JP6921683B2 - 非常用消火設備 - Google Patents

非常用消火設備 Download PDF

Info

Publication number
JP6921683B2
JP6921683B2 JP2017160917A JP2017160917A JP6921683B2 JP 6921683 B2 JP6921683 B2 JP 6921683B2 JP 2017160917 A JP2017160917 A JP 2017160917A JP 2017160917 A JP2017160917 A JP 2017160917A JP 6921683 B2 JP6921683 B2 JP 6921683B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
fire extinguishing
water discharge
emergency fire
water cannon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017160917A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019037430A (ja
Inventor
賢昭 外村
賢昭 外村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2017160917A priority Critical patent/JP6921683B2/ja
Publication of JP2019037430A publication Critical patent/JP2019037430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6921683B2 publication Critical patent/JP6921683B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、火災を伴う車両事故が発生した場合に監視員通路側から放水を行う非常用消火設備に関する。
従来、自動車専用道路のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用設備が設置されている。このような非常用設備としては、火災の監視と通報のため火災検知器や非常電話が設けられ、また交通量が多く距離の長いトンネルにあっては、火災の消火や延焼防止のために消火栓装置やトンネル防護のための水噴霧ヘッドから水を散布させる水噴霧設備が設けられている。
従来の消火栓装置は、開放自在な消火栓扉を備えた筐体の消火栓収納部に、先端にノズルを装着したホースとバルブ類を収納し、また、開閉自在な消火器扉を備えた消火器収納部に例えば2本の消火器を収納している。
このような消火栓装置は、トンネル内に設けた監視員通路に面した壁面に沿って例えば50メートル間隔で設置している。監視員通路は路面に対し1メートル程度高くした壁面通路として設け、トンネル内の車両通行を妨げることなく且つ安全にトンネル内に設置している消火栓装置を含む各種の機器の点検を行うことを可能としている。
火災を伴う車両事故が発生した場合には、事故車両の運転者等の利用者は、消火栓装置の消火栓扉を開いてノズル付きのホースを引き出し、消火栓弁開閉レバーを操作することで消火ポンプ設備を起動して放水することにより消火作業を行うことができる。
特開2008−055024号公報 特開2009−285126号公報
しかしながら、このような従来のトンネル内に設置した消火栓装置にあっては、車両事故による火災の発生時に、利用者は消火栓装置の消火栓扉を開き、ホースを引き出して消火作業を行う必要があり、消火栓装置の操作に不慣れな利用者は、ホースを引き出して放水を開始するまでに手間と時間がかかる場合があり、また、火災の規模によっては、ホースを引き出して火災場所に近づくことは危険な場合があり、これらの改善が望まれている。
また、放水中はノズルを人の手で保持していないといけないため、避難できなかった。
本発明は、操作に不慣れな利用者であっても簡単且つ容易に操作が可能であり、火災現場から離れた位置から安全に放水作業を行うことを可能とする非常用消火設備を提供することを目的とする。
(非常用消火設備)
本発明はトンネル延伸方向の壁面に沿っ監視員通路放水銃装置配置された非常用消火設備であって、
放水銃装置は、監視員通路及び道路の両側から放水及び停止が操作可能な開閉レバーを備えたことを特徴とする。
(放水銃装置)
放水銃装置は、
監視員通路の下側のトンネル延伸方向に配設された給水配管と、
監視員通路の路面上に起立配置され、給水配管からの分岐管が接続されたスタンド管と、
