JP2011119389A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固体撮像装置の感度を維持しながら、周辺回路形成領域におけるトレンチ型の素子分離領域幅を縮小し、周辺回路の素子数などが増加してもこの領域の面積が増大するのを抑制する。
【解決手段】 シリコン基板100の周辺回路形成領域Aに形成された溝に、SA−CVD法で堆積されるO3−TEOSシリコン酸化膜105を埋め込み、1100℃で熱処理し膜を緻密化する。また画素形成領域Bに形成された溝にHDP−CVD法で堆積されるシリコン酸化膜110を埋め込み形成する。O3−TEOSシリコン酸化膜105は素子分離領域の溝幅を縮小してもボイドを発生させないので周辺回路形成領域Aの面積を抑制でき、HDP−CVDシリコン酸化膜110は高温熱処理を必要としないのでP型不純物層109が拡大せず、センサ部の面積を確保できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は固体撮像装置、特にCMOS型イメージセンサにおける素子分離領域の構造およびその製造方法に関するものである。
固体撮像装置においては、近年その周辺回路として画素を直接駆動するための駆動回路以外に動画処理のための高速信号処理回路が重要視され、回路の信号処理機能の高度化を目的として回路素子数が増加して来ている。また画素数もますます増大する傾向にあり、これに伴い画素を駆動する周辺回路の占有面積も年々増加傾向にある。このような固体撮像装置の周辺回路を中心とするチップサイズ、チップ面積の増加を抑制する手段の一つとして素子分離領域の幅を低減させる方法が考えられる。この方法は同時に回路の高速動作に寄与するものである。例えば特許文献1には、固体撮像装置の画素形成領域においてはノイズを低減し、周辺回路形成領域においては高速化や消費電力の低減、省スペース化を実現できる素子分離領域の構造およびその製造方法が具体的に記載されている。
図6は、特許文献1に開示されたCMOSイメージセンサの断面構造を示す概略図である。図6においてシリコン基板10が画素形成領域4と周辺回路形成領域20とに区画されており、周辺回路形成領域20にはシリコン基板10にシリコン酸化膜等の素子分離層21が埋め込まれたトレンチ素子分離(STI)が形成されている。またシリコン基板10の表面には薄い絶縁膜13が存在する。
一方、画素形成領域4においては半導体基板10内に上部の幅の広い部分11Aと下部の幅の狭い部分11BからなるP型の素子分離領域11が形成されると共に、その上方に半導体基板10から突出した凸状の素子分離層(カバー層)12が設けられている。そしてこれら素子分離領域11と素子分離層12とで素子分離部を構成している。またこの素子分離部の横のシリコン基板10にN型の電荷蓄積領域14とP型の正電荷蓄積領域15とからなるセンサ部16が形成されている。
従来からCMOSイメージセンサにおいては画素形成領域においてもトレンチ型の素子分離が使用されており、半導体基板内に形成された溝内に素子分離層を埋め込んで素子分離部を形成しているため、半導体基板に溝を形成する際のダメージや素子分離層埋め込みによる歪、結晶欠陥が発生し、画像信号に対してノイズが発生ずる。しかし図6に示す特許文献1の構成では素子分離領域11のように画素形成領域4の素子分離部を実質的にPN接合分離としたため、従来のトレンチ型の素子分離における上記欠点を防止できるのでノイズを低減することができる。また素子分離領域11の断面を略T字状としたことによりその下部11Bの幅を狭めてセンサ部16の電荷蓄積領域14を広く形成し、イメージセンサの解像度などの特性を向上させることも可能である。
これに対して周辺回路形成領域20では画素形成領域4における素子分離部の構造とは独立したトレンチ素子分離としたので、画素形成領域4の素子分離部の構造を考慮することなく、その最小分離幅を画素形成領域4の素子分離部の最小分離幅より小さくすることができ、イメージセンサの微細化、省スペース化を可能にしている。
