JP2011134783A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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寛明 栗山
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Abstract

【課題】強誘電体又は高誘電体を用いた容量絶縁膜を有する半導体装置において、容量絶縁膜の結晶化時に酸素バリアが還元されることを確実に防止する。
【解決手段】半導体装置は、複数の酸素バリア膜16と、複数の酸素バリア膜16の各々の上に、下部電極17、容量絶縁膜19及び上部電極20からなるキャパシタ21と、複数のキャパシタ21を覆うように形成された層間絶縁膜22とを備えている。層間絶縁膜22における隣り合うキャパシタ21間に位置する部分の上面が、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上に位置する部分の上面よりも低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、強誘電体を容量絶縁膜に用いた半導体装置及びその製造方法に関するものである。
容量絶縁膜に強誘電体又は高誘電体を用いた半導体装置はヒステリシス特性による残留分極及び高い比誘電率を有している。このため、不揮発性メモリ装置又はDRAM装置の技術分野において、酸化シリコン又は窒化シリコンからなる容量絶縁膜を有する半導体装置と置き替わる可能性がある。
しかしながら、強誘電体又は高誘電体は、結晶構造自体がその物理的特性を決定する酸化物であるため、水素による還元作用の影響が大きい。一方、MOSトランジスタ形成プロセス、多層配線形成プロセス及び保護膜形成プロセス等には、水素ガスはもとより、水素原子を含むシランガス、レジスト材料及び水(水分)等を用いる工程を多く含む。
そこで、近年、キャパシタの上下に水素バリア膜を設け、キャパシタ全体を水素バリア層で覆う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
以下、従来例に係る強誘電体又は高誘電体を用いた容量絶縁膜を有する半導体装置について、図18を参照しながら説明する。
図18に示すように、シリコン基板101の上に、半導体能動素子として複数のメモリセルトランジスタ102が形成されている。図18では、メモリトランジスタ102は簡略化して図示しており、シリコン基板101中に形成された拡散層のみを表示している。ここで、メモリセルトランジスタ102は、下部電極108、強誘電体膜109及び上部電極110からなる複数の情報記憶用コンデンサの下に形成された半導体能動素子である。
コンデンサ層とトランジスタ層との間には、両者を電気的に絶縁する層間絶縁層104が形成されており、これらコンデンサとトランジスタとは、第1のプラグ105と第2のプラグ106とによって電気的に接続されている。
また、層間絶縁層104とコンデンサ層との間には、該層間絶縁層104よりも水素拡散の程度が小さい絶縁物からなる水素拡散阻止層107が配置されている。また、コンデンサの上部電極110の上面及び側面は、水素吸着解離阻止層111によってその端部が水素拡散阻止層107の側端面と接続されるように覆われている。
水素吸着解離阻止層111を含む層間絶縁層104の上には、層間絶縁膜112が形成され、該層間絶縁膜112の上には、上部配線層114が形成されている。上部配線層114とシリコン基板101に形成された周辺トランジスタ103とは、層間絶縁膜112に設けられた接続プラグ113と、層間絶縁層104に設けられた第1のプラグ105及び第2のプラグ106とによって導通が図られている。
このように、従来例における複数の情報記憶用コンデンサは、その下側を水素拡散阻止層107によって、また、その上側及び側面を水素吸着解離阻止層111によって覆われている。水素拡散阻止層107と水素吸着解離阻止層111とはコンデンサの周縁部において互いに接続しており、これによってコンデンサはその周囲全体が水素バリア層で覆われた構成となっている。
特開平11−126881号公報(第3〜5頁、第1、7〜10図)
しかしながら、上述した従来例のように、上下水素バリア層によってキャパシタ全体を覆う構成では、容量絶縁膜の結晶化時に酸素バリア層が還元されやすくなるという問題がある。
すなわち、酸素バリア層は、コンタクトプラグの酸化を防止する目的で、下部電極と下部水素バリア層との間に一般的に酸化物導電体を用いて形成されるが、温度又は酸素供給の変化によって酸化還元反応が生じる。
強誘電体の結晶化時に下部電極下に配置された酸素バリア層が還元することを防止するためには、結晶化時に酸素バリア層への酸素供給が必要となる。しかしながら、層間絶縁膜の最上部から酸素バリア層までの距離が長くなると十分な酸素が供給されず、酸素バリア層の還元が生じやすくなる。還元した酸素バリア層はそのバリア機能が低下して酸素を透過してしまう。その結果、下部水素バリア層又はコンタクトプラグが酸化し、下部水素バリア層又はコンタクトプラグと酸素バリア層との接触面で剥離が生じてしまうという問題が発生する。
前記に鑑み、本発明の目的は、容量絶縁膜の結晶化時に酸素バリア層が還元されることを確実に防止できる構造を備えた、強誘電体又は高誘電体を用いた容量絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明の一側面の半導体装置は、半導体基板上に形成された複数の酸素バリア膜と、複数の酸素バリア膜の各々の上に、この順で積層して形成された下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなるキャパシタと、半導体基板上に、複数のキャパシタを覆うように形成された層間絶縁膜と、層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面が、層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低い。
本発明の一側面の半導体装置において、層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面と、酸素バリア膜との最短距離が、層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面と酸素バリア膜との最短距離と同等又はそれ以下であってもよい。
本発明の一側面の半導体装置において、キャパシタは平面型形状であってもよい。
本発明の一側面の半導体装置において、キャパシタは断面凹型の立体形状であってもよい。
本発明の一側面の半導体装置において、容量絶縁膜は、強誘電体膜又は高誘電体膜からなってもよい。
本発明の一側面の半導体装置において、容量絶縁膜は、(SrBi(TaNb1−x)、Pb(ZrTi1−x)O、(BaSr1−x)TiO、(BiLa1−xTi12(但し、xはいずれも、0≦x≦1の関係を満たす)、又はTaからなってもよい。
