JP7253930B2 - 張力過重防止装置およびクレーン - Google Patents

張力過重防止装置およびクレーン Download PDF

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Description

本発明は、ロープにかかる張力の過重を防止するための装置、およびこれを適用したクレーンに関する。
ロープを用いて吊荷を運搬するクレーンにおいては、荷役を行わない時に、ロープや吊具をブーム等に係留する場合がある。例えば伸縮式のブームを備えた移動式クレーンの場合、ウインチドラムから繰り出された吊下ロープや、該吊下ロープに吊り下げられた吊具は走行の妨げになり得る。そこで、走行時にはブームを収縮のうえ倒伏させると共に、吊下ロープを適当な長さまでウインチドラムに巻き取りつつ、吊下ロープの先端あるいは吊具を係留し、吊下ロープや吊具がクレーンのブームや本体に対して自由に動くことがないよう拘束するのである。
ここで、吊下ロープや吊具を係留するにあたっては、係留に用いるロープ(係留ロープ)や吊下ロープが適当な張力を保っている必要がある。張力が弱すぎると吊下ロープや吊具がうまく拘束されないし、過重になれば係留ロープや吊下ロープの切断や破損に至る可能性がある。
係留ロープや吊下ロープの張力は、吊下ロープを繰り出すウインチドラムからの吊下ロープの繰出し量によって調整することができる。つまり、吊下ロープの先端あるいは吊具をブームに対して係留した状態で、ウインチドラムを回転させて吊下ロープを巻き取り、張力が適当な範囲になった段階でウインチドラムの回転を停止すれば良い。
ここで、巻取りを停止する適当なタイミングを見極めるためには、例えば下記の特許文献1に記載されているような装置を吊下ロープや係留ロープに取り付け、張力を検出するといった方法が考えられる。
特開昭58-115334号公報
しかしながら、張力は一般に、ロープが直線状に張った状態で生じ、ロープが弛んでいる状態では発生しない。したがって、ウインチドラムを一定の速度で回転させて吊下ロープを巻き取っていくことを考えた場合、張力は吊下ロープが張った状態になる直前の時点まではほぼ検出されず、吊下ロープが張った瞬間から急激に上昇するといった挙動を示す。このため、張力の値を監視しながら吊下ロープを巻き取っていくような方法を採用した場合、張力が検出された時点では既に張力が過重になっているおそれがある。こうした事態を避けるためには、ウインチドラムによる吊下ロープの巻取りを極めて小さい速度で行うという方策が考えられるが、その場合は係留の作業に時間がかかってしまうという問題があった。
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構造で張力の過重を効果的に防止し得る張力過重防止装置およびクレーンを提供しようとするものである。
本発明は、少なくとも一部がロープに関して互いに反対側に配置され、該ロープに関して互いに反対側に配置された部分の相互間に前記ロープが張り渡される第一部材および第二部材と、前記第二部材を前記ロープに向けて付勢する弾性体と、前記第二部材の反付勢方向への変位を検知する変位検知機構とを備え、前記第一部材は、前記弾性体の一端を支持する支持部を備え、前記第二部材は、一側を前記第一部材に回転可能に支持されると共に、他側に前記弾性体の他端が取り付けられ、且つ、前記第一部材は、前記ロープが巻き掛けられる第一シーブを備え、前記第二部材は、前記ロープが巻き掛けられる第二シーブを備え、前記第一部材の一側には前記第二部材の一側が取り付けられると共に、前記第一部材の他側は前記ロープが係留される係留部に取り付けられることを特徴とする張力過重防止装置にかかるものである。
本発明の張力過重防止装置において、前記変位検知機構は、前記第二部材の変位に伴って互いに変位する接触部および接触スイッチにより、前記第二部材の変位を検知するよう構成することができる。
また、本発明は、上述の張力過重防止装置を適用され、吊荷を吊り下げる吊下ロープと、該吊下ロープを繰り出す吊下ドラムを備え、前記変位検知機構から前記第二部材の変位に伴って入力される接触信号により、前記吊下ドラムの回転を停止するよう構成されていることを特徴とするクレーンにかかるものである。
