JP2011122311A - 床材 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃吸収能力の向上と踏み心地の向上とを両立させることができる床材を提供する。
【解決手段】床材2は、発泡体を用いてなり、アスカーCで30度以上60度以下の硬度を有する第1の衝撃吸収層21と、第1の衝撃吸収層21よりも硬度が高い中間層22と、発泡体を用いてなり、中間層22との接触面が共に平面状になしてあり、アスカーCで9度以上50度以下の硬度を有する第2の衝撃吸収層23とが、表面側から裏面側へこの順に積層された構成である。ユーザが転倒したときに生じるような強い衝撃が床材2に印加された場合、衝撃吸収層21,23夫々は適度な硬度を有するため、十分に圧縮され、しかも、過剰に圧縮されることがない。また、歩行時においてユーザの足Fが中間層22の硬さを感じる、という不都合が抑制される。以上の結果、床材2の衝撃吸収能力は高く、踏み心地は良好である。
【選択図】図2

Description

本発明は、発泡体を用いてなる衝撃吸収層を備える床材に関する。
建築物を構成する床材は、床の下地となる根太又は打ち放しコンクリート等に載置される。
従来の防音クッションフロア材は、シート状のクッションフロア材、剛性板材、及びシート状の緩衝材を、表面側から裏面側へこの順に積層してなる(特許文献1参照)。
このような防音クッションフロア材において、クッションフロア材は、例えばユーザが防音クッションフロア材の上を歩いたときの衝撃を吸収する。剛性板材は、ユーザの歩行感を向上させる。緩衝材は、衝撃に起因する振動が、防音クッションフロア材の外部へ伝達することを抑制することによって、騒音の発生を抑制する。
また、従来の防音床は、表面板、発泡体シート、下板、及びシート状の弾性部材を、表面側から裏面側へこの順に積層してなる(特許文献2参照)。
このような防音床において、表面板は、防音床を化粧するためのものである。発泡体シートと弾性部材とは、衝撃緩衝機能及び制振機能を有する。下板は、防音床を下地に固定するために用いられる。
更に、このような防音床においては、発泡体シートの衝撃緩衝機能及び制振機能を助長するために、厚く変形し難い下板が用いられる。何故ならば、防音床に衝撃が印加された場合に、発泡体シートは衝撃の印加位置で下方向に大きく圧縮され、このとき、発泡体シートが下方向に圧縮される度合い(以下、圧縮量という)が大きいほど、衝撃緩衝機能及び制振機能が向上するからである。仮に、薄く変形し易い下板が用いられている場合、衝撃の印加によって、発泡体シートと共に下板も変形するため、発泡体シートの圧縮量は、下板が変形しない場合よりも、小さくなる。
ところで、発泡体を用いてなる2層の衝撃吸収層が、発泡体よりも硬度が高い中間層を介在して積層されている床材において、ユーザが歩行しているときに生じるような弱い衝撃(以下、歩行時の衝撃という)は、主に表面側の衝撃吸収層が吸収する。また、ユーザが転倒したときに生じるような強い衝撃(以下、転倒時の衝撃という)は、表面側の衝撃吸収層だけでは十分に吸収することができないため、表面側の衝撃吸収層と裏面側の衝撃吸収層とが吸収する。
換言すれば、表面側の衝撃吸収層は、主として歩行感の向上、即ち、踏み心地の向上に寄与し、裏面側の衝撃吸収層は、主として床材の転倒時の衝撃吸収能力の向上に寄与する。以下では、床材の衝撃吸収能力とは、床材の転倒時の衝撃吸収能力のことを意味し、床材の歩行時の衝撃吸収能力は、床材の踏み心地に含めて取り扱う。
特開平3−161652号公報 特許第2690014号公報
特許文献1に記載の防音クッションフロア材は、緩衝材の剛性板材に接着している側の面に凹凸が形成されている。このような凹凸は、防音効果を向上させることができる反面、緩衝材が圧縮され易くなる。過剰に圧縮された緩衝材は、十分に衝撃を吸収することができないため、防音クッションフロア材の衝撃吸収能力が低下する虞がある。
ところで、特許文献2に記載の防音床が表面板を備えていない場合、このような床材の上をユーザが歩いたとき、ユーザの足が接触している位置(即ち衝撃の印加位置)で発泡体シートが大きく圧縮される。この結果、ユーザの足は発泡体シートに深く沈み込む。下板は変形し難いため、このとき、ユーザの足が、発泡体シートを介して下板に衝突し、下板の存在を感じ取る(以下、底打ちするという)ことがある。このような状況では、ユーザが、床が硬いような錯覚を起こす(即ち、踏み心地が悪くなる)虞がある。換言すれば、発泡体シートは、歩行時の衝撃を十分に吸収することができていない。
ただし、特許文献2に記載の防音床は、例えば木質材料からなる表面板を備えているため、底打ちの可能性は少ないと思われる。
ところが、底打ちを防ぐために床材の表面に必ず硬質の表面板を備えなければならないとすると、床材の設計の自由度を損ない、また、表面が軟質の床材を所望するユーザの要望に応え難くなる。
一方、特許文献1には、剛性板材による歩行感の向上が記載されている。しかしながら、剛性板材は変形し難いため、クッションフロア材が柔らかすぎれば、特許文献2に記載の防音床と同様に、底打ちの問題を有する可能性が高い。かといって、クッションフロア材が硬すぎれば、歩行時の衝撃を十分に吸収することができないため、防音クッションフロア材の踏み心地が悪くなる。
このように、特許文献1,2には、床材の衝撃吸収能力及び設計の自由度等を犠牲にすることなく、底打ちを防ぐことができる床材は開示されていない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、少なくとも、アスカーCで30度以上60度以下の硬度を有する第1の衝撃吸収層と、衝撃吸収層よりも高硬度の中間層と、中間層との接触面が共に平面状になしてある第2の衝撃吸収層とが、その表面側から裏面側へこの順に積層してあることにより、衝撃吸収能力の向上と踏み心地の向上とを両立させることができる床材を提供することにある。
本発明の他の目的は、第1の衝撃吸収層、中間層、及びアスカーCで9度以上50度以下の硬度を有する第2の衝撃吸収層が、各1層、積層してあることにより、衝撃吸収能力を更に向上させつつ、容易に製造することができる安価な床材を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、中間層が可撓性を有することにより、衝撃吸収能力と踏み心地とを更に向上させることができる床材を提供することにある。
