JP3842594B2 - 消火栓装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネルなどに設置されて車両火災の消火に使用される消火栓装置に関し、特に内部に収納しているノズル付きホースを使用することなく放水点検装置を連結して実放水による点検を可能とする消火栓装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネルに設置された消火栓装置の点検にあっては、放水圧や放水量などを点検する必要があるため、火災消火時と同様に、消火栓弁を開くと共に消火ポンプを起動し、ノズル付きホースから実際に放水する必要があった。
【0003】
しかし、点検実施後の初期状態へ復旧するためには、ホースを全て引き出し、ホース内及び配管内の水を排水し、その後、十分な時間を置いて水切り乾燥してからホースを巻き戻す必要があり、手間と時間がかかる問題があった。
【0004】
この問題を解決するため、例えば図12に示す消火栓装置の放出点検方法と装置が知られている(特開2001−95939)。図12において、消火栓装置101に設けている消火栓弁103とノズル106を装着した消火用ホース105との間に三方切替弁104を設け、ここに点検時にはノズル端部107bと圧力計108を備えた放出点検装置107を接続する。点検のための実放水は、三方切替弁104により2次側流路を消火用ホース104から放出点検装置107に切替えて行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような三方切替弁を使用した点検放水のための消火栓装置にあっては次の問題がある。
【0006】
三方切替弁を自動切替弁とした場合、三方切替弁に故障が発生して弁が点検用の接続口に開いてしまうと、火災時に点検用の接続口から消火用水が出てしまい、消火活動に支障がでる。また、三方切替弁を手動切替弁とした場合、点検後の切替え忘れによって同様に消火活動に支障が出る。
【0007】
また、三方切替弁に故障が発生して弁座から漏洩した場合、点検時に消火用ホースから放水され、また漏洩に気付かないと点検後に消火用ホースの水を抜かないまま放置する恐れがあり、このために三方切替弁自体の点検が必要となり、点検に手間と時間がかかる。
【0008】
本発明は、故障や戻し忘れ等により消火活動に支障が来すことなく放水点検装置の着脱を可能とする消火栓装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この問題を解決するために本願発明は次のように構成する。本発明は、消火栓弁の2次側に接続されたノズル付きホースを筐体内に収納し、消火時に筐体の扉を開いてノズル付きホースを引き出して消火する消火栓装置において、ノズル付きホースと消火栓弁の間に設け、消火栓弁側に接続される1次ポートと、ノズル付きホース側に接続される2次ポートと、1次ポートと2次ポートの間に設けられた開口部と、隔壁の開口部に相対する本体位置に備えられ放水点検装置が外部から挿された時に放水点検装置のアダプタが開口部に接触させるためのアダプタ接続口と、アダプタ接続口を常時ねじ止めして閉鎖する蓋体と、蓋体よりも内部に弁軸が設けられ通常はアダプタ接続口を閉鎖し、放水点検装置が挿入されたときに弁軸を支点として回動して前記アダプタ接続口を開放するチャッキ弁とからなる点検用継手と、一端に筒状のスリーブを備えると共に他端に放水点検装置のホース接続口を備え、蓋体を取り外して前記点検用継手のアダプタ接続口からスリーブを挿入してチャッキ弁を開放し前記開口部に接触させ、開口部と2次ポートを仕切ると同時に外部のホース接続口を前記1次ポートと連通させる放水点検装置とを備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による消火栓装置の正面図である。図1において、消火栓装置1の筐体2の前面には、消火栓扉4と消火器扉5が設けられている。消火栓扉4の内部には、後の説明で明らかにするように、先端にノズルを装着したホースを巻き回したホースリールが組み込まれており、消火栓扉4を開いてノズルを引き出し、扉内に設けている消火栓弁開放レバーを操作することで、消火ポンプ設備を起動して放水を行うことができる。
