JP2011118164A - 定着装置、および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト部材で構成された定着部材を備えた定着装置において、定着可能状態に設定するまでの時間を低減する。
【解決手段】電磁誘導により発熱する導電発熱層を有する定着ベルト61の内部に、加圧ロール62からの押圧力により弾性変形してニップ部Nを形成する第1の弾性部材64と、第1の弾性部材64の外周面と定着ベルト61の内周面との間に第1の弾性部材64および定着ベルト61の双方に固定して配置され、ニップ部Nでの弾性変形率が第1の弾性部材64よりも大きく構成された第2の弾性部材65とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、定着装置、および画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載する定着装置において、電磁誘導を用いて加熱する方式が知られている。
例えば特許文献1には、磁束発生手段としての電磁誘導コイルが磁性金属製の芯金シリンダからなる定着ロールの内部に配置され、電磁誘導コイルにて生成した誘導磁界により定着ロールに渦電流を誘起させて、定着ロールを直接的に加熱する電磁誘導方式の定着装置が記載されている。
特開2003−186322号公報
ここで一般に、定着装置において電磁誘導により直接的に加熱される定着部材を熱容量の小さいベルト部材で構成することにより、従来の定着ロールを用いる構成よりも定着可能状態に設定するまでの時間を低減することができる。しかし、熱容量の小さい定着部材は熱が流出し易い特性も有しており、それが定着可能状態までの到達時間の低減を妨げる要因となる。
本発明は、ベルト部材で構成された定着部材を備えた定着装置において、定着可能状態に設定するまでの時間を低減することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、電磁誘導により発熱する発熱層を有し、当該発熱層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、前記定着部材に対して接離自在に構成され、押圧しながら当該定着部材に接触することにより、当該定着部材との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記加圧部材からの押圧力により弾性変形して前記ニップ部を形成する第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材の外周面と前記定着部材の内周面との間に当該第1の弾性部材および当該定着部材の双方に固定して配置され、前記ニップ部での弾性変形率が当該第1の弾性部材よりも大きく構成された第2の弾性部材とを備えたことを特徴とする定着装置である。
請求項2に記載の発明は、前記加圧部材を前記定着部材に接離させる接離手段をさらに備え、前記接離手段は、前記定着部材が予め定められた温度に加熱されるまで前記加圧部材を当該定着部材から離間した位置に設定し、当該定着部材が当該予め定めた温度に加熱されることにより、当該加圧部材を当該定着部材に接触する位置に設定することを特徴とする請求項1記載の定着装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の弾性部材は、前記第1の弾性部材よりも熱伝導度が低く構成されたことを特徴とする請求項2記載の定着装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第2の弾性部材は、前記定着部材の幅方向の中心に対して当該定着部材の幅方向の両側に各々配置されたことを特徴とする請求項2記載の定着装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の弾性部材は、前記第2の弾性部材が配置される領域が凹部で形成されたことを特徴とする請求項4記載の定着装置である。
請求項6に記載の発明は、トナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像形成手段によって形成された前記トナー像を記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写された前記トナー像を当該記録材に定着する定着手段とを有し、前記定着手段は、電磁誘導により発熱する発熱層を有し、当該発熱層が電磁誘導加熱されることで前記記録材に前記トナー像を定着する定着部材と、前記定着部材に対して接離自在に構成され、押圧しながら当該定着部材に接触することにより、当該定着部材との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記加圧部材からの押圧力により弾性変形して前記ニップ部を形成する第1の弾性部材と、前記第1の弾性部材の外周面と前記定着部材の内周面との間に当該第1の弾性部材および当該定着部材の双方に固定して配置され、前記ニップ部での弾性変形率が当該第1の弾性部材よりも大きく構成された第2の弾性部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記定着手段は前記加圧部材を前記定着部材に接離させる接離手段をさらに備え、前記定着手段の前記接離手段は、前記定着部材が予め定められた温度に加熱されるまで前記加圧部材を当該定着部材から離間した位置に設定し、当該定着部材が当該予め定めた温度に加熱されることにより、当該加圧部材を当該定着部材に接触する位置に設定することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、ベルト部材で構成された定着部材を備えた定着装置において、本発明を採用しない場合に比較して、定着可能状態に設定するまでの時間を低減することができる。
請求項2の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、定着部材を定着可能状態に設定する際に定着部材からの熱の流出を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、定着部材から定着部材の内部への熱の流出を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、定着部材と第1の弾性部材との間に空隙を形成して、定着部材から定着部材の内部への熱の流出を抑制することができる。
請求項5の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、ニップ圧を定着部材の幅方向に均一に設定することができる。