スタンド管の上端に設けられ、開閉レバーの操作により開閉される制御弁と、
制御弁の2次側に、水平回り及び垂直回りに旋回自在に設けられた放水ノズルと、
放水ノズルに設けられ、旋回操作及び仰角操作を行う操作ハンドルと、
を備えたことを特徴とする。
(放水銃装置の水平旋回の固定)
放水銃装置は
放水ノズル水平回りに旋回させる第1旋回部と、
第1旋回部による水平回りへの旋回を固定可能な第1固定部と、
を備える。
(放水銃装置の垂直旋回の固定)
放水銃装置は
放水ノズル垂直回りに旋回させる第2旋回部と、
第2旋回部による垂直回りへの旋回を固定可能な第2固定部と、
を備える。
(放水銃装置の前後からの操作部)
開閉レバーは、制御弁との接合部を介して放水銃装置の前後に伸びた形状である。
(放水銃装置の操作部)
放水銃装置における制御弁の開閉レバー及び放水ノズルの操作ハンドルは、監視員通路の路面から高さ0.8メートル以上で1.5メートル以下の範囲に設けられる。
(放水銃装置の設置間隔と放水距離)
放水銃装置は、トンネル延伸方向の所定間隔毎に少なくも1台が設けられ、
放水銃装置の水平方向の放水距離は、所定間隔の半分を超える所定距離に設定される。
(放水銃装置の設置間隔と放水距離の具体例)
放水銃装置は、トンネル延伸方向の100メートルの設置間隔毎に少なくも1台が設けられ、
放水銃装置の水平方向の放水距離は100メートル設置間隔の半分の50メートルを超える所定距離に設定される。
(放水範囲が相互に重複した放水銃装置の設置間隔)
放水銃装置は、隣接する放水銃装置との放水範囲が相互に重複するように、所定間隔毎に設置される。
(放水形態の切替)
放水銃装置は、放水形態を棒状放水と噴霧放水のいずれかに切替可能である。
(基本的な効果)
本発明はトンネル延伸方向の壁面に沿っ監視員通路放水銃装置配置された非常用消火設備であって、放水銃装置は、監視員通路及び道路の両側から放水及び停止が操作可能な開閉レバーを備えたため、監視員通路上に放水銃装置が配置されたことで、従来の消火栓装置のように消火栓扉を開いてノズル付きのホースを引き出す操作が不要となり、車両事故による火災の発生時には、放水銃装置を火災場所に向けて放水するという簡単な操作により消火作業を開始することができ、また、道路から離れた監視員通路上の道路を見下ろせる位置で放水銃装置を操作して放水することから火災場所に近づく必要がなく、火災規模が大きい場合でも、安全に消火作業を行うことが可能となる。
(放水銃装置による効果)
また、放水銃装置は、監視員通路の下側のトンネル延伸方向に配設された給水配管と、監視員通路の路面上に起立配置され、給水配管からの分岐管が接続されたスタンド管と、スタンド管の上端に設けられ、開閉レバーの操作により開閉される制御弁と、制御弁の2次側に、水平回り及び垂直回りに旋回自在に設けられた放水ノズルと、放水ノズルに設けられ、旋回操作及び仰角操作を行う操作ハンドルとを備えたため、車両事故による火災の発生時には、監視員通路に設置された放水銃装置の後ろに立ち、スタンド管の上部に水平回り及び垂直回りに旋回自在に配置されている放水ノズルの操作ハンドルを握って火災現場に向け、スタンド管の上部に設けている制御弁の開閉レバーを開位置に操作することで、簡単且つ容易に放水ノズルからの消火用水の放水を開始することができる。
(放水銃装置の旋回の固定による効果)
また、放水銃装置は、放水ノズル水平回りに旋回させる第1旋回部第1旋回部による水平回りへの旋回を固定可能な第1固定部、放水ノズル垂直回りに旋回させる第2旋回部第2旋回部による垂直回りへの旋回を固定可能な第2固定部を備えたため、火災現場に放水方向を固定したのち、放水銃装置から離れることが可能となり、消火対応を行ったのちは避難が可能となる。
(放水銃装置の前後からの操作部)
また、開閉レバーは、制御弁との接合部を介して放水銃装置の前後に伸びた形状であるため、放水銃装置の前後から操作可能となる。これにより、放水銃が放水動作を行っている現場に消防隊が到着したとき、監視員通路に上らずに路面側から開閉レバーを操作して放水を止めることが可能となる。また、前後からの操作部を共通化したため、構造が複雑化せずに実施可能である。
(放水銃装置の操作部による効果)
また、放水銃装置における制御弁の開閉レバー及び放水ノズルの操作ハンドルは、監視員通路の路面から高さ0.8メートル以上で1.5メートル以下の範囲に設けられているため、車両事故による火災の発生時に監視員通路に設置された放水銃装置の後ろに利用者が立った状態で、利用者の手の届く範囲に制御弁の開閉レバー及び放水ノズルの操作ハンドルが位置しており、火災発生といった緊迫した状況であっても、直感的に制御弁の開閉レバー及び放水ノズルの操作ハンドルの取扱操作が把握可能であり、確実の放水銃装置を操作して迅速な消火作業を可能とする。