第1発明に係る床材は、発泡体を用いてなる複数層の衝撃吸収層と、隣り合う2層の衝撃吸収層間に配されており、該衝撃吸収層よりも硬度が高い中間層とを備える床材において、最も表面に近い位置に配されている衝撃吸収層の硬度は、アスカーCで30度以上60度以下であり、前記中間層と、少なくとも該中間層の裏面側に隣接している衝撃吸収層との接触面は、共に平面状になしてあることを特徴とする。
第2発明に係る床材は、2層の衝撃吸収層を備え、前記中間層の裏面側に隣接している衝撃吸収層の硬度は、アスカーCで9度以上50度以下であることを特徴とする。
第3発明に係る床材は、前記中間層は、可撓性を有することを特徴とする。
第1発明にあっては、床材の表面側から裏面側へ、少なくとも第1の衝撃吸収層、中間層、及び第2の衝撃吸収層が、この順に積層されている。なお、第2の衝撃吸収層の裏面側に、1組又は複数組の中間層及び第2の衝撃吸収層が更に積層されていてもよい。
一般的な床材においては、隣接する層同士は接着されているため、衝撃吸収層は、層方向(即ち水平方向)の変形が抑制される。発泡体は、発泡体に含まれている気泡が伸縮することによって容易に変形するため、発泡体を用いてなる衝撃吸収層は、層方向の変形が抑制されていても、積層方向(即ち鉛直方向)には容易に変形する。従って、発泡体を用いてなる衝撃吸収層は、衝撃を吸収し易い。
第1の衝撃吸収層の硬度は、アスカーCで30度以上60度以下である。この範囲内の硬度を有する衝撃吸収層が床材の最も表面に近い位置に配されている場合、この範囲外の硬度を有する衝撃吸収層が床材の最も表面に近い位置に配されている場合と比べて、床材の踏み心地が向上することが、実験的に明らかである。しかも、床材は十分な衝撃吸収能力を有する。
床材に歩行時の衝撃が印加された場合、第1の衝撃吸収層は、十分に圧縮されるが、過剰に圧縮されることはない。このため、第1の衝撃吸収層は、衝撃を十分に吸収しつつ、底打ちの発生を抑制する。従って、本発明の床材は、底打ちの発生を抑制するために硬質の表面板を備えておく必要がない。
また、床材に転倒の衝撃が印加された場合であっても、第1の衝撃吸収層が衝撃を十分に吸収することによって、第2の衝撃吸収層へ伝達される衝撃が軽減される。この結果、床材の衝撃吸収能力が向上される。
特に、アスカーCで50度以上の硬度を有する衝撃吸収層は、50度未満の硬度を有する衝撃吸収層よりも、耐久性が高い。ただし、床材が比較的柔らかい方が踏み心地が良いと感じるユーザも存在するため、50度以上60度以下が最適であるとは限らない。換言すれば、本発明の床材の場合、製造の際に、ユーザの要望に応じて、30度以上60度以下の範囲から適宜に硬度を選択することが可能である。
中間層は、各衝撃吸収層よりも硬度が高い。従って、中間層を備えていない床材に比べて、床材の保形性が向上される。このため、中間層を備えている床材は、中間層を備えていない床材に比べて、設置前の床材の保管、及び床材の設置作業等が容易である。
このような中間層は、剛性を有していても可撓性を有していてもよい。例えば、剛性を有する中間層は、第1の衝撃吸収層を介して自身に衝撃が印加された場合、ほとんど変形することなく、第2の衝撃吸収層へ沈み込む。つまり、剛性を有する中間層は、自身に印加された衝撃を、略そのまま第2の衝撃吸収層へ伝達する。このとき、第2の衝撃吸収層は全体的に圧縮される。また、可撓性を有する中間層は、第1の衝撃吸収層を介して自身に衝撃が印加された場合、下方向に撓むことによって、第2の衝撃吸収層へ沈み込む。ただし、以上のような場合、第2の衝撃吸収層は、第2の衝撃吸収層へ沈み込んだ中間層が第2の衝撃吸収層を介して床の下地に衝突(底打ち)することが抑制される程度の硬度を有している必要がある。
ここで、中間層と、少なくとも第2の衝撃吸収層との接触面は、共に平面状になしてある。このため、第2の衝撃吸収層が過剰に圧縮されることはない。従って、床材の衝撃吸収能力が向上される。なお、床材の衝撃吸収能力を更に向上させるためには、中間層と第1の衝撃吸収層との接触面も、共に平面状になしてある方が望ましい。
仮に、第1の衝撃吸収層の硬度がアスカーCで30度未満である場合、第1の衝撃吸収層は、転倒時の衝撃のみならず、歩行時の衝撃が印加されることによっても、過剰に圧縮される。従って、底打ちが発生する可能性が高くなる。たとえ、底打ちが発生しない場合でも、床材の表面の下方向への変位量が過剰に大きくなるため、床材の上を歩くユーザが、床の安定性が悪いような錯覚を起こす虞がある。
また、仮に、第1の衝撃吸収層の硬度がアスカーCで60度超過である場合、第1の衝撃吸収層は、歩行時の衝撃が印加されても、第1の衝撃吸収層はほとんど変形しない。このため、床材の上を歩くユーザが、床が硬いような錯覚を起こす虞がある。
第2発明にあっては、床材の表面側から裏面側へ、少なくとも第1の衝撃吸収層、中間層、及び第2の衝撃吸収層が、この順に積層されている。ただし、中間層及び第2の衝撃吸収層は1組しか備えられていないため、複数組の中間層及び第2の衝撃吸収層を備えている場合に比べて、床材の製造手順は簡易であり、製造コストは低い。
また、第2の衝撃吸収層の硬度は、アスカーCで9度以上50度以下である。この範囲内の硬度を有する衝撃吸収層が中間層と床の下地との間に配されている場合、この範囲外の硬度を有する衝撃吸収層が中間層と床の下地との間に配されている場合と比べて、床材の衝撃吸収能力が向上する。
特に、第2の衝撃吸収層の硬度が、アスカーCで30度以上50度以下である場合、更に望ましくは、アスカーCで40度である場合、床材の衝撃吸収能力が最も高いことが、実験的に明らかである。
仮に、第2の衝撃吸収層の硬度がアスカーCで9度未満である場合、第2の衝撃吸収層が過剰に圧縮されることによって、中間層から伝達された衝撃を受け止めきれなくなることがある。このとき、第2の衝撃吸収層へ沈み込んだ中間層が第2の衝撃吸収層を介して床の下地に底打ちする虞がある。また、仮に、第2の衝撃吸収層の硬度がアスカーCで50度超過である場合、第2の衝撃吸収層は、中間層から衝撃が伝達されても、ほとんど変形しない。以上の結果、第2の衝撃吸収層の硬度がアスカーCで9度未満又は50度超過である場合、床材の衝撃吸収能力が低くなる。
