JP2011149701A - ラインセンサーカメラを用いたx線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】X線発生手段と、X線を感知できるCCD素子を被検査物の進行方向と直交する方向に1ライン配列すると共に進行方向に2列以上配列し、各列のCCD素子により、搬送される被検査物を繰り返し露光して取得した像を一列ずつシフトながら重ね合せて被検査物のX線透過像を出力するラインセンサーカメラを有する撮像手段と、被検査物を前記進行方向に搬送すると共に、撮像手段が1ライン単位で各列のCCD素子の電荷を転送して読み出す際の電荷転送速度に合わせた搬送速度で被検査物を搬送する搬送手段と、撮像手段から出力されるX線透過像に基づいて被検査物の内部を含む所定の検査対象部位の寸法を測定する寸法測定手段と、を備えた構成とする。
【選択図】図1
Description
搬送される被検査物を対象として、X線を用いて前記被検査物の内部を検査するX線検査装置であって、前記被検査物に対してX線を発生するX線発生手段と、X線を感知できるCCD素子を前記被検査物の進行方向と直交する方向に1ライン配列すると共に前記進行方向に2列以上配列し、該進行方向に配列された各列のCCD素子により前記搬送される被検査物を繰り返し露光して取得した像を一列ずつシフトながら重ね合せて前記被検査物のX線透過像を出力するラインセンサーカメラを有する撮像手段と、前記被検査物を前記進行方向に搬送すると共に、前記撮像手段が前記1ライン単位で前記各列のCCD素子の電荷を転送して読み出す際の電荷転送速度に合わせた搬送速度で前記被検査物を搬送する搬送手段と、前記撮像手段から出力される前記X線透過像に基づいて前記被検査物の内部を含む所定の検査対象部位の寸法を測定する寸法測定手段と、を備えることによって達成される。
前記寸法測定手段により測定された前記検査対象部位の寸法測定値と前記検査対象部位に対応して設定されている閾値との比較に基づいて前記被検査物の品質を判定する品質判定手段を備えること、
前記寸法測定手段は、平面的に重なった部品の各部位を含む前記被検査物の構成部品内部の各部位、及び部位と部位との間のギャップを測定対象として、前記検査対象部位の寸法を測定すること、
前記寸法測定手段は、薄板材の厚み及びシート材のコーティング層の厚みを含む前記被検査物の平行平面部位の厚みを測定対象として、前記被検査物を構成する材料のX線透過性の違いによる前記X線透過像の取込画像の輝度変化から前記平行平面部位の厚みムラを測定する機能を有すること、
前記撮像手段側の前記電荷転送速度と前記搬送手段側の前記搬送速度とを同期させる同期制御手段を備えること、
前記撮像手段が、外部コンピュータから参照可能な前記電荷転送速度のパラメータを有する撮像カメラであって、前記同期制御手段は、前記撮像カメラから得た前記パラメータに基づいて前記電荷転送速度を求め、その前記電荷転送速度に前記搬送速度が一致するように、前記搬送手段の搬送速度を制御すること、
前記撮像手段が、外部コンピュータからの指令によって設定変更可能な前記電荷転送速度のパラメータを有する撮像カメラであって、前記同期制御手段は、前記搬送速度に前記電荷転送速度が一致するように、前記撮像カメラ側に指令して前記電荷転送速度を制御すること、
前記被検査物の搬送速度をリアルタイムに検出する搬送速度検出手段を備え、前記同期制御手段は、前記搬送速度と前記電荷転送速度との同期制御を前記搬送手段の稼動中に実行可能に構成されていること、
前記搬送手段がベルトコンベア式の搬送装置であって、該搬送装置は、前記被検査物の搬送速度の変動防止手段及び前記被検査物の蛇行防止手段を兼ねる速度変動/蛇行防止手段が、前記X線透過像の撮像に影響の無い位置に設けられていること、
前記速度変動/蛇行防止手段は、歯付きベルト部が前記X線透過像の撮像に影響の無い位置に搬送ベルト本体と一体的に設けられた搬送ベルトと、前記歯付きベルト部の歯に噛合する歯が外周に形成された歯付きプーリと、を含んで構成されること、
前記速度変動/蛇行防止手段は、噛み合い穴又は送り穴ピンを有するスチールベルト部が前記X線透過像の撮像に影響の無い位置に搬送ベルト本体と一体的に設けられた搬送ベルトと、前記スチールベルト部の噛み合い穴又は送り穴ピンに係合する送り穴ピン又は噛み合い穴を有するプーリと、を含んで構成されること、
前記ベルトコンベア式の搬送装置の搬送ベルト本体は、X線透過性が良好で且つその性能が均一な合成ゴム又は合成樹脂で形成されていること、
前記搬送手段は、前記被検査物を把持する把持手段と、前記把持手段の移動又は本体の移動によって前記被検査物を搬送する移動手段と、を有する搬送ロボットであること、
によってそれぞれ一層効果的に達成される。
(1.X線検査装置の全体構成)
(2.X線検査装置の各部の構成)
(3.搬送装置の構成の具体例)
(4.歯付き搬送ベルトの具体例)
(5.歯付きベルト部の他の構成例)
(6.搬送装置の他の構成例)
(7.同期制御手段の他の制御例)
本発明に係るX線検査装置は、X線を用いて被検査物を透視することで被検査物を検査する装置であり、特に、搬送される電子・電気・機械部品製品等を対象として、それらの部品製品の内部を含む所定部位の寸法を高精度に測定するX線測定装置として好適に適用される。先ず、本発明に係るX線検査装置の全体構成について説明する。
