JP2011116273A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 摩耗初期から一定量の摩耗後までより安定した制動性能を発揮できるタイヤを提供する。
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向TCに延びるリブ状の陸部20を備え、陸部20に隣接し、タイヤ周方向TCに延びる周方向溝30が形成される。陸部20のトレッド踏面10は、空気入りタイヤ1に正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成する。周方向溝30は、トレッド幅方向TWに延びる浅溝部40と、タイヤ周方向において浅溝部40に隣接し、トレッド幅方向に延びる深溝部50とを含む。深溝部50は、浅溝部40の溝底40cを上端として、浅溝部40よりもタイヤ径方向TR内側に凹んでいる。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ周方向に延びるリブ状の陸部を備え、当該陸部に隣接し、タイヤ周方向に延びる周方向溝が形成されたタイヤに関する。
従来、乗用自動車などに装着されるタイヤでは、制動性能を向上するため、タイヤ周方向に延びるリブ状の陸部に、トレッド幅方向に延びる横溝を形成するトレッドパターンが広く採用されている。例えば、リブ状の陸部にトレッド幅方向に延び、陸部を分断する多数の補助横溝が形成されたタイヤが知られている(例えば、特許文献1)。
このようなタイヤによれば、多数の補助横溝によっていわゆるエッジ成分が増大するため、制動性能が向上する。
特開2004−66922号公報(第4頁、第1図)
しかしながら、上述したようなトレッドパターンが採用されたタイヤには、次のような問題があった。すなわち、補助横溝によってリブ状の陸部が複数のブロックに分断されるが、タイヤの摩耗初期においては、ブロック高さが高く、補助横溝の深さが深い。このため、陸部のブロック剛性(せん断剛性)が低く、タイヤ装着車両の制動時にブロックの補助横溝側の端部がめくれるように変形し、制動性能が低下する問題があった。
そこで、本発明は、摩耗初期から一定量の摩耗後までより安定した制動性能を発揮できるタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ周方向(タイヤ周方向TC)に延びるリブ状の陸部(陸部20)を備え、前記陸部に隣接し、タイヤ周方向に延びる周方向溝(周方向溝30)が形成されたタイヤ(例えば、空気入りタイヤ1)であって、前記陸部の踏面(トレッド踏面10)は、前記タイヤに正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成し、前記周方向溝は、互いに隣接する前記陸部の間に形成される第1溝部(浅溝部40)と、タイヤ周方向において前記第1溝部に隣接し、互いに隣接する前記陸部の間に形成される第2溝部(深溝部50)とを含み、前記第2溝部は、前記第1溝部の溝底(溝底40c)を上端として、前記第1溝部よりもタイヤ径方向(タイヤ径方向TR)内側に凹んでいることを要旨とする。
かかる特徴によれば、陸部の踏面は、タイヤに正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成する。これによれば、陸部の踏面は、路面と接地した状態において空隙を形成する場合と比較して、陸部のブロック剛性(せん断剛性)を確保できる。このため、タイヤの摩耗初期において、タイヤ装着車両の制動時における陸部の変形を抑制し、制動性能を向上できる。
また、第2溝部は、第1溝部の溝底を上端として、第1溝部よりもタイヤ径方向内側に凹んでいる。これによれば、摩耗初期から一定量の摩耗後において、陸部の高さが低くなり、陸部のブロック剛性を確保できる。このため、陸部のブロック剛性が低いことによる陸部の変形が抑制されることに伴い、第1溝部及び第2溝部によってエッジ成分が増大し、制動性能を向上できる。
このように、陸部の踏面が平滑面を形成するとともに、第2溝部が第1溝部よりもタイヤ径方向内側に凹んでいることによって、摩耗初期から一定量の摩耗後までより安定した制動性能を発揮できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記第1溝部と前記第2溝部とのうち、少なくとも前記第1溝部の側壁(側壁40a)は、トレッド幅方向(トレッド幅方向TW)及びタイヤ径方向に沿った断面視において、前記陸部の前記周方向溝側端を通り、タイヤ赤道線と平行な直線(直線PL)との距離(距離CP)が前記第1溝部の最深部(最深部40b)に向かうに連れて長くなるように傾斜していることを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記第1溝部の側壁の形状は、前記断面視において、タイヤ径方向内側に凹む半月状であることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記陸部の踏面は、溝及び凹部が形成されることなくタイヤ周方向に延在することを要旨とする。
