JP2011121731A - ブーム付き作業機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブーム付き作業機において、ジブのチルト作動に伴うジブ用マストとブーム用マストの干渉を未然に且つ確実に阻止し、作業上における安全性及び信頼性の向上を図る。
【解決手段】バックテンションウィンチ47の巻込み作動によってジブ用マスト41,42とブーム用マスト11が干渉する可能性があるときにバックテンションウィンチ47の巻込み作動を禁止する巻込作動禁止手段を備える。係る構成によれば、ジブチルト用ウィンチ47の巻込み作動によってジブ用マスト41,42とブーム用マスト11が干渉する可能性があるときは、例えバックテンションウィンチ47の巻込み操作がなされたとしても、バックテンションウィンチ47の巻込み作動が自動的に禁止され、又は作動禁止の警報を受けてオペレータによる該バックテンションウィンチ47の巻込み操作が回避されることから、作業機における作業上の安全性及び信頼性が向上する。
【選択図】図2

Description

本願発明は、伸縮ブームの先端ブームの先端部にジブをチルト可能に連結するとともに、該伸縮ブームの基端ブームの先端部にブーム撓み抑制装置を装着したブーム付き作業機に関するものである。
伸縮ブームを備えたクレーン装置において、該伸縮ブームの基端ブームの先端部にマストを取付け、該マストの先端部と基端ブームの基端部の間にテンション部材を配置するとともに、上記マストの先端部と先端ブームの先端部の間にテンションロープを張設し、該テンションロープを上記マストに配置したテンションウィンチによって張力を付与することで、上記伸縮ブームの撓みを抑制するブーム撓み抑制装置は、特許文献1に開示されている。
また、上記ブーム撓み抑制装置を備えたクレーン装置において、上記伸縮ブームの先端ブームの先端部にジブをチルト可能に装着し、上記ブーム撓み抑制装置を使用した状態下において上記ジブを用いてジブ作業を行なう技術も、上記特許文献1に開示されている。
特開2008−120525号公報
ところで、伸縮ブームの先端にジブ基台を介してジブを装着し、該ジブの先端部と上記ジブ基台に取付けたジブ用マストをジブテンション材で連結し、上記ジブを旋回台側に配置したバックテンションウィンチから繰出されるバックテンションロープの巻込み・繰出しによって上記ジブをチルトさせるようにしたものにおいては、上記ブーム撓み抑制装置の使用状態下、即ち、上記伸縮ブームの基端ブームの先端部にブーム用マストが張出された状態では、上記バックテンションロープを巻き込んで上記ジブを上方へチルトさせる場合には該ジブのチルト動作に伴って上記ジブ用マストが後傾変位することから、上記伸縮ブームの伸縮状態によっては、即ち、上記ブーム用マストが取付けられた基端ブームの先端部と、上記ジブ用マストが取付けられた基端ブームの先端部あるいはこの先端部に取付けられたジブ基台との間隔が狭い場合には、上記基端ブームの先端部あるいは上記ジブ基台において後傾変位する上記ジブ用マストが、上記基端ブームの先端部に張出された上記ブーム用マストに接近してこれと干渉することが懸念される。なお、このような上記ジブ用マストとブーム用マストの干渉は、ジブ作業時のみならず、上記ブーム撓み抑制装置を張出した状態で上記ジブの取付けあるいは取り外しを行なうジブ着脱作業時においても起こり得るものである。
しかるに、このように上記伸縮ブームに上記ジブと上記ブーム撓み抑制装置がそれぞれ装着された状態で上記ジブのチルト動作が行なわれることに起因する上記ジブ用マストとブーム用マストの干渉を回避するための有効な技術は未だ提案されておらず、クレーン車の作業上の安全性及び信頼性の確保という点において、当該技術の開発が強く要請されるところである。
そこで本願発明は、ジブのチルト作動に伴うジブ用マストとブーム用マストの干渉を未然に且つ確実に阻止し、作業上における安全性及び信頼性の向上を図ることを目的としてなされたものである。
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
本願の第1の発明では、車両1上に旋回台2を介して起伏自在に取付けられた伸縮ブーム3の先端ブーム3Cの先端部にジブ基台5を介してジブ4をチルト可能に取付けるとともに、上記ジブ基台5にジブ用マスト41,42をジブチルト方向に回動可能に取付け、上記ジブ4の先端部と上記ジブ用マスト41,42をジブテンション材43で連結するとともに上記ジブ用マスト41,42を上記旋回台2側に配置したバックテンションウィンチ47から繰出されるバックテンションロープ44に接続し、該バックテンションロープ44の巻込み・繰出しによって上記ジブ4をチルトさせるようにしたジブ装置40と、上記伸縮ブーム3の基端ブーム3Aの先端部にブーム用マスト11を連結し該ブーム用マスト11を張出・格納可能とし、張出状態の上記ブーム用マスト11の先端部と上記伸縮ブーム3の基端部とをテンション部材13によって連結する一方、該ブーム用マスト11の先端部と上記伸縮ブーム3の先端部の間に、又は上記ジブ基台5の間にテンションロープ14を掛け回し、該テンションロープ14を上記ブーム用マスト11に配置したテンションウィンチ15によって巻込み繰出し可能とするとともに、上記テンションロープ14にテンション付与手段16によってプリテンションを付与して上記伸縮ブーム3の撓みを抑制するようにしたブーム撓み抑制装置10とを備えたブーム付き作業機において、上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるときに上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動を禁止する巻込作動禁止手段51を備えたことを特徴としている。
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係るブーム付き作業機において、上記伸縮ブーム3長さを検出するブーム長さ検出手段61と、上記伸縮ブーム3の起伏角を検出するブーム起伏角検出手段62と、上記ジブ4のチルト角を検出するジブチルト角検出手段63を備えるとともに、上記巻込作動禁止手段51に、上記ブーム長さ検出手段61からのブーム長さと上記ブーム起伏角検出手段62からの起伏角と上記ジブチルト角検出手段63からのチルト角を受けて上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かを判断する干渉可能性判断手段52と、上記干渉可能性判断手段52において上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があると判断されたとき上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動を禁止すべく巻込作動禁止信号を出力し、又は作動禁止の警報を発する巻込作動禁止制御手段53を備えたことを特徴としている。
本願の第3の発明では、上記第1の発明に係るブーム付き作業機において、上記バックテンションウィンチ47からの上記バックテンションロープ44の繰出量を検出するバックテンションロープ繰出量検出手段65を備えるとともに、上記巻込作動禁止手段51に、上記バックテンションロープ44の繰出量を予め設定した限界繰出量54と比較して上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かを判断する干渉可能性判断手段52と、上記干渉可能性判断手段52において上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があると判断されたとき上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動を禁止すべく作動禁止信号を出力し、又は作動禁止の警報を発する巻込作動禁止制御手段53を備えたことを特徴としている。