(放水銃装置の設置間隔と放水距離による効果)
また、放水銃装置は、トンネル延伸方向の所定間隔毎に少なくも1台が設けられ、放水銃装置の水平方向の放水距離は、所定間隔の半分を超える所定距離に設定され、例えば、放水銃装置は、トンネル延伸方向の100メートルの設置間隔毎に少なくも1台が設けられ、放水銃装置の水平方向の放水距離は100メートル設置間隔の半分の50メートルを超える所定距離に設定されたため、放水銃装置は設置位置を中心に左右両側に放水範囲が形成され、最大100メートルとなる放水銃装置の設置間隔に対しその半分を超える所定の放水距離を確保することで、トンネル内の全領域を放水範囲とすることができる。
(放水範囲が相互に重複した放水銃装置の設置間隔による効果)
また、放水銃装置は、隣接する放水銃装置との放水範囲が相互に重複するように、所定間隔毎に設置されたため、車両事故による火災の発生場所に対し、その両側に設置されている放水銃装置の何れか一方または両方からの放水のよる消火が可能となり、火災発生場所に近い方の放水銃装置を選んで操作するといった手間が省け、火災発生場所の如何に関わらず、迅速且つ確実な消火作業が可能となる。
(放水形態の切替による効果)
放水銃装置は、放水形態を棒状放水と噴霧放水のいずれかに切替可能であるため、
放水射程を大きく取りたいときは棒状放水を行い、冷却効果等の消火効果を大きく取りたいときは噴霧放水とすることで状況に応じた放水動作が可能となる。
トンネル内に設置された非常用消火設備を示した説明図 監視員通路に設置された放水銃装置を示した説明図 放水銃装置の実施形態を示した説明図 監視員通路に設置された非常用消火設備を路面側から示した説明図 非常用消火設備の設置状態の一例を示した説明図 非常用消火設備の設置状態の他の例を示した説明図
[非常用消火設備の概要]
図1はトンネル内に設置された非常用消火設備を示した説明図である。図1に示すように、シールド工法により構築されたトンネル10は円筒形のトンネル壁面12により覆われ、床版18により仕切られることで道路15が設けられており、この例にあっては、道路15は1方向2車線としている。
道路15の左側のトンネル壁面12に沿ったトンネル延伸方向には監視員通路14が設けられており、監視員通路14の路面上に放水銃装置16を配置している。放水銃装置16はトンネル延伸方向の所定間隔毎に、例えばトンネル延伸方向の100メートル毎に少なくも1台が設けられている。
監視員通路14の下側の内部空間はダクト22として利用されており、ダクト22の奥には電線管23等が敷設されている。道路15が形成された床版18の下側はトンネル長手方向に複数の区画に仕切られており、例えば、監視員通路14の下に位置する区画は、管理用通路20として使用され、また、管理用通路20はトンネル内での火災発生時には、緊急避難通路として使用される。管理用通路20には給水本管24が敷設されており、給水本管24ら分岐した分岐配管25が放水銃装置16に連結されて消火用水を供給している。
[非常用消火設備の設置構造]
図2は監視員通路に設置された放水銃装置を示した説明図、図3は放水銃装置の実施形態を示した説明図であり、図3(A)に側面を示し、図3(A)に操作側となる背面を示している。
(放水銃装置の構造)
図2に示すように、放水銃装置16は手摺り26を設けた監視員通路14の路面上に設置されており、放水銃装置16の設置場所で手摺り26は除かれている。
図2及び図3に示すように、放水銃装置16は、監視員通路14の路面上にスタンド管28が起立され、スタンド管28の下側には、図1に示したように、管理用通路20に敷設した給水本管24から分岐した分岐配管25が連結されている。
スタンド管28の上端には制御弁30が配置される。制御弁30は回動軸を中心に前後に伸びた開閉レバー32を備え、図3(A)の開閉レバー32aに示す上側に回動した位置で閉じており、開閉レバー32を下側に回動した図示の位置で開くことできる。このように開閉レバー32は上側の回動位置で制御弁30を閉鎖させ、下側の回動位置で制御弁30を閉鎖させており、放水銃装置16からの放水は、上側の閉鎖位置にある開閉レバー32を下側に押し下げて回動させる操作となり、下側から上側に押し上げて回動させる操作に比べ、操作がし易いという利点がある。
また、前後に伸びた開閉レバー32としたため、放水銃装置16の前後から操作可能となる。これにより、放水銃装置16が放水動作を行っている現場に消防隊が到着したとき、監視員通路14に上らずに路面側から開閉レバー32を操作して放水を止めることが可能となる。また、前後に伸びた開閉レバー32により前後からの操作部を共通化したため、構造が複雑化せずに実施可能である。
