JP5502132B2 - 検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線を用いて電池素子等を検査するための検査装置に関するものである。
電気素子の1つとして、リチウムイオン電池等の二次電池として用いられる電池素子が知られている。かかる電池素子は、例えば正極活物質が塗布された正電極箔と、負極活物質が塗布された負電極箔とが、絶縁材からなる2枚のセパレータを介して重ね合わされた状態で捲回されることにより製造される。
このような電池素子では、その捲回途中等において、正電極箔と負電極箔との間で巻きズレが発生するおそれがある。巻きズレが発生すると、短絡等の原因となり、製品品質の低下を招くおそれがある。
そのため、電池素子の捲回後には、該電池素子において電極箔の巻きズレが発生していないか否かを検査する。かかる検査に際し、例えばX線検査装置を用いるという技術がある(例えば、特許文献1等参照)。
特開2010−102901号公報
従来のX線検査装置では、例えば図8に示すように、X線源92から電池素子91に向けX線を照射し、該電池素子91を透過したX線をX線エリアカメラ93で撮像(露光)することにより、電池素子91のX線透過画像を取得する構成となっている。そして、該X線透過画像を基に、正電極箔94又は負電極箔95の巻きズレの発生の有無を検査する。
尚、正電極箔94と負電極箔95との間に介在するセパレータは、通常、X線を透過しやすい素材により構成されており、X線透過画像にほとんど映らないため、図8における電池素子91の断面においては、説明の便宜上、セパレータの図示を省略している。
しかしながら、上記X線検査装置において、X線源92から発せられたX線は、可視光のように集光できないため、放射状(図8の前後左右方向)に拡散する。そのため、該X線をX線エリアカメラ93により二次元撮像する上記構成では、取得したX線透過画像において、その画像中心(X線源92の真下に相当する位置)から離れた周辺部で歪みが生じる。
従って、電池素子91における巻軸線96方向の端部において正電極箔94及び負電極箔95の位置がそれぞれ揃い、巻きズレの生じていない良品の電池素子91であっても、あたかも巻きズレが生じているかのようなX線透過画像が撮像されてしまうおそれがある。
例えば図8に示した電池素子91では、最上層の負電極箔95の端部A1と、最下層の負電極箔95の端部B1の位置が上下方向に揃っているにも拘わらず、該端部A1,B1を透過するX線がX線エリアカメラ93の撮像面に投影される位置A2,B2は、巻軸線96方向に所定量Wだけずれる。結果として、正電極箔94又は負電極箔95の巻きズレの発生の有無を適正に検出することが困難となるおそれがある。
特に近年では、巻軸方向に長く、また比較的厚みのある大型の電池素子も見受けられることから、上記不具合がより顕著に現れるおそれがある。また、分解能を高めるため、拡大率を大きくした場合にも画像周辺部の歪みは大きくなる。
上記問題は、電極箔等を捲回したタイプの電池素子等に限らず、矩形状の電極箔等を積層したタイプの電池素子等においても発生する問題である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電極箔の位置ズレ検査に係る検査精度の向上を図ることのできる検査装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.絶縁素材よりなるセパレータを介して正負両電極箔が重ね合わされてなる電気素子(蓄電素子)における特定方向への前記電極箔の位置ズレを検査する検査装置であって、
前記特定方向を搬送方向として所定の搬送手段により搬送(例えば水平搬送)される前記電気素子に対し、前記特定方向と直交する第1方向(例えば鉛直方向)からX線を照射する照射手段と、
前記第1方向に沿って前記照射手段と対向するように配置されると共に、前記電気素子を透過するX線を検出可能なX線検出素子を前記搬送方向と直交する第2方向(例えば水平方向)に沿って直線状に複数配置した検出素子列(例えばX線ラインセンサ)を有し、前記電気素子が所定量搬送される毎に撮像したX線透過画像データを順次出力する撮像手段(例えばX線ラインセンサカメラ)と、