特開2005−347325号公報
従来の固体撮像装置において用いられるトレンチ分離では、特許文献1にも開示されているように、シリコン基板などの半導体基板に形成した溝にシリコン酸化膜のような絶縁膜を、高密度プラズマによる化学気相成長法(HDP−CVD法)により埋め込み形成している。しかしながら周辺回路構成の複雑化や周辺回路を構成する素子数の増大、および固体撮像装置のチップサイズの低減化に伴い素子分離の幅の縮小を図ろうとすると、トレンチ分離の幅に対する深さのアスペクト比が高くなって絶縁膜を溝に完全に埋め込むことが困難になり、溝中にボイドが発生してしまうという第1の課題がある。
また特許文献1のように画素形成領域4に形成されて、絶縁材料による素子分離層12とT字状の断面を有するP型の素子分離領域11からなる素子分離部には製造工程が他の形態の素子分離よりも複雑になるという第2の課題が存在する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その主たる目的は、周辺回路形成領域の素子分離幅を製造工程上の問題を生ずることなく従来と比較してさらに小さくでき、また素子分離部の工程数の増加を抑制して製造できる固体撮像装置およびその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するための、本発明に係る第1の固体撮像装置は、入射光を光電変換するためのフォトダイオードを含む画素が形成される画素形成領域と、前記画素を駆動するための回路を含む周辺回路形成領域とを有する半導体層と、前記周辺回路形成領域に形成された第1の素子分離領域と、前記画素形成領域に形成された第2の素子分離領域とを備え、前記第1の素子分離領域は、前記半導体層に形成された溝に埋め込まれると共にオゾンを含むガスとTEOSとの混合ガスを用いたCVD法で形成された絶縁膜を含み、前記第2の素子分離領域は、前記半導体層に形成された溝に埋め込まれると共に、HDP−CVD法で形成された絶縁膜を含むようにしたものである。
また本発明に係る第2の固体撮像装置は、入射光を光電変換するためのフォトダイオードを含む画素が形成される画素形成領域と、前記画素を駆動するための回路を含む周辺回路形成領域とを有する半導体層と、前記周辺回路形成領域に形成された第1の素子分離領域と、前記画素形成領域に形成された第2の素子分離領域とを備え、前記第1の素子分離領域および前記第2の素子分離領域のそれぞれは、前記半導体層に形成された溝に埋め込まれた絶縁膜を含み、前記第1の素子分離領域の前記絶縁膜におけるシームの長さは、少なくとも前記第2の素子分離領域の前記絶縁膜におけるシームより短いことを特徴とするものである。
ここでシームはCVDなどの膜形成の分野で知られているように、溝の側壁から垂直方向に膜が成長し、対向する側壁から成長してきた膜と最終的に接触して溝の中央部に生じる膜内部の線状構造である。そして前記第2の素子分離領域の前記絶縁膜がシームを有し、前記第1の素子分離領域の前記絶縁膜がシームを有さないものとすることができる。
上記の各個体撮像装置においては、前記第1の素子分離領域の溝の幅に対する深さのアスペクト比を4以上とすることができる。
さらに、前記第1の素子分離領域の溝と前記第2の素子分離領域の溝の最小幅を同一とし、前記第1の素子分離領域の溝の深さを前記第2の素子分離領域の溝より深くすることができる。より具体的には前記第2の素子分離領域の溝の深さを前記第1の素子分離領域の溝の深さの2/3とすることが望ましい。
また、前記第1の素子分離領域の溝と前記第2の素子分離領域の溝の深さを同一とし、前記第2の素子分離領域の溝の最小幅を前記第1の素子分離領域の溝の最小幅より大きくすることもできる。より具体的には前記第2の素子分離領域の溝の最小幅を前記第1の素子分離領域の溝の最小幅の3/2倍とすることが望ましい。
