JP2003176386A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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Abstract
供する。 【解決手段】 難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系
樹脂、炭酸カルシウム、無機難燃剤を主成分とするもの
とする。また、難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン系
樹脂100重量部に対して、平均粒子径0.08〜0.
30μmの炭酸カルシウム5〜30重量部、無機難燃剤
60〜200重量部を配合してなるものとする。例え
ば、このような難燃性樹脂組成物によって、絶縁線心
2、2の上に被覆されるシース3を成形すると、難燃性
がよく耐候(光)性に優れた平型ケーブル1が得られ
る。
Description
れた難燃性樹脂組成物に関する。 【0002 】 【従来の技術】電線・ケーブル等の被覆材、配線又は給
水或いは給湯用のホース類、シート、及び射出成形品等
の成形体は、使用目的に応じたものが得られやすいとい
う理由から、従来よりポリ塩化ビニル(PVC)樹脂組
成物が用いられて成形されている。しかしながら、ポリ
塩化ビニルはハロゲン含有ポリマーであることから、火
災の際の燃焼時に、塩化水素等の有害なガスが発生して
しまうという問題点がある。そのため、近年では、有害
なハロゲン化水素ガスが発生しない難燃性樹脂組成物が
求められている。尚、難燃性樹脂組成物としては、主体
となる樹脂のポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂に
無機水酸化物を添加したものが一般的に知られている。 【0003 】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
難燃性樹脂組成物にあっては、ポリエチレン等のポリオ
レフィン系樹脂が長期的に紫外線の当たる環境下(蛍光
灯や誘導灯)に置かれると、その機械的特性が低下して
亀裂が生じてしまうという問題点を有している。言い換
えれば、従来の難燃性樹脂組成物は、耐候(光)性が十
分に満たされてないという問題点を有している。 【0004 】本発明は、上述した事情に鑑みてなされ
るもので、耐候(光)性に優れた難燃性樹脂組成物を提
供することを課題とする。 【0005 】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
なされた請求項1記載の本発明の難燃性樹脂組成物は、
ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、平均粒子
径0.08〜0.30μmの炭酸カルシウム5〜30重
量部、無機難燃剤60〜200重量部を配合したことを
特徴としている。 【0006 】請求項1に記載された本発明によれば、
ポリオレフィン系樹脂、炭酸カルシウム、無機難燃剤を
主成分とする難燃性樹脂組成物であり、これらを上記の
如く配合することにより、長期的に紫外線の当たる環境
下(蛍光灯や誘導灯)に置かれた場合でも、機械的特性
の低下が抑えられ亀裂の発生が防止される。また、加工
性がよく、さらには、自己消化が困難になることはな
い。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
等が挙げられ、単独又は併用して用いるものとする。炭
酸カルシウムとしては、表面処理を施した0.08〜
0.30μmの平均粒子径のものを用いるものとする。
無機難燃剤としては、水和物例えば金属水酸化物である
水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化バリウム等が挙げられ、単独又は併用し
て用いるものとする。炭酸カルシウムの配合を5〜30
重量部としたのは、炭酸カルシウムの配合が5重量部未
満では、紫外線の当たる環境下において、機械的特性が
低下し亀裂が生じるからである。また、炭酸カルシウム
の配合が30重量部を超えると、加工性が悪く外観に影
響を及ぼすからである。一方、炭酸カルシウムの平均粒
子径を0.08〜0.30μmの範囲としたのは、この
範囲以外では加工性に影響を及ぼすからである。無機難
燃剤の配合を60〜200重量部としたのは、無機難燃
剤の配合が60重量部未満では、難燃性が悪く自己消火
が困難であるからである。また、無機難燃剤の配合が2
00重量部を超えると、機械的特性が低下するからであ
る。尚、必要に応じて酸化防止剤、滑剤等の加工助剤を
添加することができるものとする。 【0007 】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の難燃性樹脂組成物
の一実施の形態を示す平型ケーブルの断面図である。 【0008 】図1において、引用符号1はポリエチレ
ン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル(EM−EE
F)としての平型ケーブルを示している。その平型ケー
ブル1は、一対の絶縁線心2、2と、これらの上に被覆
されるシース3とを備えて構成されており、断面視の形
状が略長円状になるように製造されている。絶縁線心
2、2は、導電性を有する導体(芯線)4、4と、ポリ
塩化ビニル等のビニル系樹脂で成形された絶縁体5、5
とを備えており、シース3は、ポリオレフィン系樹脂、
炭酸カルシウム、無機難燃剤を主成分とする本発明に係
る難燃性樹脂組成物の被覆材料を押出成形機(不図示)