第3発明にあっては、床材の表面側から裏面側へ、少なくとも第1の衝撃吸収層、中間層、及び第2の衝撃吸収層が、この順に積層されている。
中間層は、硬度は高いが可撓性を有するため、剛性が高い中間層に比べて、変形し易い。このような中間層は、例えば中間層の厚みを適宜に薄くすることによって得られる。
特に、転倒時の衝撃が印加されることによって、第1の衝撃吸収層が圧縮された場合、第1の衝撃吸収層の下方向の変形に伴って、中間層は下方向に撓む。この結果、第1の衝撃吸収層の圧縮量は、中間層が変形しない場合と比べれば、小さい。
ところが、中間層が下方向に撓むことによって、第1の衝撃吸収層も下方向に撓む。従って、第1の衝撃吸収層の層方向の変形量は、中間層が変形しない場合と比べて、大きい。
つまり、中間層が剛性を有する床材における第1の衝撃吸収層は、ユーザの足が接触した位置のみが大きく圧縮されることによって衝撃を吸収するが、本発明の床材における第1の衝撃吸収層は、ユーザの足が接触した位置とその周辺とが共に変形することによって衝撃を吸収する。即ち、第1の衝撃吸収層の圧縮量は小さくとも、層方向の変形と合わせて第1の衝撃吸収層は大きく変形するため、第1の衝撃吸収層は衝撃を十分に吸収する。
また、可撓性を有する中間層は、自身に印加された衝撃の一部を、自身が変形することによって吸収し、残部を、第2の衝撃吸収層へ伝達する。
中間層を介して衝撃が印加された第2の衝撃吸収層は、中間層が撓むことによって圧縮され、且つ、層方向に変形する。従って、第2の衝撃吸収層は、自身に印加された衝撃を十分に吸収する。
つまり、本発明の床材は、床材の一点に印加された衝撃を、床材の積層方向及び層方向夫々に分散させて吸収する。このため、床材の衝撃吸収能力は向上されている。
ところで、第1の衝撃吸収層の圧縮量は小さいため、ユーザの足と硬い中間層とは、柔らかい第1の衝撃吸収層を介して十分に離隔している。このため、ユーザの足が、第1の衝撃吸収層を介して中間層の存在を感じ取る(即ち底打ちする)可能性が低い。
つまり、変形し易い中間層が、衝撃吸収能力の向上と底打ちの回避とに寄与している。
第1発明の床材による場合、アスカーCで30度以上60度以下という適切な硬度を有する第1の衝撃吸収層によって、床材の踏み心地を向上させることができる。更に、中間層と第2の衝撃吸収層との間に凹凸を有していないこと、及び、床の下地に底打ちしない程度の硬さを有する第2の衝撃吸収層を有することによって、床材の衝撃吸収能力を向上させることができる。
しかも、最も表面に近い位置に第1の衝撃吸収層を配し、第1の衝撃吸収層に隣接して少なくとも1組の中間層及び第2の衝撃吸収層が配されている構成であれば、例えば硬質の表面板の有無に拘りなく、十分な衝撃吸収能力と快い踏み心地とが得られるため、床材の設計の自由度が向上される。このため、表面が軟質の床材をユーザに提供することが容易である。
第2発明の床材による場合、アスカーCで30度以上60度以下という適切な硬度を有する第1の衝撃吸収層とアスカーCで9度以上50度以下という適切な硬度を有する第2の衝撃吸収層との相乗効果によって、衝撃吸収能力を更に向上させることができる。しかも、床材を容易且つ安価に製造することができる。
第3発明の床材による場合、アスカーCで30度以上60度以下という適切な硬度を有する第1の衝撃吸収層と、変形し易い中間層と、床の下地に底打ちしない程度の硬さを有する第2の衝撃吸収層との相乗効果によって、衝撃吸収能力と踏み心地とを更に向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る床材の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る床材の衝撃吸収能力と踏み心地とを説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態1に係る床材と比較すべき床材の踏み心地を説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態2に係る床材の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る床材の衝撃吸収能力と踏み心地とを説明するための模式的断面図である。 本発明の実施の形態2に係る床材と比較すべき一の床材の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る床材と比較すべき他の床材の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る床材が備える衝撃吸収層の硬度を決定するための実験に用いた床材の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る床材の構成を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る床材2の構成を模式的に示す断面図である。
床材2は、自身の裏面側を下側にした状態で、建築物の床の下地Gに載置される。下地Gは、根太又は打ち放しコンクリート等であり、歩行時の衝撃又は転倒時の衝撃によって変形することはない。
床材2は、化粧層(表面層)20、第1の衝撃吸収層21、中間層22、及び第2の衝撃吸収層23が、床材2の表面側から裏面側へこの順に積層されてなる。以下では、各層の表面(又は裏面)とは、各層の床材2の表面(又は裏面)に近い方の面を意味する。
化粧層20と第1の衝撃吸収層21との接触面は、共に平面状になしてあり、接着剤を用いて接着されている。同様に、第1の衝撃吸収層21と中間層22との接触面、及び、中間層22と第2の衝撃吸収層23との接触面は、夫々が共に平面状になしてあり、接着剤を用いて接着されている。更に、化粧層20の表面及び第2の衝撃吸収層23の裏面は、夫々平面状になしてある。
以下では、第1の衝撃吸収層21及び第2の衝撃吸収層23を総称する場合に、衝撃吸収層21,23ともいう。