本発明の第1の側面の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1の導電膜及び第2の導電膜をこの順に形成する工程(a)と、第1の導電膜及び第2の導電膜を選択的にエッチングして、第1の導電膜からなる酸素バリア膜及び第2の導電膜からなる下部電極によって構成される複数の積層膜を形成する工程(b)と、半導体基板上に、複数の積層膜間を埋め込む第1の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、第1の層間絶縁膜及び複数の積層膜上に、容量絶縁膜形成膜及び第3の導電膜をこの順に形成する工程(d)と、容量絶縁膜形成膜及び第3の導電膜を選択的にエッチングして、複数の積層膜の各々の上に位置するように、容量絶縁膜形成膜からなる容量絶縁膜及び第3の導電膜からなる上部電極を形成することにより、下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる複数のキャパシタを形成する工程(e)と、半導体基板上に、複数のキャパシタを覆うように、第2の層間絶縁膜を形成する工程(f)とを備え、第2の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面が、第2の層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、工程(e)が、当該工程(e)におけるエッチングにより、第1の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいるか、又は、工程(f)の後に第2の層間絶縁膜におけるキャパシタ間に位置する部分の上部をエッチング除去する工程(g)をさらに備えている。
本発明の第1の側面の半導体装置の製造方法において、第2の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面が、第2の層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、工程(e)が、当該工程(e)におけるエッチングにより、第1の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいる場合において、当該工程(e)におけるエッチングは、用いるマスクパターンの側面部分を後退させながら、マスクパターンの側面部分に付着する第3の導電膜を構成する材料を除去するものであってもよい。
本発明の第2の側面の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に第1の導電膜を形成する工程(a)と、第1の導電膜を選択的にエッチングして、第1の導電膜からなる複数の酸素バリア膜を形成する工程(b)と、半導体基板上に、複数の酸素バリア膜を覆うように、第1の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、記第1の層間絶縁膜に、複数の酸素バリア膜の表面を露出する複数の開口部を形成する工程(d)と、複数の開口部の底部上及び壁部上に、第2の導電膜からなる下部電極を形成する工程(e)と、第1の層間絶縁膜上に、複数の下部電極上を覆うように、容量絶縁膜形成膜及び第3の導電膜をこの順に形成する工程(f)と、容量絶縁膜形成膜及び第3の導電膜を選択的にエッチングして、複数の開口部における少なくとも内部に、容量絶縁膜形成膜からなる容量絶縁膜及び第3の導電膜からなる上部電極を形成することにより、下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる複数のキャパシタを形成する工程(g)と、半導体基板上に、複数のキャパシタを覆うように、第2の層間絶縁膜を形成する工程(h)とを備え、第2の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面が、第2の層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、工程(g)が、当該工程(g)におけるエッチングにより、第1の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいるか、又は、工程(h)の後に第2の層間絶縁膜におけるキャパシタ間に位置する部分の上部をエッチング除去する工程(i)をさらに備えている。
本発明の第2の側面の半導体装置の製造方法において、第2の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面が、第2の層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、工程(g)が、当該工程(g)におけるエッチングにより、第1の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいる場合において、当該工程(g)におけるエッチングは、用いるマスクパターンの側面部分を後退させながら、マスクパターンの側面部分に付着する第3の導電膜を構成する材料を除去するものであってもよい。
本発明の第1又は第2の側面の半導体装置の製造方法において、第2の層間絶縁膜における隣り合うキャパシタ間に位置する部分の上面と、酸素バリア膜との最短距離が、第2の層間絶縁膜におけるキャパシタの直上に位置する部分の上面と酸素バリア膜との最短距離と同等又はそれ以下であってもよい。
本発明の第1又は第2の側面の半導体装置の製造方法において、容量絶縁膜は、強誘電体膜又は高誘電体膜からなってもよい。
本発明の第1又は第2の側面の半導体装置の製造方法において、容量絶縁膜は(SrBi(TaNb1−x)、Pb(ZrTi1−x)O、(BaSr1−x)TiO、(BiLa1−xTi12(但し、xはいずれも、0≦x≦1の関係を満たす)、又はTaからなってもよい。
以上のように、本発明によると、強誘電体を用いた容量絶縁膜を有する半導体装置において、容量絶縁膜の結晶化時に酸素バリアが還元されることを確実に防止できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る第1及び第2の半導体装置の構成を示す平面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応する断面図である。 図3(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図4(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図5(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図6は、本発明の第1の実施形態に係る第2の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応する断面図である。 