JP2011147589A - 放水ノズル - Google Patents
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Abstract
【課題】放水ノズルの放水パターンが棒状の場合は強い放水反力を受けるため、消火活動に不慣れなユーザは放水ノズルを支えきれず扱いにくいので、誰でも容易に扱える放水ノズルを提供する。
【解決手段】放水ノズルの放水角調整機構18は、非放水時に外筒24のネジ溝25とボール32の螺合を解除して外筒24を後退した所定の初期位置に保持し、放水開始時の送水圧力による内筒26の前進でボール32を押し出して外筒24のネジ溝25との螺合を設定すると共にデフレクター28の前進で広角放水を設定し、放水中の外筒24の回転操作に伴う前進移動によりデフレクター28による広角放水を規制して棒状放水に変更し、更に放水停止時に外筒24のネジ溝25とボール32との螺合を解除して外筒24及び内筒26を第1及び第2復帰バネ38,40により初期位置に復帰させる。
【選択図】図3
【解決手段】放水ノズルの放水角調整機構18は、非放水時に外筒24のネジ溝25とボール32の螺合を解除して外筒24を後退した所定の初期位置に保持し、放水開始時の送水圧力による内筒26の前進でボール32を押し出して外筒24のネジ溝25との螺合を設定すると共にデフレクター28の前進で広角放水を設定し、放水中の外筒24の回転操作に伴う前進移動によりデフレクター28による広角放水を規制して棒状放水に変更し、更に放水停止時に外筒24のネジ溝25とボール32との螺合を解除して外筒24及び内筒26を第1及び第2復帰バネ38,40により初期位置に復帰させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、トンネルなどに設置された消火栓装置で使用される放水ノズルに関する。
従来、自動車専用道路のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用設備が設置されている。このような非常用設備としては、火災の監視と通報のため火災検知器や非常電話が設けられ、火災消火のために消火栓装置やトンネル防護のための水噴霧ヘッドから水を散布させる水噴霧自動弁装置が設けられる。
消火栓装置には放水ノズルを装着したホースが収納されており、火災時には消火栓扉を開いて放水ノズルを取り出してホースを引き出し、消火栓弁開閉レバーを操作することで放水ノズルから放水するようにしている。
放水ノズルの放水パターンとしては、充分な放水距離及び消火能力を確保するために棒状放水を行う。しかしながら、放水開始時に棒状放水を行うと、強い放水反力を急に受けるため、消火活動に不慣れなユーザにあっては放水ノズルを支えきれず、扱いにくいという問題がある。また放水ノズルとホースを火災現場に移動させるときも同様に、棒状放水では不慣れなユーザにあっては放水ノズルを支えきれず、扱いにくいという問題がある。
この問題を解決するため、放水ノズルの先端側にデフレクターを配置して、棒状放水と、棒状放水よりも放水反力が弱い広角放水とに切替可能な放水ノズルとし、設置初期時は広角放水に設定して消火栓に配置し、放水開始直後は広角放水として放水反力を少なくして扱い易くし、火災現場に到着した後は広角放水から棒状放水に放水パターンに操作者が手動で切り替えて放水距離を確保するようにした放水ノズルがある。
しかしながら、このような従来の広角放水から棒状放水に放水パターンが自動的に移行する放水ノズルにあっては、放水を停止した後も、棒状放水を行う位置をそのまま維持しており、使用後の消火栓装置に収納する際に、手動操作により放水ノズルの状態を元の広角放水を行う位置に戻す必要があり、復旧の手間がかかる問題がある。また、広角放水に戻し忘れることも考えられる。
また広角放水と棒状放水の切替は、放水ノズル先端のデフレクターの周囲に設けたネジ構造を備える筒部材を回動しながら前後方向に移動させることで、デフレクターと筒部材の位置を変化させることで切り替える。従って、復旧時などに放水パターンを広域放水などに切り替える時はノズル先端を回動する作業が必要であり、切替作業に時間がかかる。
また火災の状況によっては、放水を一端停止して様子を見た後に再度放水を開始するような場合もあり、このような場合、放水を停止した時に放水ノズルを手動で広角放水を行う位置に戻す操作を必要とするが、一般のユーザがそのような戻し操作をしないことが考えられ、再放水の際に棒状放水となって強い反力を急に受け、放水ノズルを支えきれず、扱いにくいという問題が起きる。放水前に棒状放水であることに気がついて広域放水に切替える場合にもノズル先端を回動する切替動作に時間が必要となる。
