JP2011125180A - ステータ - Google Patents
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Abstract
【課題】分割コアのヨーク部に生じる圧縮応力に起因する鉄損を十分に低減させることが可能な構造を備えるステータを提供する。
【解決手段】固定リング23を構成する材料にも電磁鋼板を用い、ヨーク部12の半径方向厚さ(a)は、固定リング23の半径方向厚さ(b)よりも大きく設けている。これにより、従来の構造に比べて、固定リング23には大きな引張り応力が加わる。また、分割コア10のヨーク部12には、固定リング23からの締め付けによる圧縮応力と、隣接する分割コア10のヨーク部12同士の当接による圧縮応力とが加わるが、その圧縮応力の大きさは、従来の構造に比べて小さくすることができる。さらに、固定リング23には、大きな引張り応力が加わるものの、大きな鉄損は生じないことから、固定リング23を磁路として用いることが可能となる。
【選択図】図3
【解決手段】固定リング23を構成する材料にも電磁鋼板を用い、ヨーク部12の半径方向厚さ(a)は、固定リング23の半径方向厚さ(b)よりも大きく設けている。これにより、従来の構造に比べて、固定リング23には大きな引張り応力が加わる。また、分割コア10のヨーク部12には、固定リング23からの締め付けによる圧縮応力と、隣接する分割コア10のヨーク部12同士の当接による圧縮応力とが加わるが、その圧縮応力の大きさは、従来の構造に比べて小さくすることができる。さらに、固定リング23には、大きな引張り応力が加わるものの、大きな鉄損は生じないことから、固定リング23を磁路として用いることが可能となる。
【選択図】図3
Description
この発明は、モータやジェネレータに用いられるステータに関する。
モータやジェネレータに用いられるステータの構造の一例として、分割されたコアを複数個有するステータが挙げられる。このような構成を有するステータを開示する文献として、特許文献1(特開2009−118634号公報)が挙げられる。特許文献1には、分割コアに生じる鉄損を低減するために、分割コア同士の結合部に空隙を設け、結合部での圧縮応力を分散させる構造が開示されている。
図7に示すように、ステータは、複数の分割コア110と、この分割コア110の外周部が嵌め合わせられる固定リング123とを有する。分割コア110は、半径方向に沿って設けられるティース部111と、周方向に沿って設けられ固定リング123が当接するヨーク部112とを有している。通常、固定リング123は鉄で構成され、分割コア110は電磁鋼板で構成されている。
分割コア110のヨーク部112は、磁束を通過させる磁路を構成する領域であることから、固定リング123の半径方向の厚さ(b)よりも、ヨーク部112の半径方向の厚さ(a)の方が大きくなるように設けられている。
図7中の矢印で示すように、上記構成を備える分割コア110に、固定リング123からの締め付けによる圧縮応力が加わった場合には、分割コア110のヨーク部112には、固定リング123からの締め付けによる圧縮応力と、隣接する分割コア110のヨーク部112同士の当接による圧縮応力とが加わる。
ここで、図8を参照して、分割コアに生じる鉄損と圧縮応力との関係について説明する。電磁鋼板の特性として、圧縮圧力が加わると鉄損が生じることが知られている。図8に示すように、電磁鋼板に圧縮圧力が加わっていない状態では、電磁鋼板は良好な磁束密度[T]が得られる(図8中ラインA)。しかし、電磁鋼板に圧縮圧力が加わると、磁束密度[T]が低下してしまう(図8中ラインB)。
したがって、分割コア110に鉄損が生じると、分割コア110におけるヨーク部112の占める割合が大きい程、鉄損による影響が大きくなり、当該ステータを備えるモータやジェネレータの回転効率を低下させる結果となる。ここで、上記特許文献1においては、分割コアの鉄損を低減するために、分割コア同士の結合部に空隙を設け、結合部での圧縮応力を分散させている。
しかし、空隙を設けた結合部での圧縮応力は低下させることができるものの、分割コアを嵌め合わせる固定リング123からの半径方向に加わるヨーク部112に生じる圧縮応力(半径方向)に対しては十分な対策が施されていないため、分割コア110に生じる鉄損が効果的に低減されているとは言えない。
この発明が解決しようとする課題は、分割コアのヨーク部に生じる圧縮応力に起因する鉄損が十分に低減されていない点にある。したがって、この発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、分割コアのヨーク部に生じる圧縮応力に起因する鉄損を十分に低減させることが可能な構造を備えるステータを提供することにある。
この発明に基づいたステータにおいては、環状に配置される複数の分割コアと、上記分割コアの外周部が嵌め合わせられる固定リングとを含み、上記分割コアは、半径方向に延びるように設けられるティース部と、周方向に沿って設けられるヨーク部とを有し、上記分割コアおよび上記固定リングは、電磁鋼板からなり、上記ヨーク部の半径方向厚さは、上記固定リングの半径方向厚さよりも小さく設けられる。