また、制御弁30には制御弁開検出スイッチ33が設けられ、開閉レバー32を図示の下側となる開位置に操作した場合、制御弁開検出スイッチ33がオンされ、消火ポンプ設備を遠隔的に起動させることで、消火用水を継続的に供給可能とする。
制御弁30の2次側には、水平旋回ジョイント36を介してT形の水平旋回管34が配置され、水平旋回管34のT形に分岐した2次側の管端には、垂直旋回ジョイント40を介して放水ノズル38が垂直方向に旋回自在に配置される。
放水ノズル38は下側が二股に分かれたアーム管部をもち、アーム管部の管端が垂直旋回ジョイント40を介して水平旋回管34のT形分岐した管端に連結されている。放水ノズル38のアーム管部は先端側で結合され、先端に放水口が開口されている。放水ノズル38は、その回転操作により放水形態を棒状放水と噴霧放水のいずれかに切替え可能である。
放水ノズル38における各アーム管部の外側には操作ハンドル42が設けられており、利用者は、放水銃装置16の後ろに立って両手で操作ハンドル42を握り、操作ハンドル42により放水ノズル38を水平回り及び又は垂直回りに操作することで、放水ノズル38を必要とする放水方向に向けることを可能としている。
ここで、放水銃装置16の制御弁30に設けられた開閉レバー32及び放水ノズル38に設けられた操作ハンドル42は、監視員通路14の路面から例えば高さ0.8メートル以上で1.5メートル以下の範囲の所定位置に設けられている。これにより消火作業を行おうとする利用者が放水銃装置16の後ろに立った場合、そのままの姿勢で利用者の手の届く範囲に開閉レバー32及び操作ハンドル42が位置することとなり、火災発生といった緊迫した状況であっても、直感的に制御弁30の開閉レバー32及び放水ノズル38の操作ハンドル42の取扱操作が把握され、確実に放水銃装置16を操作して迅速な消火作業を可能とする。
スタンド管28の前部にはキャップ付きの給水栓44が設けられており、消防隊が給水栓44に消防ホースを連結し、給水栓44の給水弁開くことで、放水作業を行うことを可能とする。
また、放水銃装置16は、放水ノズル38の水平回りの旋回部に水平回りへの旋回を固定可能な第1固定部として機能するプランジャ60が設けられ、また、放水ノズル38の垂直回りの旋回部に垂直回りへの旋回を固定可能な第2固定部として機能するプランジャ62が設けられており、火災現場にプランジャ60,62の操作により放水方向を固定したのち、放水銃装置16から離れることが可能となり、消火対応を行ったのちは避難が可能となる。
(放水銃装置回りの設備構成)
図4は監視員通路に設置された非常用消火設備を道路側から示した説明図である。図4に示すように、手摺り26が途切れた放水銃装置16が設置された監視員通路14の道路15側に位置する前壁14aの路肩側の部分には、消火栓箱45が埋込み配置されている。
消火栓箱45は固定パネル46上に「消火栓」及び「給水栓」の文字が表示されており、その上に通報装置パネル48を配置している。通報装置パネル48には、赤色表示灯50、発信機52及び応答表示灯54が設けられている。
赤色表示灯50は常時点灯し、放水銃装置16の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機52を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の火災受信機に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が火災受信機から送られて、応答表示灯54が点灯される。
通報装置パネル48の右側には開閉自在なパネル扉56が設けられ、その内側にポンプ起動スイッチ58が配置されている。消防隊が給水栓44に消防ホースを連結して消火作業を行う場合、パネル扉56を開いて内部のポンプ起動スイッチ58をオン操作することで、消火ポンプ設備を遠隔的に起動させ、給水本管24を介して消火用水を継続的に供給可能とする。

なお、放水銃装置16の近傍には、例えば監視員通路14の路肩部分に開閉自在な消火器扉を備えた消火器箱が設置されており、消火器扉を開くことで、筐体内に収納している消火器を取り出して初期消火を可能としている。
[放水銃装置の設置間隔]
(放水銃装置の設置間隔と放水距離)
図5は非常用消火設備の設置状態の一例を示した説明図であり、図5(A)は道路側から見た断面を示し、図5(B)は平面から見た断面を示す。
図5(A)に示すように、放水銃装置16は、トンネル延伸方向となる監視員通路14の上に、所定間隔2L毎に少なくも1台が設けられている。所定間隔2Lは例えば2L=100メートルとなり、放水銃装置16は、トンネル延伸方向の100メートル毎に少なくも1台が設けられている。