化粧層20は、床材2の表面側を化粧するためのものであり、合成樹脂製の化粧シート(例えばオレフィンシート又はPETシート等)を用いてなる。化粧層20の厚さは、衝撃吸収層21,23及び中間層22夫々に比べて、十分に薄い。このため、化粧層20単体の衝撃吸収性は無視できるものとする。
なお、化粧層20は、化粧シートに限定されず、木製の突板、又は、合成樹脂製若しくはゴム製の発泡体シート等を用いてなるものであってもよい。また、化粧層20は、第1の衝撃吸収層21の表面に、塗料による塗装又は模様(例えば木目)の印刷等が施されてなる層であってもよい。更に、床材2は、化粧層20を備えていない構成でもよい。
第1の衝撃吸収層21は、本発明の実施の形態における最も表面に近い位置に配されている衝撃吸収層として機能する。第1の衝撃吸収層21は、発泡体を用いてなり、アスカーCで30度以上60度以下の硬度(以下、第1硬度という)を有する。
第1の衝撃吸収層21の厚みは、中間層22に対する底打ちの発生を抑制するために、大きい方が有利である。
仮に、第1の衝撃吸収層21が過剰に薄い場合、転倒時の衝撃のみならず歩行時の衝撃すら第1の衝撃吸収層21が受け止めきれないため、底打ちが発生する。従って、床材2の踏み心地が悪くなる。また、中間層22に直接的に衝撃が伝達するため、床材2の衝撃吸収能力は低くなる。
ただし、第1の衝撃吸収層21を過剰に厚く設けると、床材2が無用に大型化するという問題が生じる。
一方、第2の衝撃吸収層23は、本発明の実施の形態における中間層の裏面側に隣接している衝撃吸収層として機能する。第2の衝撃吸収層23は、発泡体を用いてなり、アスカーCで9度以上50度以下の硬度(以下、第2硬度という)を有する。
第2の衝撃吸収層23の厚みは、転倒時の衝撃が印加された場合の第2の衝撃吸収層23に対する中間層22の沈み込み(後述する図2(a)参照)を確実に支持するために、大きい方が有利である。
仮に、第2の衝撃吸収層23が過剰に薄い場合、中間層22を介して伝達される衝撃を第2の衝撃吸収層23が受け止めきれないことがあり、この場合には、下地Gに直接的に衝撃が伝達する。この結果、床材2の衝撃吸収能力は低くなり、更に、中間層22が下地Gに底打ちすることによって、踏み心地が悪くなる。
ただし、第2の衝撃吸収層23を過剰に厚く設けると、床材2が無用に大型化するという問題が生じる。
衝撃吸収層21,23を構成する発泡体としては、合成樹脂発泡体、又はゴム発泡体が用いられる。具体的には、ポリエチレン発泡体、ポリスチレン発泡体、エチレンビニルアルコール発泡体、ウレタン発泡体、天然ゴム発泡体、又は合成ゴム発泡体等が用いられる。
衝撃吸収層21,23は、中間層22の表面側及び裏面側に接着されているため、外力の印加による層方向の伸縮が抑制される。ただし、衝撃吸収層21,23は発泡体を用いてなるため、層方向の伸縮が抑制されていても、外力の印加に応じて積層方向に容易に伸縮する。従って、発泡体を用いてなる衝撃吸収層21,23は、衝撃を吸収し易い。
仮に、衝撃吸収層21,23夫々が、例えばゴム板からなる場合、衝撃吸収層21,23は、層方向の伸縮が抑制されてしまうことによって、積層方向にも伸縮し難くなる。従って、このような衝撃吸収層21,23は、衝撃を吸収し難い。
衝撃吸収層21,23夫々の材料、硬度、及び/又は厚み等は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。ただし、衝撃吸収層21,23夫々の材料、硬度、及び厚み等が共通であれば、床材2の製造コストを低減することができる。
中間層22は、衝撃吸収層21,23夫々よりも硬度が高い。また、中間層22は、層方向の寸法に比べて十分に厚いため、剛性を有する。このような中間層22は、パーティクルボード、OSB(Oriented Strand Board )、MDF(中密度繊維板)、若しくはハードボード等の木質板材、合板、無垢材、集成材、又は、合成樹脂製若しくは金属製の板材等を用いてなる。
中間層22は硬度が高く、剛性を有するため、変形し難い。従って、中間層22自体は、衝撃を吸収し難い。
図2(a)は、床材2の衝撃吸収能力を説明するための模式的断面図であり、図2(b)は、床材2の踏み心地を説明するための模式的断面図である。図2に示す床材2は、図1に示す床材2と同様の構成である。ただし、化粧層20の図示は省略してある。
図2(a)には、床材2に転倒時の衝撃が下方向に印加された場合が示されており、図2(b)には、床材2に歩行時の衝撃が下方向に印加された場合が示されている。
まず、図2(a)を参照しつつ、床材2の衝撃吸収能力について説明する。
床材2の衝撃吸収能力の高/低は、床材2の変形量の大/小に対応する。
例えば床材2の上でユーザが転倒することによって、図2(a)に示すように、第1の衝撃吸収層21に転倒時の衝撃が印加される。床材2においては、転倒時の衝撃が、第1の衝撃吸収層21を介して中間層22に伝達しても、中間層22は変形しない。この結果、第1の衝撃吸収層21は、ユーザが接触した位置が非常に大きく圧縮される。即ち、ユーザが触れている一点における第1の衝撃吸収層21の圧縮量が非常に大きい。ここで、図2(a)には、転倒時にもユーザの足Fが床材2に接触しているように記載してあるが、実際にユーザが転倒した場合には、ユーザの肘又は頭等が接触することが多い。
第1の衝撃吸収層21が吸収しきれなかった衝撃は、中間層22を介して、第2の衝撃吸収層23に略そのまま伝達する。何故ならば、中間層22は変形しないため、自身に伝達された衝撃をほとんど吸収しないからである。
第2硬度を有している第2の衝撃吸収層23は、中間層22が、そのままの形状で第2の衝撃吸収層23に沈み込むかたちで、全体的に大きく圧縮される。ただし、第2硬度を有している第2の衝撃吸収層23は、中間層22の沈み込みによって過剰に圧縮されることはない。従って、第2の衝撃吸収層23が第2硬度を有していない場合に比べて、第2の衝撃吸収層23が、転倒時の衝撃を十分に吸収する。
以上の結果、床材2の衝撃吸収能力は向上されている。
次に、図2(b)を参照しつつ、踏み心地について説明する。
歩行時の衝撃は、転倒時の衝撃に比べて小さいため、床材2は、歩行時の衝撃を十分に吸収する。このとき、第1衝撃吸収層21の圧縮量は、図2(a)に示す状況における圧縮量に比べて小さい。また、第2衝撃吸収層22は、圧縮されないか、僅かに圧縮されるのみである。
