JP2014227447A - 難燃性樹脂組成物、およびそれを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品 - Google Patents

難燃性樹脂組成物、およびそれを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品 Download PDF

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Yusuke Kuwasaki
悠介 桑崎
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Abstract

【課題】耐熱性、柔軟性および耐外傷性に優れた難燃性樹脂組成物と、それを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品、例えば、シート、チューブ、配線材、光ファイバコードの提供。【解決手段】熱可塑性樹脂(A)と金属水和物(B)とを含有する難燃性樹脂組成物であって、(A)が、酢酸ビニル(VA)成分が25〜80質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(a1)および(メタ)アクリル酸エステル(AA)成分が25〜80質量%であるエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2)の少なくとも一方、並びに、密度が0.920g/cm3以上のエチレン−α−オレフィレン共重合体(b1)およびポリプロピレン(b2)の少なくとも一方を含み、VA成分およびAA成分の合計含有率が(A)の28質量%以上で、(a1)および(a2)の全部または一部が酸変性されている難燃性樹脂組成物、ならびに、それを成形してなる難燃性物品。【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性樹脂組成物、およびそれを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品に関し、特に、耐熱性、柔軟性および耐外傷性に優れた難燃性樹脂組成物と、それを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む、例えば、シート、チューブ、配線材、光ファイバコードおよびその他の難燃性物品に関する。
電気・電子機器の内部および外部配線に使用される絶縁電線、ケーブル、コードや光ファイバ心線、光ファイバコードなどの物品には、難燃性、機械的特性、耐熱性など種々の特性のほかに、機器内への配線時には柔軟性や耐外傷性といった特性が要求される。またシートやチューブなどの物品にも同様に、難燃性や機械的特性のほかに、柔軟性や耐熱性などが要求される。
電気・電子機器の配線材に求められる難燃性、耐熱性、機械的特性(例えば引張特性)などの規格は、米国保険業者安全試験所(Underwrirers Laboratories Inc.)によって制定されたUL規格、日本工業規格(JIS)などで要求水準に応じて定められている。特に、難燃性に関しては、さらに用途に応じてその試験方法が定められている。例えば、UL1581(電線、ケーブルおよびフレキシブルコードのための関連規格(Reference Standard for Electrical Wires,Cables and Flexible Cords))に規定される垂直燃焼試験(Vertical Flame Test)(VW−1)や、JIS C 3005(ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法)に規定される水平試験や傾斜試験などがそれぞれ挙げられる。
これまで、垂直燃焼試験:VW−1などの高度の難燃性に合格するために、エチレン−酢酸ビニル共重合体をはじめとするエチレン系共重合体100質量部に対して、難燃剤である特定の金属水酸化物を150〜300質量部配合したノンハロゲン難燃絶縁電線が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、特許文献1に記載のノンハロゲン難燃絶縁電線は、VW−1の難燃性試験に合格するものの、配送時に電線同士が擦れ、また配線時に他の部品と擦れることにより、白化し傷が付きやすく、電気絶縁性を損なうおそれがある。
これに対し、酸変性ポリエチレンを配合した樹脂組成物を用いることにより、耐熱性、難燃性、機械的特性などが良好な耐熱難燃性樹脂組成物が提案されている(特許文献2参照)。
特開2001−135142号公報 特開2001−206993号公報
本発明者らは、特許文献2に記載の耐熱難燃性樹脂組成物を用いて絶縁電線を製造することを試みた。しかし、実施例に記載された耐熱難燃性樹脂組成物を用いて製造した絶縁電線は、VW−1の難燃性はおろか耐外傷性などの絶縁電線に必要とされる特性を同時に満たすことができないことが判明した。
したがって、本発明は、上記の問題点を解決し、耐熱性、柔軟性および耐外傷性に優れた難燃性樹脂組成物と、それを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品、例えば、シート、チューブ、配線材、光ファイバコードおよびその他の難燃性物品を提供することを課題とする。
さらに詳しくは、本発明は、シート、チューブ、配線材、光ファイバコードおよびその他の難燃性物品に要求される高度の難燃性を満足すると同時に、これらに必要とされる耐熱性、柔軟性および耐外傷性を併せ持つ難燃性樹脂組成物と、これを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、樹脂成分として酸変性された特定の共重合体(a’)およびポリオレフィン樹脂(b)を必須成分として含む熱可塑性樹脂(A)と金属水和物(B)とを含有する難燃性樹脂組成物、およびそれを成形してなる難燃性樹脂成形体が、配線材、光ファイバコードおよびその他の難燃性物品に要求される高度の難燃性を満足すると同時に、これら難燃性物品に必要とされる柔軟性および耐外傷性を併せ持つことを見出した。しかも、上述の難燃性樹脂組成物および難燃性樹脂成形体において、上述の特定の熱可塑性樹脂(A)をベースポリマーにすると、金属水和物(B)と相俟って、VA成分含有量の高いEVA樹脂を用いると機械的特性および耐熱性が低下するという特許文献2に記載([0002]参照)に反して、比較的柔軟な共重合体を架橋させなくても、機械的特性および耐熱性のいずれも低下させることなく、難燃性物品の要求特性を十分に満足できることを、見出した。
本発明者らはこれらの知見に基づきさらに研究を重ね、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の課題は以下の手段によって達成された。
