JP2011130739A - 移植機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】振子部材で走行機体の傾きを検出して左右の推進機構をローリングシリンダによって互いに逆方向に上下動させることで走行機体が略水平となるように自動調整可能とし、振子部材にロック部材が係合するようにロックレバーを揺動操作した状態で走行機体を上昇させると振子部材に対するロック部材の係合が解除されるようにロックレバーを揺動操作させる自動ロック解除機構を設け、ロック部材により振子部材を走行機体に対して揺動不能とした状態で走行機体を角度操作レバーの手動操作によって左右に任意の角度に傾けることができるように、ローリングシリンダを制御するローリングバルブを操作することのできる手動角度調整機構を設け、角度操作レバーでロックレバーを揺動操作すべく該ロックレバーに角度操作レバーを取り付ける。
【選択図】図1
Description
ところで、例えば、傾斜地において、傾斜方向に交叉する方向に畝を作る場合、畝の上面の畝幅方向の中心が、畝の裾野部分の畝幅方向の中心から山側にずれるように畝が形成される。このため、移植機によって畝を跨いで(移植機の左右前後輪間に畝が位置するようにして)該畝に苗を植え付ける場合、移植機の植付体は走行機体の左右方向の中心(左右前後輪間の左右方向の中心)に設けられているので、畝の上面の畝幅方向の中心に苗が植え付けられないという問題が生じる。
この走行機体の左右の傾きを手動により任意の角度に調整することができる歩行型の移植機が特許文献1にて開示されている。
自動水平制御可能な移植機は、油圧シリンダからなるローリングシリンダによって左右の前後輪を互いに逆方向に上下動させる用に構成されていると共に、このローリングシリンダを制御するローリングバルブを備えている。
また、前記角度操作レバーは上下及び左右に揺動操作自在に支持されており、この角度操作レバーを上方に揺動操作することによりロックピンが振子部材に係合して該振子部材が左右揺動不能にロックされ、角度操作レバーを下方に揺動操作することによりロックピンが振子部材から離反して該振子部材の左右揺動が許容されるよう構成されている。
この移植機において、走行機体の左右の傾きを手動で任意の角度に操作するには、角度操作レバーを上方に揺動操作してロックピンを振子部材に係合させ、この状態で角度操作レバーを中立位置から左右一方に揺動することにより走行機体が左右一方に傾き、走行機体が所望の角度に傾くと角度操作レバーを中立位置に戻すことにより、傾けた傾斜角度で走行機体が保持されるよう構成されている。
また、前記特許文献1に記載の移植機によって、傾斜地において、手動で走行機体を任意の角度で左右に傾けて畝の略中心に植付体を一致させて植付作業を行う場合、畝の端部側で移植機を旋回させる際においては、山側の前後輪と谷側の前後輪とが逆になるので、水平制御をきかせて走行機体が自動水平制御されるように、ロックピンによる振子部材のロックを解除しなければならない。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、走行機体の左右の傾きを手動で任意の角度に調整することができる移植機でありながら、傾斜地での旋回時の操作性のよい移植機を提供することを課題とする。
左右の推進機構を互いに逆方向に上下動させるローリングシリンダを設けると共に該ローリングシリンダを制御するローリングバルブを設け、
前記振子部材に係脱自在に係合することにより該振子部材を揺動不能にロックするロック部材を設け、
揺動自在に支持されていて揺動操作することにより振子部材に対してロック部材を係脱動作させるロックレバーを設け、
振子部材にロック部材が係合するようにロックレバーを揺動操作した状態で走行機体を上昇させると振子部材に対するロック部材の係合が解除されるようにロックレバーを揺動操作させる自動ロック解除機構を設け、
前記ロック部材により振子部材を走行機体に対して揺動不能とした状態で走行機体9を角度操作レバーの手動操作によって左右に任意の角度に傾けることができるように、ローリングバルブを操作することのできる手動角度調整機構を設け、
前記角度操作レバーでロックレバーを揺動操作すべく該ロックレバーに角度操作レバーを取り付けたことを特徴とする。
ロック部材によって振子部材が揺動不能とされている状態で角度操作レバーによって前記スプール操作レバーを操作すると前記バネ部材が弾性変形することによりスプール操作レバーの揺動が許容されるよう構成され、
