JP2010225928A - 半導体記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも簡素化された製造プロセスにより、半導体記憶装置のキャパシタを構成する容量絶縁膜の水素による劣化を確実に防止できるようにする。
【解決手段】半導体基板201に形成されたメモリ領域310と、該メモリ領域と隣接して形成された周辺回路領域300と、半導体基板201と第1の層間絶縁膜205との間に形成され、少なくともメモリ領域310を覆い且つ周辺回路領域にまで延伸して形成された下部水素バリア膜210と、メモリ領域310における第1の層間絶縁膜205の上に形成され、下部電極212、強誘電体を含む容量絶縁膜213及び上部電極214からなる少なくとも1つのキャパシタ215とを有している。さらに、キャパシタ215の上方の領域及び側方の領域を覆うと共に、メモリ領域310の周辺部においてその全体に亘って下部水素バリア膜210と直接に接続されて形成された上部水素バリア膜218を有している。
【選択図】図1

Description


本発明は、半導体記憶装置及びその製造方法に関し、特に、強誘電体又は高誘電体を用いた容量絶縁膜を有するキャパシタを備えた半導体記憶装置及びその製造方法に関する。
容量絶縁膜に強誘電体又は高誘電体を用いた半導体記憶装置は、ヒステリシス特性による残留分極及び高い比誘電率を有していることから、不揮発性メモリ装置又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)装置の分野において、酸化シリコン(SiO)又は窒化シリコン(SiN)からなる容量絶縁膜を有する半導体記憶装置と置き換わる可能性がある。
しかしながら、強誘電体又は高誘電体は、結晶構造自体がその物理的特性を決定する金属酸化物であるため、水素による還元作用の影響が大きい。一方、MIS(Metal Insulator Semiconductor)トランジスタの形成プロセス、多層配線の形成プロセス及び保護膜の形成プロセス等には、水素(H)ガスはもとより、水素原子を含むシラン(SiH)ガス、レジスト材料及び水又は水分(HO)等を用いる工程を多く含み、強誘電体又は高誘電体の特性の劣化が懸念される。
そこで、近年、キャパシタの周囲に水素バリア層を設け、キャパシタを単体ごとに又は複数のキャパシタを一単位としてその全体を水素バリア膜により覆う技術が提示されている(例えば、特許文献1を参照。)。
以下、従来例に係る強誘電体を用いた容量絶縁膜を有する半導体記憶装置について、図7を参照しながら説明する。
図7に示すように、半導体基板1の上には、下部電極32、強誘電体膜34及び上部電極36によって構成される強誘電体キャパシタ30が形成されている。半導体基板1と下部電極32との間には、コンタクトプラグ28の形成部分を除いて下部電極32と接するように下部水素バリア膜26が形成されている。強誘電体キャパシタ30の上方及び側方は上部水素バリア膜42が形成され、この上部水素バリア膜42は、強誘電体キャパシタ30の周囲において下部水素バリア膜26と接続される。
このように、従来の半導体記憶装置は、強誘電体キャパシタ30の上方、側方及び下方を水素バリア膜で覆われるため、キャパシタ形成工程以降の半導体形成プロセスにおいて、強誘電体膜34が水素雰囲気に晒されても還元されず、信頼性が高いキャパシタを製造することができる。
特開2006−019571号公報
しかしながら、前記従来の半導体記憶装置は、強誘電体キャパシタの加工(パターニング)時に発生するオーバエッチングにより、下部水素バリア膜にエッチングダメージが入る。このダメージにより、下部水素バリア膜の膜厚が薄くなって水素バリア性を失い、さらには、エッチングにより下部水素バリア膜に突き抜けが発生して、水素の侵入経路が生じる。いずれの場合も、外部から侵入する水素により強誘電体膜が還元されて、該強誘電体膜の強誘電性が消失して、メモリとして機能しなくなるという問題がある。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、従来よりも簡素化された製造プロセスにより、半導体記憶装置のキャパシタを構成する容量絶縁膜の水素による劣化を確実に防止できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体記憶装置を、キャパシタと下部水素バリア膜との間に絶縁膜(層間絶縁膜)を設ける構成とする。
具体的に、本発明に係る半導体記憶装置は、半導体基板に形成されたメモリ領域と、半導体基板にメモリ領域と隣接して形成された周辺回路領域と、半導体基板と最下層の層間絶縁膜との間に形成され、少なくともメモリ領域を覆い、且つ周辺回路領域にまで延伸して形成された下部水素バリア膜と、メモリ領域における最下層の層間絶縁膜の上に形成され、下部電極、強誘電体又は高誘電体を含む容量絶縁膜及び上部電極からなる少なくとも1つのキャパシタと、キャパシタの上方の領域及び側方の領域を覆うと共に、メモリ領域の周辺部においてその全体に亘って下部水素バリア膜と直接に接続されて形成された上部水素バリア膜とを備えていることを特徴とする。
本発明の半導体記憶装置によると、下部水素バリア膜は、半導体基板と最下層の層間絶縁膜との間に形成され、少なくともメモリ領域を覆い且つ周辺回路領域にまで延伸して形成されており、少なくとも1つのキャパシタは、メモリ領域における最下層の層間絶縁膜の上に形成されている。このため、キャパシタをパターニングする際に、下部水素バリア膜がエッチングダメージ等を受けることがない。さらに、上部水素バリア膜は、キャパシタの上方の領域及び側方の領域を覆うと共に、メモリ領域の周辺部においてその全体に亘って下部水素バリア膜と直接に接続されて形成されている。これにより、容量絶縁膜の水素による劣化を確実に防止することができる。
本発明の半導体記憶装置において、キャパシタは複数設けられており、複数のキャパシタは、下部水素バリア膜及び上部水素バリア膜によって、その周囲全体が一括に囲まれていることが好ましい。
本発明の半導体記憶装置は、下部電極の下側に形成され、最下層の層間絶縁膜及び下部水素バリア膜を貫通する第1のコンタクトプラグをさらに備え、下部電極は、第1のコンタクトプラグを介して、半導体基板に形成された第1の不純物拡散層と電気的に接続されていてもよい。