また本発明に係る固体撮像装置では、前記第2の素子分離領域の溝の内側表面から前記半導体層の内部に向けて前記半導体層とは反対導電型を有する不純物層が形成される。
次に上記の目的を達成するための本発明に係る固体撮像装置の製造方法は、入射光を光電変換するためのフォトダイオードを含む画素が形成される画素形成領域と、前記画素を駆動するための回路を含む周辺回路形成領域とを有する半導体層のうち、前記周辺回路形成領域の前記半導体層に第1の溝を形成する工程と、前記第1の溝上に第1の絶縁膜を堆積し、前記第1の溝に前記第1の絶縁膜を埋め込む工程と、前記画素形成領域の前記半導体層に第2の溝を形成する工程と、前記第2の溝上に第2の絶縁膜を堆積し、前記第2の溝に前記第2の絶縁膜を埋め込む工程とを含み、前記第1の溝の内部で前記第1の絶縁膜が有するシームの長さは、少なくとも前記第2の溝の内部で前記第2の絶縁膜が有するシームの長さよりも短いことを特徴とするものである。
上記製造方法においては、前記第2の絶縁膜を、成膜用のプロセスガスのプラズマを発生させると共に前記半導体層に高周波電力を印加して行うCVD法で堆積し、前記第1の絶縁膜を、オゾンを含むガスとTEOSとの混合ガスを用いるCVD法で堆積する。
また前記第2の溝に前記第2の絶縁膜を埋め込む前に、前記第2の溝の内面から前記半導体層に、前記半導体層とは反対導電型の不純物を導入する。この場合、前記第1の絶縁膜を900℃を超え、1100℃以下の温度で熱処理し、前記第2の絶縁膜の堆積後は900℃以下の温度で工程を行うことが望ましい。
本発明によれば、固体撮像装置の周辺回路形成領域に形成された溝に、オゾンを含むガスとTEOSとの混合ガスを用いたCVD法で形成された絶縁膜、あるいはシームを形成しない、若しくはシームの長さが短く、膜堆積中の流動性に富んだ絶縁膜を埋め込むので、素子分離領域幅が小さくアスペクト比が高くてもボイドを生じることなく溝に埋め込むことができる。従って素子分離領域幅を縮小して周辺回路形成領域の面積を小さくできる。また回路素子数が増加しても周辺回路の面積を抑制することが可能となる。
さらに本発明によれば、画素形成領域に形成された溝に、HDP−CVD法で形成された絶縁膜、あるいは膜成長過程でシームを生ずる絶縁膜を埋め込むので、膜の高温熱処理をする必要がなく、この絶縁膜の形成後の工程を低温で行うことができる。従って溝の内面に沿って固体撮像装置のノイズや画像欠陥を防止するための不純物層が形成されてもこの層の水平方向への拡張を防止でき、センサ部の面積を大きく確保して高感度化を実現することができる。また画素および周辺回路両形成領域の素子分離をトレンチ型としたことにより、製造工程の複雑化を避けコスト増加を防止できる。
本発明に係る固体撮像装置の製造方法を示す工程断面図。 本発明に係る固体撮像装置の製造方法を示す工程断面図。 本発明に係る固体撮像装置の製造方法を示す工程断面図。 本発明に係る固体撮像装置の製造方法を示す工程断面図。 本発明に係る固体撮像装置の製造方法を示す工程断面図。 従来の固体撮像装置の構成を示す断面図。
以下本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1〜図5は本発明の実施形態に係る固体撮像装置、特にCMOS型固体撮像装置の素子分離部の製造方法を模式的に示した工程断面図である。これら図1〜図5のそれぞれにおいては、左側にこの固体撮像装置の周辺回路形成領域Aを、右側に画素形成領域Bを表示する。画素形成領域Bは半導体素子として、入射光を光電変換するためのフォトダイオード、光電変換された光信号を転送するための選択トランジスタ、光信号を増幅するための増幅トランジスタ、光信号をリセットするためのリセットトランジスタなどからなる画素セルが形成される領域である。周辺回路形成領域Aは画素の垂直駆動回路、水平駆動回路、画像信号処理回路などが形成される領域である。これら領域A、Bの回路を構成するトランジスタはMOS型トランジスタであり、また領域A、Bは一つの固体撮像装置チップ内に形成される。
