JPH0756063A - 難燃性プラスチック光ファイバーコード - Google Patents

難燃性プラスチック光ファイバーコード

Info

Publication number
JPH0756063A
JPH0756063A JP5223796A JP22379693A JPH0756063A JP H0756063 A JPH0756063 A JP H0756063A JP 5223796 A JP5223796 A JP 5223796A JP 22379693 A JP22379693 A JP 22379693A JP H0756063 A JPH0756063 A JP H0756063A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
weight
optical fiber
plastic optical
density
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5223796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3290265B2 (ja
Inventor
Katsuhiro Hotta
勝廣 堀田
Soji Hayashi
荘二 林
Akio Hayashi
昭夫 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NUC Corp
Original Assignee
Nippon Unicar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Unicar Co Ltd filed Critical Nippon Unicar Co Ltd
Priority to JP22379693A priority Critical patent/JP3290265B2/ja
Publication of JPH0756063A publication Critical patent/JPH0756063A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3290265B2 publication Critical patent/JP3290265B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】プラスチックを芯とするプラスチック光ファイ
バー裸線を、メルトインデックス0.5〜7、密度0.
92〜0.95、酢酸ビニル含有量5〜25%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体20〜100部と、メルトイン
デックス0.5〜7、密度0.915〜0.930の高
圧ラジカル重合長鎖分岐型低密度エチレン系重合体80
〜0部とからなる重合体成分100部、臭素系難燃剤2
0〜60部、三酸化アンチモン5〜30部、水酸化マグ
ネシウム10〜80部からなる組成物で被覆した難燃性
プラスチック光ファイバーコード。 【効果】難燃性、機械的特性、耐低温性、被覆層のカッ
ティング性・ストリップ性、コネクタ引抜き性、光伝送
性に優れ、光、熱、ハロゲンガス等に対する抵抗性が高
い。OA機器等の機器間(内)内光信号通信、医療用機
器等の照明、計測・制御センサー、画像伝送、装飾等に
好適に利用され得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性プラスチック光フ
ァイバーコードに関するものである。本発明の光ファイ
バーコードは、OA機器等の機器間または機器内光信号
通信、医療用機器等の照明、光ファイバースイッチ等の
計測・制御センサー、パターン伝送等の画像伝送、その
他装飾等の分野に好適に利用される。
【0002】
【従来の技術】プラスチック光ファイバーは、石英系光
ファイバーに比較して、広い波長範囲にわたる光伝送性
に劣り、光の伝送損失は大きいものの、加工性に優れ、
大口径、大開口率であっても柔軟性に優れ、曲げ応力も
小さいので多くの産業分野で利用されている。プラスチ
ック光ファイバーは、光の透過性が良好なポリメチルメ
タクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ
−4−メチルペンテン−1、シリコーン系ポリマー等屈
折率の大きいポリマーを芯材(コア)とし、フッ化ビニ
リデン系ポリマー、パーフルオロアルキルメタクリレー
ト系ポリマー、メタクリル酸エステル系ポリマー等のコ
ア材よりも屈折率の小さいポリマーを鞘材(クラッド)
とし、同心型の形態になっており、その一端から入射し
た光をコアとクラッドの界面で屈折率差によって生じる
全反射により反射を繰り返しながら、他端に伝送するも