また一旦停止した際には、放水ノズルは火災現場にあるが、放水の起動停止の操作は放水ノズルから離れた消火栓であり、もし、放水ノズルを道路上に放置した状態で消火栓にて放水起動を行った場合には、放水ノズルが棒状放水に設定されていた場合には放水ノズルが水圧で暴れ出し周囲の人に非常に危険である。
また放水ノズルを広角放水位置に戻し忘れたまま消火栓装置に収納した場合には、次に放水ノズルを取り出して消火する時に、放水開始から棒状放水となって強い放水反力を急に受け、広角放水により放水反力を少なくするという本来の機能を生かすことができない問題がある。
本発明は、放水時は広角放水位置から棒状放水位置の範囲で自由に放水角が調整できると共に、放水を停止すると広角放水位置に容易に復帰する信頼性の高い放水ノズルを提供することを目的とする。
本発明は放水ノズルを提供するものであり、
内部流路を形成した固定側となるノズル本体と、
ノズル本体の先端に摺動且つ回転自在に配置された外筒と、
外筒の内側に摺動自在に配置された内筒と、
ノズル本体の先端内部に配置されノズル本体から送水された消火用水を広角放水するデフレクターと、
非放水時に外筒と固定側との螺合を解除し、放水時の送水圧力により外筒と固定側との間に螺合を設定し、外筒の回転操作に伴う前後移動によりデフレクターによる広角放水から棒状放水の所定位置に調整する放水角調整機構と、
を設けたことを特徴とする。
内部流路を形成した固定側となるノズル本体と、
ノズル本体の先端に摺動且つ回転自在に配置された外筒と、
外筒の内側に摺動自在に配置された内筒と、
ノズル本体の先端内部に配置されノズル本体から送水された消火用水を広角放水するデフレクターと、
非放水時に外筒と固定側との螺合を解除し、放水時の送水圧力により外筒と固定側との間に螺合を設定し、外筒の回転操作に伴う前後移動によりデフレクターによる広角放水から棒状放水の所定位置に調整する放水角調整機構と、
を設けたことを特徴とする。
ここで、放水角調整機構は、
放水停止時に前記外筒と固定側との螺合を解除して前記外筒を後退した前記所定の初期位置に復帰させる。
放水停止時に前記外筒と固定側との螺合を解除して前記外筒を後退した前記所定の初期位置に復帰させる。
また放水角調整機構は、
ノズル本体の先端に固定され、外側に外筒を摺動且つ回転自在に配置し、内側に内筒を摺動自在に配置する中間円筒と、
内筒と中間円筒との間に配置されて内筒を初期位置に復帰させる復帰バネと、
外筒の内周に形成されたネジ溝と、
中間円筒に保持され、外筒のネジ溝に対する出没により螺合を設定又は解除するボールと、
非放水時に内筒の初期位置でボールを外筒のネジ溝から後退して外筒との螺合を解除させ、放水時の送水圧力による内筒の前進移動によりボールを外筒のネジ溝に押圧して外筒の螺合を設定して外筒の回転操作で前進することによる広角放水から棒状放水への移行、又は後退することによる棒状放水から広角放水への移行を可能とし、放水停止時に外筒の螺合を解除して初期位置に復帰させる内筒の外周に形成した段付円筒カム部と、
を備える。
ノズル本体の先端に固定され、外側に外筒を摺動且つ回転自在に配置し、内側に内筒を摺動自在に配置する中間円筒と、
内筒と中間円筒との間に配置されて内筒を初期位置に復帰させる復帰バネと、
外筒の内周に形成されたネジ溝と、
中間円筒に保持され、外筒のネジ溝に対する出没により螺合を設定又は解除するボールと、
非放水時に内筒の初期位置でボールを外筒のネジ溝から後退して外筒との螺合を解除させ、放水時の送水圧力による内筒の前進移動によりボールを外筒のネジ溝に押圧して外筒の螺合を設定して外筒の回転操作で前進することによる広角放水から棒状放水への移行、又は後退することによる棒状放水から広角放水への移行を可能とし、放水停止時に外筒の螺合を解除して初期位置に復帰させる内筒の外周に形成した段付円筒カム部と、
を備える。
本発明の放水ノズルによれば、放水中は送水圧力を利用して外筒に螺合関係を設定して外筒の回転操作により前後して広角放水から棒状放水までの所定の位置に調整操作を可能とし、火災状況に応じて任意の放水角に放水中に調整することができる。