本願の第4の発明では、上記第3の発明に係るブーム付き作業機において、上記バックテンションロープ繰出量検出手段65に加えて、上記伸縮ブーム3の長さを検出するブーム長さ検出手段61又は上記テンションロープ14の繰出量を検出するテンションロープ繰出量検出手段67を備え、上記干渉可能性判断手段52を、上記バックテンションロープ44の繰出量を予め設定したバックテンション限界繰出量54と比較した結果に、上記伸縮ブーム3の長さを予め設定した限界ブーム長55と比較した結果、又は上記テンションロープ14の繰出量を予め設定したテンション限界繰出量56と比較した結果を加味して、上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かの判断を行なうように構成したことを特徴としている。
本願発明では次のような効果が得られる。
(a)本願の第1の発明に係るブーム付き作業機によれば、上記ジブチルト用ウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるときは、例え上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作がなされたとしても、上記巻込作動禁止手段51によって該バックテンションウィンチ47の巻込み作動が自動的に禁止され、又は作動禁止の警報を受けてオペレータによる該バックテンションウィンチ47の巻込み操作が回避されることから、これら何れの場合においても、上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動に伴う上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11との干渉が未然に且つ確実に阻止され、作業機における作業上の安全性及び信頼性が向上する。
(b)本願の第2の発明に係るブーム付き作業機によれば、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記ブーム長さ検出手段61と上記ブーム起伏角検出手段62と上記ジブチルト角検出手段63という上記作業機に本来的に備えられている手段を流用し、該各手段61〜63からの検出情報を利用して、上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動に伴う上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の間における干渉の可能性の有無を判断し、干渉する可能性があると判断されたときには上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動を禁止するようにしているので、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の干渉の回避、延いては作業機における作業上の安全性及び信頼性の確保を、より安価な構成で実現できる。
(c)本願の第3の発明に係るブーム付き作業機によれば、上記(a)に記載の効果に加えて以下のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記バックテンションウィンチ47からのバックテンションロープ44の繰出量、即ち、上記ジブ用マスト41,42の姿勢に直接的に対応する量に基づいて、上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かを判断し、干渉する可能性があると判断されたとき上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動を禁止するようにしているので、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の干渉の回避、延いては上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の干渉回避を高い信頼性の下で実現できる。
(d)本願の第4の発明に係るブーム付き作業機によれば、上記第3の発明に係るブーム付き作業機において、上記バックテンションロープ繰出量検出手段65に加えて、上記伸縮ブーム3の長さを検出するブーム長さ検出手段61又は上記テンションロープ14の繰出量を検出するテンションロープ繰出量検出手段67を備え、上記干渉可能性判断手段52を、上記バックテンションロープ44の繰出量を予め設定したバックテンション限界繰出量54と比較した結果に、上記伸縮ブーム3の長さを予め設定した限界ブーム長55と比較した結果、又は上記テンションロープ14の繰出量を予め設定したテンション限界繰出量56と比較した結果を加味して、上記バックテンションウィンチ47の巻込み作動によって上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かの判断を行なうように構成している。
ここで、上記ブーム用マスト11は上記伸縮ブーム3の基端ブーム3Aの先端部に配置され、上記ジブ用マスト41,42は上記伸縮ブーム3の先端ブーム3Cの先端部に取付けたジブ基台5に配置されるものであって、上記ブーム用マスト11と上記ジブ用マスト41,42との間隔は、上記伸縮ブーム3のブーム長さに対応して変化し、従って、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11との干渉の可能性に関与する要素となる。
また、上記テンションロープ14は、上記ブーム用マスト11の先端部と上記伸縮ブーム3の先端部の間に、又は上記ジブ基台5の間に掛け回され、上記伸縮ブーム3の伸縮に対応してテンションウィンチ15に巻込・繰出されるものであって、該テンションロープ14の上記テンションウィンチ15からの繰出量は上記伸縮ブーム3のブーム長さに対応するものとなり、延いては、上記伸縮ブーム3のブーム長参照と同様に、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11との干渉の可能性に関与する要素の一つとなる。
これらのことから、この発明のように、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かの判断を、上記バックテンションロープ44の繰出量とバックテンション限界繰出量54と比較した結果に、上記伸縮ブーム3の長さと限界ブーム長55と比較した結果、又は上記テンションロープ14とテンション限界繰出量56と比較した結果を加味して行なうことで、例えば、上記第3の発明のように、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるか否かの判断を、上記バックテンションロープ44の繰出量とバックテンション限界繰出量54と比較した結果のみに基づいて判断する場合に比して、より一層信頼性の高い判断結果を得ることができ、延いては作業機における作業上の安全性及び信頼性の更なる向上が期待できる。
本願発明の実施の形態に係るブーム付き作業機における第1の制御例を示す制御ブロック図である。 上記ブーム付き作業機の全体側面図である。 図2のIII部の拡大図である。 図2に示した作業機におけるジブの張出・格納作業状態の説明図である。 図2に示した作業機におけるブーム撓み抑制装置の格納状態を示す側面図である。 図2に示した作業機におけるブーム撓み抑制装置の張出状態を示す側面図である。 ブーム撓み抑制装置におけるテンションロープの掛け回し状態の説明図である。 本願発明のブーム付き作業機における第2の制御例を示す制御ブロック図である。 本願発明のブーム付き作業機における第3の制御例を示す制御ブロック図である。
