JP2011147278A - 鉛蓄電池の充電装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】充電装置10は、商用電源11から供給される交流電流を半波整流する半波整流器21と、半波整流器21により半波整流された出力電流を所定周波数の高周波電流へ変換して出力する高周波発生回路22と、高周波発生回路22より前記高周波電流が供給される誘導コイル23と、誘導コイル23に対向して配置され、誘導コイル23に発生する磁束により起電力が誘起される受電コイル24と、受電コイル24に並列に接続され、受電コイル24とともに前記所定周波数で共振回路を形成する共振コンデンサ25と、前記並列共振回路の出力電流を全波整流し、鉛蓄電池12へ供給する全波整流器27を備える。
【選択図】図1
Description
この特許文献1に開示されている鉛蓄電池への充電方法は、“1.0C以上の比較的大きな定電流による急速充電方式では、十分な充電量を充電する前に電池電圧がガス発生電圧以上となり、酸素ガス及び水素ガスが発生して充電効率の低下とともに寿命特性の低下を引き起こすという不具合”を解消することを目的としており、その充電方法は、1.0C以上の定電流により、所定の通電時間T1の間、鉛蓄電池を充電し、所定の停止時間T2の間、前記鉛蓄電池の充電を停止するパルス充電であり、前記通電時間T1を、0.005秒以上0.1秒未満の範囲に、かつ、前記停止時間T2を0.1秒未満に設定し、前記通電時間T1と前記停止時間T2とを、T1≦T2≦3T1なる関係を満足するように設定している。前記パルスは、特許文献1の新規性喪失の例外として挙げた文献(平成11年2月10日電気学会全国大会委員会発行の「平成11年電気学会全国大会講演論文集4」の“電気自動車用制御弁式鉛電池のパルス充電特性”)によると、完全な方形波として開示されている。
そこで、本発明は、簡易な装置構成でパルス充電方式を実現でき、簡単に充電電流を調整できる鉛蓄電池の充電装置を提供することを目的としたものである。
前記商用電源から供給される交流電流を半波整流する半波整流器と、前記半波整流器により半波整流された出力電流を所定周波数の高周波電流へ変換して出力する高周波発生回路と、前記高周波発生回路より前記高周波電流が供給される誘導コイルと、前記誘導コイルに対向して配置され、誘導コイルに発生する磁束により起電力が誘起される受電コイルと、前記受電コイルに並列に接続され、受電コイルとともに前記所定周波数で共振回路を形成する共振コンデンサと、前記並列共振回路の出力電流を全波整流し、前記鉛蓄電池へ供給する全波整流器を備えることを特徴とするものである。
上記構成によれば、全波整流器の高周波の出力電流はDCチョークの作用により流れ続けようとすることにより、鉛蓄電池へ出力される電流の波形は、高周波波形の包絡線の滑らかな商用電源の半サイクルの波形となり、ノイズの発生が防止される。
[基本回路]
図1は本発明の実施の形態における鉛蓄電池の充電装置の基本回路図である。
交流の商用電源11に接続される給電入力端子20と、
給電入力端子20を介して商用電源11から給電される交流電流を直流電流へと半波整流し、半波整流した直流電流を供給する半波整流器21と、
半波整流器21により半波整流された出力電流を所定周波数の高周波電流へ変換して出力する高周波発生回路22と、
高周波発生回路22より前記高周波電流が供給される誘導コイル23と、
誘導コイル23に対向して、そのギャップを調整可能に配置され、誘導コイル23に発生する磁束により起電力が誘起される受電コイル24と、
受電コイル24に並列に接続され、受電コイル24とともに前記所定周波数で並列共振回路を形成する共振コンデンサ25と、
一次巻線の両端が共振コンデンサ25の両端に接続され、一次巻線と二次巻線の巻線比により、鉛蓄電池12へ供給する充電電流(例えば、3.0C)を設定する絶縁トランス(高周波トランス)26と、
絶縁トランス26の二次巻線の両端に接続され、絶縁トランス26の出力電流を全波整流する全波整流器27と、
一端が全波整流器27のプラス出力端子に接続されたDCチョーク28と、
一方のプラス出力端子がDCチョーク28の他端に接続され、他方のマイナス出力端子が全波整流器27のマイナスの出力端子に接続された充電出力端子29により構成されている。