前記撮像手段から出力される画像信号を処理する画像処理手段とを備え、
前記電気素子のX線透過画像を基に、該電気素子における前記特定方向への前記電極箔の位置ズレを検査することを特徴とする検査装置。
上記手段1によれば、自身の特定方向(例えば巻軸線方向)を搬送方向として電気素子を連続搬送しつつ、該電気素子に対し前記特定方向と直交する方向からX線を照射し、該電池素子を透過したX線を例えばX線ラインセンサカメラ等の撮像手段により一次元的に順次撮像(露光)していくことにより、電気素子全体のX線透過画像を取得することが可能となる。
これにより、電極箔の重なり方向(捲回型素子の径方向、積層型素子の積層方向)における各電極箔の位置の違いに影響を受けることなく、電極箔の位置ズレを検出したい方向である電気素子の特定方向への歪みを抑えたX線透過画像を取得することができる。結果として、電極箔の位置ズレ検査に係る検査精度の向上を図ることができる。
また、電気素子の搬送を一旦停止又は搬送速度を低下等させる必要もないため、検査効率の向上を図ることができる。
手段2.前記撮像手段は、前記検出素子列を前記搬送方向に複数列備えていることを特徴とする手段1に記載の検査装置。
上記手段2によれば、電気素子の搬送方向に上記検出素子列を複数列備えた構成の撮像手段(例えばX線TDIカメラ)を用いることにより、検査精度及び検査効率のさらなる向上を図ることができる。
例えばX線TDI(Time Delay Integration)カメラは、シンチレータによる光変換層を持つ複数のCCD(Charge Coupled Device)がワークの搬送方向と直交する方向に並んだCCD列を、該搬送方向に複数列備え、連続搬送されるワークを各CCD列にて繰り返し撮像(露光)して得た画像データを一列ずつシフトながら重ね合せ、最終的に1つの画像データとして出力する構成となっている。
例えば、1列目のCCD列で得られた画像データは、そのまま2列目のCCDに転送され、2列目のCCD列では、1列目のCCD列から送られてきた画像データに、2列目のCCD列で得られた画像データを加算し、更に3列目のCCD列に転送するといったように、n列目のCCDで得られた画像データを、n−1列目までに累積された画像データに加算して、n+1列目に転送するといった手順を繰り返し、CCD列の列数だけ積分露光することで、短時間で高感度のX線透過画像を取得することができる。換言すれば、撮像手段の感度不足を補うために、ワークの搬送を一旦停止又は搬送速度を低下等させる必要もない。
手段3.前記電気素子は、帯状の前記セパレータを介して、帯状の前記正負両電極箔を重ね合わせた状態で捲回した捲回型素子であって、
前記特定方向は、前記捲回型素子の巻軸線方向であることを特徴とする手段1又は2に記載の検査装置。
上記手段3によれば、捲回型素子の捲回時における電極箔の巻きズレを検査することができる。
手段4.前記電気素子は、矩形状の前記セパレータを介して、矩形状の前記正負両電極箔を交互に積層した積層型素子であって、
前記特定方向は、矩形状の前記電極箔の所定辺部に沿った方向であり、
前記照射手段は、前記特定方向と直交する前記第1方向かつ前記電極箔の積層方向と平行する方向(例えば鉛直方向)から前記積層型素子に対しX線を照射することを特徴とする手段1又は2に記載の検査装置。
上記手段4によれば、電極箔の積層時において発生する電極箔の所定辺方向への位置ズレを検査することができる。
検査装置の概略構成図である。 検査装置の電気的構成を示すブロック図である。 電池素子の構成を示す断面模式図である。 X線照射装置、X線ラインセンサカメラ及び電池素子の位置関係等を説明するための模式図である。 (a)は、巻きズレのない良品の電池素子の巻軸線方向の一端部近傍を示す断面図であり、(b)は、その一端部近傍をX線撮像したX線透過画像を示す模式図である。 (a)は、巻きズレの発生した不良品の電池素子の巻軸線方向の一端部近傍を示す断面図であり、(b)は、その一端部近傍をX線撮像したX線透過画像を示す模式図である。 積層型電池を示す分解斜視図である。 従来のX線照射装置、X線エリアカメラ及び電池素子の位置関係等を説明するための模式図である。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、本実施形態の検査装置によって検査される電気素子(蓄電素子)としてのリチウムイオン電池素子の構成について説明する。