請求項6の発明によれば、ベルト部材で構成された定着部材を備えた画像形成装置において、本発明を採用しない場合に比較して、定着可能状態に設定するまでの時間を低減することができる。
請求項7の発明によれば、本発明を採用しない場合に比較して、定着部材を定着可能状態に設定する際に定着部材からの熱の流出を抑制することができる。
本実施の形態の定着装置(定着器)が適用される画像形成装置の構成例を示した図である。 定着器の構成を説明する正面図である。 定着器の構成を説明する図2におけるIII−III断面図である。 定着ベルトの断面層構成図である。 リトラクト機構が加圧ロールを定着ベルトに接離させる際の動作を説明する図である。 駆動モータから定着ベルトおよび加圧ロールへの駆動力の伝達を説明する図である。 IHヒータの構成を説明する断面図である。 ニップ部近傍領域での定着ベルトの状態を示す図である。 主制御部が行う画像形成処理の内容の一例を説明するフローチャートである。 定着ベルトの内部に配置された第1の弾性部材および第2の弾性部材の構成を説明する断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態1]
<画像形成装置の説明>
図1は本実施の形態の定着装置(定着器)60が適用される画像形成装置1の構成例を示した図である。図1に示す画像形成装置1は、所謂タンデム型のカラープリンタであり、画像データに基づき画像形成を行う画像形成部10と、画像形成装置1全体の動作を制御する主制御部31と、を備えている。さらには、例えばパーソナルコンピュータ(PC)3等との通信を行って画像データを受信する通信部32と、原稿から画像を読み取って読取画像データを生成する画像読取部33と、通信部32にて受信された画像データや画像読取部33によって生成された読取画像データ等に対し予め定めた画像処理を施し画像形成部10に転送する画像処理部34と、ユーザからの操作入力の受付やユーザに対する各種情報の表示を行うユーザインターフェース(UI)部35と、を備えている。
画像形成部10は、例えば電子写真方式により画像を形成する構成部であって、並列して配置されるトナー像形成手段の一例としての4つの画像形成ユニット11Y,11M,11C,11K(以下、「画像形成ユニット11」)を備えている。各画像形成ユニット11は、機能部材として、例えば、矢印A方向に回転しながら静電潜像が形成され、その後にトナー像が形成される感光体ドラム12と、感光体ドラム12の表面を予め定められた電位で帯電する帯電器13と、帯電器13により帯電された感光体ドラム12を画像データに基づいて露光する露光器14と、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を各色トナーにより現像する現像器15と、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16と、を備えている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収容されるトナーを除いて略同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20と、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21と、を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)する二次転写ロール22と、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着手段(定着装置)の一例としての定着器60と、を備えている。なお、本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21、および二次転写ロール22により転写手段が構成される。
画像形成部10の画像形成ユニット11各々は、上記の機能部材を用いた電子写真プロセスによりイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色トナー像を形成する。各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により中間転写ベルト20上に順に静電転写され、各色トナーが重畳された合成トナー像を形成する。中間転写ベルト20上の合成トナー像は、中間転写ベルト20の移動(矢印B方向)に伴って二次転写ロール22が配置された二次転写領域Trに搬送され、用紙収容容器40から供給される用紙P上に一括して静電転写される。その後、用紙P上に静電転写された合成トナー像は、定着器60によって定着処理を受けて用紙P上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた用紙積載部45に搬送され集積される。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
<定着ユニットの全体構成の説明>
次に、本実施の形態の定着器60について説明する。
図2および図3は、本実施の形態の定着器60の構成を説明する図である。図2は用紙Pの搬入側から見た定着器60の正面図であり、図3は定着器60の図2におけるIII−III断面図である。
図2および図3に示すように、定着器60は、支持体69(図2参照)の内部に、交流磁界を生成する磁界生成部材の一例としてのIH(Induction Heating)ヒータ63と、IHヒータ63により電磁誘導加熱されてトナー像を定着する定着部材の一例としての定着ベルト61と、定着ベルト61の内部に配置された第1の弾性部材64および第2の弾性部材65(図3参照)と、定着ベルト61に対向するように配置された加圧部材の一例としての加圧ロール62と、定着ベルト61からの用紙Pの剥離を補助する剥離補助部材70(図3参照)と、を備えている。
<定着ベルトの説明>
定着ベルト61は、原形が円筒形状の無端のベルト部材で構成され、例えば原形(円筒形状)時の直径が30mm、幅方向長が370mmに形成されている。また、図4(定着ベルト61の断面層構成図)に示したように、定着ベルト61は、基材層611と、基材層611の上に積層された導電発熱層612と、トナー像の定着性を向上させる弾性層613と、最外層に被覆された表面離型層614と、からなる多層構造で構成されている。
まず、定着ベルト61の基材層611は、薄層の導電発熱層612を支持するとともに、定着ベルト61全体としての機械的強度を形成する耐熱性のシート状部材で構成される。また、基材層611は、磁界を通過させる物性(比透磁率、固有抵抗)を持った材質、厚さで形成され、基材層611自身は、磁界の作用により発熱しないか、または発熱し難く構成される。具体的には、基材層611は、例えば、厚さ30〜200μmの非磁性ステンレススチール等の非磁性金属や、厚さ60〜200μmの樹脂材料等が用いられる。