から押し出すことにより成形されている。上記難燃性樹
脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、炭酸カルシウム5〜30重量部、無機難燃剤60〜
200重量部を配合したものであり、このような難燃性
樹脂組成物からなるシース3を有する平型ケーブル1
は、難燃性がよく耐候(光)性に優れたケーブルになっ
ている。 【0009 】上記ポリオレフィン系樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重
合体(EVA)等が挙げられ、単独又は併用して用いら
れるようになっている。尚、ポリエチレンは、成形性、
機械的性質、熱安定性、耐薬品性などがよく且つ安価で
あるため汎用プラスチックとして多用されている樹脂で
ある。また、ポリプロピレンは、機械的強度が大きく、
荷重撓み温度が高く耐熱性に優れており、電気的特性、
耐水性、耐薬品性も優れている。特に、ポリエチレンに
比べて、耐ストレスクラッキング性が良い樹脂である。
さらに、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)は、外観が低密度ポリエチレンに似ており、ゴム及
び軟質ビニルに似たエラストマーの性質をもっている樹
脂である。さらにまた、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)は、主成分量のエチレンと副成分量の酢酸ビ
ニルとの大部分を保有するとともに柔軟性、伸び、及び
耐衝撃性がかなり増大しており、多くの点でエラストマ
ーに似ているが熱可塑性樹脂と同様に加工することがで
きる樹脂である。 【0010 】上記炭酸カルシウムとしては、表面処理
を施した0.08〜0.30μmの平均粒子径のものが
用いられるようになっている。また、上記無機難燃剤と
しては、水和物例えば金属水酸化物である水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸
化バリウム等が挙げられ、単独又は併用して用いられる
ようになっている。 【0011 】 【実施例】本発明に係る難燃性樹脂組成物の具体的な実
施例について説明する。ここでは、上述の平型ケーブル
1のシース3に適用した場合の例を、実施例1〜3、比
較例1〜4として挙げて説明する。 【0012 】〈実施例1〉実施例1は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム100重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム10重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0013 】〈実施例2〉実施例2は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム100重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム5重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0014 】〈実施例3〉実施例3は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム100重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム30重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0015 】〈比較例1〉比較例1は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム100重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム3重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0016 】〈比較例2〉比較例2は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム100重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム40重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0017 】〈比較例3〉比較例3は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム50重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム10重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0018 】〈比較例4〉比較例4は、平型ケーブル
(ポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル
(EM−EEF2×1.6mm))の一対の絶縁線心の
上に被覆されるシースが、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体(EEA)100重量部に対して、水酸化マ
グネシウム220重量部、表面処理を施した平均粒子径
0.10μmの炭酸カルシウム10重量部、酸化防止剤
0.5重量部を配合してなる難燃性樹脂組成物により成
形されたものである。 【0019 】尚、実施例1〜3、比較例1〜4におけ
るエチレン−エチルアクリレート共重合体は、日本ポリ