図7(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る第2の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図8は、本発明の第1の実施形態に係る第2の半導体装置の製造方法における参考の工程を示す断面図である。 図9は、本発明の第1の実施形態に係る第1及び第2の半導体装置の変形例の構成を示す平面図である。 図10は、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応する断面図である。 図11(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図12(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図13(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図14(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図15は、本発明の第2の実施形態に係る第2の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応する断面図である。 図16(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る第2の半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。 図17は、本発明の第2の実施形態に係る第2の半導体装置の製造方法における参考の工程を示す断面図である。 図18は、従来の半導体装置の構成を示す断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置のセルブロックの平面構成を示している。
図1に示すセルブロック60において、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板の上には、複数のキャパシタ21が行列状に配置されている。複数のキャパシタ21における後述のビット線が延びる方向と交差する方向に配置された一群は、複数の上部電極が互いに接続されてセルプレート50を構成している。また、後述するように、セルプレート50間には溝部26が形成されている。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る第1の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応するセルブロック60の断面構成を示している。
図2に示すように、例えばP型半導体基板10の上部には、イオン注入されてなる拡散層11が形成されている。P型半導体基板10の上には、膜厚が約400nmとなるように平坦化された酸化シリコン(SiO)からなる層間絶縁膜12が形成されている。層間絶縁膜12における拡散層11の上側部分には、拡散層11と接続されるように、それぞれタングステン(W)からなる複数のコンタクトプラグ13が形成されている。ここで、図示はしていないが、各コンタクトプラグ13の底面及び側面には、半導体基板10と接続する膜厚約10nmのチタン(Ti)と、その上に積層された膜厚約20nmの窒化チタン(TiN)とからなり、タングステンの拡散層11に対する密着性を高めるバリア膜が形成されている。
層間絶縁膜12の上には、膜厚5nm〜200nm程度、より好ましくは約100nmの窒化シリコンからなる絶縁性下部水素バリア膜14が形成されている。なお、本実施形態において、絶縁性下部水素バリア膜14として窒化シリコンを用いたが、これに限定されるものではなく、例えば酸化窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタンアルミニウム(TiAlO)、酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)、珪化酸化チタン(TiSiO)又は珪化酸化タンタル(TaSiO)を用いても構わない。更には、絶縁性下部水素バリア膜14を形成しない構成においても、本発明の後述する効果は得ることができる。
絶縁性下部水素バリア膜14の上には、膜厚約50nmの窒化チタンアルミニウム(TiAlN)からなる複数の導電性下部水素バリア膜15が各コンタクトプラグ13をそれぞれ覆うように選択的に形成されている。各導電性下部水素バリア膜15は、それぞれ対応する各コンタクトプラグ13と接していると共に、その周囲の絶縁性下部水素バリア膜14とも接している。また、各導電性下部水素バリア膜15の上には、該導電性下部水素バリア膜15と同一形状で、膜厚約50nmのイリジウム(Ir)と膜厚約50nmの酸化イリジウム(IrO)とからなる酸素バリア膜16が形成されている。なお、本実施形態において、酸素バリア膜16としてIrとその酸化物を用いたが、これに限定されるものではなく、例えばルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)及び白金(Pt)などの白金族元素とその酸化物導電体を用いても構わない。また、導電性下部水素バリア膜15を形成せずに、コンタクトプラグ13の上及び絶縁性下部水素バリア膜14の上に直接、酸素バリア膜16を形成しても構わない。
酸素バリア膜16の上には、膜厚約50nmの白金(Pt)からなる下部電極17が形成されている。また、絶縁性下部水素バリア膜14上における導電性下部水素バリア膜15、酸素バリア膜16及び下部電極17からなる積層膜同士の間には、酸化シリコンからなる層間絶縁膜18が形成されている。
ここで、隣り合うキャパシタにおける酸素バリア膜16同士の間において、層間絶縁膜18は、図2に示すように、隣り合うキャパシタにおける酸素バリア膜16同士の間に亘って形成されていてもよいし、後述する図6に示すように、隣り合うキャパシタにおける酸素バリア膜16同士の間を分離するように形成されていてもよい。
下部電極17及び層間絶縁膜18の上には、下部電極17を覆うように、膜厚約50nmの、ストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)及びタンタル(Ta)を主成分とするビスマス層状ペロブスカイト型酸化物(SrBi(TaNb1−x)である強誘電体からなる容量絶縁膜19が形成されている。なお、容量絶縁膜19は、例えばPb(ZrTi1−x)O、(BaSr1−x)TiO、(BiLa1−xTi12(但し、いずれもxは、0≦x≦1である関係を満たす。)又はTaなどの他の強誘電体又は高誘電体を用いても構わない。
容量絶縁膜19の上には、該容量絶縁膜19を覆うように、膜厚約50nmの白金からなり、上述したセルプレート50を構成する上部電極20が形成されている。容量絶縁膜19及び上部電極20はビット線方向に独立して配置されており、これにより、下部電極17、容量絶縁膜19及び上部電極20からなるキャパシタ21が形成されている。
