JP2011150137A - 光重合性樹脂組成物、光重合性樹脂積層体、レジストパターンの形成方法、並びに回路基板、リードフレーム及び半導体パッケージの製造方法 - Google Patents
光重合性樹脂組成物、光重合性樹脂積層体、レジストパターンの形成方法、並びに回路基板、リードフレーム及び半導体パッケージの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】(A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、一般式(I):
(式中、R1は水素原子又はメチル基であり、R2は水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、カルボキシル基又は炭素数1〜12のハロアルキル基である)で表されるモノマーを含む重合成分の重合により得られ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂:10〜90質量%、(B)光重合性不飽和化合物:5〜70質量%、及び(C)光重合開始剤:0.01〜20質量%を含有し、(B)光重合性不飽和化合物中のエチレンオキサイド基濃度が0.17mol/100g以下である光重合性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
[1] (A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、下記一般式(I):
で表されるモノマーを含む重合成分の重合により得られ、かつ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂:10〜90質量%、
(B)光重合性不飽和化合物:5〜70質量%、及び
(C)光重合開始剤:0.01〜20質量%
を含有する光重合性樹脂組成物であって、
該(B)光重合性不飽和化合物が有するエチレンオキサイド基の、光重合性樹脂組成物100g当たりのmol数として定義されるエチレンオキサイド基濃度が、0.17mol/100g以下である、光重合性樹脂組成物。
[2] 上記エチレンオキサイド基濃度が、0.15mol/100g以下である、上記[1]に記載の光重合性樹脂組成物。
[3] 上記(A)のバインダー用樹脂の上記重合成分が、上記一般式(I)で表される化合物を5質量%以上含有する、上記[1]又は[2]に記載の光重合性樹脂組成物。
[4] 上記(A)のバインダー用樹脂の上記重合成分が、上記一般式(I)で表される化合物を50質量%以上含有する、上記[1]又は[2]に記載の光重合性樹脂組成物。
[5] 上記(B)光重合性不飽和化合物が有するエチレン性不飽和結合の、光重合性樹脂組成物100g当たりのmol数として定義されるエチレン性不飽和結合濃度が、0.10mol/100g以下である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物。
[6] 上記(C)光重合開始剤が、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物。
[7] 上記(B)光重合性不飽和化合物として、下記一般式(II):
で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物。
[8] 上記[1]〜[7]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を支持体上に積層してなる、光重合性樹脂積層体。
[9] 上記[1]〜[7]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を基板上に積層する積層工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、及び
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程
を含む、レジストパターンの形成方法。
[10] 上記[1]〜[7]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を基板上に積層する工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、
該レジストパターンが形成された基板をエッチング又はめっきする配線パターン形成工程、及び
該配線パターン形成工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程
を含む、回路基板の製造方法。
[11] 上記配線パターン形成工程を、貴金属めっき浴を用いるめっきにより行う、上記[10]に記載の回路基板の製造方法。
[12] 上記レジストパターンが形成された基板が、熱及び/又はUVによるキュア処理を介さずに上記配線パターン形成工程に供される、上記[10]又は[11]に記載の回路基板の製造方法。
[13] 上記[1]〜[7]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を、金属板である基板上に積層する工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、
該レジストパターンが形成された基板をエッチングする導体パターン形成工程、及び
該導体パターン形成工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程
を含む、リードフレームの製造方法。