定着ベルト61の導電発熱層612は、発熱層の一例であって、IHヒータ63にて生成される交流磁界によって電磁誘導加熱される電磁誘導発熱体層である。すなわち、導電発熱層612は、IHヒータ63からの交流磁界が厚さ方向に通過することにより、渦電流を発生させる層である。
ここで、IHヒータ63により生成される交流磁界の周波数は、一般に使用される汎用電源による20k〜100kHzである。それにより、導電発熱層612は、周波数20k〜100kHzの交流磁界が侵入し通過するように構成される。導電発熱層612を構成する材料としては、例えば、Au,Ag,Al,Cu,Zn,Sn,Pb,Bi,Be,Sb等の金属や、これらの金属合金が用いられる。
具体的には、導電発熱層612の構成として、厚さ2〜20μm、固有抵抗2.7×10−8Ω・m以下の例えばCu等の非磁性金属(比透磁率が概ね1の常磁性体)が用いられる。また、定着ベルト61を定着可能温度まで加熱するまでに要する時間(以下、「ウォームアップタイム」)を短縮する観点からも、導電発熱層612を薄層にして熱容量を小さく構成する。
次に、定着ベルト61の弾性層613は、シリコーンゴム等の耐熱性の弾性体で構成される。定着対象となる用紙Pに保持されるトナー像は、粉体である各色トナーが積層して形成されている。それにより、ニップ部Nにおいてトナー像の全体に均一に熱を供給するために、弾性層613は用紙P上のトナー像の凹凸に倣って変形するように構成される。例えば、弾性層613は、厚みが100〜600μm、硬度が10°〜30°(JIS−A)のシリコーンゴムが用いられる。
定着ベルト61の表面離型層614は、用紙P上に保持された未定着トナー像と直接接触するため、トナーに対する離型性の高い材質が使用される。例えば、PFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコーン共重合体、またはこれらの複合層等が用いられる。表面離型層614の厚さとしては、薄すぎると、耐摩耗性の面で充分でなく、定着ベルト61の寿命を短くする。その一方で、厚すぎると、定着ベルト61の熱容量が大きくなりすぎ、ウォームアップタイムが長くなる。そこで、表面離型層614の厚さは、耐摩耗性と熱容量とのバランスを考慮し、1〜50μmに設定される。
なお、定着ベルト61は、単一の材質からなる一層構成としてもよい。例えば、定着ベルト61を50μm程度の厚さのNi等の金属からなる一層として構成としてもよい。
<第1の弾性部材および第2の弾性部材の説明>
本実施の形態の定着器60では、定着ベルト61の内部に、定着ベルト61の全幅に亘って第1の弾性部材64および第2の弾性部材65を配置している。第1の弾性部材64は、例えばゴム硬度25〜45°(JIS−A)のゴム、エラストマー等(例えば、シリコーンゴム)の弾性体で構成された外径が29mmの円筒状ロールで形成され、定着ベルト61の回転軸97に外嵌して固定(接合)されている。
第2の弾性部材65は、第1の弾性部材64を構成する弾性体よりも硬度の低い、例えばシリコーンゴムを発泡させたゴム硬度15〜35°(JIS−A)の弾性体(スポンジ層)で構成されている。すなわち、第2の弾性部材65は、定着ベルト61に加圧ロール62が圧接(押圧しながら接触)される領域であるニップ部Nでの圧力(ニップ圧)に対して、第1の弾性部材64よりも弾性変形率が大きく構成されるように、発泡率やゴム硬度が選択される。ここでの「弾性変形率」とは、ニップ部Nでのニップ圧が作用した際の単位体積当たりの弾性変形量をいう。
そして、第2の弾性部材65は、層厚が例えば0.5〜1mmで形成され、内周面が第1の弾性部材64の外周面を被覆するように第1の弾性部材64と接着されるとともに、外周面が定着ベルト61の内周面と接着されている。それにより、定着ベルト61は、内部に回転軸97と、第1の弾性部材64と、第2の弾性部材65とが一体的な弾性体ロールとなって嵌入された構成を有し、回転軸97の回転に伴って回転駆動される。
この場合に、定着ベルト61の内部に嵌入される弾性体ロール(回転軸97と第1の弾性部材64と第2の弾性部材65)の外径(第2の弾性部材65の外表面での外径)が、定着ベルト61の原形(円筒形状)時の直径(例えば30mm)よりも僅かに大きくなるように構成することにより、第2の弾性部材65の外表面と定着ベルト61の内周面との接着性が高まる。例えば、外径29mmの第1の弾性部材64に層厚1mmの第2の弾性部材65を被覆した構成(弾性体ロールの外径31mm)として、原形時の直径30mmの定着ベルト61よりも第2の弾性部材65の外表面での外径を1mm程度大きく構成する。それにより、弾性体ロール側からの弾性力で弾性体ロールと定着ベルト61との接着性が高まる。
このような構成により、定着ベルト61は、後段で説明する接離機構によって加圧ロール62が定着ベルト61に圧接(押圧しながら接触)して配置されることにより、主として第1の弾性部材64および加圧ロール62双方の弾性力によって加圧ロール62との間にニップ部Nを形成する。一方、この接離機構によって加圧ロール62が定着ベルト61から離間して配置されることにより、定着ベルト61全体としての原型形状(円柱形状)が復元される。なお、第1の弾性部材64および第2の弾性部材65の機能については、後段(図8)で詳述する。
また図2に示すように、このような構成を有する定着ベルト61は、回転軸97の一方の端部側に駆動伝達ギヤ96が固定されるとともに、回転軸97は支持体69に回転自在に支持されている。そして、接離機構により定着ベルト61に加圧ロール62が圧接されている状態では、駆動伝達ギヤ96には駆動モータ90からの回転駆動力が伝達されず、定着ベルト61は加圧ロール62からの摩擦力によって従動回転する。一方、定着ベルト61から加圧ロール62が離間した状態では、駆動伝達ギヤ96に駆動モータ90からの回転駆動力が伝達され、定着ベルト61は自らが回転する。なお、定着ベルト61および加圧ロール62を駆動する機構については、後段(図6)で詳述する。
<加圧ロールの説明>
図3に示すように、加圧ロール62は、例えば発泡させたシリコーンゴム等からなる耐熱性弾性体層621と、例えば厚さ50μmのカーボン配合のPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による離型層622と、で構成されている。また、加圧ロール62は、直径が28mm、幅方向長が380mmに形成されている。そして、加圧ロール62は、定着ベルト61の回転軸97方向に沿って定着ベルト61と並行して配置され、次段で説明するように、接離機構により定着ベルト61に対して接離するように構成されている。