層間絶縁膜18の上には、キャパシタ21を覆うように、膜厚約300nmの酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜22が形成されている。ここで、層間絶縁膜22には、隣り合うキャパシタ21間の直上部に位置するように例えば深さ250nmの溝部26が形成されている。この溝部26が形成されていることにより、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上部に位置する部分の上面の高さ位置に比べて、層間絶縁膜22における隣り合うキャパシタ21間の直上に位置する部分の上面の高さ位置(溝部26の底部の高さ位置)は、低くなっている。
図3(a)〜(c)、図4(a)〜(c)、並びに図5(a)及び(b)は、本実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示している。
まず、図3(a)に示すように、P型半導体基板10の上部にイオン注入により拡散層11を形成した後、P型半導体基板10の上に層間絶縁膜12及び絶縁性下部水素バリア膜14をこの順に形成する。続いて、層間絶縁膜12及び絶縁性下部水素バリア膜14における拡散層11の上側部分に、該層間絶縁膜12及び絶縁性下部水素バリア膜14を貫通し、拡散層11と接続されるようにコンタクトプラグ13を形成する。
次に、図3(b)に示すように、絶縁性下部水素バリア膜14の上に、導電性下部水素バリア膜形成膜15s、酸素バリア膜形成膜16s及び下部電極形成膜17sを形成する。
次に、図3(c)に示すように、下部電極形成膜17s、酸素バリア膜形成膜16s及び導電性下部水素バリア膜形成膜15sの一部を選択的にエッチングすることにより、下部電極17、酸素バリア膜16及び導電性下部水素バリア膜15を形成する。
次に、図4(a)に示すように、導電性下部水素バリア膜15の上に、下部電極17、酸素バリア膜16及び導電性下部水素バリア膜15からなる積層膜を覆うように、層間絶縁膜を堆積した後、該層間絶縁膜を下部電極17の上面が露出するまで研磨除去することにより、表面が平坦化され、且つ、上記積層膜間を埋め込む層間絶縁膜18を形成する。
次に、図4(b)に示すように、下部電極17上及び層間絶縁膜18上に、容量絶縁膜形成膜19s及び上部電極形成膜20sをこの順に形成する。
次に、図4(c)に示すように、レジストパターン25をマスクに用いて、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜形成膜19sをエッチングすることにより、上部電極20と容量絶縁膜19を形成する。このときのエッチング条件は、例えばAr流量40sccm(1×10−3mL/min)、Cl流量10sccm(1×10−3mL/min)、圧力0.7Pa、バイアス500Wである。このようにして、下部電極17、容量絶縁膜19及び上部電極20からなるキャパシタ21が形成される。
次に、図5(a)に示すように、レジストパターン25を除去した後、層間絶縁膜18の上に、キャパシタ21を覆うように、層間絶縁膜を堆積した後、該層間絶縁膜の表面を研磨除去することにより、表面が平坦化された層間絶縁膜22を形成する。
次に、図5(b)に示すように、層間絶縁膜22のうち、隣り合うキャパシタ21間における上部電極形成膜20aと容量絶縁膜形成膜19aとが除去されている領域をエッチングすることにより、層間絶縁膜22に、隣り合うキャパシタ21には接しない例えば深さ350nmの溝部26を形成する。
以上の製造工程を経て、上記図2に示した第1の実施形態に係る第1の半導体装置が製造される。
以上の第1の実施形態に係る第1の半導体装置及びその製造方法によると、図2及び図5(b)に示すように、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21間の直上部に溝部26が形成されていることにより、層間絶縁膜22を形成した後に行われる容量絶縁膜19を構成する強誘電体の結晶化のための熱処理において、酸素が酸素バリア膜16まで到達するための距離23Lが短いため、酸素バリア膜16への酸素供給が十分に促進される。その結果、酸素バリア膜16の還元及び剥離を確実に防止することができる。
さらに、本件発明者らが鋭意検討した結果によると、酸素バリア膜の剥離を防止するためには、酸素バリア膜16の側面からの還元を抑制することが特に重要であることが確認されており、層間絶縁膜22の溝部26から酸素バリア膜16の側部への酸素供給を促進することは、酸素バリア膜16の還元防止に非常に有効である。
ここで、酸素バリア膜16の上面から、キャパシタ21を介して、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上に位置する部分の上面までの最短距離24Lよりも、酸素バリア膜16の上面の端部から、層間絶縁膜22における隣り合うキャパシタ21間の直上に位置する部分の上面(溝部26の底部)までの最短距離23Lが、同一又は短くなっていれば、層間絶縁膜22の溝部26からの酸素バリア膜16への酸素供給がより促進されるため好ましい。
また、図6は、本実施形態に係る第2の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応するセルブロック60の断面構成を示している。
図6に示す第2の半導体装置の構成では、層間絶縁膜18におけるキャパシタ21間における部分が除去されて絶縁性下部水素バリア膜14が露出しており、その下地を反映するように層間絶縁膜22が形成されている点で、上記図2に示した第1の半導体装置の構成と異なっており、その他の構成は同様である。
図7(a)及び(b)は、本実施形態に係る第2の半導体装置の製造方法を工程順に示している。
まず、上記図3(a)〜(c)並びに図4(a)及び(b)を用いて説明した工程と同様の工程を行う。なお、具体的な説明は上述の通りであるため、その説明は繰り返さない。
次に、図7(a)に示すように、レジストパターン25をマスクに用いたエッチングにより、上部電極20、容量絶縁膜19及び下部電極17からなるキャパシタ21を形成する際に、レジストパターン25の側面部分25aを後退させるエッチング条件を用いる。このときのエッチング条件は、例えばAr流量30sccm(1×10−3mL/min)、Cl流量20sccm(1×10−3mL/min)、圧力0.7Pa、バイアス500Wである。
このエッチング条件によると、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜19sをエッチングする際に、レジストパターン25の側面を後退させてその側面部分25aを除去することができる。このエッチング条件を用いることにより、図8に示すような、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜19sのエッチング時に上部電極形成膜20sを構成する白金がレジストパターン25の側面に付着してなるフェンス20aが形成される可能性を確実に防止することができる。すなわち、レジストパターン25の側面に付着する上部電極形成膜20sを構成する白金を除去しながら、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜形成膜19sをエッチングして上部電極20、容量絶縁膜19及び下部電極17からなるキャパシタ21を形成することができる。その結果、フェンス20aの形成による不良の発生を確実に抑制することができる。なお、この工程では、一般的に層間絶縁膜18もエッチングされるため、層間絶縁膜18における隣り合うキャパシタ21間の部分が大きく除去されることになる。ここでは、層間絶縁膜18のエッチング量が大きく、絶縁性下部水素バリア膜14の表面が露出した場合を示しているが、層間絶縁膜18の一部が残存する場合であってもよい。