[14] 上記[1]〜[7]のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を、LSIとしての回路形成が終了したウェハである基板上に積層する工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、
該レジストパターンが形成された基板をめっきするめっき工程、及び
該めっき工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程
を含む、半導体パッケージの製造方法。
本発明は、(A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、下記一般式(I):
本発明に用いられる(A)バインダー用樹脂は、カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600、好ましくは250〜450であるものである。酸当量とは、その中に1当量のカルボキシル基を有する重合体の質量(グラム)を意味する。(A)バインダー用樹脂中のカルボキシル基は、光重合性樹脂組成物がアルカリ水溶液に対する現像性及び剥離性を有するために必要である。酸当量は、現像耐性、解像性及び支持体等への密着性の観点から100以上であり、現像性及び剥離性の観点から600以下である。酸当量の測定は、自動滴定装置(例えば平沼産業(株)製平沼自動滴定装置(COM−555))を使用し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて電位差滴定法により行われる。
(分散度)=(重量平均分子量)/(数平均分子量)
で表されるモノマーを含む重合成分の重合により得られる。これにより、本発明の光重合性樹脂組成物は現像後の解像性及び金属めっき耐性に優れる。
本発明に用いられる(B)光重合性不飽和化合物は、光重合性不飽和結合を有する化合物であればよく、典型的にはエチレン性不飽和結合を有する化合物である。(B)光重合性不飽和化合物は、めっき耐性の観点から、下記一般式(II):
D=(E1×F1×100)/(Mw1×G)+(E2×F2×100)/(Mw2×G)+・・・・+(Em×Fm×100)/(Mwm×G)
D:エチレンオキサイド基濃度(mol/100g)
E1,E2・・・Em:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の配合割合
F1,F2・・・Fm:(B)光重合性不飽和化合物の各成分中のエチレンオキサイド基のmol数
Mw1,Mw2・・・Mwm:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の重量平均分子量
m:(B)光重合性不飽和化合物中の成分の種類数
G:光重合性樹脂組成物の総質量(g)
H=(I1×J1×100)/(Mw1×K)+(I2×J2×100)/(Mw2×K)+・・・・+(In×Jn×100)/(Mwn×K)
H:エチレン性不飽和結合濃度(mol/100g)
I1,I2・・・Im:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の配合割合
J1,J2・・・Jm:重合末端数
Mw:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の重量平均分子量
n:(B)光重合性不飽和化合物中の成分の種類数
K:光重合性樹脂組成物の総質量
(C)光重合開始剤としては、活性光線(例えば紫外線等)により活性化されて重合反応を開始させる化合物として一般に知られている光重合開始剤を使用でき、感度、解像性及び密着性の観点から、(C)光重合開始剤が2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有することが好ましく、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体とp−アミノフェニルケトンとの併用系がより好ましい。
本発明の別の態様は、上述した本発明の光重合性樹脂組成物を支持体上に積層してなる、光重合性樹脂積層体を提供する。本発明の光重合性樹脂積層体は、典型的には、光重合性樹脂組成物からなる光重合性樹脂層とその層を支持する支持体とからなるが、必要により、光重合性樹脂層の支持体と反対側の表面に保護層を有していても良い。ここで用いられる支持体としては、露光光源から放射される光を透過する透明なものが望ましい。このような支持体としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。これらのフィルムとしては、必要に応じ延伸されたものも使用可能である。支持体(特にフィルム)のヘーズは5以下であることが好ましい。支持体(特にフィルム)の厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要等から、10〜30μmが好ましい。
本発明の別の態様は、上述した本発明の光重合性樹脂組成物を基板上に積層する積層工程、該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、及び該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程を含む、レジストパターンの形成方法を提供する。レジストパターンの具体的な形成方法の一例を示す。
