JP7140028B2 - 難燃性樹脂組成物、並びに電線及びケーブル - Google Patents

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本発明は、難燃性樹脂組成物、並びにそれを用いた電線及びケーブルに関する。本発明は、詳しくは、成形加工性及び機械的特性に優れ、更に耐熱性にも優れた難燃性樹脂組成物、並びに該組成物を用いた電線及びケーブルに関する。
従来、電線又はケーブル被覆材などの難燃性材料として、ポリ塩化ビニル樹脂組成物が使用されている。しかし、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、火災時や廃棄焼却時に燃焼すると有毒なハロゲン含有ガスを生じるという欠点がある。ポリ塩化ビニルのかかる欠点を克服するため、ポリオレフィン系樹脂に水酸化マグネシウムなどの金属水和物を配合した樹脂組成物(ノンハロゲン難燃材料)が提案されている。
電線又はケーブル用ノンハロゲン難燃性ポリエチレン樹脂は、近年特に、低発煙性(LSZH:Low Smoke Zero Halogen)が要求されている。このLSZHを達成するためには、一般的に、金属水和物などのフィラーを高配合する必要がある。しかし、フィラーを高配合すると、押出成形時における流動性が不足して成形加工性を確保することが難しくなり、また、引張破断強度等の機械的特性も確保することが難しくなる。一方で、流動性の低下を抑制するために、ベース原料の樹脂として流動性の高いものを選択すると、耐熱性が悪くなり、加熱変形しやすくなるという問題がある。
このような状況下、例えば特許文献1には、難燃性熱可塑性組成物用カップリング剤(相溶化剤)として、115℃(摂氏)を超える融点を有する無水マレイン酸グラフト化ポリエチレンを含み、更に33質量%~99.5質量%の割合でエチレン-アクリル酸エステル-無水マレイン酸三元共重合体を含むカップリング剤、及び当該カップリング剤を含有するハロゲンフリーの難燃性熱可塑性組成物が開示されている。
また、特許文献2には、ハロゲンフリーの難燃性熱可塑性組成物であって、50から70重量%の難燃性充填剤、0.1から45重量%の、極性官能基を有するエチレン性モノマーとエチレンとのコポリマー、10から25重量%の非官能化超低密度ポリエチレン(VLDPE)、任意選択的に、10%までの添加剤、及び0.1から10重量%の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)からなることを特徴とし、超低密度ポリエチレン(VLDPE)の密度が0.85から0.91であること、直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.91より高いこと、及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が主鎖に存在する無水マレイン酸グラフトでグラフトされている組成物が提案されている。
また、特許文献3には、高密度ポリエチレン、エチレン-アクリル酸エステル-無水マレイン酸三元共重合体30~50質量部、無水マレイン酸で変性されたエチレン-α-オレフィン共重合体5~20質量部、及びエチレン-酢酸ビニル共重合体10~30質量部で構成されるポリマブレンド100質量部に対して、金属水酸化物120~200質量部が混合された、ノンハロゲン架橋性樹脂組成物が提案されている。
国際公開第2013/107971号 特表2016-531982号公報 特表2016-108391号公報
しかしながら、特許文献1~3に記載されている組成物は、成形加工時の流動性、及び機械的特性を確保し、更に耐熱性にも優れた材料として十分なものとは必ずしも言えない。
こうした状況下、従来の電線又はケーブル用難燃性樹脂組成物が持つ問題点を解消し、成形加工性及び機械的特性に優れ、更に耐熱性にも優れたノンハロゲン難燃材料が求められている。
本発明では、上記従来技術の問題点に鑑み、成形加工性及び機械的特性に優れ、耐熱性にも優れる難燃性樹脂組成物、並びに当該難燃性樹脂組成物を用いた電線及びケーブルを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、樹脂成分に金属水和物を混合した難燃性樹脂組成物において、樹脂成分の90質量%以上を、エチレン-酢酸ビニル共重合体、並びに、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂及び極性基含有三元共重合体を含む相溶化剤とし、更に、金属水和物の割合を、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤の合計100質量部に対して150~250質量部とすると、電線及びケーブル用被覆材としての成形加工性、機械的特性及び難燃性に優れ、特に耐熱性に優れることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第1の発明によれば、樹脂成分と金属水和物とを含有する難燃性樹脂組成物であって、
上記樹脂成分の総量100質量%中に、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂及び極性基含有三元共重合体を含む相溶化剤とを合計で90質量%以上含み、
上記エチレン-酢酸ビニル共重合体及び上記相溶化剤の合計100質量部に対し、上記金属水和物を150~250質量部含む、難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、上記相溶化剤の総量100質量%中に、上記極性基含有三元共重合体を10~60質量%含む、難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明の第3の発明によれば、第1又は第2の発明において、上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂が、無水マレイン酸で変性された直鎖状低密度ポリエチレンを含む、難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明の第4の発明によれば、第1~3のいずれかの発明において、上記極性基含有三元共重合体が、エチレン-アクリル酸エステル-無水マレイン酸三元共重合体を含む、難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明の第5の発明によれば、第1~4のいずれかの発明において、上記金属水和物が水酸化アルミニウムである、難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明の第6の発明によれば、第1~5のいずれかの発明の難燃性樹脂組成物を用いた電線又はケーブルが提供される。