次に、図7(b)に示すように、レジストパターン25を除去した後、絶縁性下部水素バリア膜14の上に、キャパシタ21を覆うように、層間絶縁膜22を形成する。このとき、図7(a)の工程により、上述したように、層間絶縁膜18における隣り合うキャパシタ21間の部分が大きく除去されているため、層間絶縁膜22は、下地の段差を反映する。このため、層間絶縁膜22における隣り合うキャパシタ間の直上に位置する部分の上面の高さは、層間絶縁膜22における上部電極20及び容量絶縁膜19の直上に位置する部分の上面の高さよりも低くなっている。
以上の製造工程を経て、上記図2に示した第1の実施形態に係る第2の半導体装置が製造される。
以上の第1の実施形態に係る第2の半導体装置及びその製造方法によると、図6及び図7(b)に示すように、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21間の直上部に溝部26が形成されていることにより、上記第1の半導体装置及びその製造方法と同様に、酸素バリア膜16への酸素供給が十分に促進されて、酸素バリア膜16の還元及び剥離を確実に防止することができる。また、同様に、最短距離24Lよりも、最短距離23Lが、同一又は短くなっていれば、層間絶縁膜22の溝部26からの酸素バリア膜16への酸素供給がより促進されるため好ましい。
さらに、第2の半導体装置の製造方法によると、層間絶縁膜22を形成した時点で、下地の段差が反映されて自然に溝部26が形成されるため、溝部26を形成する工程を必要とする上記第1の半導体装置の製造方法に比べてコストを低減できる。
−変形例−
図9は、本発明の第1の実施形態に係る上記第1及び第2の半導体装置の変形例の構成を示している。
以上の第1及び第2の半導体装置及びその製造方法では、図1に示したように、セルプレート50が延びる方向において、層間絶縁膜22に溝部26を設ける構成を説明したが、図9に示すような溝部26の構成を上記第1及び第2の半導体装置及びその製造方法に適用することも可能である。
すなわち、図9に示すように、セルプレート50が延びる上記の方向と垂直に交差するように横切る方向に、層間絶縁膜22に溝部26を設けることによっても、上述した効果と同様の効果を得ることができる。このようにすると、溝部26によってキャパシタ21毎に分割されてなるセルブロック60が構成されるため、得られる効果がより大きくなる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置及びその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態におけるキャパシタ21が平面型形状であるのに対し、本実施形態におけるキャパシタ21が立体型形状であることである。
まず、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置のセルブロック60の平面構成は、上記図1と同様である。すなわち、図1に示すように、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板の上には、複数のキャパシタ21が行列状に配置されている。複数のキャパシタ21における後述のビット線が延びる方向と交差する方向に配置された一群は、複数の上部電極が互いに接続されてセルプレート50を構成している。また、後述するように、セルプレート50間には溝部26が形成されている。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る第1の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応するセルブロック60の断面構成を示している。
図10に示す第2の実施形態に係る第1の半導体装置の一部の構成(半導体基板10、拡散層11、層間絶縁膜12、絶縁性下部水素バリア膜14、コンタクトプラグ13、導電性下部水素バリア膜15、及び酸素バリア膜16)は、上述した図2の構成と同様の構成であって、その説明は繰り返さない。
さらに、図10に示すように、酸素バリア膜16の上には、膜厚約50nmの白金(Pt)からなる下部電極17aが形成されている。下部電極17aの上には、その上側部分の膜厚約500nmとなるように平坦化された酸化シリコンからなる層間絶縁膜18が形成されており、該層間絶縁膜18には、下部電極17aの少なくとも一部を露出する開口部18aが形成されている。ここで、開口部18aは、キャパシタ21を構成する各膜のカバレッジを良好にするために、例えば断面が上方に広がるテーパー状に形成されていてもよい。
層間絶縁膜18の各開口部8aの底部上及び壁部上には、この開口部8aに沿うように、膜厚約50nmの白金(Pt)からなる下部電極17bが形成されている。ここで、隣り合うキャパシタ21における下部電極17b同士の間において、層間絶縁膜18は、図10に示すように、隣り合うキャパシタ21における下部電極17bの間に亘って平坦に形成されていてもよいし、後述する図15に示すように、隣り合うキャパシタ間に溝部が形成されていてもよい。
各開口部18aの内部を含む層間絶縁膜18上には、下部電極17aを覆うように、膜厚約50nmの、ストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)及びタンタル(Ta)を主成分とするビスマス層状ペロブスカイト型酸化物(SrBi(TaNb1−x)である強誘電体からなる容量絶縁膜19が形成されている。なお、容量絶縁膜19は、例えばPb(ZrTi1−x)O、(BaSr1−x)TiO、(BiLa1−xTi12(但し、いずれもxは、0≦x≦1の関係を満たす。)又はTaなどの他の強誘電体又は高誘電体を用いても構わない。
容量絶縁膜19の上には、該容量絶縁膜19を覆うように、膜厚約50nmの白金からなり、セルプレート50を構成する上部電極20が形成されている。容量絶縁膜19及び上部電極20はビット線方向に独立して配置されており、これにより、下部電極17a、下部電極17b、容量絶縁膜19及び上部電極20からなるキャパシタ21が形成されている。