また図2(後段図6も参照)に示すように、加圧ロール62には、加圧ロール62の回転中心を貫通するように回転軸95が設けられている。そして、回転軸95の一方の端部側には、駆動伝達ギヤ94が固定されるとともに、回転軸95は、支持体69において定着ベルト61方向に関して予め定められた範囲内で移動自在に支持され、かつ回転自在に支持されている。それにより、加圧ロール62は、接離機構により定着ベルト61に圧接する位置に配置されると、駆動伝達ギヤ94を介して駆動源である駆動モータ90からの駆動力を受けて、自らが図3の矢印C方向に回転する。それにより、定着ベルト61は加圧ロール62に従動して回転する。その際には、加圧ロール62は定着ベルト61を押圧しながら定着ベルト61との接触位置にニップ部Nを形成し、このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱および圧力によって未定着トナー像を用紙Pに定着する。
<加圧ロールの接離機構の説明>
ここで、上記した加圧ロール62を定着ベルト61に対して接離させる接離手段の一例としての接離機構(以下、「リトラクト機構」)について説明する。
図2に示すように、本実施の形態の定着器60は、リトラクト機構として、支持体69に回転自在に支持される回転軸81と、予め定められた角度範囲内で回転軸81を変位させる変位モータ80と、回転軸81の両端部領域であって加圧ロール62の回転軸95に対向する位置に固定され、回転軸81の変位により揺動するカム82,83と、を備えている。さらに、加圧ロール62の回転軸95の両端部領域に接続され、加圧ロール62を定着ベルト61から離間する方向(矢印方向)に付勢するバネ84,85を備えている。
次の図5は、リトラクト機構が加圧ロール62を定着ベルト61に接離させる際の動作を説明する図である。まず、図5(a)に示すように、カム82,83(図5ではカム82のみを図示)の頂部F0が定着ベルト61の回転軸97方向を向くように、変位モータ80が回転軸81を変位させた状態では、カム82(カム83)の頂部F0が加圧ロール62の回転軸95をバネ84,85の付勢力に抗して定着ベルト61側(矢印方向)に押し込む。それにより、加圧ロール62は、定着ベルト61を介して第1の弾性部材64および第2の弾性部材65を押圧する位置に設定される。
続いて、図5(b)に示すように、カム82(カム83)の頂部F0が定着ベルト61の回転軸97方向とは角度θだけ傾くように、変位モータ80が回転軸81を変位させた状態では、加圧ロール62の回転軸95はバネ84,85(図2参照)の付勢力によりカム82(カム83)の側面F1に沿って、支持体69に設定された移動制限領域Wの範囲内で定着ベルト61側から離間する方向(図5(b)矢印方向)に移動する。それにより、加圧ロール62は、定着ベルト61から離間した位置に設定される。
このように、加圧ロール62は、リトラクト機構によって定着ベルト61に対して接離動作を行う。リトラクト機構により加圧ロール62に対する接離動作が行われるのは、定着器60での定着動作の開始時および終了時である。すなわち、定着動作の開始に合わせて加圧ロール62が定着ベルト61に圧接する(押圧しながら接触する)ように設定される。それにより、定着動作時には駆動モータ90(図2参照)からの回転駆動力を受けた加圧ロール62が定着ベルト61を従動回転させる。また、定着動作の前は、加圧ロール62は定着ベルト61から離間した状態が維持され、その状態で定着ベルト61を回転させてIHヒータ63により定着可能温度まで上昇させる動作(以下、「ウォームアップ動作」)が行われる。
<定着ベルトの駆動機構の説明>
次に、定着ベルト61および加圧ロール62を駆動する機構(以下、「駆動機構」)について説明する。
まず、上記図2に示すように、本実施の形態の定着器60は、駆動機構として、駆動源としての駆動モータ90と、駆動モータ90の回転軸91に固定された駆動伝達ギヤ92および駆動伝達ギヤ93と、加圧ロール62の回転軸95に固定された駆動伝達ギヤ94と、定着ベルト61の回転軸97に固定された駆動伝達ギヤ96と、を備えている。さらに、定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96と駆動モータ90側の駆動伝達ギヤ93とを結合する伝達ギヤ98を備えている。伝達ギヤ98は、トルクリミッタ100(次段図6参照)を介して回転軸99に支持されている。
引き続いて、定着器60の駆動機構において、駆動モータ90からの駆動力の伝達経路について説明する。上記したように、加圧ロール62がリトラクト機構によって定着ベルト61に対して接離動作することから、加圧ロール62が定着ベルト61に圧接された状態と離間された状態とで、駆動モータ90からの駆動力は、異なる経路を伝達される。
図6は、駆動モータ90から定着ベルト61および加圧ロール62への駆動力の伝達を説明する図である。図6(a)は、リトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61に圧接された状態での駆動力の伝達を示し、(b)は、加圧ロール62が定着ベルト61から離間された状態での駆動力の伝達を示している。
図6(a)に示すように、加圧ロール62が定着ベルト61(図5参照)に圧接された状態では、駆動モータ90の回転軸91に固定された駆動伝達ギヤ92は、加圧ロール62側の駆動伝達ギヤ94と結合する。また、駆動モータ90の回転軸91に固定された駆動伝達ギヤ93は、定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96と結合する伝達ギヤ98と結合する。
その場合には、駆動伝達ギヤ92と駆動伝達ギヤ94との結合により、駆動モータ90からの回転駆動力が駆動伝達ギヤ92および駆動伝達ギヤ94を介して加圧ロール62側に伝達され、加圧ロール62が回転駆動される。そして、加圧ロール62は、定着ベルト61を従動回転させる。
一方、駆動伝達ギヤ93と伝達ギヤ98との結合により、駆動モータ90からの回転駆動力は、駆動伝達ギヤ93を介して伝達ギヤ98にも伝達される。ところが、この場合には、伝達ギヤ98が駆動伝達ギヤ96を介して回転駆動力を伝達しようとする定着ベルト61は、加圧ロール62によって従動回転している。さらには、駆動モータ90側の駆動伝達ギヤ92と加圧ロール62側の駆動伝達ギヤ94との間に設定されたギヤ比は、駆動モータ90側の駆動伝達ギヤ93と伝達ギヤ98と定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96との間に設定されたギヤ比よりも、定着ベルト61を僅かながら(例えば、1〜3%程度)速く回転させるように構成されている。そのため、この場合には、伝達ギヤ98が回転駆動力を伝達しようとする定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96は、伝達ギヤ98よりも速い回転速度で回転している。それにより、伝達ギヤ98は、回転軸99との間に配置されたトルクリミッタ100により空回転し、駆動モータ90側の駆動伝達ギヤ93から定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96へは回転駆動力が伝達されない。