本発明の特徴によれば、摩耗初期から一定量の摩耗後までより安定した制動性能を発揮できるタイヤを提供することができる。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の一部を示す展開図である。 図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の一部を示す斜視図である。 図3(a)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の一部を示すトレッド幅方向断面図(図1のA−A断面図)である。図3(b)は、図3(a)の周方向溝31のみを示す拡大模式図である。 図4は、浅溝部40及び深溝部50を示す拡大模式図である。 図5は、変更例1に係る空気入りタイヤ1Aのトレッド踏面10Aの一部を示す展開図である。 図6は、変更例1に係る空気入りタイヤ1Aのトレッド踏面10Aの一部を示す斜視図である。 図7は、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド踏面10Bの一部を示す展開図である。 図8は、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド踏面10Bの一部を示す斜視図である。 図9は、変更例3に係る空気入りタイヤ1Cのトレッド踏面10Cの一部を示す展開図である。 図10は、変更例3に係る空気入りタイヤ1Cのトレッド踏面10Cの一部を示す斜視図である。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)空気入りタイヤの全体構成、(2)周方向溝の詳細構成、(3)変更例、(4)比較評価、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤの全体構成
まず、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の一部を示す展開図である。なお、空気入りタイヤ1には、空気ではなく、窒素ガスなどの不活性ガスを充填されてもよい。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向TCに延びるリブ状の陸部20を備える。陸部20のトレッド踏面10には、当該陸部20に隣接し、タイヤ周方向TCに延びる周方向溝30が形成される。
陸部20のトレッド踏面10は、空気入りタイヤ1に正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成する。本実施形態では、陸部20のトレッド踏面10は、溝及び凹部が形成されることなくタイヤ周方向に延在する。
陸部20は、図1の左側から右側にかけて、陸部21と、陸部22と、陸部23と、陸部24とによって構成される。一方、周方向溝30は、図1の左側から右側にかけて、周方向溝31と、周方向溝32と、周方向溝33とによって構成される。
この周方向溝30のうちの周方向溝31及び周方向溝33は、浅溝部40(第1溝部)と、深溝部50(第2溝部)とを含む。
(2)周方向溝の詳細構成
次に、上述した周方向溝31及び周方向溝33の詳細構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の一部を示す斜視図である。図3(a)は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の一部を示すトレッド幅方向断面図(図1のA−A断面図)である。図3(b)は、図3(a)の周方向溝31のみを示す拡大模式図である。図4は、浅溝部40及び深溝部50を示す拡大模式図である。なお、トレッド幅方向断面図は、トレッド幅方向TW及びタイヤ径方向TRに沿った断面視を示す。
以下において、周方向溝31の構成及び周方向溝33の構成は、同一であるため、周方向溝31の構成を主として説明する。なお、図3及び図4では、周方向溝31のみを示している。
図1〜図4に示すように、浅溝部40は、互いに隣接する陸部21及び陸部22の間に形成される。浅溝部40の側壁40aの形状は、トレッド幅方向断面において、タイヤ径方向TR内側に凹む半月状である(図2及び図3参照)。
