JP2011137431A - 乗り物 - Google Patents

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    • B60K13/02Arrangement in connection with combustion air intake or gas exhaust of propulsion units concerning intake
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    • B60Y2200/10Road Vehicles
    • B60Y2200/12Motorcycles, Trikes; Quads; Scooters

Abstract

【課題】走行風圧が小さくなる低速走行時においてもエンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することができる、乗り物を提供する。
【解決手段】本発明の自動二輪車10は、外部からエアを取り込むダクト構造14と、ダクト構造14から導かれるエアを浄化するフィルタ56を有するエアクリーナ48と、エアクリーナ48から導かれるエアの流量を調節するスロットルバルブ72,74を有するスロットル装置52と、スロットル装置52から導かれるエアを吸い込む吸気ポート46を有するエンジンEとを備え、ダクト構造14は、走行風圧を利用して外部からエアを取り込むメイン流入口90と、メイン流入口90からフィルタ56に至るメイン流路R1と、外部からエアを取り込むサブ流入口92と、フィルタ56の上流側においてサブ流入口92からのエアをメイン流路R1に合流させる合流部94とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、走行風圧を利用して外部からエアを取り込むダクトを備える乗り物に関する。
自動二輪車等の乗り物に搭載されるエンジンは、燃焼室を有するシリンダヘッドを備えており、燃焼室の吸気ポートには、エアおよび燃料を燃焼室に導く吸気通路が接続されている。一般的な吸気通路は、エアクリーナのエアクリーナボックスと、吸気ダクトと、スロットル装置のスロットルボディとを、エアの流れの上流側からこの順に接続することによって構成されており、スロットルボディの内部には、吸気量を制御するスロットルバルブと燃料を噴射するインジェクタとが設けられている。
また、特許文献1に記載されているように、走行風圧(ラム圧)を利用してエアクリーナにエアを効率よく取り込む所謂「ラムエア方式」の吸気通路においては、エアクリーナボックスの吸気口から乗り物の前端部にまで延びるようにダクトが配設されており、当該ダクトの先端部に位置するエアの流入口が、走行風圧を受け易いように前方に向けられている。
特開2007−64061
「ラムエア方式」の吸気通路を用いた乗り物では、高速走行時には、走行風圧を利用してエンジン(燃焼室)にエアを効率よく取り込むことができるが、エアクリーナボックスの上流側に位置するダクトが長く、吸気通路の流路抵抗が大きいので、走行風圧が小さくなる低速走行時には、エンジンが要求する吸気量を十分に確保することが困難な場合があった。たとえば、コーナーの出口では、それに続く直線路に向けて加速するために、スロットルバルブを開いてエンジンに供給する吸気量を増大させる必要があるが、コーナーの出口では、低速であることから走行風圧が小さく、上記流路抵抗の影響を大きく受けるので、スロットルバルブを開いても、エンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することが困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、走行風圧が小さくなる低速走行時においてもエンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することができる、乗り物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の乗り物は、外部からエアを取り込むダクト構造と、前記ダクト構造から導かれるエアを浄化するフィルタを有するエアクリーナと、前記エアクリーナから導かれるエアの流量を調節するスロットルバルブを有するスロットル装置と、前記スロットル装置から導かれるエアを吸い込む吸気ポートを有するエンジンとを備え、前記ダクト構造は、走行風圧を利用して外部からエアを取り込むメイン流入口と、前記メイン流入口から前記フィルタに至るメイン流路と、外部からエアを取り込むサブ流入口と、前記フィルタの上流側において前記サブ流入口からのエアを前記メイン流路に合流させる合流部とを有する。
この構成では、メイン流入口およびサブ流入口の両方からエアを取り込むことができるので、吸気通路の流路抵抗を低減することができる。したがって、低速走行時に走行風圧が小さくなった場合でも、エンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することが可能であり、たとえば、コーナーの出口から直線路に向けて加速する場合でも、優れた加速性能を得ることができる。
前記ダクト構造は、前記エアクリーナに接続され、前記メイン流路の少なくとも一部を構成するメインダクト部と、前記メインダクト部または前記エアクリーナに設けられ、前記サブ流入口から前記合流部に至るサブ流路を構成するサブダクト部とを有する。