また放水停止時には送水圧力が断たれることで外筒の螺合関係が解錠され、外筒を回動することなく切り替えが可能となり、放水ノズルの放水パターンの切替操作を容易とすることができる。
また、さらに放水停止時には外筒を初期位置への自動的に戻す復帰機構を備えることで、ノズルの戻し忘れを防止し、放水開始時は放水反力の少ない広角放水とすることができ、放水角調整の信頼性と安定性を高めることができる。
図1は本発明の放水ノズルが使用されるトンネルに設置される消火栓装置の説明図であり、図1(A)に正面図を、図1(B)に消火栓扉を外した状態の内部構造を示している。図1(A)において、消火栓装置48は、筐体50の前面に配置した化粧板52の右側の扉開口に、消火栓扉54と保守扉56が設けており、その内部がホース収納空間及びバルブ類収納空間となっている。消火栓扉54は下側のヒンジを中心に上側にあるハンドルを手前に引き出して前方下側に開放することができる。
消火栓扉54の上には、上側のヒンジを中心に上向に開閉する保守扉56が設けられており、点検時に消火栓扉54を開いて内側のロックを外すことで開くことができる。
筐体50の左側扉開口の右側には通報装置扉58が設けられ、ここに赤色表示灯60、発信機62、及び応答ランプ64を設けている。赤色表示灯60は常時点灯し、消火栓装置48の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機62を押して内蔵スイッチをオンすると、発信信号が監視室の防災受信盤に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が防災受信盤から送られて、応答ランプ64を点灯する。
通報装置扉58の左側には消火器扉66が設けられ、消火器扉66に対応した筐体50の内部を消火器収納空間とし、図1(B)に示すように2本の消火器86を収納している。消火器扉66は左側をヒンジとして前方に開くことができる。また、消火器扉66の下側には覗き窓68が設けられ、外部から消火器の収納状態の有無を確認できるようにしている。
図1(B)において、筐体50の左側にはホース収納空間が形成され、右側にバルブ類収納空間を形成している。ホース収納空間には、その周囲を囲んでホース70を押えるホースバケット72が設けられ、ホースバケット72及び筐体内壁で囲まれたホース収納空間にホース70を内巻きして収納している。ホースバケット72は、格子状のフレーム配置により扉開口の左右方向における略中央となる位置にホース取出口74を仕切り形成している。
ホースバケット72の右側には、ホース取出口74から引き出したホース70の先端に本発明の放水ノズル10を装着し、放水ノズル10は横向きで着脱自在に保持している。
ホース収納空間の右側に配置したバルブ類収納空間には、ポンプ設備からの配管が接続される消火栓接続口からホース接続口に至る配管系統に、給水弁76、消火栓弁、自動調圧弁78、自動排水弁、及びメンテナンス装置80を含む放水バルブ系統と後の説明で明らかにする放水試験バルブ系統を設けている。
消火栓弁に対しては消火栓弁開閉レバー82が設けられ、これに対応して設けた銘板の裏側に配置された消火栓弁を開閉する。消火栓弁開閉レバー82を下向きとなる開位置に操作すると、消火栓弁が開放位置に作動され、配管内の圧が上昇して自動排水弁は閉鎖位置に作動される。
同時に消火栓弁開閉レバー82の背後に設置している弁開閉検出スイッチがオンし、これによってポンプ制御盤にポンプ起動信号が送られ、ポンプ設備が起動される。放水を停止する際には、消火栓弁開閉レバー82を元の上向き位置に戻すと消火栓弁が閉じ、同時に弁開閉検出スイッチがオフとなってポンプ設備の運転停止が行われる。
また給水弁76の手前にはポンプ起動スイッチ84が配置される。給水弁76及びポンプ起動スイッチ84は消防隊が消火時に操作する機器であり、消火栓扉54を開いても保守扉56により隠されており、消火栓装置を操作しようとするユーザに見せないことで、不要な混乱を起させないようにしている。
図2は本発明による放水ノズルの実施形態を示した説明図である。図2において、本実施形態の放水ノズル10は、内部流路11を貫通形成した円筒状のノズル本体12の下側にグリップ14を設け、後端にホース金具を接続するホース接続口16を設けている。