本発明の張力過重防止装置およびクレーンによれば、簡単な構造で張力の過重を効果的に防止し得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の張力過重防止装置を適用するクレーンの構成の一例を示す概略図である。 本発明の張力過重防止装置の形態の一例を示す正面図である。 図2の張力過重防止装置を斜め下方から見た斜視図である。 張力過重防止装置を取り付けたクレーンの一部を示す正面図である。 クレーンに取り付けられた張力過重防止装置を示す正面図であり、図4の要部を示す拡大図である。 張力過重防止装置の作動状態を示す正面図である。 本発明の参考例による張力過重防止装置の形態を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は移動式のクレーンの形態の一例を示しており、クレーン1は、本体2から上方に伸びるブーム3と、本体2の下方に取り付けられた走行装置としてのクローラ4とを備えており、ブーム3の先端から吊り下げられる吊具としてのフック5により、図示しない吊荷の運搬を行うようになっている。
本体2は、回転台座6を介してクローラ4に対し回転可能に支持されている。ブーム3は、テレスコピック構造を備えて伸縮可能に構成されており、基部は起伏ピン3aを介して本体2に対し起伏可能に取り付けられている。
本体2におけるブーム3の基部より前方の位置には、油圧式の伸縮機構を備えた起伏シリンダ12が設置されている。起伏シリンダ12は、基部を本体2側に起伏可能に設置される一方、先端は接続ピン12aを介してブーム3に対し回転可能に接続されており、ブーム3を下側から支えつつ、自在に伸縮することでブーム3の起伏を行うようになっている。
また、本体2には、吊荷を吊り下げるためのウインチドラム(吊下ドラム)8が設けられており、該ウインチドラム8から、ロープ(吊下ロープ)10が繰り出されるようになっている。
吊下ドラム8から繰り出される吊下ロープ10は、本体2の後部上方に設けられたガイドシーブ7に巻き掛けられた後、前方に伸び、ブーム3の先端に備えられたシーブ3bに巻き掛けられる。さらに、吊下ロープ10はシーブ3bから下方へ伸び、フック5に巻き掛けられて該フック5を吊り下げ、フック5を介して吊荷を吊り下げるようになっている。そして、吊下ドラム8から吊下ロープ10を繰り出しまたは巻き取る動作により、フック5を上下に操作できるようになっている。
ブーム3の下面における中間部から基部寄りの箇所には、フック5を係留するための係留部3cが設けられている。係留部3cは、例えばブーム3の下面に突出し且つ穴を備えたフランジであり、図4に示す如く、係留のためのロープ(係留ロープ)14をフック5と係留部3cの間に張り渡すことで、フック5をブーム3に対して係留できるようになっている。
ブーム3の伸縮、クローラ4による走行や方向転換、回転台座6の回転、吊下ドラム8の回転、起伏シリンダ12の伸縮といった各種の動作は、本体2に備えた制御装置13により制御される。制御装置13は、運転席からの操作入力等に応じ、図示しない操作信号を介してクレーン1の各部の動作を制御する装置である。また、制御装置13には、後述するように、張力過重防止装置15の接触スイッチ22から図示しない接触信号が入力されるようにもなっている。
係留部3cから、該係留部3cに係留された係留ロープ14にかけては、図2、図3に示す如き張力過重防止装置15が図4、図5に示す如く取り付けられる。張力過重防止装置15は、図2、図3に示す如く、第一部材16と、該第一部材16に対して回転可能に支持された第二部材17とを備えている。第一部材16および第二部材には、それぞれ第一シーブ18および第二シーブ19が取り付けられている。
第一部材16は、互いに平行に伸びる一対のブラケット16aを備えて構成されており、ブラケット16a同士は互いに一定の間隔を有するように連結材16bにより連結されている。第一部材16の一側の端部には、一対のブラケット16aにより第一シーブ18の軸18aの両端が支持されている。第一部材16の他側の端部は、ブーム3の係留部3cに対して回転可能に取り付けられる。