このように、図6(a)に示す加圧ロール62が定着ベルト61に圧接された状態では、駆動モータ90からの回転駆動力は、加圧ロール62にのみ伝達される。そして、それにより、定着ベルト61は加圧ロール62によって従動回転するので、定着ベルト61の回転速度は、加圧ロール62のみによって設定されることとなる。そのため、定着ベルト61の回転速度は安定する。
一方、図6(b)に示すように、加圧ロール62が定着ベルト61から離間された状態では、駆動モータ90側の駆動伝達ギヤ92と、加圧ロール62側の駆動伝達ギヤ94との結合状態が解除される。そのため、駆動モータ90からの回転駆動力が加圧ロール62側に伝達されず、定着ベルト61は、加圧ロール62からの回転力を受けない。そのため、この場合には、伝達ギヤ98は、駆動モータ90側の駆動伝達ギヤ93から定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96へ回転駆動力を伝達する。それにより、駆動モータ90からの回転駆動力が、定着ベルト61側の駆動伝達ギヤ96から回転軸97に伝達され、さらには回転軸97に接合された第1の弾性部材64および第2の弾性部材65を介して定着ベルト61に伝達されて、定着ベルト61は自らが直接的に回転される。
このように、本実施の形態の定着器60では、定着動作を開始する前であって加圧ロール62がリトラクト機構によって定着ベルト61に圧接されていない状態に設定されている場合には、駆動モータ90からの回転駆動力により、定着ベルト61は直接的に回転駆動される。
一方、定着動作が開始され加圧ロール62がリトラクト機構によって定着ベルト61に圧接された状態においては、定着ベルト61は、駆動モータ90からの回転駆動力によって回転する加圧ロール62に従動して間接的に回転する。
<IHヒータの説明>
次に、定着ベルト61の導電発熱層612に交流磁界を作用させて電磁誘導加熱するIHヒータ63について説明する。
図7は、本実施の形態のIHヒータ63の構成を説明する断面図である。図7に示すように、IHヒータ63は、例えば耐熱性樹脂等の非磁性体から構成される支持体631と、交流磁界を生成する励磁コイル632と、励磁コイル632を支持体631上に固定する例えばシリコーンゴム等の弾性体で構成された弾性支持部材633と、定着ベルト61の幅方向に沿って複数配置され、励磁コイル632にて生成された交流磁界の磁路を形成する磁心634と、を備えている。またIHヒータ63は、定着ベルト61の幅方向に沿って複数配置され、励磁コイル632にて生成された交流磁界を支持体631の長手方向に均すための調整用磁心639と、磁心634を上部から覆うように保持する磁心保持部材637と、磁心保持部材637を介して磁心634を支持体631側に加圧する例えばシリコーンゴム等の弾性体で構成された加圧部材636と、磁界を遮蔽して外部への漏洩を抑制するシールド635と、励磁コイル632に交流電流を供給する励磁回路638と、を備えている。
支持体631は、例えば、耐熱ガラス、ポリカーボネート、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の耐熱性樹脂、またはこれらにガラス繊維を混合した耐熱性樹脂等の耐熱性のある非磁性材料で構成されている。そして、断面が定着ベルト61の表面形状に沿って湾曲した形状で形成され、励磁コイル632を支持する支持面631aが定着ベルト61表面と予め定めた間隙(例えば、0.5〜2mm)を保つように形成され設定されている。
励磁コイル632は、相互に絶縁された例えば直径0.17mmの銅線材を例えば90本束ねたリッツ線が長円形状や楕円形状、長方形状等の中空きの閉ループ状に巻かれて構成されている。そして、励磁コイル632に励磁回路638から予め定めた周波数の交流電流が供給されることにより、励磁コイル632の周囲には、閉ループ状に巻かれたリッツ線を中心とする交流磁界が生成される。励磁回路638から励磁コイル632に供給される交流電流の周波数は、一般的な汎用電源により生成される20k〜100kHzが用いられる。
弾性支持部材633は、例えばシリコーンゴム等やフッ素ゴム等の弾性体で構成されたシート状部材である。弾性支持部材633は、励磁コイル632が支持体631の支持面631aに密着して固定されるように、励磁コイル632を支持体631に対して押圧するように設定されている。
磁心634は、例えば焼成フェライト、フェライト樹脂、パーマロイ、感温磁性合金等の高透磁率の酸化物や合金材質で構成される円弧形状の強磁性体が用いられる。磁心634は、励磁コイル632にて生成された交流磁界による磁力線(磁束)を内部に誘導し、磁心634から定着ベルト61を横切って磁心634に戻るという磁力線の通路(閉磁路)を形成する。それにより、励磁コイル632にて生成された交流磁界の磁力線Hを定着ベルト61の磁心634と対向する領域に集中させる。
磁心保持部材637の各々は、SUSや樹脂等の非磁性体で形成され、磁心634の一部または全部を覆うようにして磁心634各々を保持する。
調整用磁心639は、例えば焼成フェライト、フェライト樹脂等の高透磁率材質で構成される直方体形状(ブロック形状)の強磁性体が用いられる。そして、調整用磁心639は、磁心634により形成される交流磁界の支持体631長手方向(=定着ベルト61の幅方向)に生じる強弱を均すことにより、定着ベルト61の幅方向の温度むら(温度のばらつき、温度リップル)を低減している。
このように、IHヒータ63は、定着ベルト61の厚さ方向に横切る磁力線Hを生成して、定着ベルト61の導電発熱層612に単位面積当たりの磁力線Hの数(磁束密度)の変化量に比例した渦電流Iを発生させる。それにより、導電発熱層612の固有抵抗値Rと渦電流Iの二乗の積であるジュール熱W(W=IR)を導電発熱層612に発生させて、定着ベルト61を加熱する。
<第1の弾性部材および第2の弾性部材の機能の説明>
次に、定着ベルト61の内部に配置された第1の弾性部材64および第2の弾性部材65の機能について説明する。