上記ステータの他の形態においては、上記分割コアには、半径方向に磁化容易軸を持つ方向性電磁鋼板が用いられ、上記固定リングには、周方向に磁化容易軸を持つ方向性電磁鋼板が用いられる。
上記ステータの他の形態においては、上記分割コアに用いる上記電磁鋼板の粒子の大きさが、上記固定リングに用いる上記電磁鋼板の粒子の大きさよりも小さい。
この発明に基づいたステータによれば、分割コアのヨーク部に生じる圧縮応力に起因する鉄損を十分に低減させることが可能な構造を備えるステータを提供することが可能になる。
本発明に基づいた実施の形態におけるステータについて、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
図1は、本発明に基づいた実施の形態におけるステータ50を採用した回転電機を示す断面図である。図中に示す回転電機は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池(バッテリ)から電力供給されるモータとを動力源とするハイブリッド自動車に搭載されたモータである。回転電機とは、電力が供給されてモータとしての機能と、発電機(ジェネレータ)としての機能との少なくとも一方の機能を有するモータジェネレータを意味する。
図1を参照して、回転電機100は、ロータ110と、ロータ110の外周上に配置された本発明に基づいた実施の形態におけるステータ50とを備える。ロータ110は、中心線101に沿って延びるロータシャフト58に設けられている。ロータシャフト58は、ロータ110とともに中心線101を中心に回転する。
ロータ110は、ロータコア20と、ロータコア20に埋設された永久磁石31とを有する。すなわち、回転電機100は、IPM(Interior Permanent Magnet)モータである。
ロータコア20は、中心線101に沿った円筒形状を有する。ロータコア20は、中心線101の軸方向に積層された複数の電磁鋼板21から構成されている。なお、ロータコア20は、電磁鋼板に限定されず、たとえば圧粉磁心から構成されても良い。
中心線101方向に位置するロータ110の軸方向端面には、エンドプレート29が設けられている。ロータシャフト58には軸方向に延びるオイル経路41が設けられており、そのオイル経路41から供給されたオイルをロータから放出するオイル排出孔44がエンドプレート29に設けられている。
ステータ50は、ステータコア55と、ステータコア55に巻回されたコイル51とを有する。ステータコア55は、中心線101の軸方向に積層された複数の電磁鋼板52から構成されている。
コイル51は、3相ケーブル60によって制御装置70に電気的に接続されている。3相ケーブル60は、U相ケーブル61、V相ケーブル62、およびW相ケーブル63からなる。コイル51は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルからなり、これらの3つのコイルの端子に、それぞれ、U相ケーブル61、V相ケーブル62およびW相ケーブル63が接続されている。
制御装置70には、ハイブリッド自動車に搭載されたECU(Electrical Control Unit)80から、回転電機100が出力すべきトルク指令値が送られる。制御装置70は、そのトルク指令値によって指定されたトルクを出力するためのモータ制御電流を生成し、そのモータ制御電流を、3相ケーブル60を介してコイル51に供給する。
図2は、この実施の形態におけるステータ50に採用した分割コア10と固定リング23との斜視図である。図2を参照して、円周方向において互いに接触する複数の分割コア10が複数集合してステータコア55を構成している。分割コア10が集められて固定リング23に嵌め合わせられる。
固定リング23の内周側に分割コア10の外周部が嵌め合わせられる。この嵌め合わせの方式としては、圧入または焼き嵌めを用いることができる。圧入では、固定リング23を特に加熱することなく、固定リング23の内周側に分割コア10を嵌め合わせる。
これに対して、焼き嵌めでは、固定リング23を加熱して固定リング23を膨張させ、その膨張した固定リング23内に分割コア10を嵌め合わせ。その後固定リング23を自然冷却することで固定リング23が収縮し、収縮した固定リング23が分割コア10に圧縮応力を加える。また、分割コア10を構成する材料として、電磁鋼板を積層する。また、固定リング23を構成する材料にも電磁鋼板を用いる。
分割コア10の個数としては、図2で示したものに限定されず、さらに多い分割コア10または少ない分割コア10を用いてもよい。
分割コア10は、半径方向に沿って設けられるティース部11と、周方向に沿って設けられ固定リング23が当接するヨーク部12とを有している。ティース部11にコイルが巻かれてこのコイルに電流が流される。
図3は、この実施の形態におけるステータ50に採用した分割コア10の部分拡大図である。本実施の形態においては、ヨーク部12の半径方向厚さ(a)は、固定リング23の半径方向厚さ(b)よりも小さく設けられている。