(1)熱可塑性樹脂(A)と金属水和物(B)とを含有する難燃性樹脂組成物であって、前記熱可塑性樹脂(A)が、酢酸ビニル成分が25〜80質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(a1)および(メタ)アクリル酸エステル成分が25〜80質量%であるエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2)の少なくとも一方、並びに、密度が0.920g/cm以上のエチレン−α−オレフィン共重合体(b1)およびポリプロピレン(b2)の少なくとも一方を含み、前記酢酸ビニル成分および前記(メタ)アクリル酸エステル成分の合計含有率が前記熱可塑性樹脂(A)に対して28質量%以上であり、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a1)およびエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2)の全部または一部が酸変性されていることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
(2)前記金属水和物(B)が、前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、170〜300質量部含まれることを特徴とする(1)に記載の難燃性樹脂組成物。
(3)前記エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)と前記ポリプロピレン(b2)の前記熱可塑性樹脂(A)中の合計含有率が、3〜30質量%であることを特徴とする(1)または(2)に記載の難燃性樹脂組成物。
(4)前記エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)および前記ポリプロピレン(b2)の全部または一部が、酸変性されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を成形してなる難燃性樹脂成形体を含むことを特徴とする難燃性物品。
(6)前記難燃性樹脂成形体が架橋されていないことを特徴とする(5)に記載の難燃性物品。
(7)前記難燃性樹脂成形体が、電線導体、光ファイバ素線または光ファイバ心線の外周に被覆層として設けられてなることを特徴とする(5)または(6)に記載の難燃性物品。
本発明は、耐熱性、柔軟性および耐外傷性に優れた難燃性樹脂組成物と、それを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む、例えば、シート、チューブ、配線材、光ファイバコードおよびその他の難燃性物品を提供することができる。
さらに詳しくは、本発明は、シート、チューブ、配線材、光ファイバコードおよびその他の難燃性物品に要求される高度の難燃性を満足すると同時に、これらに必要とされる柔軟性および耐外傷性を併せ持つ難燃性樹脂組成物と、これを成形してなる難燃性樹脂成形体を含む難燃性物品を提供することができる。
以下に、本発明および本発明における好ましい実施の形態を詳細に説明する。
本発明の難燃性樹脂組成物は、上述のように、熱可塑性樹脂(A)および金属水和物(B)を含有するノンハロゲン系難燃性樹脂組成物である。
(A)熱可塑性樹脂
熱可塑性樹脂(A)は、(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体および(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種の共重合体と、(b1)エチレン−α−オレフィン共重合体および(b2)ポリプロピレンから選ばれた少なくとも1種の樹脂を含有している。そして、上述の少なくとも1種の共重合体は、その全部または一部が酸変性されている。すなわち、この共重合体は、酸変性されたエチレン−酢酸ビニル共重合体(a1’)および酸変性されたエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2’)の少なくとも一方を含有していればよく、これに加えて、酸未変性のエチレン−酢酸ビニル共重合体(a1)およびエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2)のいずれか一方または両方を含有していてもよい。
共重合体
熱可塑性樹脂(A)に含有され得る共重合体は、(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体、(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体およびこれらの酸変性共重合体からなる群より酸変性共重合体を必須として選択される少なくとも1種の共重合体である。これらの共重合体は、(b1)エチレン−α−オレフィン共重合体や(b2)ポリプロピレンなどと比較して結晶性が低いので柔軟性に優れ、また金属水和物などのフィラーに対する受容性も高いため、フィラーを多量に配合しても機械的強度を維持する効果がある。また、これらの共重合体は樹脂自体が難燃性を有し、本発明の難燃性樹脂組成物の難燃性に貢献する。
この共重合体の含有率は、熱可塑性樹脂(A)中、70〜97質量%が好ましい。この範囲内とすることにより、金属水和物を十分配合することができ、難燃性を確保することができると同時に、柔軟性の低下を抑制でき、加えて耐熱性も維持することができる。この共重合体の配合量が少なすぎると、難燃性、柔軟性および耐熱性の少なくとも1つが低下することがある。難燃性、柔軟性および耐熱性の点で、共重合体の含有率は、熱可塑性樹脂(A)中、75〜95質量%がよりこのましく、80〜92質量%がさらに好ましい。
(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体
(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体は、任意成分として、好ましくは熱可塑性樹脂(A)に上述の共重合体の1種として含有される。この(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体は、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体であれば、エチレン成分および酢酸ビニル成分が交互に重合してなる交互共重合体であってもよく、また、エチレン成分のセグメントおよび酢酸ビニル成分のセグメントが繰り返して結合してなるブロック共重合体でもよく、さらにエチレン成分のセグメントおよび酢酸ビニル成分のセグメントが繰り返し結合し、少なくとも一方の長さがランダムになっているランダム共重合体であってもよい。
(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル成分含有量が25〜80質量%のものを使用する。酢酸ビニル成分含有量が25質量%より低い場合、垂直難燃試験:VW−1などの難燃性を満足するために金属水和物を多量に配合した際に機械的特性(伸び)が低下することがある。一方、酢酸ビニル成分含有量が80質量%よりも高い場合、低温で柔軟性が失われ、低温性が低下することがある。酢酸ビニル成分含有量は、難燃性および低温性の点で、28〜75質量%がよりこのましく、30〜70質量%がさらにこのましい。酢酸ビニル成分含有量は、JIS K 7192に準拠して求めることができる。
(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレート(ASTM D−1238に準拠)は、流動性の面から0.1g/10分以上、強度保持の面から10g/10分以下が好ましい。