のであり、クラッドの外側は耐熱性や強度を付与し、
水、化学薬品、酸素、光等から保護するため、ポリエチ
レン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂,ポリアミド系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂等が
被覆されている。近年、プラスチック光ファイバーコー
ドを前記の各種用途に使用する場合、難燃性の要求が厳
しくなってきており、その基準が定められることが多く
なっている。これに対応して、プラスチック光ファイバ
ーコードに難燃性を付与するため、外側の被覆材とし
て、ポリ塩化ビニル系樹脂、水酸化マグネシウムを配合
したポリエチレン系樹脂組成物等が提案されている。し
かしながら、ポリ塩化ビニル系樹脂を使用する場合、可
塑剤がコア材に移行し、伝送損失を増大する傾向があ
り、特に高温高湿度下ではこの傾向がさらに大きく問題
がある。また、水酸化マグネシウムをポリエチレン系樹
脂に配合する場合は、組成物の60%以上の大量の水酸
化マグネシウムを配合しないと難燃性を付与できず、ま
た、この場合被覆速度が遅くなり生産性が悪く、さらに
製造されたプラスチック光ファイバーコードの柔軟性、
機械的特性が悪く問題がある。また、高温で被覆しなけ
ればならないので、コアのプラスチック光ファイバーが
劣化し、光伝送性が悪くなるという問題もある。一方、
プラスチック光ファイバーコードは難燃性に対する要求
とともに、コードの接続時の性能に対する要求がある。
すなわち、接続の際には、プラスチック光ファイバーの
コアの端末の被覆層をカットし、次にストリップし、コ
ア部分を約1.5〜2.5mm露出した裸線としなけれ
ばならないが、このとき、被覆層にコード長さ方向に直
角に切れ目を入れ、コード長さ方向に平行に被覆層を引
張りストリップする道具を使用するが、その際のストリ
ップの評価基準として「ストリップ時の切断部伸び」と
「ストリップ可能長さ」があり、切断部伸びがなく、ス
トリップ可能長さが長い被覆材が求められている。ま
た、コード末端に被覆層部をかしめて固定するタイプの
コネクタを取付けるが、コネクタ部とコードを引っ張る
とき、コネクタ端面から光ファイバーが引込み始めると
きの強度が基準値以上大きくなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、最近
のプラスチック光ファイバーコードは、難燃性に優れ、
被覆加工性がよく、柔軟性があり、機械的特性に優れ、
接続時の被覆層のストリップ特性がよく、コネクタ引抜
き性に優れたものが要求されている。そこで本発明はこ
れらの要求特性を全て満足するプラスチック光ファイバ
ーコードの提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、各種ポリ
マーと各種難燃剤等を組合せ、数多くの難燃性樹脂組成
物を製造し、これをプラスチック光ファイバー裸線に被
覆し、評価したところ、特定のポリマーと特定の難燃剤
を組み合わせて被覆材とした場合のみ、本発明の課題が
解決されることを見出し、さらに研究を重ね本発明を完
成させた。
【0005】すなわち、本発明は、プラスチックを芯と
するプラスチック光ファイバー裸線を、メルトインデッ
クス0.5〜7g/10分、密度0.92〜0.95g
/ml、酢酸ビニル含有量5〜25重量%のエチレン−
酢酸ビニル共重合体20〜100重量部と、メルトイン
デックス0.5〜7g/10分、密度0.915〜0.
930g/mlの高圧ラジカル重合長鎖分岐型低密度エ
チレン系重合体80〜0重量部とからなる重合体成分1
00重量部、臭素系難燃剤20〜60重量部、三酸化ア
ンチモン5〜30重量部、水酸化マグネシウム10〜8
0重量部からなる樹脂組成物で被覆してなる難燃性プラ
スチック光ファイバーコードに関する。
【0006】本発明において、プラスチック光ファイバ
ーコードとは、プラスチック光ファイバー裸線上に樹脂
組成物を被覆したものである。プラスチック光ファイバ
ー裸線のプラスチックとは、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ−4−メチ
ルペンテン−1、シリコーン系ポリマー等の光屈折率が
大きく、光透過性が高い熱可塑性樹脂等を意味する。ま
た、プラスチック光ファイバー裸線とは、上記プラスチ
ックをコアとし、これに該コアより光屈折率の小さいフ
ッ化ビニリデン系ポリマー、パーフルオロアルキルメタ
クリレート系ポリマー、メタクリル酸エステル系ポリマ
ー等のポリマーが被覆されているものを意味する。
【0007】本発明におけるエチレン−酢酸ビニル共重
合体は、メルトインデックス0.5〜7g/10分、密