図2には、本願発明に係るブーム撓み抑制装置10を備えた伸縮ブーム付きクレーン車Zを示している。ここで、このクレーン車Zの全体構成を概説する。
上記クレーン車Zは、車両1上に搭載された旋回台2に伸縮ブーム3の基端部を連結し、該伸縮ブーム3を上記旋回台2との間に配置したブーム起伏シリンダ6によって起伏動させるとともに、上記伸縮ブーム3の基端ブーム3Aの先端部に張出・格納可能に取付けられたブーム用マスト11を張出させてその先端部と上記伸縮ブーム3の基端部をテンション部材13によって連結するとともに、上記ブーム用マスト11の先端部と上記伸縮ブーム3の先端部、即ち、先端ブーム3Cの先端部に設けられたブームヘッド3Dを後述のテンションロープ14によって連結し、これらテンション部材13とテンションロープ14の張力によって上記伸縮ブーム3の縦方向(起伏面に沿う方向)の撓み変形を抑制するようになっている。
また、上記ブームヘッド3D側における上記テンションロープ14の接続位置を上記ブームヘッド3Dの幅方向(伸縮ブーム3に起伏面に直交する方向)に適宜張出させて設けることで、上記伸縮ブーム3の横方向(伸縮ブーム3に起伏面に直交する方向)の撓み変形を抑制することもできるものである(上掲の特許文献1参照)。
さらに、上記伸縮ブーム3の上記ブームヘッド3Dの先端にはジブ基台5を介してラフィングジブ4が連結可能とされている。このラフィングジブ4は、特許請求の範囲中の「ジブ」に該当するもので、上記ジブ基台5に対して前後方向に揺動可能に取付けられた前後一対のジブ用マスト41,42を介してその一端が上記ラフィングジブ4の先端に連結されたバックテンション部材43の他端に折返しシーブ45を介してバックテンションロープ44が接続され、該バックテンションロープ44を上記旋回台2側に配置したバックテンションウィンチ47によって巻込み・繰出しすることで、上記バックテンションロープ44の上記折返しシーブ45と上記旋回台2側に設けた固定シーブ46との間のロープ長さを増減させて上記ラフィングジブ4のチルト角を調整し得るようにしている。
この場合、上記バックテンションロープ44を上記バックテンションウィンチ47によって巻込・繰出するとき、上記バックテンション部材43の長さは一定に保持されることから、上記ジブ用マスト41と同42は、これらの相対関係を維持したまま、前後方向に傾動変化する。
一方、上記マスト11は、図3に示すように、その基端部11aが上記伸縮ブーム3の基端ブーム3Aの先端部3Aaに、該伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向の回動可能に枢支され、該マスト11と上記基端ブーム3Aとの間に配置したマスト起伏シリンダ12の伸縮動によって、同図に実線図示するように上記基端ブーム3Aに略直交するように立ち上がる張出姿勢と、同図に鎖線図示するように上記基端ブーム3Aに沿って倒伏格納された格納姿勢の間で姿勢変更される。なお、上記マスト11の張出姿勢は、上記基端ブーム3Aの軸方向視において、該基端ブーム3Aから略鉛直方向へ立ち上がる姿勢のみを指すのではなく、該基端ブーム3Aから側方へ傾斜状態で立ち上がる姿勢をも含むものである。また、上記マスト11は、同一構造をもつ左右一対のマスト体を、所定間隔をもって略平行に並置した状態で、又はそれぞれ側方へ拡開させた先開き状態で一体化して構成されており、該各マスト体を上記基端ブーム3Aの左右両側面の外側にそれぞれ位置させた状態で、該基端ブーム3A側に格納保持されるようになっている。
また、上記ブーム用マスト11の先端部11bには、該ブーム用マスト11の側面に直交する方向に延びる回転軸に支持された状態で一対の固定シーブ18(図7参照)が取付けられている。そして、この一対の固定シーブ18には上記テンションロープ14が巻き掛けられる。このテンションロープ14の取り回しについては後述する。
さらに、上記ブーム用マスト11の軸方向の中間部位には、次述のテンションウィンチ15とプリテンションシリンダ16が備えられている。
上記テンションウィンチ15は、図7にも示すように、油圧モータ15bによって回転駆動されるドラム15aを備え、このドラム15aには上記テンションロープ14の一端が巻き掛けられる。このテンションウィンチ15は、巻込動及び繰出動を通常の作動形態とするものであるが、上記ブーム撓み抑制装置10の張出作業時には通常の作動形態とは異なった作動を行なうように構成されている。即ち、上記テンションロープ14の先端側に設けられた折返しシーブ19を介して連結されたテンションロープ17の先端(図7参照)を上記伸縮ブーム3のブームヘッド3D側に連結した状態で上記伸縮ブーム3の伸長作動させる場合は、通常の作動形態であれば上記テンションウィンチ15を繰出作動させるところ、これを巻込作動させる。
このように巻込作動しているテンションウィンチ15から上記テンションロープ14を上記伸縮ブーム3の伸長力によって逆に引き出すことで、上記テンションウィンチ15の油圧回路(図示省略)の油圧が上昇し、該油圧回路に設けたリリーフ弁が作動し上記テンションロープ14の引き出しが所定の抵抗をもった状態で行なわれ、その結果、上記テンションロープ14は上記伸縮ブーム3の伸長に伴って所定のブレーキ力が付与された状態で引き出されることになる(即ち、上記テンションロープ14には所定のテンションが掛けられた状態となる)。
なお、上記テンションウィンチ15の通常の巻込作動時、即ち、上記テンションロープ14を上記ドラム15aに巻き取るように該ドラム15aを回転させている場合(例えば、上記ブーム撓み抑制装置10の格納作業において上記伸縮ブーム3の縮小作動に追従させて上記テンションロープ14を上記テンションウィンチ15のドラム15aに巻き込んでいるような場合)において、上記テンションロープ14の巻き取り速度が上記伸縮ブーム3の縮小速度よりも大きくなって上記テンションロープ14に所定以上の張力が掛かったようなときには、油圧回路に設けたリリーフ弁が作動し上記油圧モータ15bがブレーキ装置として機能し、上記テンションロープ14の引き出し量が過大になるのが抑制される。
一方、上記テンションウィンチ15の一方のフランジ側には、ドラムロック機構20が備えられている。このドラムロック機構20は、掛止爪を備えた爪プレート21と該爪プレート21の掛止爪に選択的に掛止されるロック爪22を備え、該ロック爪22をロックシリンダ23によって揺動させてその爪を上記爪プレート21の爪に選択的に掛止させることで上記ドラム15aの回転をロックするようになっている。なお、このドラムロック機構20のロック・アンロック状態は、ロック・アンロック検出器24によって検出される。
上記プリテンションシリンダ16は、特許請求の範囲中の「テンション付与手段」に該当し、上記テンションロープ14に所定のプリテンションを付与するものであって、そのロッド端には上記テンションロープ14の一端が連結される。このプリテンションシリンダ16には、圧力検出器25又はストローク検出器26が付設され、上記圧力検出器25によって検出される上記プリテンションシリンダ16の油圧値によって、又は上記ストローク検出器26によって検出される上記プリテンションシリンダ16のストローク(即ち、上記テンションロープ14の長さの変化量)によって、それぞれ上記テンションロープ14に付与されたプリテンションの大きさが検出されるようになっている。