本発明に用いる(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、例えば、エバフレックス(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)、レバプレン(商品名、ランクセス社製)を挙げることができる。
(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体は、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。2種以上の(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合は、酢酸ビニル成分含有量の異なるものを二種以上組み合わせてもよい。
(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、任意成分として、好ましくは熱可塑性樹脂(A)に上述の共重合体の1種として含有される。
本明細書において、「(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体」は、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、または、これらの混合物を意味する。
この(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、エチレンと(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体であれば、(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体と同様に、交互共重合体、ブロック共重合体、ランダム共重合体のいずれであってもよい。(メタ)アクリル酸エステル成分は、特に限定されないが、炭素数1〜4のアルキル基を有するのが好ましく、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどが挙げられる。
このような(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エチレン−アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などを挙げることができる。
(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の共重合成分である(メタ)アクリル酸エステル成分の含有量は、25〜80質量%のものを使用する。(メタ)アクリル酸エステル成分含有量が25質量%より低い場合、垂直難燃試験:VW−1などの難燃性を満足するために金属水和物を多量に配合した際に機械的特性(伸び)が低下することがある。一方、(メタ)アクリル酸エステル成分含有量が80質量%よりも高い場合、低温で柔軟性が損なわれ、柔軟性が低下する。(メタ)アクリル酸エステル成分含有量は、難燃性および低温性の点で、28〜75質量%がよりこのましく、30〜70質量%がさらにこのましい。(メタ)アクリル酸エステル成分含有量は、JIS K 7192に準拠して求めることができる。
(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のメルトフローレート(ASTM D−1238に準拠)は、流動性の面から0.1g/10分以上、強度保持の面から10g/10分以下が好ましい。
本発明に用いる(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えば、エルバロイAC(商品名、三井デュポンポリケミカル(株)製)、LOTRYL(商品名、アルケマ社製)、ベイマック(商品名、デュポン社製)を挙げることができる。
(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。2種以上の(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を用いる場合は、(メタ)アクリル酸エステル成分の異なるものを組み合わせてもよい。また、この場合、(メタ)アクリル酸エステル成分含有量の異なるものを二種以上組み合わせてもよい。
(a1’)酸変性されたエチレン−酢酸ビニル共重合体および(a2’)酸変性されたエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
本発明の難燃性樹脂組成物が含有する(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体および(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(これらを併せて酸未変性共重合体(a)ということがある)は、その全部または一部が酸により変性されている。すなわち、本発明の難燃性樹脂組成物は、(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体および(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体の少なくとも一方の酸変性共重合体を必須の熱可塑性樹脂として含有する。本発明の難燃性樹脂組成物は、酸変性共重合体を少なくとも1種含有していればよく、2種以上を含有していてもよい。
酸未変性共重合体(a)の全部または一部が酸変性されていることにより、難燃性や柔軟性を低下させずに、難燃性樹脂組成物の機械的特性を上げることができ、さらには耐外傷性を向上させることができる。また、電気絶縁性を向上させる効果も奏する。このような効果が得られる理由の詳細についてはまだ定かではないが、(a1’)酸変性されたエチレン−酢酸ビニル共重合体および(a2’)酸変性されたエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(これらを併せて酸変性共重合体(a’)ということがある)にグラフト反応した不飽和カルボン酸のカルボキシ基が後述の金属水和物とイオン的に結合し、金属水和物と酸変性共重合体(a’)との相互作用がより強くなって互いに分離または遊離することが少なくなるためと考えられる。
酸変性共重合体(a’)は、上述の酸未変性共重合体(a)を酸で変性してなる。したがって、酸変性される酸未変性共重合体(a)は、前述の、(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体および(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体が挙げられる。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、特に限定さればいが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、無水マレイン酸、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル、無水フマル酸などを挙げることができる。
これらのカルボン酸変性体のなかでも、優れた機械的強度のものを得ることができる点で、不飽和カルボン酸はマレイン酸であるのが、すなわち、酸変性共重合体(a’)はマレイン酸変性共重合体であるのが好ましい。優れた機械的強度が得られる理由の詳細についてはまだ定かではないが、グラフト反応したマレイン酸の極性が高く、金属水和物との結合力がより一層優れるためと考えられる。