前記係合部材とスプール操作レバーとの間に、角度操作レバーによって係合部材が操作されないときにおいて振子部材の所定範囲の揺動を許容する揺動許容手段が設けられているのがよい。
したがって、走行機体の左右の傾き角度を手動で任意に変更することができる移植機でありながら、旋回時における操作性のよい移植機を提供することができる。
また、請求項2に係る発明では、振子部材を揺動操作することなく、ローリングバルブのスプールを直接操作することにより走行機体を左右に任意の角度に手動で傾けることができる機構を容易に構築することができる。
図1において、1は、畝Rの長手方向に移動しながら該畝Rに野菜等の苗2(ソイルブロック苗)を所定間隔をおいて植え付ける歩行型の移植機である。
該移植機1は、畝Rを跨いで該畝Rの長手方向に走行する走行体3と、この走行体3の後方側に設けられた移植装置4と、この移植装置4を支持する支持フレーム5と、走行体3を操向する操向ハンドル7とを備えている。
走行機体9は、ミッションケース12と、このミッションケース12の前部に該ミッションケース12から前方突出状に取付固定された架台13とを備えてなり、エンジン11は架台13上の前部に搭載されている。
この推進機構10は、前輪14と該前輪14の後方側に配置されたクローラ式走行装置18とを備え、これら前輪14及びクローラ式走行装置18は走行機体9の左右両側に配置されている。
走行機体9の左右両側には前輪14を支持する前輪支持アーム17が配置され、この左右各前輪支持アーム17は、後方に行くに従って上方に移行する傾斜状に配置され、各前輪支持アーム17の後端側(上端側)には左右方向の軸芯を有する六角筒状の取付具20が設けられ、各前輪支持アーム17の前端側(下端側)には前輪14が左右方向の軸芯回りに回動自在に支持されている。
前記アーム取付部17に対する取付具20の左右方向に関する位置は位置変更自在とされ、アーム取付部17に対して取付具20を左右方向に関して位置変更することにより、前輪14のトレッドが調整可能とされている。
また、左右の各ケース支持体25には上方側に延出された第3連動ブラケット29が設けられている。
ローリング軸31の左右一方には上方側に向けて突出する上レバー32が設けられ、ローリング軸31の左右他方には下方側に向けて突出する下レバー33が設けられており、上下のレバー32,33と、これら上下のレバー32,33と左右方向で同じ側にある第3連動ブラケット29とは連結リンク34で連動連結されている。
昇降シリンダ36のチューブ36aは架台13に固定され、ピストンロッド36bは後方側に向けて突出されていて軸サポート30に連結されている。
前記昇降シリンダ36のピストンロッド36bを進退させると軸サポート30及びローリング軸31が前後に移動し、左右の連結リンク34によって左右の第3連動ブラケット29が押し引きされて左右の伝動ケース19が共に上下に揺動すると共に、左右の第2連動ブラケット27が上下に揺動して左右の連動リンク28を介して左右の第1連動ブラケット26が押し引きされて左右の前輪支持アーム17が共に上下に揺動する(左右の伝動ケース19の上下揺動に連動して左右の前輪支持アーム17が上下揺動する)。
また、ローリングシリンダ37のピストンロッド37bを進退させるとローリング軸31が回動して、一方の連結リンク34が一方の第3連動ブラケット29を押動すると共に他方の連結リンク34が他方の第3連動ブラケット29を引動する。
したがって、例えば、走行機体9が右上がりに傾くと、左側の前輪14及びクローラ式走行装置18が下がり、右側の前輪14及びクローラ式走行装置18がが上がるように走行機体9が水平制御される。
ミッションケース12の左右の側部にはミッションケース12内の動力伝達機構を介してエンジン11からの動力が伝達される出力軸が設けられ、左右の各伝動ケース19の後端側(他端側)にはクローラ式走行装置18を駆動する駆動軸40が左右方向の軸芯回りに回動自在に支持され、前記出力軸から伝動ケース19内に設けられた動力伝達機構を介して左右各駆動軸40に伝達されて該駆動軸40が回転駆動されるよう構成されている。
移植装置4は、苗トレイを載置して支持する苗載せ台46と、この苗載せ台46上の苗トレイから苗2を取り出す苗取出し装置47と、この苗取出し装置47から供給された苗2を畝Rに植え付ける植付体48と、畝Rに植え付けられた苗2の左右両側を鎮圧する鎮圧輪49(覆土輪)と、植付体48の前方側で畝Rの上面を転動する整地ローラ50(検出ローラ)とを備えている。
この苗トレイには、各ポット部に供給された床土に播種して育苗された苗2(ソイルブロック苗)が育成されている。