【0015】
消火栓扉4には開閉ハンドル4aが設けられ、開閉ハンドル4aを引くことで消火栓扉4を下側を回転軸に前方に開放することができる。また消火器扉5には開閉ハンドル5aが設けられ、開閉ハンドル5aで扉を横に開くことで内部の消火器を取り出すことができる。
【0016】
消火器扉5の上部には手動発信機6と赤色表示灯7が設けられている。トンネル内での火災事故の際には、手動発信機6のボタン操作により監視室などに非常通報ができ、非常通報が行われると赤色表示灯7が通常の点灯状態から点滅状態に切り替わる。
【0017】
図2は、図3における消火栓扉4の内部構造の説明図である。消火栓扉4の内部にはホースリール8が収納されている。ホースリール8にはホース13が巻き回されており、ホース13としては樹脂引き保形ホースを使用している。ホース13の先端には放水ノズル12が装着され、ノズルホルダーに保持されている。
【0018】
ホースリール8は、筐体2に対し旋回第1軸10、旋回フレーム9及び旋回第2軸11を介して回転自在に装着されている。このため、図3の平面図のように、ホースリール8は旋回第1軸10を中心にホースリール8aのように水平回りに旋回して外部に取り出すことができ、且つこの状態で旋回第2軸11aを中心にホースリール8aは、例えば、8bのように同じく旋回フレーム9に対し旋回できる2段階の首振り旋回ができる。
【0019】
次にホースリール8に対する配管接続を説明する。図2及び図3のホースリール8の右側には、給水栓17aを備えた給水弁17が設けられ、給水栓17aにホース13を接続して給水弁17のハンドルを回すことで給水ができる。この給水弁17の下側には、背後に向けて給水接続口29が図3のように設けられる。
【0020】
給水接続口29に対しては、消火栓装置の設置状態で下側から立ち上げられた給水配管が接続され、消火ポンプ設備からの加圧消火用水を供給することができる。
【0021】
この給水接続口29の状態は図4の側面図から更に明らかとなる。背後に位置する給水接続口29の下部には消火栓弁18が設けられる。本発明にあっては、消火栓弁18は消火栓弁及び自動排水弁としての機能を兼ね備えるものでも良いし、消火栓弁と自動排水弁を別に設けているものでも良い。
【0022】
消火栓弁18は、消火栓扉4の内側に設けている消火栓弁開閉レバー27とワイヤー接続されており、レバー操作に伴って、ホースリール8側に加圧消火用水を供給するように切り替えることができる。また通常時にあっては、ホースリール8側の配管内を下部に設けた自動排水弁19に連通して排水を行うように切り替わっている。
【0023】
消火栓弁18に続いては自動調圧装置20が設けられる。自動調圧装置20に続いては、給水管22が設けられ、給水管22の先端とホースリール8を支持している旋回第2軸11の下部のヘッドとの間はゴムホースなどのフレキシブル管で接続し、固定側の給水管22に対し、ホースリール8側の水平回りの旋回を可能としている。
【0024】
自動調圧装置20とホースリール8との間の給水管22には、本発明による点検用継手24が設けられている。点検用継手24は蓋35の装着で閉鎖しているアダプタ接続口を備えており、点検時には蓋35を外し、ここにアダプタにより放水点検装置を接続する。
【0025】
図3は、図1について消火栓装置1の消火栓扉4を開いた状態の内部構造の平面図である。消火栓扉4と筐体2の間には緩衝用ダンパー26が設けられ、消火栓扉4を滑らかに開放できるようにしている。
【0026】
消火栓扉4の内側の右側部分には消火栓弁開閉レバー27が設けられ、この消火栓弁開閉レバー27を手前に操作することで、ワイヤー連結された図2の消火栓弁の放水位置を消火用水ホースリール8側に供給する放水位置に切り替えることができる。このときレバー下部に設けているポンプ起動用連動スイッチ(図示せず)がオンして消火ポンプ設備のポンプ起動を行うことができる。
【0027】
放水ノズル12からの放水を停止したい場合には、消火栓弁開閉レバー27を図示の初期位置に戻すことによりワイヤ連結されている消火栓弁18が閉鎖し、ホースリール8側を自動排水弁19に連通する排水位置に手動で切り替える。
【0028】