本発明の半導体記憶装置は、周辺回路領域に形成され、上部水素バリア膜及び下部水素バリア膜を貫通する第2のコンタクトプラグをさらに備え、第2のコンタクトプラグは、半導体基板に形成された第2の不純物拡散層と電気的に接続されていてもよい。
本発明の半導体記憶装置は、最下層の層間絶縁膜とキャパシタとの間に形成され、ビット線として機能する配線層をさらに備えていてもよい。
本発明の半導体記憶装置において、下部水素バリア膜には、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つを用いることができる。
本発明の半導体記憶装置において、上部水素バリア膜には、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つを用いることができる。
本発明の半導体記憶装置において、容量絶縁膜には、一般式がPb(ZrTi1−X)O、(BaSr1−X)TiO、SrBi(Ta1−XNb若しくは(BiLa1−XTi12(但し、Xは0≦X≦1である。)で表されるペロブスカイト型酸化物、又は五酸化タンタルを用いることができる。
本発明に係る半導体記憶装置の製造方法は、半導体基板のメモリ領域に第1の不純物拡散層を含む少なくとも1つのトランジスタを形成すると共に、半導体基板におけるメモリ領域と隣接する周辺回路領域に第2の不純物拡散層を形成する工程(a)と、半導体基板の上に、トランジスタを覆うと共に周辺回路領域にまで延伸する下部水素バリア膜を形成する工程(b)と、工程(b)よりも後に、メモリ領域の上及び周辺回路領域の上に第1の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、半導体基板の上に、第1の層間絶縁膜及び下部水素バリア膜を貫通して第1の不純物拡散層と接続する第1のコンタクトプラグを形成する工程(d)と、第1の層間絶縁膜における第1のコンタクトプラグの上に、下部電極、強誘電体又は高誘電体を含む容量絶縁膜及び上部電極を順次積層することにより、少なくとも1つのキャパシタを形成する工程(e)と、メモリ領域の上及び周辺回路領域の上に、キャパシタを覆うように第2の層間絶縁膜を形成する工程(f)と、第1の層間絶縁膜及び第2の層間絶縁膜におけるメモリ領域を除く部分を除去した後、メモリ領域の上及び周辺回路領域の上に上部水素バリア膜を形成する工程(g)と、工程(g)よりも後に、メモリ領域の上及び周辺回路領域の上に第3の層間絶縁膜を形成する工程(h)と、周辺回路領域において、第3の層間絶縁膜、上部水素バリア膜及び下部水素バリア膜を貫通し、第2の不純物拡散層と接続する第2のコンタクトプラグを形成する工程(i)とを備えていることを特徴とする。
本発明の半導体記憶装置の製造方法によると、半導体基板の上に第1の層間絶縁膜を形成した後、第1の層間絶縁膜における第1のコンタクトプラグの上に、下部電極、強誘電体又は高誘電体を含む容量絶縁膜及び上部電極を順次積層することにより、少なくとも1つのキャパシタを形成する。これにより、キャパシタをパターニングする際に、下部水素バリア膜がエッチングダメージ等を受けることがない。従って、容量絶縁膜の水素による劣化を確実に防止することができる。その上、周辺回路領域において、第3の層間絶縁膜、上部水素バリア膜及び下部水素バリア膜を貫通し、第2の不純物拡散層と接続する第2のコンタクトプラグを形成するため、第2のコンタクトプラグのコンタクトホールをエッチングする際に、下部水素バリア膜と上部水素バリア膜とをライナ膜として利用できる。このため、高アスペクト比を有するコンタクトプラグの形成に有効となり、従来よりも簡素化された製造プロセスによって信頼性が高いコンタクトプラグを形成することができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、トランジスタ及びキャパシタの一組は一のメモリセルを形成しており、工程(a)において、メモリ領域にトランジスタを複数形成し、工程(e)において、メモリ領域にキャパシタ複数を形成し、工程(g)において、上部水素バリア膜は、複数のトランジスタ及び複数のキャパシタの周囲全体を一括に囲むように形成することが好ましい。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、下部水素バリア膜には、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つを用いることができる。
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、上部水素バリア膜には、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つを用いることができる
本発明の半導体記憶装置の製造方法において、容量絶縁膜には、一般式がPb(ZrTi1−X)O、(BaSr1−X)TiO、SrBi(Ta1−XNb若しくは(BiLa1−XTi12(但し、Xは0≦X≦1である。)で表されるペロブスカイト型酸化物、又は五酸化タンタルを用いることができる。
本発明に係る半導体記憶装置及びその製造方法によると、従来よりも簡素化された製造プロセスにより、容量絶縁膜の水素による劣化を確実に防止することができる。
(一実施形態)
本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置のメモリ領域と周辺回路領域との境界部における断面構成を示している。図2は本実施形態に係る半導体記憶装置のメモリ領域と周辺回路領域との境界部の平面構成を示している。ここで、図1は図2のI−I線における断面構成を示している。また、図2には、上部電極214及び配線221の下方に設けられた部材をも示している。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る半導体記憶装置は、周辺回路領域300及びメモリ領域310が互いに隣接して形成された半導体基板201と、該半導体基板201のメモリ領域310の上に例えばマトリクス状に配置された複数のメモリセルと、各メモリセルと接続された複数のビット線207とを備えている。