上記したように、本実施の形態の定着器60は、加圧ロール62を定着ベルト61に対して接離させるリトラクト機構を備えている。そして、定着動作を開始する前に定着ベルト61をIHヒータ63により定着可能温度まで上昇させる動作(ウォームアップ動作)を行う際には、リトラクト機構によって加圧ロール62を定着ベルト61から離間させた位置に設定しておく。それにより、熱容量の小さな定着ベルト61から加圧ロール62に熱の流出が生し難い状態を設定することで定着ベルト61を効率的に加熱し、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させる時間(以下、「ウォームアップ時間」)を低減している。なお、ウォームアップ動作中は、定着ベルト61は、上記した駆動機構により駆動モータ90からの回転駆動力によって直接、回転駆動される。
一方、ウォームアップ動作によって定着ベルト61が定着可能温度近傍であって定着可能温度よりも低い予め定められた温度に到達した時点にて、加圧ロール62はリトラクト機構によって定着ベルト61に圧接される。それにより、定着ベルト61は、上記した駆動機構によって駆動モータ90からの回転駆動力によって回転する加圧ロール62に従動して回転するため、定着ベルト61から加圧ロール62に熱が流出する。しかし、この状態では、定着ベルト61は定着可能温度近傍まで到達している。そのため、定着ベルト61は、加圧ロール62に熱を伝熱しながらIHヒータ63から電磁誘導加熱により定着可能温度に向けた加熱が継続して行われて、最終的に定着可能温度に到達する。そして、定着ベルト61が定着可能温度に到達することにより、ニップ部Nに用紙P搬送されて定着動作が開始される。
ところで、上記したように、本実施の形態の定着器60では、定着ベルト61の内部に、定着ベルト61の全幅に亘って第1の弾性部材64および第2の弾性部材65を配置している。そして、定着ベルト61は、定着動作中はリトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61に圧接して配置されることにより、主として第1の弾性部材64および加圧ロール62双方の弾性力によって定着ベルト61と加圧ロール62との間でニップ部Nを形成する。一方、ウォームアップ動作中はリトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61から離間して配置されることにより、定着ベルト61全体(特に、ニップ部Nでの第2の弾性部材65)の原型形状が復元して、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65が介在した構成が形成される。
次の図8は、ニップ部N近傍領域での定着ベルト61の状態を示す図である。図8(a)は、加圧ロール62が定着ベルト61に圧接された場合を示し、(b)は、加圧ロール62が定着ベルト61から離間した場合を示している。
図8(a)に示すように、定着動作中においては、リトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61に圧接して配置される。その際に、第2の弾性部材65は、ニップ部Nでのニップ圧に対して第1の弾性部材64よりも弾性変形率が大きく構成されている。すなわち、第2の弾性部材65は、層厚が第1の弾性部材64の外径(29mm)に対して無視できる程度に薄層(0.5〜1mm)に形成され、さらにゴム硬度が第1の弾性部材64よりも低い材質で構成されている。それにより、第2の弾性部材65はニップ圧によってその弾性が殆ど消失する程度に圧縮され、加圧ロール62からの押圧力を第1の弾性部材64の弾性力が受けることとなる。そのため、第2の弾性部材65はニップ部Nの形成に殆ど影響を与えず、ニップ部Nは、主として、弾性変形しながら定着ベルト61を押圧する加圧ロール62と、加圧ロール62からの押圧力によって弾性変形する第1の弾性部材64とによって、予め定められたニップ圧を持って形成される。
このように、第2の弾性部材65がニップ部Nでのニップ圧に対して第1の弾性部材64よりも弾性変形率が大きく構成されることで、加圧ロール62が定着ベルト61に圧接して配置された際には、加圧ロール62からの押圧力の殆どを第1の弾性部材64の弾性力が受け、第2の弾性部材65はニップ部Nの形成に殆ど影響を与えない。そのため、ニップ部Nのニップ圧は、弾性変形する加圧ロール62と弾性変形する第1の弾性部材64との双方によって予め定められた圧力に安定的に設定される。
一方、図8(b)に示すように、ウォームアップ動作中においては、リトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61から離間して配置される。その際には、定着ベルト61全体の原型形状(円柱形状)が復元し、第2の弾性部材65も定着ベルト61の全周に亘って層厚0.5〜1mmのスポンジ層を形成する。それにより、ウォームアップ動作中には、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65が介在する。
上記したように、ウォームアップ動作中は、リトラクト機構によって加圧ロール62を定着ベルト61から離間させることにより、定着ベルト61の外側において、定着ベルト61から加圧ロール62に熱の流出が生じない状態を設定している。さらに、本実施の形態では、定着ベルト61の内側においても、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65を介在させることにより、定着ベルト61から第1の弾性部材64に熱の流出が生じない状態を設定している。それによって、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させるウォームアップ時間をさらに低減する構成を実現している。
この場合に、第2の弾性部材65を例えばシリコーンゴムを発泡させた弾性体(スポンジ層)で構成することにより、第2の弾性部材65の熱伝導度を第1の弾性部材64よりも低く構成している。それにより、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65を介在させた構成は、第1の弾性部材64と定着ベルト61とが直接的に接触する構成よりも、定着ベルト61から第1の弾性部材64への熱の流出を抑制する作用を高める。
<画像形成処理に関する動作制御の説明>
続いて、画像形成動作の流れについて説明しておく。
図9は、主制御部31が行う画像形成処理の内容の一例を説明するフローチャートである。
図9に示したように、主制御部31は、画像読取部33やUI部35や通信部32からの信号等に基づいて、画像読取部33に原稿が置かれるなどのユーザによる画像形成指示前に行われる操作(以下、「ユーザによる操作」)を監視する(ステップ101)。そして、主制御部31は、ユーザによる操作を認識した場合には(ステップ101でYes)、定着器60に対し、駆動モータ90(上記図2参照)をオンして、リトラクト機構により加圧ロール62が定着ベルト61に圧接されていない状態にて定着ベルト61を回転させるように指示する(ステップ102)。さらにその後、主制御部31は、ウォーミングアップ動作の実行を指示する(ステップ103)。