本発明によれば、成形加工性に優れ、且つ機械的特性にも優れ、更に加熱変形しにくく耐熱性に優れる難燃性樹脂組成物、及び当該難燃性樹脂組成物を用いた電線及びケーブルを提供することができる。
本発明の難燃性樹脂組成物は、樹脂成分と金属水和物とを含有する難燃性樹脂組成物であって、
上記樹脂成分の総量100質量%中に、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂及び極性基含有三元共重合体を含む相溶化剤とを合計で90質量%以上含み、
上記エチレン-酢酸ビニル共重合体及び上記相溶化剤の合計100質量部に対し、上記金属水和物を150~250質量部含むことを特徴とする。
本発明の難燃性樹脂組成物に含まれる上記各成分の役割は、主に、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体が、耐摩耗性等の耐久性及び強度を確保し、難燃剤である金属水和物が、難燃性を付与し、相溶化剤が、ベース樹脂と金属水和物との相溶性を向上して、樹脂組成物の流動性及び可撓性を確保する。
本発明の難燃性樹脂組成物においては、相溶化剤として、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂と、極性基含有三元共重合体とを組み合わせて含み、且つ、樹脂成分中のエチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤の合計含有量、並びに金属水和物の含有量が各々上記特定量であることにより、成形加工性、引張破断強度及び引張破断伸び等の機械的特性、並びに耐熱性のバランスに優れる。
相溶化剤としての極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂、及び極性基含有三元共重合体は、それぞれベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶性を向上するが、相溶機構が異なると推定される。極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系主鎖を有し、側鎖に極性基が結合している。そのため、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂は、側鎖の極性基が金属水和物側に向き、主鎖が、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体中に入り込むアンカー効果を有することにより、エチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶性を向上すると推定される。一方、極性基含有三元共重合体においては、分子鎖中にランダムに存在する極性基が金属水和物側に向いて、極性基含有三元共重合体が金属水和物を覆うような配置となる結果、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体に対する濡れ性が良くなり、エチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶性を向上すると推定される。本発明の難燃性樹脂組成物においては、これらの相溶化剤を併用し、各相溶化剤による異なる相溶機構が組み合わさることにより、耐熱性及び引張破断伸び等の機械的特性のバランスを取ることが可能になると推定される。
また、本発明の難燃性樹脂組成物を押出成形して得られる成形体は、電線及びケーブルの被覆用材料等として優れた強度、耐久性を有している。また、本発明の難燃性樹脂組成物はハロゲンフリーであるため、火災時や廃棄焼却時に燃焼しても有毒なハロゲン含有ガスを生じることのない優れた成形製品を経済的に有利に提供することが可能である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
なお、”x~y”という範囲を示す表記は、特に断りが無い限り、当該範囲にxとyが入るものとする。
1.樹脂成分
本発明に使用される樹脂成分は、本発明の難燃性樹脂組成物の成形体を形作るためのマトリックス成分であり、典型的にはポリマーである熱可塑性樹脂であり、熱可塑性エラストマーを含む。
本発明の難燃性樹脂組成物は、樹脂成分として、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、相溶化剤とを含み、本発明の特性を損なわない範囲で、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤とは異なるその他の樹脂成分を更に含有していても良い。
1-1.エチレン-酢酸ビニル共重合体
本発明に使用するエチレン-酢酸ビニル共重合体は、下記の条件(1)及び条件(2)を満たすことが好ましい。
<条件(1):MFR>
本発明に使用するエチレン-酢酸ビニル共重合体は、メルトフローレイト(MFR)が、0.1g/10分を超え、15g/10分以下であることが好ましく、より好ましくは0.1g/10分を超え、5.0g/10分以下、より更に好ましくは0.1g/10分を超え、3.0g/10分以下である。
エチレン-酢酸ビニル共重合体のMFRがこの範囲内にあると、本発明の難燃性樹脂組成物は、電線又はケーブルを製造する際の加工特性に優れる点から好ましい。一方、エチレン-酢酸ビニル共重合体のMFRが0.1g/10分以下では、高速押出成形時に流動性が不足し、成形品に外観不良などの問題が生じる恐れがある。エチレン-酢酸ビニル共重合体のMFRが15g/10分より大きいと、引裂強度や引張強度等の機械的強度が向上されにくく、また成形時の溶融張力が不足して樹脂切れや外観不良の原因となる場合がある。
なお、本発明において、熱可塑性樹脂のMFRは、JIS K7210-1(2014)「プラスチック-熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方-第1部:標準的試験方法」に準拠して、190℃、21.18N(2.16kg)荷重の条件でMFRを測定したときの値をいう。
熱可塑性樹脂のMFRは、例えば、重合時の温度及び圧力等の調整により制御できる。
<条件(2):酢酸ビニル含有量>
本発明に使用するエチレン-酢酸ビニル共重合体は、当該共重合体の全構成単位100質量%中、酢酸ビニルコモノマー単位を5~30質量%含むものが好ましく、15~30質量%含むものが更に好ましい。酢酸ビニルコモノマー単位の含有量が上記範囲内にあると、電線又はケーブルとしての難燃性を確保しやすい。
なお、本発明において、共重合体中の各構成単位の含有量は、共重合体を合成する際の原料の仕込み量から求められる量であっても良い。