各メモリセルは、例えば、MISトランジスタ(セル選択トランジスタ)320と、キャパシタ215とから構成されている。MISトランジスタ320は、半導体基板201上にゲート絶縁膜211を介在させて形成されたゲート電極204と、半導体基板201におけるゲート電極204の両側方の領域に形成されたn型不純物を含む不純物拡散層203b、203cを有している。また、キャパシタ215は、下部電極212、上部電極214及び下部電極212と上部電極214とに挟まれた容量絶縁膜213を有している。
容量絶縁膜213は、例えばペロブスカイト型酸化物等の高誘電体又は強誘電体、例えば一般式がPb(ZrTi1−X)O、(BaSr1−X)TiO、SrBi(Ta1−XNb又は(BiLa1−XTi12(但し、Xは0≦X≦1である。)により構成される。なお、容量絶縁膜213の一部に高誘電体膜又は強誘電体膜が設けられていてもよい。高誘電体膜には、五酸化タンタル(Ta)等を用いることができる。
以下、本実施形態の半導体記憶装置の構成をより詳細に説明する。
図1に示すように、例えばシリコン(Si)からなる半導体基板201の上には、素子分離領域202及びMISトランジスタ320を覆うように下部水素バリア膜210が形成されている。下部水素バリア膜210は、例えば、水素を透過しにくい窒化シリコン(SiN)等により構成される。下部水素バリア膜210の上には、第1の層間絶縁膜205が形成され、第1の層間絶縁膜205の上には複数のビット線207が互いに並行に設けられている。
半導体基板201におけるメモリ領域310から周辺回路領域300に至る領域には、素子分離領域202によって不純物拡散層203cと区画された不純物拡散層203aが形成されている。各ビット線207は、第1の層間絶縁膜205と下部水素バリア膜210とを貫通する第1のコンタクトプラグ206を介して不純物拡散層203aと電気的に接続されている。
メモリ領域310において、第1の層間絶縁膜205の上には各ビット線207を覆うように、第2の層間絶縁膜208が形成されている。第2の層間絶縁膜208の上には、前述した下部電極212、容量絶縁膜213及び上部電極214からなるキャパシタ215が形成されている。下部電極212は、第2の層間絶縁膜208、第1の層間絶縁膜205及び下部水素バリア膜210を貫通する第2のコンタクトプラグ209を介してMISトランジスタ320の不純物拡散層203cと電気的に接続されている。
また、メモリ領域310において、第2の層間絶縁膜208の上には、キャパシタ215の上及び周囲を埋めるように第3の層間絶縁膜216が形成されている。第1の層間絶縁膜205、第2の層間絶縁膜208及び第3の層間絶縁膜216における周辺回路領域300とメモリ領域310との境界部に面する側面は、その上方がメモリ領域310の内側に傾くテーパ状に形成されている。
第3の層間絶縁膜216の上面及び側面、第2の層間絶縁膜208の側面及び第1の層間絶縁膜205における境界部近傍の側面、並びに下部水素バリア膜210における周辺回路領域300に形成された部分の上には、これらと接するように上部水素バリア膜218が形成されている。これにより、メモリ領域310に形成された複数のキャパシタ215は、下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218とによって一括に囲まれる。
周辺回路領域300上及びメモリ領域310上にまたがって形成された上部水素バリア膜218の上には、第4の層間絶縁膜217が形成され、該第4の層間絶縁膜217の上には配線221が形成されている。配線221は、周辺回路領域300において第4の層間絶縁膜219、上部水素バリア膜218及び下部水素バリア膜210を貫通する第3のコンタクトプラグ220を介して、半導体基板201に形成されたN型不純物を含む不純物拡散層203aと電気的に接続されている。この構成により、各ビット線207は、第1のコンタクトプラグ206、不純物拡散層203a、第3のコンタクトプラグ220及び配線221を介してセンスアンプ(図示せず)等の周辺回路領域300に設けられた回路に電気的に接続される。
本実施形態に係る半導体記憶装置は、その特徴として、上述したように、下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218とによって、キャパシタ215の上方、下方及び側方を含め全方位が囲まれている。さらに、下部水素バリア膜210及び上部水素バリア膜218は複数のキャパシタ215を一括して囲み、半導体基板201上の周辺回路領域300において下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218とが接合(接触)されている。この構成は、水素の侵入経路となりやすい2種類の水素バリア膜210、218の接合部を、半導体基板201の周辺回路領域300と接続するコンタクトプラグ形成領域を除く全面に有するため、メモリ領域310だけを覆う水素バリア構造よりも水素バリア性が高い。
すなわち、この構成によれば、下部水素バリア膜210及び上部水素バリア膜218で囲まれた領域の外部からの水素の侵入をほぼ完全に防ぐことができる。このため、容量絶縁膜213が金属酸化物等の高誘電体又は強誘電体により構成されている場合でも、容量絶縁膜213の物理的特性が水素による還元により劣化することを十分に防ぐことができる。従って、容量絶縁膜213が強誘電体により構成される場合には、誘電率及びヒステリシス特性の変化等が抑制されることにより、不揮発性メモリ装置としての性能の劣化を抑えることができる。また、容量絶縁膜213が高誘電体により構成される場合には、誘電率の変化等が抑制されることにより、通常のメモリ装置としての性能の劣化を抑えることができる。