第一部材16を構成する一対のブラケット16aの中間部には、それぞれブラケット16aの長手方向に対して直交する向きに突出する支持部16cが設けられている。支持部16cは、一対のブラケット16aの中間部から互いに同じ向きに平行に突出しており、一対の支持部16cの先端部には、弦巻ばね等である弾性体20が取り付けられている。弾性体20は、一対の支持部16cの間に配置され、弾性体20の一端は、一対の支持部16cの先端部に挟まれるように、支持部16cに対して回転可能に取り付けられている。弾性体20の他端は、支持部16cの基部付近に位置して第二部材17に接続される。
第二部材17は、互いに平行に伸びる一対のブラケット17aを備えて構成されており、ブラケット17a同士は互いに一定の間隔を有するように連結材17bにより連結されている。第二部材17のブラケット17aは、第一部材16のブラケット16aよりも長手方向の寸法を短く設定され、一対のブラケット17aは、一対のブラケット16aに挟まれるように、且つ長手方向が一対のブラケット16aの長手方向に概ね沿うように配置される。
一対のブラケット17aの一側の端部は、ブラケット16aの一側の端部に支持された第一シーブ18の軸18aに対し回転可能に取り付けられており、ブラケット17aの他側の端部には、弾性体20の他端が回転可能に取り付けられている。こうして、弾性体20は、第一部材16を構成するブラケット16aの支持部16cの先端と、第二部材17を構成するブラケット17aの他側の端部との間に取り付けられ、支持部16cの先端側から基端側へ向かう向きに第二部材17を付勢するようになっている。
第二部材17の中間部には、一対のブラケット17aに軸19aの両端を支持される形で第二シーブ19が取り付けられている。また、軸19aの両端は、ブラケット17aの外側に突出し、該ブラケット17aの両外側に位置する一対のブラケット16aに設けられた孔16dに入り込んでいる。孔16dは、軸19aを中心とし、ブラケット16aの長手方向に直交する円弧に沿って設けられた長孔であり、この孔16d内に第二シーブ19の軸19aを配置することで、第二部材17の第一部材16に対する回転を許容しつつ、第二部材17が第一部材16に対して動く範囲を制限するようになっている。
このように、本実施例の張力過重防止装置15は、第一部材16と、該第一部材16に対して付勢されつつ変位する第二部材17とが互いに連結されたコンパクトな装置として構成されている。
第一部材16の係留部3cに対する回転軸、弾性体20の支持部16cに対する回転軸、第二部材17の第一部材16および弾性体20に対する回転軸、第一シーブ18および第二シーブ19の軸18a,19aは、いずれも互いに平行である。第一部材16および第二部材17の長手方向、支持部16cの伸びる方向、弾性体20の伸縮する方向は、前記各回転軸に対して直交している。
このような構成の張力過重防止装置15に対し、ロープである係留ロープ14が、図5に示す如く第一シーブ18と第二シーブ19の間を通るように配置される。係留ロープ14は、先端をブーム3の係留部3cに係留されつつ、先端から近い中途部は、第一シーブ18に対しては弾性体20に近い側を通り、第二シーブ19に対しては弾性体20から遠い側を通るように、第一シーブ18と第二シーブ19に巻き掛けられる。
言い換えると、先端を係留部3cに係留された係留ロープ14に関し、第一部材16に取り付けられた第一シーブ18と、第二部材17に取り付けられた第二シーブ19が互いに反対側に位置しており、第二シーブ19は、係留ロープ14の伸びる方向に関し、係留部3cと第一シーブ18の中間に位置している。係留ロープ14は第一シーブ18と第二シーブ19の相互間に張り渡され、第二シーブ19は、弾性体20の弾発力により、係留ロープ14へ向けて付勢される(以下、第二部材17および第二シーブ19が弾性体20により係留ロープ14に対し付勢される向きを「付勢方向」、付勢方向と反対の向きを「反付勢方向」と称することとする)。
また、張力過重防止装置15には、第二部材17の反付勢方向への変位を検知するよう、接触部21と接触スイッチ22により構成された変位検知機構が備えられている。
接触部21と接触スイッチ22は、第二部材17の反付勢方向への変位に伴って互いに接触し、接触スイッチ22では、接触部21の接触を検出するようになっている。接触部21は、第二部材17の他側の端部と、弾性体20の他端との接続部に設けられた板状の部材であり、弾性体20の軸線方向から見て外側へ突出し、弾性体20の伸縮方向と直交する面をなしている。そして、弾性体20の伸縮に伴い、弾性体20の軸線方向に沿って動くようになっている。