この構成は、ダクト構造の具体的構造に関するものであり、サブダクト部は、メインダクト部およびエアクリーナのいずれに設けられてもよい。サブダクト部がエアクリーナに設けられる場合には、メイン流路(ダクト構造)の一部がエアクリーナによって構成される。
前記サブ流入口から前記合流部を経て前記フィルタに至る流路の長さは、前記メイン流路の長さよりも短くてもよい。
この構成では、サブ流入口から合流部を経てフィルタに至る流路(すなわちサブ流入口から取り込まれたエアが流れる流路)の長さが、メイン流路(すなわちメイン流入口から取り込まれたエアが流れる流路)の長さよりも短いので、当該流路の長さがメイン流路の長さと同じか、それよりも長い場合に比べて、吸気通路の流路抵抗をより低減することが可能であり、エンジンが要求する吸気量を、より迅速かつ十分に確保することができる。
前記サブ流入口と前記合流部との間のエアの流れを遮断可能な開閉バルブをさらに備えていてもよい。
この構成では、サブ流入口と合流部との間における不所望なエアの流れを開閉バルブによって遮断することができる。
前記開閉バルブは、前記サブダクト部を通じたエアの流れを遮断可能な位置に設けられたバルブ本体を有しており、前記バルブ本体は、前記エンジンの動作時に前記バルブ本体に直接作用するエアの圧力で開くように構成されていてもよい。
この構成では、バルブ本体を開閉させるための駆動機構や駆動源が不要となり、部品点数を削減することができる。
前記開閉バルブは、前記サブ流入口から前記合流部に向けて流れるエアの流れのみを許容するワンウェイバルブであってもよい。
この構成では、メイン流入口からメイン流路に取り込まれたエアが逆流してサブ流入口から外部に漏れるのを防止することが可能であり、スロットル装置の上流側における吸気通路の内圧が不所望に低下するのを防止することができる。したがって、たとえば、高速走行時にスロットルバルブを閉じた場合でも、メイン流入口から取り込まれるエアによってスロットル装置の上流側における吸気通路の内圧を高めることが可能であり、次にスロットルバルブを開いたときの加速性能を向上することができる。
前記メイン流入口は、前記サブ流入口よりも高い走行風圧が与えられるように配置されており、前記開閉バルブは、前記サブ流入口から前記合流部に向けて流れるエアの流れと、前記合流部から前記サブ流入口に向けて流れるエアの流れとを共に許容する少なくともツーウェイのバルブであってもよい。
一般に、高速走行時にスロットルバルブを閉じてエンジンブレーキをかけると、スロットル装置の上流側における吸気通路の内圧が高くなるが、この内圧が高くなり過ぎると、アイドリング開度にあるスロットルバルブの周囲からエンジン(燃焼室)に向けて流れるエアが増加するため、エンジンブレーキの効きが悪くなる。この点、上記構成では、サブ流入口に与えられる走行風圧が、メイン流入口に与えられる走行風圧よりも低くなっており、かつ、合流部からサブ流入口に向けて流れるエアの流れが許容されているので、吸気通路の内圧が高くなったときに、メイン流入口から取り込まれたエアをサブ流入口から逃すことが可能であり、吸気通路の内圧の過剰な上昇を抑制して、エンジンブレーキの効きをよくすることができる。
前記開閉バルブは、前記サブ流入口から前記合流部に向けて流れるエアの圧力により前記バルブ本体が開く第1動作に対して、第1対抗力で抗する第1対抗手段と、前記合流部から前記サブ流入口に向けて流れるエアの圧力により前記バルブ本体が開く第2動作に対して、前記第1対抗力よりも大きい第2対抗力で抗する第2対抗手段とを有しており、前記エンジンの停止時には、前記サブ流入口と前記合流部との間の連通を遮断する閉位置に前記バルブ本体が位置してもよい。
この構成では、第2動作に抗する第2対抗力が、第1動作に抗する第1対抗力よりも大きいので、スロットル装置の上流側における吸気通路の内圧を、第2対抗力で対抗できる範囲で高めることができ、また、当該内圧がそれ以上に上昇したときには、バルブ本体の第2動作によって開閉バルブを開くことができる。
前記第1対抗手段および前記第2対抗手段の少なくとも一方は、前記第1動作および前記第2動作の少なくとも一方によって弾性変形される弾性部材を有しており、前記弾性部材の弾性復元力が前記第1対抗力または前記第2対抗力として前記バルブ本体に作用してもよい。
この構成において、バルブ本体に第1動作または第2動作が発生すると、第1対抗手段または第2対抗手段の弾性部材が弾性変形され、その弾性復元力(すなわち弾性変形された弾性部材が自然状態に戻ろうとする力)が第1対抗力または第2対抗力としてバルブ本体に作用する。
前記メインダクト部は、前記メイン流入口を有する上流側ダクト部材と、前記上流側ダクト部材の下流側であって前記エアクリーナの上流側に配設される下流側ダクト部材とを有しており、前記サブダクト部は、前記下流側ダクト部材に一体的に設けられていてもよい。
