JP2011140595A - 熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物およびその成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物に、優れた離型性や、アンチブロッキング性を与えることを目的とする。
【解決手段】実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜30質量部と、を含有する樹脂組成物であって、前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、デカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度[η]が0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲にある、樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、融点を有さない熱可塑性樹脂と4-メチル-1-ペンテン系重合体とを含有する樹脂組成物、およびその成形品に関する。
熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂には、その成形品に求められる物性を得るために添加剤が加えられることがある(例えば特許文献1を参照)。なかでも、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂は、一般的に成形性が悪いことが多い。例えば、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂は、柔軟性などの特性を有している一方で、粘着性が高いため、成形性がよくないことがある。したがって、添加剤の添加により、樹脂特性をコントロールすることが求められる。
例えば、融点を有さない熱可塑性樹脂の一つであるゴム変性スチレン系樹脂に、各種添加剤を添加して、成形加工性や流動性を高めようとする技術が報告されている(例えば特許文献2を参照)。各種添加剤として、粘着抑制や金型離型性を付与するためのアンチブロッキング剤(以下AB剤という)である無機質微粉末、例えば、シリカ、ゼオライト、タルク、炭酸カルシウム、珪藻土等の微粉末;飽和あるいは不飽和高級脂肪酸アミド、飽和あるいは不飽和アルキレンビスアミド、または脂肪酸モノグリセライド等の脂肪酸系離型剤;あるいはこれらを組み合わせなどがある。
ところが、充分な粘着抑制や金型離型性を得るために、熱可塑性樹脂に多量の添加剤を添加すると、ベースとなる熱可塑性樹脂との相溶性が悪化したり、熱可塑性樹脂本来の特性を阻害したりすることがあった。したがって、前記添加剤の添加量は、樹脂特性を損なわない範囲に限られ、充分な粘着抑制や金型離型性を得ることが困難であった。また、低分子量の成分が高温により油煙や臭気を発する問題、さらに、成形品においてはブリードアウトの問題もあった。
そのため、融点を有さない熱可塑性樹脂に添加することで、成形品のブロッキングを防止し、流動性や離型性を付与する添加剤が望まれている。
一方、ポリイソブチレンを、熱可塑性樹脂の樹脂改質剤として用いることが報告されている(例えば特許文献3を参照)。
特開平8−302087号公報 特開平11−256002号公報 特開2002−219710号公報
実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂に、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂を配合することで流動性や離型性を高めて、ペレットやマスターバッチを得ることが考えられる。そのためには、溶融混練時に両者の粘度をある範囲に調節する必要があり;かつ溶融混練温度を樹脂の分解温度以下に保って、熱可塑性樹脂の分解を抑制する必要がある。
ところが、分解温度以下の温度条件下では、混練が困難なことがあり;特に、粘着力の高いゴム状樹脂の中には、加圧条件下による混練や、複数回の混練、或いは高温での混練が必要な場合がある。このような条件下で溶融混練を行うと、樹脂の分解が引き起こされて分子量が低下するなど、ベース樹脂の物性を悪化させることがある。このように、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂は、一般的な熱可塑性樹脂と比べて、混練に要する設備や技術が特殊とならざるを得ず、当該熱可塑性樹脂の加工性の改善が求められている。
上記の通り、ゴム状物質のもつ特性を維持しながら、取り扱い性及び成形時の金型離型性に優れる樹脂組成物は、未だに得られていないのが実状である。そこで本発明は、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物であって、簡便な溶融混練によって得ることができ、かつ当該樹脂が有する特性を維持しながら優れた金型離型性、粘着コントロール性を有し、相溶性もよく、着色が抑制された樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)に、特定の4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)を添加することにより、前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の第一は、例えば以下の[1]〜[7]に示される樹脂組成物およびその成形品である。
[1]実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜30質量部と、を含有する樹脂組成物であって、
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、デカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度[η]が、0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲にある、樹脂組成物。
[2]前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の全構成単位に対する、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の割合が50〜100重量%であり、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数が2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位の合計割合が0〜50重量%であり、
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、1.0〜5.0の範囲にあり、
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、示差走査熱量計で測定した融点(Tm)が、120〜245℃の範囲にあり、