度0.92〜0.95g/ml、酢酸ビニル含有量5〜
25重量%のものであり、柔軟性、加工性、機械的特
性、耐低温性、難燃性、難燃剤や酸化防止剤等の充填
性、ストリップ性等において優れた性質を付与し、例え
ば高圧ラジカル重合法により製造される。このエチレン
−酢酸ビニル共重合体のメルトインデックスは0.5〜
7g/10分であるが、0.5g/10分未満であると
加工性、柔軟性が悪く、7g/10分を越えると機械的
特性が悪くなり、望ましくない。また、密度は0.92
〜0.95g/mlであるが、0.92g/ml未満で
は酢酸ビニル含有量が5%未満となり、柔軟性、難燃
性、充填性等が悪く、0.95g/mlを越えると加工
性、ストリップ性等が悪くなり、望ましくない。さら
に、酢酸ビニル含有量は5〜25重量%であるが、5重
量%未満では柔軟性、難燃性、充填性、耐低温性等が悪
くなり、25重量%を越えると機械的特性、カッティン
グ性、耐熱性、ストリップ性等が悪くなり、望ましくな
い。
【0008】本発明において高圧ラジカル重合長鎖分岐
型低密度エチレン系重合体は、メルトインデックスが
0.5〜7g/10分、密度が0.915〜0.930
g/mlであり、裸線を被覆する際の加工性、コネクタ
引抜き性、カッティング性、ストリップ性等において優
れた性質を付与し、エチレンを主成分とするモノマーを
重合させることにより、例えば上記エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体と同様の製造装置を用い、ラジカル重合法に
より製造される。この高圧ラジカル重合長鎖分岐型低密
度エチレン系重合体のメルトインデックスは0.5〜7
g/10分であるが、0.5g/10分未満であると、
加工性が悪く、7g/10分を越えると機械的強度が低
く望ましくない。また、密度は0.915〜0.930
g/mlであるが、0.915g/ml未満では機械的
強度が低く、0.930g/mlを越えるものは製造が
困難であり、望ましくない。
【0009】エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、E
VAとも記載する)20〜100重量部と、高圧ラジカ
ル重合長鎖分岐型低密度エチレン系重合体(以下、HP
−LDPEとも記載する)80〜0重量部とを全体で1
00重量部として、本発明の重合体成分とする。EVA
が20重量部未満であると、柔軟性、難燃性、充填性、
機械的特性、耐低温性、ストリップ性等が悪化し望まし
くない。なお、酢酸ビニル(以下、VAとも記載する)
含有量が高くなる程、EVAの使用量を低下させ得る
が、VA含有量が5重量%に近くなる程、HP−LDP
Eの使用量を減少させてもよい。両成分の好ましい使用
量の例は、VA含有量25重量%のEVA20重量部と
HP−LDPE80重量部、VA含有量20重量%のE
VA25重量部とHP−LDPE75重量部、VA含有
量15重量%のEVA33重量部とHP−LDPE67
重量部、VA含有量10重量%のEVA50重量部とH
P−LDPE50重量部、VA含有量7重量%のEVA
71重量部とHP−LDPE29重量部、VA含有量6
重量%のEVA83重量部とHP−LDPE17重量
部、VA含有量5重量%のEVAの場合はEVA100
重量部(すなわちHP−LDPE0重量部)である。V
A含有量5重量%以外のEVAを使用する場合、HP−
LDPEの使用は必須要件である。
【0010】本発明における臭素系難燃剤とは、臭素化
された芳香族、脂肪族、芳香脂肪族または脂環式化合物
であり、例えばデカブロモジフェニルエーテル、ヘキサ
ブロモベンゼン、エチレンビステトラブロモフタルイミ
ド、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレ
ート、2,2−ビス(4−ブロモエチルエーテル−3,
5−ジブロモフェニル)プロパン等であり、これらは単
独または2種以上を混合して用いてもよい。臭素系難燃
剤は重合体成分100重量部に対して20〜60重量部
使用する。20重量部未満であると、難燃性が不十分で
あり、60重量部を越えると燃焼時に火垂れが生じた
り、機械的特性、柔軟性等を悪くし、望ましくない。
【0011】本発明における三酸化アンチモンは重合体
成分100重量部に対して5〜30重量部配合する。5
重量部未満であると、難燃性が不十分であり、30重量
部を越えると機械的特性、低温特性、加工性等が悪くな
り、望ましくない。
【0012】本発明における水酸化マグネシウムは重合
体成分100重量部に対して10〜80重量部配合し、
難燃性、ハロゲンキャッチャー性、適度な硬度等を付与
する。10重量部未満では難燃性が不足し、重合体成分
の燃焼時、臭素系難燃剤から発生するBr2 やHBr等
をキャッチして発煙を抑制できず、80重量部を越える