なお、この実施形態においては、上記プリテンションシリンダ16を用いて上記テンションロープ14にプリテンションを付与するようにしているが、本願発明は係る構成に限定されるものではなく、例えば、上記プリテンションシリンダ16を設けることなく上記テンションウィンチ15を用いてプリテンションを付与する構成とか、上記プリテンションシリンダ16に代えてモータ駆動のウィンチを設け、該ウィンチによりプリテンションを付与する構成等、種々の形態を採用し得るものである。この場合には、上記テンションウィンチ15及び上記モータ駆動のウィンチがそれぞれ特許請求の範囲中の「テンション付与手段」に該当することになる。
ここで、図2、図3及び図7を参照して、上記テンションロープ14の取り回しについて説明する。
上記伸縮ブーム3の先端の上記ブームヘッド3Dには、テンションロープ17を介して折返しシーブ19が連結されている(図2参照)。また、上記折返しシーブ19には、図7に示すように、上記テンションロープ14が巻き掛けられている。そして、このテンションロープ14の一端側は、上記ブーム用マスト11の先端部に設けられた一対の固定シーブ18のうちの一方側を経て上記テンションウィンチ15のドラム15aに巻き付けられている。一方、上記テンションロープ14の他端は、上記一対の固定シーブ18のうちの他方側を経て上記プリテンションシリンダ16のロッド端に連結されている。
なお、この実施形態では、上記折返しシーブ19に巻き掛けられた上記テンションロープ14の先端部を、該折返しシーブ19に連結された上記テンションロープ17を介して上記伸縮ブーム3のブームヘッド3Dに接続するようにしているが、他の実施形態においては上記テンションロープ17の長さを短くしたり、場合によっては上記折返しシーブ19を直接上記ブームヘッド3Dに取付けるなど、種々の態様を採り得るものであり、この点においてこれらの構成は、請求項1における「ブーム用マスト(11)の先端部と上記伸縮ブーム(3)の先端部の間にテンションロープ(14)を掛け回し、」という構成の範囲内であって、これを逸脱しないものである。
従って、上記テンションウィンチ15が巻込動あるいは繰出動を行なうことで、上記テンションロープ14の上記ブーム用マスト11と上記折返しシーブ19との間の長さが変化し、上記伸縮ブーム3の伸縮動に上記テンションロープ14の長さを追従させることができる。
そして、上記伸縮ブーム3を所要長さに設定した時点で、上記ドラムロック機構20を作動させて上記テンションウィンチ15をロックし、その時点における上記テンションロープ14の長さを保持させる。このテンションウィンチ15のロック時点で上記テンションロープ14にはある大きさのプリテンションが付与されているが、上記ドラムロック機構20のロック位置(即ち、上記ロック爪22が選択的に掛止される上記爪プレート21における掛止爪の選択)のみによってはプリテンションの微調整を行なうことは困難である。
このため、上記ドラムロック機構20を作動させて上記テンションウィンチ15をロックした後、上記プリテンションシリンダ16を適宜伸縮させて上記テンションロープ14のプリテンションを微調整する。
このように、上記伸縮ブーム3を所要長さに設定し、それに対応させて上記テンションロープ14の長さを調整し且つ上記プリテンションシリンダ16によって上記テンションロープ14に所定のプリテンションを付与することで、上記伸縮ブーム3の自重による撓みが所定範囲内に抑制される。この状態で、上記伸縮ブーム3のブームヘッド3Dから吊下された吊荷フック7(図2の鎖線図示参照)を用いて荷物を吊り下げることでクレーン作業が行なわれるが、この場合、上記ブーム撓み抑制装置10によって上記伸縮ブーム3の自重による撓みが所定範囲内に抑えられているため、該伸縮ブーム3が過度に撓みを生じることがなく、安全性の高いクレーン作業が実現されるものである。
ところで、図5には、上記ブーム撓み抑制装置10の格納状態を示している。また、図6には、上記ブーム撓み抑制装置10の格納状態からの張出作業の初期状態を示している。
図5に示す上記ブーム撓み抑制装置10の格納状態では、上記車両1はこれに備えられた各アウトリガによって浮上支持されている。また、上記伸縮ブーム3は略水平な全倒伏状態で且つ全縮状態とされている。さらに、上記ブーム撓み抑制装置10は、格納姿勢とされている。即ち、上記マスト11は、上記マスト起伏シリンダ12が全縮することで上記伸縮ブーム3の側面に沿った略水平姿勢とされ、図示しない固定手段によって固定保持されている。この固定保持状態から、上記ブーム撓み抑制装置10の張出作業が開始される。
先ず、上記マスト11の固定保持状態を解除し、しかる後、図6に示すように、上記伸縮ブーム3を全倒伏且つ全縮状態のまま、上記マスト起伏シリンダ12を伸長させて上記マスト11を略水平の格納位置から略鉛直に立ち上がる張出位置まで回動させ、この張出位置で停止させる。
次に、上記テンションウィンチ15を適宜巻込・繰出作動させながら、上記テンションロープ14の先端側に上記折返しシーブ19を介して連結された上記テンションロープ17の先端を、上記伸縮ブーム3の上記ブームヘッド3D側に接続する。しかる後、図6に矢印Aで示すように上記伸縮ブーム3を伸長させながら、矢印Dで示すように上記伸縮ブーム3を起仰させ、最終的に図2に示すような作業姿勢とする。この場合、上記伸縮ブーム3の伸長に伴って、上記テンションウィンチ15が巻込作動されることで、上記テンションロープ14は所定のテンションが付与された状態のまま上記テンションウィンチ15から引き出される。
また、上記ブーム撓み抑制装置10の格納作業は、上記張出作業時とは逆の手順で行なわれる。即ち、図2に示す作業姿勢から、上記伸縮ブーム3を倒伏且つ縮小作動させながら図6に示す姿勢とする。この場合、上記伸縮ブーム3の縮小に伴って、上記テンションウィンチ15が巻込作動されることで、上記テンションロープ14は所定のテンションが付与された状態のまま上記テンションウィンチ15側に巻き取られる。
そして、図6に示す姿勢に達した時点で、上記テンションロープ17の先端を上記ブームヘッド3D側から切り離してこれを上記マスト11側に格納保持させる。しかる後、上記マスト起伏シリンダ12を縮小作動させて上記マスト11を立ち上がり姿勢から後傾させて、最終的に、図5に示すように該マスト11を上記伸縮ブーム3側に固定保持する。
また、上記ブーム撓み抑制装置10の張出及び格納作業時の他に、作業姿勢において上記伸縮ブーム3を伸縮させる場合もあり、この場合は、上記伸縮ブーム3の伸縮作動に伴って上記テンションウィンチ15を巻込・繰出作動させて、常時上記テンションロープ14に一定のテンションが作用するようにする。
ここで、上記伸縮ブーム3の上記ブームヘッド3Dに上記ジブ基台5を介して上記ラフィングジブ4を装着する場合について説明する。このラフィングジブ4は所定長さをもつ複数のジブ体を順次継ぎ足して所要長さのラフィングジブ4とされるものであって、その組立工法としては、平組工法と立組工法がある。
平組工法は、平坦な地面上において上記各ジブ体を順次継ぎ足して上記ラフィングジブ4を構成するとともに、該ラフィングジブ4の基端に上記ジブ基台5を連結する。しかる後、上記ラフィングジブ4を吊上げて、その基端側に連結された上記ジブ基台5を、全倒伏で且つ全縮小状態とされた上記伸縮ブーム3のブームヘッド3D部分に締結固定する。この状態から、上記伸縮ブーム3を起仰させ、上記ラフィングジブ4を、その先端に設けられたローラによって地面を移動させながら上記伸縮ブーム3側に引き寄せ、上記ラフィングジブ4が上記伸縮ブーム3の先端側から前方下方へ傾斜した状態となった時点で、バックテンションウィンチ47を巻き込むことで、図4に鎖線図示するように上記ラフィングジブ4を次第に前方へ振り出しながら、同図に実線図示するように所要にチルト角において保持する。
