたものであっても良い。ロッド状のテンションメンバ18としては、鋼線や繊維強化プラスチック(FRP)などが挙げられる。ロッド状のテンションメンバ18の外径は、0.1〜0.7mmの範囲が好ましい。また、繊維状のテンションメンバ14とロッド状のテンションメンバ18の両方を用いたものであっても良い。また、上記実施形態では、光ケーブル内に光ファイバを二本備えたものが示されているが、本発明においては、光ケーブル内に光ファイバを一本備えた構成であっても良いし、光ケーブル内に光ファイバを三本以上備えた構成であっても良い。
10 光ケーブル
12 光ファイバー
14 テンションメンバ
16 シース

Claims (4)

  1. 光ファイバがシースに覆われている光ケーブルにおいて、
    前記シースが、
    ポリプロピレンを主成分とし、スチレン系エラストマーを17.5〜27.5質量%含むポリマー成分100質量部に対し、
    金属水和物55〜120質量部、
    臭素系有機難燃剤30〜50質量部、
    三酸化アンチモン5〜17.5質量部、
    を含有する樹脂組成物によって構成されていることを特徴とする光ケーブル。
  2. 120℃で2時間放置後における前記シースの収縮率が0.8%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
  3. 前記シースは、前記光ファイバを内包する筒状に形成されたものであり、内径が1.25mm以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
  4. 前記シースは、前記光ファイバを内包する筒状に形成されたものであり、内径が1.05mm以上に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の光ケーブル。
JP2012084965A 2012-04-03 2012-04-03 光ケーブル Active JP5845518B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012084965A JP5845518B2 (ja) 2012-04-03 2012-04-03 光ケーブル
PCT/JP2013/057441 WO2013150878A1 (ja) 2012-04-03 2013-03-15 光ケーブル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012084965A JP5845518B2 (ja) 2012-04-03 2012-04-03 光ケーブル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013213988A true JP2013213988A (ja) 2013-10-17
JP5845518B2 JP5845518B2 (ja) 2016-01-20

Family

ID=49300372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012084965A Active JP5845518B2 (ja) 2012-04-03 2012-04-03 光ケーブル

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5845518B2 (ja)
WO (1) WO2013150878A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05232360A (ja) * 1992-02-20 1993-09-10 Asahi Chem Ind Co Ltd プラスチック光ファイバコード
JPH0756063A (ja) * 1993-08-17 1995-03-03 Nippon Unicar Co Ltd 難燃性プラスチック光ファイバーコード
JP2004219815A (ja) * 2003-01-16 2004-08-05 Mitsubishi Rayon Co Ltd 難燃光ファイバ用被覆材料および難燃光ファイバケーブル
JP2010100734A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Furukawa Electric Co Ltd:The 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形物品
JP2011116868A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 難燃性樹脂組成物及びそれを用いた成形物品
JP2011219530A (ja) * 2010-04-05 2011-11-04 Autonetworks Technologies Ltd 電線被覆材用組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0933770A (ja) * 1995-05-15 1997-02-07 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバ心線又はコード
JP5144007B2 (ja) * 2004-12-22 2013-02-13 古河電気工業株式会社 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形物品
JP5116959B2 (ja) * 2005-09-20 2013-01-09 古河電気工業株式会社 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形物品
JP2010066379A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 被覆光ファイバ心線

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05232360A (ja) * 1992-02-20 1993-09-10 Asahi Chem Ind Co Ltd プラスチック光ファイバコード
JPH0756063A (ja) * 1993-08-17 1995-03-03 Nippon Unicar Co Ltd 難燃性プラスチック光ファイバーコード
JP2004219815A (ja) * 2003-01-16 2004-08-05 Mitsubishi Rayon Co Ltd 難燃光ファイバ用被覆材料および難燃光ファイバケーブル
JP2010100734A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Furukawa Electric Co Ltd:The 難燃性樹脂組成物とそれを用いた成形物品
JP2011116868A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 難燃性樹脂組成物及びそれを用いた成形物品
JP2011219530A (ja) * 2010-04-05 2011-11-04 Autonetworks Technologies Ltd 電線被覆材用組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013150878A1 (ja) 2013-10-10
JP5845518B2 (ja) 2016-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10726969B2 (en) Multilayer insulated wire and multilayer insulated cable
JP5355851B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、それを用いた成形物品、成形部品およびケーブル
US7586043B2 (en) Non-halogenous insulated wire and a wiring harness
JP4255368B2 (ja) 架橋型難燃性樹脂組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネス
US11579388B2 (en) Optical fiber cable with improved fire protection performance
CN108020892B (zh) 耐热塑料光纤线缆
JP2015168697A (ja) ノンハロゲン難燃性樹脂組成物、それを用いた絶縁電線及びケーブル
JP2015021120A (ja) ノンハロゲン架橋性樹脂組成物を用いた車両用絶縁電線及び車両用ケーブル
US20230350146A1 (en) Flame retardant fiber optic cable with halogen free sheath for blowing applications
KR102201364B1 (ko) 난연성 폴리올레핀 조성물 및 이로부터 형성된 절연체를 포함하는 cmp 난연등급 utp 케이블
CN106251965B (zh) 无卤阻燃绝缘电线和无卤阻燃线缆
JP5889252B2 (ja) 難燃性樹脂組成物、およびそれを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品
JP5845518B2 (ja) 光ケーブル
JP5064884B2 (ja) 難燃性光ケーブル
KR102206643B1 (ko) Cmp 난연등급 utp 케이블
JP2014227447A (ja) 難燃性樹脂組成物、およびそれを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品
JP2020164695A (ja) 樹脂組成物、及びそれを用いた配線材
EP4027179A1 (en) Flame retardant fiber optic cable with halogen free sheath for blowing applications
KR102322295B1 (ko) Cmp 난연등급 utp 케이블
JP5533693B2 (ja) 難燃樹脂組成物、並びにそれを使用した光ファイバケーブル及び電線
JP6751515B2 (ja) 多層絶縁電線及び多層絶縁ケーブル
JP2023150998A (ja) ノンハロゲン系難燃性樹脂組成物及び配線材
JP2022152947A (ja) ノンハロゲン系難燃性樹脂組成物及びこれを用いた配線材
JP2017167358A (ja) 光ファイバケーブル、絶縁電線、熱収縮チューブ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151020

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20151023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5845518

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150