乗り物の種類によっては、「サブダクト部を有する形式」と「サブダクト部を有さない形式」とが並存する場合があるが、上記構成では、サブダクト部が下流側ダクト部材に一体的に設けられているので、「サブダクト部を有する下流側ダクト部材」と「サブダクト部を有さない下流側ダクト部材」とを適宜選択して用いることによって、上記形式のいずれかを採用することができる。したがって、上流側ダクト部材およびエアクリーナ等の他の部品を共用することが可能であり、汎用性を高めることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、メイン流入口およびサブ流入口の両方からエアを取り込むことができるので、吸気通路の流路抵抗を低減することが可能であり、走行風圧が小さくなる低速走行時においてもエンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することができる。
図1は、第1実施形態に係る乗り物(自動二輪車)の全体構成を示す左側面図である。 図2は、吸気通路(ダクト構造、エアクリーナ、スロットル装置を含む。)の構成を示す平面図である。 図3は、エアクリーナおよびスロットル装置の構成を示す断面図である。 図4は、ダクト構造の構成を示す斜視図である。 図5は、ダクト構造の構成を示す分解斜視図である。 図6は、ダクト構造の一部であるサブダクト部および開閉バルブの構成を示す断面図である。 図7は、第2実施形態に係る乗り物(自動二輪車)における開閉バルブの構成を示す図であり、(A)は断面図、(B)は斜視図である。 図8は、第3実施形態に係る乗り物(自動二輪車)における開閉バルブの構成を示す断面図である。 図9は、第4実施形態に係る乗り物(自動二輪車)における開閉バルブの構成を示す断面図である。 図10は、第5実施形態に係る乗り物(自動二輪車)における開閉バルブの構成を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、乗り物(自動二輪車)に搭乗した運転者から見た方向を基準とする。
(第1実施形態)
[自動二輪車の全体構成]
図1は、第1実施形態に係る「乗り物」としての自動二輪車10の全体構成を示す左側面図である。図1に示すように、自動二輪車10は、メインフレーム16と、メインフレーム16の前部に設けられたヘッドパイプ18と、メインフレーム16の後部に設けられた左右一対のピボットフレーム20とを備えており、ヘッドパイプ18には、ステアリングシャフト(図示省略)が回転自在に挿通されており、当該ステアリングシャフトには、フロントフォーク22およびハンドル24が取り付けられている。そして、ピボットフレーム20には、左右一対のスイングアーム26が取り付けられており、フロントフォーク22の下端部には、前輪28が取り付けられており、スイングアーム26の後端部には、後輪30が取り付けられている。さらに、メインフレーム16の上部には、燃料タンク32およびシート34が前後に並べて配設されており、燃料タンク32の下方に位置するメインフレーム16の中央部には、エンジンEが搭載されており、エンジンEの前方には、ラジエータ35が配設されている。
図1に示すように、エンジンEは、シリンダヘッド36と、シリンダブロック38と、クランクケース40とを備えており、図示していないが、シリンダヘッド36の内部には、燃焼室が構成されており、シリンダブロック38の内部には、シリンダおよびピストンが収容されており、クランクケース40の内部には、ピストンにより回転駆動されるクランクシャフトが収容されている。本実施形態のエンジンEは、4サイクル並列4気筒のレシプロエンジンであり、4つの気筒(シリンダ)および燃焼室が左右方向に並んで配置されている。そして、4つの燃焼室のそれぞれに対応する排気ポート42には、排気を排出する排気管44が接続されており、4つの燃焼室のそれぞれに対応する吸気ポート46には、空気と燃料との混合気を吸入する吸気通路12が接続されている。
図2は、自動二輪車10における吸気通路12の構成を示す平面図であり、図3は、吸気通路12の一部となるエアクリーナ48およびスロットル装置52の構成を示す断面図である。
図2および図3に示すように、吸気通路12は、外部からエアを取り込むダクト構造14と、ダクト構造14を通して取り込まれたエアを浄化するエアクリーナ48と、4つの吸気ダクト50と、スロットル装置52(図3)とを、エアの流れの上流側からこの順に接続することによって構成されており、吸気通路12におけるエアクリーナ48より下流側の部分は、4つの燃焼室のそれぞれに対応するように、4つの分岐通路12a(図3)に分岐されている。
[エアクリーナの構成]
図3に示すように、エアクリーナ48は、エアを取り込んでこれを浄化するとともに、当該エアを4つの分岐通路12aに分配するものであり、吸気通路12の一部を構成するエアクリーナボックス54と、エアクリーナボックス54の内部を流れるエアを浄化するフィルタ56とを有している。
エアクリーナボックス54は、合成樹脂からなるロアケース58と合成樹脂からなるアッパーケース60とを接合することによって箱状に構成されており、ロアケース58の内部空間S1とアッパーケース60の内部空間S2との境界付近にフィルタ56が配置されている。
ロアケース58の前部には、吸気口58aが前方に向けて形成されており、ロアケース58の後部には、4つの分岐通路12aに対応する4つの排気口58bが左右方向に並んで下方に向けて形成されており、ロアケース58の中央部には、吸気口58aから取り込んだエアをフィルタ56および排気口58bに向けて円滑に導くためのガイド面58cが後方に向かうにつれて高くなるように傾斜して形成されている。また、ロアケース58の前部外面における吸気口58aの上方に位置する部分には、エアクリーナボックス54をヘッドパイプ18に固定するための板状の固定部59が前方に突出して形成されており、この固定部59には、固定ねじ61aが挿通される孔59aが形成されている。