上記充電装置10の回路構成による作用を図2に示す特性図を参照しながら説明する。
1.充電装置10の給電入力端子20に商用電源11が接続されると、交流電流が半波整流器21へ供給され、半波整流器21で半波整流された直流電流が高周波発生回路22へ供給される。
5.全波整流器27により所定周波数の電流が全波整流されることにより、全波整流器27の出力電流の波形は、半波整流器21の半波整流後の電圧と略同様の休止する商用周波数の波形を包絡線とする高周波の波形(略商用周波数の半サイクル毎に半サイクルを空けた波形)となり、続けてDCチョーク28により電流が流れ続けようとする作用により、商用周波数の波形を包絡線とする高周波の電流が平滑されて、滑らかな半サイクルの波形となり、充電出力端子29へ出力される。
また本実施の形態によれば、絶縁トランス26により、充電対象の鉛蓄電池12の定格電流に適応して充電電流(例えば、ピーク電流で90A)を供給することができる。
[詳細回路]
高周波発生回路22について、具体的な回路構成を図3に示す。図3の高周波発生回路22は、自励式のプッシュプル回路を構成しており、後述するトランジスタ39,40の駆動回路を不要としている。
半波整流器21のプラス出力端子21aに一端が接続され、半波整流器21より直流電流が供給されるDCチョーク31と、
DCチョーク31の他端にセンタータップ23aが接続されたセンタータップ付き一次コイル33、誘導コイル23に接続された二次コイル34、および整流器21のマイナス出力端子21bにセンタータップ35aが接続されたセンタータップ付き三次コイル35からなる絶縁トランス36と、
二次コイル34の両端に並列接続され、誘導コイル23と所定周波数で共振回路を形成する共振コンデンサ37と、
前記センタータップ付き一次コイル33の一端33bと前記整流器21のマイナス出力端子21bとの間に接続された第1トランジスタ39と、
前記センタータップ付き一次コイル33の他端33cと前記整流器21のマイナス出力端子21bとの間に接続された第2トランジスタ40と、
アノードが、前記センタータップ付き一次コイル33の他端33cに接続された、例えば10mAに電流を一定とする第1定電流ダイオード41と、
カソードが、前記第1定電流ダイオード41のカソードおよび前記第1トランジスタ39のゲートに接続され、アノードが、前記整流器21のマイナス出力端子21bに接続された第1ツェナーダイオード43と、
アノードが、前記センタータップ付き一次コイル33の一端33bに接続された、例えば10mAに電流を一定とする第2定電流ダイオード42と、
カソードが、前記第2定電流ダイオード42のカソードおよび前記第2トランジスタ40のゲートに接続され、アノードが、前記半波整流器21のマイナス出力端子21bに接続された第2ツェナーダイオード44と、
アノードが、前記第1定電流ダイオード41のカソードに接続され、カソードが、前記センタータップ付き一次コイル33の他端33cに接続された第1切換えダイオード45と、
アノードが、前記第2定電流ダイオード42のカソードに接続され、カソードが、前記センタータップ付き一次コイル33の一端33bに接続された第2切換えダイオード46と、
第1トランジスタ39のゲートへ電荷を供給する第1駆動回路47と、
第2トランジスタ40のゲートへ電荷を供給する第2駆動回路48と、
第1トランジスタ39のゲートへ急速に電荷を供給する第1進み回路49と、
第2トランジスタ40のゲートへ急速に電荷を供給する第2進み回路50と、
これら部品が配置された空冷用の冷却フィン(図示せず)と
から構成されている。
前記センタータップ付き三次コイル35の一端35bに、一端が接続された第1乗換え抵抗57と、
アノードが、前記第1乗換え抵抗57の他端に接続され、カソードが、第1定電流ダイオード41のカソードおよび第1トランジスタ39のゲートに接続された第1乗換えダイオード58と
から構成され、
前記第2駆動回路48は、
前記センタータップ付き三次コイル25の他端に、一端が接続された第2乗換え抵抗59と、
アノードが、前記第2乗換え抵抗59の他端に接続され、カソードが、第2定電流ダイオード42のカソードおよび第2トランジスタ40のゲートに接続された第2乗換えダイオード60と