酸変性共重合体(a’)は、酸未変性共重合体(a)の全体(全分子)が酸変性されたものであってもよく、一部の分子が酸変性されたものであってもよい。すなわち、酸未変性共重合体(a)のすべての分子が酸変性される場合には、本発明の難燃性樹脂組成物は、共重合体として、酸未変性共重合体(a)を含有せず、酸変性共重合体(a’)を含有する。一方、酸未変性共重合体(a)の一部の分子が酸変性される場合には、本発明の難燃性樹脂組成物は、共重合体として、酸未変性共重合体(a)と酸変性共重合体(a’)とを含有する。
ここで、酸未変性共重合体(a)の酸変性される割合は適宜に選択される。例えば、酸未変性共重合体(a)と酸変性共重合体(a’)とを含有する場合は、酸未変性共重合体(a)の合計質量と酸変性共重合体(a’)の合計質量との比が5:1〜1:4であるのが好ましく、4:1〜2:3であるのがさらに好ましい。なお、酸未変性共重合体(a)1分子中の酸変性された割合(酸変性率)は、特に限定されず、また複数の分子で同じであっても異なっていてもよく、例えば0.1〜7質量%である。
酸未変性共重合体(a)の酸変性は、例えば、酸未変性共重合体(a)と不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸の誘導体を有機パーオキサイドの存在下に加熱、混練することにより行うことができる。
共重合体は、酢酸ビニル成分含有量または(メタ)アクリル酸エステル成分含有量が上述の範囲にある酸変性共重合体(a’)を少なくとも1種含有し、所望により酢酸ビニル成分含有量または(メタ)アクリル酸エステル成分含有量が上述の範囲にある酸未変性共重合体(a)を少なくとも1種含有している。このとき、共重合体の、酢酸ビニル成分含有量および(メタ)アクリル酸エステル成分含有量の合計含有率は熱可塑性樹脂(A)の全質量に対して28質量%以上である。
すなわち、熱可塑性樹脂(A)は、酢酸ビニル成分含有量および(メタ)アクリル酸エステル成分含有量が上述の範囲内にある酸変性共重合体(a’)、所望により酸未変性共重合体(a)を、酢酸ビニル成分含有量および(メタ)アクリル酸エステル成分含有量の、熱可塑性樹脂(A)全質量に対する合計含有率が28質量%以上となるように、含有している。
熱可塑性樹脂(A)中の該合計含有率が28質量%未満であると、難燃性に劣ることがあり、また、難燃性を付与するために金属水和物を多量に配合すると機械的特性(伸び)、場合によって柔軟性が低下することがある。
難燃性および金属水和物の受容性(混合性)により一層優れる点で、該合計含有率は、熱可塑性樹脂(A)の全質量に対して、30質量%以上であるのが好ましく、35質量%以上であるのがより好ましい。該合計含有率は、低温性の点で、熱可塑性樹脂(A)の全質量に対して、50質量%以下であるのが好ましく、45質量%以下であるのがより好ましい。
ポリオレフィン樹脂
熱可塑性樹脂(A)は、ポリオレフィン樹脂として、(b1)密度が0.920g/cm以上のエチレン−α−オレフィン共重合体および(b2)ポリプロピレンから選ばれた少なくとも1種の樹脂を含有する。ポリオレフィン樹脂は結晶性の高い樹脂であるため融点が高く、本発明の難燃性樹脂組成物がこれらを含有していると、架橋しなくても熱変形を抑制すること(耐加熱変形性、耐熱性ともいう)ができる。
ポリオレフィン樹脂は、上述のように、熱変形の抑制に貢献するが、多量に配合すると柔軟性が損なわれることがある。したがって、ポリオレフィン樹脂の含有率は、熱可塑性樹脂(A)中、3〜30質量%が好ましい。難燃性および熱変形抑制の点で、ポリオレフィン樹脂の含有率は、熱可塑性樹脂(A)中、5〜25質量%がよりこのましく、8〜20質量%がさらにこのましい。
(b1)密度が0.920g/cm以上のエチレン−α−オレフィン共重合体
エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンとの共重合体(ただし、下記(b2)ポリプロピレンの「ランダムポリプロピレン」および「ブロックポリプロピレン」に包含されるものを除く。)であればよく、エチレン成分の含有量などは特に限定されない。エチレン−α−オレフィン共重合体として、好ましくは、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体におけるα−オレフィン構成成分の具体例としては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等の各構成成分が挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、密度が0.920g/cm以上のものを用いる。このような、密度が0.920g/cm以上のエチレン−α−オレフィン共重合体(b1)としては、特に限定されないが、例えば、低密度ポリエチレンのうち密度が0.920g/cm以上のもの、直鎖状低密度ポリエチレンのうち密度が0.920g/cm以上のもの、高密度ポリエチレン等が挙げられる。エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)の密度が0.920g/cm以上であると、架橋しなくても耐熱性に優れる。耐熱性にさらに優れる点で、密度は0.922g/cm以上であるのが好ましい。密度は、特に限定されないが、0.960g/cm以下であるのがよい。なお、本発明において、エチレン−α−オレフィン共重合体は、密度が上述の範囲を満たすのであればエチレンまたはオレフィンの単独重合体(例えばホモポリエチレン)を包含してもよい。
本発明に用いる(b1)エチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、UE320(商品名、密度0.922g/cm、日本ポリエチレン株式会社製のノバテックLLシリーズ)、UBEC180(商品名、密度0.924g/cm、宇部丸善ポリエチレン社製)、ハイゼックス540E(商品名、密度0.956g/cm、プライムポリマー社製)が挙げられる。
エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)は、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
(b2)ポリプロピレン
ポリプロピレンは、主成分がプロピレン成分である樹脂であればよく、プロピレンの単独重合体(ホモポリプロピレンともいう)のほか、ランダムポリプロピレンなどのエチレン−プロピレン共重合体(プロピレン系重合体ということがある。)およびブロックポリプロピレンを包含する。ここでいう「ランダムポリプロピレン」は、プロピレンとエチレンとの共重合体であって、エチレン成分含有量が5質量%以下のプロピレン系共重合体をいう(なお、エチレン成分がランダムで結合していてもブロックで結合していてもかまわない。)。また、「ブロックポリプロピレン」は、ホモポリプロピレンとエチレン−プロピレン共重合体とを含む組成物であって、エチレン成分含有量が15質量%程度以下のものをいう。
本発明においては、これらのポリプロピレンのいずれをも特に制限されることなく、用いることができる。
本発明に用いる(b1)ポリプロピレンとしては、BC8A(商品名、日本ポリプロ社製)、PB222A(商品名、サンアロマー社製)、E150GK(商品名、プライムポリマー社製)が挙げられる。