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の臨界表面張力が、22〜28mN/mの範囲にある、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、より高分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体を熱分解することにより製造されるか、またはメタロセン触媒による4-メチル-1-ペンテンの重合により製造される、[1]または[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記熱可塑性樹脂(A)は、実質的に融点を有さない熱可塑性エラストマーである、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]前記熱可塑性樹脂(A)がブチル系ゴムを含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]前記熱可塑性樹脂(A)がポリイソブチレンを含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物の成形品。
本発明の第二は、例えば以下の[8]に示されるマスターバッチである。
[8]実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)とを含む樹脂組成物用のマスターバッチであって、
前記熱可塑性樹脂(A)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜100質量部とを含有し、
前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、デカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度[η]が、0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲にあるマスターバッチ。
本発明の樹脂組成物は、融点を有さない熱可塑性樹脂を含みつつ、優れた成形加工性および離型性を有する。また、本発明の樹脂組成物に含まれる4-メチル-1-ペンテン系重合体の量や種類を調整することで、粘着性を制御することができる。したがって、本発明の樹脂組成物は、比較的容易にペレット化することができ、高濃度のマスターバッチとすることができる。本発明の樹脂組成物の成形物は、優れた金型離型性及び粘着抑制効果を有する。
以下、本発明について具体的に説明する。本発明の樹脂組成物は、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)と、を含有する。
実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)について
実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)とは、示差走査熱量計(DSC)で測定される融点(Tm)の融解エンタルピー(ΔH)が、実質的に観測されない熱可塑性樹脂をいう。融解エンタルピー(ΔH)が実質的に観測されないとは、ΔHが好ましくは10J/g以下、更に好ましくは5J/g以下であることをいう。実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)はゴム弾性を有し、本発明の効果が有利に発揮される。
実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)は熱可塑性エラストマーであることが好ましく、より具体的には、オレフィン系ゴムを含むことが好ましい。オレフィン系ゴムの例には、ブチル系ゴムが含まれる。オレフィン系ゴムおよびブチル系ゴムについての定義、製法については周知であり、たとえば「実用プラスチック事典」(実用プラスチック事典 編集委員会編、株式会社産業調査会発行)、「ゴムの性質と加工」(高分子工学講座 高分子学会編、地人書館発行)などの刊行物に記載されている。
実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)は、1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
熱可塑性樹脂(A)であるブチル系ゴムは特に制限されず、従来公知のブチルゴムを使用することができ、ポリイソブチレンが好ましく例示される。ポリイソブチレンは、イソブチレン、工業的に通常ナフサクラッキングの際に得られるC4留分からブタジエンを除いたブタン−ブテン留分、またはこれらの混合物を重合して得られる粘稠ポリマーである。重合は、塩化アルミニウム、三ふっ化ホウ素、シリカ・アルミナ、陽イオン交換樹脂のような酸性触媒、特にフリーデルクラフツ型触媒の存在下で行うことが好ましい。
ポリイソブチレンの粘度平均分子量は、好ましくは5×10〜4×10であり、より好ましくは4×10〜4×10である。粘度平均分子量が上述範囲より小さいポリイソブチレンは、本発明の樹脂組成物を成形するときにブロッキングやブリードを引き起こすことがある。粘度平均分子量が上述範囲より大きいポリイソブチレンは、硬すぎて取り扱いが困難である。ポリイソブチレンは、粘度平均分子量の範囲内にある限り2種またはそれ以上を併用することもできる。粘度平均分子量は、例えば以下の公知の方法にて求めることができる(BASF TECHNICAL INFORMATION TI/EVO 1417e 2009年1月版)。
ポリイソブチレンの好ましい例には、イソブチレン単独重合体、イソブチレン・イソプレン共重合体などが含まれる。なかでも、イソブチレン単独重合体が好ましく用いられる。このようなポリイソブチレンは市販されており、例えば商品名オパノール(BASFジャパン(株))、ハイモール(新日本石油(株))などを挙げることができ、本発明において特に好ましく用いることができる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)について