上記エチレン-酢酸ビニル共重合体の含有量は、樹脂成分100質量%中、60~95質量%であることが好ましく、70~90質量%であることがより好ましい。
上記エチレン-酢酸ビニル共重合体は、例えば、公知の高圧ラジカル重合法により製造することができ、チューブラー法とオートクレーブ法のいずれの方法で製造してもよい。
1-2.相溶化剤
本発明において、相溶化剤は、ベース樹脂である上記エチレン-酢酸ビニル共重合体と、後述の金属水和物との相溶性を向上する熱可塑性樹脂であり、極性基を有する熱可塑性樹脂であることが好ましい。
上記相溶化剤が有する極性基としては、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、グリシジル基、カルボニル基、アミノ基及びトリクロロシリル基から選ばれる少なくとも1種の極性基であることが、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶効果が高い点から好ましい。中でも、カルボキシル基及びカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1種の極性基であることがより好ましい。
本発明に使用する相溶化剤は、少なくとも、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂、及び極性基含有三元共重合体(極性基含有ターポリマー)を含む。
極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂、及び極性基含有三元共重合体は、いずれも、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体、及び必要に応じて含有される熱可塑性エラストマーなどのその他の樹脂成分と良好な相溶性を有し、これらの樹脂成分と金属水和物との相溶性を向上する相溶効果に優れる。また、上述したように、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂と、極性基含有三元共重合体とでは、樹脂成分と金属水和物との相溶機構が異なると推定される。本発明の難燃性樹脂組成物においては、これらの相溶化剤を併用し、各相溶化剤による異なる相溶機構が組み合わさることにより、成形加工性、引張破断伸び等の機械的特性、及び耐熱性のバランスを取ることが可能になると推定される。
<極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂>
極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂としては、例えば、(i)不飽和カルボン酸又はその誘導体、(ii)エポキシ基含有化合物、(iii)ヒドロキシル基含有化合物、(iv)アミノ基含有化合物、(v)有機シラン化合物、(vi)有機チタネート化合物などの極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂を挙げることができる。
なお、上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂は、典型的には、単独重合体又はエチレン-α-オレフィン共重合体であるポリオレフィン系樹脂を上記極性基含有化合物で変性した樹脂である。
(i)不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フラン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸などの不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などのα,β-不飽和ジカルボン酸又は酸無水物、及びこれらの金属塩などが挙げられるが、特に好ましいものとしては無水マレイン酸を挙げることができる。
(ii)エポキシ基含有化合物としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル及びα-クロロアリル、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸などのグリシジルエステル類又はビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、スチレン-p-グリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル類、p-グリシジルスチレンなどが挙げられるが、特に好ましいものとしてはメタクリル酸グリシジル、及びアリルグリシジルエーテルを挙げることができる。
(iii)ヒドロキシル基含有化合物としては、例えば、1-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(iv)アミノ基含有化合物としては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの3級アミノ基含有化合物などが挙げられる。
(v)有機シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシランなどが挙げられる。
(vi)有機チタネート化合物としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラ-n-ブチルチタネート、テトラキス(2-エチルヘキソキシ)チタネート、チタンラクテートアンモニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、(i)不飽和カルボン酸又はその誘導体が好ましく、特に、無水マレイン酸が好ましい。
上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂において、変性に用いるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレン-α-オレフィン共重合体、及びこれらの混合物等を用いることができる。中でも、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶効果に優れる点から、密度が0.87g/cm以上0.97g/cm以下のエチレン単独重合体及びエチレン-α-オレフィン共重合体から選ばれる少なくとも1種が好ましく、密度が0.87g/cm以上0.97g/cm以下のエチレン-α-オレフィン共重合体がより好ましい。