(b2)ポリプロピレンは、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
(b1’)酸変性されたエチレン−α−オレフィン共重合体および(b2’)酸変性されたポリプロピレン
本発明に用いるポリオレフィン樹脂は、エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)およびポリプロピレン(b2)(これらを併せて酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)ということがある)の全部または一部が酸により変性されていても良い。すなわち、本発明の難燃性樹脂組成物は、(b1)エチレン−α−オレフィン共重合体および(b2)ポリプロピレンの少なくとも一方の酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)である(b1’)酸変性されたエチレン−α−オレフィン共重合体および(b2’)酸変性されたポリプロピレンの少なくとも一方を熱可塑性樹脂として含有していてもよい。本発明の難燃性樹脂組成物は、酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)を少なくとも1種含有していればよく、2種以上を含有していてもよい。酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)の全部または一部が酸変性されていることにより、難燃性樹脂組成物の機械強度を上げることができ、さらには耐外傷性を向上させることができる。
酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)は、上述の酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)を酸で変性してなる。したがって、酸変性される酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)は、前述の(b1)エチレン−α−オレフィン共重合体および(b2)ポリプロピレンが挙げられる。
変性に用いる不飽和カルボン酸としては、酸変性共重合体(a’)に用いる不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の誘導体と同じである。
酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)は、未変性ポリオレフィン樹脂(b)の全体(全分子)が酸変性されたものであってもよく、一部の分子が酸変性されたものであってもよい。すなわち、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)のすべての分子が酸変性される場合には、本発明の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂として、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)を含有せず、酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)のみを含有する。一方、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)の一部の分子が酸変性される場合には、本発明の難燃性樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂として、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)と酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)とを含有する。
要するに、本発明の難燃性樹脂組成物は、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)および酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)からなる群より、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)または酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)の少なくとも1種を必須として、選択される少なくとも1種のポリオレフィン樹脂を含有する。
ここで、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)の酸変性される割合は適宜に選択される。例えば、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)の一部の分子を酸変性する場合には、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)の合計質量と酸変性ポリオレフィン樹脂(b’)の合計質量との比が5:1〜1:4であるのが好ましく、4:1〜2:3であるのがさらに好ましい。なお、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)1分子中の酸変性されている割合(酸変性率)は、特に限定されないが、例えば0.1〜7質量%である。
酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)の酸変性は、例えば、酸未変性ポリオレフィン樹脂(b)と不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸の誘導体を有機パーオキサイドの存在下に加熱、混練することにより行うことができる。
熱可塑性樹脂(A)は、上述の共重合体およびポリオレフィン樹脂の他に、他の熱可塑性樹脂を含有していてもよい。この場合、共重合体およびポリオレフィン樹脂の熱可塑性樹脂(A)中の含有率は、他の熱可塑性樹脂を除く、共重合体およびポリオレフィン樹脂の合計量を基準にする。
(B)金属水和物
本発明において、金属水和物は、水酸基または結晶水を有する金属化合物や金属水酸化物をいう。
本発明において用いることのできる金属水和物は、特に制限はないが、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、オルト珪酸アルミニウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基または結晶水を有する金属化合物や金属水酸化物が挙げられ、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの金属水和物のうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましく、水酸化マグネシウムがさらに好ましい。
金属水和物は、その表面が表面処理剤で処理されていない未処理のものであっても、表面処理されたものであってもよい。
本発明で用いることができる水酸化アルミニウムとしては、特に限定されないが、例えば、表面未処理のものとして、「ハイジライトH42M」(商品名、昭和電工製)などが挙げられ、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で表面処理されたものとして、例えば、「ハイジライトH42S」(商品名、昭和電工社製)などが挙げられる。