図3に示すように、リチウムイオン電池素子1(以下、単に「電池素子1」という)は、帯状の2枚のセパレータ2,3を介して、帯状の正電極箔4及び負電極箔5が重ね合わされた状態で捲回されることで製造される。図3は、電池素子1をその径方向(巻軸線Hと直交する平面)に沿って切断した断面図であり、ここでは、説明の便宜上、セパレータ2,3及び電極箔4,5の相互の間隔をあけて示している。
セパレータ2,3は、異なる電極箔4,5同士が互いに接触して短絡を起こしてしまうのを防止すべく、ポリプロピレン(PP)等の絶縁体により構成されている。
電極箔4,5は、金属箔よりなる電極箔本体の表裏両面に活物質が塗布されることにより構成されている。例えば正電極箔4にはアルミニウム箔が用いられ、その表裏両面に正極活物質が塗布されている。負電極箔5には銅箔が用いられ、その表裏両面に負極活物質が塗布されている。
そして、上記活物質を介して、正電極箔4及び負電極箔5間におけるイオン交換がなされる。より詳しくは、充電時には、正電極箔4側から負電極箔5側へとイオンが移動し、放電時には、負電極箔5側から正電極箔4側へとイオンが移動する。
また、正電極箔4から図示しない正極リードが延出するとともに、負電極箔5から図示しない負極リードが延出している。
リチウムイオン電池を得るに際しては、捲回された電池素子1が筒状をなす電池容器(図示せず)内に配設される。そして、正極リードを正極端子部品(図示せず)に接続するとともに、同じく負極リードを負極端子部品(図示せず)に接続し、両端子部品が前記電気容器の両端開口に塞ぐように設けられることで、リチウムイオン電池を得ることができる。
尚、電池素子1は、その捲回後、電池容器内に配設される前段階に各種検査を受けることとなる。
ここで、電池素子1における電極箔4,5の巻きズレ(位置ズレ)を検査する検査装置について詳しく説明する。図1は、検査装置10を模式的に示す概略構成図である。
検査装置10は、電池素子1を搬送する搬送手段としてのコンベア13と、電池素子1に対しX線を照射する照射手段としてのX線照射装置14と、該X線の照射された電池素子1のX線透過画像を撮像する撮像手段としてのX線ラインセンサカメラ15と、検査装置10内における各種制御や画像処理、演算処理を実施するための制御装置16とを備えている。
尚、図示は省略するが、本実施形態に係る検査装置10は、外部へのX線の漏洩を抑えるため、上記コンベア13、X線照射装置14、X線ラインセンサカメラ15、及び、制御装置16が遮蔽ボックス内に収容された構成となっている。また、遮蔽ボックスには、電池素子1を搬入・搬出するための開口部や、該開口部を覆う鉛ゴム製の暖簾等も設けられている。
コンベア13は、電池素子1が載置される搬送ベルト13aと、該搬送ベルト13aを駆動する駆動モータ等からなる駆動部13bとを備え、該駆動部13bが制御装置16に駆動制御されることにより、搬送ベルト13a上に載置された電池素子1を図1中の矢印C方向へ水平方向に沿って一定速度で連続搬送する。搬送ベルト13aは、X線を透過しやすい素材により形成されている。
後述するように、ここで、電池素子1は、自身の巻軸線Hがコンベア13の搬送方向(矢印C方向)に沿うように載置される。したがって、巻軸線H方向が本実施形態における電池素子1の特定方向に相当する。
X線照射装置14は、X線を発生させるX線源や、該X線源から発生させたX線を絞るコリメータ等(図示略)を備え、コンベア13の上方に配置されている。そして、X線照射装置14は、コンベア13の幅方向への広がりを有するファンビーム状のX線を鉛直方向に沿って下方に向け照射する(図1,4参照)。つまり、図4に示すように、X線照射装置14から照射されるX線の光軸J方向(鉛直方向)と、電池素子1の巻軸線H方向とが直交した状態となる。従って、X線の光軸J方向(鉛直方向)が本実施形態における第1方向に相当する。尚、正電極箔4と負電極箔5との間に介在するセパレータ2,3は、X線を透過しやすいPP等の素材により構成されており、X線透過画像にほとんど映らないため、図4における電池素子1の断面においては、説明の便宜上、セパレータの図示を省略している(図5,6も同様)。