本発明の樹脂組成物に含まれる4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、デカリン溶媒中で135℃で測定した極限粘度[η]が0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲にあることを特徴とする。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の全構成単位のうち、4-メチル−1−ペンテンから導かれる構成単位の割合は50〜100重量%、好ましくは60〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%であり;4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数が2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位の合計割合は0〜50重量%、好ましくは0〜40重量%、より好ましくは0〜30重量%である。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のオレフィンの例には、直鎖状または分岐状のα-オレフィン、環状オレフィン、芳香族ビニル化合物、共役ジエン、非共役ポリエン、官能化ビニル化合物などが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる直鎖状のα-オレフィンの具体例には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のα-オレフィンが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる分岐状のα-オレフィンの具体例には、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの、好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のα−オレフィンが含まれる。
環状オレフィンの具体例には、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5-メチル-2-ノルボルネン、テトラシクロドデセン、ビニルシクロヘキサンなどの炭素原子数3〜20、好ましくは5〜15のものが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる芳香族ビニル化合物の例には、スチレン、およびα-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、o,p-ジメチルスチレン、o-エチルスチレン、m-エチルスチレン、p-エチルスチレンなどのモノまたはポリアルキルスチレンが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる共役ジエンの例には、1,3-ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、1,3-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-オクタジエンなどの、炭素原子数4〜20、好ましくは4〜10のものが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる非共役ポリエンの例には、1,4-ペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、1,5-ヘキサジエン、1,4-オクタジエン、1,5-オクタジエン、1,6-オクタジエン、1,7-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、4-エチリデン-8-メチル-1,7-ノナジエン、4,8-ジメチル-1,4,8-デカトリエン(DMDT)、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペンル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエンなどの、炭素原子数5〜20、好ましくは5〜10のものが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる官能化ビニル化合物の例には、水酸基含有オレフィン;ハロゲン化オレフィン;アクリル酸、プロピオン酸、3-ブテン酸、4-ペンテン酸、5-ヘキセン酸、6-ヘプテン酸、7-オクテン酸、8-ノネン酸、9-デセン酸などの不飽和カルボン酸類;アリルアミン、5-ヘキセンアミン、6-ヘプテンアミンなどの不飽和アミン類;(2,7-オクタジエニル)コハク酸無水物、ペンタプロペニルコハク酸無水物、および上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸無水物基に置き換えた化合物などの不飽和酸無水物類;上記不飽和カルボン酸類にある化合物の例示において、カルボン酸基をカルボン酸ハライド基に置き換えた化合物などの不飽和カルボン酸ハライド類:4-エポキシ-1-ブテン、5-エポキシ-1-ペンテン、6-エポキシ-1-ヘキセン、7-エポキシ-1-ヘプテン、8-エポキシ-1-オクテン、9-エポキシ-1-ノネン、10-エポキシ-1-デセン、11-エポキシ-1-ウンデセンなどの不飽和エポキシ化合物類などが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる水酸基含有オレフィンは、水酸基含有のオレフィン系化合物であれば特に制限はないが、例えば末端水酸化オレフィン化合物である。末端水酸化オレフィン化合物の具体例には、ビニルアルコール、アリルアルコール、水酸化-1-ブテン、水酸化-1-ペンテン、水酸化-1-ヘキセン、水酸化-1-オクテン、水酸化-1-デセン、水酸化-1-ドデセン、水酸化-1-テトラデセン、水酸化-1-ヘキサデセン、水酸化-1-オクタデセン、水酸化-1-エイコセンなどの、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状の水酸化α-オレフィン;および水酸化-3-メチル-1-ブテン、水酸化-4-メチル-1-ペンテン、水酸化-3-メチル-1-ペンテン、水酸化-3-エチル-1-ペンテン、水酸化-4,4-ジメチル-1-ペンテン、水酸化-4-メチル-1-ヘキセン、水酸化-4,4-ジメチル-1-ヘキセン、水酸化-4-エチル-1-ヘキセン、水酸化-3-エチル-1-ヘキセンなどの、好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状の水酸化α-オレフィンが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれるハロゲン化オレフィンは、例えば塩素、臭素、ヨウ素等周期表第17族原子を有するハロゲン化α-オレフィンである。ハロゲン化α-オレフィンの例には、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化-1-ブテン、ハロゲン化-1-ペンテン、ハロゲン化-1-ヘキセン、ハロゲン化-1-オクテン、ハロゲン化-1-デセン、ハロゲン化-1-ドデセン、ハロゲン化-1-テトラデセン、ハロゲン化−1−ヘキサデセン、ハロゲン化−1−オクタデセン、ハロゲン化−1−エイコセンなどの炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の直鎖状のハロゲン化α-オレフィンが含まれ;ハロゲン化-3-メチル-1-ブテン、ハロゲン化-4-メチル-1-ペンテン、ハロゲン化-3-メチル-1-ペンテン、ハロゲン化-3-エチル-1-ペンテン、ハロゲン化-4,4-ジメチル-1-ペンテン、ハロゲン化-4-メチル-1-ヘキセン、ハロゲン化-4,4-ジメチル-1-ヘキセン、ハロゲン化-4-エチル-1-ヘキセン、ハロゲン化-3-エチル-1-ヘキセンなどの好ましくは5〜20、より好ましくは5〜10の分岐状のハロゲン化α−オレフィンが含まれる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の構成単位として含まれる、4-メチル-1-ペンテン以外のオレフィン類は、1種類であってもよく、2種類以上の組み合わせであってもよい。