また、本発明で用いることができる水酸化マグネシウムとしては、特に限定されないが、例えば、表面無処理のものとして、「キスマ5」(商品名、協和化学社製)などが挙げられる。ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で表面処理されたものとして、例えば、「キスマ5A」(商品名、協和化学社製)などが挙げられ、リン酸エステル処理されたものとして、例えば、「キスマ5J」(商品名、協和化学社製)などが挙げられ、ビニル基またはエポキシ基を末端に有するシランカップリング剤により表面処理されたものとして、例えば、「キスマ5L」(商品名、協和化学社製)などが挙げられる。本発明においては、シランカップリング剤により表面処理されたものが好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物における金属水和物の含有量は、特に限定されないが、例えば、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、50〜350質量部であるのが好ましい。金属水和物の含有量が多すぎると機械的強度、電気的特性、耐熱性のいずれかが低下し、外観が悪くなることがある。一方、金属水和物の含有量が少なすぎると所望の難燃性を維持できないことがある。垂直難燃性(VW−1)に合格するためには、金属水和物の含有量は、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、170〜300質量部であるのが好ましく、200〜280質量部であるのがさらに好ましい。
(C)その他の成分
本発明の難燃性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で添加物や他の樹脂を導入することができる。このような添加物としては、特に限定されないが、例えば、各種難燃性物品(例えば、電線、ケーブル、コード、チューブ、電線部品、シート等)において一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、難燃(助)剤、充填剤、滑剤などを挙げることができる。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、4,4’−ジオクチルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2−メルカプトベンヅイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤などが挙げられる。
金属不活性剤としては、特に限定されないが、例えば、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、2,2’−オキサミドビス−(エチル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などが挙げられる。
さらに難燃(助)剤、充填剤としては、特に限定されないが、例えば、カーボン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ホワイトカーボンなどが挙げられる。
滑剤としては、特に限定されないが、例えば、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などが挙げられる。
本発明の難燃性樹脂組成物は、シリコーンゴム、シリコーンオイルなどのシリコーン化合物を含有することができる。これらのシリコーン化合物は、難燃性を付与、向上させるだけでなく、電線やコードにおいては、絶縁体と導体の密着力を制御する効果があり、ケーブルにおいては、滑性を付与することで、外傷を低減させる効果がある。
このようなシリコーン化合物としては、特に限定されないが、例えば、「SFR−100」(商品名、GE社製)、「CF−9150」(商品名、東レ・ダウシリコーン社製)などの市販品が挙げられる。添加する場合、シリコーン化合物は、熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.5〜5質量部配合される。シリコーン化合物の配合量が少なすぎると難燃性や滑性に対して実質的に効果が奏されないことがある。一方、シリコーン化合物の配合量が多すぎると電線、コード、ケーブルなどの難燃性物品の外観が低下し、押出成形速度が低下して量産性が悪くなることがある。
他の樹脂としては、上述の熱可塑性樹脂(A)以外の樹脂を特に限定されることなく、用いることができる。
以下、本発明の難燃性樹脂組成物の製造方法を説明する。
上述の共重合体およびポリオレフィン樹脂から選択された熱可塑性樹脂(A)に、金属水和物(B)、さらに必要に応じて他の樹脂や添加物を加え、加熱混練する。混練温度は、難燃性樹脂組成物が溶融する温度であればよく、例えば熱可塑性樹脂(A)が溶融する温度で適宜設定できる。好ましくは160〜240℃である。混練時間等の混練条件も適宜に設定できる。混練方法としては、ゴム、プラスチックなどで通常用いられる方法であれば満足に使用でき、装置としては例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサーまたは各種のニーダーなどが用いられる。この工程により、各成分が均一に分散された難燃性樹脂組成物を得ることができる。
次に、本発明の難燃性物品について説明する。
本発明の難燃性物品としては、本発明の難燃性樹脂組成物を成形してなる難燃性樹脂成形体(本発明の難燃性樹脂成形体ということがある)を有する、例えば、シート、チューブ、配線材、光ファイバコード等が挙げられる。本発明の難燃性樹脂成形体は架橋成形体であっても非架橋成形体であってもよい。
本発明の難燃性樹脂組成物及び本発明の難燃性樹脂成形体は、難燃性が要求される物品(半製品、部品、部材も含む。製品ともいう)、ゴム材料などの製品の構成部品又はその部材に適用することができる。このような物品として、例えば、耐熱性難燃絶縁電線等の電線、耐熱難燃ケーブル被覆材料、ゴム代替電線・ケーブル材料、その他耐熱難燃電線部品、難燃耐熱シート、難燃耐熱フィルム等が挙げられる。また、電源プラグ、コネクター、スリーブ、ボックス、テープ基材、チューブ、パッキン、クッション材、防震材、電気、電子機器の内部及び外部配線に使用される配線材、特に電線や光ケーブルが挙げられる。これらの中でも、電気・電子機器の内部および外部配線に使用される配線材や光ファイバ心線、光ファイバコードなどに用いられることが好ましい。
例えば、導体の外周に本発明の難燃性樹脂組成物を用いた難燃性樹脂成形体を被覆層として形成することにより、絶縁電線やケーブルなどの本発明の難燃性物品を製造することができる。
本発明の難燃性物品、例えば配線材は、好ましくは押出成形により、導体の外周に少なくとも1層の被覆層を本発明の難燃性樹脂組成物を用いて難燃性樹脂成形体として成形することにより、製造することができる。このときの押出成形機の温度は、樹脂の種類、導体等の引取り速度の諸条件にもよるが、例えば、シリンダー部で約180℃、クロスヘッド部で約200℃程度にすることが好ましい。