図3(b)に示すように、浅溝部40と深溝部50とのうち、少なくとも浅溝部40の側壁40aは、トレッド幅方向断面において、陸部20の周方向溝30側端を通り、タイヤ赤道線CLと平行な直線PLとの距離CPが浅溝部40の最深部40bに向かうに連れて長くなるように傾斜している。浅溝部40は、内側浅溝41と、外側浅溝42とによって構成される(図1〜図3参照)。
内側浅溝41は、周方向溝31及び周方向溝33のトレッド幅方向TWを通る溝内中心線DCLよりもタイヤ赤道線CL側に位置する。外側浅溝42は、内側浅溝41と連なるとともに、溝内中心線DCLよりもトレッド幅方向TW外側に位置する。
内側浅溝41及び外側浅溝42は、タイヤ周方向TCに対して逆向きになるように、それぞれ湾曲している。具体的には、図4に示すように、内側浅溝41が湾曲することによって突出する外凸部41a、及び外側浅溝42が湾曲することによって突出する外凸部42aは、それぞれ溝内中心線DCL側に位置している。つまり、内側浅溝41と外側浅溝42とは、溝内中心線DCL上に位置する浅溝部40の中心点P1を基準として、点対称に設けられる。また、内側浅溝41における陸部22側の端部41pと、外側浅溝42における陸部21の端部42pとは、タイヤ周方向TCにずれて配置されている。
深溝部50は、タイヤ周方向TCにおいて浅溝部40に隣接し、トレッド幅方向TWに延びる。具体的には、深溝部50は、トレッド踏面視においてトレッド幅方向TWに沿って湾曲するように延びる。深溝部50は、浅溝部40の溝底40cを上端として、浅溝部40よりもタイヤ径方向TR内側に凹んでいる。
深溝部50は、トレッド幅方向断面において、浅溝部40よりも矩形状である。具体的には、深溝部50の側壁50aの形状は、トレッド幅方向断面おいて、タイヤ径方向TRに沿った直線状である。深溝部50の溝底50bの形状は、トレッド幅方向断面において、トレッド幅方向TWに沿った直線状である。側壁50aと溝底50bとの境目は、トレッド幅方向断面において、曲線状に連なる。深溝部50は、内側深溝51と、外側深溝52とによって構成される(図1〜図4参照)。
内側深溝51は、溝内中心線DCLよりもタイヤ赤道線CL側に位置する。外側深溝52は、内側深溝51と連なるとともに、溝内中心線DCLよりもトレッド幅方向TW外側に位置する。
内側深溝51及び外側深溝52は、タイヤ周方向TCに対して逆向きになるように、それぞれ湾曲している。具体的には、図4に示すように、内側深溝51が湾曲することによって突出する外凸部51a、及び外側深溝52が湾曲することによって突出する外凸部52aは、それぞれ溝内中心線DCL側に位置している。つまり、内側深溝51と外側深溝52とは、溝内中心線DCL上に位置する深溝部50の中心点P2を基準として、点対称に設けられる。また、内側深溝51における陸部22側の端部51pと、外側深溝52における陸部21の端部52pとは、タイヤ周方向TCにずれて配置されている。
(3)変更例
次に、上述した実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10の変更例について、図面を参照しながら説明する。なお、上述した実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド踏面10と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(3−1)変更例1
まず、変更例1に係る空気入りタイヤ1Aのトレッド踏面10Aの構成について、図面を参照しながら説明する。図5は、変更例1に係る空気入りタイヤ1Aのトレッド踏面10Aの一部を示す展開図である。図6は、変更例1に係る空気入りタイヤ1Aのトレッド踏面10Aの一部を示す斜視図である。
上述した実施形態では、陸部20には、溝及び凹部が形成されていない。これに対して変更例1では、図5及び図6に示すように、陸部20には、複数の補助横溝60が設けられる。
具体的には、陸部21及び陸部24には、タイヤ周方向TCに向かって所定間隔を置きに複数の補助横溝61及び複数の補助横溝64が形成される。補助横溝61及び補助横溝64のそれぞれは、トレッド踏面視においてトレッド幅方向TWに沿って湾曲するように延び、周方向溝31または周方向溝33に開口する。補助横溝61及び補助横溝64のそれぞれは、周方向溝31、周方向溝32及び周方向溝33のトレッド幅方向TWに沿ったそれぞれの幅よりも細い幅を有する。
陸部22及び陸部23には、タイヤ周方向TCに向かって所定間隔を置きに複数の補助横溝62及び複数の補助横溝63が形成される。補助横溝62及び補助横溝63のそれぞれは、補助横溝61に沿った延長線または補助横溝64に沿った延長線上に設けられる。補助横溝62及び補助横溝63のトレッド幅方向TW外側に位置する一端は、周方向溝31または周方向溝33に開口する。一方、補助横溝62及び補助横溝63のタイヤ赤道線CL側に位置する他端は、陸部22または陸部23内で終端する。なお、補助横溝62及び補助横溝63のそれぞれは、補助横溝61及び補助横溝64の幅と同等の幅を有する。