上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂としては、中でも、上記極性基含有化合物で変性された直鎖状低密度ポリエチレンが、該ポリオレフィン系樹脂と金属水和物との相溶性に優れ、軟質樹脂の可撓性を損なわずに耐熱性を維持し、燃焼時の炭化層の形成を促し難燃性を向上し、機械的強度の向上が望めることから好ましい。更に、(i)不飽和カルボン酸又はその誘導体で変性された直鎖状低密度ポリエチレンがより好ましく、無水マレイン酸で変性された直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましい。
上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂中の極性基含有化合物に由来する構成単位の含有量は、好ましくは0.05~10質量%、より好ましくは0.1~8.0質量%の範囲で選択される。上記含有量が0.05質量%未満では、ベース樹脂であるエチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶効果が不足するおそれがある。また、10質量%を超える場合は、ポリオレフィン系樹脂を変性させる際に分解又は架橋反応が併発するおそれがある。
上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、成形方法に応じて適宜調整され、特に限定はされないが、本発明の難燃性樹脂組成物の成形加工性及び耐久性の両立の観点から、0.01~20g/10分であることが好ましく、0.02~10g/10分であることがより好ましく、0.05~5g/10分であることがより更に好ましい。
上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂の含有量は、特に限定はされないが、耐熱性及び成形加工性の観点から、相溶化剤の総量100質量%中に、上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂を40~90質量%の割合で含むことが好ましく、50~80質量%の割合で含むことがより好ましい。
また、上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂の含有量は、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤の合計100質量部に対して1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは3~20質量部、更に好ましくは5~18質量部である。上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂を含有することにより、エチレン-酢酸ビニル共重合体と金属水和物との相溶効果が向上し、該難燃性樹脂組成物の引張破断伸び等の機械的特性が向上する。上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂の上記含有量が1質量部未満では、相溶効果が十分に発揮されない場合があり、30質量部を超える場合には、難燃性樹組成物が堅くなり、可撓性や柔軟性が失われる場合があり、電線又はケーブルをドラムに巻く際の作業性の低下などの弊害が生じる可能性、また、物性の長期持続性が低下する可能性がある。
上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂は、例えば、ポリオレフィン系樹脂を、極性基含有化合物及び有機過酸化物の存在下で加熱及び混合し、グラフト変性させることにより得られる。また、極性基含有化合物に由来する構成単位の含有量が上記範囲内となるようにポリオレフィン系樹脂を変性したものが好ましく用いられる。
<極性基含有三元共重合体(極性基含有ターポリマー)>
本発明において相溶化剤として使用する極性基含有三元共重合体は、極性基含有構成単位を含む三元共重合体である。
上記極性基含有三元共重合体において、極性基含有構成単位が含む極性基は、中でも、酸性基が好ましく、カルボキシル基及びカルボン酸無水物基から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。
上記極性基含有三元共重合体としては、中でも、酸性基含有コモノマーと、酸エステル基含有コモノマーと、エチレンとの三元共重合体が好ましい。より具体的には例えば、ラジカル重合性酸コモノマーと、アクリル酸エステルコモノマー、メタクリル酸エステルコモノマー及びカルボン酸ビニルエステルコモノマーから選択される1種のコモノマーと、エチレンとの三元共重合体を好ましく用いることができる。
上記ラジカル重合性酸コモノマーとしては、具体的には例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸等のα,β-不飽和ジカルボン酸及びこれらの酸無水物、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸等の不飽和モノカルボン酸等が挙げられ、中でも無水マレイン酸が好ましい。
上記アクリル酸エステルコモノマーとしては、具体的には例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等が挙げられ、中でもアクリル酸メチルが好ましい。
上記メタクリル酸エステルコモノマーとしては、具体的には例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等が挙げられ、中でもメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルが好ましい。
上記カルボン酸ビニルエステルコモノマーとしては、具体的には例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられ、中でも酢酸ビニルが好ましい。
上記極性基含有三元共重合体の具体例としては、例えば、エチレン-アクリル酸-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-アクリル酸-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸-酢酸ビニル共重合体、エチレン-メタクリル酸-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-メタクリル酸-メタクリル酸エチル共重合体、エチレン-メタクリル酸-酢酸ビニル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-メタクリル酸エチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-酢酸ビニル共重合体が挙げられる。中でも、エチレン-無水マレイン酸-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-メタクリル酸メチル共重合体、エチレン-無水マレイン酸-メタクリル酸エチル共重合体等のエチレン-(メタ)アクリル酸エステル-無水マレイン酸三元共重合体が好ましく、エチレン-アクリル酸エステル-無水マレイン酸三元共重合体がより好ましく、エチレン-アクリル酸アルキルエステル-無水マレイン酸三元共重合体がより更に好ましく、エチレン-アクリル酸メチル-無水マレイン酸三元共重合体が特に好ましい。