接触スイッチ22は、一対の支持部16cの一方に取り付けられており、先端部22aが接触部21と対向するように配置されている。弾性体20の収縮に伴い、接触部21が支持部16cの先端に向かって変位した場合には、接触部21が接触スイッチ22の先端部22aと接触する。こうして、変位検知機構では、接触部21と接触スイッチ22を備えた簡単な構成により、弾性体20の収縮に連動する第二部材17の変位を検知することができる。先端部22aに接触部21が接触すると、接触スイッチ22は制御装置13(図1参照)に対し、図示しない接触信号を入力するようになっている。
尚、ここでは接触部21を第一部材16に取り付け、接触スイッチ22を第二部材17の第一部材16に対する変位に伴って動くように配置した場合を例示したが、接触部21および接触スイッチ22の配置はこれに限定されず、第二部材17の第一部材16に対する変位を検出できる限りにおいて、変位検知機構の構成は適宜変更し得る。例えば、接触スイッチを第二部材17に取り付け、接触部を第一部材16側に設置するといったことも可能である。あるいは、接触スイッチ22の先端22aと接触部21とは、弾性体20の伸長時に接触し、収縮時に離間するように配置しても良い。(この場合については、後に図面を用いて再度説明する)。
次に、上記した本実施例の作動を説明する。
例えばクレーン1の走行時などには、図4に示す如くブーム3を収縮・倒伏させつつ、吊下ドラム8を回転させ、吊下ロープ10を巻き取っていく。このとき、図4、図5に示す如く、吊下ロープ10に取り付けられたフック5を、張力過重防止装置15を取り付けたブーム3の係留部3cに係留ロープ14を用いて係留する。そして、さらに吊下ドラム8を回転させ、吊下ロープ10を適当な繰り出し長までゆっくりと巻き取っていく。
吊下ロープ10の繰り出し長が、吊下ロープ10や係留ロープ14が弛む程度である間は、吊下ロープ10や係留ロープ14に大きな張力は発生しない。この状態では、図5に示す如く、第二部材17は第一部材16に対し、弾性体20によって付勢方向に押し付けられ、図中上側に位置している。この状態から吊下ロープ10をさらに巻き取っていき、巻取り量が閾値を超えると、吊下ロープ10や係留ロープ14が張った状態となり、係留ロープ14に張力が発生する。
上述のように、係留ロープ14のうち第二シーブ19に巻き掛けられた部分は、第二シーブ19を介して弾性体20からの付勢力を受けている。第二シーブ19から見ると、該第二シーブ19は係留ロープ14から反付勢方向に反作用による力を受けており、第一シーブ18は、係留ロープ14から付勢方向に力を受ける形となっている。ここで、吊下ドラム8(図1参照)の巻き取りにより係留ロープ14に発生する張力が弾性体20の弾発力に抗する程度に大きくなると、先端と第一シーブ18の間の係留ロープ14は、第二シーブ19を反付勢方向に押し返し始める。その結果、図6に示す如く、第二シーブ19を取り付けられた第二部材17が反付勢方向に変位し、接触部21が接触スイッチ22の先端部22aに接触する。接触スイッチ22は、図示しない接触信号をクレーン1の制御装置13(図1参照)に入力する。制御装置13は接触信号の入力を受け、吊下ドラム8の回転を停止する。
このようにすると、係留ロープ14に発生する張力が弾性体20の弾発力に抗する程度になった段階で自動的に吊下ドラム8の回転が停止することになる。したがって、予め適当な弾発力を備えた弾性体20を張力過重防止装置15に取り付けておけば、係留ロープ14や吊下ロープ10における張力が適当な値を示した状態で吊下ロープ10の巻取りを停止し、吊下ロープ10やフック5が適度な張力によりブーム3に係留されることになる。例えば吊下ロープ10や係留ロープ14に張力計等を取り付け、張力の値を監視しながら吊下ドラム8を停止するタイミングを測るといった方法と比較すると、張力がある閾値以上となったことを迅速且つ自動的に検知することができる。また、張力が閾値以上の値になってから、吊下ドラム8を停止するまでの動作も迅速に且つ自動的に行うことができるので、吊下ロープ10の巻き取り過ぎによる張力の過重が生じにくい。張力の過重を避けるために吊下ドラム8を非常に遅く回転させるような手間も不要で、吊下ロープ10やフック5の係留にかかる手間や時間を節減することができる。