一方、アッパーケース60におけるフィルタ56に対向する部分(すなわち前部)60aは、その内面が中央部60bに向かうにつれて高くなるように傾斜して形成されており、アッパーケース60における排気口58bに対抗する部分(後部)60cは、その内面が中央部60bの内面よりも低くなるように形成されており、これにより、フィルタ56で浄化されたエアが、アッパーケース60の内面に沿って、4つの排気口58bのそれぞれに円滑に導かれるようになっている。また、後部60cには、貫通孔64aを有する凹部64が形成されており、貫通孔64aの周縁部には、筒状の燃料ガイド64bがエアクリーナボックス54の内部空間S2に向けて突出して形成されている。
そして、4つの排気口58bのそれぞれには、上端部がファンネル状に形成された吸気ダクト50が装着されており、凹部64には、上流側インジェクタ68の先端部が収容されている。上流側インジェクタ68は、エアクリーナボックス54の内部空間S2において吸気通路12に燃料を噴射するものであり、上流側インジェクタ68の先端部に形成された噴射口68aが凹部64の貫通孔64aに嵌合されている。そして、この噴射口68aが燃料ガイド64bを通して吸気通路12(内部空間S2)に連通されている。したがって、吸気通路12(内部空間S2)においては、フィルタ56で浄化されたエアと、噴射口68aから噴射された燃料とが混合され、この混合気が4つの排気口58bから4つの分岐通路12aに与えられる。
なお、ロアケース58の内部空間S1は、フィルタ56に向けてエアを導くメイン流路R1(図4)の一部であり、ロアケース58がダクト構造14の一部となっている。
[スロットル装置の構成]
図3に示すように、スロットル装置52は、燃焼室(図示省略)に供給される空気および燃料の供給量を調整するものであり、吸気通路12の一部を構成するスロットルボディ70と、スロットルボディ70の内部において、空気および燃料の流量を調整する下流側スロットルバルブ72および上流側スロットルバルブ74とを有している。
スロットルボディ70は、エアクリーナ48から吸気ダクト50を通して与えられた空気および燃料を燃焼室に導く筒状部材であり、本実施形態では、4つのスロットルボディ70が左右方向に並んで配置されている。スロットルボディ70のそれぞれは、吸気ポート46が接続される下流側筒状部76と、吸気ダクト50が接続される上流側筒状部78とを有しており、上流側筒状部78の内径は、下流側筒状部76の内径よりも大きく設計されている。また、下流側筒状部76の外側面には、貫通孔80aを有する凹部80が形成されている。そして、下流側筒状部76の内部には、下流側スロットルバルブ72が配設されており、上流側筒状部78の内部には、上流側スロットルバルブ74が配設されており、凹部80には、下流側インジェクタ82の先端部が収容されている。
下流側スロットルバルブ72は、運転者によって直接的に操作される弁(メインバルブ)であり、下流側スロットルバルブ72には、スロットルワイヤ(図示省略)を介してアクセルグリップ(図示省略)が接続されており、アクセルグリップの操作量に応じて下流側スロットルバルブ72の開度が調整される。一方、上流側スロットルバルブ74は、制御ユニット(ECU)等によって補助的に操作される弁(サブバルブ)であり、上流側スロットルバルブ74には、駆動モータ(図示省略)が接続されており、制御ユニット(ECU)で駆動モータが制御されることによって、上流側スロットルバルブ74の開度が調整される。したがって、アクセルグリップを急激に操作して、下流側スロットルバルブ72の開度を急激に変化させた場合でも、上流側スロットルバルブ74によってエア流量の変化を円滑にすることができ、エンジンEの回転数を円滑に変化させることができる。なお、コーナーの出口で加速する際には、下流側スロットルバルブ72および上流側スロットルバルブ74が共に大きく開かれ、エンジンブレーキをかける際には、少なくとも下流側スロットルバルブ72が完全に閉じられる。ただし、下流側スロットルバルブ72が完全に閉じられた状態(すなわちアイドリング開度)であっても、下流側スロットルバルブ72の外周面とスロットルボディ70の内周面との間には僅かに隙間が生じるので、スロットル装置52の上流側における吸気通路12の内圧が高くなり過ぎた場合には、当該隙間からエンジンE(燃焼室)に流れるエア(燃料を含む。)が多くなるおそれがある。
下流側インジェクタ82は、スロットルボディ70の内部空間S3において吸気通路12に燃料を噴射するものであり、下流側インジェクタ82の先端部に形成された噴射口82aが、凹部80の貫通孔80aに嵌合されて、吸気通路12(内部空間S3)に連通されている。したがって、吸気通路12の各分岐通路12a(内部空間S3)においては、エアクリーナ48から吸気ダクト50を通して与えられたエアおよび燃料と、噴射口82aから噴射された燃料とが混合され、この混合気が吸気ポート46から燃焼室に与えられる。なお、上流側インジェクタ68および下流側インジェクタ82の燃料噴射量は、エンジンEの負荷に応じて制御される。たとえば、エンジンEが低負荷(低回転状態等)のときには、下流側インジェクタ82からのみ燃料が噴射され、エンジンEが高負荷(高回転状態)のときには、上流側インジェクタ68および下流側インジェクタ82の両方から燃料が噴射される。