このような陸部20のトレッド踏面10Aは、空気入りタイヤ1に正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成する。つまり、上述した補助横溝60に区画された陸部20は、路面と接地した状態において、補助横溝60(空隙)が閉鎖するように、タイヤ周方向TCに隣接するもの同士が接触することによって平滑面を形成する。
(3−2)変更例2
次に、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド踏面10Bの構成について、図面を参照しながら説明する。図7は、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド踏面10Bの一部を示す展開図である。図8は、変更例2に係る空気入りタイヤ1Bのトレッド踏面10Bの一部を示す斜視図である。
上述した実施形態では、浅溝部40及び深溝部50は、2本の周方向溝(周方向溝31及び周方向溝33)に設けられる。これに対して、変更例2では、図7及び図8に示すように、浅溝部40及び深溝部50は、1本の周方向溝に設けられる。
具体的には、浅溝部40及び深溝部50は、最もタイヤ赤道線CLに対して最も左側に位置する周方向溝31のみに設けられる。変更例2では、周方向溝30は、4本の周方向溝によって構成される。すなわち、周方向溝30は、周方向溝31、周方向溝32、周方向溝33及び周方向溝34によって構成されている。
なお、周方向溝30の本数や補助横溝60の構成(形状や本数など)については、実施形態で説明したものに限定されず、目的に応じて適宜選択できる。
また、浅溝部40及び深溝部50は、必ずしもタイヤ赤道線CLに対して最も左側に位置する周方向溝31のみに設けられる必要はなく、例えば、タイヤ赤道線CL付近に位置する周方向溝32や周方向溝33のみに設けられていてもよく、タイヤ赤道線CLに対して最も右側に位置する周方向溝34のみに設けられていてもよい。
(3−3)変更例3
次に、変更例3に係る空気入りタイヤ1Cのトレッド踏面10Cの構成について、図面を参照しながら説明する。図9は、変更例3に係る空気入りタイヤ1Cのトレッド踏面10Cの一部を示す展開図である。図10は、変更例3に係る空気入りタイヤ1Cのトレッド踏面10Cの一部を示す斜視図である。
上述した実施形態では、内側浅溝41における陸部22側の端部41pと、外側浅溝42における陸部21の端部42pとは、タイヤ周方向TCにずれて配置されている。また、実施形態では、内側深溝51における陸部22側の端部51pと、外側深溝52における陸部21の端部52pとは、タイヤ周方向TCにずれて配置されている。
これに対して、変更例3では、図9及び図10に示すように、内側浅溝41における陸部22側の端部41pと、外側浅溝42における陸部21の端部42pとは、タイヤ周方向TCに対して同一位置に配置されている。つまり、内側浅溝41及び外側浅溝42は、タイヤ赤道線CL(溝内中心線DCL)を基準として、線対称に設けられる。
同様に、内側深溝51における陸部22側の端部51pと、外側深溝52における陸部21の端部52pとは、タイヤ周方向TCに対して同一位置に配置されている。また、内側深溝51及び外側深溝52は、タイヤ赤道線CL(溝内中心線DCL)を基準として、線対称に設けられる。
図9及び図10では、周方向溝30は、3本の周方向溝(周方向溝31、周方向溝32及び周方向溝33)によって構成されている。そして、浅溝部40及び深溝部50は、タイヤ赤道線CL上に位置する周方向溝32のみに設けられている。
なお、周方向溝30の本数や補助横溝の構成(形状や本数など)については、実施形態で説明したものに限定されず、目的に応じて適宜選択できる。
また、浅溝部40及び深溝部50は、タイヤ赤道線CL上に位置する周方向溝32のみに設けられる必要はなく、例えば、タイヤ赤道線CLに対して最も左側に位置する周方向溝31のみに設けられていてもよく、タイヤ赤道線CLに対して最も右側に位置する周方向溝33のみに設けられていてもよい。
(4)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(4−1)各空気入りタイヤの構成、(4−2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(4−1)各空気入りタイヤの構成
まず、比較例及び実施例に係る空気入りタイヤについて、簡単に説明する。なお、空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件において測定された。