尚、ここでは吊下ロープ10に取り付けた吊具(フック)5を係留ロープ14を介してブーム3に係留する場合を例示したが、吊具5を用いずに吊下ロープ10のロープエンドに吊荷を直接接続して荷役を行う場合等には、吊下ロープ10をブーム3の係留部3cに係留し、係留ロープ14ではなく吊下ロープ10に対して張力過重防止装置15を使用することもできる。また、吊下ロープ10や吊具5を係留する位置としては、ここではブーム3を例示したが、ブーム3以外にも適宜設定してよい。例えば、本体2の適当な部分に係留部を設けてもよい。
また、上では第一部材16の他側の端部をブーム3の係留部3cに取り付けると共に、係留ロープ14の先端を係留部3cに係留し、係留ロープ14の先端と、第一シーブ18に巻き掛けられた部分との間に第二シーブ19を配置する場合を例示したが、例えば図7に参考例として示す如く、第一部材16の他側の端部をブーム3等に取り付けることに代えて(あるいは加えて)、第一部材16の他側の端部にさらに第三シーブ23を設けた張力過重防止装置15を用いても良い。このようにした場合、第一シーブ18および第三シーブ23は係留ロープ14に対して弾性体20の反対側に、第二シーブ19は弾性体20側に位置するよう、係留ロープ14を各シーブに対し巻き掛けることになる。このような張力過重防止装置15によると、張力の生じている位置であればロープのどの位置にも使用することができる。つまり、係留部3cに係留された係留ロープ14の先端付近(図5参照)以外にも、例えばブーム3の先端とフック5の間の吊下ロープ10(図1参照)にも使用することができる。ただし、張力の検出対象としてのロープを第一シーブ18と第二シーブ19の間に通す作業に加え、第二シーブ19と第三シーブ23の間に通す作業も必要になるため、使用に際して手間が若干増える。図2、図3に示す如き張力過重防止装置15であれば、吊下ロープ10やフック5を係留する際には係留ロープ14あるいは吊下ロープ10の先端を第一シーブ18と第二シーブ19の間に通し、さらに係留部3cに係留すれば使用できるので、扱いやすい。
また、図7に示す張力過重防止装置15の場合、図1~図6に示した例とは弾性体20や支持部16cと、第二シーブ19の位置関係が異なっている。第一部材16における第二部材17の取付位置も、第一シーブ18の軸18aとは別の位置に設定されている。すなわち、張力過重防止装置15においては、第一部材16と第二部材17の相互間に張力の検出対象としてのロープ(係留ロープ14や吊下ロープ10等)が張り渡され、また第一部材16と第二部材17が前記ロープに関して互いに反対側に配置され、且つ第二部材17がロープ14に向けて付勢されていることが肝要なのであって、各部の具体的な位置関係や構成については、このように、実施の際の各種の条件等に応じて適宜変更することができる。
このほか、図7に示す張力過重防止装置15においては、接触部21と接触スイッチ22との位置関係も図2、図3に示した例とは異なっており、接触スイッチ22が接触部21から見て弾性体20と同じ側の支持部16cではなく、接触部21から見て弾性体20とは反対側の第一部材16のブラケット16aの一部に取り付けられている。このような配置では、接触スイッチ22の先端22aと接触部21とは、弾性体20の伸長時に接触し、収縮時に離間することになる。すなわち、第二部材17がロープに向けて付勢されている状態では接触部21は接触スイッチ22の先端22aに接触し、第二部材17が弾性体20の付勢力に抗して反付勢方向に変位した時に接触部21が接触スイッチ22の先端22aから離間する。この場合、制御装置13では、接触信号の入力中は吊下ドラム8(図1参照)の回転を許可し、接触信号の非入力をもって第二部材17の反付勢方向への変位を検知し、これを条件として吊下ドラム8の回転を停止する。このようにしても、図2、図3に示した例と同様に、第二部材17の第一部材16に対する変位を検知することができ、また、これに伴う吊下ドラム8の自動停止を好適に実行することができる。