まず、積層工程においては、例えばラミネーターを用いて光重合性樹脂組成物を基板上に積層する。光重合性樹脂組成物は、典型的には、支持体及び任意に保護層と組合された前述の光重合性樹脂積層体の形態で、光重合性樹脂層として基板上に形成できる。具体的には、例えば、光重合性樹脂積層体が保護層を有する場合には保護層を剥離した後、ラミネーターで光重合性樹脂層を基板表面に加熱圧着し積層する。この場合、光重合性樹脂層は基板表面の片面だけに積層しても良いし、両面に積層しても良い。この時の加熱温度は一般的に40〜160℃である。また、該加熱圧着は2回以上行うことにより密着性及び耐薬品性が向上する。この時、圧着には二連のロールを備えた二段式ラミネーターを使用しても良いし、基板と光重合性樹脂積層体とを重ねて何回か繰り返してロールに通し両者を圧着しても良い。
次に、露光工程では、露光機を用いて光重合性樹脂組成物を露光する。必要ならば支持体を剥離しフォトマスクを通して活性光により露光する。露光量は、光源照度及び露光時間より決定され、光量計を用いて測定しても良い。
次に、現像工程では、現像装置を用いて、光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去する。上記露光後、光重合性樹脂層上に支持体がある場合には、必要に応じてこれを除き、続いてアルカリ水溶液の現像液を用いて未露光部を現像除去し、レジストパターンを得る。アルカリ水溶液としては、Na2CO3、K2CO3等の水溶液を使用できる。これらは光重合性樹脂層の特性に合わせて選択されるが、0.2〜2質量%の濃度、20〜40℃のNa2CO3水溶液が一般的である。該アルカリ水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
本発明の別の態様は、上述した本発明の光重合性樹脂組成物を基板上に積層する工程、該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、該レジストパターンが形成された基板をエッチング又はめっきする配線パターン形成工程、及び該配線パターン形成工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程を含む、回路基板の製造方法を提供する。すなわち、本発明の回路基板(具体的にはプリント配線板)の製造方法は、基板として例えば銅張積層板又はフレキシブル基板を用い、上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで実施できる。
現像によりレジストパターンが形成されて露出した基板の銅面に対してエッチング又は既知のめっき法によるめっきを施して配線パターンを形成する。めっき法として特に制限はないが、銅、半田、錫、ニッケル、パラジウム、金、等を用いるめっき法が挙げられ、実装基板の接続信頼性の観点からは、貴金属めっき浴を用いためっきにより行うことが好ましい。ここで、貴金属めっき浴に用いる貴金属とは、典型的にはパラジウム又は金である。
その後、レジストパターンを、例えば現像液よりも強いアルカリ性を有する水溶液により基板から剥離して所望の回路基板(プリント配線板)を得る。剥離用のアルカリ水溶液(以下、「剥離液」ともいう。)についても特に制限はないが、2〜5質量%の濃度、40〜70℃のNaOH又はKOHの水溶液が一般的に用いられる。剥離液にも、少量の水溶性溶媒を加える事は可能である。
本発明の別の態様は、上述した本発明の光重合性樹脂組成物を、金属板である基板上に積層する工程、該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、該レジストパターンが形成された基板をエッチングする導体パターン形成工程、及び該導体パターン形成工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程を含む、リードフレームの製造方法を提供する。
本発明の別の態様は、上述した本発明の光重合性樹脂組成物を、LSIとしての回路形成が終了したウェハである基板上に積層する工程、該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、及び該レジストパターンが形成された基板をめっきするめっき工程、及び該めっき工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程を含む、半導体パッケージの製造方法を提供する。すなわち、本発明の半導体パッケージの製造方法は、基板としてLSIとしての回路形成が終了したウェハを用い、上述のレジストパターンの形成方法に続いて、以下の工程を経ることで実施できる。
本発明の光重合性樹脂組成物を典型的には光重合性樹脂積層体の形態でドライフィルムレジストとして用い、サンドブラスト工法により基材に加工を施すことにより、凹凸パターンを有する基材を形成することもできる。この場合には、基材上に、上記したレジストパターンの形成方法と同様な方法で、光重合性樹脂積層体をラミネートし、露光、現像を施す。更に形成されたレジストパターン上からブラスト材を吹き付け目的の深さに切削するサンドブラスト処理工程、及び基材上に残存した樹脂部分をアルカリ剥離液等で基材から除去する剥離工程を経て、基材上に微細なパターンを加工することができる。上記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材としては公知のものが用いられ、例えばSiC,SiO2、Al2O3、CaCO3、ZrO、ガラス、ステンレス等の粒径2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