本実施形態に係る半導体記憶装置は、下部水素バリア膜210の大部分が半導体基板201の主面上に直接に形成されているため、キャパシタ215との間に第1の層間絶縁膜205及び第2の層間絶縁膜208が設けられる構成となる。この構成により、従来例のように、キャパシタ215を形成する際に下部水素バリア膜210がエッチングされることがなく、必要最小限の膜厚で、且つダメージがない水素バリア膜210、218を設けることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、周辺回路領域300において、半導体基板201の上には、下部水素バリア膜210、上部水素バリア膜218及び第4の層間絶縁膜217が順次設けられ、下部水素バリア膜210、上部水素バリア膜218及び第4の層間絶縁膜217を貫通する第3のコンタクトプラグ220を介して配線221と不純物拡散層203aとが電気的に接続されている。この構成により、第3のコンタクトプラグ220を設けるためのコンタクトホールを形成するエッチング(ホールエッチング)を行う際に、下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218とをエッチング時のライナ(エッチストッパ)膜として利用することができる。
具体的には、層間絶縁膜として一般に用いられるシリコン酸化膜に対してエッチング選択比が高い上部水素バリア膜218上でエッチングを一旦止めることにより、第4の層間絶縁膜217が持つグローバル段差(半導体基板201上の全面に亘る段差)を吸収することができる。さらに、上部水素バリア膜218と下部水素バリア膜210とを異なるエッチング条件でエッチングすることにより、不純物拡散層203に対するオーバエッチングを最小限に抑えることができる。その結果、より信頼性が高い第3のコンタクトプラグ220を形成することができる。この手法は、半導体基板201と配線221との間にキャパシタ215及びビット線207等を設ける構造においては、高アスペクト比のコンタクトプラグを形成する必要があるため、極めて有効な手法である。この構成により、コンタクトホールの開口寸法を縮小することも容易となるため、微細プロセスにも対応可能となる。
従来は、ライナ膜として、シリコン酸化膜に対して選択比が高いシリコン酸窒化膜又はシリコン窒化膜等を用いるのが一般的であり、ライナ膜を別途成膜する工程が必要である。しかしながら、本実施形態においては、構成要素である下部水素バリア膜210及び上部水素バリア膜218をライナ膜として利用することができるため、工程数を増やすことなく、且つ容量絶縁膜213の物理的特性の還元防止を図りながら、微細プロセスに対応可能な信頼性が高いコンタクトプラグ(第3のコンタクトプラグ220)を形成可能となる。
(一実施形態の第1変形例)
以下、本発明の一実施形態の第1変形例について図面を参照しながら説明する。
図3は本実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置の要部の断面構成を示している。図3において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
第1変形例においては、図3に示すように、上部水素バリア膜218が、周辺回路領域300とメモリ領域310の境界部でのみ下部水素バリア膜210と接合されており、周辺回路領域300においては除去されている。
このような上部水素バリア膜218と下部水素バリア膜210の接合方式であっても、外部からの水素の侵入を防ぐことができ、容量絶縁膜213の物理的特性が水素の還元により劣化することを防止できる。その上、周辺回路領域300においては、第1の層間絶縁膜205、第2の層間絶縁膜208及び第3の層間絶縁膜216をエッチングにより除去する必要がなくなる。従って、第4の層間絶縁膜217の堆積量を減らすことができる。
(一実施形態の第2変形例)
以下、本発明の一実施形態の第2変形例について図面を参照しながら説明する。
図4は本実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置の要部の断面構成を示している。図4において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図1に示す一実施形態に係るキャパシタ215はプレーナスタック型であるのに対し、図4に示す第2変形例に係るキャパシタ215Aは、断面凹型の立体型キャパシタである。この場合、下部電極212は、第3の層間絶縁膜216に形成された凹部216aの内壁上にも設けられる。従って、容量絶縁膜213及び上部電極214は、下部電極212の上に凹部216aの内面に沿うように順次形成される。なお、メモリ領域310において、各キャパシタ215Aの内部を含む第3の層間絶縁膜216の上には、上面が平坦化された第5の層間絶縁膜230が形成されている。
従って、上部水素バリア膜218は、メモリ領域310において、第5の層間絶縁膜230の上面及び側面、第3の層間絶縁膜216の側面、第2の層間絶縁膜208の側面、並びに第1の層間絶縁膜206の側面上に亘って形成される。さらに、一実施形態と同様に、上部水素バリア膜218は、周辺回路領域300において下部水素バリア膜210の上に直接に積層される。なお、立体型キャパシタは、断面凸型であってもよい。
この構成によっても、図1に示した半導体記憶装置と同様に、メモリ領域310への外部からの水素の侵入を防ぐことができるため、キャパシタ215Aを構成する容量絶縁膜213の物理的特性が水素による還元により劣化することを防止できる。
なお、下部水素バリア膜210及び上部水素バリア膜218の接合部の形状については、図1、図3及び図4に示した形状に限られず、半導体基板201上に形成された下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218とが、複数のキャパシタ215の周囲(全方位)を囲んでいればよい。このとき、半導体基板201上における周辺回路領域300には、下部水素バリア膜210及び上部水素バリア膜218が積層されて形成されることが好ましい。この構成により、前述したように、周辺回路領域300において高アスペクト比を持つコンタクトホールのエッチングによる形成が容易となる。
なお、上部水素バリア膜218及び下部水素バリア膜210は、各コンタクトプラグ206、209及び220の下部側面と接するため、絶縁性材料により形成する必要がある。