上記極性基含有三元共重合体において、上記コモノマーの含有量は、三元共重合体中の極性基含有構成単位、すなわち極性基含有コモノマーに由来する構成単位の含有量が5~40質量%となるように調整することが好ましい。極性基含有構成単位の含有量が5質量%未満では、金属水和物との接着性が不十分となるおそれがあり、40質量%を超えると耐久性が低下する傾向がある。
また、上記極性基含有三元共重合体においては、酸性基含有コモノマーに由来する構成単位の含有量が、0.05~10質量%であることが好ましく、0.1~8質量%であることがより好ましい。
上記極性基含有三元共重合体のメルトフローレイト(MFR)は、成形方法に応じて適宜調整され、特に限定はされないが、0.01~100g/10分であることが好ましく、0.02~80g/10分であることがより好ましく、0.05~50g/10分であることがより更に好ましい。上記極性基含有三元共重合体のMFRが0.01g/10分未満では、流動性が低くなって成形が難しくなるおそれがあり、100g/10分を超えると、耐衝撃性又は耐久性が低下するおそれがある。
上記極性基含有三元共重合体の含有量は、特に限定はされないが、耐熱性及び成形加工性の観点から、相溶化剤の総量100質量%中に、上記三元共重合体を10~60質量%の割合で含むことが好ましく、20~50質量%の割合で含むことがより好ましい。
また、上記極性基含有三元共重合体の含有量は、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤の合計100質量部に対して1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは2~20質量部、更に好ましくは3~10質量部である。上記極性基含有三元共重合体の上記含有量が1質量部未満では、相溶効果が十分に発揮されず、また、引張破断伸び等の機械的特性が低下する場合があり、30質量部を超える場合においては、相溶効果が行き過ぎて、材料が堅くなり、可撓性や柔軟性が失われ、電線又はケーブルをドラムに巻く際の作業性の低下などの弊害が生じる可能性がある。
上記極性基含有三元共重合体は、例えば、チューブラー反応器、オートクレープ反応器等を使用して、高圧ラジカル重合法等により製造することができるが、イオン重合により製造されるものであってもよい。具体的には、特開昭60-240705号公報、特開平8-113680号公報等の実施例に記載の共重合体の製造方法に準じて製造することができる。
<その他の相溶化剤>
上記相溶化剤は、本発明の特性を損なわない範囲で、上記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂、及び上記極性基含有三元共重合体以外のその他の相溶化剤を更に含有していても良い。その他の相溶化剤としては、例えば、エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-メタアクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸メチル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体等の、エチレンと、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が好ましく用いられる。
上記相溶化剤が上記その他の相溶化剤を含有する場合、上記その他の相溶化剤の含有量は、耐熱性の低下を抑制する点から、相溶化剤の総量100質量%中、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物において、相溶化剤の合計量は、樹脂成分100質量%中、
5~30質量%であることが好ましく、7~20質量%であることがより好ましい。
1-3.その他の樹脂成分
本発明に使用する樹脂成分は、樹脂成分の総量100質量%中において、10質量%以下の割合で、上記エチレン-酢酸ビニル共重合体及び上記相溶化剤以外のその他の樹脂成分を更に含有していても良い。例えば、本発明の難燃性樹脂組成物において、金属水和物を多量に含有させながら、柔軟性を保持するために、その他の樹脂成分として、上記エチレン-酢酸ビニル共重合体以外の非変性ポリオレフィン系樹脂、及び熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも1種を含有することができる。
上記非変性ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等の各種ポリエチレン系樹脂等を挙げることができる。
上記熱可塑性エラストマーとしては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPR)及びエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等を挙げることができる。
上記樹脂成分に含まれる上記その他の樹脂成分の含有量は、樹脂成分の総量100質量%中、8質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、3質量%以下であることがより更に好ましい。
2.金属水和物
本発明に使用する金属水和物は、金属元素と、水酸基又は結晶水の少なくともいずれかとを有する化合物であり、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの金属水酸化物、及び水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウムなどの珪酸塩の水和物などが挙げられる。中でも、アルミニウム及びマグネシウムから選ばれる少なくとも1種を含む金属水酸化物及びその水和物が好ましく、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムがより好ましく、水酸化アルミニウムが最も好ましい。これらの金属水和物は、1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
なお、本発明に使用する金属水和物は、通常、粒子状であり、上記金属水和物の他に、更に、少量の表面処理剤又は不純物を含有するものであってもよい。