また、苗載せ台46は横送り機構によって、苗トレイのポット部の横方向の1ピッチ分、間欠的に左右方向に往復横送り可能とされ、また、苗載せ台46には、その左右方向の移動域の左右両側の端部において、苗トレイをポット部の縦方向の1ピッチ分、下方側に縦送りする縦送り機構が備えられている。
植付体48は、上側から苗2が供給できるように上端が開放状とされ、内部に苗2を保持でき且つ該苗2を下方に放出できるように下部が開閉自在とされている。
この植付体48は、図4に示すように、植付フレーム52に支持された昇降機構53によって昇降自在に支持され、植付フレーム52は、前端側がミッションケース12の側面に左右軸回りに回動自在に支持されていて上下揺動自在とされている。
鎮圧輪49は、植付体48の後方側に左右一対設けられていて、畝R上面の苗2の植付け位置の左右両側を転動し、植付体48で形成された植え穴に投入された苗2の左右両側の土を押圧する。
整地ローラ50は、植付体48の前方側の畝R上面を転動し、畝R上面を整地すると共に畝R高さを検出するものである。
ミッションケース12に対する整地ローラ50の上下方向に関する動きは、揺動アーム58と一体揺動する第1、第2センサアーム59,60によって、ミッションケース12の上面側に設けた昇降バルブ61に伝えられ、この昇降バルブ61によって前記昇降シリンダ36を制御することにより、畝R上面との距離が一定に保たれるように走行機体9が昇降制御され、これによって植付フレーム52が畝R高さに追従して上下動して設定された植付深さで苗2が植え付けられるように構成されている。
また、ミッションケース12の前方側には、走行機体9が左右に傾いたときに、該走行機体9の傾きを検出する振子部材66が配置され、この振子部材66の動きは揺動伝動機構67を介してローリングバルブ63に伝達されるよう構成されている。
振子部材66は、走行機体9の左右方向中央部に配置され、振子板69と、この振子板69の下部に取付固定されたウエイト70と、振子板69の上部に固定された筒部71とを有し、該振子部材66は振子支持ブラケット72を介して走行機体9側に支持されている。
振子部材66は振子支持ブラケット72の左右側壁72a間に配置されていて、筒部71内に設けられたベアリングを介して該筒部71が振子支持ブラケット72上部の支軸74に軸芯廻りに回動自在に支持されている。
ローリングバルブ63の前面側にはレバー支持ブラケット76が取付固定され、このレバー支持ブラケット76には、揺動することによりローリングバルブ63のスプール68を操作するスプール操作レバー77が支持されている。
レバー支持ブラケット76は、ローリングバルブ63のスプール68の右側方に位置し、右側の支持壁76bは取付壁76aの上端から下端にわたって形成され、左側の支持壁76bは取付壁76aの下部に形成され、スプール68の下方側に位置している。
前記枢支軸80は、レバー支持ブラケット76の右側の支持壁76bの右側面に配置された取付プレート81の下部に固定され、前記取付プレート81の上部は前記右側の支持壁76bにボルト・ナットによって取付固定されている。
レバー本体82は、左側回動筒78から上方側に延出していてスプール68の右側に位置する第1アーム83と、この第1アーム83の下部及び左側回動筒78から前斜め上方側に延出した第2アーム84と、スプール68の左側に位置する係合壁85と、この係合壁85と第1アーム83の上端同士を連結する連結壁86とを有し、板材によって一体形成されている。
第1アーム83及び係合壁85に形成された、連結ピン87挿通用の挿通孔88は上下に長い長孔に形成されている。
揺動伝動機構67は、振子部材66の揺動動作をスプール操作レバー77に伝達するものであって、振子部材66と一体揺動する第1揺動部材91と、前記右側の回動筒79と一体回動して枢支軸80廻りに揺動する第2揺動部材92と、第1揺動部材91の揺動運動を第2揺動部材92に伝達する連動ロッド93と、スプール操作レバー77と一体揺動する第3揺動部材94と、第2揺動部材92の揺動運動を第3揺動部材94に伝達する伝達手段95とを有する。
連動ロッド93は上下方向に配置されており、上下に球継手96が設けられていると共に長さ調整自在に構成されている。また、この連動ロッド93の下端側の球継手96は第1揺動部材91の突出端側(左端側)に連結されている。
揺動アーム部97の突出端側には、連動ロッド93の上端側の球継手96が連結されている。