から構成されている。
前記センタータップ付き三次コイル35の一端35bに、一端が接続された第1進み抵抗61と、
一端が前記第1進み抵抗61の他端に接続された第1進みコンデンサ62と、
アノードが、前記第1進みコンデンサ62の他端に接続され、カソードが、前記第1定電流ダイオード41のカソードおよび第1トランジスタ39のゲートに接続された第1進みダイオード63と、
前記第1進みダイオード63のアノードと前記整流器21のマイナス出力端子21bとの間に接続された第1抵抗64と、
から構成され、
前記第2進み回路50は、
前記センタータップ付き三次コイル35の他端35cに、一端が接続された第2進み抵抗65と、
一端が前記第2進み抵抗65の他端に接続された第2進みコンデンサ66と、
アノードが、前記第2進みコンデンサ66の他端に接続され、カソードが、前記第2定電流ダイオード42のカソードおよび第2トランジスタ40のゲートに接続された第2進みダイオード67と、
前記第2進みダイオード67のアノードと前記整流器21のマイナス出力端子21bとの間に接続された第2抵抗68と
から構成されている。
平板状のフェライトコア部材71a,71c,71dの組み合わせにより構成された側面形状がコ字状の第1フェライト72と、
前記第1フェライト72に対向して配置され、平板状のフェライトコア部材71a,71c,71dの組み合わせにより構成された側面形状がコ字状の第2フェライト73と、
平板状のフェライトコア部材71bにより構成され、前記第1フェライト72の両側の各凸部を形成するフェライト72c,72dの底部にそれぞれ位置するフェライト72a,72bと前記第2フェライト73の両側の各凸部を形成するフェライト73c,73dの底部にそれぞれ位置するフェライト73a,73bとの間をそれぞれ結合する第3フェライト74(74a,74b)と、
前記第1フェライト72の両側の各凸部を形成するフェライト72c,72dに巻かれた前記誘電コイル23aと、
前記誘電コイル23aと直列接続され、前記誘電コイル23aとは逆極性となるように、前記第2フェライト73の両側の各凸部を形成するフェライト73c,73dに巻かれた前記誘導コイル23bと、
第1フェライト72および第2フェライト73を支持するアルミ製の床材75と
から形成されている。誘電コイル23aと誘導コイル23bとにより誘導コイル23が形成されている。
第1フェライト72の他方側の底部のフェライト72b−第1フェライト72の一方側の底部のフェライト72a−第1フェライト72の一方側の凸部のフェライト72c−第1フェライト72の他方側の凸部のフェライト72d−第1フェライト72の他方側の底部のフェライト72bと、
第1フェライト72の一方側の底部のフェライト72a−第1フェライト72の一方側の凸部のフェライト72c−第2フェライト73の一方側の凸部のフェライト73c−第2フェライト73の一方側の底部のフェライト73a−第3フェライト74a−第1フェライト72の一方側の底部のフェライト72aと、
第2フェライト73の一方側の底部のフェライト73a−第2フェライト73の他方側の底部のフェライト73b−第2フェライト73の他方側の凸部のフェライト73d−第2フェライト73の一方側の凸部のフェライト73c−第2フェライトの一方側の底部のフェライト73aと、
第2フェライト73の他方側の底部のフェライト73b−第2フェライト73の他方側の凸部のフェライト73d−第1フェライト72の他方側の凸部のフェライト72d−第1フェライト72の他方側の底部のフェライト72b−第3フェライト74b−第2フェライト73の他方側の底部のフェライト73bと
の4通りに形成され、これら4通りの磁束経路によって給電ユニット69から受電ユニット70へ飛ぶ磁束を最大とすることができ、電力の伝送効率を向上させることができる。
平板上のフェライトコア部材81a,81c,81dの組み合わせにより構成された側面形状がコ字状の第1フェライト82と、
第1フェライト82に対向して配置され、平板上のフェライトコア部材81a,81c,81dの組み合わせにより構成された側面形状がコ字状の第2フェライト83と、