水酸化アルミニウムにおいては、特に限定はされないが、レーザー回折散乱法で測定される体積基準の累積粒度分布から求められる平均粒子径(D50)が、0.3~30μmであることが好ましく、より好ましくは0.5~15μm、さらに好ましくは0.5~5μmである。また、水酸化アルミニウムの総量100質量%中、粒径が45μm以上の粒子の含有量が0.5質量%以下であることが好ましく、0.4質量%以下であることがより好ましい。
水酸化マグネシウムとしては、例えば、樹脂組成物の難燃剤として一般的に使用される水酸化マグネシウムを用いることができる。すなわち、海水中の塩化マグネシウムを原料として水酸化物と反応させ、沈降、洗浄、濃縮などの工程により得られる水酸化マグネシウムを用いることができる。水酸化マグネシウムの具体例としては、例えば、「キスマ5」「キスマ5A」「キスマ5B」「キスマ5J」(商品名、協和化学工業社製)などが挙げられる。
また、水酸化マグネシウムとしては、水酸化マグネシウムを主成分として含む天然鉱物(ブルーサイト)の粉砕品などの公知のものも用いることができる。
上記金属水和物は、樹脂成分中での分散性、吸湿の抑制、金属活性点の失活などを改良するために、表面処理剤による表面処理が施されたものであることが好ましい。表面処理剤としては、例えば、脂肪酸、脂肪酸金属塩、及びこれらの混合物、並びに脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、ワックス又はその変性物、硬化性樹脂、有機シラン、有機チタネート、有機ボランなどが挙げられる。
また、特開2002-167219号公報、特開2002-173682号公報、特開2003-003167号公報、特開2004-337698号公報などに開示されているような、ポリカルボン酸系分散剤、ポリグリセリン誘導体、N-アシル塩基性アミノ酸、或いは二塩基酸エリスリトール類エステル、リン酸エステル、亜リン酸エステル、アルコールリン酸エステル、リン化合物などで表面処理された水酸化マグネシウムも使用することができる。
上記金属水和物の表面処理に使用する表面処理剤としては、特に限定されるものではないが、安価で、効果的に諸特性を向上できる点から、脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸及び脂肪酸金属塩の混合物、並びに脂肪酸エステルが好ましい。
上記脂肪酸としては、炭素数8以上の飽和酸又は不飽和酸が望ましく、例えば、オクタン酸、デカン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、やし油、牛脂、大豆油、パーム油、硬化油などが挙げられる。
上記脂肪酸金属塩としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、ラウリン酸、カプリル酸、ベヘニン酸、モンタン酸などの金属塩が挙げられる。当該金属塩に用いる金属としては、Na、K、Al、Ca、Mg、Zn、Ba、Co、Sn、Ti、Feなどが挙げられる。
上記脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸メチル、ミスチリン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、エルカ酸メチル、ベヘニン酸メチル、ラウリン酸ブチル、ステアリン酸ブチル、ミスチリン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ヤシ脂肪酸オクチルエステル、ステアリン酸オクチル、特殊牛脂脂肪酸オクチルエステル、ラウリン酸ラウリル、ステアリン酸ステアリル、長鎖脂肪酸高級アルコールエステル、ベヘニン酸ベヘニル、ミスチリン酸セチルなどのモノエステルが挙げられ、また、ネオペンチルポリオール長鎖脂肪酸エステル及びその部分エステル化物、ネオペンチルポリオール脂肪酸エステル、ネオペンチルポリオール中鎖脂肪酸エステル、ネオペンチルポリオールC9鎖脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール長鎖脂肪酸エステル、コンプレックス中鎖脂肪酸エステル等の特殊脂肪酸エステルも挙げることができる。
これらの表面処理剤は、湿式法、乾式法など任意の処理方法で用いることができる。表面処理剤の使用量は、金属水和物100質量%中の表面処理剤の量が1~10質量%となる範囲で用いるのが好ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物において、上記金属酸化物の含有量は、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤の合計100質量部に対して150~250質量部であれば良いが、好ましくは170~230質量部であり、より好ましくは180~220質量部であり、更に好ましくは190~210質量部である。金属水和物の含有量が150質量部未満では、難燃性が不十分となり、250質量部を超える場合には材料が脆化し、硬くなり、製品の可撓性や機械的強度が低下する可能性がある。なお、金属水和物の含有量は、金属水和物の仕込み量から求められる量であっても良い。
3.その他の成分
本発明の難燃性樹脂組成物は、必要に応じ、本発明の特性を損なわない範囲で、上記樹脂成分及び上記金属水和物以外のその他の成分を更に含有していても良い。
上記その他の成分としては、例えば、難燃助剤、安定剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、加工性改良剤、充填剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、白化防止剤、気泡防止剤、造核剤、着色剤、滑剤、プロセスオイル、シリコーンオイル、カーボンブラック等の各種添加剤及び補助資材を挙げることができる。
難燃助剤としては、例えば、赤リン、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、リン酸カルシウム、酸化ジルコン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、二硫化モリブデン、粘土、ケイソウ土、カオリナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイト、タルク、シリカ、ホワイトカーボン、ゼオライト、ハイドロマグネサイト、有機ベントナイトなどを挙げることができる。上記難燃助剤は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
上記難燃助剤の含有量は、上記金属水和物100質量部に対して50質量部以下とすることが望ましい。