また、ユーザの足Fが、第1の衝撃吸収層21に過剰に深く沈み込むことはない。何故ならば、第1の衝撃吸収層21が、第1硬度を有しているからである。つまり、適度に柔らかい第1の衝撃吸収層21を介して、ユーザの足Fと硬い中間層22とが十分に離隔している。このため、ユーザの足Fが底打ちする可能性は低く、ユーザの体圧は、足Fの裏面全体に分散する。従って、床材2の踏み心地は向上される。
図3(a),(b)は、床材2と比較すべき床材201,202の踏み心地を説明するための模式的断面図である。
図3(a)に示す床材201及び図3(b)に示す床材202は、夫々床材2と同様の構成であるが、床材201の第1衝撃吸収層211は、アスカーCで30度未満の硬度を有しており、床材202の第1衝撃吸収層212は、アスカーCで60度超過の硬度を有している。
このため、図3(a)に示すように、歩行しているユーザの足Fは、第1の衝撃吸収層211に過剰に深く沈み込み、中間層22に近接する。このため、ユーザが、床の安定性が悪いような錯覚を起こす。しかも、ユーザの足Fが底打ちする可能性が高く、底打ちした場合に、ユーザは床が硬いように錯覚する。何故ならば、ユーザの体圧が、足Fの裏面の一部分(具体的には、爪先近傍又は踵等)に集中するからである。従って、床材201の踏み心地は悪い。
また、図3(b)に示すように、歩行しているユーザの足Fは、第1の衝撃吸収層212にほとんど沈み込まない。このため、ユーザは床が硬いように錯覚する。何故ならば、底打ちこそ生じないものの、ユーザの体圧が、足Fの裏面の一部分に集中するからである。従って、床材202の踏み心地は悪い。
以上のように、床材2においては、衝撃吸収能力を向上させつつ、底打ちが回避されている。従って、床材2は、底打ちの発生を抑制するために、硬質の化粧層20を備える必要がない。即ち、床材2は、設計の自由度が向上されている。
ところで、床材2の使用感は、衝撃吸収能力の高低及び踏み心地の良し悪しのみならず、表面の肌触りの良し悪しにも左右されることがある。しかしながら、ユーザによっては、表面が柔らかめの床材2を好む場合と、表面が硬めの床材2を好む場合とがある。
床材2においては、化粧層20の硬軟とは無関係に、衝撃吸収能力の向上と踏み心地の向上とが実現されている。従って、化粧層20が、ユーザの要望に応じた硬度を有していれば、床材2の表面の肌触りは良い、といえる。換言すれば、床材2を製造する際に、ユーザの要望に応じて化粧層20の材質を適宜に選択すれば、使用感が向上された床材2を提供することができる。
実施の形態 2.
図4は、本発明の実施の形態2に係る床材1の構成を模式的に示す断面図である。
本実施の形態の床材1は、実施の形態1の床材2と同様の構成であり、床材1が備える化粧層10、第1の衝撃吸収層11、中間層12、及び第2の衝撃吸収層13は、床材2が備える化粧層20、第1の衝撃吸収層21、中間層22、及び第2の衝撃吸収層23と同様の構成である。ただし、床材2の中間層22は剛性を有しているが、床材1の中間層12は可撓性を有している。
その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
第1の衝撃吸収層11は、発泡体を用いてなり、第1硬度を有する。第1の衝撃吸収層11は、中間層12に対する底打ちの発生を抑制するために、床材1が無用に大型化しない範囲内で、可能な限り厚い方が有利である。
第2の衝撃吸収層13は、発泡体を用いてなり、第2硬度を有する。第2の衝撃吸収層13は、転倒時の衝撃が印加された場合の第2の衝撃吸収層13に対する中間層12の沈み込み(後述する図5(a)参照)を確実に支持するために、床材1が無用に大型化しない範囲内で、大きい方が有利である。
中間層12は、衝撃吸収層11,13夫々よりも硬度が高い。また、中間層12は、層方向の寸法に比べて十分に薄いため、可撓性を有する。このような中間層12は、実施の形態1の中間層22と同様の材料を用いてなる。
中間層12は硬度が高いため、外力が印加されても伸縮し難い。ただし、中間層12は可撓性を有するため、外力の印加に応じて積層方向に撓み易い。従って、中間層12は、衝撃を吸収し易い。
図5(a)は、床材1の衝撃吸収能力を説明するための模式的断面図であり、図5(b)は、床材1の踏み心地を説明するための模式的断面図である。図5に示す床材1は、図4に示す床材1と同様の構成である。ただし、化粧層10の図示は省略してある。
図5(a)には、床材1に転倒時の衝撃が下方向に印加された場合が示されており、図5(b)には、床材1に歩行時の衝撃が下方向に印加された場合が示されている。つまり、図5(a),(b)に示す状況は、実施の形態1の図2(a),(b)に示す状況に対応する。
まず、図5(a)を参照しつつ、床材1の衝撃吸収能力について説明する。
床材1の衝撃吸収能力の高/低は、床材1の変形量の大/小に対応する。
転倒時の衝撃が第1の衝撃吸収層11に印加された場合、第1の衝撃吸収層11を介して中間層12にも転倒時の衝撃が印加されることによって、中間層12が下方向に撓む。この結果、第1の衝撃吸収層11は、ユーザが接触した位置が圧縮され、のみならず、中間層12の撓みに伴って、下方向に撓む。つまり、第1の衝撃吸収層11は、ユーザが接触した位置を中心に、擂鉢状に変形する。
このため、図2(a)に示す床材2の場合と比べれば、図5(a)に示す床材1は、第1の衝撃吸収層11の圧縮量(即ち、積層方向の変形量)が小さく、第1の衝撃吸収層11の層方向の変形量が大きい。
従って、図2(a)に示す床材2の場合と同様に、第1の衝撃吸収層11が、自身に印加された転倒時の衝撃を十分に吸収する。
第1の衝撃吸収層11が吸収しきれなかった衝撃は、中間層12を介して、第2の衝撃吸収層13に伝達する。ただし、中間層12が変形することによって衝撃が吸収されるため、第2の衝撃吸収層13に伝達する衝撃の大きさは、中間層12に伝達する衝撃の大きさよりも小さいと考えられる。