4-メチル-1-ペンテン以下のオレフィン類として、特に、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、ビニルシクロヘキサン、スチレンなどが好適でありうる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、デリカン溶媒中で135℃で測定した極限粘度[η]は、0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲であり、好ましくは0.02〜0.45dl/gの範囲であり、より好ましくは0.03〜0.40dl/gの範囲である。この範囲の極限粘度[η]を有する4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、低分子量領域成分の含有量が少なく、樹脂改質剤として用いた場合に、成形品のベタつきを抑えることができ;さらに、高分子量成分の含有量が少なく、成形品中での分散性にも優れ、力学特性への影響が小さくなる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜5.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜4.5であり、さらに好ましくは1.0〜4.5であり、特に好ましくは1.0〜4.0である。Mw/Mnが上記範囲内であると、本発明の樹脂組成物において熱可塑性樹脂(A)の特性を損なうことなく、優れた離型効果を発現する。
このような4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の分子量分布は、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)を、より高分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体を熱分解して製造したり;チーグラー触媒、また、メタロセン触媒を用いて4-メチル-1-ペンテンを重合して製造したりして得ることができる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、その分子量と極限粘度[η]とが、下記式(I)で示される関係を満たすことが好ましい場合がある。
Figure 2011140595
上記式(I)における[η]は、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)のデカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度(dl/g)である。上記式(I)におけるAは、4−メチル−1−ペンテン系重合体(B)中の成分のうち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算の分子量が1000以下である成分の含有割合(質量%)である
上記式(I)の条件を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)を含む本発明の樹脂組成物は、べたつきが抑制されており、その成形品(フィルムなど)の離型性が高く、また成形品の力学特性も損なわれない。
上記式(I)の関係を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、メタロセン触媒を用いて4-メチル-1-ペンテン製造して得ることが好ましい。メタロセン触媒を用いると、分子量分布の狭い重合体が得やすく、溶媒分別による精製をしなくても、式(I)の関係を満たす4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が得られることが多いからである。
一方、加工性・作業性向上等の用途においては、ベース樹脂との相溶性に優れる熱分解品を用いるのが好ましい。
本発明の樹脂組成物を、成形機によって溶融混練するときに溶融状態とすると、熱可塑性樹脂(A)よりも分子量が低い4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、成形機のスクリュー、バレル、ダイなどの内壁面近傍に局在すると予測される。それにより、スクリュー、バレル、ダイなどの内壁面に作用するせん断力が低減される。つまり、混練に必要なトルクを大幅に低減することができる(内滑効果)。さらには、ダイなどから成形体が固化する過程においても、局在状態が維持されることにより、成形品の表層に4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が偏在しやすくなり、成形品の離型性が高まるものと考えられる。しかしながら、離型性が高まったとしても、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)そのものがブロッキングしたり、成形品の力学物性が損なわれないようにするためには、適度な分子量と分子量分布をもつことが重要となる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、示差走査熱量計で測定される融点(Tm)は、120〜245℃であることが好ましく、より好ましくは130〜240℃であり、さらに好ましくは140〜230℃である。融点(Tm)がこの範囲にあると、樹脂改質剤として用いた場合の成形加工性と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の保存時の耐ブロッキング性のバランスに優れる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が4-メチル-1-ペンテン単独重合体である場合には、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の融点は、数平均分子量(Mn)に依存する。例えば、4-メチル-1-ペンテン単独重合体の分子量を低くすれば、得られる重合体の融点を低く制御できる。一方、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が4-メチル-1-ペンテンと炭素原子数2〜20のオレフィンとの共重合体である場合には、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の融点は、数平均分子量(Mn)の大きさに依存するとともに、4-メチル-1-ペンテンに対する炭素原子数2〜20のオレフィンの含有量、およびその種類により制御できる。