と加工性、機械的特性、柔軟性、低温特性等を悪くし、
望ましくない。
【0013】本発明に用いる三酸化アンチモン、水酸化
マグネシウム等は粉末形態で用いる方が樹脂成分への分
散が良好で、機械的特性、耐磨耗性、耐熱性、柔軟性も
粒子が小さくなる程、高まる。粉末の粒径は0.1〜2
0μmの範囲が好ましく、特に平均粒径が0.2〜3μ
mであることが好ましい。上記粉末の表面は樹脂成分へ
の分散性、機械的特性の向上、耐磨耗性、耐炭酸ガス白
化性、耐湿性、耐油性、耐化学薬品性、加工性等を付与
するために、チタン系カップリング剤、シリコーン系カ
ップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、飽和脂
肪酸、不飽和脂肪酸、これらの金属塩、脂肪酸エステ
ル、脂肪酸アミド等で処理することが望ましい。
【0014】本発明における樹脂組成物には、本発明の
プラスチック光ファイバーコードの特性を損なわない範
囲で、他の樹脂成分、例えば超低密度エチレン−α−オ
レフィン共重合体、直鎖状エチレン−α−オレフィン共
重合体、高密度ポリエチレン、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、スチ
レン系エラストマー等を配合してもよい。また、上記樹
脂組成物には公知添加剤、例えば酸化防止剤、耐候性改
良剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、充填剤、スリップ
剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、架橋剤、難燃
剤、防錆剤、抗菌剤、香料、可塑剤、加工助剤等を本発
明のプラスチック光ファイバーコードの特性を損なわな
い範囲で配合してもよい。
【0015】本発明における樹脂組成物は、例えばバン
バリーミキサー、ヘンシェルミキサー、コニーダー、多
軸押出機、リボンブレンダー等で配合混練され、プラス
チック光ファイバー裸線の軟化点以下の温度において押
出加工速度300〜1000m/分で被覆され、本発明
のプラスチック光ファイバーコードが製造される。プラ
スチック光ファイバー裸線としては、通常外径0.2〜
1mm程度のものが用いられ、樹脂組成物の被覆層の厚
さは通常0.2〜2mmであり、その結果、プラスチッ
ク光ファイバーコードの外径は通常0.4〜3mmの範
囲である。しかし、この範囲外のものも本発明に包含さ
れることはいうまでもない。
【0016】本発明のプラスチック光ファイバーコード
は難燃性、柔軟性、機械的特性、耐低温性、被覆層のカ
ッティング性・ストリップ性、コネクタ引抜き性等に優
れており、OA機器(コンピュータ周辺機器,パーソナ
ルコンピュータ,プリンタ,複写機等)、デジタルオー
ディオ機器、FA機器(光電スイッチ,シーケンスコン
トローラ,NC加工機,半導体製造装置等)、自動車等
の機器間光信号通信または機器内光信号通信;自動車、
家電機器、医療用機器等の照明(ライトガイド);光フ
ァイバースイッチ、マークセンサー、欠点検知、測定信
号伝送等の計測・制御センサー(センサーヘッド);パ
ターン伝送、映像伝送等の画像伝送(イメージガイド,
イメージスコープ);装飾ディスプレイ、サインボー
ド、商品ディスプレイ、玩具等の装飾等に用い得る。
【0017】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに制限されるものではな
い。 実施例1 a.樹脂組成物の調製 メルトインデックス3.5g/10分、密度0.93g
/ml、酢酸ビニル含有量10重量%のエチレン−酢酸
ビニル共重合体(日本ユニカー製,高圧ラジカル重合法
で製造)60重量部、メルトインデックス2.3g/1
0分、密度0.918/mlの高圧ラジカル重合長鎖分
岐型低密度ポリエチレン(日本ユニカー製,高圧ラジカ
ル重合法で製造)40重量部、臭素系難燃剤(デカブロ
モジフェニル系難燃剤,米国エチル社製,商品名 SAYTE
X 8010)40重量部、三酸化アンチモン(日本精鉱製)
20重量部、水酸化マグネシウム(協和化学製,商品名
KISMA 5B ,平均粒度0.6〜1.0μm,表面をオレ
イン酸で処理)25重量部、カーボンブラックマスター
バッチ(日本ユニカー製,高圧法ポリエチレン100重
量部にファーネスブラック30重量部を配合)2重量
部、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤,チバ−ガイ
ギー製,商品名 IRGANOX 1010 )0.5重量部をバンバ
リーミキサーにより180℃で10分間混練した後、造
粒して直径3mm、長さ3mmのペレットを得た。 b.試験片の調製・評価結果 このペレットを熱プレス成形機により、160℃で5分