立組工法は、上記各ジブ体を順次一個ずつ吊上げ状態で接続していく工法である。即ち、全倒伏で且つ全縮小状態とされた上記伸縮ブーム3のブームヘッド3D部分に上記ジブ基台5を連結した後、上記伸縮ブーム3を適宜起仰させ(地面と上記ジブ基台5の間に基端ジブの吊上げスペースが確保できる程度に起仰させ)、該ジブ基台5に吊上げられた基端ジブを接続する。基端ジブの接続完了後、上記伸縮ブーム3を適宜起仰させて、上記基端ジブの下端(先端)に、二番目のジブを接続する。このように、上記伸縮ブーム3を段階的に起仰させながら上記各ジブ体を吊下状態で順次接続し、先端ジブの接続が完了した時点で、上記ラフィングジブ4の上記伸縮ブーム3への連結作業が完了するものである。この後、図4に鎖線図示するように上記ラフィングジブ4を次第に前方へ振り出しながら、同図に実線図示するように所要にチルト角において保持することは、上記平組工法の場合と同様である。
ところで、このように上記ラフィングジブ4を上記伸縮ブーム3のブームヘッド3Dの先端に装着する場合、平組工法での接続時には勿論のこと、立組工法での接続においても上記ラフィングジブ4の長さが比較的短いような場合には、図4に示すように、上記伸縮ブーム3の伸縮量は小さなものとなっている。このため、上記バックテンションウィンチ47を巻き込んで上記ラフィングジブ4を起仰させる場合、このラフィングジブ4の起仰に伴って上記ジブ基台5に取付けた上記ジブ用マスト41、42が次第に後方側へ傾倒して上記伸縮ブーム3側に接近することになる。
この場合、上記伸縮ブーム3の上記基端ブーム3Aの先端部に上記ブーム用マスト11が張出されていると(即ち、上記ブーム撓み抑制装置10が使用状態にある時)、上記ジブ用マスト41、42が上記ブーム用マスト11に接近してこれと干渉することが起こり得ることは、既述の通りである(図4の実線図示状態を参照)。
なお、このような上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉は、上記ラフィングジブ4の装着作業時のみならず、該ラフィングジブ4を上記伸縮ブーム3の先端側に装着し、該ラフィングジブ4を使用してジブ作業を行なっているような場合においても、例えば、上記ラフィングジブ4のチルト角とか上記伸縮ブーム3の伸縮長さによっては、起こり得るものである。
このような上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉は、クレーン車Zにおける作業上の安全性及び信頼性の確保という点において、未然に且つ確実に回避することが要求される。
そこで、この実施形態においては、上述の如き事態の発生を考慮して、次述する特有の構成を備えている。以下、これを詳述する。
第1の制御例
図1は、上記クレーン車Zにおいて上述のような上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉を回避するための第1の制御例を制御ブロック図として示したものである。この第1の制御例は、上記伸縮ブーム3と上記ラフィングジブ4に幾何学的な相対関係から上記干渉の可能性を判断して対応措置を講じるものであって、情報入力系60と、該情報入力系60からの入力情報に基づいて各種の演算処理を行なう制御系50と、該制御系50からの出力信号を受けて動作する出力系70を備えて構成される。
上記情報入力系60には、
上記伸縮ブーム3の現在のブーム長さを検出して、ブーム長さ信号「C1」を出力するブーム長さ検出手段61と、
上記伸縮ブーム3の現在の起伏角を検出して、ブーム起伏角信号「C2」を出力するブーム起伏角検出手段62と、
上記ラフィングジブ4の現在のチルト角を検出して、ジブチルト角信号「C3」を出力するジブチルト角検出手段63と、
上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11の張出状態、即ち、上記ブーム撓み抑制装置10の使用状態を検出して、マスト張出信号「C4」を出力するマスト張出検出手段64と、
を備えて構成される。
なお、この実施形態では、上記ブーム起伏角検出手段62は上記伸縮ブーム3の対地角を検出しこれを上記起伏角としているが、これに限定されるものではなく、例えば、上記伸縮ブーム3の対機角を検出してこれを上記起伏角とすることもできる。また、同様に、上記ジブチルト角検出手段63は上記ラフィングジブ4の対地角を検出しこれを上記起伏角としているが、これに限定されるものではなく、例えば、上記ラフィングジブ4の対機角を検出してこれを上記チルト角とすることもできる。
さらに、この実施形態では、上記情報入力系60の構成要素として上記マスト張出検出手段64を備えているが、本願発明においては、上記マスト張出検出手段64は必須の要素とはされていない。これは、上記ブーム撓み抑制装置10を備えたクレーン車Zにおいて、その伸縮ブーム3の先端に上記ラフィングジブ4を装着する場合には、上記ブーム撓み抑制装置10を使用状態とするのが通例であるため上記マスト張出検出手段64を設けることなく、次述の制御系50での制御に際し、上記ブーム用マスト11は張出されているものとして制御を行なうこともできるためである。
上記出力系70は、次述の制御系50側からの信号を受けて所定の出力態様を実現するものであって、上記バックテンションウィンチ47を作動させるべく油圧系を制御するウィンチ作動バルブ71と、警報を発する警報手段72を備えて構成される。なお、このウィンチ作動バルブ71と警報手段72は必ずしも併設されるものではなく、何れか一方のみを設けることもできるものである。
上記制御系50は、次述の巻込作動禁止手段51を備えて構成される。この巻込作動禁止手段51は、上記情報入力系60の各手段61〜64からの各信号「C1」〜「C4」を受けて、上述の出力系70の各構成要素の作動を制御するものであって、次述の干渉可能性判断手段52と巻込作動禁止制御手段53を備えて構成される。
上記干渉可能性判断手段52は、上記情報入力系60の各手段61〜64からの各信号「C1」〜「C4」を受けて、上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11が張出された状態下で、且つ現在の上記伸縮ブーム3の長さと対地角及び上記ラフィングジブ4の対地角の下で、上記バックテンションウィンチ47が巻込作動すると(即ち、上記ラフィングジブ4が上方へチルトすると)該ラフィングジブ4の上記各ジブ用マスト41、42が上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11に干渉する可能性があるか否かを幾何学的見地から判断して、その判断信号「C5」を上記巻込作動禁止制御手段53へ出力する。
上記巻込作動禁止制御手段53は、上記干渉可能性判断手段52からの判断信号「C5」を受けて、干渉の可能性がある場合には、上記出力系70の上記ウィンチ作動バルブ71にその巻込作動を禁止させる巻込作動禁止信号「C11」を、上記警報手段72に所定の警報を発生させるための警報信号「C12」を、それぞれ出力する。
従って、上記ブーム撓み抑制装置10を使用した状態下で、上記ラフィングジブ4の上記伸縮ブーム3への着脱作業とか上記ラフィングジブ4を使用してのジブ作業が行なわれた場合において、現在の伸縮ブーム3の長さと該伸縮ブーム3の対地角及び上記ラフィングジブ4の対地角からみて、上記バックテンションウィンチ47が巻込み作動して上記ラフィングジブ4の起仰動作が実行されると上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11とが干渉する可能性があると判断される場合には、例え上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作が為されたとしても、上記ウィンチ作動バルブ71は作動せず該バックテンションウィンチ47の巻込作動が禁止される。また、上記警報手段72から警報が発せられることで、オペレータは干渉の可能性を知り、直ちに上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作を停止するなどの適切な措置を講じることができる。