平板状のフェライトコア部材81bにより構成され、第1フェライト82の両側の各凸部を形成するフェライト82c,82dの底部にそれぞれ位置するフェライト82a,82bと第2フェライト83の両側の各凸部を形成するフェライト83c,83dの底部にそれぞれ位置するフェライト83a,83bをそれぞれ結合する第3フェライト84(84a,84b)と、
第1フェライト82の両側の各凸部を形成するフェライト82c,82dに巻かれた受電コイル24aと、
受電コイル24aと並列接続され、受電コイル24aとは逆極性となるように、第2フェライト83の両側の各凸部を形成するフェライト83c,83dに巻かれた受電コイル24bと、
第1フェライト82および第2フェライト83を支持するアルミ製の床材85と
から形成されている。受電コイル24aと受電コイル24bとにより、受電コイル24が形成されている。
1.充電装置10が商用電源11に接続されると、交流電流が半波整流器21へ供給され、半端整流器21で整流された直流電流が高周波発生回路22のDCチョーク31に供給される。この状態では、第1トランジスタ39、第2トランジスタ40ともにオフ(非導通)状態にある。
すると、センタータップ付き一次コイル33の一端33bと第1トランジスタ39のコレクタの接続点の電圧は略0Vとなるため、第2トランジスタ40のゲートの電荷は、第2切換ダイオード46を介して、センタータップ付き一次コイルの一端と第1トランジスタ39のコレクタの接続点へと流れて放電され、第2トランジスタ40は完全にオフ(非導通)状態となり、第2トランジスタ40のゲート電圧が閾値電圧を越えることはない。
すると、センタータップ付き一次コイル33の他端33Cと第2トランジスタ40のコレクタの接続点の電圧は略0Vとなるため、第1トランジスタ39のゲートの電荷は第1切換ダイオード45を介して、センタータップ付き一次コイル33の他端33Cと第2トランジスタ40のコレクタの接続点へと流れ、放電され、第1トランジスタ39は完全にオフ(非導通)状態となり、第1トランジスタ39のゲート電圧が閾値電圧を越えることはない。
このように、第1トランジスタ39と第2トランジスタ40が交互にオン(導通)状態となり、その毎に、一次コイル33に流れる電流の向きは逆になる。
10.給電ユニット69に対向する受電ユニット70においては、誘導コイル23に発生する磁束により、誘導コイル23の周波数に共振する受電コイル24に大きな起電力が発生する。
11 商用電源
12 鉛蓄電池
21 半波整流器
22 高周波発生回路
23 誘導コイル
24 受電コイル
25 共振コンデンサ
26 絶縁トランス
27 全波整流器
28 DCチョーク
Claims (4)
- 商用電源を使用して鉛蓄電池を充電する充電装置であって、
前記商用電源から供給される交流電流を半波整流する半波整流器と、
前記半波整流器により半波整流された出力電流を所定周波数の高周波電流へ変換して出力する高周波発生回路と、
前記高周波発生回路より前記高周波電流が供給される誘導コイルと、
前記誘導コイルに対向して配置され、誘導コイルに発生する磁束により起電力が誘起される受電コイルと、
前記受電コイルに並列に接続され、受電コイルとともに前記所定周波数で共振回路を形成する共振コンデンサと、
前記並列共振回路の出力電流を全波整流し、前記鉛蓄電池へ供給する全波整流器
を備えることを特徴とする鉛蓄電池の充電装置。 - 前記全波整流器から前記鉛蓄電池へは、DCチョークを介して充電すること
を特徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池の充電装置。 - 前記共振回路と前記全波整流器との間に、絶縁トランスを配置し、前記絶縁トランスの一次巻線と二次巻線の巻線比により、前記鉛蓄電池へ供給する電流を設定すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の鉛蓄電池の充電装置。 - 前記誘導コイルと受電コイルとの間隔を可変することにより、前記鉛蓄電池へ供給する電流を可変すること
を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の鉛蓄電池の充電装置。
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