ここで、図4を参照して、電磁鋼板における応力と鉄損との関係について説明する。電磁鋼板に圧縮応力が加わった場合には、鉄損[w/kg]は増加するが、電磁鋼板に引張応力が加わった場合には、圧縮応力が加わるほど鉄損[w/kg]は増加しないことが知られている。
そこで、本実施の形態においては、上記したように、固定リング23を構成する材料にも電磁鋼板を用い、ヨーク部12の半径方向厚さ(a)は、固定リング23の半径方向厚さ(b)よりも小さく設けている。
これにより、図5に示す従来の構造に比べて、固定リング23には大きな引張り応力が加わる。また、分割コア10のヨーク部12には、固定リング23からの締め付けによる圧縮応力と、隣接する分割コア10のヨーク部12同士の当接による圧縮応力とが加わるが、その圧縮応力の大きさは、図5に示す従来の構造に比べて小さくすることができる。
さらに、電磁鋼板を用いた固定リング23には、大きな引張り応力が加わるものの、大きな鉄損は生じないことから、固定リング23を磁路として用いることが可能となる。その結果、図5に示すように、ティース部11の中央から一旦固定リング23に抜け、再び、隣接するティース部11の中央に戻る磁束Fを形成することが可能になる。
以上により、分割コア10のヨーク部12に生じる圧縮応力に起因する鉄損を十分に低減させながら、磁束Fを通過させることのできる磁路を固定リング23を用いて確保している。その結果、十分な磁束がステータを通過することが可能となり、コストの上昇を招くことなく、回転電機の効率向上を図ることが可能になる。
なお、図6に示すように、分割コア10には、半径方向(r)に磁化容易軸を持つ方向性電磁鋼板を用い、固定リング23には、周方向(θ)に磁化容易軸を持つ方向性電磁鋼板を用いることで、より効率的にステータ内に磁束を通過させることが可能になる。
また、分割コア10に用いる電磁鋼板の粒子の大きさが、固定リング23に用いる電磁鋼板の粒子の大きさよりも小さくすることが好ましい。これは、粒子の大きさが小さい方が、圧縮応力に対し鈍感となり、鉄損の影響を緩和させることが可能となるからである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10 分割コア、11 ティース部、12 ヨーク部、20 ロータコア、21,52 電磁鋼板、23 固定リング、29 エンドプレート、31 永久磁石、41 オイル経路、44 オイル排出孔、50 ステータ、51 コイル、55 ステータコア、58 ロータシャフト、60 3相ケーブル、61 U相ケーブル、62 V相ケーブル、63 W相ケーブル、70 制御装置、80 ECU(Electrical Control Unit)、100 回転電機、101 中心線、110 ロータ、F 磁束。
Claims (3)
- 環状に配置される複数の分割コアと、
前記分割コアの外周部が嵌め合わせられる固定リングと、を含み、
前記分割コアは、半径方向に延びるように設けられるティース部と、周方向に沿って設けられるヨーク部とを有し、
前記分割コアおよび前記固定リングは、電磁鋼板からなり、
前記ヨーク部の半径方向厚さは、前記固定リングの半径方向厚さよりも小さく設けられる、ステータ。 - 前記分割コアには、半径方向に磁化容易軸を持つ方向性電磁鋼板が用いられ、
前記固定リングには、周方向に磁化容易軸を持つ方向性電磁鋼板が用いられる、請求項1に記載のステータ。 - 前記分割コアに用いる前記電磁鋼板の粒子の大きさが、前記固定リングに用いる前記電磁鋼板の粒子の大きさよりも小さい、請求項1に記載のステータ。
Priority Applications (1)
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JP2009282714A JP2011125180A (ja) | 2009-12-14 | 2009-12-14 | ステータ |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013121753A1 (ja) | 2012-02-14 | 2013-08-22 | 日本発條株式会社 | モーターのステーター・コア及び製造方法 |
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CN114285195A (zh) * | 2021-12-08 | 2022-04-05 | 东南大学 | 电机铁芯轭部端环装置 |
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2009
- 2009-12-14 JP JP2009282714A patent/JP2011125180A/ja not_active Withdrawn
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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