図3の消火栓扉4の開放状態は、図4の側面図から更に明らかになる。消火栓弁開閉レバー27は、本体2側に倒れた排水位置(初期位置)にあり、これを手前の消火栓弁開閉レバー27aの放水位置に操作することで、ポンプ起動を行うことができる。
【0029】
このような本発明の消火栓装置1を用いたトンネル内での火災事故に対する消火活動を説明すると次のようになる。トンネル内には、例えば50メートルおきに本発明の消火栓装置1が設置されており、トンネル内で火災事故が発生した際には近くに設置されている消火栓装置1に行き、図1に示す消火栓扉4に設けている開閉ハンドル4aを持って手前に扉を開く。
このとき必要があれば手動発信機6の押ボタンを押して火災事故の発生を防災センターに通報する。防災センター側で確認が行われると点灯状態にあった赤色表示灯7が点滅状態になり、通報確認ができる。
【0030】
開閉ハンドル4aを持って消火栓扉4を開いたならば、ホースリール8に放水ノズル12が装着されていることから、放水ノズル12を取り外してホース13を火災現場に向けて引き出す。このときホースリール8はホース13の引き出し方向に向くように、図2の平面図のように水平回りに首振りを行い軽い力でホースをホースリール8から引き出すことができる。
【0031】
放水ノズル12を持ってホースを引き出す際に、図2の消火栓扉4の内側に設けている消火栓弁開閉レバー27を、図4の27aのように手前に操作する。これによって消火ポンプ連動スイッチ(図示せず)がオンし、消火ポンプ設備におけるポンプ起動により加圧消火用水の供給が開始される。
【0032】
同時にワイヤーにより消火栓弁18が開放しホースリール8から取り外した放水ノズル12からの放水が開始される。このため取扱者は手に持った放水ノズル12から放水しながら火災現場に向けてホースリール8からホースを引き出し消火を行う。
【0033】
消火が完了して鎮火したならば、扉内に設けている消火栓弁開閉レバー27を元に戻すことで,放水を停止できる。なお、消火ポンプは、ポンプ室内のポンプ制御盤の停止スイッチを押すことにより、停止することができる。消火が済んだホースは監視員がホースリール8にホースを押し込むように巻き戻す。
【0034】
図5は図2の消火栓弁18の2次側となる自動調圧装置20からホースリール8の間の給水管22に設けた点検用継手24を取り出して示した断面図である。点検用継手24は、この実施形態にあっては玉形弁などの弁ボディの構造を利用している。
【0035】
即ち点検用継手24は、右側に1次ポート30を備えると共に左側に2次ポート31を備え、1次ポート30と2次ポート31の間の内部流路を隔壁32により仕切っている。この隔壁32には開口が設けられ、この開口にリング状の弁座33を装着している。
【0036】
隔壁32に設けた弁座33に相対した継手下側の位置にはアダプタ接続口34が形成される。アダプタ接続口34にはネジが切られており、通常時は図示のように蓋35が装着されて閉鎖されている。また本発明の点検用継手24は玉形弁などの弁ボディを利用していることから、弁座33に相対した上側の位置にもネジ穴36が形成されており、ここにも蓋37が座着されて閉鎖されている。
【0037】
図6は図5の点検用継手24に対し、放水点検装置を点検時に接続した状態の説明図である。放水点検装置25は点検用継手24に装着するためのアダプタ38に対し、点検用ホース39を介して点検用ノズル40を接続しており、点検用ノズル40の根元には圧力計41が装着されている。放水点検装置25を点検用継手24に装着するアダプタ38は、図7に示す構造を有する。
【0038】
図7において、アダプタ38は、先端に円筒部材で形成されたスリーブ42を装着し、スリーブ42の先端外周にOリング43を装着している。スリーブ42に続いてはネジ部44が設けられ、このネジ部44により図6のように点検用継手24のアダプタ接続口34にアダプタ38をねじ込み固定することができる。ネジ部44の背後にはホースジョイント45が設けられ、ここに放水点検装置25の点検用ホース39を接続している。
【0039】