ホース本体12の先端には放水角調整機構18が設けられている。放水角調整機構18は、ノズル本体12の先端に固定した第1中間筒20、第1中間筒20の先端外側にねじ込み固定した第2中間筒22、第1中間筒20と第2中間筒22で構成される中間筒の外側に軸方向に摺動自在且つ回転自在に配置された外筒24、第2中間筒22の内側に摺動自在に設けられた内筒26、内筒26の中心位置に固定支持されたデフレクター28、外筒24を図示の初期位置に戻す第1復帰バネ38、内筒26を図示の初期位置に戻す第2復帰バネ40、内筒26の内周に形成されたネジ溝25、ネジ溝25に対し出没自在なボール32を含んでいる。
放水角調整機構18の詳細は図3に拡大して示している。図3において、ノズル本体12の先端にねじ込み固定された第1中間筒20は、先端外周側に鍔部20aを一体に形成し、また内部流路の先端開口側にテーパ開口20bを形成している。第1中間筒20の先端には第2中間筒22がねじ込み固定されている。第1中間筒20は先端側の径方向に外側に向かって絞られたテーパ穴30を形成しており、テーパ穴30の中にボール32を配置している。なおテーパ穴30は円周方向の複数箇所に形成されて、それぞれのテーパ穴30にボール32が配置されている。
第1中間筒20と第2中間筒22で構成される中間筒の外側には、外筒24が軸方向に摺動自在且つ回転自在に配置されている。外筒24は後端内周側にストッパ部24aを形成し、ストッパ部24aと第1中間筒20の鍔部20aとの間に第1復帰バネ38を組み込み、鍔部20aを固定側として、第1復帰バネ38の力により外筒24を図示のストッパ24aがノズル本体12の先端部分に当接する初期位置に保持している。
また外筒24の第2中間筒22に相対した位置にはネジ溝25が形成されている。更に外筒24の先端開口部側には口金35がねじ込み固定され、口金35の先端はテーパ開口35aとしている。また外筒24の先端外側には保護タイヤ42が装着され、この部分を手で握って回転操作ができるようにしている。
第2中間筒22の内側には内筒26が軸方向に摺動自在に配置されている。内筒26は、後端側の環状突起部26aの外周面リング溝にOリング36を装着して第2中間筒22との間の隙間をシールしており、後端面を第1中間筒20を通って送水される消火用水を受けて内筒26を前方に移動させるための押圧面26bとしている。
また内筒26の押圧面26bには円周方向に複数の貫通穴26dが形成され、中心ネジ穴にはデフレクター28が軸部28aのねじ込みにより固定されている。更に内筒26の先端はテーパ開口26cとしている。
また内筒26の外周は後端側の大径部と先端側の小径部からなる円筒段付カム部34を形成している。円筒段付カム部34は図示の初期位置で小径部をテーパ穴30に配置したボール32の位置としており、このためボール32はテーパ穴30の中に後退した位置にあり、ボール32がネジ溝25に押し付けられて嵌り合う螺合関係を解除している。
内筒26はノズル本体12の内部流路11より消火用水の送水を受けると、押圧面26bに送水圧力が加わって前進移動され、これに伴う外周の円筒段付カム部34の移動で大径部がボール32を押し上げ、ボール32の外側の一部が外筒24のネジ溝25に押し付けられることで、ネジ溝25と固定側となる第2中間筒22との間に螺合関係が成立し、外筒24を回転することで、ボールネジとしての作用により外筒24を軸方向に前進または後退させることが可能となる。
更に内筒26の後端の環状突起部26aと第2中間筒22のテーパ穴30の背後の段付穴の部分には第2復帰バネ40が配置され、第2中間筒22を固定側として内筒26を図示の初期位置に保持している。
次に図3の実施形態における放射角調整機構の動作を説明する。まず図1に示した消火栓装置48の内部に収納保持された状態にあっては、図3に示すように、内部流路11に対する消火用水の送水はないことから、内筒26は送水圧力による押圧力を受けておらず、内筒26は第2復帰バネ40により図示の初期位置に保持され、同時に外筒24も第1復帰バネ38により図示の初期位置に保持されている。
火災時には図1の消火栓装置48の消火栓扉54を開き、放水ノズル10を取り出して、消火栓弁開閉レバー82を下側の開位置に操作すると、ポンプ運転が開始され、ホース70を経由して放水ノズル10に消火用水が送水される。
放水ノズル10に送水された消火用水は、図4に示すようにノズル本体12の内部流路11を通り、第1中間筒20の内部流路、更に内筒26の内部流路を通って、デフレクター28に当たって放水される。このような消火用水の送水に伴い、内筒26の押圧面26aに消火用水が当たることで、内筒26が送水圧力を受けて第2復帰バネ40を圧縮しながら前進移動し、同時に内側に固定したデフレクター28を前進移動させる。