・ タイヤサイズ : 225/45R17
・ リムサイズ : 7J−17
・ 車両条件 : 国産FF車(排気量2000cc)
・ 内圧条件 : 正規内圧
・ 荷重条件 : ドライバーの荷重+600N
比較例に係る空気入りタイヤでは、周方向溝に、実施形態で説明した浅溝部40及び深溝部50が形成されていない。また、各陸部には、各周方向溝に連通する補助横溝が形成される。この補助横溝は、実施形態で説明した補助横溝60の幅よりも太い幅を有する。
一方、実施例に係る空気入りタイヤは、周方向溝30に浅溝部40及び深溝部50が形成されている。すなわち、実施例に係る空気入りタイヤのトレッド踏面10には、溝及び凹部が形成されていない。
なお、比較例及び実施例に係る空気入りタイヤは、上述した実施形態(図7及び図8)に示すトレッドパターンであるものとする。比較例及び実施例に係る空気入りタイヤでは、周方向溝の構成、補助横溝の構成以外については同様である。
(4−2)評価結果
次に、各タイヤ(新品時及び摩耗時)が装着された車両の制動性能の評価結果について、表1を参照しながら説明する。
Figure 2011116273
(4−2−1)タイヤ新品時における制動性能
タイヤ新品時における制動性能は、水深2mmのテストコースにおいて、比較例に係る空気入りタイヤが装着された車両が速度60km/hからフルブレーキを欠けて停止するまでの距離(減速度)を‘100’とし、実施例の空気入りタイヤが装着された車両の減速度をプロドライバーによりフィーリング評価した。なお、指数が大きいほど、制動性能に優れている。
この結果、表1に示すように、実施例に係る空気入りタイヤが装着された車両は、比較例に係る空気入りタイヤが装着された車両と比べ、タイヤ新品時における制動性能に優れていることが判った。
(4−2−2)タイヤ摩耗時における制動性能
タイヤ摩耗時(50%摩耗時)における制動性能は、タイヤ新品時における制動性能の試験と同様に、比較例に係る空気入りタイヤが装着された車両の減速度を‘100’とし、実施例の空気入りタイヤが装着された車両の減速度をプロドライバーによりフィーリング評価した。なお、指数が大きいほど、制動性能に優れている。
この結果、表1に示すように、実施例に係る空気入りタイヤが装着された車両は、比較例に係る空気入りタイヤが装着された車両と比べ、タイヤ摩耗時における制動性能に優れていることが判った。
(5)作用・効果
以上説明した実施形態では、トレッド踏面10は、空気入りタイヤ1に正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成する。つまり、トレッド踏面10が平滑面を形成する状態として、トレッド踏面10に溝及び凹部(例えば、補助横溝60)が形成されていない状態(図1及び図2)と、トレッド踏面10に溝及び凹部(例えば、補助横溝60)が形成されている場合であってもトレッド踏面10が路面と接地した状態において閉鎖した状態(図5及び図6)とが含まれる。これによれば、トレッド踏面10が路面と接地した状態において空隙を形成する場合と比較して、陸部20のブロック剛性(せん断剛性)を確保できる。このため、空気入りタイヤ1の摩耗初期において、タイヤ装着車両の制動時における陸部20の変形を抑制し、制動性能を向上できる。
また、深溝部50は、浅溝部40の溝底40cを上端として、浅溝部40よりもタイヤ径方向TR内側に凹んでいる。これによれば、摩耗初期から一定量の摩耗後において、陸部20の高さが低くなることに伴い、陸部20のブロック剛性が高くなる。このため、陸部20の変形が抑制され、浅溝部40及び深溝部50によってエッジ成分が増大し、制動性能を向上できる。
このように、トレッド踏面10が平滑面を形成するとともに、深溝部50が浅溝部40よりもタイヤ径方向TR内側に凹んでいることによって、摩耗初期から一定量の摩耗後までより安定した制動性能を発揮できる。
ところで、従来のように、トレッド踏面10が路面と接地した状態において空隙を形成する場合、ウエット路面において、周方向溝内の雨等の流れが補助横溝によって乱流となり、排水性(ハイドロプレーニング性能)が低下してしまう。しかし、実施形態では、トレッド踏面10が平滑面を形成することによって、周方向溝30(周方向溝31及び周方向溝33)内の水の流れが乱流になりにくく安定するため、排水性を向上できる。
また、補助横溝が形成された従来の陸部では、タイヤ装着車両の制動時にブロックの補助横溝側の端部がめくれるように変形し、耐摩耗性をも低下してしまう。しかし、実施形態では、トレッド踏面10に溝及び凹部が形成されていないことによって、陸部20のトレッド踏面10が安定して接地するため、耐摩耗性をも向上できる。