第2硬度を有している第2の衝撃吸収層13は、中間層12が、下方向に撓んだ形状で第2の衝撃吸収層13に沈み込むかたちで、ユーザが接触した位置の真下を中心に、擂鉢状に変形する。更に、第2硬度を有している第2の衝撃吸収層13は、撓んだ中間層12によって過剰に圧縮されることはない。従って、第2の衝撃吸収層13が第2硬度を有していない場合に比べて、第2の衝撃吸収層13が、転倒時の衝撃を十分に吸収する。しかも、下地Gに対する底打ちが生じ難い。
つまり、床材1は、一点に印加された転倒時の衝撃を、床材1の積層方向及び層方向夫々に分散させて吸収する。
以上の結果、床材1の衝撃吸収能力は、実施の形態2の床材2と比べても、更に高いといえる。
次に、図5(b)を参照しつつ、踏み心地について説明する。
歩行時の衝撃は、転倒時の衝撃に比べて小さいため、床材1は、歩行時の衝撃を十分に吸収する。歩行時の衝撃が、第1衝撃吸収層11のみで吸収することができるほど小さい場合には、中間層12及び第2衝撃吸収層13は変形せず、第1衝撃吸収層11が、図2(b)に示されている第1衝撃吸収層21のように圧縮される。また、歩行時の衝撃が、第1衝撃吸収層11のみでは吸収することができない程度には大きい場合には、図5(b)に示すように、第1衝撃吸収層11、中間層12、及び第2衝撃吸収層13夫々が変形する。ただし、これらの変形量は、図5(a)に示す状況における変形量に比べて小さい。
ユーザの足Fが、第1の衝撃吸収層11に深く沈み込むことはない。何故ならば、第1の衝撃吸収層11が、第1硬度を有しており、その上、大きな衝撃が印加された場合には、中間層12が撓むからである。つまり、適度に柔らかい第1の衝撃吸収層11を介して、ユーザの足Fと硬い中間層12とが十分に離隔している。このため、ユーザの足Fが底打ちする可能性は、実施の形態1の床材2と比べても非常に低く、ユーザの体圧は、足Fの裏面全体に分散する。従って、床材1の踏み心地は向上される。
このように、床材1においては、中間層12が撓むことによって、底打ちが発生する可能性が更に低減されている。従って、床材1は、底打ちの発生を抑制するために、硬質の化粧層10を備える必要がない。即ち、床材1は、設計の自由度が向上されている。
次に、床材1と、床材4,5夫々との比較実験について述べる。
発明者らは、床材1,4,5に対して、JIS規格A−6519に準拠した衝撃試験を実施することによって、床材1,4,5夫々の衝撃吸収能力を測定した。ただし、下地Gは根太である。後述する表1,2に記入されている衝撃値は、数値が小さい方が衝撃吸収能力が高い。
また、発明者らは、5人の被験者に、床材1,4を実際に踏ませることによって、床材1,4夫々の踏み心地を比較した。
具体的には、各被験者が、床材1の踏み心地と、床材4の踏み心地とを比較し、踏み心地が良い順に1番又は2番を与えた。その後、5人の被験者が与えた順番の平均値が算出された。
まず、床材1と、中間層を備えていない床材4との比較実験について述べる。
図6は、床材4の構成を模式的に示す断面図である。
ここで、実験に使用した床材1の構成を詳述する(図4参照)。
化粧層10は、PET(ポリエチレンテレフタレート)シートを用いてなる。
衝撃吸収層11,13夫々は、厚さが3mmのEVA(エチレン・ビニール・アセテート)発泡体を用いてなり、衝撃吸収層11,13夫々の硬度は、アスカーCで30度である。
中間層12は、厚さが2.7mmのMDFを用いてなる。
図6に示す床材4は、自身の裏面側を下側にした状態で、下地Gに載置される。
床材4は、化粧層40、衝撃吸収層41、及び裏面層42が、床材4の表面側から裏面側へこの順に積層されてなる。隣接する層同士の接触面は、夫々が共に平面状になしてあり、接着剤を用いて接着されている。更に、化粧層40の表面及び裏面層42の裏面は、夫々平面状になしてある。
床材4の化粧層40は、床材1の化粧層10と同様の構成である。
床材4の衝撃吸収層41は、厚さが6mmのEVA発泡体を用いてなり、硬度がアスカーCで30度である。つまり、衝撃吸収層41は、その間に中間層12が配されていない衝撃吸収層11,13に相当する。
床材4の裏面層42は、厚さが2.7mmのMDFを用いてなる。つまり、裏面層42は、衝撃吸収層11,13間ではなく、第2の衝撃吸収層13の裏面側に配されている中間層12に相当する。
次の表1は、床材1と床材4との比較結果である。表1を見ればわかるように、床材4の衝撃値は非常に大きく、床材1の衝撃値は十分に小さい。つまり、衝撃吸収能力は床材1の方が高い。また、踏み心地は床材1の方が良い。
Figure 2011122311
床材4においては、転倒時の衝撃が印加されても、下地Gに直接的に載置されている裏面層42は、変形したり下地Gに沈み込んだりすることはない。このため、床材4は、化粧層40を介して衝撃吸収層41の一点に印加された転倒時の衝撃を、その一点で吸収する。
従って、化粧層10を介して第1の衝撃吸収層11の一点に印加された転倒時の衝撃を、積層方向及び層方向夫々に分散させて吸収する床材1に比べて、床材4は、衝撃吸収能力が低い、と考えられる。
また、床材4は、中間層を備えていないため、ユーザの足Fが衝撃吸収層41に深く沈み込む。衝撃吸収層41は十分に厚いため、底打ちは生じ難い。しかしながら、衝撃吸収層41が圧縮され易い分、床材4の表面の下方向への変位が過剰に大きくなる。この結果、ユーザが、床の安定性が悪いような錯覚を起こしたため、踏み心地が悪いように感じた、と考えられる。
次に、床材1と、接触面に凹凸を有する床材5との比較実験について述べる。
図7は、床材5の構成を模式的に示す断面図である。図7(a)は、図4に対応し、図7(b)は、図7(a)におけるV−V線の断面図である。
ここで、実験に使用した床材1の構成を詳述する(図4参照)。
化粧層10は、PETシートを用いてなる。
第1の衝撃吸収層11は、厚さが3mmのEVA発泡体を用いてなり、硬度がアスカーCで30度である。
中間層12は、厚さが2.7mmのMDFを用いてなる。
第2の衝撃吸収層13は、厚さが6mmのEVA発泡体を用いてなり、硬度がアスカーCで40度である。
図7に示す床材5は、自身の裏面側を下側にした状態で、下地Gに載置される。
床材5は、化粧層50、第1の衝撃吸収層51、中間層52、及び第2の衝撃吸収層53が、床材5の表面側から裏面側へこの順に積層されてなる。
床材5の化粧層50、第1の衝撃吸収層51、及び中間層52は、床材1の化粧層10、第1の衝撃吸収層11、及び中間層12と同様の構成である。