図1は、本発明に係るX線検査装置の全体構成の一例を示す概略構成図である。全体構成を説明する前に、検査方式と検査対象について概説する。
次に、X線検査装置の各部の構成およびその動作例について個別に説明する。なお、既に説明した機能等については省略若しくは簡略化して説明する。
被検査物検知センサ1は、例えば、搬送路の上流側に搬送ベルト4aの搬送面を挟んで対向配置される投受光センサ1a,1bから構成され、被検査物Wを検知した時点で検知信号を出力する。
X線発生器2は、電子銃,対物レンズ,X線発生用ターゲット等か構成され、搬送装置4の搬送面を挟んでX線用TDIカメラ3と対向して配置されたX線発生部から被検査物Wに対してX線を照射する。
X線用TDIカメラ3は、背景技術で説明した多重露光の機能を有するラインセンサーカメラであり、図1中のX方向に一定速度で搬送される被検査物Wの同一部位(搬送方向と直交するラインの撮像部位)を、搬送方向に配列されたn列(n≧2)のセンサによってn回繰り返し露光することで、高速性と高感度を両立させたカメラである。
搬送装置4は、図1の例では、図1中の矢印X方向に被検査物Wを搬送するベルトコンベア式の搬送装置である。X線用TDIカメラ3は前述のような動作をするため、X線用TDIカメラ3による撮像時の被検査物Wの移動には高い等速性と直進性が必要とされる。本実施の形態では、搬送装置4は、被検査物Wの搬送速度の変動防止手段及び被検査物Wの蛇行防止手段を兼ねる手段として、例えば、被検査物Wが載置される搬送面の裏側で且つX線透過像の撮像に影響の無い位置に歯付きベルト部が搬送ベルト本体と一体的に設けられた搬送ベルト4aと、その搬送ベルト4aの歯付きベルト部の歯に噛合する歯が外周に形成された歯付きプーリ4bと、を備えている。
画像処理部5は、画像処理ボード、画像処理ソフトウェア、入出力ボード等を搭載したPC等のコンピュータで構成される。
制御部6はPC等のコンピュータで構成される。なお、制御部6と上記画像処理部5は、一つのコンピュータで構成する形態としても良い。
表示・操作部7は、モニターと所定の操作装置(表示灯・ハードスイッチ等またはPCに接続されるキーボード,マウス等の操作手段)、或いは、操作部と表示部双方の機能を備えた装置(タッチパネルを有する表示・操作装置等)で構成され、表示・操作部7からの操作によって、各デバイスの状態や値を表示、変更、操作することを可能としている。また、表示部には、X線透過画像等の検査結果が表示される。
搬送駆動部8は、制御部6からの指令に従って搬送装置4を駆動する装置であり、例えば駆動モータとそのモータ回転軸に掛け回されたベルト等の動力伝達手段から構成され、その動力伝達手段を介して搬送装置4の歯付きプーリ4b(駆動プーリ)を回動させる。
次に、搬送装置4の構成について具体例を示して説明する。
ここで、歯付き搬送ベルト4aについて具体例を示して説明する。
図4の例では、歯付きベルト部は、搬送路の幅方向(搬送方向と直交する方向)に、直線状の歯を一列ずつ平行に設けた場合を例としているが、噛合部分の構成は図4の例に限るものではない。
図8は、図3に例示した搬送装置4の他の構成例を示す模式図であり、図8(A)は平面図、図8(B)は側面図、図8(C)は図8(A)を矢印X方向から見た正面図である。搬送装置4’の駆動伝達としては、図3に例示した搬送装置4の歯付きベルト部4a1と歯付きプーリ4bの代替として、図8に示すように、噛み合い穴(又は送り穴ピン)を有するスチールベルト部4a1’がX線透過像の撮像に影響の無い位置(図8(A)中の撮像領域Aの範囲外)に搬送ベルト本体と一体的に設けられた搬送ベルト4a’と、スチールベルト部4a1’の噛み合い穴(又は送り穴ピン)に係合する送り穴ピン(又は噛み合い穴)を有するプーリ4b’を利用することも可能である。噛み合い穴と送り穴ピンの形状及び配列は、図8の例に限るものではなく、搬送装置4と同様に斜めタイプ,多列タイプ,異型タイプとしても良い。
上述した実施の形態では、X線用TDIカメラの電荷転送速度と被検査物の搬送速度との同期制御は、X線用TDIカメラ側の電荷転送速度を得て、その電荷転送速度と一致するように、搬送装置側の速度を制御する場合を例として説明したが、外部コンピュータからの指令によって設定変更可能な速度パラメータを有するX線用TDIカメラの場合、搬送装置側の速度と一致するように、X線用TDIカメラ側の電荷転送速度を制御する形態としても良い。
2 X線発生器
3 X線用TDIカメラ
4 搬送装置
4a,4a’ 搬送ベルト
4a1,4a1’ 歯付きベルト部
4b,4b’ 歯付きプーリ
5 画像処理部
6 制御部
7 表示・操作部
8 搬送駆動部
W 被検査物(電子・電気・機械部品製品)
L X線
X 搬送方向
G X線透過像
A 撮像領域
Claims (13)
- 搬送される被検査物を対象として、X線を用いて前記被検査物の内部を検査するX線検査装置であって、
前記被検査物に対してX線を発生するX線発生手段と、