このようなアダプタ38を装着した放水点検装置25を点検用継手24に装着する場合には、図5に示す点検用継手24のアダプタ接続口34に設けている蓋35を外す。蓋35を外したアダプタ接続口34に対し、放水点検装置25の点検用ホース39の一端に装着しているアダプタ38のスリーブ42を、図6のようにアダプタ接続口34から点検用継手24内に挿入し、ネジ部44によりアダプタ接続口34にねじ込み固定する。なお、ねじ込み固定方式ではなく、差込継手のスリーブ42の長さを正確に決め、差し込むことで弁座33に固定しても良い。
【0040】
これによってスリーブ42の先端が隔壁32に設けている弁座33の中に挿入され、スリーブ42の先端に装着しているOリング43により弁座33を閉鎖し、アダプタ38の装着によって点検用継手24の1次ポート30と2次ポート31を切り離すと同時に、1次ポート30をアダプタ38の内部を通して放水点検装置25に連通する。
【0041】
このようにして、図2の給水管22に設けられている点検用継手24に対し放水点検装置25を装着したならば、図3に示すように消火栓扉4の内側に設けている消火栓弁開閉レバー27を手前に操作することで消火栓弁18を開放し、同時にレバー下部のポンプ起動用スイッチのオンにより消火ポンプ設備のポンプを起動して加圧消火用水を供給させ、供給された加圧消火用水は消火栓弁18、自動調圧装置20を通った後、図6のように点検用継手24にアダプタ38で装着された放水点検装置25に供給され、点検用ノズル40から実際の放水が点検のために行われる。
【0042】
このとき点検用継手24に対するアダプタ38の装着で1次ポート30と2次ポート31は切り離されているため、点検により供給された加圧消火用水がホースリール8側に流れることはない。
【0043】
放水点検装置25による点検にあっては、点検用ノズル40に設けている圧力計41で放水圧を計測し、また測定枡を使用して点検用ノズル40からの実放水による放水量を確認する。
【0044】
点検が終了したならば、図3の操作位置にある消火栓弁開閉レバー27を初期位置に戻すと、消火栓弁18が閉じ、同時に自動排水弁19から2次側の加圧水の排水が行われる。
【0045】
また消火ポンプ設備のポンプ制御盤において、ポンプ停止スイッチを操作して消火ポンプを停止する。このように点検のための放水が停止したならば、図6の装着状態にあるアダプタ38をアダプタ接続口34から外し、更にアダプタ接続口34に取り外していた蓋35を装着して点検前の状態に戻す。
【0046】
点検用継手24にあっては、アダプタ38を外すことで弁座33の閉鎖が解除されて1次ポート30と2次ポート31が連通することとなり、切替弁のような戻し忘れは起きる余地はない。また図6のように点検のためにアダプタ38を装着した場合、弁座33に対するアダプタ38のスリーブ42が挿入されて1次側と2次側を切り離し、同時に放水点検装置25に1次側を連通する構造であるため、切替弁のような弁の作動不良や漏洩などによる問題も全く起きない。
【0047】
図8は本発明の消火栓装置における点検用継手24の他の実施形態であり、この実施形態にあっては放水点検装置25をアダプタ46により点検用継手24の1次側に装着するようにしたことを特徴とする。
【0048】
図8において、点検用継手24は基本的には図5の実施形態と同じであるが、1次ポート30に連通した1次側のネジ穴をアダプタ接続口36としており、このアダプタ接続口36に相対した隔壁32の開口に設けた弁座33は、図5の実施例に対し上下逆向きに装着している。
【0049】
また図5の実施形態でアダプタ接続口34となっていた2次側のネジ穴は、この図8の実施形態では使用されず、単なるネジ穴34として蓋35により閉鎖されている。点検用継手24の1次側に対する放水点検装置25の装着はアダプタ46を使用して行われる。
【0050】
図9は図8の点検用継手24の1次側に装着するためのアダプタ46を取り出している。アダプタ46は先端に盲スリーブ47を装着している。盲スリーブ47は先端で閉鎖し、周側に複数の通し穴48を開口している。また盲スリーブ47の外周先端にはOリング43が装着されている。盲スリーブ47に続いてはネジ部44が設けられ、背後には点検用ホース39を連結するホースジョイント45が設けられている。
【0051】