間予熱後、150kg/cm2 で3分間加圧して成形す
ることにより得られた厚さ3mm、2mmまたは1m
m、縦150mm、横180mmのシートから、JIS
K7201で規定されるタンザク状試験片(A−1
号)またはJIS K6301で規定されるダンベル状
試験片(3号)を打抜き、各種試験用試験片とした。こ
れらの試験片を用いて以下の測定法に従って各種物性を
決定した。 ・引張強度:上記ダンベル状3号試験片(1mm)を用
いて、JIS C3005の18項に準拠し、200m
m/分の引張速度で試験を行い、試験片5個を1組とし
た平均値を引張強度とする。 ・伸度:上記ダンベル状3号試験片(1mm)を用い
て、JIS C3005の18項に準拠し、引張速度は
200mm/分で行い、5個を1組とした平均値を伸度
とする。 ・LOI:上記タンザク状A−1号試験片を用いて、J
IS K7201に準拠して測定する。 ・熱老化:上記ダンベル状3号試験片(1mm)を5個
1組で用いて、JISK7212に準拠し、オーブン温
度100℃として4日間加熱した試験片の引張強度残率
および伸度残率を求める。 評価結果 ・引張強度:110kg/cm2 ・伸度 :500% ・LOI :34 ・熱老化 :引張強度残率 93% 伸度残率 97% c.プラスチック光ファイバーコードの製造 高純度ポリメチルメタクリレート(PMMA)を芯材と
し、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレンヘキサ
フルオロプロピレン共重合体を鞘材(鞘材は芯の直径の
50/1000の厚さに被覆)とする直径1.0mmの
プラスチック光ファイバー裸線を準備した。この裸線に
前記aで調製した樹脂組成物を厚さ0.6mmとなるよ
うに押出機から135℃の温度で外径2.2mmとなる
ように線巻取り速度600m/分で被覆し、プラスチッ
ク光ファイバーを製造した。 d.プラスチック光ファイバーコードの評価方法・評価
結果 評価方法 ・ストリップ時の切断部伸び:プラスチック光ファイバ
ーのコアの端末の被覆層をカットし、次にストリップ
し、コア部分を約1.5〜2.5mm裸線とする際に、
被覆層にコード長さ方向に直角に切れ目を入れ、被覆層
を引張り、ストリップした時、該被覆層の切断部の伸び
の有無を確認する。 ・ストリップ成功率:コード末端から被覆層の切断面ま
での長さを1cmまたは5cmとした時のストリップ成
功率を測定する。 ・コネクタ引抜き性:コード末端の被覆層をかしめて固
定するタイプのコネクタを取りつけて、コネクタ部とコ
ードを引っ張る時、コネクタ端面からファイバーが引込
み始める際の強力を測定し、3.0kg以上であるか否
かを調べる。 ・難燃性:UL−1581における水平燃焼試験および
垂直燃焼試験(VW−1)を行う。 評価結果 ・ストリップ時の切断部伸び:伸びはなく、良好であっ
た。 ・ストリップ成功率:1cm 100%成功 5cm 100%成功 ・コネクタ引抜き性:強力が3.6kgであり、良好で
あった。 ・難燃性:いずれの試験にも合格し、十分な難燃性が認
められた。
【0018】実施例2 a.樹脂組成物の調製 メルトインデックス2.7g/10分、密度0.94g
/ml、酢酸ビニル含有量23重量%のエチレン−酢酸
ビニル共重合体(日本ユニカー製,高圧ラジカル重合法
で製造)20重量部、メルトインデックス1.3g/1
0分、密度0.923/mlの高圧ラジカル重合長鎖分
岐型低密度ポリエチレン(日本ユニカー製,高圧ラジカ
ル重合法で製造)80重量部、臭素系難燃剤(デカブロ
モジフェニル系難燃剤,米国エチル社製,商品名 SAYTE
X 8010)20重量部、三酸化アンチモン(日本精鉱製)
30重量部、水酸化マグネシウム(協和化学製,商品名
KISMA 5B ,平均粒度0.6〜1.0μm,表面をオレ
イン酸で処理)10重量部、カーボンブラックマスター
バッチ(日本ユニカー製,高圧法ポリエチレン100重
量部にファーネスブラック30重量部を配合)5重量
部、酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤,チバ−ガイ
ギー製,IRGANOX 1010)0.7重量部をバンバリーミキ
サーにより180℃で10分間混練した後、造粒して直
径3mm、長さ3mmのペレットを得た。 b.試験片の調製・評価結果 このペレットから実施例1と同様にして2種の試験片を
調製し、実施例1と同様にして各種物性を決定した。 ・引張強度:130kg/cm2 ・伸度 :600% ・LOI :33 ・熱老化 :引張強度残率 92% 伸度残率 90% c.プラスチック光ファイバーコードの製造 実施例1と同様のプラスチック光ファイバー裸線を準備
した。この裸線に前記aで調製した樹脂組成物を厚さ
0.6mmとなるように押出機から135℃の温度で外