実施例及び比較例における光重合性樹脂積層体は次の様にして作製した。
表1に示す化合物を用意し、表2に示す組成割合で光重合性樹脂組成物を調製した。なお表1中の「重合比」とは質量比である。
下記式に従って求めた。
D=(E1×F1×100)/(Mw1×G)+(E2×F2×100)/(Mw2×G)+・・・・+(Em×Fm×100)/(Mwm×G)
D:エチレンオキサイド基濃度(mol/100g)
E1,E2・・・Em:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の配合割合
F1,F2・・・Fm:(B)光重合性不飽和化合物の各成分中のエチレンオキサイド基のmol数
Mw1,Mw2・・・Mwm:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の重量平均分子量
m:(B)光重合性不飽和化合物中の成分の種類数
G:光重合性樹脂組成物の総質量(g)
下記式に従って求めた。
H=(I1×J1×100)/(Mw1×K)+(I2×J2×100)/(Mw2×K)+・・・・+(In×Jn×100)/(Mwn×K)
H:エチレン性不飽和結合濃度(mol/100g)
I1,I2・・・Im:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の配合割合
J1,J2・・・Jm:重合末端数
Mw:(B)光重合性不飽和化合物中の各成分の重量平均分子量
n:(B)光重合性不飽和化合物中の成分の種類数
K:光重合性樹脂組成物の総質量
上記の光重合性樹脂組成物をよく攪拌、混合し、支持体として16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で5分間乾燥して光重合性樹脂層を形成した。光重合性樹脂層の厚みは50μmであった。
下記(1)及び(2)の評価用基板としては、35μm厚の圧延銅箔を積層した0.4mm厚の両面銅張積層板を用い、表面をスプレー圧0.20MPaでジェットスクラブ研磨(日本カーリット(株)製、サクランダムR(登録商標)#220を使用)したものを使用した。
光重合性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、整面して60℃に予熱した銅張積層板、ホットロールラミネーター(旭化成(株)社製、AL−700)によりロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
評価に必要なマスクフィルムを支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム上におき、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−801)により、ストーファー製21段ステップタブレットが8段となる露光量で、光重合性樹脂層を露光した。
ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、アルカリ現像機(フジ機工製、ドライフィルム用現像機)を用いて30℃の1質量%Na2CO3水溶液を所定時間スプレーし、光重合性樹脂層の未露光部分を最小限像時間の2倍の時間で溶解除去した。この際、未露光部分の光重合性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
現像後の評価基板を用いて、以下の処理を連続して行った。
(a)脱脂
ICPクリーンS−135K(奥野製薬工業(株)製、製品名)溶液で、40℃下、5分間浸漬処理を行った。
(b)水洗
室温下、1分間洗浄を行った。
(c)ソフトエッチ
過硫酸ナトリウム/硫酸/硫酸銅・5水和物浴で、室温下、1分間浸漬処理を行った。
(d)水洗
室温下、1分間洗浄を行った。
(e)デスマット
10質量%硫酸溶液で、室温下、1分間浸漬処理を行った。
(f)水洗
室温下、1分間洗浄を行った。
(g)プリディップ
3.5質量%塩酸溶液で、室温下、1分間浸漬処理を行った。
(h)活性化
ICPアクセラ(奥野製薬工業(株)製、製品名)溶液で、室温下、1分間浸漬処理を行った。
(i)水洗
室温下、1分間洗浄を行った。
(j)無電解ニッケルめっき
ICPニコロンGM−SE(奥野製薬工業(株)製、製品名)溶液で、80℃下、30分間浸漬処理を行った。
(k)水洗
室温下、1分間洗浄を行った。
めっき後の評価基板に、50℃に加温した3質量%の水酸化ナトリウム水溶液をスプレーして硬化したレジストを剥離した。
(1)解像性評価
ラミネート後15分経過した解像度評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンで露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅を解像度の値とし、解像性を下記のようにランク分けした。
○:解像度の値が30μmを超え、35μm以下。
△:解像度の値が35μmを超え、40μm以下。
×:解像度の値が40μmを超える。
現像後のレジストパターンが形成された基板を熱やUVによるキュア工程を介さずに無電解ニッケルめっきを行い、めっき後評価基板のレジストの膨れ観察と、それに続くレジスト剥離を行った基板観察のめっき潜り観察を行い、めっき耐性を下記のようにランク分けした。
○+:一部レジストの変色が見られるが、レジストの膨れやめっき潜りは全く発生しない。
○:一部レジストの膨れが見られるが、めっき潜りは全く発生しない。
△:レジストの膨れが見られ、めっき潜りも一部発生する。
×:全面にレジストの膨れとめっき潜りが発生する。