このように点検用継手24の1次側に装着するアダプタ46にあっては、周囲に通し穴48を備えた盲スリーブ47を備えることで、図8のようにアダプタ接続口36から盲スリーブ47を点検用継手24に挿入して、ねじ込み固定すると、盲スリーブ47の先端が隔壁32の弁座33に挿入されてOリング43により弁を閉じて、1次ポート30と2次ポート31を切り離す。
【0052】
また盲スリーブ47の周囲には通し穴48が形成されているため、1次ポート30は盲スリーブ47の通し穴48から内部を通って放水点検装置25に連通されることになる。
【0053】
放水点検装置25は図5の実施形態と同様、点検用ホース30、点検用ノズル40及び圧力計41を備えている。勿論、図8の点検用継手24の1次側にアダプタ46で放水点検装置25を装着する実施形態にあっては、点検用継手24の1次側のアダプタ接続口36が図2の筐体2内の給水管22に対する装着で扉側に向くように設置されていることは勿論である。
【0054】
図10は本発明の消火栓装置に使用する点検用継手の他の実施形態を示した断面図であり、この実施形態にあってはアダプタ接続口側にチャッキ弁構造を設けるようにしたことを特徴とする。
【0055】
図10において点検用継手50は、図5の実施形態と同様、2次側にアダプタ接続口34を設けた構造であるが、このアダプタ接続口34の内側に弁座53を形成し、ここに弁軸52により回動して開閉するチャッキ弁51を設けるようにしたことを特徴とする。それ以外の構造は図5の点検用継手と同じになる。
【0056】
アダプタ接続口34の内側に装着したチャッキ弁51は、弁軸52に設けている図示しないスプリングにより閉鎖側に付勢されており、このスプリングの力により弁座53に位置してアダプタ接続口34を閉じている。またアダプタ接続口34には蓋35が取り付けられて閉鎖されている。
【0057】
図11は図10の点検用継手50に対する放水点検装置の接続状態の説明図である。放水点検装置25は点検用ホース39の先端にアダプタ38aを装着している。このアダプタ38aは構造的には図7のアダプタ38と同じであるが、点検用継手50内にチャッキ弁構造を設けたことで、アダプタ接続口34から隔壁32の弁座33までの距離が長くなることから、この長さに見合ったスリーブ42aを先端に設けている。
【0058】
このためアダプタ38aをアダプタ接続口34に装着すると、先端のスリーブ42aがチャッキ弁51を左回りに押し広げながら弁座33に挿入し、先端のOリング43が弁座33の中に位置することで1次ポート30と2次ポート31を切り離し、同時に1次ポートをアダプタ38aを介して放水点検装置25側に連通する。
【0059】
このようなアダプタ接続口34に対しチャッキ弁構造を設けたことで、点検用継手50からの漏水を確実に防ぐことができる。
【0060】
なお上記の実施形態の点検用継手にあっては、玉形弁などの弁ボディを利用した継手構造としているが、弁ボディなどを利用せずに専用の継手構造としてもよい。
【0061】
また上記の実施形態にあっては、ホースリールに保形ホースを巻き回したタイプの消火栓装置を例にとっているが、ホースリールを使用せずに筐体の枠内にホースを内巻き状態で収納しているタイプの消火栓装置やそれ以外の適宜の消火栓装置につき、同様に本発明を適用することができる。
【0062】
また上記の実施形態にあっては、点検用継手を自動調圧装置20とホースリールの間に設けているか、消火栓弁18の2次側からホースリール8までの間の位置であれば適宜の位置に設けても良い。
【0063】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、消火栓装置側の配管に設けた点検用継手に対しアダプタを装着することで点検試験装置を接続する弁構造を持たない継手構造としているため、切替弁のような弁構造における故障がなく、高い信頼性を得ることができる。
【0064】
また切替弁の構造を持たずに継手に対するアダプタの着脱構造であるため、点検終了後に継手からアダプタを外せば確実に接続前の状態に戻り、切替弁のような弁の戻し忘れが発生せず、消火栓として使用する場合に誤操作で流路を誤って閉鎖してしまう可能性は全くなく、放水点検装置の接続構造を設けても消火活動に支障をきたす危険性はなくなる。
【0065】