X線を感知できるCCD素子を前記被検査物の進行方向と直交する方向に1ライン配列すると共に前記進行方向に2列以上配列し、該進行方向に配列された各列のCCD素子により前記搬送される被検査物を繰り返し露光して取得した像を一列ずつシフトながら重ね合せて前記被検査物のX線透過像を出力するラインセンサーカメラを有する撮像手段と、
前記被検査物を前記進行方向に搬送すると共に、前記撮像手段が前記1ライン単位で前記各列のCCD素子の電荷を転送して読み出す際の電荷転送速度に合わせた搬送速度で前記被検査物を搬送する搬送手段と、
前記撮像手段から出力される前記X線透過像に基づいて前記被検査物の内部を含む所定の検査対象部位の寸法を測定する寸法測定手段と、
を備えたことを特徴とする、ラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。 - 前記寸法測定手段により測定された前記検査対象部位の寸法測定値と前記検査対象部位に対応して設定されている閾値との比較に基づいて前記被検査物の品質を判定する品質判定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記寸法測定手段は、平面的に重なった部品の各部位を含む前記被検査物の構成部品内部の各部位、及び部位と部位との間のギャップを測定対象として、前記検査対象部位の寸法を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記寸法測定手段は、薄板材の厚み及びシート材のコーティング層の厚みを含む前記被検査物の平行平面部位の厚みを測定対象として、前記被検査物を構成する材料のX線透過性の違いによる前記X線透過像の取込画像の輝度変化から前記平行平面部位の厚みムラを測定する機能を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記撮像手段側の前記電荷転送速度と前記搬送手段側の前記搬送速度とを同期させる同期制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または乃至4のいずれかに記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記撮像手段が、外部コンピュータから参照可能な前記電荷転送速度のパラメータを有する撮像カメラであって、前記同期制御手段は、前記撮像カメラから得た前記パラメータに基づいて前記電荷転送速度を求め、その前記電荷転送速度に前記搬送速度が一致するように、前記搬送手段の搬送速度を制御することを特徴とする請求項5に記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記撮像手段が、外部コンピュータからの指令によって設定変更可能な前記電荷転送速度のパラメータを有する撮像カメラであって、前記同期制御手段は、前記搬送速度に前記電荷転送速度が一致するように、前記撮像カメラ側に指令して前記電荷転送速度を制御することを特徴とする請求項5に記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記被検査物の搬送速度をリアルタイムに検出する搬送速度検出手段を備え、前記同期制御手段は、前記搬送速度と前記電荷転送速度との同期制御を前記搬送手段の稼動中に実行可能に構成されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記搬送手段がベルトコンベア式の搬送装置であって、該搬送装置は、前記被検査物の搬送速度の変動防止手段及び前記被検査物の蛇行防止手段を兼ねる速度変動/蛇行防止手段が、前記X線透過像の撮像に影響の無い位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記速度変動/蛇行防止手段は、歯付きベルト部が前記X線透過像の撮像に影響の無い位置に搬送ベルト本体と一体的に設けられた搬送ベルトと、前記歯付きベルト部の歯に噛合する歯が外周に形成された歯付きプーリと、を含んで構成されることを特徴とする請求項9に記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記速度変動/蛇行防止手段は、噛み合い穴又は送り穴ピンを有するスチールベルト部が前記X線透過像の撮像に影響の無い位置に搬送ベルト本体と一体的に設けられた搬送ベルトと、前記スチールベルト部の噛み合い穴又は送り穴ピンに係合する送り穴ピン又は噛み合い穴を有するプーリと、を含んで構成されることを特徴とする請求項9に記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記ベルトコンベア式の搬送装置の搬送ベルト本体は、X線透過性が良好で且つその性能が均一な合成ゴム又は合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
- 前記搬送手段は、前記被検査物を把持する把持手段と、前記把持手段の移動又は本体の移動によって前記被検査物を搬送する移動手段と、を有する搬送ロボットであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のラインセンサーカメラを用いたX線検査装置。
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