本発明に係る固体撮像装置の製造方法を説明すると、まず、図1(a)に示すようにN型シリコン基板100の表面を熱酸化して薄いシリコン酸化膜101を形成する。このシリコン酸化膜101の厚さは例えば10nm〜20nmとする。次いでシリコン酸化膜101上にCVD法によりシリコン窒化膜102を形成する。次に図1(b)に示すように周辺回路形成領域A上のシリコン窒化膜102を、図示しないがレジスト膜をマスクとして選択的にドライエッチングし、素子分離領域となる開口パターンを形成する。
さらに図1(c)に示すように、前記のレジスト膜、パターン化されたシリコン窒化膜102をマスクとしてシリコン酸化膜101およびシリコン基板100を選択的に異方性エッチングし、シリコン基板100にほぼ垂直な内壁を有する溝(トレンチ)103を形成する。その後レジスト膜を除去し、図2(d)に示すように溝103の内側表面を熱酸化して薄いシリコン酸化膜104を形成する。レジスト膜は溝103の形成後除去したがシリコン窒化膜102の開口パターン形成直後に除去しても良い。
次に図2(e)に示すようにSA(Sub Atmospheric:準常圧)CVD 法を用い、オゾン(O3)を含むガスとTEOS(例えばTetra Ethyl Ortho Silicate:Si(OC25)4など)との混合ガスをプロセスガスとする熱反応でO3−TEOSシリコン酸化膜105を、溝103を埋め込むように全面に堆積する。膜堆積の具体的条件としては、圧力:104Pa〜105Pa、基板温度:350℃〜550℃、オゾンを含むガス:O3を含むO2ガス(O3/O2体積比 約22%)を用いることができる。O3−TEOSシリコン酸化膜105堆積後には600℃〜800℃(望ましくは700℃)の水蒸気雰囲気でスチームアニールを20秒〜26秒間行い、次いで通常のN2雰囲気ドライアニールを900℃を超え且つ1100℃以下の温度(望ましくは1000℃〜1100℃)で60分〜120分間行う。これらの高温アニールによりO3−TEOSシリコン酸化膜105を緻密化し、膜の密度を後の製造工程および信頼性に耐えうる程度に向上させる。
その後、図2(f)に示すようにCMP法を用いてO3−TEOSシリコン酸化膜105を研磨し、シリコン窒化膜102上に堆積している部分を除去して溝103内のみにO3−TEOSシリコン酸化膜105を埋め込む。このCMP工程においてシリコン窒化膜102は研磨速度が小さいので研磨ストッパーとして働く。このようにして周辺回路形成領域Aに第1素子分離領域が形成される。
次に図3(g)に示すようにホット燐酸液によりシリコン窒化膜102を除去し、図3(h)に示すように再度CVD法によりシリコン窒化膜106を形成する。さらに図3(i)に示すように画素形成領域B上のシリコン窒化膜106を、図示しないがレジスト膜をマスクとして選択的にドライエッチングし、素子分離領域となる開口パターンを形成する。この開口パターンの最小寸法幅は図1(b)の工程で周辺回路形成領域Bに形成した開口パターンと同じである。
その後図4(j)に示すように前記レジスト膜およびパターン化されたシリコン窒化膜106をマスクとしてシリコン基板100を異方性エッチングし、側壁がほぼ垂直な溝107を形成する。その際溝107深さは周辺回路形成領域Aの溝103(図2(d)を参照。)の深さより小さく代表的には2/3以下とする。そしてレジスト膜を除去した後溝107の内面を熱酸化して薄いシリコン酸化膜108を形成する。
次に図4(k)に示すように、溝107の内表面からごく浅い部分に至るシリコン基板100の表面層、特に側壁の表面層領域にP型不純物(ボロン)を、シリコン基板100の表面に立てた法線に対して所定の角度でイオン注入する。この注入によってP型不純物層109が形成される。P型不純物層は溝107を形成するために使用したドライエッチングで溝107の内部のシリコン基板100表面層に生じたエッチングダメージや結晶欠陥、後工程で溝107内に埋め込み形成される絶縁膜に起因する結晶歪、溝内表面に露出するシリコン単結晶表面電子構造に基づく各種準位などが原因となって引き起こされる画素のリーク電流、表示画像におけるキズなどを防止するものである。したがってP型不純物層109は上記ダメージ、欠陥、歪等を包含できるように極く浅い深さに形成するだけで十分である。