以上のように、上記本実施例の張力過重防止装置15は、ロープ(係留ロープ)14に関して互いに反対側に配置され、相互間にロープ14が張り渡される第一部材16および第二部材17と、第二部材17をロープ14に向けて付勢する弾性体20と、第二部材17の反付勢方向への変位を検知する変位検知機構21,22とを備えている。このようにすれば、張力が閾値以上となったことを迅速且つ自動的に検知することができる。
本実施例の張力過重防止装置15において、変位検知機構21,22は、第二部材17の変位に伴って互いに変位する接触部21および接触スイッチ22により、第二部材17の変位を検知するよう構成されている。このようにすれば、簡単な機構により第二部材17の第一部材16に対する変位を検知することができる。
本発明の張力過重防止装置15において、第一部材16は、弾性体20の一端を支持する支持部16cを備え、第二部材17は、一側を第一部材16に回転可能に支持されると共に、他側に弾性体20の他端が取り付けられた構成としている。このようにすれば、第一部材16と、該第一部材16に対し付勢されつつ変位する第二部材17とが互いに連結されたコンパクトな装置として張力過重防止装置15を構成することができる。
本発明の張力過重防止装置において、第一部材16は、ロープ14が巻き掛けられる第一シーブ18を備え、第二部材17は、ロープ14が巻き掛けられる第二シーブ19を備え、第一部材16の一側には第二部材17の一側が取り付けられると共に、第一部材16の他側はロープ14が係留される係留部3cに取り付けられる構成とすることができる。
また、本実施例のクレーン1は、上述の張力過重防止装置15を適用され、吊荷を吊り下げる吊下ロープ10と、該吊下ロープ10を繰り出す吊下ドラム8を備え、変位検知機構21,22から第二部材17の変位に伴って入力される接触信号により、吊下ドラム8の回転を停止するよう構成されている。このようにすれば、張力が閾値以上の値になってから、吊下ドラム8を停止するまでの動作を自動的に行うことができるので、吊下ロープ10の巻き取り過ぎによる張力の過重を生じにくくすることができる。
したがって、上記本実施例によれば、簡単な構造で張力の過重を効果的に防止し得る。
尚、本発明の張力過重防止装置およびクレーンは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 クレーン
3c 係留部
8 ウインチドラム(吊下ドラム)
10 ロープ(吊下ロープ)
14 ロープ(係留ロープ)
15 張力過重防止装置
16 第一部材
16c 支持部
17 第二部材
18 第一シーブ
19 第二シーブ
20 弾性体
21 変位検知機構(接触部)
22 変位検知機構(接触スイッチ)
23 第三シーブ

Claims (3)

  1. 少なくとも一部がロープに関して互いに反対側に配置され、該ロープに関して互いに反対側に配置された部分の相互間に前記ロープが張り渡される第一部材および第二部材と、
    前記第二部材を前記ロープに向けて付勢する弾性体と、
    前記第二部材の反付勢方向への変位を検知する変位検知機構と
    を備え
    前記第一部材は、前記弾性体の一端を支持する支持部を備え、
    前記第二部材は、一側を前記第一部材に回転可能に支持されると共に、他側に前記弾性体の他端が取り付けられ、且つ、
    前記第一部材は、前記ロープが巻き掛けられる第一シーブを備え、
    前記第二部材は、前記ロープが巻き掛けられる第二シーブを備え、
    前記第一部材の一側には前記第二部材の一側が取り付けられると共に、
    前記第一部材の他側は前記ロープが係留される係留部に取り付けられること
    を特徴とする張力過重防止装置。
  2. 前記変位検知機構は、
    前記第二部材の変位に伴って互いに変位する接触部および接触スイッチにより、
    前記第二部材の変位を検知するよう構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の張力過重防止装置。
  3. 請求項1または2に記載の張力過重防止装置を適用され、
    吊荷を吊り下げる吊下ロープと、該吊下ロープを繰り出す吊下ドラムを備え、
    前記変位検知機構から前記第二部材の変位に伴って入力される接触信号により、前記吊下ドラムの回転を停止するよう構成されていること
    を特徴とするクレーン。
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