層間絶縁膜18の上には、キャパシタ21を覆うように、膜厚約300nmの酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜22が形成されている。ここで、層間絶縁膜22には、隣り合うキャパシタ21間に位置する部分に例えば深さ250nmの溝部26が形成されている。なお、ここでは、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上の部分は平坦に形成されているが、例えば深さ100nmの溝部が形成されていても構わない。この溝部26が形成されていることにより、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上部に溝部が形成されていても、当該溝部における底面の高さ位置に比べて、層間絶縁膜22における隣り合うキャパシタ21間の直上部に位置する部分の上面の高さの方が、低く形成されることになる。
図11(a)〜(c)、図12(a)及び(b)、図13(a)及び(b)、並びに図14(a)及び(b)は、本実施形態に係る第1の半導体装置の製造方法を工程順に示している。
まず、図11(a)及び(b)に示す工程を行う。なお、当該工程は、上述した図3(a)及び(b)を用いた説明と同様であって、その説明は繰り返さない。
次に、図11(c)に示すように、下部電極形成膜17s、酸素バリア膜形成膜16s及び導電性下部水素バリア膜形成膜15sの一部を選択的にエッチングすることにより、下部電極17a、酸素バリア膜16及び導電性下部水素バリア膜15を形成した後、これらを覆うように、層間絶縁膜18を形成する。ここで、層間絶縁膜18は、下部電極17aの上側部分の膜厚が約500nmとなるように平坦化する。
次に、図12(a)に示すように、層間絶縁膜18に、下部電極17aの少なくとも一部を露出する開口部18aを形成する。ここで、キャパシタ21を構成する各膜のカバレッジを良好にするために、開口部18aを例えば断面が上方に広がるテーパー状に形成してもよい。
次に、図12(b)に示すように、層間絶縁膜18の上に、層間絶縁膜18の開口部18aの底部上及び壁部上に沿うように、下部電極形成膜を堆積した後、エッチバックを行うことにより、層間絶縁膜18の上面上に形成された下部電極形成膜のみを除去して、開口部18aの底部及び壁部のみに残存する下部電極17bを形成する。
次に、図13(a)に示すように、開口部18aの内部を含む層間絶縁膜18上に、開口部18aの底部上及び壁部上に沿うと共に、下部電極17bを覆うように、容量絶縁膜形成膜19s及び上部電極形成膜20sをこの順に形成する。
次に、図13(b)に示すように、レジストパターン25をマスクに用いて、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜形成膜19sをエッチングすることにより、上部電極20及び容量絶縁膜19を形成する。このときのエッチング条件は、例えばAr流量40sccm(1×10−3mL/min)、Cl流量10sccm(1×10−3mL/min)、圧力0.7pa、バイアス500Wである。このようにして、下部電極17a、下部電極17b、容量絶縁膜19及び上部電極20からなるキャパシタ21が形成される。
次に、図14(a)に示すように、レジストパターン25を除去した後、層間絶縁膜18上に、キャパシタ21を覆うように、層間絶縁膜を堆積した後、該層間絶縁膜の表面を研磨除去することにより、表面が平坦化された層間絶縁膜22を形成する。
次に、図14(b)に示すように、層間絶縁膜22のうち、少なくとも隣り合うキャパシタ21間における上部電極形成膜20sと容量絶縁膜形成膜19sとが除去されている領域をエッチングすることにより、層間絶縁膜22に、隣り合うキャパシタ21には接しない溝部26を形成する。このとき、何らかの理由で、層間絶縁膜22のうち、キャパシタ21が形成された開口部18aの中央部の直上に位置する領域に溝部(又は凹部)が形成されたとしても、層間絶縁膜22における、隣り合うキャパシタ21間における上部電極形成膜20sと容量絶縁膜形成膜19sとが除去された領域をエッチングして形成する溝部26を、層間絶縁膜22における、キャパシタ21が形成された開口部18aの中央部の直上領域に形成する場合の溝部(又は凹部)と同一又はそれ以上の深さに形成することにより、後述する追加の効果を得ることができる。
以上の製造工程を経て、上記図2に示した第2の実施形態に係る第2の半導体装置が製造される。
以上の第2の実施形態に係る第1の半導体装置及びその製造方法によると、図10及び図14(b)に示すように、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21間の直上部に溝部26が形成されていることにより、層間絶縁膜22を形成した後に行われる容量絶縁膜19を構成する強誘電体の結晶化のための熱処理において、酸素が酸素バリア膜16まで到達するための距離23Lが短いため、酸素バリア膜16への酸素供給が十分に促進される。その結果、酸素バリア膜16の還元及び剥離を確実に防止することができる。
さらに、本件発明者らが鋭意検討した結果によると、酸素バリア膜の剥離を防止するためには、酸素バリア膜16の側面からの還元を抑制することが特に重要であることが確認されており、層間絶縁膜22の溝部26から酸素バリア膜16の側部への酸素供給を促進することは、酸素バリア膜16の還元防止に非常に有効である。
ここで、酸素バリア膜16の上面から、キャパシタ21を介して、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上に位置する部分の上面(溝部が形成されていない場合の上面又は溝部(若しくは凹部)が形成された場合の溝部(若しくは凹部の底部)までの最短距離24Lよりも、酸素バリア膜16の上面の端部から、隣り合うキャパシタ21間の直上に位置する部分の上面(溝部26の底部)までの最短距離23Lが、同一又は短くなっていれば、層間絶縁膜22の溝部26からの酸素バリア膜16への酸素供給がより促進されるため好ましい。
また、図15は、本実施形態に係る第2の半導体装置の構成を示す断面図であって、図1のII-II線に対応するセルブロック60の断面構成を示している。
図15に示す第2の半導体装置の構成では、層間絶縁膜18におけるキャパシタ21間における部分が除去されて溝部が形成されており、その下地を反映するように層間絶縁膜22が形成されている点で、上記図10に示した第1の半導体装置の構成と異なっている。さらに、図15に示す第2の半導体装置の構成では、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21の直上の領域にもその下地を反映するように溝部が形成されている点においても、上記図10に示した第1の半導体装置の構成と異なっている。なお、その他の構成は上記図10に示した第1の半導体装置の構成同様である。
図16(a)及び(b)は、本実施形態に係る第2の半導体装置の製造方法を工程順に示している。
まず、上記図11(a)〜(c)、図12(a)及び(b)、並びに図13(a)を用いて説明した工程と同様の工程を行う。なお、具体的な説明は上述の通りであるため、その説明は繰り返さない。
次に、図16(a)に示すように、レジストパターン25をマスクに用いたエッチングにより、上部電極20、容量絶縁膜19、下部電極17a、及び下部電極17bからなるキャパシタ21を形成する際に、レジストパターン25の側面部分25aを後退させるエッチング条件を用いる。このときのエッチング条件は、例えばAr流量30sccm(1×10−3mL/min)、Cl流量20sccm(1×10−3mL/min)、圧力0.7Pa、バイアス500Wである。