また、本実施形態及びその変形例に係る半導体記憶装置は、キャパシタ215、215Aの下部電極212がMISトランジスタ320の不純物拡散層203cと接続される構成を採っているが、これに限られない。すなわち、下部電極212がMISトランジスタ320のゲート電極204と接続される構成の半導体記憶装置であっても、本発明の構成を適用することにより、同様の効果を得ることができる。
以下、前記のように構成された本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図5(a)〜図5(c)及び図6(a)〜図6(c)は本実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
まず、図5(a)に示すように、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、例えばP型シリコン(Si)からなる半導体基板201の上部に、深さが約300nmの溝部(トレンチ)を形成する。続いて、化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により、半導体基板201の主面上にシリコン酸化膜を堆積する。その後、化学機械的研磨(Chemical Mechanical polishing:CMP)法により、堆積されたシリコン酸化膜を平坦化することにより、溝部に埋め込まれたシリコン酸化膜から構成された素子分離領域202を選択的に形成する。
続いて、例えば熱酸化法により、半導体基板201の主面上に膜厚が約10nmのゲート絶縁膜211を形成する。その後、低圧CVD法により、ゲート絶縁膜211の上に、膜厚が約200nmのポリシリコン膜を形成し、形成されたポリシリコン膜をリソグラフィ法及びドライエッチング法によりパターニングして、ポリシリコンからなる複数のゲート電極204を形成する。なお、ポリシリコン膜は、成膜時又は成膜後にN型等の導電性を付与する。
続いて、図示はしていないが、CVD法により、半導体基板201の上にゲート電極204を覆い、且つ膜厚が約50nmの酸化シリコン(SiO)膜を形成し、エッチバックを行ってゲート電極204の側面上にサイドウォール絶縁膜を形成する。その後、ゲート電極204及びサイドウォール絶縁膜をマスクとして、半導体基板201の上部に例えば高濃度のヒ素(As)イオンをイオン注入することにより、N型の不純物拡散層(ドレイン拡散層)203b及びN型の不純物拡散層(ソース拡散層)203cをそれぞれ形成する。これにより、ゲート電極204、ゲート絶縁膜211及び各不純物拡散層203b、203cからなるMISトランジスタ320が形成される。このとき、各不純物拡散層203b、203cと同時に、半導体基板201におけるメモリ領域310と周辺回路領域300との境界部分に配線用の不純物拡散層203aが形成される。
続いて、CVD法により、MISトランジスタ320が形成された半導体基板201上の全面に、例えば、膜厚が約20nmの窒化シリコン(SiN)からなる下部水素バリア膜210を形成する。ここでは、下部水素バリア膜210として、膜厚が約20nmの窒化シリコン膜を用いたが、これに限られず、酸化窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタンアルミニウム(TiAlO)、酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)、珪化酸化チタン(TiSiO)又は珪化酸化タンタル(TaSiO)等を下部水素バリア膜210に用いてもよい。また、下部水素バリア膜210の膜厚は、20nm以上且つ50nm以下程度が有効である。なお、水素バリア性に必要な膜厚は材料ごとに異なるものの、いずれの材料においても約20nm以上の膜厚は必要である。また、下部水素バリア膜210の形成にはCVD法を用いたが、スパッタ法を用いることができる。
次に、図5(b)に示すように、CVD法により、半導体基板201上の全面に、下部水素バリア膜210に覆われたゲート電極204を埋めるようにシリコン酸化膜を堆積する。その後、CMP法により、堆積されたシリコン酸化膜に対してゲート電極204の上側部分の膜厚が約200nmとなるように平坦化して、酸化シリコンからなる第1の層間絶縁膜205を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第1の層間絶縁膜205と下部水素バリア膜210とを貫通して、半導体基板201の不純物拡散層203a、203bを露出する、径の寸法が約110nmのコンタクトホールを形成する。
続いて、CVD法により、第1の層間絶縁膜205の上に、膜厚が約5nmのチタン(Ti)膜、膜厚が約7nmの窒化チタン(TiN)膜、及び膜厚が約90nmのタングステン(W)膜を順次堆積してコンタクトホールに充填する。続いて、CMP法により、堆積膜における第1の層間絶縁膜205上に残る部分を除去する。これにより、第1の層間絶縁膜205に、不純物拡散層203a及びMISトランジスタ320の不純物拡散層203bと電気的に接続される第1のコンタクトプラグ206が形成される。続いて、スパッタ法により、第1の層間絶縁膜205の上に、膜厚が約5nmのチタン膜及び膜厚が約80nmのタングステン膜を順次形成する。その後、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、形成した金属積層膜をパターニングして、第1のコンタクトプラグ206と接続されるビット線207を形成する。
本実施形態においては、第1の層間絶縁膜205の構成材料として、酸化シリコンを例に挙げたが、より詳細には、ホウ素(B)及びリン(P)が添加された、いわゆるBPSG(Boro-Phospho-Silicate Glass)膜、高密度プラズマにより形成され、ホウ素及びリンが添加されない、いわゆるHDP−NSG(High Density Plasma-Non Silicate Glass)膜、又は酸化雰囲気にオゾン(O)を用いたO−NSGを用いることが好ましい。また、第1の層間絶縁膜205の平坦後の膜厚は、ゲート電極204の上側で100nm以上且つ500nm以下程度であればよい。