X線ラインセンサカメラ15は、鉛直方向に沿ってX線照射装置14と対向するように、並行する上下の搬送ベルト13a間に配置されている。
X線ラインセンサカメラ15は、コンベア13の幅方向に沿って1列にX線検出素子としてのシンチレータによる光変換層を持つCCDが複数配置された検出素子列としてのX線ラインセンサ15aを備え、これにより電池素子1等を透過したX線を撮像(露光)し、X線透過画像データとして出力する。コンベア13の幅方向が本実施形態における第2方向に相当する。
X線ラインセンサカメラ15によって撮像されたX線透過画像データは、該カメラ15内部においてデジタル信号に変換された上で、デジタル信号の形で制御装置16に入力される。そして、制御装置16は、該X線透過画像データを画像処理する等して、後述する検査処理等を実施する。
次に、制御装置16の電気的構成について図2を参照して詳しく説明する。図2は、検査装置10の電気的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置16は、X線照射装置14を制御する照射制御部21と、X線ラインセンサカメラ15の撮像タイミングを制御するカメラ制御部22と、コンベア13を制御するコンベア制御部23と、X線ラインセンサカメラ15から取得したX線透過画像データを記憶する画像データ記憶部24と、画像データ記憶部24に記憶されたX線透過画像データを基に電池素子1における電極箔4,5の巻きズレを検査するなど、各種画像処理や演算処理を行う演算処理部25とを備えている。ここで、画像データ記憶部24や演算処理部25等により本実施形態における画像処理手段が構成される。
なお、図示は省略するが、検査装置10は、この他にも、キーボードやタッチパネルで構成される入力手段、CRTや液晶などの表示画面を有する表示手段、検査における判定基準値や各種演算結果、検査結果等を格納するための各種記憶手段、検査結果等を出力する出力手段等を備えている。
カメラ制御部22は、X線ラインセンサカメラ15が撮像するX線透過画像データを、画像データ記憶部24に取り込むタイミングを制御するものである。かかるタイミングはコンベア13に設けられた図示しないエンコーダからの信号に基づいて制御され、電池素子1を所定量搬送する毎に撮像が行われる。
画像データ記憶部24は、X線ラインセンサカメラ15により撮像されたX線透過画像データを時系列で順次記憶していく。これにより、電池素子1全体のX線透過画像が生成されることとなる。
演算処理部25は、画像データ記憶部24に記憶生成された電池素子1全体のX線透過画像を基に、電池素子1の巻軸線H方向における電極箔4,5の巻きズレを検査する。
次に検査装置10にて実行される巻きズレ検査の手順について詳しく説明する。
まず、所定の捲回機による捲回を終えた電池素子1が検査装置10へ移送され、コンベア13上に載置される。ここで、電池素子1は、自身の巻軸線Hがコンベア13の搬送方向に沿うように載置される。
続いて、制御装置16(コンベア制御部23)は、コンベア13を駆動制御して電池素子1を定速で連続搬送する。そして、制御装置16(照射制御部21及びカメラ制御部22)は、コンベア13に設けられた図示しないエンコーダからの信号に基づいて、X線照射装置14及びX線ラインセンサカメラ15を駆動制御する。
より詳しくは、電池素子1が所定量Δx搬送される毎、つまり所定時間Δtが経過する毎に、X線照射装置14からX線を照射すると共に、該X線の照射された電池素子1をX線ラインセンサカメラ15により撮像する。本実施形態では、搬送方向におけるX線ラインセンサ15aの幅、すなわちCCD1つ分の幅に相当する距離が、前記所定量Δxとして設定されている。
X線ラインセンサカメラ15によって撮像されたX線透過画像データは、該カメラ15内部においてデジタル信号に変換された上で、デジタル信号の形で制御装置16(画像データ記憶部24)に入力される。