被覆層は多層構造であってもよい。例えば、導体に絶縁層を形成した後に、本発明の難燃性樹脂組成物を用いた被覆層(本発明の難燃性樹脂成形体)を形成して、配線材とすることができる。本発明の難燃性物品の1つである配線材(電線ともいう)、例えば絶縁電線においては、導体の外周に形成される絶縁層(本発明の難燃性樹脂成形体)の肉厚は特に限定しないが0.15〜5mmが好ましい。
絶縁層と本発明の難燃性樹脂組成物を用いた被覆層との間に、他の樹脂組成物を用いた層で中間層などを形成して、配線材を得ることができる。導体としては、軟銅の単線または撚線などのものを用いることができる。導体としては裸線の他に、錫メッキしたものやエナメル被覆絶縁層を有するものを用いることができる。
また、本発明の難燃性物品のうち光ファイバコード(光ファイバケーブルともいう)は、光ファイバ素線や光ファイバ心線上に本発明の難燃性樹脂組成物層を用いた難燃性樹脂成形体からなる層を形成して、製造することができる。同様にして、光ファイバ素線の外周に本発明の難燃性樹脂組成物を用いた難燃性樹脂成形体からなる被覆層を押出被覆されて形成された光ファイバ心線を、製造することができる。
このような本発明の配線材等の難燃性物品は、例えば、本発明の難燃性樹脂組成物を、押出成形機を用いて、光ファイバ素線や光ファイバ心線の外周に押出被覆して製造することができる。このときの押出成形機の温度は、樹脂の種類、光ファイバ素線や光ファイバ心線等の引取り速度の諸条件にもよるが、例えば、シリンダー部で約180℃、クロスヘッド部で約200℃程度にすることが好ましい。
さらに、本発明の難燃性物品としては、抗張力繊維を縦添えまたは撚り合わせた光ファイバ心線の周囲に本発明の難燃性樹脂組成物を押出被覆した、本発明の難燃性樹脂成形体からなる被覆層を有する光ファイバコードを挙げることができる。このときの押出成形機の温度は、上記の光ファイバ心線の場合と同様、シリンダー部で180℃、クロスヘッド部で約200℃程度にすることが好ましい。
本発明の光ファイバコードに用いられる光ファイバ心線は、用途によってはさらに周囲に被覆層を設けないものがそのまま使用される。被覆層の厚さ、光ファイバ心線に縦添えまたは撚り合わせる抗張力繊維の種類、量などは、光ファイバコードの種類、用途などによって異なり、適宜に設定することができる。
本発明の難燃性物品としては、上記の絶縁電線、光ファイバコード、光ファイバ心線等にさらにシース(保護被覆)を被覆したものであってもよい。上記の難燃性物品の被覆層に本発明の難燃性樹脂組成物からなる難燃性樹脂成形体を用いた層が形成されていれば、シースには本発明の難燃性樹脂組成物を使用しなくてもよい。使用する場合は、本発明の難燃性樹脂組成物からなる難燃性樹脂成形体を用いた層がシースの少なくとも1層であればよい。シースは、多層構造であってもよく、本発明の難燃性樹脂組成物以外の樹脂組成物で形成された層を有していてもよい。
本発明の難燃性物品においては、本発明の難燃性樹脂組成物を押出成形して難燃性樹脂成形体、例えば被覆層を形成することができる。導体、光ファイバ素線または光ファイバ心線の外周に本発明の難燃性樹脂組成物を用いて難燃性樹脂成形体からなる被覆層を成形した難燃性物品を得ることができる。本発明の難燃性物品において、被覆層が本発明の難燃性樹脂組成物の難燃性樹脂成形体で形成されていると、架橋されていなくても、機械的特性、柔軟性および耐外傷性に優れたものを得ることができる。
本発明の難燃性物品において、本発明の難燃性樹脂組成物を橋架け(架橋ともいう)しなくても、耐熱性、機械的特性、柔軟性および耐外傷性に優れたものを得ることができる。したがって、本発明において、難燃性樹脂組成物を架橋しないのが好ましい。この場合、本発明の難燃性樹脂組成物は、後述する架橋剤および架橋助剤またはラジカル重合開始剤を含有していてもよいが、含有していないのが好ましい。ここで、本発明の難燃性樹脂組成物が架橋していないとは、架橋剤および架橋助剤またはラジカル重合開始剤の含有にかかわらず、加熱等の化学的架橋工程および電子線照射等の物理的架橋工程を積極的に施されていないものをいう。
なお、本発明において、難燃性物品の耐熱性をより一層向上させる場合には、本発明の難燃性樹脂組成物を架橋してもよい。このときは、本発明の難燃性樹脂組成物を押出成形した後に架橋させるとよい。本発明の難燃性樹脂組成物を架橋する場合の方法として、従来の電子線照射架橋法や化学架橋法が採用できる。
電子線架橋法の場合は、本発明の難燃性樹脂組成物を押出成形した後に常法により電子線を照射することにより架橋を行う。電子線の線量は、特に限定されないが、例えば、1〜30Mradが好ましい。電子線照射架橋法において、効率よく架橋を行うために、本発明の難燃性樹脂組成物に、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合させることができる。
化学架橋法の場合は、本発明の難燃性樹脂組成物に架橋剤および架橋助剤を配合し、押出成形した後に加熱する。このとき用いる架橋剤および架橋助剤としては、特に限定されず、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、イオウ、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、メタフェニレンビスマレイミド、パラキノンジオキシム、ベンゾイルキノンジオキシム、ジメチル・ジチオカルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾール等が挙げられる。
また、本発明の難燃性樹脂組成物にラジカル重合開始剤を配合し、押出成形した後に、ラジカル重合開始剤が熱分解する温度以上に、加熱することにより、化学架橋を行うことができる。このとき用いるラジカル重合開始剤は、熱分解によりラジカルを発生するものであれば特に限定されず、例えば、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等が挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜15および比較例1〜6]
表1および表2に示す含有量(表中の数字は、断りのない限り質量部を表す。)で各成分を室温にてドライブレンドし、次いで、バンバリーミキサーを用いて、180〜230℃で溶融混練して、各難燃性樹脂組成物を調製した。
表中に示す各成分材料は以下の通りである。
(a1)エチレン−酢酸ビニル共重合体
商品名:エバフレックス EV170(酢酸ビニル成分含有量33質量%)、三井デュポンポリケミカル社製
商品名:レバプレン 700HV(酢酸ビニル成分含有量70質量%)、ランクセス社製
商品名:エバフレックス P1413(酢酸ビニル成分含有量14質量%)、三井デュポンポリケミカル社製
(a1’)酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体
商品名:フサボンド MC250(マレイン酸変性、酢酸ビニル成分含有量28質量%)、デュポン社製
商品名:HPR VR101(酢酸ビニル成分含有量15質量%)、三井デュポンポリケミカル社製
(a2)エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
商品名:エルバロイ AC1125(アクリル酸メチル成分含有量25%)、三井デュポンポリケミカル社製
商品名:ベイマック DP(アクリル酸エチル成分含有量70質量%)、デュポン社製
商品名:レクスパール A1150(アクリル酸エチル成分含有量15%)、日本ポリエチレン社製