また、一例として半導体基板201にP型シリコンを用い、P型の半導体基板201にNチャネル型MOSトランジスタを形成する場合について説明したが、N型シリコンからなる半導体基板を用い、N型の半導体基板にPチャネル型MISトランジスタを形成した場合でも、本発明は有効である。
次に、図5(c)に示すように、例えばCVD法により、第1の層間絶縁膜205の上に、シリコン酸化膜をビット線207を覆うように半導体基板201の全面に亘って堆積する。その後、CMP法により、堆積したシリコン酸化膜をビット線207の上側部分の膜厚が約100nmとなるように平坦化して、酸化シリコンからなる第2の層間絶縁膜208を形成する。続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第2の層間絶縁膜208、第1の層間絶縁膜205及び下部水素バリア膜210に、これらを貫通し且つ径の寸法が約110nmのコンタクトホールを形成して、MISトランジスタ320の不純物拡散層203cを露出する。続いて、CVD法により、膜厚が約5nmのチタン膜、膜厚が約7nmの窒化チタン膜及び膜厚が約90nmのタングステン膜をこれらの堆積膜がコンタクトホールに充填されるように順次形成する。
続いて、CMP法により、堆積膜における第2の層間絶縁膜208上に残る部分を除去する。これにより、MISトランジスタ320の不純物拡散層203cと接続され、第2の層間絶縁膜208、第1の層間絶縁膜205及び下部水素バリア膜210を貫通する第2のコンタクトプラグ209が形成される。ここでも、第2の層間絶縁膜208の構成材料には、BPSG、HDP−NSG又はO−NSG等の酸化シリコン等を用いることが好ましい。また、平坦化された後の第2の層間絶縁膜208の膜厚は、ビット線207の上側において0nmを越え、500nm以下程度であればよい。
次に、図6(a)に示すように、スパッタ法により、第2のコンタクトプラグ209の上面が露出した第2の層間絶縁膜208上の全面に、膜厚がそれぞれ約50nmの酸化イリジウム(IrO)膜及び白金(Pt)膜を順次成膜する。続いて、有機金属分解(Metal Organic Decomposition:MOD)法、有機金属化学気相堆積(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)法、スパッタ法又は塗布法により、白金膜の上に、膜厚が40nm以上且つ150nm以下のビスマス層状ペロブスカイト構造を有する強誘電体であるSrBi(Ta1−XNb(但し、Xは0≦X≦1)からなる強誘電体絶縁膜を形成する。
続いて、スパッタ法により、強誘電体絶縁膜の上に、膜厚が50nmの白金膜を成膜する。その後、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、酸化イリジウム膜、白金膜、強誘電体絶縁膜及び白金膜に対して、それぞれ第2のコンタクトプラグ209を1つずつ含む領域でパターニングする。これにより、白金膜から複数の上部電極214が形成され、強誘電体絶縁膜から複数の容量絶縁膜213が形成され、酸化イリジウム膜及び白金膜から複数の下部電極212が形成される。すなわち、それぞれ下部電極212、容量絶縁膜213及び上部電極214を有する複数のキャパシタ215が形成される。続いて、CVD法により、第2の層間絶縁膜208の上に、各キャパシタ215の上面及び側面を覆うように全面に亘って、酸化シリコンからなる第3の層間絶縁膜216を堆積する。
続いて、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、第3の層間絶縁膜216、第2の層間絶縁膜208及び第1の層間絶縁膜205におけるメモリ領域310に形成された部分を残すように他の部分を除去する。すなわち、第3の層間絶縁膜216、第2の層間絶縁膜208及び第1の層間絶縁膜205のうち、半導体基板201におけるメモリ領域310以外の領域に形成された部分を除去し、メモリ領域310に形成された部分を残す。この際に、第1の層間絶縁膜205、第2の層間絶縁膜208及び第3の層間絶縁膜216の側面(端面)は、上方へ向かうにつれてメモリ領域310の内側に傾くテーパ状にパターニングする。ここでも、第3の層間絶縁膜216の構成材料には、BPSG、HDP−NSG又はO−NSG等の酸化シリコンを用いるとよい。また、第3の層間絶縁膜216は、上部電極214の上側において50nm以上且つ500nm以下程度の厚さがあればよい。
また、下部電極212には、膜厚がそれぞれ約50nmの酸化イリジウム膜及び白金膜からなる積層膜を用いたが、これに代えて、膜厚が50nm以上且つ300nm以下程度の酸化イリジウム(IrO)膜及び酸化ルテニウム(RuO)膜等の組み合わせを用いてもよい。また、下層から順次形成され、膜厚がそれぞれ50nm以上且つ300nm以下程度のルテニウム(Ru)膜と酸化ルテニウム(RuO)膜とからなる積層膜を下部電極212として用いてもよい。さらには、窒化チタンアルミニウム(TiAlN)又はイリジウム(Ir)等を含め、単一材料からなる単層膜又はこれらの少なくとも2つの材料を含む積層膜により下部電極212を構成してもよい。
容量絶縁膜213の構成材料は、SrBi(Ta1−XNbに限られず、ペロブスカイト型酸化物であるPb(ZrTi1−X)O、(BaSr1−X)TiO又は(BiLa1−XTi12(但し、Xは0≦X≦1である。)等を用いることができる。また、高誘電体材料である五酸化タンタル(Ta)を用いてもよい。
次に、図6(b)に示すように、スパッタ法により、周辺回路領域300においては下部水素バリア膜210の上に、また、メモリ領域310においては周辺回路領域300との境界部の側面が内側に傾くテーパ状形状を有する、第3の層間絶縁膜216の上面及び側面、第2の層間絶縁膜208の側面並びに第1の層間絶縁膜205の側面の全面に、膜厚が約50nmの酸化チタンアルミニウム(TiAlO)からなる上部水素バリア膜218を形成する。これにより、上部水素バリア膜218は、複数のキャパシタ215を囲む領域、すなわちメモリ領域310の周辺部上において下部水素バリア膜210と直接的に接続(接触)される。その後、CVD法により、上部水素バリア膜218の上に全面に亘ってシリコン酸化膜を堆積する。続いて、堆積されたシリコン酸化膜の上面をCMP法により平坦化して、第4の層間絶縁膜217を形成する。