[ダクト構造の構成]
図4は、ダクト構造14の構成を示す斜視図であり、図5は、ダクト構造14の構成を示す分解斜視図である。そして、図6は、ダクト構造14の一部であるサブダクト部98および開閉バルブ100の構成を示す断面図である。
図4に示すように、ダクト構造14は、エアクリーナ48に供給するエアを外部から取り込むものであり、走行風圧(ラム圧)を利用して外部からエアを取り込むメイン流入口90と、メイン流入口90からフィルタ56に至るメイン流路R1と、外部からエアを取り込むサブ流入口92と、フィルタ56の上流側においてサブ流入口92からのエアをメイン流路R1に合流させる合流部94と、サブ流入口92から合流部94に至るサブ流路R2とを有している。つまり、ダクト構造14は、メイン流入口90からフィルタ56に至るメイン流路R1に加えて、メイン流路R1から分岐するサブ流路R2を有しており、メイン流入口90およびサブ流入口92の両方から吸気通路12にエアを取り込むようになっている。
より詳細に説明すると、ダクト構造14は、エアクリーナ48に接続され、メイン流路R1の少なくとも一部を構成するメインダクト部96と、メインダクト部96またはエアクリーナ48(本実施形態ではメインダクト部96)に設けられ、サブ流入口92から合流部94に至るサブ流路R2を構成するサブダクト部98と、開閉バルブ100とを有している。なお、本実施形態では、エアクリーナボックス54におけるロアケース58の内部空間S1がメイン流路R1の一部になっているので、概念的には、ロアケース58もダクト構造14の一部に含まれる。
図5に示すように、メインダクト部96は、エアクリーナボックス54の吸気口58aから自動二輪車10の前端部にまで延びるように配設された筒状部分であり、本実施形態では、メイン流入口90を有する上流側ダクト部材102と、ヘッドパイプ18に一体的に設けられたヘッドダクト部104と、上流側ダクト部材102およびヘッドパイプ18の下流側であって、かつ、エアクリーナ48の上流側に配設される下流側ダクト部材106とを有している。
上流側ダクト部材102は、その一方端部(すなわち前端部)にメイン流入口90が設けられた筒状のダクト本体102aを有しており、ダクト本体102aの他方端部(すなわち後端部)には、挿し口108が形成されており、挿し口108には、固定ねじ61bが挿通される少なくとも1つ(本実施形態では4つ)の孔108aが形成されている。また、挿し口108の基端部外周には、受け口110(後述)の先端面に当接する環状のシール材111が装着されている。
ヘッドダクト部104は、ヘッドパイプ18における孔18aの周囲に構成されたエア流路104aと、ヘッドパイプ18の前部側面に形成された吸気口104bと、ヘッドパイプ18の後部側面に形成された排気口104cとを有しており、吸気口104bには、上流側ダクト部材102の挿し口108が挿し込まれる受け口110が形成されており、受け口110には、挿し口108の孔108aに挿通された固定ねじ61bが螺合される少なくとも1つ(本実施形態では4つ)のねじ孔110aが形成されている。また、ヘッドパイプ18における孔18aの後方に位置する部分の上面には、エアクリーナボックス54の孔59aに挿通された固定ねじ61aが螺合されるねじ孔104dが形成されている。なお、ヘッドパイプ18には、メインフレーム16が一体的に形成されており、図4および図5では、メインフレーム16の断面(図中の斜線で示した部分)がヘッドダクト部104の後方手前に表れている。
下流側ダクト部材106は、図3および図5に示すように、側面視で略台形状の筒状のダクト本体106aを有しており、ダクト本体106aの一方端部(すなわち前端部)には、ヘッドダクト部104の排気口104cに当接される環状のシール材112が装着されており、ダクト本体106aの他方端部(すなわち後端部)には、エアクリーナボックス54の吸気口58aに挿し込まれる挿し口114が形成されている。そして、挿し口114の基端部外周には、吸気口58aの内周縁に当接する環状のシール材116が装着されている。さらに、図3に示すように、下流側ダクト部材106の底部には、開口部106bが形成されており、この開口部106bに連通するように、サブダクト部98が設けられている。
そして、ダクト構造14においては、上流側ダクト部材102の挿し口108がヘッドダクト部104の受け口110に挿し込まれて、これらが固定ねじ61bを用いて接続されている。また、下流側ダクト部材106の挿し口114がエアクリーナボックス54の吸気口58aに挿し込まれるとともに、下流側ダクト部材106の前端部に装着されたシール材112がヘッドダクト部104の排気口104cに当接され、その状態を保持するように、エアクリーナボックス54がヘッドパイプ18に固定ねじ61aを用いて固定されている。つまり、下流側ダクト部材106は、これを固定するための特別な構成を有していないが、エアクリーナボックス54とヘッドパイプ18とで挾持されることによって、これらの間で確実に固定され得る。