また継手に対するアダプタの着脱構造であることから、切替弁のような切替構造を持たず、切替弁のような故障の可能性がないことから、点検用継手を点検する必要は全くなく、点検作業を不要にしてメンテナンスフリーとすることができる。
【0066】
更に点検用継手に対するアダプタの接続でノズル付きホースに対する2次側を塞ぐ構造としているため、点検の際の実放水で配管内に溜まっている可能性があるゴミが点検用継手の部分に残っても、切替弁のような弁座がゴミを噛んで漏水を起こしてしまうような問題は全くなく、点検を行っても従来の切替弁における漏洩の問題は全く起きない。
【0067】
更に、従来の手動の切替弁にあっては切替忘れを生じていたが、本発明にあっては点検用継手からアダプタにより接続している放水点検装置を外さない限り消火栓扉を閉めることができず、初期状態への復旧忘れが起きる余地はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による消火栓装置の正面図
【図2】図1の消火栓装置の扉を外した状態での内部構造の説明図
【図3】図1の消火栓装置の扉を開いた状態での内部構造の平面図
【図4】図3の側面図
【図5】図2で配管に設置している点検用継手の断面図
【図6】図5の点検用継手を用いた放水用点検装置の連結状態の説明図
【図7】図6で使用しているアダプタの説明図
【図8】点検用継手の1次側にアダプタを装着した放水用点検装置の連結状態の説明図
【図9】図8で使用しているアダプタの説明図
【図10】アダプタ接続口にチャッキ弁を設けた点検用継手の断面図
【図11】図11の点検用継手を用いた放水用点検装置の連結状態の説明図
【図12】放水点検のための三方切替弁を備えた従来の消火栓装置の説明図
【符号の説明】
1:消火栓装置
2:筐体
3:架台
4:消火栓扉
4a,5a:開閉ハンドル
5:消火器扉
6::手動発信機
7:赤色表示灯
8:ホースリール
9:旋回フレーム
10:旋回第1軸
11:旋回第2軸
12:放水ノズル
13:ホース
17:給水弁
18:消火栓弁
19:自動排水弁
20:自動調圧装置
21:安全弁
22:給水管
23:消火栓弁開閉レバー
24,50:点検用継手
25:放水点検装置
26:緩衝用ダンパー
27:消火栓弁開閉レバー
28:扉回転軸
29:給水接続口
30:1次ポート
31:2次ポート
32:隔壁
33:弁座
34:アダプタ接続口
35,37:蓋
36:ネジ穴
38,46:アダプタ
39:点検用ホース
40:点検用ノズル
41:圧力計
42:スリーブ
43:Oリング
44:ネジ部
45:ホースジョイント
47:盲スリーブ
48:通し穴
51:チャッキ弁
52:弁軸
53:弁座
Claims (2)
- 消火栓弁の2次側に接続されたノズル付きホースを筐体内に収納し、消火時に筐体の扉を開いてノズル付きホースを引き出して消火する消火栓装置において、
前記ノズル付きホースと消火栓弁の間に設け、消火栓弁側に接続される1次ポートと、
ノズル付きホース側に接続される2次ポートと、
前記1次ポートと2次ポートの間に設けられた開口部と、
前記開口部に相対する本体位置に備えられ放水点検装置が外部から挿入された時に放水点検装置のアダプタが前記開口部に接触させるためのアダプタ接続口と、
前記アダプタ接続口を常時ねじ止めして閉鎖する蓋体と、
前記蓋体よりも内部に弁軸が設けられ通常は前記アダプタ接続口を閉鎖し、放水点検装置が挿入されたときに前記弁軸を支点として回動して前記アダプタ接続口を開放するチャッキ弁とからなる点検用継手と、
一端に筒状のスリーブを備えると共に他端に放水点検装置のホース接続口を備え、前記蓋体を取り外して前記点検用継手のアダプタ接続口からスリーブを挿入して前記チャッキ弁を開放し前記開口部に接触させ、前記開口部と2次ポートを仕切ると同時に外部のホース接続口を前記1次ポートと連通させる前記放水点検装置とを備えることを特徴とする消火栓装置。 - 請求項1記載の消火栓装置において、
前記アダプタ接続口は点検時以外は蓋のねじ止め装着により閉鎖されており、前記放水点検装置には前記点検用継手に挿入した時に前記アダプタ接続口の蓋装着用ねじ止め部にねじ止め固定されるねじ部を備えたことを特徴とする消火栓装置。
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