また、放水銃装置16の水平方向の放水距離Lsは、図5(B)に示すように、道路15の幅をWとすると、対向する壁面の中点となるP点まで到達すればよいことから、Ls=(L2+W21/2となる。ここでL=50メートル、W=10メートルとすると、水平方向の放水距離LsはLs=51メートルとなることから、実際にはそれより長い例えば60メートルの放水距離を設定すれば良い。
このような放水銃装置16の配置にあっては、トンネル内の任意の場所で車両事故に伴う火災が発生した場合、火災発生場所の両側に位置する隣接した放水銃装置16の内、火災発生場所に近い放水銃装置16に出向いて放水操作を行えば良い。
また、火災の発生場所が隣接した放水銃装置16の中間地点付近の場合、どちらの放水銃装置16が近いか迷うことになるが、その場合には、何れか一方の放水銃装置16に出向いて放水操作を行えば良い。これは隣接した放水銃装置16の中間地点を含む領域が、砂地で示す放水重複領域60となっており、放水距離Lsを60メートルに設定した場合には、放水重複領域60のトンネル延伸方向の幅は中間地点の両側10メートルとなり、隣接した放水銃装置16のどちらを選択して放水しても、火災発生場所が放水範囲に入り、放水銃装置16からの放水が確実に届いて消火できることによる。
(放水範囲が相互に重複した放水銃装置の設置間隔)
図6は非常用消火設備の設置状態の一例を示した説明図であり、図6(A)は道路側から見た断面を示し、図6(B)は平面から見た断面を示す。
図6(A)に示すように、放水銃装置16は、トンネル延伸方向となる監視員通路14の上に、所定間隔L毎に少なくも1台が設けられている。所定間隔Lは例えばL=50メートルとなり、放水銃装置16は、トンネル延伸方向の50メートル間隔毎に1台が設けられている。
また、放水銃装置16の水平方向の放水距離Lsは、図6(B)に示すように、道路15の幅をWとすると、図5(B)の場合と同様に決まり、水平方向の放水距離LsはLs=51メートルとなるが、実際にはそれより長い例えば60メートルの放水距離を設定すれば良い。このような設置間隔Lと放水距離Lsの設定により、隣接した放水銃装置16の間の路面範囲は、砂地で示すように、全て放水重複領域60となる。
このような放水銃装置16の配置にあっては、トンネル内の任意の場所で車両事故に伴う火災が発生した場合、隣接した放水銃装置16の間が全て重複放水領域60となっていることから、火災発生場所の両側に位置する放水銃装置16の内の何れか一方に出向いて放水操作を行えば良い。
また、火災の規模が大きい場合には、火災発生場所から遠い方の放水銃装置16を選択して放水しても良く、これにより火災による熱の影響が低減され、安全に放水作業を行うことが可能となる。
[本発明の変形例]
上記の実施形態は手動で放水銃を操作するものあるが、監視員通路に所定間隔で設置される放水銃であれば、遠隔操作や自動操作できるものであっても良い。
例えば、火災検知器で火災を検出した際に、火災検知器直近の放水銃が放水を行うようにしても良い。この際、火災検知器は25mごとに設置されているため、火源のおおまかな位置を把握可能であるため、放水銃は水平方向に旋回しながら放水し、火災の拡大を防止するようにしても良い。この際、トンネル壁面に放水することで壁面の温度上昇を防止しトンネル崩落の危険性を減じることが出来る。
また、火源検出器等の火源の検出をより詳細にできる機器を併用しても良い。また、上記自動で放水している状態において、人により放水銃操作が行われた際は、自動放水を停止し、操作可能としても良い。
また、自動放水中に別の放水銃の操作を検出した際、自動放水を停止するようにしても良い。これにより、同時に放水銃装置が動作することによる圧力低下を防止することが可能となる。
また、監視カメラ等で現場を撮影し、防災盤等から遠隔操作可能にしても良い。
上記の実施形態は、放水銃装置の放水ノズルとして、二股に分かれたアーム管部をもつ放水ノズルの構造としているが、単管形の放水ノズルとしても良い。また、放水ノズルは放水距離を固定としているが、放水角の調整等により放水距離が可変可能な放水ノズルとしても良い。
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:トンネル
12:トンネル壁面
14:監視員通路
14a:前壁
15:道路
16:放水銃装置
18:床版
20:管理用通路
22:ダクト
23:電線管
24:給水本管
25:分岐配管
28:スタンド管
30:制御弁
32:開閉レバー
33:制御弁開検出スイッチ
34:水平旋回管
36:水平旋回ジョイント
38:放水ノズル
40:垂直旋回ジョイント
42:操作ハンドル
44:給水栓
45:消火栓箱