画像データ記憶部24は、X線ラインセンサカメラ15から入力したX線透過画像データを時系列で順次記憶していく。
そして、電池素子1が所定量Δx搬送される毎に上記一連の処理が繰り返し行われ、X線の照射される位置が相対移動していくことで、画像データ記憶部24には、電池素子1全体のX線透過画像(二次元データ)が生成されていくこととなる。
このように、1つ分の電池素子1のX線透過画像が生成されると、当該X線透過画像に基づき、演算処理部25により巻きズレ検査が実施される。ここで、本実施形態における検査方法について図5,6を参照して説明する。
図5(a)は、巻きズレのない良品の電池素子1の巻軸線H方向の一端部近傍を示す断面図であり、図5(b)は、その一端部近傍をX線撮像したX線透過画像を示す模式図である。一方、図6(a)は、巻きズレの発生した不良品の電池素子1の巻軸線H方向の一端部近傍を示す断面図であり、図6(b)は、その一端部近傍をX線撮像したX線透過画像を示す模式図である。尚、本実施形態では、正電極箔4及び負電極箔5の端部が巻軸線H方向に異なる位置でそれぞれ揃った電池素子1が巻きズレのない良品となる。
X線透過画像上において、電池素子1に対応する部分は、X線の透過量が少なく、輝度の低い「暗部」として現れる。一方、X線の透過量の多い搬送ベルト13a等の背景部分に関しては、輝度の高い「明部」として現れる。特に電極箔4,5の積層数が多い部分ほど、より暗く現れ、少ない部分ほど、より明るく現れる。
従って、X線透過画像における各画素の輝度の違い(X線の透過量の違い)に基づき、巻きズレの有無を検出することができる。
例えば図5に示すように、正電極箔4及び負電極箔5の端部がそれぞれ揃っている良品の場合には、X線透過画像において、電池素子1に対応する部分が輝度の異なる2つの領域に分かれる。一方、図6に示すように、負電極箔5の巻きズレが1箇所発生している不良品の場合には、電池素子1に対応する部分が輝度の異なる3つの領域に分かれる。
そして、電極箔4,5の巻きズレがある場合には、その巻きズレ量を算出し、当該巻きズレ量が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定する。ここで、許容範囲内であれば、良品と判定し、許容範囲内になければ、不良品と判定する。
検査装置10での判断結果は、該検査装置10の下流側に配置される図示しない振分機構に送られる。該振分機構は、電池素子1が検査装置10にて良品と判断された場合には、該電池素子1を正規のラインへ送り、電池素子1が不良品と判断された場合には、該電池素子1を不良品排出機構へと振り分ける。
以上詳述したように、本実施形態によれば、自身の巻軸線H方向を搬送方向として電池素子1を水平方向に連続搬送しつつ、該電池素子1に対し鉛直上方からファンビーム状のX線を照射し、該電池素子1を透過したX線をX線ラインセンサカメラ15により一次元的に順次撮像していくことにより、電池素子1全体のX線透過画像を取得する。
これにより、電池素子1の径方向における各電極箔4,5の位置の違いに影響を受けることなく、電極箔4,5の巻きズレを検出したい方向である電池素子1の巻軸線H方向への歪みを抑えたX線透過画像を取得することができる。結果として、電極箔4,5の巻きズレ検査に係る検査精度の向上を図ることができる。また、電池素子1の搬送を一旦停止又は搬送速度を低下等させる必要もないため、検査効率の向上を図ることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、検査装置10によって、リチウムイオン電池の電池素子1が検査される構成となっているが、検査装置10によって検査される対象(素子)はこれに限定されるものではなく、例えば、コンデンサの素子等を検査する構成としてもよい。
(b)上記実施形態では、断面略円形状に捲回された電池素子1が検査される構成となっているが、検査対象となる電池素子1の形状はこれに限定されるものではなく、例えば断面楕円形状、断面長円形状、断面多角形状、断面扁平状など、断面非円形状の電池素子を検査する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、正電極箔4及び負電極箔5の端部がそれぞれ異なる位置で揃う電池素子1を検査対象としているが、これに限らず、正電極箔4及び負電極箔5の端部が全て同じ位置で揃う電池素子を検査対象としてもよい。