オレフィン(株)製のものであり、そのメルトフローレ
ートはMFR=0.8g/10minとなっている。ま
た、水酸化マグネシウムは、協和化学工業(株)製のキ
スマ5Aである。さらに、酸化防止剤は、チバスペシャ
ルティケミカルズ製のイルガノックス1010である。 【0020 】〈評価〉実施例1〜3、比較例1〜4の
各組成に基づいて、引張強さ、伸び、酸素指数、加工
性、耐候性、耐光性の評価を行うものとする。 【0021 】引張強さ(引張強度)及び引張伸びは、
日本工業規格JIS C 3005の18項の引張強度
試験に準拠するものとする。その引張強度試験は、押出
機から材料(実施例1〜3、比較例1〜4の各組成に基
づくものとする)を押し出して1〜2mmの厚さのシー
トを形成し、24時間以上常温で放置した後に試験片
(JIS3号ダンベル片)を作成したものを、所定の引
張速さ(200mm/min)で引張り、試験片の最大
引張荷重(引張強さ)及び切断時の標線間の長さ(伸
び)について同時に測定するものである。この引張強さ
の大きさによって機械的強度が分かるようになる。引張
強さの目標値は、10MPa以上である(10MPaを
下回るようでは、機械的特性の低下が懸念される)。ま
た、引張伸びの目標値は350%以上の伸びである(伸
びが350%を下回るようでは、機械的特性の低下が懸
念される)。 【0022 】酸素指数は、所定の試験条件下におい
て、材料が燃焼を持続するのに必要な酸素中の容量パー
セントで表される最低酸素濃度の数値をいうものであ
り、本実施例では、日本工業規格JIS K 7201
を準拠するものとする。そのJISK 7201は、酸
素指数法による高分子材料の燃焼試験方法であり、難燃
性を測定する試験方法について規定されている。酸素指
数が大きいと難燃性が高くなり、本実施例では酸素指数
が25以下が自己消火困難であると評価する。 【0023 】加工性は、加工し易さの評価を行い、そ
の結果に基づいて判定をするものとする。具体的には、
加工し易い場合に「○」の判定をし、加工し難い場合に
は「×」の判定をするものとする。 【0024 】耐候性及び耐光性は、亀裂の有無の評価
を行い(サンプル長:20cm)、その結果に基づいて
判定をするものとする。具体的には、肉眼にて明らかな
亀裂がない場合に「○」の判定をし、亀裂がある場合に
は「×」の判定をするものとする。本実施例における耐
候性の評価ではサンシャインウエザー・オ・メータを使
用し、耐光性の評価ではアイ スーパー UVテスター
を使用するものとする。 【0025 】 【表1】 【0026 】 【表2】 【0027 】表1において、実施例1では次のような
評価結果が得られた。すなわち、引張強さの評価結果
は、目標値を満足する20MPaであった。また、伸び
の評価結果は、目標値を満足する600%であった。ま
た、酸素指数の評価結果は、難燃性がよいことを示す3
0であった。また、加工性の評価結果は、加工し易いこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐候性の評価結
果は、500h〜3000hにおいて亀裂の発生がなく
耐候性がよいことを示す「○」の判定であった。また、
耐光性の評価結果は、100h〜500hにおいて亀裂
の発生がなく耐光性がよいことを示す「○」の判定であ
った。 【0028 】実施例2では次のような評価結果が得ら
れた。すなわち、引張強さの評価結果は、目標値を満足
する22MPaであった。また、伸びの評価結果は、目
標値を満足する610%であった。また、酸素指数の評
価結果は、難燃性がよいことを示す30であった。ま
た、加工性の評価結果は、加工し易いことを示す「○」
の判定であった。また、耐候性の評価結果は、500h
〜3000hにおいて亀裂の発生がなく耐候性がよいこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐光性の評価結
果は、100h〜500hにおいて亀裂の発生がなく耐
光性がよいことを示す「○」の判定であった。 【0029 】実施例3では次のような評価結果が得ら
れた。すなわち、引張強さの評価結果は、目標値を満足
する19MPaであった。また、伸びの評価結果は、目
標値を満足する580%であった。また、酸素指数の評
価結果は、難燃性がよいことを示す30であった。ま
た、加工性の評価結果は、加工し易いことを示す「○」
の判定であった。また、耐候性の評価結果は、500h
〜3000hにおいて亀裂の発生がなく耐候性がよいこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐光性の評価結
果は、100h〜500hにおいて亀裂の発生がなく耐
光性がよいことを示す「○」の判定であった。 【0030 】表2において、比較例1では次のような
評価結果が得られた。すなわち、引張強さの評価結果
は、目標値を満足する22MPaであった。また、伸び
の評価結果は、目標値を満足する610%であった。ま
た、酸素指数の評価結果は、難燃性がよいことを示す3
0であった。また、加工性の評価結果は、加工し易いこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐候性の評価結
果は、500h〜1000hにおいて亀裂の発生がなく
耐候性がよいことを示す「○」の判定、1500h〜3
000hにおいて亀裂が発生し耐候性が悪いことを示す
「×」の判定であった。また、耐光性の評価結果は、1
00hにおいて亀裂の発生がなく耐光性がよいことを示
す「○」の判定、200h〜500hにおいて亀裂が発
生し耐光性が悪いことを示す「×」の判定であった。比