また、深溝部50が浅溝部40の溝底40cを上端として浅溝部40よりもタイヤ径方向TR内側に凹んでいることによって、周方向溝30に浅溝部40の溝底40cを下端としてタイヤ径方向TR外側に突出する突起が形成される場合と比較して、周方向溝30の体積が増大する。このため、さらに排水性を向上できる。
実施形態では、浅溝部40の側壁40aは、トレッド幅方向断面において、陸部20の周方向溝30側端を通り、タイヤ赤道線CLと平行な直線PLとの距離CPが浅溝部40の溝底40cに向かうに連れて長くなるように傾斜している。本実施形態では、浅溝部40の側壁40aの形状は、トレッド幅方向断面において、タイヤ径方向TR内側に凹む半月状である。これによれば、摩耗が進行するとともに、陸部20のブロック剛性が高くなることにで、浅溝部40及び深溝部50によるエッジ成分を徐々に発揮できる。このため、摩耗初期から一定量の摩耗後までより安定した制動性能を発揮できる。
実施形態では、深溝部50は、トレッド幅方向断面において、浅溝部40よりも矩形状である。これによれば、陸部20の摩耗とともに浅溝部40が摩耗しても、摩耗の進行が深溝部50に達するまでの間、浅溝部40によるエッジ成分を確実に確保できる。このため、摩耗初期から一定量の摩耗後までさらに安定した制動性能を発揮できる。
(6)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、タイヤとして、空気や窒素ガスなどが充填される空気入りタイヤ1であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、空気や窒素ガスなどが充填されないソリッドタイヤでもあってもよい。
また、浅溝部40及び深溝部50は、トレッド踏面視においてトレッド幅方向TWに沿って湾曲するように延びるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、直線状に延びていてもよい。なお、浅溝部40の形状や深溝部50の形状については、実施形態で説明したものに限定される必要はなく、目的に応じて適宜設定できる。例えば、内側浅溝41と外側浅溝42とは、必ずしも連なる必要なく、浅溝部40の中心点P1近傍で分離していてもよい。同様に、内側深溝51と外側深溝52とも、深溝部50の中心点P2近傍で分離していてもよい。この場合、周方向溝31の体積が増大し、排水性をさらに向上できる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1,1A,1B,1C…空気入りタイヤ、10,10A,10B,10C…トレッド踏面、20(21〜25)…陸部、30(31〜34)…周方向溝、40…浅溝部(第1溝部)、40a…側壁、40b…最深部、40c…溝底、41…内側浅溝、41a…外凸部、41p…端部、42…外側浅溝、42a…外凸部、42p…端部、50…深溝部(第2溝部)、50a…側壁、50b…溝底、51…内側深溝、51a…外凸部、51p…端部、52…外側深溝、52a…外凸部、52p…端部、60(61〜65)…補助横溝

Claims (4)

  1. タイヤ周方向に延びるリブ状の陸部を備え、
    前記陸部に隣接し、タイヤ周方向に延びる周方向溝が形成されたタイヤであって、
    前記陸部の踏面は、前記タイヤに正規荷重が加えられた状態、かつ路面と接地した状態において、空隙がない平滑面を形成し、
    前記周方向溝は、
    互いに隣接する前記陸部の間に形成される第1溝部と、
    タイヤ周方向において前記第1溝部に隣接し、互いに隣接する前記陸部の間に形成される第2溝部と
    を含み、
    前記第2溝部は、前記第1溝部の溝底を上端として、前記第1溝部よりもタイヤ径方向内側に凹んでいるタイヤ。
  2. 前記第1溝部と前記第2溝部とのうち、少なくとも前記第1溝部の側壁は、トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った断面視において、前記陸部の前記周方向溝側端を通り、タイヤ赤道線と平行な直線との距離が前記第1溝部の最深部に向かうに連れて長くなるように傾斜している請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記第1溝部の側壁の形状は、前記断面視において、タイヤ径方向内側に凹む半月状である請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記陸部の踏面は、溝及び凹部が形成されることなくタイヤ周方向に延在する請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ。
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