床材5の第2の衝撃吸収層53は、厚さが6mmのEVA発泡体を用いてなり、硬度がアスカーCで40度である。
中間層52と第2の衝撃吸収層53との接触面は、接着剤を用いて接着されている。ただし、中間層52の裏面は平面状になしてあるが、第2の衝撃吸収層53の表面は凹凸を有している。更に詳細には、第2の衝撃吸収層53の表面には、3mmの深さと6mmの幅とを有する溝が、6mm間隔で、格子状に形成されている。
次の表2は、床材1と床材5との比較結果である。表2を見ればわかるように、床材1,5共に、衝撃値は十分に小さい。つまり、床材5の衝撃吸収能力は十分に高いが、床材1の衝撃吸収能力は、床材5のそれよりも更に高い。
Figure 2011122311
床材5における中間層52と第2の衝撃吸収層53との接触面積は、床材1における中間層12と第2の衝撃吸収層13との接触面積よりも狭い。従って、床材5における中間層52から第2の衝撃吸収層53への衝撃の分散が、床材1における中間層12から第2の衝撃吸収層13への衝撃の分散よりも弱く、このため、床材1,5夫々の衝撃値に差が生じた、と考えられる
また、前述した接触面積の狭さによって、床材5における中間層52から第2の衝撃吸収層53へ印加される圧力は、床材1における中間層12から第2の衝撃吸収層13へ印加される圧力よりも大きい。従って、第2の衝撃吸収層53の圧縮量は、第2の衝撃吸収層13の圧縮量よりも大きくなるため、床材5の表面の下方向への変位は、床材1の表面の下方向への変位よりも大きい。この結果、ユーザにとっては、床材1よりも床材5の方が踏み心地が悪い(即ち、床の安定性が悪いように錯覚する)、と考えられる。
なお、床材5が、第2の衝撃吸収層13の表面ではなく、他の接触面(例えば第1の衝撃吸収層51の裏面)に凹凸が形成されている構成であっても、衝撃が分散し難くなり、床材5の表面が下方向へ変位し易くなるため、衝撃吸収能力及び踏み心地夫々の向上という点で不利になる、と考えられる。つまり、各接触面は、何れも平面状になしてあることが望ましい。
次に、床材1が備える第1の衝撃吸収層11が第1硬度を有するべき理由について説明する。
発明者らは、5人の被験者に、互いに第1の衝撃吸収層11の硬度が異なる7種類の床材1,1,…と、厚さ12mmの合板を用いてなる床材(以下、合板床材という)とを実際に踏ませることによって、各床材1及び合板床材夫々の踏み心地を比較した。
具体的には、各被験者が、各床材1の踏み心地と、合板床材の踏み心地とを比較し、合板床材に比べて、踏み心地が悪いものに0点を与え、踏み心地が変わらないものに1点を与え、踏み心地が良いものに2点を与え、踏み心地が非常に良いものに3点を与えた。その後、5人の被験者が与えた点数の平均値が算出された。
更に、各床材1及び合板床材に対し、前述の衝撃試験を実施した。
ここで、実験に使用した各床材1の構成を詳述する(図4参照)。
化粧層10は、PETシートを用いてなる。
第1の衝撃吸収層11は、厚さが3mmの発泡体を用いてなる。7種類の床材1,1,…夫々が備えている第1の衝撃吸収層11の硬度は、後述する表3に示すように、アスカーCで9度、20度、30度、40度、50度、60度、及び70度である。
中間層12は、厚さが2.7mmのMDFを用いてなる。
第2の衝撃吸収層13は、厚さが6mmのEVA発泡体を用いてなり、硬度はアスカーCで40度である。
次の表3は、7種類の床材1,1,…の比較結果である。表3を見ればわかるように、第1の衝撃吸収層11が第1硬度を有する床材1,1,…(以下、第1硬度に係る床材1,1,…という)夫々の踏み心地は、合板床材に比べて向上しているが、第1硬度に係る床材1,1,…以外の床材1,1,…夫々の踏み心地は、合板床材と同程度である。
また、床材1,1,…夫々の衝撃値は、合板床材の衝撃値に比べて、非常に小さい。
Figure 2011122311
つまり、第1硬度に係る床材1は、衝撃吸収能力の向上と踏み心地の向上とが両立されている。
このような結果が得られた理由は、第1の衝撃吸収層11が適切な硬度を有しているからである、と考えられる。
また、表3からは、第1硬度に係る床材1,1,…夫々の衝撃吸収能力は概ね同程度であることがわかる。従って、衝撃吸収能力を犠牲にすることなく、ユーザの要望に応じて適切な踏み心地の床材1を提供することができる。
具体的には、例えば、柔らかめの踏み心地を好むユーザには、第1の衝撃吸収層11がアスカーCで30度以上40度以下の硬度を有する床材1を提供し、中程度の踏み心地を好むユーザには、第1の衝撃吸収層11がアスカーCで40度以上50度以下の硬度を有する床材1を提供し、硬めの踏み心地を好むユーザには、第1の衝撃吸収層11がアスカーCで50度以上60度以下の硬度を有する床材1を提供すればよい。
次に、床材1が備える第2の衝撃吸収層13が第2硬度を有するべき理由について説明する。
図8は、第2の衝撃吸収層13の硬度を決定するための実験に用いた床材3の構成を模式的に示す断面図である。
床材3は、表面層31、衝撃吸収層32、及び裏面層33が、床材3の表面側から裏面側へこの順に積層されてなる。隣接する層同士の接触面は、夫々が共に平面状になしてあり、接着剤を用いて接着されている。更に、表面層31の表面及び裏面層33の裏面は、夫々平面状になしてある。
表面層31及び裏面層33夫々は、厚さが4mmの合板を用いてなる。
衝撃吸収層32は、厚さが6mmの発泡体を用いてなる。
発明者らは、互いに衝撃吸収層32の硬度が異なる7種類の床材3,3,…に対し、前述の衝撃試験を実施した。7種類の床材3,3,…夫々が備えている衝撃吸収層32の硬度は、後述する表4に示すように、アスカーCで9度、20度、30度、40度、50度、60度、及び70度である。
次の表4は、7種類の床材3,3,…の比較結果である。表4を見ればわかるように、衝撃吸収層32が第2硬度を有する床材3,3,…(以下、第2硬度に係る床材3,3,…という)夫々の衝撃値は、第2硬度に係る床材3,3,…以外の床材3,3夫々の衝撃値に比べて、十分に小さい。
Figure 2011122311
以上の結果、第2の衝撃吸収層13が第2硬度を有する床材1は、衝撃吸収能力が向上される、と考えられる。
実施の形態 3.