較例1は、難燃性がよいものの、炭酸カルシウムの配合
量が5重量部を下回る3重量部であることから、紫外線
の当たる環境下において機械的特性が低下し亀裂が生じ
ることが分かった。 【0031 】比較例2では次のような評価結果が得ら
れた。すなわち、引張強さの評価結果は、目標値を満足
する18MPaであった。また、伸びの評価結果は、目
標値を満足する560%であった。また、酸素指数の評
価結果は、難燃性がよいことを示す30であった。ま
た、加工性の評価結果は、加工し難いことを示す「×」
の判定であった。また、耐候性の評価結果は、500h
〜3000hにおいて亀裂の発生がなく耐候性がよいこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐光性の評価結
果は、100h〜500hにおいて亀裂の発生がなく耐
光性がよいことを示す「○」の判定であった。比較例2
は、難燃性及び耐候(光)性がよいものの、炭酸カルシ
ウムの配合量が30重量部を上回る40重量部であるこ
とから、加工性が悪いことが分かった。また、外観にも
影響を及ぼすことが分かった。 【0032 】比較例3では次のような評価結果が得ら
れた。すなわち、引張強さの評価結果は、目標値を満足
する22MPaであった。また、伸びの評価結果は、目
標値を満足する610%であった。また、酸素指数の評
価結果は、難燃性が悪く自己消火が困難なことを示す2
0であった。また、加工性の評価結果は、加工し易いこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐候性の評価結
果は、500h〜3000hにおいて亀裂の発生がなく
耐候性がよいことを示す「○」の判定であった。また、
耐光性の評価結果は、100h〜500hにおいて亀裂
の発生がなく耐光性がよいことを示す「○」の判定であ
った。比較例3は、耐候(光)性がよいものの、無機難
燃剤の水酸化マグネシウムの配合量が60重量部を下回
る50重量部であることから、難燃性が悪いことが分か
った。 【0033 】比較例4では次のような評価結果が得ら
れた。すなわち、引張強さの評価結果は、目標値を満足
する12MPaであった。また、伸びの評価結果は、目
標値を満足する400%であった。また、酸素指数の評
価結果は、難燃性がよいことを示す35であった。ま
た、加工性の評価結果は、加工し難いことを示す「×」
の判定であった。また、耐候性の評価結果は、500h
〜3000hにおいて亀裂の発生がなく耐候性がよいこ
とを示す「○」の判定であった。また、耐光性の評価結
果は、100h〜500hにおいて亀裂の発生がなく耐
光性がよいことを示す「○」の判定であった。比較例4
は、難燃性及び耐候(光)性がよいものの、無機難燃剤
の水酸化マグネシウムの配合量が200重量部を上回る
220重量部であることから、機械的特性が低下し加工
性も悪くなることが分かった。 【0034 】以上、ポリオレフィン系樹脂100重量
部に対して、炭酸カルシウム5〜30重量部、無機難燃
剤60〜200重量部を配合した本発明に係る難燃性樹
脂組成物は、難燃性を有するのは勿論のこと、耐候
(光)性に優れたものであることが分かった。 【0035 】その他、本発明は本発明の主旨を変えな
い範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。 【0036 】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、耐候(光)性に優れた難燃性樹脂
組成物を提供することができるという効果を奏する。
を示す平型ケーブルの断面図である。 【符号の説明】 1 平型ケーブル 2 絶縁線心 3 シース 4 導体 5 絶縁体
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して、平均粒子径0.08〜0.30μmの炭酸カルシ
ウム5〜30重量部、無機難燃剤60〜200重量部を
配合したことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001379517A JP2003176386A (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | 難燃性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001379517A JP2003176386A (ja) | 2001-12-13 | 2001-12-13 | 難燃性樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006147236A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Shimizu Corp | 低アウトガスケーブル |
CN116731397A (zh) * | 2023-07-20 | 2023-09-12 | 浙江钦堂钙业有限公司 | 具有阻燃功能的改性壳-核结构碳酸钙 |
-
2001
- 2001-12-13 JP JP2001379517A patent/JP2003176386A/ja not_active Abandoned
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4712355B2 (ja) * | 2004-11-17 | 2011-06-29 | 清水建設株式会社 | 低アウトガスケーブル |
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