径2.2mmとなるように線巻取り速度800m/分で
被覆し、プラスチック光ファイバーを製造した。 d.プラスチック光ファイバーコードの評価方法・評価
結果 プラスチック光ファイバーコードを実施例1と同様の方
法に従って評価した。 ・ストリップ時の切断部伸び:伸びはなく、良好であっ
た。 ・ストリップ成功率:1cm 100%成功 5cm 100%成功 ・コネクタ引抜き性:強力が3.8kgであり、良好で
あった。 ・難燃性:いずれの試験にも合格し、十分な難燃性が認
められた。
【0019】実施例3 a.樹脂組成物の調製 メルトインデックス0.9g/10分、密度0.927
g/ml、酢酸ビニル含有量5重量%のエチレン−酢酸
ビニル共重合体(日本ユニカー製,高圧ラジカル重合法
で製造)95重量部、メルトインデックス4.6g/1
0分、密度0.925/mlの高圧ラジカル重合長鎖分
岐型低密度ポリエチレン(日本ユニカー製,高圧ラジカ
ル重合法で製造)5重量部、臭素系難燃剤(デカブロモ
ジフェニル系難燃剤,米国エチル社製,商品名 SAYTEX
8010)60重量部、三酸化アンチモン(日本精鉱製)5
重量部、水酸化マグネシウム(協和化学製,商品名 KIS
MA5B ,平均粒度0.6〜1.0μm,表面をオレイン
酸で処理)50重量部、カーボンブラックマスターバッ
チ(日本ユニカー製,高圧法ポリエチレン100重量部
にファーネスブラック30重量部を配合)20重量部、
酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤,チバ−ガイギー
製,IRGANOX 1010)0.9重量部をバンバリーミキサー
により180℃で10分間混練した後、造粒して直径3
mm、長さ3mmのペレットを得た。 b.試験片の調製・評価結果 このペレットから実施例1と同様にして2種の試験片を
調製し、実施例1と同様にして各種物性を決定した。 ・引張強度:150kg/cm2 ・伸度 :550% ・LOI :36 ・熱老化 :引張強度残率 90% 伸度残率 93% c.プラスチック光ファイバーコードの製造 実施例1と同様のプラスチック光ファイバー裸線を準備
した。この裸線に前記aで調製した樹脂組成物を厚さ
0.6mmとなるように押出機から135℃の温度で外
径2.2mmとなるように線巻取り速度300m/分で
被覆し、プラスチック光ファイバーを製造した。 d.プラスチック光ファイバーコードの評価方法・評価
結果 プラスチック光ファイバーコードを実施例1と同様の方
法に従って評価した。 ・ストリップ時の切断部伸び:伸びはなく、良好であっ
た。 ・ストリップ成功率:1cm 100%成功 5cm 100%成功 ・コネクタ引抜き性:強力が3.5kgであり、良好で
あった。 ・難燃性:いずれの試験にも合格し、十分な難燃性が認
められた。
【0020】比較例1 実施例1におけるエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用
せずに、高圧ラジカル重合長鎖分岐型低密度エチレン系
重合体のみを重合体成分として用いた以外は、実施例1
と同様の操作を行ったところ、柔軟性、低温特性、機械
的特性、難燃性等が悪化した。 比較例2 実施例1におけるエチレン−酢酸ビニル共重合体を酢酸
ビニル含有量30重量%のものに代えた以外は、実施例
1と同様の操作を行ったところ、ストリップ時の切断部
伸びが5mmとなり、裸線上に被覆層の一部が付着して
残った。また、押出被覆速度が400m/分と低下し、
生産性が悪化した。 比較例3 実施例1における臭素系難燃剤の量を15重量部に代え
た以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、難燃
性が不十分であった。 比較例4 実施例1における三酸化アンチモンの量を3重量部に代
えた以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、難
燃性が不十分であり、ストリップ性もやや不十分であっ
た。 比較例5 実施例1における三酸化アンチモンの量を35重量部に
代えた以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、
機械的特性が悪化し、被覆速度が低下した。 比較例6 実施例1における水酸化マグネシウムの量を7重量部に
代えた以外は、実施例1と同様の操作を行ったところ、
難燃性が不足し、発煙量が多くなり、耐候性およびカッ
ティング性が悪化した。 比較例7 実施例1における水酸化マグネシウムの量を90重量部
に代えた以外は、実施例1と同様の操作を行ったとこ
ろ、機械的特性、柔軟性、耐低温性等が悪化し、被覆速
度が非常に低下した。
【0021】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