次に図4(l)に示すように、例えばTEOSおよび酸素を含む成膜用のプロセスガスのプラズマを発生させると共にシリコン基板100に所望の高周波電力を印加して行う高密度プラズマCVD法(HDP−CVD法)により、基板温度300℃〜450℃で溝107を埋め込むように全面にシリコン酸化膜110を堆積する。HDP−CVD法によるシリコン酸化膜は比較的密度が高いのでO3−TEOSシリコン酸化膜105ほどの高温熱処理は必要としない。シリコン酸化膜110の堆積後は900℃以下の低温で熱処理を行う。次に図5(m)に示すようにCMP法によりシリコン窒化膜106上面に堆積しているシリコン酸化膜110を研磨除去し、溝107(図4(l)を参照。)内にシリコン酸化膜110を埋め込み形成する。このときもシリコン窒化膜106は研磨ストッパーとして働く。
次に図5(n)に示すように、ホット燐酸液によりシリコン窒化膜106を除去すると画素形成領域Bに第2の素子分離領域が形成される。その後図には示していないが画素形成領域BにおいてはP型不純物層109の横のシリコン基板100に、当該P型不純物層109に接して、またはそれから所定の距離だけ離間してフォトダイオードを構成するN型電荷蓄積領域およびその上のP型電荷蓄積領域を形成する。さらに画素セルを構成する選択トランジスタや増幅トランジスタ、周辺回路形成領域AのCMOS型トランジスタを形成する。
このような画素形成領域Bの第2の素子分離領域を形成した後に行う電気炉による各種熱処理など、10分以上の加熱を伴う全ての工程においては、P型不純物(ボロン)が横方向に拡散しP型不純物層109の幅が増大するのを防止するために最高温度を900℃以下に抑制する。また900℃を超える温度の熱処理が必要な場合は熱処理時間60秒以下の短時間熱処理(RTA)を用いることが望ましい。このようにするとP型不純物層109の横方向拡大が防止され、フォトダイオードのようなセンサ部を形成すべき面積が確保でき、固体撮像装置の高感度化を実現することができる。
以上本発明に係る固体撮像装置の製造方法を説明したが、本発明では周辺回路形成領域Aにおける第1の素子分離領域の溝埋め込み絶縁膜をとして、図2(e)の工程について説明したO3−TEOSシリコン酸化膜105を採用する。この膜はオゾンを含むガス(O2ガス)とTEOSとをプロセスガスとする熱反応SA−CVD法によって堆積されるが、堆積途中の膜上に到達した膜形成材料が膜表面上で流動しながら膜を成長させている、すなわちこのCVD法は表面流動性の高いCVD法である。
この表面流動性を利用すれば溝103の幅を縮小し溝のアスペクト比を高くしてもボイドを形成することなく絶縁膜を埋め込むことができる。そして固体撮像装置の周辺回路占有面積の満足できる縮小効果を得るためには溝のアスペクト比を4以上にすることが必要であるがさらに溝のアスペクト比を12としても十分な埋め込み特性が得られる。
オゾンを含むガスとTEOSとの混合ガスを用いるCVD法以外の方法によって得られる絶縁膜は一般に溝の側壁から垂直方向に膜成長し、対向する側壁から成長してきた膜と最終的に接触して溝内部の中央部に線状構造であるシームを形成するが、O3−TEOSシリコン酸化膜は表面流動性の膜成長機構により溝の内部にシームを形成しない。たとえプロセスガス中のO3とTEOSの流量比率などによって流動性が抑制されシームが部分的に生じたとしても、その長さは他のCVD法による絶縁膜の場合よりも少なくとも短いといえる。
また本発明では、画素形成領域Bの第2の素子分離領域にトレンチ分離を採用し、その埋め込み絶縁膜としてHDP−CVD法によるシリコン酸化膜110を用いる。HDP−CVD法で形成される絶縁膜には上に述べたように堆積に続いて行う高温熱処理が不要であるから、すでに溝の側壁に形成されているP型不純物層109の横方向拡大が防止され、フォトダイオードのようなセンサ部を形成すべき面積が確保でき、固体撮像装置の高感度化を実現することができる。