例えば、4-メチル-1-ペンテンに対するオレフィンの含有量が増加すると、得られる重合体の融点が低くなる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、臨界表面張力が22〜28mN/mであることが好ましく、より好ましくは23〜27.5mN/mであり、さらに好ましくは24〜27.5mN/mであり、特に好ましくは24.5〜27.5mN/mである。臨界表面張力がこの範囲にあると、成形品に優れた離型性を付与できる。このような臨界表面張力は、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)における、4-メチル-1-ペンテンの構成単位の割合に依存する。前記好適な臨界表面張力を得るには、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)における4-メチル-1-ペンテンの含有量を、50〜100重量%、好ましくは60〜100重量%、より好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは80〜100重量%とする。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、1H-NMRにより算出される末端二重結合量は、1000炭素あたり0.001個以上100個以下であることが好ましく、より好ましくは0.001個以上10個以下であり、さらに好ましくは0.001個以上1個以下である。4-メチル-1-ペンテン系重合体中の末端二重結合量が多いと、熱による樹脂の着色を引き起こすことがある。このような末端二重結合量は、特に制限はないが、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)を製造する方法としては、メタロセン触媒により4-メチル-1-ペンテンを重合して製造するのが好ましい。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の製造方法について説明する。4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、オレフィンモノマーを重合して直接製造してもよく;より高分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体を熱分解して製造してもよい。4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、4-メチル-1-ペンテン系重合体を溶媒に対する溶解度の差で分別する溶媒分別で精製されていてもよく、あるいは沸点の差で分取する分子蒸留で精製されていてもよい。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の製造は、従来公知の触媒、例えばマグネシウム担持型チタン触媒、国際公開第01/53369号パンフレット、国際公開第01/27124号パンフレット、特開平3-193796号公報あるいは特開平02-41303号公報中に記載のメタロセン触媒などを用いて行うことができる。
さらに、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、高分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体を熱分解することで製造することもできる。高分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体を熱分解するときの分解温度、分解時間を制御することで、分子量、極限粘度[η]などを所望の範囲に調整する。
樹脂組成物について
本発明の樹脂組成物は、実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)とを含む。熱可塑性樹脂(A)100質量部に対して、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜30重量部を含むことが好ましく、0.1〜20重量部含むことがより好ましく、0.2〜10重量部含有ことがさらに好ましい。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、ポリオレフィン骨格を有するオリゴマーであり、しかも側鎖に分岐構造をもつかさ高い骨格を有している。そのため、脂肪酸アミドなどの他の添加剤と比較して、オレフィン系ゴムまたはオレフィン系樹脂と相溶しやすい。特に、骨格が類似するポリブテン系樹脂との適度な相溶性を有する。そのため、熱可塑性樹脂(A)がブチル系ゴムなどである場合には特に、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)と熱可塑性樹脂(A)とが相溶しやすい。
両者の相溶性が適度に高いと、熱可塑性樹脂(A)に大量の4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)を添加した場合も、混練の均一性を保ちながら、熱可塑性樹脂(A)の本来の特性が阻害されることを極力抑えることができる。さらに、経時によるブリードアウトが発生しにくく、臭気や煙の発生も特に問題になりにくい。
また、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は透明であるため、熱可塑性樹脂(A)の透明性を阻害しない。
本発明の樹脂組成物は、本発明の目的および効果を損なわない範囲で、必要に応じて任意の添加剤を、その有効発現量含んでいてもよい。任意の添加剤の例には、臭素化ビスフェノール、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、トリフェニルホスフェート、ホスホン酸アミドおよび赤燐などのような難燃剤;三酸化アンチモンおよびアンチモン酸ナトリウムなどのような難燃助剤;燐酸エステルおよび亜燐酸エステルなどのような熱安定剤;ヒンダードフェノールなどのような酸化防止剤;石油樹脂などのような相溶化剤;耐熱剤;耐候剤;光安定剤;離型剤;流動改質剤;着色剤;顔料;滑剤;帯電防止剤;結晶核剤;可塑剤および発泡剤などが含まれる。
本発明の樹脂組成物は、任意の方法で製造することができる。例えば、熱可塑性樹脂(A)と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)と、その他の任意成分とを、同時にまたは任意の順序で、タンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、単軸或いは二軸の押出機などで混合して、本発明の樹脂組成物が製造されうる。