このエッチング条件によると、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜19sをエッチングする際に、レジストパターン25の側面を後退させてその側面部分25aを除去することができる。このエッチング条件を用いることにより、図17に示すような、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜19sのエッチング時に上部電極形成膜20sを構成する白金がレジストパターン25の側面に付着してなるフェンス20aが形成される可能性を確実に防止することができる。すなわち、レジストパターン25の側面に付着する上部電極形成膜20sを構成する白金を除去しながら、上部電極形成膜20s及び容量絶縁膜形成19sをエッチングして上部電極20、容量絶縁膜19、下部電極17a、及び下部電極17bからなるキャパシタ21を形成することができる。その結果、フェンス20aの形成による不良の発生を確実に抑制することができる。また、この工程では、一般的に層間絶縁膜18もエッチングされるため、層間絶縁膜18における隣り合うキャパシタ21間の部分が大きく除去されることになる。ここでは例えば深さ350nmの溝部が形成されている。
次に、図16(b)に示すように、レジストパターン25を除去した後、溝部を有する層間絶縁膜の上に、キャパシタ21を覆うように、層間絶縁膜22を形成する。このとき、図16(a)の工程により、上述したように、層間絶縁膜18における隣り合うキャパシタ21間の部分に溝部が形成されているため、層間絶縁膜22は、下地の段差を反映し、隣り合うキャパシタ21に接しない例えば深さ300nmの溝部26が形成される。なお、層間絶縁膜22のうち、キャパシタ21が形成された開口部18aの中央部の直上に位置する領域にも、下地の凹型形状を反映して凹部が形成される。しかしながら、層間絶縁膜22のうち、キャパシタ21が形成された開口部18aの中央部の直上の領域に、下地の凹型形状を反映して凹部が形成されても、層間絶縁膜22におけるキャパシタ間21に形成される溝部26を、層間絶縁膜22のうちキャパシタ21が形成された開口部18aの中央部の直上の領域の凹部と同一又はそれ以上の深さに形成すれば、後述する追加の効果を得ることができる。
以上の製造工程を経て、上記図2に示した第2の実施形態に係る第2の半導体装置が製造される。
以上の第2の実施形態に係る第2の半導体装置及びその製造方法によると、図15及び図16(b)に示すように、層間絶縁膜22におけるキャパシタ21間の直上部に溝部26が形成されていることにより、上記第1の半導体装置及びその製造方法と同様に、酸素バリア膜16への酸素供給が十分に促進されて、酸素バリア膜16の還元及び剥離を確実に防止することができる。また、同様に、最短距離24Lよりも、最短距離23Lが、同一又は短くなっていれば、層間絶縁膜22の溝部26からの酸素バリア膜16への酸素供給がより促進されるため好ましい。
さらに、第2の半導体装置の製造方法によると、層間絶縁膜22を形成した時点で、下地の段差が反映されて自然に溝部26が形成されるため、溝部26を形成する工程を必要とする上記第1の半導体装置の製造方法に比べてコストを低減できる。
なお、以上の本実施形態における第1及び第2の半導体装置及びその製造方法において、下部電極17aは必須の要素ではなく、その形成がなされていない場合であっても構わない。
なお、以上の本実施形態における第1及び第2の半導体装置及びその製造方法においても、上記図9に示した第1の実施形態における第1及び第2の半導体装置の変形例の構成を適用することができる。すなわち、上記図9に示したように、セルプレート50が延びる上記の方向と垂直に交差するように横切る方向に、層間絶縁膜22に溝部26を設けることによっても、上述した効果と同様の効果を得ることができる。このようにすると、溝部26によってキャパシタ21毎に分割されてなるセルブロック60が構成されるため、得られる効果がより大きくなる。
以上に説明したように、本発明に係る半導体装置およびその製造方法は、容量絶縁膜の結晶化時に酸素バリアが還元されることを確実に防止できるものであり、特に、強誘電体又は高誘電体を用いた容量絶縁膜を有する半導体装置及びその製造方法にとって有用である。
10 半導体基板
11 拡散層
12 層間絶縁膜
13 コンタクトプラグ
14 絶縁性下部水素バリア膜
15s 導電性下部水素バリア膜形成膜
15 導電性下部水素バリア膜
16s 酸素バリア膜形成膜
16 酸素バリア膜
17s 下部電極形成膜
17 下部電極
17a 下部電極
17b 下部電極
18 第2の層間絶縁膜
18a コンタクトホール
19s 容量絶縁膜形成膜
19 容量絶縁膜
20s 上部電極形成膜
20 上部電極
20a フェンス
21 キャパシタ
22 層間絶縁膜
23L 酸素バリア膜端部から隣り合うキャパシタ間直上上方の層間絶縁膜の上面までの距離
24L 酸素バリア膜から酸素バリア膜直上上方の層間絶縁膜の上面までの距離
25 レジストパターン
26 溝部
50 セルプレート
60 セルブロック

Claims (13)

  1. 半導体基板上に形成された複数の酸素バリア膜と、
    前記複数の酸素バリア膜の各々の上に、この順で積層して形成された下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなるキャパシタと、
    前記半導体基板上に、複数の前記キャパシタを覆うように形成された層間絶縁膜とを備えており、
    前記層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面が、前記層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低い、ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面と、前記酸素バリア膜との最短距離が、前記層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面と前記酸素バリア膜との最短距離と同等又はそれ以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記キャパシタは平面型形状である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記キャパシタは断面凹型の立体形状である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  5. 前記容量絶縁膜は、強誘電体膜又は高誘電体膜からなる、ことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記容量絶縁膜は、(SrBi(TaNb1−x)、Pb(ZrTi1−x)O、(BaSr1−x)TiO、(BiLa1−xTi12(但し、xはいずれも、0≦x≦1の関係を満たす)、又はTaからなる、ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 半導体基板上に第1の導電膜及び第2の導電膜をこの順に形成する工程(a)と、