この第3揺動部材94は前記軸支壁99の下方で且つスプール操作レバー77の第1アーム83の右側に配置され、該第1アーム83又は左側回動筒78に固着されている(したがって、第3揺動部材94は、枢支軸80廻りに上下に揺動自在である)。
支持ピン100の下端側には雄ネジ100aが形成され、この雄ネジ部100aには一対のナット103が螺合されている。
第3揺動部材94の上下壁94a,94bに形成された、支持ピン100挿通用の挿通孔104は、前記バネ受け部材101の筒部101aが挿通可能であり、且つバネ受け部101bが挿通不能であると共に、前後に長い長孔状に形成されている。
走行機体2が左右どちらかに傾くと、振子部材66が傾いた方に揺動し、振子部材66が左右に揺動すると、図5、7に矢示で示すように、第1揺動部材91が上下に揺動して連動ロッド93を介して第2揺動部材92の揺動アーム部97が上下に揺動する。
前記振子板69には係合穴105が前後方向に貫通形成されている。この係合穴105の下部は左右方向一定幅の長溝105aとされ、上部は上方に行くにしたがって左右方向外方に漸次広がるように形成されている。
また、回動軸106には、該回動軸106を回動させることによって係合穴105の長溝105aに挿脱自在に挿入されて振子部材66の支軸74廻りの左右揺動を規制する(振子部材66を左右揺動不能にロックする)ロックピン107(ロック部材)が固着されている。
このロックピン107は、路上走行時あるいは手動によって走行機体9の傾きを任意角度に調整をする場合等において、振子部材66の左右揺動を規制するのに使用される。
回動軸106の、振子支持ブラケット72の右側の側壁72aから突出した部分にはクランクハンドル部108が形成され、振子支持ブラケット72の右側の側壁外面には、前記ロックピン107が起立した状態(係合穴105から離脱した状態)で、クランクハンドル部108の下方揺動を規制する受け部材109が設けられている。
図13〜図18に示すように、操向ハンドル7の右側部には、走行機体9を昇降操作する昇降レバー116と、ロックピン107を操作するためのロックレバー117と、ロックレバー117のロックを解除するためのロック解除レバー118と、走行機体9の傾きを手動で任意角度に調整するための角度操作レバー119とが設けられている。
この回動支軸121の左側には左右一対の筒状のボス部122,123が同芯状に外嵌されている。左側ボス部122は回動支軸121に相対回動自在に支持され、右側ボス部123は回動支軸121にピンを介して固定されていて該回動支軸121と一体回動する。
昇降レバー116は、その下端側が前記回動支軸121の右側に取付固定された取付ブラケット126に左右揺動自在に支持され、該回動支軸121の軸芯廻りに前後に揺動操作自在であると共に左右にも揺動操作自在とされている。
昇降レバー116は、ケーブルや連結杆等を介して前記昇降バルブ61側に連動連結されており、昇降レバー116が固定位置Fに操作されると、昇降バルブ61のスプールを中立位置に切り替える。
ロックレバー117は左側のボス部122に固着され、回動支軸121の軸芯廻りに廻りに揺動自在に支持され、回動支軸121の軸芯廻りに回動させることにより、図17に示すロック位置と図16に示すロック解除位置とに揺動操作可能とされている。
取付壁130は板厚方向が回動支軸121の軸芯Yに直交するように設けられている。
図19にも示すように、ロックレバー117のレバー本体129は連動部材131及び操作ケーブル132等を介して回動軸106のクランクハンドル部108に連結されている。
このロックレバー付勢部材133によって連動部材131が前方側に引っ張られることにより、ロックレバー117がロック解除位置とされている。
操作ケーブル132のインナケーブル132aの他端側は回動軸106のクランクハンドル部108に連結されている。
操作ケーブル132のアウタケーブル132bの一端側は支持フレーム5後端側のアウタ受け134に取付固定され、該アウタケーブル132bの他端側は振子支持ブラケット72に固定されたアウタ受け135に取付固定されている。
また、ロックレバー117にはロック解除レバー118に係合するピンにより構成した係合部136が設けられている。
このロック解除レバー118は、枢軸137から後方側に延出された操作レバー部138と、枢軸から前斜め上方側に延出された係合レバー部139とを備えている。
また、ロック解除レバー118は支持筒124に套嵌された捩りコイルバネからなる解除レバー付勢手段140によって図16の反時計回りに付勢されている。