本発明の難燃性樹脂組成物は、更にシリコーンオイルを含有していてもよい。シリコーンオイルを含有することにより、難燃性樹脂組成物を混練する際に高トルク下で発生するスクリュー鳴き(スクリュー回転に伴う甲高い異音)を抑制し、それにより、難燃性樹脂組成物及び混練機へのダメージを抑制することができ、また、難燃助剤としての役割もあることから難燃性の低下を抑制することができる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、及びこれらのシリコーンオイルに有機基を導入した変性シリコーンオイルが好適である。
本発明の難燃性樹脂組成物がシリコーンオイルを含有する場合は、エチレン-酢酸ビニル共重合体及び相溶化剤の合計100質量部に対し、シリコーンオイルの含有量が0.1~5質量部であることが好ましい。シリコーンオイルの上記含有量が0.1質量部未満では、シリコーンオイルによる効果が得られ難く、5質量部を超えると、加工性に問題が生じる場合がある。
また、本発明の難燃性樹脂組成物は、例えば有機過酸化物、硫黄又はシラン系架橋剤等の架橋剤、又は架橋助剤を添加することにより架橋させることができる。また、本発明の難燃性樹脂組成物は、電離性放射線を照射するなどにより架橋させることもできる。
4.難燃性樹脂組成物の特性
本発明の難燃性樹脂組成物は、ハイロードメルトフローレイト(HLMFR)が、5~25g/10分であることが好ましく、5~20g/10分であることがより好ましい。
難燃性樹脂組成物のHLMFRが上記範囲内にあると、電線又はケーブルを製造する際の加工特性に優れる点から好ましい。一方、難燃性樹脂組成物のHLMFRが5g/10分未満では、高速押出成形時に流動性が不足し、成形品に外観不良などの問題が生じる恐れがある。難燃性樹脂組成物のHLMFRが25g/10分より大きいと、機械的特性が不足するおそれがあり、また成形時の溶融張力が不足して樹脂切れや外観不良の原因となる場合がある。
なお、本発明において樹脂組成物のHLMFRは、JIS K7210-1(2014)「プラスチック-熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方-第1部:標準的試験方法」に準拠して、190℃、211.8N(21.6kg)荷重の条件でMFRを測定したときの値をいう。
樹脂組成物のHLMFRは、例えば、樹脂組成物に含まれる各重合体のMFR及び含有量等により調整することができる。
5.難燃性樹脂組成物の製造方法
本発明の難燃性樹脂組成物は、例えば、上記のエチレン-酢酸ビニル共重合体、相溶化剤及び金属水和物に加え、必要に応じて上記その他の成分を上述の配合割合で任意の順序にて配合して、一軸押出機、二軸押出機、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ロールミキサー、ブラベンダープラストグラフ、コニーダー、ニーダー・ルーダーなど通常の混練機を用いて混練、造粒することによって製造することができる。この場合、各成分の分散を良好にすることができる混練、造粒方法を選択することが好ましく、特にバンバリーミキサー、コニーダー、ニーダー・ルーダー、二軸押出機を用いて、混練、造粒することが経済性等の面から好ましい。
6.用途
本発明の難燃性樹脂組成物は、例えば、電線、又は、電力ケーブル、光ファイバーケーブル等のケーブルに用いることができる。本発明の難燃性樹脂組成物を用いた電線又はケーブルとしては、例えば、本発明の難燃性樹脂組成物を含有する層、典型的には、本発明の難燃性樹脂組成物からなる層を有する電線又はケーブルを挙げることができる。具体的には、例えば、絶縁層又はシース層が、本発明の難燃性樹脂組成物を含有する電線又はケーブルを挙げることができる。また、内部半導電層又は外部半導電層の被覆層、或いは所望により、銅、アルミニウム、鉛などの外部金属遮蔽層、アルミニウムテープを巻回した遮水層などの通例の電線又はケーブルにおいて設けられる被覆層が、本発明の難燃性樹脂組成物を含有する電線又はケーブルを挙げることもできる。
なお、本発明の難燃性樹脂組成物を用いた電線又はケーブルの製造方法は、一般的な方法でよく、本発明の難燃性樹脂組成物は、有機過酸化物やシラン架橋などにより架橋し、或いは非架橋状態若しくは発泡させて使用してもよいし、熱可塑性樹脂や金属箔、不織布、織布などの他の基材と積層して用いてもよく、特に限定されるものではない。
以下において、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明し、本発明の卓越性と本発明の構成における優位性を実証するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用した測定方法は、以下の通りである。
(1)HLMFR
混練により得られた難燃性樹脂組成物について、JIS K7210-1(2014)「プラスチック-熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方-第1部:標準的試験方法」に準拠して、190℃、211.8N(21.6kg)荷重の条件でHLMFR(ハイロードメルトフローレイト)を測定した。
(2)引張破断強さ及び引張破断伸び
JIS C3667(2008)「定格電圧1kV~30kVの押出絶縁電力ケーブル及びその附属品-定格電圧0.6/1kVのケーブル」で規定されるSTコンパウンドシース(ハロゲンフリー)の老化前後での引張強さ及び伸びを測定した。表1には老化前後に測定された測定値の最小値を示す。機械的特性の観点から、引張破断強さの最小値は9MPa以上であることが望ましく、引張破断伸びの最小値は100%以上であることが望ましい。
なお、引張破断強さ及び引張破断伸びの測定に用いた試験片は、混練により得られた難燃性樹脂組成物を厚さ1mmのシート状にプレス成形した後、得られたシートからJIS K6251 3号試験片を打ち抜くことにより得た。
(3)加熱変形率
JIS C3005(2014)「ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法」で規定される測定方法に準じて、80℃、3kgの条件にて測定した。加熱変形率が小さいほど耐熱性に優れる。加熱変形率は10%以下であることが望ましい。
なお、加熱変形率の測定に用いた試験片は、混練により得られた難燃性樹脂組成物を厚さ2mmのシート状にプレス成形した後、得られたシートから2mm厚×15mm巾×30mm長さの板状試験片を打ち抜くことにより得た。
(4)難燃性
JIS K7201-1(1999)に準拠して酸素指数を測定した。酸素指数が大きいほど難燃性に優れる。酸素指数は40%(体積分率)以上であることが望ましい。