図6は、サブダクト部98および開閉バルブの構成を示す断面図である。図6に示すように、サブダクト部98は、下流側ダクト部材106に対して一体的に設けられた断面略四角形のサブ流路R2を構成する筒状部材であり、下流側ダクト部材106の底部から下方に延びて形成された筒状の第1部分118と、第1部分118の下端部から前方に延びて筒状に形成され、その前端部にサブ流入口92が設けられた第2部分120とを有している。第2部分120は、ヘッドパイプ18の後方であって、かつ、ラジエータ35の上方に位置する領域Qからエアを取り込む部分であり、本実施形態では、エアを効率よく吸い込むために、その流路断面積が前方に向かうにつれて徐々に拡大するような形状(ファンネル状、ラッパ状等)に形成されている。また、第2部分120の底面120aは、サブ流入口92から入り込んだ雨水等が自然に排出され得るように、前方に向かうにつれて低くなるように傾斜して形成されている。そして、サブダクト部98の内部には、サブ流入口92と合流部94との間(すなわちサブ流路R2)のエアの流れを遮断可能な開閉バルブ100が設けられている。
本実施形態では、メインダクト部96のメイン流入口90が、自動二輪車10の前端部に配置されているのに対し、サブダクト部98のサブ流入口92が、領域Qに配置されているので、サブ流入口92から合流部94を経てフィルタ56に至る流路(すなわちサブ流路R2を一部に含む流路)の長さは、メイン流路R1の長さよりも短くなっている。また、自動二輪車10の前端部に配置されたメイン流入口90では、領域Qに配置されたサブ流入口92よりも高い走行風圧が与えられるようになっている。
[開閉バルブの構成]
図6に示すように、開閉バルブ100は、サブダクト部98を通じたエアの流れを遮断可能な位置(本実施形態では、サブ流入口92の近傍に位置する第2部分120の前端部)に設けられたバルブ本体130を有しており、エンジンEの動作時にバルブ本体130に直接作用するエアの圧力で自動的に開くように構成されている。本実施形態の開閉バルブ100は、サブ流入口92から合流部94に向けて流れるエアの流れのみを許容する「ワンウェイバルブ」であり、具体的には以下のように構成されている。
すなわち、図6に示すように、開閉バルブ100は、それが配置される閉位置P0(すなわちサブ流路R2を閉塞する位置)におけるサブ流路R2の流路断面とほぼ同じ形状を有する板状のバルブ本体130と、サブダクト部98に設けられ、バルブ本体130の上端縁を回動可能に支持する支持部132と、サブダクト部98に設けられ、合流部94からサブ流入口92に向けて流れるエアの圧力によりバルブ本体130が開く動作(以下、「第2動作」という。)を阻止するストッパ部材134と、サブダクト部98に設けられ、サブ流入口92から合流部94に向けて流れるエアの圧力によりバルブ本体130が開く動作(以下、「第1動作」という。)に対して、第1対抗力F1で抗する「第1対抗手段」としてのばね136とを有している。したがって、開閉バルブ100においては、第1対抗力F1よりも大きな負圧が吸気通路12に発生したときに、サブ流入口92からエアを取り込むことが可能であるが、それ以外のときには、バルブ本体130がばね136によってストッパ部材134に押圧されているので、吸気通路12のエアがサブ流入口92から漏出することはない。
なお、本実施形態では、「第1対抗手段」としてばね136が用いられているが、ばね136に代えてゴム等の弾性部材が用いられてもよい。また、バルブ本体130の重量を利用して、バルブ本体130をストッパ部材134に当接させることができる場合には、ばねやゴム等の弾性部材を省略してもよい。この場合には、バルブ本体130の重量が「第1対抗手段」として機能する。
そして、本実施形態の「バルブ本体130が開く動作」は、具体的には「バルブ本体130が閉位置P0から合流部94側、或いは、サブ流入口92側に向けて動く動作」であるが、開閉バルブの種類によっては、他の動作方式でバルブ本体が開かれてもよい(後に説明する他の実施形態でも同じ。)。
[自動二輪車の動作]
自動二輪車10のエンジンEを停止している状態では、開閉バルブ100のバルブ本体130は、サブ流入口92と合流部94との間の連通を遮断する閉位置P0に位置している。したがって、サブ流路R2は、バルブ本体130によって完全に閉塞されており、雨水等がサブ流路R2に入り込むのを防止することができる。
エンジンEの運転により吸気通路12が負圧になると、バルブ本体130の上記第1動作によってばね136が弾性変形され、開閉バルブ100が開いてサブ流入口92から空気が取り込まれる。また、自動二輪車10の走行によりメイン流入口90に走行風圧が与えられると、その走行風圧を利用してメイン流入口90からエアが取り込まれる。つまり、走行時には、メイン流入口90およびサブ流入口92の両方から効率よくエアが取り込まれる。
また、コーナーの出口では、低速であることから走行風圧が小さくなるが、本実施形態では、メイン流入口90およびサブ流入口92の両方からエアを取り込むことができ、特に、サブ流入口92からは流路長の短い(すなわち流路抵抗が小さい)流路を通じてエアを迅速に取り込むことができるので、低速走行時においても、エンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することができる。
高速走行時にスロットルバルブ72,74を閉じた場合には、メイン流入口90から取り込まれるエアによってスロットル装置52の上流側における吸気通路12の内圧が上昇するが、開閉バルブ100によってサブ流入口92から内圧が漏れるのを防止することができるので、次にスロットルバルブ72,74を開いたときの加速性能を向上することができる。