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、ポリオレフィン系ワックスと比較して融点が高いため、混練温度が高い場合でも4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)自身が分解しにくい。さらには、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、熱可塑性樹脂(A)の分解をも抑制することができる(後述の実施例と比較例を参照)。つまり、本発明の樹脂組成物を、例えば高温かつ高圧条件下で混練した場合であっても、熱可塑性樹脂(A)の分解が抑制されうる。熱可塑性樹脂(A)の分解抑制メカニズムは限定されないが、4-メチル-1-ペンテン系重合体が熱可塑性樹脂(A)を適度に被覆した状態で混練されるため、表面に被覆された4-メチル-1-ペンテン系重合体がせん断エネルギーの発生を抑制して、熱可塑性樹脂(A)の分解を抑制していると推察される。
さらに、本発明の樹脂組成物を成形機にて溶融混練すると、低分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は溶融して、成形機のスクリュー、バレル、ダイなどの内壁面に近傍に局在すると考えられる。それにより、スクリュー、バレル、ダイなどに作用するせん断が低減されると考えられる。つまり、混練に必要なトルクを大幅に低減することができる。
また、ダイなどから成形品が固化する過程においても、局在状態が維持されることにより、成形品の表層に4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が存在し易くなり、成形品の離型性が高まるものと考えられる。
樹脂組成物の成形品について
本発明の樹脂組成物の成形品は、樹脂組成物を押出成形法、射出成形法、溶液流延法等といった公知の成形方法により成形することにより得られ、特に押出成形法により成形することが好ましい。このような成形法では、成形温度が150〜260℃、好ましくは200〜250℃で成形するのが好ましい。また、押出成形、射出成形、溶液流延などの一次成形で得た成形品を、さらにブロー成形、延伸などの方法で加工した成形品であってもよい。たとえば、樹脂組成物をTダイ押出成形法などによりシート状に成形し、さらに一軸延伸あるいは二軸延伸してもよい。
また、本発明の樹脂組成物成形品の形状は特に制限されず、接着剤、シーラントのような不定形、シート状、フィルム状、パイプ、チューブ、窓枠・住宅部材等の異形品、ラミネート等でありうる。好ましくは、シート状、フィルム状、パイプ、チューブ、特に好ましくはシート、フィルム状である。
さらに、本発明の樹脂組成物の成形加工は、本発明の樹脂組成物を直接成形してもよいし;成形機に提供されたマスターバッチに、熱可塑性樹脂(A)を追添加しながら成形してもよい。つまり、マスターバッチには、所望の量よりも多量の4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が含まれている。例えば、マスターバッチには、前記熱可塑性樹脂(A)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜100質量部とが含有されうる。
マスターバッチを用いれば、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)が、熱可塑性樹脂(A)中に、より確実に分散する場合がある。より確実な分散により、樹脂組成物の離型性などがより確実に向上する。また、所定量の4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)を熱可塑性樹脂(A)に1段階で溶融混練しようとすると、成形機の吐出量が安定せず、生産性にも問題が生じる場合があった。そのような場合には、マスターバッチを用いて、本発明の樹脂組成物の成形物を得るとよい。マスターバッチは、ペレットなどとして保管されうる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1]4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)の合成
4-メチル-1-ペンテン系ポリマー(三井化学社製DX820)を、連続熱分解装置(単軸押出機スクリュー径:20mmφ、L/D=24、熱分解機容量:21.1mmφ×1769mm))を用いて熱分解した。具体的には、連続熱分解装置で溶融混練(シリンダー温度:405℃、フィード量:2.6kg/hr)して、窒素を流通させながら、410℃に加熱した。その後、常温まで冷却することにより、4-メチル-1-ペンテン系ポリマーの熱分解物を得た。
極限粘度[η]=0.14dl/g

4-メチル-1-ペンテン構成単位=95.9wt%、C10構成単位=4.1wt% Mw=14900、Mn=3290、Mw/Mn=4.53
融点=215℃
臨界表面張力=25.4mN/m
末端二重結合量L=3.6個/1000炭素
[合成例2]4-メチル-1-ペンテン系重合体(B2)の合成
4-メチル-1-ペンテン系ポリマー(三井化学社製DX310)を、上記と同様の方法で熱分解し、4-メチル-1-ペンテン系ポリマーの熱分解物を得た。
極限粘度[η]=0.15dl/g

4-メチル-1-ペンテン構成単位=86.1wt%、C16およびC18構成単位=13.9wt% Mw=18300、Mn=3660、Mw/Mn=4.99
融点=208℃
臨界表面張力=25.1mN/m
末端二重結合量L=5.7個/1000炭素
[合成例3]4-メチル-1-ペンテン系重合体(B3)の合成
[触媒溶液の調製]
充分に窒素置換したガラス製フラスコに、イソプロピル(3-t-ブチル-5-メチルシクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド 1μmolを加えた。さらに、助触媒としてMMAO(製品名MMAO−3A、東ソー・ファインケム社製)のヘキサン溶液を、Al原子換算で0.5mmolを添加することにより触媒溶液を得た。
[重合]
撹拌器を備え、充分に窒素置換した内容積1リットルのガラス製オートクレーブに、デカン567ml、4-メチル-1-ペンテン180ml、デセン3mlを装入し、これに水素(6リットル/時間)を流通させ、30℃で10分間放置した。その後、トリイソブチルアルミニウム0.375mmol、引き続き、上記調製した触媒溶液を加えて、重合を開始した。水素(6リットル/時間)を連続的に供給し、常圧下、30℃で1時間重合を行った後、少量のメタノールを添加し重合を停止した。重合液を4リットルのメタノール/アセトン混合液(体積比4/1)に注ぎ込み、濾過により重合体を回収した。得られた重合体は減圧下80℃で10時間乾燥し、13.1gの重合体が得られた。
極限粘度[η]=0.11dl/g

4-メチル-1-ペンテン構成単位=97.5wt%、C10構成単位=2.5wt% Mw=12000、Mn=5740、Mw/Mn=2.09
融点=208℃
臨界表面張力=26.3mN/m
末端二重結合量L=0.2個/1000炭素