しかしながら溝中に埋め込まれたHDP−CVD絶縁膜は通常のCVD絶縁膜と同様にシームを形成し、また溝埋め込み特性にも限界があるので、図4(j)に示したように溝の最小幅を第1の素子分離領域と同一にするならば第2の素子分離領域の深さをその2/3とすることによってボイド発生を防止することができる。あるいはこうする代わりに第2の素子分離領域の深さを第1の素子分離領域と同一とし、溝の最小幅を第1の素子分離領域の溝最小幅の3/2倍としても良い。このように第2の素子分離領域の溝深さを深くした場合は隣接する画素との電気的分離特性が向上するので、高電圧駆動の仕様に対応し半導体基板の表面からより深い部分に及ぶフォトダイオードを形成することができる。
なお、上記実施の形態は半導体基板であるシリコン基板100の表面部に素子分離領域を形成する場合について説明したが、半導体基板上に形成したエピタキシャル層に素子分離領域を設けることも可能であり、ここでは半導体基板の表面部とエピタキシャル層とをまとめて半導体層と見なす。
以上述べたように本発明に係る固体撮像装置およびその製造方法によれば、周辺回路形成領域の素子分離領域に埋め込む絶縁膜をSA−CVD法を用いたO3−TEOS絶縁膜としたので分離領域の溝にボイドが形成されることがなくなり、素子分離溝の幅を縮小し、周辺回路の回路構成の複雑化、素子数の増大に伴う占有面積の増加を抑制することができる。その一方で画素形成領域の素子分離領域に埋め込む絶縁膜を高温熱処理が不要なHDP−CVD法を用いた絶縁膜としたので素子分離溝を囲む不純物層の拡大を抑制し、反対にセンサ部の面積を確保して固体撮像装置を高感度化できる。さらに周辺回路および画素形成領域の両方にトレンチ型素子分離を用いたので製造工程数の増加を防止することができる。
本発明は固体撮像装置、特にCMOS型固体撮像装置に対してその効果を発揮するものであるが、これに限らず異なる機能を有する複数の回路領域が形成され、かつ絶縁材料による素子分離が要求されている他の半導体装置にも適用することができる。
100 シリコン基板
101 シリコン酸化膜
102、106 シリコン窒化膜
103、107 溝
104、108 薄いシリコン酸化膜
105 O3−TEOSシリコン酸化膜
109 P型不純物層
110 HDP−CVDシリコン酸化膜

Claims (14)

  1. 入射光を光電変換するためのフォトダイオードを含む画素が形成される画素形成領域と、前記画素を駆動するための回路を含む周辺回路形成領域とを有する半導体層と、
    前記周辺回路形成領域に形成された第1の素子分離領域と、
    前記画素形成領域に形成された第2の素子分離領域とを備え、
    前記第1の素子分離領域は、前記半導体層に形成された溝に埋め込まれると共にオゾンを含むガスとTEOSとの混合ガスを用いたCVD法で形成された絶縁膜を含み、
    前記第2の素子分離領域は、前記半導体層に形成された溝に埋め込まれると共に、HDP−CVD法で形成された絶縁膜を含むことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 入射光を光電変換するためのフォトダイオードを含む画素が形成される画素形成領域と、前記画素を駆動するための回路を含む周辺回路形成領域とを有する半導体層と、
    前記周辺回路形成領域に形成された第1の素子分離領域と、
    前記画素形成領域に形成された第2の素子分離領域とを備え、
    前記第1の素子分離領域および前記第2の素子分離領域のそれぞれは、前記半導体層に形成された溝に埋め込まれた絶縁膜を含み、