    前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜を選択的にエッチングして、前記第1の導電膜からなる酸素バリア膜及び前記第2の導電膜からなる下部電極によって構成される複数の積層膜を形成する工程(b)と、
    前記半導体基板上に、前記複数の積層膜間を埋め込む第1の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、
    前記第1の層間絶縁膜及び前記複数の積層膜上に、容量絶縁膜形成膜及び第3の導電膜をこの順に形成する工程(d)と、
    前記容量絶縁膜形成膜及び前記第3の導電膜を選択的にエッチングして、前記複数の積層膜の各々の上に位置するように、前記容量絶縁膜形成膜からなる容量絶縁膜及び前記第3の導電膜からなる上部電極を形成することにより、前記下部電極、前記容量絶縁膜及び前記上部電極からなる複数のキャパシタを形成する工程(e)と、
    前記半導体基板上に、前記複数のキャパシタを覆うように、第2の層間絶縁膜を形成する工程(f)とを備え、
    前記第2の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面が、前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、
    前記工程(e)が、当該工程(e)における前記エッチングにより、前記第1の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいるか、又は、前記工程(f)の後に前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタ間に位置する部分の上部をエッチング除去する工程(g)をさらに備えている、ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面が、前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、前記工程(e)が、当該工程(e)における前記エッチングにより、前記第1の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいる場合において、
    当該工程(e)における前記エッチングは、用いるマスクパターンの側面部分を後退させながら、前記マスクパターンの側面部分に付着する前記第3の導電膜を構成する材料を除去するものである、ことを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 半導体基板上に第1の導電膜を形成する工程(a)と、
    前記第1の導電膜を選択的にエッチングして、前記第1の導電膜からなる複数の酸素バリア膜を形成する工程(b)と、
    前記半導体基板上に、前記複数の酸素バリア膜を覆うように、第1の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、
    記第1の層間絶縁膜に、前記複数の酸素バリア膜の表面を露出する複数の開口部を形成する工程(d)と、
    前記複数の開口部の底部上及び壁部上に、第2の導電膜からなる下部電極を形成する工程(e)と、
    前記第1の層間絶縁膜上に、複数の前記下部電極上を覆うように、容量絶縁膜形成膜及び第3の導電膜をこの順に形成する工程(f)と、
    前記容量絶縁膜形成膜及び前記第3の導電膜を選択的にエッチングして、前記複数の開口部における少なくとも内部に、前記容量絶縁膜形成膜からなる前記容量絶縁膜及び前記第3の導電膜からなる上部電極を形成することにより、前記下部電極、容量絶縁膜及び上部電極からなる複数のキャパシタを形成する工程(g)と、
    前記半導体基板上に、前記複数のキャパシタを覆うように、第2の層間絶縁膜を形成する工程(h)とを備え、
    前記第2の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面が、前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、
    前記工程(g)が、当該工程(g)における前記エッチングにより、前記第1の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいるか、又は、前記工程(h)の後に前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタ間に位置する部分の上部をエッチング除去する工程(i)をさらに備えている、ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 前記第2の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面が、前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面よりも低くなるように、前記工程(g)が、当該工程(g)における前記エッチングにより、前記第1の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上部を除去する工程を含んでいる場合において、
    当該工程(g)における前記エッチングは、用いるマスクパターンの側面部分を後退させながら、前記マスクパターンの側面部分に付着する前記第3の導電膜を構成する材料を除去するものである、ことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第2の層間絶縁膜における隣り合う前記キャパシタ間に位置する部分の上面と、前記酸素バリア膜との最短距離が、前記第2の層間絶縁膜における前記キャパシタの直上に位置する部分の上面と前記酸素バリア膜との最短距離と同等又はそれ以下である、ことを特徴とする請求項7〜10のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記容量絶縁膜は、強誘電体膜又は高誘電体膜からなる、ことを特徴とする請求項7〜11のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記容量絶縁膜は(SrBi(TaNb1−x)、Pb(ZrTi1−x)O、(BaSr1−x)TiO、(BiLa1−xTi12(但し、前記xはいずれも、0≦x≦1の関係を満たす)、又はTaからなる、ことを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
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