合成例1〜3で得られた4-メチル-1-ペンテン系重合体の各物性を、以下の手順で測定した。
[組成]
13C-NMRスペクトルの解析により求めた。
[極限粘度]
デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した。サンプル約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/Cの値を極限粘度として求めた。
[η]= lim(ηsp/C) (C→0[分子量])
[分子量および分子量分布]
重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、GPC測定から求めた。測定は以下の条件で行った。また、重量平均分子量と数平均分子量は、市販の単分散標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し、下記の換算法に基づいて求めた。
装置 : ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC2000型(Waters社製)
溶剤 : o−ジクロロベンゼン
カラム: TSKgelカラム(東ソー社製)×4
流速 : 1.0 ml/分
試料 : 0.15mg/mL o−ジクロロベンゼン溶液
温度 : 140℃
分子量換算 : PS換算/汎用較正法
なお、汎用較正の計算には、以下に示すMark−Houwink粘度式の係数を用いた。
ポリスチレン(PS)の係数:KPS=1.38×10−4,aPS=0.70
ポリエチレン(PE)の係数:KPE=5.06×10−4,aPE=0.70
[融点]
示差走査型熱量計(Diamond DSC、パーキンエルマー社製)を用いて行い、試料約5mgをアルミパンに詰めて10℃/分で280℃まで昇温し;280℃で5分間保持し;10℃/分で30℃まで冷却し;30℃で5分間保持した後;10℃/分で280℃まで昇温する際の吸熱ピークを融点とする。
[臨界表面張力]
臨界表面張力測定用の試験サンプルを以下の手順で調製した。4-メチル-1-ペンテン系重合体を、SUSプレート上にキャスティングした。キャスティングは、窒素雰囲気下、250℃×5分の条件にて、4-メチル-1-ペンテン系重合体をSUSプレート上に加熱溶融し、その後、常温に戻して固化させて行った。得られた試験サンプルの表面について、臨界表面張力を測定した。
画像処理式・固液界面解析システム(協和界面科学社製 Dropmaster 500)を用いて、23℃,50%RHの雰囲気下で、4種類のぬれ張力試験用混合液((エチレングリコールモノエチルエーテル/ホルムアミド混合液、各混合液の表面張力は31、34、37、40mN/m)を、試験サンプルの表面に滴下し;接触角を測定した。5枚の試験サンプルについて接触角の測定を行い、その平均値を求めた。
この接触角の平均値θから算出されるcosθ(Y軸)と、試験用混合液の表面張力(X軸)とから得られる点(5個以上)を、X−Y座標にプロットし;これらの点の最小二乗法より得られる直線と、cosθ=1との交点に対応する表面張力(X軸)を、臨界表面張力(mN/m)とした。
[末端二重結合量L]
4-メチル-1-ペンテン系重合体のH−NMRスペクトラムを、日本電子製JNM−ECX400P型核磁気共鳴装置を用いて得た。試料20mgをNMRサンプル管(5mmφ)中で重水素化o-ジクロロベンゼン約0.5mlに完全に溶解させた後、120℃にて測定した。4-メチル-1-ペンテン系重合体が有する末端二重結合は、ビニル型、ビニリデン型、2置換内部オレフィン型および3置換内部オレフィン型の二重結合に分類され、その総量をH-NMRスペクトラムから算出した。
4-メチル-1-ペンテン系重合体をH-NMRにより測定を行うと、ビニル基に由来する3プロトン分のピークのうち、2プロトン分のピーク(H1)が4.8〜5.0ppm付近、残りの1プロトン分(H1’)が5.7〜5.9ppm付近に観測される。またビニリデン基に由来する2プロトン分のピーク(H2)が4.7ppm付近に観測される。さらに2置換内部オレフィンに由来する2プロトン分のピーク(H3)が5.2〜5.4ppm付近に、3置換内部オレフィンに由来する1プロトン分のピーク(H4)が5.0〜5.2ppm付近に観測される。
全プロトンの積分値をHaとした場合、末端二重結合量L(個/1000炭素)は、L={2×(H1 + H1’) + 3×(H2+H3) + 6×H4}×1000/3Ha より計算される。
[実施例1]
ポリイソブチレン樹脂(オパノール B100;BASF社製、粘度平均分子量:Mv:11×10)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)5質量部とを、ミキサー試験機(ラボプラストミル4C150:東洋精機製作所製)を用いて、240℃にて20分間、60rpmにて溶融混練し、ポリイソブチレン樹脂(A)/4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の樹脂組成物を得た。
[実施例2]
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)の配合量を10重量部とした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。
[実施例3]
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)の代わりに、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B2)を配合したこと以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。
[実施例4]
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)の代わりに、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B3)を配合したこと以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。
実施例1〜4で得られた樹脂組成物の物性を、以下の手法で評価または測定した。それらの結果を表1に示す。
[金型離型性]
混練した樹脂組成物について、混練試験機の金型からの剥離性を、以下の基準で評価した。
容易:金型からの剥離が容易であり、金型やスクリューへの樹脂残りがない
難:樹脂組成物が水あめ状となるか、金型やスクリューへの樹脂残りがあるため、金型からの剥離が困難
[ブロッキング性]
混練した樹脂組成物について、ブロッキング性を、以下の基準で評価した。
○:塊同士のブロッキングが少なく、分離が容易
×:塊同士のブロッキングが激しく、分離が困難
[相溶性]
混練した樹脂組成物について、前処理として、トリミングした後、RuO染色を行い、超薄切片を作製後、カーボン補強した。前処理したサンプルについて、透過型電子顕微鏡(日立ハイテク製H−7650)を用い、30μm×30μmの範囲に存在する4-メチル-1-ペンテン系重合体の分散状態を観察した。