また、ロック解除レバー118の係合レバー部139には、ロックレバー117をロック位置に保持すべくロックレバー117の係合部136を係止する第1係止部141と、ロックレバー117をロック解除位置に保持すべくロックレバー117の係合部136を係止する第2係止部142とが設けられている。
前記連結部材144の他端側には、回動支軸121の軸芯を中心とする円弧状の長孔145が形成され、この長孔145にロック解除レバー118に設けられた係合ピン146が挿入されている。
すなわち、ロックレバー117がロック位置に位置しているときに、昇降レバー116を上昇位置側に揺動操作すると、走行機体9が上昇すると共にこれに連動してロックレバー117が自動的にロック解除位置に揺動し、振子部材のロックが解除されるよう構成されている。
前記角度操作レバー119は、前記スプール操作レバー77を遠隔操作することにより、手動によって走行機体9の左右の傾きを任意の角度に調整するものである。
また、この角度操作レバー119は前記ロックレバー117の取付壁130に取り付けられており、該角度操作レバー119によってロックレバー117を揺動操作可能としている。
レバー取付部材148は、四角ブロック状のブロック部148aと、このブロック部148aから突出する軸部148bとを有し、前記軸部148bが保持筒147に軸芯廻り回動自在に挿通されている。前記軸部148bの先端側にはネジ部149が設けられ、このネジ部149にナット150を螺合することにより軸部148bが抜け止めされている。
また、この状態において、角度操作レバー119は、その基部からブロック部148aの下方側を通って取付壁130を横切って該取付壁130の後方側に延出された後、斜め上方に向けて延出され、且つ先端側にグリップ部151が後斜め上方に向けて延出状に設けられている。
また、角度操作レバー119は、レバー取付部材148の軸部148bの軸芯廻りに左右に揺動操作自在とされている。
このバネ掛け部材152には引張りコイルバネからなる第1付勢部材154の一端側(右端側)が引っ掛けられ、該第1付勢部材154の他端側(左端側)はロックレバー117の取付壁130の左端側に設けられたバネ掛け部155に引っ掛けられている。
前記レバー取付部材148のブロック部148aには、回動軸157が回動支軸121の軸芯と同芯状に貫通されて軸芯廻りに回動自在に支持されている。この回動軸157の左側には、ケーブル連結部158が設けられている。
この操作ケーブル159のアウタケーブル159bの一端側は、操向ハンドル7に設けられたアウタ受け部材160に取り付けられ、該アウタケーブル159bの他端側は、ローリングバルブ63に固定の前記レバー支持ブラケット76に取付固定されたアウタ受け部材161に取り付けられている。
また、この係合部材162はスプール操作レバー77の第2アーム84の先端側の左側方に位置していて、前記係合孔165にスプール操作レバー77の第2アーム84の先端側の係合ピン89が挿通されている。
すなわち、振子部材66の左右揺動が自由な状態で、該振子部材66の左右揺動に連動してスプール操作レバー77が揺動しうるようになっている(走行機体9の自動水平制御が可能とされている)。
なお、係合ピン89を係合部材162側に設けると共に係合孔165をスプール操作レバー77の第2アーム84側に設けてもよい。
このとき、振子部材66がロックされていることにより、揺動伝動機構67の、第1揺動部材91、連動ロッド93、第2揺動部材92は動かないが、第3揺動部材94は、バネ部材102が弾性変形することによりスプール操作レバー77の第2アーム84と一緒に下方に揺動して、スプール操作レバー77の前記揺動を許容する。
このとき、角度操作レバー119は、第1付勢部材154の付勢力に抗してバネ掛け部材152を押動しているので、角度操作レバー119の操作力を解除すると(例えば、角度操作レバー119から手を放すと)、第1付勢部材154の付勢力によって角度操作レバー119が中立位置に戻されると共に係合部材162が元の位置に戻ることにより、ローリングバルブ63のスプール68が中立位置に戻って走行機体9が傾斜させた任意の角度で保持される。
このとき、振子部材66がロックされていることにより、揺動伝動機構67の、第1揺動部材91、連動ロッド93、第2揺動部材92は動かないが、第3揺動部材94は、バネ部材102が弾性変形することによりスプール操作レバー77の第2アーム84と一緒に上方に揺動して、スプール操作レバー77の前記揺動を許容する。