この段階では、加圧ロール62が定着ベルト61から離間しているので、定着ベルト61の外側において、定着ベルト61から加圧ロール62に熱の流出が生じない状態となり、さらに、定着ベルト61の内側においても、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65が介在するので、定着ベルト61から第1の弾性部材64に熱の流出が生じない状態となる。それによって、熱容量の小さい定着ベルト61からの熱の流出が抑制され、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させるウォームアップ時間が低減される。またこの場合には、定着ベルト61は、駆動モータ90からの回転駆動力によって自らが回転する。
一方、ユーザによる操作を認識しない場合には(ステップ101でNo)、主制御部31は、ユーザによる操作の監視を継続する(ステップ101)。
そして、主制御部31は、ウォームアップ動作によって定着ベルト61が定着可能温度近傍であって定着可能温度よりも低い予め定められた温度に到達すると(ステップ104でYes)、リトラクト機構によって加圧ロール62を定着ベルト61に圧接させる(ステップ105)。そして、加圧ロール62が圧接された定着ベルト61が定着可能温度に到達すると(ステップ106でYes)、主制御部31は、画像形成部10に対してトナー像形成動作の開始を指示する(ステップ107)。
この段階では、定着ベルト61に加圧ロール62が圧接して配置されるので、主として第1の弾性部材64および加圧ロール62の弾性力によって定着ベルト61と加圧ロール62との間で予め定められたニップ圧のニップ部Nが形成される。また、加圧ロール62は、定着ベルト61を従動回転させる。
そして、主制御部31は、一連の画像形成処理の完了を認識すると(ステップ108)、再度、ステップ101に戻って、ユーザによる操作を監視する。
上記したように、本実施の形態の定着器60は、定着ベルト61の全幅に亘って定着ベルト61の内部に回転軸97と、第1の弾性部材64と、ニップ部Nでのニップ圧に対して第1の弾性部材64よりも弾性変形率が大きく構成された第2の弾性部材65とが一体的な弾性体ロールとなって嵌入された定着ベルト61を有している。さらには、本実施の形態の定着器60は、加圧ロール62を定着ベルト61に接離させるリトラクト機構を備え、ウォーミングアップ動作にて定着可能温度近傍であって定着可能温度よりも低い予め定められた温度に到達するまで、加圧ロール62を定着ベルト61から離間させておく。
それにより、ウォームアップ動作中は、定着ベルト61の外側において、定着ベルト61から加圧ロール62に熱の流出が生じ難い状態を設定している。さらに、定着ベルト61の内側においても、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65を介在させることにより、定着ベルト61から第1の弾性部材64に熱の流出が生じない状態を設定している。それによって、熱容量の小さい定着ベルト61から外部への熱の流出を抑制し、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させるウォームアップ時間を従来よりもさらに低減している。
なお、本実施の形態では、第1の弾性部材64と定着ベルト61との間に、内周面が第1の弾性部材64の外周面と接着されるとともに、外周面が定着ベルト61の内周面と接着される第2の弾性部材65を配置した。その場合に、第1の弾性部材64と定着ベルト61とをより確実に接続するために、定着ベルト61の幅方向における画像形成装置1にて使用される最大サイズの用紙P幅の外側(両端部方向側)の領域(非画像領域)において第1の弾性部材64の外周面に点状または線状の部分的な凸部を設けて、第1の弾性部材64の凸部と定着ベルト61とを直接、接着させるように構成してもよい。
[実施の形態2]
実施の形態1の定着器60では、定着ベルト61の全幅に亘って、定着ベルト61の内部に第1の弾性部材64および第2の弾性部材65を配置した構成を説明した。本実施の形態では、第2の弾性部材65を定着ベルト61の幅方向における両端部領域に配置した構成を説明する。なお、実施の形態1と同様な構成については同様な符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図10は、定着ベルト61の内部に配置された第1の弾性部材64および第2の弾性部材65の構成を説明する断面図である。図10(a)は定着ベルト61内部の全体断面図であり、(b)は定着ベルト61に加圧ロール62が圧接して配置された状態の定着ベルト61内部の一方の端部領域の断面図であり、(c)は第1の弾性部材64の両端部領域に形成された切り欠き部を説明する定着ベルト61内部の一方の端部領域の断面図である。
まず、図10(a)に示すように、本実施の形態の定着器60では、定着ベルト61の幅方向における両端部領域に、例えば幅10〜15mmに亘って第2の弾性部材65を配置している。また第2の弾性部材65は、内周面が第1の弾性部材64の外周面と接着されるとともに、外周面が定着ベルト61の内周面と接着されている。そして、第2の弾性部材65が配置された両端部領域以外の領域では、両端部領域の第2の弾性部材65によって定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に空隙部gapを形成している。この空隙部gapが形成される領域の幅長は、画像形成装置1にて使用される最大サイズの用紙P幅を含むように設定されている。
このように、定着ベルト61の幅方向における両端部領域にのみ第2の弾性部材65を配置することで、リトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61から離間して配置された状態では、両端部領域以外の領域において定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に空隙部gapが介在する。それにより、実施の形態1の構成と同様に、定着ベルト61の内側においても、定着ベルト61から第1の弾性部材64に熱の流出が生じ難い状態を設定している。
また、加圧ロール62が定着ベルト61から離間して配置された状態において、上記した駆動機構により、定着ベルト61の幅方向の両端部領域に配置した第2の弾性部材65を介して定着ベルト61が回転する。