◎:観察される全ての分散体の分散粒子径(扁平体の場合は長軸の長さ)が1μm未満
○:分散粒子径(扁平体の場合は長軸の長さ)が1μm以上3μm未満である分散体が存在する
△:分散粒子径(扁平体の場合は長軸の長さ)が3μm以上7μm未満である分散体が存在する
×:分散粒子径(扁平体の場合は長軸の長さ)が7μm以上である分散体が存在する
[透明性]
混練した樹脂組成物について、相溶性の指標である透明性を目視にて、以下の基準で評価した。
○:透明、且つ均一であったもの
×:不透明で白濁したもの
[着色]
混練した樹脂組成物について、着色度合いを目視にて、以下の基準で評価した。
○:熱による変色または着色が少なく、無色に近いもの
×:熱による変色または着色があり、茶色を呈するもの
[ピーク分子量]
混練前後における組成物の分子量を、前述の4-メチル-1-ペンテン系重合体の分子量および分子量分布の測定におけるクロマトグラムと同様のクロマトグラムを用いて、単分散ポリスチレンを基準として換算したときのピーク分子量を求めた。
Figure 2011140595
[比較例1]
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)を配合しなかったこと以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。なお、樹脂混練後の粘度が著しく低下し、また熱による着色が見られた。
[比較例2]
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)の代わりに、ポリエチレンワックス(三井ハイワックス200P(三井化学(株))を配合したこと以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。なお、樹脂混練後の粘度が著しく低下し、また樹脂の透明性が失われていた。
[比較例3]
4-メチル-1-ペンテン系重合体(B1)の代わりに、脂肪酸ワックス(モンタン酸エステル)を配合したこと以外は、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を得た。なお、樹脂混練後の粘度が著しく低下し、また熱による顕著な着色が見られた。
比較例1〜3で得られた樹脂組成物の物性を、実施例と同様の手法で、評価または測定した。それらの結果を表2に示す。
Figure 2011140595
表1に示されるように、4-メチル-1-ペンテン系重合体を含有するポリイソブチレン樹脂は、金型からの剥離性がよく、ブロッキングが抑制されている。また、よく相溶しているため、透明性も高い。さらには、実施例1〜3では、ポリイソブチレン樹脂の分解がほぼ抑制されていることがわかる。
一方、表2に示されるように、添加剤を含まない比較例1、ポリエチレンワックスを含む比較例2、脂肪酸ワックスを含む比較例3では、いずれも金型剥離性が改善されず、ブロッキングもみられた。さらに、ポリイソブチレン樹脂が熱分解を受けており、着色していることがわかる。
本発明の樹脂組成物は、融点を有さない熱可塑性樹脂、例えばゴム状樹脂を含みながら、優れた離型性や、アンチブロッキング性を有する。したがって、容易に樹脂成形物を得ることができ、当該熱可塑性樹脂の特性を活かすことができる。

Claims (8)

  1. 実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜30質量部と、を含有する樹脂組成物であって、
    前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、デカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度[η]が、0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲にある、樹脂組成物。
  2. 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の全構成単位に対する、4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位の割合が50〜100重量%であり、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数が2〜20のオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上のオレフィンから導かれる構成単位の合計割合が0〜50重量%であり、
    前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が、1.0〜5.0の範囲にあり、
    前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、示差走査熱量計で測定した融点(Tm)が、120〜245℃の範囲にあり、
    前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の臨界表面張力が、22〜28mN/mの範囲にある、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)は、より高分子量の4-メチル-1-ペンテン系重合体を熱分解することにより製造されるか、またはメタロセン触媒による4-メチル-1-ペンテンの重合により製造される、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記熱可塑性樹脂(A)は、実質的に融点を有さない熱可塑性エラストマーである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記熱可塑性樹脂(A)が、ブチル系ゴムを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記熱可塑性樹脂(A)が、ポリイソブチレンを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物の成形品。
  8. 実質的に融点を有さない熱可塑性樹脂(A)と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)とを含む樹脂組成物用のマスターバッチであって、
    前記熱可塑性樹脂(A)100質量部と、4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)0.01〜100質量部と、を含有し、
    前記4-メチル-1-ペンテン系重合体(B)の、デカリン溶媒中135℃で測定した極限粘度[η]が、0.01dl/g以上0.50dl/g未満の範囲にあるマスターバッチ。
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