そして、開閉バルブ100では、バルブ本体130がエンジンEの動作時にバルブ本体130に直接作用するエアの圧力で開くように構成されているので、バルブ本体130を開閉させるための駆動機構や駆動源が不要となり、部品点数を削減することができる。
さらに、本実施形態では、サブダクト部98が下流側ダクト部材106に一体的に設けられているので、「サブダクト部98を有する下流側ダクト部材106」と「サブダクト部98を有さない下流側ダクト部材(図示省略)」とを適宜選択して用いることによって、設計変更等における他の部品の汎用性を高めることができる。
(第2,3実施形態)
図7は、第2実施形態に係る自動二輪車における開閉バルブ140の構成を示す図であり、図7(A)は断面図、図7(B)は斜視図である。第1実施形態では、サブ流路R2のエアの流れを遮断可能な開閉バルブ100が、サブ流入口92から合流部94に向けて流れるエアの流れのみを許容する「ワンウェイバルブ」として構成されているが、第2実施形態で用いられる開閉バルブ140は、その逆方向のエアの流れをも許容する「ツーウェイバルブ」として構成されている。
図7に示すように、開閉バルブ140は、それが配置される閉位置P0(すなわちサブ流路R2を閉塞する位置)におけるサブ流路R2の流路断面とほぼ同じ形状を有する板状のバルブ本体142と、サブダクト部98に設けられ、バルブ本体142の上端縁を回動可能に支持する支持部144と、サブダクト部98に設けられ、サブ流入口92から合流部94(図3、図4)に向けて流れるエアの圧力によりバルブ本体142が閉位置P0から合流部94側に向けて動く動作(すなわち第1動作)に対して、第1対抗力F1で抗する「第1対抗手段」としての第1ばね146と、合流部94からサブ流入口92に向けて流れるエアの圧力によりバルブ本体142が閉位置P0からサブ流入口92側に向けて動く動作(すなわち第2動作)に対して、第1対抗力F1よりも大きい第2対抗力F2で抗する「第2対抗手段」としての第2ばね148とを有している。第1ばね146および第2ばね148は、バルブ本体142が所定幅を有する閉位置P0に位置するときには、バルブ本体142に対する付勢力は作用しないが、バルブ本体142が閉位置P0を越えて移動しようとしたときには、いずれか一方がバルブ本体142に押されて弾性変形され、弾性復元力(すなわち第1対抗力F1および第2対抗力F2)が作用するように構成されている。つまり、バルブ本体142が閉位置P0に位置するときには、第1ばね146および第2ばね148は、共に自然状態(すなわち弾性変形していない状態)になっている。
閉位置P0の幅は、第1ばね146および第2ばね148の製造時や組付け時に生じる公差が原因で生じるものであり、この幅を完全に解消することは困難である。そこで、第2実施形態では、サブダクト部98の底部内面に、バルブ本体142の端縁142aと対抗する円弧状の座面149を形成し、この座面149によってバルブ本体142の端縁142aと座面149との距離を一定に保持し、開閉バルブ140の性能の安定化を図っている。
第2実施形態では、第2動作に抗する第2対抗力F2が、第1動作に抗する第1対抗力F1よりも大きいので、スロットル装置52の上流側における吸気通路12の内圧を、第2対抗力F2で対抗できる範囲で高めることができ、また、当該内圧がそれ以上に上昇したときには、バルブ本体142の第2動作を許容することによって、当該内圧をサブ流入口92から逃すことができる。したがって、高速走行時にスロットルバルブ72,74を閉じてエンジンブレーキをかけるときには、スロットル装置52の上流側における吸気通路12の内圧が高くなり過ぎるのを防止することが可能であり、アイドリング開度にあるスロットルバルブ72,74の周囲からエンジンE(燃焼室)に向けて流れる混合気の量を抑制して、エンジンブレーキの効きをよくすることができる。
なお、「第1対抗手段」としての第1ばね146および「第2対抗手段」としての第2ばね148のいずれか一方または両方は、ゴム等の他の弾性部材に変更されてもよい。また、バルブ本体142の重量を利用して、バルブ本体142を閉鎖することができる場合には、「第1対抗手段」および「第2対抗手段」の一方は省略されてもよい。この場合には、バルブ本体142の重量が「第1対抗手段」および「第2対抗手段」として機能する。
そして、第2実施形態の上記効果を得るためには、開閉バルブ140は、少なくとも上記2方向のエアの流れを許容する「少なくともツーウェイのバルブ」として構成されていればよく、たとえば、他の1方向のエアの流れをも許容する「スリーウェイバルブ」として構成されていてもよい。
図8は、「第1対抗手段」および「第2対抗手段」の両方をゴムからなる弾性対抗部材152,154で形成した第3実施形態に係る開閉バルブ150であり、開閉バルブ150の他の構成は、上記開閉バルブ140(図7)と同様である。
(第4,5実施形態)
図9は、第4実施形態に係る自動二輪車における開閉バルブ160の構成を示す断面図であり、図10は、第5実施形態に係る自動二輪車における開閉バルブ170の構成を示す断面図である。