そして、リトラクト機構によって加圧ロール62が定着ベルト61に圧接されると、図10(b)に示すように、第1の弾性部材64は定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧力を受けながら、定着ベルト61と加圧ロール62との間にニップ部Nを形成する。
本実施の形態の構成では、定着ベルト61の幅方向における両端部領域にのみ第2の弾性部材65を配置している。そこで、図10(c)に示すように、加圧ロール62が定着ベルト61に圧接された際に、第2の弾性部材65が配置された定着ベルト61の両端部領域と、それ以外の第2の弾性部材65が配置されていない領域との間で段差が生じないように、第1の弾性部材64の第2の弾性部材65が配置される領域に、凹部の一例である切り欠き部64aを形成している。それにより、加圧ロール62が定着ベルト61に圧接された際に、第2の弾性部材65が切り欠き部64a内で圧縮されるように構成して、上記の段差が生じ難いように構成している。これによって、ニップ部Nの圧力(ニップ圧)に幅方向の不均一が生じるのを抑制している。
なお、本実施の形態では、第2の弾性部材65を定着ベルト61の幅方向における両端部領域に配置したが、定着ベルト61の幅方向中央を中心して、その両側の位置(例えば、幅方向中央を中心した対称となる位置)に第2の弾性部材65を配置する構成を用いてもよい。それによっても、幅方向における両端部領域に配置した場合と同様に、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に空隙部gapを形成する。
以上説明したように、上記した実施の形態に係る定着器60は、定着ベルト61の全幅または一部の内側に、回転軸97と、第1の弾性部材64と、ニップ部Nでのニップ圧に対して第1の弾性部材64よりも弾性変形率が大きく構成された第2の弾性部材65とが一体的な弾性体ロールとなって嵌入された定着ベルト61を有している。さらには、本実施の形態の定着器60は、加圧ロール62を定着ベルト61に接離させるリトラクト機構を備え、ウォーミングアップ動作にて定着可能温度近傍であって定着可能温度よりも低い予め定められた温度に到達するまで、加圧ロール62を定着ベルト61から離間させておく。
それにより、ウォームアップ動作中は、定着ベルト61の外側において、定着ベルト61から加圧ロール62に熱の流出が生じない状態を設定している。さらに、定着ベルト61の内側においても、定着ベルト61と第1の弾性部材64との間に第2の弾性部材65を介在させることにより、定着ベルト61から第1の弾性部材64に熱の流出が生じ難い状態を設定している。それによって、熱容量の小さい定着ベルト61からの熱の流出を抑制し、定着ベルト61を定着可能温度まで上昇させるウォームアップ時間を従来よりもさらに低減している。
1…画像形成装置、60…定着器(定着装置)、61…定着ベルト、62…加圧ロール、63…IHヒータ、64…第1の弾性部材、65…第2の弾性部材

Claims (7)

  1. 電磁誘導により発熱する発熱層を有し、当該発熱層が電磁誘導加熱されることで記録材にトナーを定着する定着部材と、
    前記定着部材に対して接離自在に構成され、押圧しながら当該定着部材に接触することにより、当該定着部材との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の内部に配置され、前記加圧部材からの押圧力により弾性変形して前記ニップ部を形成する第1の弾性部材と、
    前記第1の弾性部材の外周面と前記定着部材の内周面との間に当該第1の弾性部材および当該定着部材の双方に固定して配置され、前記ニップ部での弾性変形率が当該第1の弾性部材よりも大きく構成された第2の弾性部材と
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記加圧部材を前記定着部材に接離させる接離手段をさらに備え、
    前記接離手段は、前記定着部材が予め定められた温度に加熱されるまで前記加圧部材を当該定着部材から離間した位置に設定し、当該定着部材が当該予め定めた温度に加熱されることにより、当該加圧部材を当該定着部材に接触する位置に設定することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記第2の弾性部材は、前記第1の弾性部材よりも熱伝導度が低く構成されたことを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 前記第2の弾性部材は、前記定着部材の幅方向の中心に対して当該定着部材の幅方向の両側に各々配置されたことを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  5. 前記第1の弾性部材は、前記第2の弾性部材が配置される領域が凹部で形成されたことを特徴とする請求項4記載の定着装置。
  6. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像形成手段によって形成された前記トナー像を記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写された前記トナー像を当該記録材に定着する定着手段とを有し、
    前記定着手段は、
    電磁誘導により発熱する発熱層を有し、当該発熱層が電磁誘導加熱されることで前記記録材に前記トナー像を定着する定着部材と、
    前記定着部材に対して接離自在に構成され、押圧しながら当該定着部材に接触することにより、当該定着部材との間に前記記録材が通過するニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の内部に配置され、前記加圧部材からの押圧力により弾性変形して前記ニップ部を形成する第1の弾性部材と、
    前記第1の弾性部材の外周面と前記定着部材の内周面との間に当該第1の弾性部材および当該定着部材の双方に固定して配置され、前記ニップ部での弾性変形率が当該第1の弾性部材よりも大きく構成された第2の弾性部材と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記定着手段は前記加圧部材を前記定着部材に接離させる接離手段をさらに備え、
    前記定着手段の前記接離手段は、前記定着部材が予め定められた温度に加熱されるまで前記加圧部材を当該定着部材から離間した位置に設定し、当該定着部材が当該予め定めた温度に加熱されることにより、当該加圧部材を当該定着部材に接触する位置に設定することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
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