これらの結果、上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉が未然に且つ確実に回避され、延いては上記クレーン車Zの作業上における安全性及び信頼性が確保されることになる。
第2の制御例
図8には、上記クレーン車Zにおいて上述のような上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉を回避するための第2の制御例を制御ブロック図として示している。この第2の制御例は、上記バックテンションウィンチ47における上記バックテンションロープ44の繰出量に基づいて上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉の可能性を判断するようにしたものであり、情報入力系60と、該情報入力系60からの入力情報に基づいて各種の演算処理を行なう制御系50と、該制御系50からの出力信号を受けて動作する出力系70を備えて構成される。
上記情報入力系60には、
上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11の張出状態、即ち、上記ブーム撓み抑制装置10の使用状態を検出して、マスト張出信号「C4」を出力するマスト張出検出手段64と、
上記バックテンションロープ44の繰出量を検出して、繰出量信号「C6」を出力するバックテンションロープ繰出量検出手段65と、
上記バックテンションウィンチ47が巻込操作されたことを検出して、巻込操作信号「C7」を出力するウィンチ操作検出手段66と、
を備えて構成される。
なお、この実施形態では、上記情報入力系60の構成要素として上記マスト張出検出手段64と上記ウィンチ操作検出手段66を備えているが、本願発明においては、これら各手段64,66は必須の要素とはされていない。上記マスト張出検出手段64を必須の要素としていないのは、上記ブーム撓み抑制装置10を備えたクレーン車Zにおいて、その伸縮ブーム3の先端に上記ラフィングジブ4を装着する場合には、上記ブーム撓み抑制装置10を使用状態とするのが通例であるため上記マスト張出検出手段64を設けることなく、次述の制御系50での制御に際し、上記ブーム用マスト11は張出されているものとして制御を行なうこともできるためである。また、上記ウィンチ操作検出手段66を必須の要素としていないのは、上記干渉が発生する可能性は、上記バックテンションウィンチ47が巻込操作される場合においてのみ生じるものであり、従って、上記ウィンチ操作検出手段66を設けることなく、次述の制御系50での制御に際し、上記バックテンションウィンチ47は巻込操作されているものとして制御を行なうこともできるためである。
上記出力系70は、次述の制御系50側からの信号を受けて所定の出力態様を実現するものであって、上記バックテンションウィンチ47を作動させるべく油圧系を制御するウィンチ作動バルブ71と、警報を発する警報手段72を備えて構成される。なお、このウィンチ作動バルブ71と警報手段72は必ずしも併設されるものではなく、何れか一方のみを設けることもできるものである。
上記制御系50は、次述の巻込作動禁止手段51を備えて構成される。この巻込作動禁止手段51は、上記情報入力系60の各手段64〜66からの信号「C4」、「C6」、「C7」を受けて、上述の出力系70の各構成要素の作動を制御するものであって、次述の干渉可能性判断手段52と巻込作動禁止制御手段53及びバックテンション限界繰出量54を備えて構成される。
上記干渉可能性判断手段52は、上記情報入力系60の各手段64〜66からの信号「C4」、「C6」、「C7」を受けるとともに、上記バックテンション限界繰出量54から限界繰出量信号「C8」を受けて、上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11が張出された状態下で、上記バックテンションロープ44が現在の繰出量からさらに繰出されると(即ち、上記バックテンションウィンチ47が巻込作動すると)該ラフィングジブ4の上記各ジブ用マスト41、42が上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11に干渉する可能性があるか否かを判断し、その判断信号「C5」を上記巻込作動禁止制御手段53へ出力する。
なお、上記バックテンション限界繰出量54は、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する限界に対応する上記バックテンションロープ44の繰出量をデータとして保有したものである。即ち、上記バックテンションロープ44の上記バックテンションウィンチ47からの繰出量は、上記ラフィングジブ4のチルト角と上記伸縮ブーム3の伸縮量に応じて変化するものであり、この繰出量に基づいて上記伸縮ブーム3の伸縮長さ及び上記ラフィングジブ4のチルト状態を、延いては上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の相対関係を知ることができる。従って、現時点から上記バックテンションウィンチ47が巻込作動すると上記バックテンションロープ44の現在の繰出量が上記バックテンション限界繰出量54を越えると判断される場合には「干渉が発生する可能性がある」と判定でき、逆に、現時点から上記バックテンションウィンチ47が巻込作動しても現在の繰出量が上記バックテンション限界繰出量54を越えることはないと判断される場合には「干渉が発生する可能性はない」と判定できるものである。
上記巻込作動禁止制御手段53は、上記干渉可能性判断手段52からの判断信号「C5」を受けて、干渉の可能性があると判断された場合には、上記出力系70の上記ウィンチ作動バルブ71にその巻込作動を禁止させる巻込作動禁止信号「C11」を、上記警報手段72に所定の警報を発生させるための警報信号「C12」を、それぞれ出力する。
従って、上記ブーム撓み抑制装置10を使用した状態下で、上記ラフィングジブ4の上記伸縮ブーム3への着脱作業とか上記ラフィングジブ4を使用してのジブ作業が行なわれた場合において、現在のバックテンションロープ44の繰出量と上記バックテンション限界繰出量54との比較から、上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11とが干渉する可能性があると判断された場合には、例え上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作が為されたとしても、上記ウィンチ作動バルブ71は作動せず該バックテンションウィンチ47の巻込作動が禁止される。また、上記警報手段72から警報が発せられることで、オペレータは干渉の可能性を知り、直ちに上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作を停止するなどの措置を講じることができる。
これらの結果、上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉が未然に且つ確実に回避され、延いては上記クレーン車Zの作業上における安全性及び信頼性が確保されることになる。