なお、酸素指数の測定に用いた試験片は、混練により得られた難燃性樹脂組成物を厚さ3mmのシート状にプレス成形した後、得られたシートから3mm厚×6.5mm巾×150mm長さの棒状試験片を打ち抜くことにより得た。
(5)総合評価
難燃性樹脂組成物について、以下の数値基準に従い総合判定を行った。
成形加工性として、上記HLMFRが5~20g/10分であり、機械的特性として、上記引張強さの最小値が9MPa以上、且つ上記引張破断伸びの最小値が100%以上であり、耐熱性として、上記加熱変形率が10%以下であり、難燃性として、上記酸素指数が40%以上であるものを「○」とした。
成形加工性として、上記HLMFRが5~25g/10分であり、機械的特性として、上記引張強さの最小値が9MPa以上、且つ上記引張破断伸びの最小値が100%以上であり、耐熱性として、上記加熱変形率が11%以下であり、難燃性として、上記酸素指数が40%以上であるものを「△」とした。
上記「○」又は「△」に該当しないものを「×」とした。
(実施例1)
エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(日本ポリエチレン社製、製品名:ノバテックEVA、グレード:LV640)(MFR:2g/10分、酢酸ビニル含有量:25質量%)を85.0質量部、無水マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレン(MFR:1.1g/10分、無水マレイン酸含有量:1.0質量%)を12.0質量部、エチレン-アクリル酸メチル-無水マレイン酸三元共重合体(日本ポリエチレン社製、製品名:レクスパールET、グレード:230X)(MFR:8g/10分、無水マレイン酸含有量:1.0質量%、アクリル酸メチル含有量:12質量%)を3.0質量部、水酸化アルミニウム(HUBER社製、製品名:MARTINAL OL-107LEO)を200質量部、シリコーンオイル(信越化学工業社製、製品名:KF4917)を2.0質量部混合して難燃性樹脂組成物を製造し、その樹脂組成物の評価結果を表1に示した。
(実施例2~7、比較例1~5)
実施例1と同様の方法で表1に示す配合の難燃性樹脂組成物を製造し、その樹脂組成物の評価結果を表1に示した。
なお、実施例5では金属水和物として、水酸化マグネシウム(神島化学工業社製、製品名:マグシーズLN-6)を用いた。
Figure 0007140028000001
実施例1~7の難燃性樹脂組成物は、本発明の要件を満たしているため、HLMFRの値が好ましい範囲内にあり、成形加工性に優れており、押出成形品のストランド外観が良好であった。実施例1~7の難燃性樹脂組成物は、更に、引張破断強さ及び引張破断伸びの値が好ましい範囲内にあり、機械的特性にも優れていた。また、実施例1~7の難燃性樹脂組成物は、加熱変形率が小さく耐熱性に優れており、酸素指数が大きく難燃性にも優れていた。中でも、相溶化剤として、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂と、10~60質量%の割合の極性基含有三元共重合体とを併用した実施例1~6は、成形加工性及び耐熱性がより一層優れていた。また、シリコーンオイルを含有する実施例1~5の難燃性樹脂組成物は、シリコーンオイルを含有しない実施例6の難燃性樹脂組成物に比べ、難燃性に優れており、また、樹脂組成物を混練する際のスクリュー鳴きが抑制されていた。
これに対し、比較例1の難燃性樹脂組成物は、相溶化剤を含まないため、引張破断強さが小さく機械的特性が劣っており、また、加熱変形率が大きく耐熱性が劣っていた。
比較例2の難燃性樹脂組成物は、金属水和物の配合量が少ないため、難燃性が劣っており、更に、引張破断強さが小さく機械的特性が劣っており、加熱変形率が大きく耐熱性も劣っていた。
比較例3の難燃性樹脂組成物は、金属水和物の配合量が多いため、機械的特性が劣っていた。
比較例4の難燃性樹脂組成物は、相溶化剤として、極性基含有三元共重合体を含まないため、引張破断伸びが小さく機械的特性が劣っていた。
比較例5の難燃性樹脂組成物は、相溶化剤として、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂を含まないため、成形加工性が劣っていた。
以上のように、本発明の難燃性樹脂組成物は、成形加工性に優れ、且つ引張破断強度等の機械的特性にも優れ、更に耐熱性にも優れた、電線又はケーブル用の成形製品を経済的に有利に提供することが可能である難燃性樹脂組成物であることが明らかにされた。そのような望ましい特性を有する成形製品を経済的に有利に提供することのできる本発明の難燃性樹脂組成物、並びに当該難燃性樹脂組成物を用いた電線及びケーブルの工業的価値は極めて大きい。

Claims (6)

  1. 樹脂成分と金属水和物とを含有する難燃性樹脂組成物であって、
    前記樹脂成分の総量100質量%中に、エチレン-酢酸ビニル共重合体と、極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂及び極性基含有三元共重合体を含む相溶化剤とを合計で90質量%以上含み、
    前記極性基含有化合物が、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の酸無水物、及び不飽和カルボン酸の金属塩からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、前記極性基含有三元共重合体が、酸性基含有コモノマーと酸エステル基含有コモノマーとエチレンとの三元共重合体であり、
    前記エチレン-酢酸ビニル共重合体及び前記相溶化剤の合計100質量部に対し、前記金属水和物を150~250質量部含む、難燃性樹脂組成物。
  2. 前記相溶化剤の総量100質量%中に、前記極性基含有三元共重合体を10~60質量%含む、請求項1に記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 前記極性基含有化合物で変性されたポリオレフィン系樹脂が、無水マレイン酸で変性された直鎖状低密度ポリエチレンを含む、請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物。
  4. 前記極性基含有三元共重合体が、エチレン-アクリル酸エステル-無水マレイン酸三元共重合体を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 前記金属水和物が水酸化アルミニウムである、請求項1~4のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の難燃性樹脂組成物を用いた電線又はケーブル。
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