    前記第1の素子分離領域の前記絶縁膜におけるシームの長さは、少なくとも前記第2の素子分離領域の前記絶縁膜におけるシームより短いことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 前記第2の素子分離領域の前記絶縁膜はシームを有し、前記第1の素子分離領域の前記絶縁膜はシームを有さないことを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1の素子分離領域の溝の幅に対する深さのアスペクト比は4以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1の素子分離領域の溝と前記第2の素子分離領域の溝の最小幅は同一であり、前記第1の素子分離領域の溝の深さは前記第2の素子分離領域の溝より深いことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体撮像装置。
  6. 前記第2の素子分離領域の溝の深さは前記第1の素子分離領域の溝の深さの2/3であることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1の素子分離領域の溝と前記第2の素子分離領域の溝の深さは同一であり、前記第2の素子分離領域の溝の最小幅は前記第1の素子分離領域の溝の最小幅より大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体撮像装置。
  8. 前記第2の素子分離領域の溝の最小幅は前記第1の素子分離領域の溝の最小幅の3/2倍であることを特徴とする請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記第2の素子分離領域の溝の内側表面から前記半導体層の内部に向けて前記半導体層とは反対導電型を有する不純物層が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の固体撮像装置。
  10. 入射光を光電変換するためのフォトダイオードを含む画素が形成される画素形成領域と、前記画素を駆動するための回路を含む周辺回路形成領域とを有する半導体層のうち、前記周辺回路形成領域の前記半導体層に第1の溝を形成する工程と、
    前記第1の溝上に第1の絶縁膜を堆積し、前記第1の溝に前記第1の絶縁膜を埋め込む工程と、
    前記画素形成領域の前記半導体層に第2の溝を形成する工程と、
    前記第2の溝上に第2の絶縁膜を堆積し、前記第2の溝に前記第2の絶縁膜を埋め込む工程とを含み、
    前記第1の溝の内部で前記第1の絶縁膜が有するシームの長さは、少なくとも前記第2の溝の内部で前記第2の絶縁膜が有するシームの長さよりも短いことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
  11. 前記第2の素子分離領域の前記絶縁膜はシームを有し、前記第1の素子分離領域の前記絶縁膜はシームを有さないことを特徴とする請求項10に記載の固体撮像装置の製造方法。
  12. 前記第2の絶縁膜を、成膜用のプロセスガスのプラズマを発生させると共に前記半導体層に高周波電力を印加して行うCVD法で堆積し、前記第1の絶縁膜を、オゾンを含むガスとTEOSとの混合ガスを用いるCVD法で堆積することを特徴とする請求項10または11に記載の固体撮像装置の製造方法。
  13. 前記第2の溝に前記第2の絶縁膜を埋め込む前に、前記第2の溝の内面から前記半導体層に、前記半導体層とは反対導電型の不純物を導入することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の固体撮像装置の製造方法。
  14. 前記第1の絶縁膜を900℃を超え、1100℃以下の温度で熱処理し、前記第2の絶縁膜の堆積後は900℃以下の温度で工程を行うことを特徴とする請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。
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