第3の制御例
図9には、上記クレーン車Zにおいて上述のような上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉を回避するための第3の制御例を制御ブロック図として示している。この第3の制御例は、上記バックテンションウィンチ47におけるバックテンションロープ44の繰出量に基づくことに加えて、上記テンションウィンチ15における上記テンションロープ14の繰出量に基づいて、又は上記伸縮ブーム3のブーム長さに基づいて、上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉の可能性を判断するようにしたものであり、情報入力系60と、該情報入力系60からの入力情報に基づいて各種の演算処理を行なう制御系50と、該制御系50からの出力信号を受けて動作する出力系70を備えて構成される。
上記情報入力系60には、
上記伸縮ブーム3の現在のブーム長さを検出して、ブーム長さ信号「C1」を出力するブーム長さ検出手段61と、
上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11の張出状態、即ち、上記ブーム撓み抑制装置10の使用状態を検出して、マスト張出信号「C4」を出力するマスト張出検出手段64と、
上記バックテンションロープ44の繰出量を検出して、繰出量信号「C6」を出力するバックテンションロープ繰出量検出手段65と、
上記バックテンションウィンチ47が巻込操作されたことを検出して、巻込操作信号「C7」を出力するウィンチ操作検出手段66と、
上記テンションロープ14の上記テンションウィンチ15からの繰出量を検出して、繰出量信号「C9」を出力するテンションロープ繰出量検出手段67と、
を備えて構成される。
なお、上記テンションロープ繰出量検出手段67としては、例えば、上記テンションウィンチ15のドラム15aの回転量を検出する回転量検出器(図示省略)で構成することが考えられる。
上記出力系70は、次述の制御系50側からの信号を受けて所定の出力態様を実現するものであって、上記バックテンションウィンチ47を作動させるべく油圧系を制御するウィンチ作動バルブ71と、警報を発する警報手段72を備えて構成される。なお、このウィンチ作動バルブ71と警報手段72は必ずしも併設されるものではなく、何れか一方のみを設けることもできるものである。
上記制御系50は、次述の巻込作動禁止手段51を備えて構成される。この巻込作動禁止手段51は、上記情報入力系60の各手段61、64〜67からの信号「C1」、「C4」、「C6」、「C7」、「C9」を受けて、上述の出力系70の各構成要素の作動を制御するものであって、次述の干渉可能性判断手段52と巻込作動禁止制御手段53を備えるとともに、データベースとして、バックテンション限界繰出量54と限界ブーム長55とテンション限界繰出量56を備えて構成される。
尚、上記限界ブーム長55と上記テンション限界繰出量56は、常時併設することも可能であるが、上記限界ブーム長55を用いて判断される干渉可能性と上記テンション限界繰出量5を用いて判断される干渉可能性とは大差なく略同様の結果が得られることから、この制御例では、上記限界ブーム長55と上記テンション限界繰出量56の何れか一方を用いるようにしている。
上記干渉可能性判断手段52は、上記情報入力系60の各手段61、64〜67からの信号「C1」、「C4」、「C6」、「C7」、「C9」を受けるとともに、上記バックテンション限界繰出量54からの限界繰出量信号「C8」と、
上記限界ブーム長55からのブーム長信号「C21」又は上記テンション限界繰出量56からの限界繰出量信号「C22」を受けて、上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11が張出された状態下で、上記バックテンションロープ44が現在の繰出量からさらに繰出されると(即ち、上記バックテンションウィンチ47が巻込作動すると)該ラフィングジブ4の上記各ジブ用マスト41、42が上記ブーム撓み抑制装置10の上記ブーム用マスト11に干渉する可能性があるか否かを判断し、その判断信号「C5」を上記巻込作動禁止制御手段53へ出力する。
なお、上記バックテンション限界繰出量54は、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する限界に対応する上記バックテンションロープ44の繰出量をデータとして保有したものである。即ち、上記バックテンションロープ44の上記バックテンションウィンチ47からの繰出量は、上記ラフィングジブ4のチルト角と上記伸縮ブーム3の伸縮量に応じて変化するものであり、この繰出量に基づいて上記伸縮ブーム3の伸縮長さ及び上記ラフィングジブ4のチルト状態を、延いては上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の相対関係を知ることができる。
一方、上記限界ブーム長55は、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する限界に対応するブーム長さをデータとして保有したものであり、また上記テンション限界繰出量56は上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する限界に対応する上記テンションロープ14の繰出量をデータとして保有したものである。そして、これら上記伸縮ブーム3のブーム長さ、及び上記テンションロープ14の繰出量は、共に、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11との干渉の可能性に関与する要素であることから、該伸縮ブーム3のブーム長さ、及び上記テンションロープ14の繰出量によって、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11の相対関係を知ることができる。
そこで、この制御例では、上記バックテンションロープ44の繰出量に、上記伸縮ブーム3のブーム長さ又は上記テンションロープ14の繰出量を加味して、上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11との干渉の可能性を判断するようにしたものである。具体的には、上記バックテンションロープ44の繰出量とその限界繰出量の関係に、上記伸縮ブーム3のブーム長さとその限界ブーム長の関係、又は上記テンションロープ14の繰出量とその限界繰出量の関係を加味して、総合的に上記ジブ用マスト41,42と上記ブーム用マスト11が干渉する可能性があるのか否かを判断し、その判断信号「C5」を上記巻込作動禁止制御手段53へ出力するように構成している。。
上記巻込作動禁止制御手段53は、上記干渉可能性判断手段52からの判断信号「C5」を受けて、干渉の可能性があると判断された場合には、上記出力系70の上記ウィンチ作動バルブ71にその巻込作動を禁止させる巻込作動禁止信号「C11」を、上記警報手段72に所定の警報を発生させるための警報信号「C12」を、それぞれ出力する。
従って、上記ブーム撓み抑制装置10を使用した状態下で、上記ラフィングジブ4の上記伸縮ブーム3への着脱作業とか上記ラフィングジブ4を使用してのジブ作業が行なわれた場合において、現在のバックテンションロープ44の繰出量と、上記伸縮ブーム3のブーム長さ又は上記テンションロープ14の繰出量とに基づいて、上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11とが干渉する可能性があると判断された場合には、例え上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作が為されたとしても、上記ウィンチ作動バルブ71は作動せず該バックテンションウィンチ47の巻込作動が禁止される。また、上記警報手段72から警報が発せられることで、オペレータは干渉の可能性を知り、直ちに上記バックテンションウィンチ47の巻込み操作を停止するなどの措置を講じることができる。