ここでも、第4の層間絶縁膜217の構成材料として、BPSG、HDP−NSG又はO−NSG等の酸化シリコンを用いるとよい。また、第4の層間絶縁膜217における上部水素バリア膜218の上側部分の厚さは、50nm以上且つ500nm以下程度であればよい。なお、上部水素バリア膜218には、膜厚が約50nmの酸化チタンアルミニウム膜を用いたが、これに限られず、上部水素バリア膜218は、窒化シリコン(SiN)、酸化窒化シリコン(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化タンタルアルミニウム(TaAlO)、珪化酸化チタン(TiSiO)又は珪化酸化タンタル(TaSiO)等を用いることができる。なお、上部水素バリア膜218は、膜厚を5nm以上且つ50nm以下程度とすれば、水素に対するバリア性は十分に発揮される。
次に、図6(c)に示すように、第4の層間絶縁膜217における周辺回路領域300に形成された部分であって、メモリ領域310と周辺回路領域300との境界部の近傍に、メモリ領域310から延伸して形成された不純物拡散層203aを露出する、径の寸法が約110nmのコンタクトホールを選択的に形成する。ここで、周辺回路領域300における不純物拡散層203aの上には、下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218とが積層されて形成されているため、コンタクトホールをエッチングで形成する際には、第4の層間絶縁膜217と上部水素バリア膜218との組成が異なることから、上部水素バリア膜218に対する第4の層間絶縁膜217のエッチング選択比を高くできる。従って、上部水素バリア膜218に対して高選択比を持つエッチング条件により、第4の層間絶縁膜217のエッチングを上部水素バリア膜218の上面で一旦止めることができる。続いて、異なるエッチング条件で、上部水素バリア膜218及び下部水素バリア膜210をエッチングにより開口して、その下の不純物拡散層203aを露出する。
その後、CVD法により、第4の層間絶縁膜217の上に、膜厚が約5nmのチタン膜、膜厚が約7nmの窒化チタン膜及び膜厚が約90nmのタングステン膜を順次コンタクトホールに充填されるように形成する。続いて、形成された積層膜のうち第4の層間絶縁膜217の上面に形成された部分をCMP法により除去して、不純物拡散層203aと電気的に接続される第3のコンタクトプラグ220を形成する。
続いて、スパッタ法により、第3のコンタクトプラグ220を含む第4の層間絶縁膜217の上に、膜厚が約10nmのチタン膜、膜厚が約50mの窒化チタン膜、膜厚が約500nmのアルミニウム膜及び膜厚が約50nmの窒化チタン膜を順次形成する。その後、形成された積層膜に対してドライエッチング法によりパターニングを行って、積層膜から第3のコンタクトプラグ220と接続された配線221を形成する。
以降は、図示はしていないが、多層配線の形成、保護膜の形成及びパッドの形成等の公知の製造プロセスにより、所望の半導体記憶装置を得る。
以上のようにして得られた本発明に係る半導体記憶装置によると、メモリ領域310は、その周辺部が半導体基板201の主面上に形成された下部水素バリア膜210と上部水素バリア膜218との積層膜によって、複数のキャパシタ215の周囲全体が被覆される。このため、各キャパシタ215を構成する容量絶縁膜213の物理的特性が水素の還元により劣化することを効果的に防ぐことができる。
その上、第4の層間絶縁膜217に第3のコンタクトプラグ220を形成するためのホールエッチングを行う際に、上部水素バリア膜218と下部水素バリア膜210とをライナ膜として利用することができる。このため、半導体基板201と配線221との間にキャパシタ215及びビット線207等を設ける構成の半導体記憶装置における高アスペクト比を有するコンタクトプラグ(第3のコンタクトプラグ220)の形成時にライナ膜を新たに設ける必要がなく、信頼性が高いコンタクトプラグを簡便に形成することができる。
本発明に係る半導体記憶装置及びその製造方法は、従来よりも簡素化された製造プロセスにより、容量絶縁膜の水素による劣化を確実に防止でき、特に、強誘電体又は高誘電体を用いた容量絶縁膜を有するキャパシタを水素バリア膜で被覆した構造を持つ半導体記憶装置及びその製造方法等に有用である。
本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置を示す要部の断面図である。 本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置を示す要部の平面図である。 本発明の一実施形態の第1変形例に係る半導体記憶装置を示す要部の断面図である。 本発明の一実施形態の第2変形例に係る半導体記憶装置を示す要部の断面図である。 (a)〜(c)は本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。 (a)〜(c)は本発明の一実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法を示す工程順の断面図である。 従来例に係る半導体記憶装置を示す断面図である。
201 半導体基板
202 素子分離領域
203 不純物拡散層
203a 不純物拡散層
203b 不純物拡散層
203c 不純物拡散層
204 ゲート電極
205 第1の層間絶縁膜
206 第1のコンタクトプラグ
207 ビット線
208 第2の層間絶縁膜
209 第2のコンタクトプラグ
210 下部水素バリア膜
211 ゲート絶縁膜
212 下部電極
213 容量絶縁膜
214 上部電極
215 キャパシタ
215A キャパシタ(凹型)
216 第3の層間絶縁膜
216a 凹部
217 第4の層間絶縁膜
218 上部水素バリア膜
220 第3のコンタクトプラグ
221 配線
230 第5の層間絶縁膜
300 周辺回路領域
310 メモリ領域
320 MISトランジスタ

Claims (13)

  1. 半導体基板に形成されたメモリ領域と、
    前記半導体基板に前記メモリ領域と隣接して形成された周辺回路領域と、