図9は、本発明の実施の形態3に係る床材100の構成を模式的に示す断面図である。
床材100は、実施の形態2の床材1と類似する構成であるが、床材1とは異なり、第2の衝撃吸収層13の裏面側に、裏面層14を備えている。第2の衝撃吸収層13と裏面層14との接触面は、共に平面状になしてあり、接着剤を用いて接着されている。また、裏面層14の裏面は、平面状になしてある。
その他、実施の形態1,2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
裏面層14は、衝撃吸収層11,13夫々よりも硬度が高い。実施の形態2の床材1は、硬度が高い中間層12を備えているため、保形性が高いが、本実施の形態の床材100は、裏面層14を備えている分、床材1よりも床材100の保形性が向上されている。このため、床材100は、床材1よりも更に、設置前の床材100の保管、及び床材100の設置作業等が容易である。
裏面層14は、床材100を下地Gに固定するために用いられる。このために、裏面層14の面積は、化粧層10、衝撃吸収層11,13、及び、中間層12夫々の面積よりも大きく、裏面層14の第2の衝撃吸収層13が積層されていない部分が、例えば釘Nを用いて、下地Gに打ち付けられる。
裏面層14は、1mm以上の厚みを有していることが望ましい。
このような裏面層14は、パーティクルボード、OSB、MDF、若しくはハードボード等の木質板材、合板、無垢材、集成材、又は、合成樹脂製若しくは金属製の板材等を用いてなる。中間層12及び裏面層14の構成が共通であれば、床材100の製造コストを低減することができる。
なお、裏面層14の面積は、化粧層10、衝撃吸収層11,13、及び、中間層12夫々の面積と同じであってもよい。この場合、裏面層14は、例えば接着剤を用いて、下地Gに固定される。
また、裏面層14を、実施の形態1の床材2が備えていてもよい。
本実施の形態においては、裏面層14の可撓性の有無は問わないが、裏面層14が、敢えて可撓性を有している必要はない。何故ならば、たとえ裏面層14が可撓性を有していたとしても、裏面層14は下地Gに直接的に載置されるため、撓みが生じないからである。逆に、裏面層14が過度に変形し易い場合、床材100の保形性が悪化する虞がある。
次に、本実施の形態の床材100、及び実施の形態2の床材1との比較実験について述べる。発明者らは、床材100,1に対して、実施の形態2で述べたような衝撃試験を実施した。
ここで、実験に使用した床材100,1夫々の構成を詳述する(図9及び図4参照)。
化粧層10は、PETシートを用いてなる。
衝撃吸収層11,13夫々は、厚さが6mmのEVA発泡体を用いてなり、衝撃吸収層11,13夫々の硬度は、アスカーCで40度である。
中間層12及び裏面層14夫々は、厚さが4mmの合板を用いてなる。
床材100,1の衝撃値は、共に41Gであった。即ち、床材100,1夫々の衝撃値は十分に小さく、互いに優劣はない。また、床材100,1夫々の踏み心地も同程度である、と考えられ、顕著な優劣は見られない。
このことから、裏面層14の有無は、衝撃吸収能力の高低にも踏み心地の良し悪しにも影響しないことがわかる。
従って、床材100は、実施の形態2の床材1と同様に、衝撃吸収能力の向上と踏み心地の向上とを両立させることができる。しかも、床材100は、裏面層14を備えている分、床材1よりも施工性を向上させることができる。
なお、本実施の形態1〜3における床材2,1,100は、第1の衝撃吸収層21,11の裏面側に、1組の中間層22,12及び第2の衝撃吸収層23,13がこの順に積層されているが、本発明の実施の形態における床材は、このような構成に限定されるものではない。
具体的には、床材は、例えば第1の衝撃吸収層11の裏面側に、2組以上の中間層12及び第2の衝撃吸収層13がこの順に積層されていてもよい。このような床材においては、転倒時の衝撃が印加されたときに、3層以上の衝撃吸収層が夫々変形することによって衝撃を吸収する。特に、各中間層が可撓性を有している場合には、中間層の撓みによっても衝撃が吸収される。この結果、床材1,100よりも、衝撃吸収能力を向上させることができる。
ただし、床材を構成する層数が増加する分、材料費が高くなり、また、製造工程が煩雑になる。即ち、床材の製造コストが高くなる。しかも、製造コストに見合うほど踏み心地が向上する保証はない。
従って、このような床材よりも、2層の衝撃吸収層11,13と1層以上の中間層12とを備えている床材1,100の方が望ましいといえる。
なお、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、床材2,1,100に、実施の形態1〜3に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
1,100,2 床材
11,21 第1の衝撃吸収層(最も表面に近い位置に配されている衝撃吸収層)
12,22 中間層
13,23 第2の衝撃吸収層(中間層の裏面側に隣接している衝撃吸収層)

Claims (3)

  1. 発泡体を用いてなる複数層の衝撃吸収層と、
    隣り合う2層の衝撃吸収層間に配されており、該衝撃吸収層よりも硬度が高い中間層と
    を備える床材において、
    最も表面に近い位置に配されている衝撃吸収層の硬度は、アスカーCで30度以上60度以下であり、
    前記中間層と、少なくとも該中間層の裏面側に隣接している衝撃吸収層との接触面は、共に平面状になしてあることを特徴とする床材。
  2. 2層の衝撃吸収層を備え、
    前記中間層の裏面側に隣接している衝撃吸収層の硬度は、アスカーCで9度以上50度以下であることを特徴とする請求項1に記載の床材。
  3. 前記中間層は、可撓性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の床材。
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