重合体成分としてエチレン−酢酸ビニル共重合体および
高圧ラジカル重合長鎖分岐型低密度エチレン系重合体を
使用し、難燃剤成分として臭素系難燃剤、三酸化アンチ
モンおよび水酸化マグネシウムを使用し、これらがバラ
ンスよく特定量配合された樹脂組成物を、プラスチック
光ファイバー裸線の被覆材として使用しているので、得
られたプラスチック光ファイバーコードは難燃性、柔軟
性、機械的特性、耐低温性、被覆層のカッティング性・
ストリップ性、コネクタ引抜き性等に特に優れ、かつ芯
材のプラスチックの軟化点よりかなり低い温度で押出被
覆できるので、光の伝送性が良好であり、光、熱、ハロ
ゲンガス等に対する抵抗性が高い。従って、このような
優れた特性を併せもつ本発明のプラスチック光ファイバ
ーコードは、OA機器等の機器間または機器内光信号通
信、医療用機器等の照明、光ファイバースイッチ等の計
測・制御センサー、パターン伝送等の画像伝送、その他
装飾等の広範囲の分野に好適に利用され得る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/04 23/08 LDJ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックを芯とするプラスチック光
    ファイバー裸線を、メルトインデックス0.5〜7g/
    10分、密度0.92〜0.95g/ml、酢酸ビニル
    含有量5〜25重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    20〜100重量部と、メルトインデックス0.5〜7
    g/10分、密度0.915〜0.930g/mlの高
    圧ラジカル重合長鎖分岐型低密度エチレン系重合体80
    〜0重量部とからなる重合体成分100重量部、臭素系
    難燃剤20〜60重量部、三酸化アンチモン5〜30重
    量部、水酸化マグネシウム10〜80重量部からなる樹
    脂組成物で被覆してなる難燃性プラスチック光ファイバ
    ーコード。
JP22379693A 1993-08-17 1993-08-17 難燃性プラスチック光ファイバーコード Expired - Fee Related JP3290265B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22379693A JP3290265B2 (ja) 1993-08-17 1993-08-17 難燃性プラスチック光ファイバーコード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22379693A JP3290265B2 (ja) 1993-08-17 1993-08-17 難燃性プラスチック光ファイバーコード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0756063A true JPH0756063A (ja) 1995-03-03
JP3290265B2 JP3290265B2 (ja) 2002-06-10

Family

ID=16803859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22379693A Expired - Fee Related JP3290265B2 (ja) 1993-08-17 1993-08-17 難燃性プラスチック光ファイバーコード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3290265B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110244233A1 (en) * 2010-03-30 2011-10-06 Brown Karl M Radiation-curable insulation composition
WO2011125924A1 (ja) * 2010-04-05 2011-10-13 株式会社オートネットワーク技術研究所 電線被覆材用組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス
WO2013150878A1 (ja) * 2012-04-03 2013-10-10 株式会社オートネットワーク技術研究所 光ケーブル