図4は内筒26によるデフレクター28の前進移動が完了した状態であり、内筒26の前進により、その外周の円筒段付カム部34がボール32を大径部により押し上げ、テーパ穴30から外筒24のネジ溝25にボール32を押し出し、ボール32とネジ溝25との間に螺合関係を設定している。またノズル本体12から送水された消火用水はデフレクター28に当たり、矢印Aに示す方向の広角放水を行うことになる。
このようなボール32とネジ溝25の間に螺合関係が設定された広角放水状態から棒状放水に放水角を調整する場合には、外筒24が更に前進するように回転操作を行う。外筒24を回転操作すると、図5に示すように、ボール32とネジ溝25の螺合関係に基づき、ボール32を固定側として外筒24が回転に伴って前方に前進移動する。これに伴い外筒24の先端内側の口金35が内筒26の内側に配置したデフレクター28より前方に位置し、これによってデフレクター28による拡散放水が抑制され、矢印Bに示すような棒状放水に移行させることができる。
図4に示した矢印Aの広角放水から、図5に示した矢印Bの棒状放水への移行は、その放水角の度合を外筒24の回転に伴う前進量で調整することができ、また外筒24の回転調整により、矢印Aの広角放水と矢印Bの棒状放水の間の任意の放水角に調整して放水を行うことができる。
このような棒状放水またはその途中の放水状態により消火が終了したならば、図1の消火栓開閉レバー82を元の閉鎖位置に戻すと、ポンプが停止して消火用水の送水が止まり、送水圧力による内筒26の押圧が解除され、内筒26は第2復帰バネ40の力で図3に示した初期位置に押し戻され、円筒段付カム部34の小径部がテーパ穴30に位置することで、ボール32がテーパ穴30に引き込まれ、外筒24のねじ溝25との螺合関係が解除される。螺合関係の解除に伴い、第1復帰バネ38の力で外筒24は図3に示す初期位置に自動的に押し戻される。
このため図4に示すような広角放水もしくは図5に示すような棒状放水のいずれの放水角の調整状態にあっても、消火用水の送水を停止すると自動的に図3に示す初期位置に自動復旧し、ユーザによる復旧操作は不要であり、また戻し忘れなどの問題も起きない。
なお上記の実施形態にあっては、外筒24の先端外周に設けた保護タイヤ42の部分を手で持って外筒24を放水中に回転させることで、広角放水と棒状放水の間で放水角を任意に調整操作できるようにしているが、保護タイヤ42の保持では外筒24の回転が行いづらい場合には、外筒24の外周の直交する方向に回転用の操作レバーを設け、この操作レバーを持って待つことで、放水中であっても容易に外筒24を回転して放水角を調整することができる。
また外筒24の広角放水から棒状放水へ調整するための回転量としては、外筒24の1回転に伴う前進または後退で任意の放水角の調整ができるようにすることが望ましい。
また図3の初期状態にあっては、ボール32とネジ溝25の螺合関係が解除されているため、外筒24を手で押すことで、図5に示すような棒状放水の位置に外筒24を移動させることができ、このような外筒24の往復操作を点検時などに行うことで、放水角調整機構18の動きを確認することが可能である。また操作が慣れた人で、放水はじめから棒状放水にしたい場合には、ボール32とネジ溝25の螺合関係が解除されていることから、外筒24を回動させることなく直接棒状放水用に素早く切り替えることも可能である。
また上記の実施形態はトンネルの消火栓装置に使用される放水ノズルを例に取るものであったが、本発明はこれに限定されず、ノズル付のホースを収納した適宜の消火栓装置の放水ノズルにそのまま適用できる。
また上記の実施形態はグリップを設けたガンタイプの放水ノズルを例に取るものであったが、グリップを持たないストレートタイプの放水ノズルについてもそのまま適用できる。
また、上記実施形態においては、第1復帰バネを備えることで、放水停止時に外筒24が広域放水側へ自動的に切り替えるようにしているが、放水停止後の自動復帰が不要であれば、第1復帰バネを削除して、水圧がない状態で外筒24を回動することなく切り替えられる作用を有する放水ノズルとしても良い。