上述の各実施形態では、図6、図7および図8に示すように、開閉バルブ100,140,150がサブ流入口92の近傍に位置する第2部分120の前端部に設けられているが、開閉バルブは、「ワンウェイ」および「ツーウェイ」の形式にかかわらず、サブダクト部を通じたエアの流れを遮断可能な位置に設けられていればよく、たとえば、第4実施形態に係る開閉バルブ160(図9)のように、下流側ダクト部材106の底部内面に、開口部106bを開閉可能に閉塞するように設けられていてもよい。また、第5実施形態に係る開閉バルブ170(図10)のように、エアクリーナボックス54におけるロアケース58(第5実施形態ではガイド面58c)に孔状のサブダクト部172が形成され、ロアケース58の内面に、サブダクト部172を開閉可能に閉塞するように設けられていてもよい。なお、開閉バルブ160,170は、ゴム等の弾性材料からなる板状のバルブ本体160a,170bの端部を、リベット等のような固定部材162,174で固定したものであり、サブ流入口92から取り込まれるエアの流れは許容するが、その逆方向のエアの流れは許容しない「ワンウェイバルブ」である。
以上のように、本発明に係る乗り物によれば、走行風圧が小さくなる低速走行時においてもエンジンが要求する吸気量を迅速かつ十分に確保することができ、この効果の意義を発揮できる自動二輪車や小型滑走艇(PWC)等の乗り物に広く適用すると有益である。
E… エンジン
R1… メイン流路
R2… サブ流路
10… 自動二輪車(乗り物)
12… 吸気通路
14… ダクト構造
18… ヘッドパイプ
35… ラジエータ
48… エアクリーナ
52… スロットル装置
54… エアクリーナボックス
56… フィルタ
58b… 排気口
72… 下流側スロットルバルブ
74… 上流側スロットルバルブ
90… メイン流入口
92… サブ流入口
94… 合流部
96… メインダクト部
98… サブダクト部
100… 開閉バルブ
102… 上流側ダクト部材
104… ヘッドダクト部材
106… 下流側ダクト部材
118… 第1部分
120… 第2部分
130… バルブ本体
132… 支持部
134… ストッパ部材
136… ばね

Claims (10)

  1. 外部からエアを取り込むダクト構造と、
    前記ダクト構造から導かれるエアを浄化するフィルタを有するエアクリーナと、
    前記エアクリーナから導かれるエアの流量を調節するスロットルバルブを有するスロットル装置と、
    前記スロットル装置から導かれるエアを吸い込む吸気ポートを有するエンジンとを備え、
    前記ダクト構造は、走行風圧を利用して外部からエアを取り込むメイン流入口と、前記メイン流入口から前記フィルタに至るメイン流路と、外部からエアを取り込むサブ流入口と、前記フィルタの上流側において前記サブ流入口からのエアを前記メイン流路に合流させる合流部とを有する、乗り物。
  2. 前記ダクト構造は、前記エアクリーナに接続され、前記メイン流路の少なくとも一部を構成するメインダクト部と、前記メインダクト部または前記エアクリーナに設けられ、前記サブ流入口から前記合流部に至るサブ流路を構成するサブダクト部とを有する、請求項1に記載の乗り物。
  3. 前記サブ流入口から前記合流部を経て前記フィルタに至る流路の長さは、前記メイン流路の長さよりも短い、請求項1または2に記載の乗り物。
  4. 前記サブ流入口と前記合流部との間のエアの流れを遮断可能な開閉バルブをさらに備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の乗り物。
  5. 前記開閉バルブは、前記サブダクト部を通じたエアの流れを遮断可能な位置に設けられたバルブ本体を有しており、
    前記バルブ本体は、前記エンジンの動作時に前記バルブ本体に直接作用するエアの圧力で開くように構成されている、請求項4に記載の乗り物。
  6. 前記開閉バルブは、前記サブ流入口から前記合流部に向けて流れるエアの流れのみを許容するワンウェイバルブである、請求項5に記載の乗り物。
  7. 前記メイン流入口は、前記サブ流入口よりも高い走行風圧が与えられるように配置されており、
    前記開閉バルブは、前記サブ流入口から前記合流部に向けて流れるエアの流れと、前記合流部から前記サブ流入口に向けて流れるエアの流れとを共に許容する少なくともツーウェイのバルブである、請求項5に記載の乗り物。
  8. 前記開閉バルブは、前記サブ流入口から前記合流部に向けて流れるエアの圧力により前記バルブ本体が開く第1動作に対して、第1対抗力で抗する第1対抗手段と、前記合流部から前記サブ流入口に向けて流れるエアの圧力により前記バルブ本体が開く第2動作に対して、前記第1対抗力よりも大きい第2対抗力で抗する第2対抗手段とを有しており、
    前記エンジンの停止時には、前記サブ流入口と前記合流部との間の連通を遮断する閉位置に前記バルブ本体が位置する、請求項7に記載の乗り物。
  9. 前記第1対抗手段および前記第2対抗手段の少なくとも一方は、前記第1動作および前記第2動作の少なくとも一方によって弾性変形される弾性部材を有しており、前記弾性部材の弾性復元力が前記第1対抗力または前記第2対抗力として前記バルブ本体に作用する、請求項8に記載の乗り物。
  10. 前記メインダクト部は、前記メイン流入口を有する上流側ダクト部材と、前記上流側ダクト部材の下流側であって前記エアクリーナの上流側に配設される下流側ダクト部材とを有しており、
    前記サブダクト部は、前記下流側ダクト部材に一体的に設けられている、請求項1ないし9のいずれかに記載の乗り物。
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