この状態から、角度操作レバー119の操作力を解除すると、第2付勢部材163の付勢力によって係合部材162が元の位置に戻されると共に角度操作レバー119が中立位置に戻ることにより、ローリングバルブ63のスプール68が中立位置に戻って走行機体9が傾斜させた任意の角度で保持される。
また、畝Rの端まで苗2を植え付けた後、隣接する畝Rに苗2を植え付ける場合、移植機1を枕地等で旋回させるが、このとき、傾斜地においては、旋回させると山側の推進機構10と谷側の推進機構10とが逆になるので、走行機体9が自動水平制御されるように、ロックピン107による振子部材66のロックを解除しなければならない。
9 走行機体
10 推進機構
37 ローリングシリンダ
63 ローリングバルブ
66 振子部材
67 揺動伝動機構
68 スプール
77 スプール操作レバー
89 被接当部
102 バネ部材
107 ロック部材
117 ロックレバー
119 角度操作レバー
162 係合部材
166 接当部
167 接当部
Claims (3)
- 走行機体(9)の左右両側に設けた推進機構(10)によって該走行機体(9)を走行可能に支持してなる走行体(3)を備え、この走行体(3)は、左右の推進機構(10)を同時に上下動させることで走行機体(9)が昇降可能とされ且つ走行機体(9)に左右揺動自在に設けた振子部材(66)によって鉛直方向に対する走行機体(9)の左右の傾きを検出して左右の推進機構(10)を互いに逆方向に上下動させることで走行機体(9)が略水平となるように自動調整可能とされており、
左右の推進機構(10)を互いに逆方向に上下動させるローリングシリンダ(37)を設けると共に該ローリングシリンダ(37)を制御するローリングバルブ(63)を設け、
前記振子部材(66)に係脱自在に係合することにより該振子部材(66)を揺動不能にロックするロック部材(107)を設け、
揺動自在に支持されていて揺動操作することにより振子部材(66)に対してロック部材(107)を係脱動作させるロックレバー(117)を設け、
振子部材(66)にロック部材(107)が係合するようにロックレバー(117)を揺動操作した状態で走行機体(9)を上昇させると振子部材(66)に対するロック部材(107)の係合が解除されるようにロックレバー(117)を揺動操作させる自動ロック解除機構を設け、
前記ロック部材(107)により振子部材(66)を走行機体(9)に対して揺動不能とした状態で走行機体(9)を角度操作レバー(119)の手動操作によって左右に任意の角度に傾けることができるように、ローリングバルブ(63)を操作することのできる手動角度調整機構を設け、
前記角度操作レバー(119)でロックレバー(117)を揺動操作すべく該ロックレバー(117)に角度操作レバー(119)を取り付けたことを特徴とする移植機。 - 揺動することによりローリングバルブ(63)のスプール(68)を操作するスプール操作レバー(77)と、このスプール操作レバー(77)に振子部材(66)の揺動運動をバネ部材(102)を介して伝達する揺動伝動機構(67)と、角度操作レバー(119)の手動操作によってスプール操作レバー(77)を操作すべく該スプール操作レバー(77)に係合する係合部材(162)とを備え、
ロック部材(107)によって振子部材(66)が揺動不能とされている状態で角度操作レバー(119)によって前記スプール操作レバー(77)を操作すると前記バネ部材(102)が弾性変形することによりスプール操作レバー(77)の揺動が許容されるよう構成され、
前記係合部材(162)とスプール操作レバー(77)との間に、角度操作レバー(119)によって係合部材(162)が操作されないときにおいて振子部材(66)の所定範囲の揺動を許容する揺動許容手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の移植機。 - 前記係合部材(162)又はスプール操作レバー(77)の一方に一対の接当部(166,167)を設けると共に、他方に前記一対の接当部(166,167)の間に位置する被接当部(89)を設けており、角度操作レバー(119)によって係合部材(162)を操作したときに前記接当部(166,167)と被接当部(89)とが接当することにより角度操作レバー(119)の操作力がスプール操作レバー(77)に伝達されるよう構成され、且つ、前記一対の接当部(166,167)間の間隔を、振子部材(66)の所定範囲の揺動を許容する間隔に形成したことを特徴とする請求項2に記載の移植機。
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