光重合性樹脂積層体中の厚さ50μm、面積0.6m2の感光層(レジスト層)を、200mlの1質量%Na2CO3水溶液に溶解させ、循環式スプレー装置を用いてスプレー圧0.1MPa、3時間スプレーを行った。その後、現像液を1日放置し、凝集物の発生を観察した。凝集物が多量に発生するとスプレー装置の底部及び側面に粉状のもの又は油状のものが観察される。また、現像液に凝集物が浮遊することもある。現像液凝集性が良好な組成はこれら凝集物が全く発生しないか、若しくは発生しても極微量で水洗により簡単に洗い流すことが可能である。凝集物の発生状態については目視観察により以下のようにランク分けした。
○:スプレー装置の底部若しくは側面には凝集物はなく、現像液に目視で確認可能な極微量の凝集物の浮遊が観察されるが水洗すると簡単に洗い流される。
△:スプレー装置の底部若しくは側面の一部及び現像液に凝集物が浮遊している。水洗してもすべてを洗い流すことはできない。
×:スプレー装置全体に凝集物が見られ且つ現像液に凝集物が浮遊している。水洗でもすべてを洗い流すことは不可能でほとんどが残留する。
Claims (14)
- (A)カルボキシル基含有量が酸当量で100〜600であり、下記一般式(I):
で表されるモノマーを含む重合成分の重合により得られ、かつ、重量平均分子量が5000〜500000であるバインダー用樹脂:10〜90質量%、
(B)光重合性不飽和化合物:5〜70質量%、及び
(C)光重合開始剤:0.01〜20質量%
を含有する光重合性樹脂組成物であって、
該(B)光重合性不飽和化合物が有するエチレンオキサイド基の、光重合性樹脂組成物100g当たりのmol数として定義されるエチレンオキサイド基濃度が、0.17mol/100g以下である、光重合性樹脂組成物。 - 前記エチレンオキサイド基濃度が、0.15mol/100g以下である、請求項1に記載の光重合性樹脂組成物。
- 前記(A)のバインダー用樹脂の前記重合成分が、前記一般式(I)で表される化合物を5質量%以上含有する、請求項1又は2に記載の光重合性樹脂組成物。
- 前記(A)のバインダー用樹脂の前記重合成分が、前記一般式(I)で表される化合物を50質量%以上含有する、請求項1又は2に記載の光重合性樹脂組成物。
- 前記(B)光重合性不飽和化合物が有するエチレン性不飽和結合の、光重合性樹脂組成物100g当たりのmol数として定義されるエチレン性不飽和結合濃度が、0.10mol/100g以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物。
- 前記(C)光重合開始剤が、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物。
- 前記(B)光重合性不飽和化合物として、下記一般式(II):
で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を支持体上に積層してなる、光重合性樹脂積層体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を基板上に積層する積層工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、及び
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程
を含む、レジストパターンの形成方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を基板上に積層する工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、
該レジストパターンが形成された基板をエッチング又はめっきする配線パターン形成工程、及び
該配線パターン形成工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程
を含む、回路基板の製造方法。 - 前記配線パターン形成工程を、貴金属めっき浴を用いるめっきにより行う、請求項10に記載の回路基板の製造方法。
- 前記レジストパターンが形成された基板が、熱及び/又はUVによるキュア処理を介さずに前記配線パターン形成工程に供される、請求項10又は11に記載の回路基板の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を、金属板である基板上に積層する工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、
該レジストパターンが形成された基板をエッチングする導体パターン形成工程、及び
該導体パターン形成工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程
を含む、リードフレームの製造方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の光重合性樹脂組成物を、LSIとしての回路形成が終了したウェハである基板上に積層する工程、
該光重合性樹脂組成物を露光する露光工程、
該光重合性樹脂組成物の未露光部を現像除去することによってレジストパターンを形成する現像工程、
該レジストパターンが形成された基板をめっきするめっき工程、及び
該めっき工程後の基板からレジストパターンを剥離する剥離工程
を含む、半導体パッケージの製造方法。
Priority Applications (1)
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