(a2’)酸変性エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体
商品名:ボンダイン AX8390(マレイン酸変性エチレン−アクリル酸アルキル共重合体、マレイン酸変性、アクリル酸アルキル成分含有量32質量%)、アルケマ社製
商品名:ボンダイン AX4110(マレイン酸変性エチレン−アクリル酸アルキル共重合体、マレイン酸変性、アクリル酸アルキル成分含有量15質量%)、アルケマ社製
(b1)エチレン−α−オレフィン共重合体
商品名:UE320(密度0.922g/cm)、日本ポリエチレン株式会社製
(b1’)酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体
商品名:アドテックス DU8300(密度0.924g/cm、マレイン酸変性、日本ポリエチレン社製
(b2)ポリプロピレン
商品名:BC8A、日本ポリプロ社製、ブロックポリプロピレン
(b2’)酸変性ポリプロピレン
商品名:アドマー QE810(マレイン酸変性)、三井化学社製、ホモポリプロピレン
(B)金属水和物
商品名:キスマ 5L(シラン表面処理水酸化マグネシウム)、協和化学工業社製
次いで、溶融混合して調製した各難燃性樹脂組成物を、電線製造用の押出被覆装置を用いて、錫メッキ軟銅撚り線導体(素線径0.16mm、本数17本)の上に、外径1.6mmとなるように220℃で押出被覆して被覆層を形成し、絶縁電線を製造した。
製造した絶縁電線に対して、下記の評価を行った。得られた評価結果を表1および表2に示す。
(1)機械的特性
UL1581に準拠し、製造した各絶縁電線より導体を抜き取って管状片を作成し、引張試験を行った。標線間距離25mm、引張速度500mm/分で試験を行った。伸び150%以上、引張り強さ10MPa以上を合格とし、その値未満のものを不合格とした。
(2)難燃性:垂直燃焼試験(表1および表2において「VW−1」と表記する)
各絶縁電線について、UL1581の Vertical Flame Test を行った。同様に5個のサンプルを用いて評価を行った。残炎時間が60秒以内であれば合格である。全数合格した場合を「○(合格)」とし、それ以外を「×(不合格)」とした。
(3)柔軟性
JIS K7171に準拠し、各絶縁電線より導体を抜き取って管状片を作成し、23℃の環境下で3点曲げ試験を行った。支点間距離10mm、速度50mm/分で試験を行った。曲げ強さが2N/mm(2MPa)を超えた場合を「×」、1.5N/mm以上2N/mm(2MPa)以下であった場合を「○」、1.5N/mm(1.5MPa)を下回った場合を「◎」とした。
(4)絶縁抵抗
各絶縁電線について、20℃の水に1時間浸漬後の絶縁抵抗を測定した。測定電圧は500VDCで行った。100MΩ・km以上を合格とし、その値未満を不合格とした。
(5)耐外傷性
0.25φのステンレス製エッジに7Nの荷重を加え、各絶縁電線の長手方向にエッジを往復させた際に、絶縁電線の表面が白化するまでの回数を計測した。10回以下を「×(不合格)」、10回を超え20回以下を「○」、20回を超えるものを「◎」とした。「◎」は耐外傷性に特にきわだって優れているが、「○」でも耐外傷性に優れている。このため、「◎」と「○」を合格とした。
(6)耐加熱変形性(耐熱性)
各絶縁電線について、UL1581の加熱変形試験を行った。加熱温度は100℃および121℃、荷重は2.54Nにて行い、変形率50%以下を合格とした。100℃で変形率50%を超えるものを「×(不合格)」、100℃で変形率が50%以下のものを「○(合格)」、121℃でも変形率が50%以下のものを「◎(合格)」とした。
Figure 2014227447
Figure 2014227447
表1に示されるように、上述する特定の熱可塑性樹脂(A)と金属水和物(B)とを含有する実施例1〜15は、電子線架橋および化学架橋をしていないが、いずれも、難燃性、耐熱性、柔軟性および耐外傷性に加えて、さらに機械的特性および絶縁抵抗にも、優れていた。
これに対して、表2に示されるように、酢酸ビニル成分および(メタ)アクリル酸エステル成分の合計含有率を満たさない比較例1および5は、機械的特性(伸び)、難燃性および柔軟性のいずれも劣っていた。
また、酸変性共重合体(a’)を含有しない比較例2および6は、機械的特性、耐外傷性および柔軟性の少なくとも2つの特性が劣っていた。
酸変性共重合体(a’)を含有せず、かつ、酢酸ビニル成分および(メタ)アクリル酸エステル成分の合計含有率を満たさない比較例3は、機械的特性(伸び)、難燃性および柔軟性のいずれも劣っていた。
エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)およびポリプロピレン(b2)のいずれも含有しない比較例4は耐熱性に劣っていた。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂(A)と金属水和物(B)とを含有する難燃性樹脂組成物であって、
    前記熱可塑性樹脂(A)が、酢酸ビニル成分が25〜80質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(a1)および(メタ)アクリル酸エステル成分が25〜80質量%であるエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2)の少なくとも一方、並びに、密度が0.920g/cm以上のエチレン−α−オレフィン共重合体(b1)およびポリプロピレン(b2)の少なくとも一方を含み、
    前記酢酸ビニル成分および前記(メタ)アクリル酸エステル成分の合計含有率が前記熱可塑性樹脂(A)に対して28質量%以上であり、
    前記エチレン−酢酸ビニル共重合体(a1)およびエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体(a2)の全部または一部が酸変性されていることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記金属水和物(B)が、前記熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して170〜300質量部含まれることを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)と前記ポリプロピレン(b2)の前記熱可塑性樹脂(A)中の合計含有率が、3〜30質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記エチレン−α−オレフィン共重合体(b1)および前記ポリプロピレン(b2)の全部または一部が、酸変性されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物を成形してなる難燃性樹脂成形体を含むことを特徴とする難燃性物品。
  6. 前記難燃性樹脂成形体が架橋されていないことを特徴とする請求項5に記載の難燃性物品。
  7. 前記難燃性樹脂成形体が、電線導体、光ファイバ素線または光ファイバ心線の外周に被覆層として設けられてなることを特徴とする請求項5または6に記載の難燃性物品。

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