これらの結果、上記ジブ用マスト41、42と上記ブーム用マスト11との干渉が未然に且つ確実に回避され、延いては上記クレーン車Zの作業上における安全性及び信頼性が確保されることになる。
1 ・・車両
2 ・・旋回台
3 ・・伸縮ブーム
4 ・・ラフィングジブ
5 ・・ジブ基台
6 ・・ブーム起伏シリンダ
7 ・・吊荷フック
10 ・・ブーム撓み抑制装置
11 ・・ブーム用マスト
12 ・・マスト起伏シリンダ
13 ・・テンション部材
14 ・・テンションロープ
15 ・・テンションウィンチ
15a ・・ドラム
15b ・・油圧モータ
16 ・・プリテンションシリンダ(テンション付与手段)
17 ・・テンションロープ
18 ・・固定シーブ
19 ・・折返しシーブ
20 ・・ドラムロック機構
21 ・・爪プレート
22 ・・ロック爪
23 ・・ロックシリンダ
24 ・・ロック・アンロック検出器
25 ・・圧力検出器
26 ・・ストローク検出器
40 ・・ジブ装置
41 ・・ジブ用マスト
42 ・・ジブ用マスト
43 ・・バックテンション部材
44 ・・バックテンションロープ
45 ・・折返しシーブ
46 ・・固定シーブ
47 ・・バックテンションウィンチ
50 ・・制御系
51 ・・巻込作動禁止手段
52 ・・干渉可能性判断手段
53 ・・巻込作動禁止制御手段
54 ・・バックテンション限界繰出量
55 ・・限界ブーム長
56 ・・テンション限界繰出量
60 ・・情報入力系
61 ・・ブーム長さ検出手段
62 ・・ブーム起伏角検出手段
63 ・・ジブチルト角検出手段
64 ・・マスト張出検出手段
65 ・・バックテンションロープ繰出量検出手段
66 ・・ウィンチ操作検出手段
67 ・・テンションロープ繰出量検出手段
70 ・・出力系
71 ・・ウィンチ作動バルブ
72 ・・警報手段
Z ・・クレーン車

Claims (4)

  1. 車両(1)上に旋回台(2)を介して起伏自在に取付けられた伸縮ブーム(3)の先端ブーム(3C)の先端部にジブ基台(5)を介してジブ(4)をチルト可能に取付けるとともに、上記ジブ基台(5)にジブ用マスト(41,42)をジブチルト方向に回動可能に取付け、上記ジブ(4)の先端部と上記ジブ用マスト(41,42)をジブテンション材(43)で連結するとともに上記ジブ用マスト(41,42)を上記旋回台(2)側に配置したバックテンションウィンチ(47)から繰出されるバックテンションロープ(44)に接続し、該バックテンションロープ(44)の巻込み・繰出しによって上記ジブ(4)をチルトさせるようにしたジブ装置(40)と、
    上記伸縮ブーム(3)の基端ブーム(3A)の先端部にブーム用マスト(11)を連結し該ブーム用マスト(11)を張出・格納可能とし、張出状態の上記ブーム用マスト(11)の先端部と上記伸縮ブーム(3)の基端部とをテンション部材(13)によって連結する一方、該ブーム用マスト(11)の先端部と上記伸縮ブーム(3)の先端部の間に、又は上記ジブ基台(5)の間にテンションロープ(14)を掛け回し、該テンションロープ(14)を上記ブーム用マスト(11)に配置したテンションウィンチ(15)によって巻込み繰出し可能とするとともに、上記テンションロープ(14)にテンション付与手段(16)によってプリテンションを付与して上記伸縮ブーム(3)の撓みを抑制するようにしたブーム撓み抑制装置(10)とを備えたブーム付き作業機であって、
    上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動によって上記ジブ用マスト(41,42)と上記ブーム用マスト(11)が干渉する可能性があるときに上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動を禁止する巻込作動禁止手段(51)を備えたことを特徴とするブーム付き作業機。
  2. 請求項1において、
    上記伸縮ブーム(3)の長さを検出するブーム長さ検出手段(61)と、
    上記伸縮ブーム(3)の起伏角を検出するブーム起伏角検出手段(62)と、
    上記ジブ(4)のチルト角を検出するジブチルト角検出手段(63)を備えるとともに、
    上記巻込作動禁止手段(51)が、
    上記ブーム長さ検出手段(61)からのブーム長さと上記ブーム起伏角検出手段(62)からの起伏角と上記ジブチルト角検出手段(63)からのチルト角を受けて上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動によって上記ジブ用マスト(41,42)と上記ブーム用マスト(11)が干渉する可能性があるか否かを判断する干渉可能性判断手段(52)と、
    上記干渉可能性判断手段(52)において上記ジブ用マスト(41,42)と上記ブーム用マスト(11)が干渉する可能性があると判断されたとき上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動を禁止すべく巻込作動禁止信号を出力し、又は作動禁止の警報を発する巻込作動禁止制御手段(53)と、
    を備えたことを特徴とするブーム付き作業機。
  3. 請求項1において、
    上記バックテンションウィンチ(47)からの上記バックテンションロープ(44)の繰出量を検出するバックテンションロープ繰出量検出手段(65)を備えるとともに、
    上記巻込作動禁止手段(51)が、
    上記バックテンションロープ(44)の繰出量を予め設定したバックテンション限界繰出量(54)と比較して上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動によって上記ジブ用マスト(41,42)と上記ブーム用マスト(11)が干渉する可能性があるか否かを判断する干渉可能性判断手段(52)と、
    上記干渉可能性判断手段(52)において上記ジブ用マスト(41,42)と上記ブーム用マスト(11)が干渉する可能性があると判断されたとき上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動を禁止すべく作動禁止信号を出力し、又は作動禁止の警報を発する巻込作動禁止制御手段(53)と、
    を備えたことを特徴とするブーム付き作業機。
  4. 請求項3において、
    上記バックテンションロープ繰出量検出手段(65)に加えて、上記伸縮ブーム(3)の長さを検出するブーム長さ検出手段(61)又は上記テンションロープ(14)の繰出量を検出するテンションロープ繰出量検出手段(67)を備え、
    上記干渉可能性判断手段(52)が、上記バックテンションロープ(44)の繰出量を予め設定したバックテンション限界繰出量(54)と比較した結果に、上記伸縮ブーム(3)の長さを予め設定した限界ブーム長(55)と比較した結果、又は上記テンションロープ(14)の繰出量を予め設定したテンション限界繰出量(56)と比較した結果を加味して、上記バックテンションウィンチ(47)の巻込み作動によって上記ジブ用マスト(41,42)と上記ブーム用マスト(11)が干渉する可能性があるか否かの判断を行なうように構成されたことを特徴とするブーム付き作業機。
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