なお、上記実施形態においては、内筒26の中心にデフレクターを取り付けており、内筒26の前後移動に連動してデフレクター28も前後移動するようにしているが、これに限らず、デフレクター28と内筒26を独立させ、デフレクター28は第1中間筒20等の別部材に固定されることで図4の位置で固定させ、内筒26のみ水圧で移動する構成としてもボール32の螺合設定及び螺合解除を行うようにしてもよい。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:放水ノズル
12:ノズル本体
18:放水角調整機構
20a:鍔部
20b,26c,35a:テーパ開口
24:外筒
25:ネジ溝
26:内筒
28:デフレクター
30:テーパ穴
32:ボール
34:円筒段付カム部
35:口金
38:第1復帰バネ
40:第2復帰バネ
12:ノズル本体
18:放水角調整機構
20a:鍔部
20b,26c,35a:テーパ開口
24:外筒
25:ネジ溝
26:内筒
28:デフレクター
30:テーパ穴
32:ボール
34:円筒段付カム部
35:口金
38:第1復帰バネ
40:第2復帰バネ
Claims (3)
- 内部流路を形成した固定側となるノズル本体と、
前記ノズル本体の先端に摺動且つ回転自在に配置された外筒と、
前記外筒の内側に摺動自在に配置された内筒と、
前記ノズル本体の先端内部に配置され前記ノズル本体から送水された消火用水を広角放水するデフレクターと、
非放水時に前記外筒と固定側との螺合を解除し、放水時の送水圧力により前記外筒と固定側との間に螺合を設定し、前記外筒の回転操作に伴う前後移動により前記デフレクターによる広角放水から棒状放水の所定位置に調整する放水角調整機構と、
を設けたことを特徴とする放水ノズル。
- 請求項1記載の放水ノズルに於いて、前記放水角調整機構は、放水停止時に前記外筒と固定側との螺合を解除して前記外筒を後退した前記所定の初期位置に復帰させることを特徴とする放水ノズル。
- 請求項1記載の放水ノズルに於いて、前記放水角調整機構は、
前記ノズル本体の先端に固定され、外側に前記外筒を摺動且つ回転自在に配置し、内側に前記内筒を摺動自在に配置する中間円筒と、
前記内筒と中間円筒との間に配置されて前記内筒を初期位置に復帰させる復帰バネと、
前記外筒の内周に形成されたネジ溝と、
前記中間円筒に保持され、前記外筒のネジ溝に対する出没により螺合を設定又は解除するボールと、
非放水時に前記内筒の初期位置で前記ボールを前記外筒のネジ溝から後退して前記外筒の螺合を解除させ、放水時の送水圧力による前記内筒の前進移動により前記ボールを前記外筒のネジ溝に押圧して前記外筒の螺合を設定して前記外筒の回転操作で前進することによる広角放水から棒状放水への移行、又は後退することによる棒状放水から広角放水への移行を可能とし、放水停止時に前記外筒の螺合を解除して前記初期位置に復帰させる前記内筒の外周に形成した段付円筒カム部と、
を備えたことを特徴とする放水ノズル。
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Country | Link |
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JP (1) | JP2011147589A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101780221B1 (ko) * | 2016-05-10 | 2017-09-21 | 육송(주) | 소방 관창 |
KR101873245B1 (ko) * | 2017-09-18 | 2018-07-04 | 대한민국 | 산불진화 호스용 연결구 |
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2010
- 2010-01-21 JP JP2010010863A patent/JP2011147589A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101780221B1 (ko) * | 2016-05-10 | 2017-09-21 | 육송(주) | 소방 관창 |
WO2017195939A1 (ko) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | 육송(주) | 소방 관창 |
KR101873245B1 (ko) * | 2017-09-18 | 2018-07-04 | 대한민국 | 산불진화 호스용 연결구 |
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