46:固定パネル
48:通報装置パネル
50:赤色表示灯
52:発信機
54:応答表示灯
56:パネル扉
58:ポンプ起動スイッチ
60,62:プランジャ

Claims (10)

  1. トンネル延伸方向の壁面に沿っ監視員通路放水銃装置配置された非常用消火設備であって、
    前記放水銃装置は、前記監視員通路及び道路の両側から放水及び停止が操作可能な開閉レバーを備えたことを特徴とする非常用消火設備。
  2. 請求項1記載の非常用消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、
    前記監視員通路の下側のトンネル延伸方向に配設された給水配管と、
    前記監視員通路の路面上に起立配置され、前記給水配管からの分岐管が接続されたスタンド管と、
    前記スタンド管の上端に設けられ、前記開閉レバーの操作により開閉される制御弁と、
    前記制御弁の2次側に、水平回り及び垂直回りに旋回自在に設けられた放水ノズルと、
    前記放水ノズルに設けられ、旋回操作及び仰角操作を行う操作ハンドルと、
    を備えたことを特徴とする非常用消火設備。
  3. 請求項2記載の非常用消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、
    前記放水ノズル水平回りに旋回させる第1旋回部と、
    前記第1旋回部による水平回りへの旋回を固定可能な第1固定部と、
    を備えたことを特徴とする非常用消火設備。
  4. 請求項2又は請求項3記載の非常用消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、
    前記放水ノズル垂直回りに旋回させる第2旋回部と、
    前記第2旋回部による垂直回りへの旋回を固定可能な第2固定部と、
    を備えたことを特徴とする非常用消火設備。
  5. 請求項3乃至4記載の非常用消火設備に於いて、
    前記開閉レバーは前記制御弁との接合部を介して前記放水銃装置の前後に伸びた形状であることを特徴とする非常用消火設備。
  6. 請求項2記載の非常用消火設備に於いて
    前記制御弁の開閉レバー及び前記放水ノズルの操作ハンドルは、前記監視員通路の路面から高さ0.8メートル以上で1.5メートル以下の範囲に設けられたことを特徴とする非常用消火設備。
  7. 請求項1記載の非常用消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、トンネル延伸方向の所定間隔毎に少なくも1台が設けられ、
    前記放水銃装置の水平方向の放水距離は、前記所定間隔の半分を超える所定距離に設定されたことを特徴とする非常用消火設備。
  8. 請求項1記載の非常用消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、トンネル延伸方向の100メートルの設置間隔毎に少なくも1台が設けられ、
    前記放水銃装置の水平方向の放水距離は前記100メートル設置間隔の半分の50メートルを超える所定距離に設定されたことを特徴とする非常用消火設備。
  9. 請求項1記載の非常用消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、隣接する放水銃装置との放水範囲が相互に重複するように、所定間隔毎に設置されたことを特徴とする非常用消火設備。
  10. 請求項1記載の非常消火設備に於いて、
    前記放水銃装置は、放水形態を棒状放水と噴霧放水のいずれかに切替可能であることを特徴とする非常用消火設備。
JP2017160917A 2017-08-24 2017-08-24 非常用消火設備 Active JP6921683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017160917A JP6921683B2 (ja) 2017-08-24 2017-08-24 非常用消火設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017160917A JP6921683B2 (ja) 2017-08-24 2017-08-24 非常用消火設備

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019037430A JP2019037430A (ja) 2019-03-14