(c)上記実施形態では、帯状のセパレータ2,3及び帯状の電極箔4,5が重ね合わされた状態で捲回された電池素子1(捲回型素子)が検査対象となっているが、検査対象はこれに限定されるものではない。
例えば矩形状のセパレータを介して、矩形状の正負両電極箔を交互に積層した積層型電池等の積層型素子を検査対象としてもよい。図7に示すように、積層型電池40は、下から順に負電極箔41、セパレータ42、正電極箔43、セパレータ44、再び負電極箔41、・・・といった順序で繰り返し積層されることで製造される。
(d)セパレータ2,3や電極箔4,5の材質は上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、セパレータ2,3をPPにより形成することとしているが、他の絶縁性材料によってセパレータ2,3を形成することとしてもよい。
(e)上記実施形態では、搬送手段としてコンベア13を採用しているが、これに限らず、例えば電池素子1を把持して搬送する構成を採用してもよい。
また、電池素子1の姿勢が変化しないよう、コンベア13に位置決め手段(収容凹部等)を備えた構成としてもよい。
(f)上記実施形態では、撮像手段としてシンチレータを使用したCCDカメラとしたが、X線をダイレクトに入射して撮像するカメラとしてもよい。
(g)上記実施形態では、撮像手段としてCCDを1列に並べたX線ラインセンサカメラ15を採用しているが、これに限らず、例えばCCD列を複数列備えたX線TDI(Time Delay Integration)カメラを採用してもよい。これにより、検査精度及び検査効率のさらなる向上を図ることができる。
1…電池素子、2,3…セパレータ、4…正電極箔、5…負電極箔、10…検査装置、13…コンベア、14…X線照射装置、15…X線ラインセンサカメラ、16…制御装置、24…画像データ記憶部、25…演算処理部、H…巻軸線。

Claims (4)

  1. 絶縁素材よりなるセパレータを介して正負両電極箔が重ね合わされてなる電気素子における特定方向への前記電極箔の位置ズレを検査する検査装置であって、
    前記特定方向を搬送方向として所定の搬送手段により搬送される前記電気素子に対し、前記特定方向と直交する第1方向からX線を照射する照射手段と、
    前記第1方向に沿って前記照射手段と対向するように配置されると共に、前記電気素子を透過するX線を検出可能なX線検出素子を前記搬送方向と直交する第2方向に沿って直線状に複数配置した検出素子列を有し、前記電気素子が所定量搬送される毎に撮像したX線透過画像データを順次出力する撮像手段と、
    前記撮像手段から出力される画像信号を処理する画像処理手段とを備え、
    前記電気素子のX線透過画像を基に、該電気素子における前記特定方向への前記電極箔の位置ズレを検査することを特徴とする検査装置。
  2. 前記撮像手段は、前記検出素子列を前記搬送方向に複数列備えていることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記電気素子は、帯状の前記セパレータを介して、帯状の前記正負両電極箔を重ね合わせた状態で捲回した捲回型素子であって、
    前記特定方向は、前記捲回型素子の巻軸線方向であることを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記電気素子は、矩形状の前記セパレータを介して、矩形状の前記正負両電極箔を交互に積層した積層型素子であって、
    前記特定方向は、矩形状の前記電極箔の所定辺部に沿った方向であり、
    前記照射手段は、前記特定方向と直交する前記第1方向かつ前記電極箔の積層方向と平行する方向から前記積層型素子に対しX線を照射することを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
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