    前記半導体基板と最下層の層間絶縁膜との間に形成され、少なくとも前記メモリ領域を覆い、且つ前記周辺回路領域にまで延伸して形成された下部水素バリア膜と、
    前記メモリ領域における前記最下層の層間絶縁膜の上に形成され、下部電極、強誘電体又は高誘電体を含む容量絶縁膜及び上部電極からなる少なくとも1つのキャパシタと、
    前記キャパシタの上方の領域及び側方の領域を覆うと共に、前記メモリ領域の周辺部においてその全体に亘って前記下部水素バリア膜と直接に接続されて形成された上部水素バリア膜とを備えていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記キャパシタは複数設けられており、
    前記複数のキャパシタは、前記下部水素バリア膜及び上部水素バリア膜によって、その周囲全体が一括に囲まれていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記下部電極の下側に形成され、前記最下層の層間絶縁膜及び下部水素バリア膜を貫通する第1のコンタクトプラグをさらに備え、
    前記下部電極は、前記第1のコンタクトプラグを介して、前記半導体基板に形成された第1の不純物拡散層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記周辺回路領域に形成され、前記上部水素バリア膜及び下部水素バリア膜を貫通する第2のコンタクトプラグをさらに備え、
    前記第2のコンタクトプラグは、前記半導体基板に形成された第2の不純物拡散層と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記最下層の層間絶縁膜と前記キャパシタとの間に形成され、ビット線として機能する配線層をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記下部水素バリア膜は、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記上部水素バリア膜は、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記容量絶縁膜は、一般式がPb(ZrTi1−X)O、(BaSr1−X)TiO、SrBi(Ta1−XNb若しくは(BiLa1−XTi12(但し、Xは0≦X≦1である。)で表されるペロブスカイト型酸化物、又は五酸化タンタルからなることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
  9. 半導体基板のメモリ領域に第1の不純物拡散層を含む少なくとも1つのトランジスタを形成すると共に、前記半導体基板における前記メモリ領域と隣接する周辺回路領域に第2の不純物拡散層を形成する工程(a)と、
    前記半導体基板の上に、前記トランジスタを覆うと共に前記周辺回路領域にまで延伸する下部水素バリア膜を形成する工程(b)と、
    前記工程(b)よりも後に、前記メモリ領域の上及び前記周辺回路領域の上に第1の層間絶縁膜を形成する工程(c)と、
    前記半導体基板の上に、前記第1の層間絶縁膜及び下部水素バリア膜を貫通して前記第1の不純物拡散層と接続する第1のコンタクトプラグを形成する工程(d)と、
    前記第1の層間絶縁膜における前記第1のコンタクトプラグの上に、下部電極、強誘電体又は高誘電体を含む容量絶縁膜及び上部電極を順次積層することにより、少なくとも1つのキャパシタを形成する工程(e)と、
    前記メモリ領域の上及び前記周辺回路領域の上に、前記キャパシタを覆うように第2の層間絶縁膜を形成する工程(f)と、
    前記第1の層間絶縁膜及び第2の層間絶縁膜における前記メモリ領域を除く部分を除去した後、前記メモリ領域の上及び前記周辺回路領域の上に上部水素バリア膜を形成する工程(g)と、
    前記工程(g)よりも後に、前記メモリ領域の上及び前記周辺回路領域の上に第3の層間絶縁膜を形成する工程(h)と、
    前記周辺回路領域において、前記第3の層間絶縁膜、上部水素バリア膜及び下部水素バリア膜を貫通し、前記第2の不純物拡散層と接続する第2のコンタクトプラグを形成する工程(i)とを備えていることを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  10. 前記トランジスタ及びキャパシタの一組は一のメモリセルを形成しており、
    前記工程(a)において、前記メモリ領域に前記トランジスタを複数形成し、
    前記工程(e)において、前記メモリ領域に前記キャパシタ複数を形成し、
    前記工程(g)において、前記上部水素バリア膜は、前記複数のトランジスタ及び複数のキャパシタの周囲全体を一括に囲むように形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  11. 前記下部水素バリア膜は、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項9又は10に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  12. 前記上部水素バリア膜は、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタンアルミニウム、酸化タンタルアルミニウム、珪化酸化チタン及び珪化酸化タンタルのうちの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項9〜11のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  13. 前記容量絶縁膜は、一般式がPb(ZrTi1−X)O、(BaSr1−X)TiO、SrBi(Ta1−XNb若しくは(BiLa1−XTi12(但し、Xは0≦X≦1である。)で表されるペロブスカイト型酸化物、又は五酸化タンタルからなることを特徴とする請求項9〜12のうちのいずれか1項に記載の半導体記憶装置の製造方法。
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