JP6921683B2 true JP6921683B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=65724735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017160917A Active JP6921683B2 (ja) 2017-08-24 2017-08-24 非常用消火設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6921683B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN211901914U (zh) * 2019-06-24 2020-11-10 江苏省南通龙涛水带集团有限公司 集成式高压消防水带结构及其消防水带
JP3239250U (ja) * 2022-07-29 2022-09-28 ヤマトプロテック株式会社 消火設備

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS427757Y1 (ja) * 1965-01-20 1967-04-17
JPS55109549U (ja) * 1979-01-30 1980-07-31
JPS5825471B2 (ja) * 1981-02-23 1983-05-27 能美防災工業株式会社 消火装置
JPH063636Y2 (ja) * 1987-12-28 1994-02-02 株式会社立売堀製作所 消火用放水装置
JP3165476B2 (ja) * 1991-10-03 2001-05-14 能美防災株式会社 消火装置
JP4559748B2 (ja) * 2004-02-16 2010-10-13 ニッタン株式会社 消火用液体放出ノズルの制御システム
JP6510320B2 (ja) * 2015-05-20 2019-05-08 ホーチキ株式会社 トンネル内非常用設備
JP6531006B2 (ja) * 2015-08-04 2019-06-12 能美防災株式会社 消火栓装置
CN105498131A (zh) * 2016-01-29 2016-04-20 芜湖恒威车辆装备科技有限公司 消防水炮
CN106139474A (zh) * 2016-08-05 2016-11-23 微普安全科技(徐州)股份有限公司 一种新型可调压力的高楼专用消防水炮

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019037430A (ja) 2019-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101792766B1 (ko) 스마트 화재 감지 장치
JP6510320B2 (ja) トンネル内非常用設備
KR101845009B1 (ko) 스마트 화재 감지 장치
JP2016214558A (ja) トンネル内消火栓設備
JP6718645B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火器箱
JP6921683B2 (ja) 非常用消火設備
KR20090081833A (ko) 터널 및 공동구의 방재시스템
JP2011227548A (ja) 非常覚知設備
JP5443218B2 (ja) トンネル水噴霧設備
JP5579488B2 (ja) 消火栓装置
KR102008618B1 (ko) 소방설비의 선로저항측정기
JP2022118250A (ja) 消火栓装置
JP5596440B2 (ja) 消火栓装置
JP5883087B2 (ja) 非常覚知設備
JP5815097B2 (ja) トンネル非常用設備
JP6723878B2 (ja) 消火栓収納箱
JPH10179785A (ja) スプリンクラー消火設備
JP7097476B2 (ja) 消火栓装置
JP6803432B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火器箱
JP6872057B2 (ja) 消火栓設備、消火栓装置及び消火器箱
JP7257465B2 (ja) トンネル内消火栓装置
JP7061177B2 (ja) トンネル内消火栓設備、消火栓装置及び消火器箱
JP7285282B2 (ja) 消火栓装置及び消火栓設備
JP2017152002A (ja) 非常覚知設備
JP5869634B2 (ja) 消火栓装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210506

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6921683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150