WO2019097874A1 (ja) 2017-11-16 2019-05-23 住友電気工業株式会社 中空押出成形体、その架橋体、熱収縮チューブ及び多層熱収縮チューブ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104558746B (zh) * 2013-10-23 2017-02-01 中国石油化工股份有限公司 一种阻燃抗静电聚乙烯组合物及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110244233A1 (en) * 2010-03-30 2011-10-06 Brown Karl M Radiation-curable insulation composition
WO2011125924A1 (ja) * 2010-04-05 2011-10-13 株式会社オートネットワーク技術研究所 電線被覆材用組成物、絶縁電線及びワイヤーハーネス
US9305678B2 (en) 2010-04-05 2016-04-05 Autonetworks Technologies, Ltd. Composition for wire coating member, insulated wire, and wiring harness
WO2013150878A1 (ja) * 2012-04-03 2013-10-10 株式会社オートネットワーク技術研究所 光ケーブル
JP2013213988A (ja) * 2012-04-03 2013-10-17 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 光ケーブル
WO2019097874A1 (ja) 2017-11-16 2019-05-23 住友電気工業株式会社 中空押出成形体、その架橋体、熱収縮チューブ及び多層熱収縮チューブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3290265B2 (ja) 2002-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100691067B1 (ko) 난연성 비할로겐계 전선 피복재료 조성물 및 이를 이용한철도차량용 전선
CA2736234C (en) Crack-resistant, flame retardant, halogen-free, cable assembly and coating composition
EP0352699B1 (en) Flame retardant composition
US20100086268A1 (en) Fire Resistant Thermoplastic or Thermoset Compositions Containing an Intumescent Specialty Chemical
US8354469B2 (en) Perfluoropolymer composition
US20140341518A1 (en) Plastic optical fiber cable
JP2017031337A (ja) ノンハロゲン難燃性樹脂組成物、絶縁電線及びケーブル
JP3290265B2 (ja) 難燃性プラスチック光ファイバーコード
JP6543910B2 (ja) 光ファイバケーブル、及びプラグ付き光ファイバケーブル
JP6516318B2 (ja) プラスチック光ファイバケーブル
US10920049B2 (en) Polymer composition with high flexibility and flame retardancy
EP3096165B1 (en) Optical fiber cable and sensor
US6696530B2 (en) Flame resistant halogen-free polymer mixture
JP2001208942A (ja) 難燃性少心光ファイバーケーブル
JP2838895B2 (ja) 難燃性プラスチック光ファイバコード
JP2001166188A (ja) 難燃性少心光ファイバーケーブル
JP2011057860A (ja) 難燃性樹脂組成物およびこれを用いた電線・ケーブル
JP2016004090A (ja) 光ファイバ被覆用樹脂組成物、光ファイバケーブル及びセンサ
JP3892125B2 (ja) 難燃性プラスチック光ファイバケーブル
JP4045875B2 (ja) 透明な難燃性樹脂組成物及びそれを用いてなる樹脂成形体
JP2003176386A (ja) 難燃性樹脂組成物
JP2019117388A (ja) プラスチック光ファイバケーブル
JP4730755B2 (ja) ノンハロゲン難燃性組成物及びこれを用いた難燃電源コード
JP2007140239A (ja) 難燃性プラスチック光ファイバー被覆用樹脂組成物
JPH09230185A (ja) プラスチック光ファイバケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees