JP2013043580A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット性能と耐偏摩耗性能を両立させる。
【解決手段】トレッド12に形成される横主溝16が、周方向主溝14と交差する方向に延び、かつ該周方向主溝14に開口しており、横主溝16における周方向主溝14に開口する端部に設けられた底上げ部118の頂面が、一方の陸部21及び他方の陸部22から夫々延びトレッド深さ方向に夫々傾斜する第1傾斜面21A及び第2傾斜面22A(傾斜面)により形成されている。従って、ウェット走行時に、トレッド12と路面との間の水は、該横主溝16を通じて周方向主溝14に排出される。底上げ部118は、横主溝16のタイヤ周方向に隣接する一方の陸部21と他方の陸部22との間に連続して一体的に設けられ、底上げ部118の頂面が上記傾斜面により形成されている。従って、トレッドの接地時に、陸部の端部が局所的に引き伸ばされたり、路面に対する局所的な摩擦が生じたりすることが少なくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
トレッドの横溝の端部における溝底を部分的に高くしたプラットホームを設け、ブロックの横溝側への倒れ込みが該プラットホームとの当接により抑制される構造が開示されている(特許文献1参照)。またプラットホームによってブロック両端の倒れ込み量を抑制し、ブロック全体の偏摩耗を低減しようとする構造が開示されている(特許文献1参照)。
更に、リブのタイヤ幅方向外側に隣接してブロックを設けた構造が開示されている(特許文献2及び特許文献3参照)。
特開平2−20407号公報 特開2003−154811号公報 特開2006−224770号公報
ウェット路面走行時、トレッドにおいて横主溝から周方向主溝へ水が流れるようにすることで、接地面における排水性を確保して、ウェット性能が高められている。
しかしながら、横主溝が周方向主溝に開口する構造では、該周方向主溝及び横主溝により区画されるブロックのうち、該周方向主溝側の端部の剛性が局所的に低下する場合があり、タイヤに大きなスリップアングルが付いたときに、該ブロックの周方向主溝側の端部が倒れ込み易くなると考えられる。
また上記した特許文献1に係る従来例では、ブロックとプラットホームとの間に隙間があり、ブロックの倒れ込みの動きを十分に抑制することが難しいと考えられる。仮にブロックとプラットホームとが繋がっていたとしても、ブロック先端の摩耗等が生じ得る。特許文献2及び特許文献3に係る従来例についても、ブロック先端の動きが大きく、摩耗等が生じ得る。この摩耗等は、特に、ラグ溝の角度をタイヤ幅方向に対して大きく傾け、排水性や騒音等の特性を向上させようとした場合に顕著になると考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、ウェット性能と耐偏摩耗性能を両立させることを目的とする。
請求項1の発明は、トレッドに設けられ、タイヤ周方向に延びる周方向主溝と該周方向主溝と交差する方向に延び該周方向主溝に開口する横主溝とにより区画された陸部と、前記トレッドに設けられ、該横主溝における前記周方向主溝に開口する端部において、該横主溝のタイヤ周方向に隣接する一方の前記陸部と他方の前記陸部との間に連続して一体的に設けられ、前記横主溝の底面をなす頂面が前記一方の陸部及び前記他方の陸部から夫々延びトレッド深さ方向に夫々傾斜する傾斜面により形成された底上げ部と、を有している。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、トレッドに形成される横主溝が、周方向主溝と交差する方向に延びて該周方向主溝に開口しており、該横主溝のうち周方向主溝に開口する端部の底面をなす頂面が、一方の陸部及び他方の陸部から夫々延びトレッド深さ方向に夫々傾斜する傾斜面により形成された底上げ部を有しているので、ウェット走行時にトレッドと路面との間の水は、該横主溝を通じて周方向主溝に排出される。このため、ウェット性能を確保することができる。
また請求項1に記載の空気入りタイヤでは、横主溝における周方向主溝に開口する端部において、底上げ部が、一方の陸部と他方の陸部との間に連続して一体的に設けられ、該底上げ部の頂面が上記傾斜面により形成されているので、トレッドの接地時に、陸部の端部が局所的に引き伸ばされたり、路面に対する局所的な摩擦が生じたりすることが少なくなる。このため、耐偏摩耗性能を確保することができる。
このように、請求項1に記載の空気入りタイヤでは、ウェット性能と耐偏摩耗性能を両立させることが可能である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記横主溝は、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びており、前記一方の陸部は、前記底上げ部における前記周方向主溝と前記横主溝との交差角度の鋭角側に位置し、前記他方の陸部は、前記交差角度の鈍角側に位置し、前記傾斜面は、前記横主溝が延びる方向から見てタイヤ周方向に交差し、前記底上げ部は、前記一方の陸部及び前記他方の陸部から夫々延びる互いの側壁においてタイヤ幅方向に重なっている。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、横主溝がタイヤ幅方向に対して傾斜しているため、排水性が高い。また傾斜面が、横主溝が延びる方向から見てタイヤ周方向に交差すると共に、底上げ部が一方の陸部及び他方の陸部から夫々延びる互いの側壁においてタイヤ幅方向に重なっているので、タイヤ幅方向の入力に対して底上げ部が互いに支え合うことができる。従って、タイヤに大きなスリップアングルが付いたときにも、陸部の鋭角側の端部が倒れ込み難い。このため、ウェット性能及び耐偏摩耗性能をより高めることができる。
請求項3の発明は、請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記底上げ部における前記他方の陸部から延びる前記傾斜面が、前記一方の陸部と前記周方向主溝との間まで延設されている。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、底上げ部における他方の陸部から延びる傾斜面が、一方の陸部と周方向主溝との間まで延設されているので、タイヤに大きなスリップアングルが付いたときに、鋭角側に位置する一方の陸部を、鈍角側に位置する他方の陸部により支えて、該周方向溝側への倒れ込みを抑制することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向に延びるリブが、タイヤ幅方向において前記陸部に隣接して設けられ、前記リブと前記陸部との間に、前記横主溝よりも浅く形成された周方向サイプが設けられている。
請求項4に記載の空気入りタイヤでは、リブと陸部との間の周方向サイプによりウェット走行時の除水を行うことで、ウェット性能をより高めることができる。この周方向サイプは、横主溝よりも浅いため、タイヤ幅方向の入力に対して、陸部をリブ側に倒れ難くすることができる。このため、ウェット性能及び耐偏摩耗性能をより一層高めることができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の空気入りタイヤによれば、ウェット性能と耐偏摩耗性能を両立させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の空気入りタイヤによれば、ウェット性能及び耐偏摩耗性能をより高めることができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の空気入りタイヤによれば、タイヤに大きなスリップアングルが付いたときに、鋭角側に位置する一方陸部を、鈍角側に位置する他方の陸部により支えて、倒れ込みを抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の空気入りタイヤによれば、ウェット性能及び耐偏摩耗性能をより一層高めることができる、という優れた効果が得られる。
空気入りタイヤのトレッドパターンを示す平面図及び断面図である。 底上げ部の構造を示す拡大斜視図である。 (A)交差部の構造を示す拡大平面図である。(B)第1傾斜面を溝壁に有する横主溝を示す、図3(A)における3B−3B矢視断面図である。(C)第1傾斜面及び第2傾斜面を溝壁に有する横主溝を示す、図3(A)における3C矢視図である。(D)底上げ部を示す、図3(A)における3D−3D矢視切断端面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係る空気入りタイヤ10は、トレッド12に設けられ、タイヤ周方向に延びる周方向主溝14,15と該周方向主溝14と交差する方向に延び該周方向主溝14に開口する横主溝16とにより区画された陸部(一方の陸部21、他方の陸部22)と、トレッド12に設けられた底上げ部118と、を有している。なお、横主溝16が周方向主溝14に開口するとは、接地時において横主溝16と周方向主溝14との連通が確保されていることを意味する。
底上げ部118は、横主溝16における周方向主溝14に開口する端部において、該横主溝16のタイヤ周方向に隣接する一方の陸部21と他方の陸部22との間に連続して一体的に設けられている。また底上げ部118は、横主溝16の底面をなす頂面が、一方の陸部21及び他方の陸部22から夫々延びトレッド深さ方向に夫々傾斜する傾斜面により形成されている。この傾斜面は、後述する第1傾斜面21A及び第2傾斜面22Aである。
周方向主溝15は、例えばタイヤ赤道面CL上に位置する1本の溝である。周方向主溝14は、タイヤ幅方向において、該周方向主溝15と接地端Tとの間に位置している。横主溝16は、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びている。一方の陸部21や他方の陸部22は、タイヤ赤道面CLに近い中央領域陸部30を構成している。トレッド12には、中央領域陸部30よりタイヤ幅方向外側に位置するショルダー領域陸部32も設けられている。
ここで、接地端Tとは、空気入りタイヤ10をJATMA YEAR BOOK(2011年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%の内圧を充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外側の端部である。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、リム、空気圧、及び荷重は各々の規格に従う。
図1に示されるように、一方の陸部21は、底上げ部118における周方向主溝14と横主溝16との交差角度の鋭角側(角度α側)に位置している。他方の陸部22は、該交差角度の鈍角側(角度β側)に位置している。そして図3(A)に示されるように、底上げ部118は、一方の陸部21及び他方の陸部22から夫々延びる側壁21C,22Cにおいてタイヤ幅方向に重なっている。また一方の陸部21と他方の陸部22とは、底上げ部118において連続している(図3(D)参照)。ここで「連続」とは、一方の陸部21と他方の陸部22とが、境界26において分断されることなく、一体的に形成されていることをいう。従って、境界26にはサイプや細溝等が全く形成されていない。また側壁21Cは形状として現れる部位ではない。
図2,図3に示されるように、一方の陸部21には、底上げ部118の頂面をなす傾斜面として、他方の陸部22側に向ってトレッド深さ方向に傾斜する第1傾斜面21Aが形成されている。また他方の陸部22には、底上げ部118の頂面を構成する傾斜面として、一方の陸部21側に向ってトレッド深さ方向に傾斜する第2傾斜面22Aが形成されている(図3(C)参照)。第1傾斜面21Aと第2傾斜面22Aとは、横主溝16が延びる方向から見てタイヤ周方向に交差している(図3(D)参照)。そして、図3(C)に示されるように、第1傾斜面21A及び第2傾斜面22Aは、底上げ部118における横主溝16の底面を構成している。
図1,図3においては、一方の陸部21における湾曲した細線が第1傾斜面21Aを示し、他方の陸部22における平行細線が第2傾斜面22Aを示している。何れも細線も、トレッド表面を基準とした等高線を表しており、第1傾斜面21Aは、一方の陸部21の鋭角端(図示せず)を湾曲面状(例えば円錐面状)に面取りした部位となっている。一方、第2傾斜面22Aは、平面状となっている。
図1に示されるように、トレッド12には、タイヤ周方向に延びるリブ110が、タイヤ幅方向において一方の陸部21及び他方の陸部22のタイヤ幅方向に隣接して設けられている。このリブ110は、一方の陸部21及び他方の陸部22と、タイヤ赤道面CL上に位置する周方向主溝15との間に設けられている。換言すれば、一方の陸部21及び他方の陸部22に対して、底上げ部118のタイヤ幅方向反対側にリブ110が隣接している。リブ110と一方の陸部21及び他方の陸部22との間には、横主溝16よりも浅く形成された周方向サイプ128が設けられている。一例として、横主溝16の幅が2mm、深さが8mmであるのに対し、周方向サイプ128の幅は1mm、深さは2mmである。従って、一方の陸部21及び他方の陸部22と、リブ110とは、実質的に一体とされている。
横主溝16は、タイヤ赤道面CL側において、周方向サイプ128の位置で終端している。換言すれば、横主溝16は、周方向サイプ128と周方向主溝14との間の範囲に設けられ、該周方向主溝14に開口する端部に底上げ部118が設けられている。
図2,図3(A),図3(C)において、一方の陸部21と他方の陸部22との境界26は、他方の陸部22側に凸に湾曲している。境界26の一端26Aは、周方向主溝14の溝壁に接して終端している。境界26の延長線の他端26Bは、底上げ部118を越えて他方の陸部22の側壁22Bに接し、該側壁22Bに連なっている。これにより、底上げ部118において、他方の陸部22から延びる第2傾斜面22Aは、一方の陸部21と周方向主溝14との間まで延設された状態となっている。
図3(B)に示されるように、底上げ部118以外において横主溝16を構成する溝壁は、一方の陸部21の側壁21Bと、該側壁21Bに対向する他方の陸部22の側壁22Bである。
本実施形態において、底上げ部118は、タイヤ周方向に、適宜間隔で複数設けられている。底上げ部118が設けられる陸部は、中央領域陸部30に限られず、ショルダー領域陸部32であってもよい。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1から図3において、本実施形態に係る空気入りタイヤ10では、トレッド12に形成される横主溝16が、横主溝16がタイヤ幅方向に対して傾斜している。また横主溝16は、周方向主溝14と交差する方向に延びて該周方向主溝14に開口している。更に横主溝16における周方向主溝14に開口する端部には底上げ部118が設けられており、該底上げ部118の頂面は、一方の陸部21及び他方の陸部22から夫々延びトレッド深さ方向に夫々傾斜する傾斜面(第1傾斜面21A、第2傾斜面22A)により形成されている。即ち、横主溝16から周方向主溝14への開口が確保されている。従って、ウェット走行時にトレッドと路面との間の水は、該横主溝16を通じて周方向主溝に排出される。これによって、ウェット性能(特にブレーキ性能)を良好に確保することができる。
一方、横主溝16における周方向主溝14に開口する端部において、底上げ部118が、一方の陸部21と他方の陸部22との間に連続して一体的に設けられ、該底上げ部118の頂面が上記傾斜面(第1傾斜面21A、第2傾斜面22A)により形成されているので、トレッド12の接地時に、陸部の端部が局所的に引き伸ばされたり、路面に対する局所的な摩擦が生じたりすることが少なくなる。このため、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
具体的には、底上げ部118の部分を、接地するリブ(図示せず)により構成した場合と比較すると、底上げ部118に第1傾斜面21A及び第2傾斜面22Aを設けているため、該底上げ部118が路面に接地しない。また第1傾斜面21Aが、一方の陸部21の鋭角端(図示せず)を湾曲面状に面取りした部位となっているので、該鋭角端の接地を抑制することができる。従って、陸部の端部の耐久性が向上する。
また第1傾斜面21Aと第2傾斜面22Aとが、横主溝16が延びる方向から見てタイヤ周方向に交差しており、底上げ部118が、一方の陸部21及び他方の陸部22から夫々延びる互いの側壁21C,22Cにおいてタイヤ幅方向に重なっているので、タイヤ幅方向の入力に対して底上げ部118が互いに支え合うことができる。従って、タイヤに大きなスリップアングルが付いたときにも、陸部における鋭角側の端部が倒れ込み難い。
特に本実施形態では、鈍角側に位置する他方の陸部22から延びる第2傾斜面22Aが、鋭角側に位置する一方の陸部21と周方向主溝14との間まで延設されているので、タイヤに大きなスリップアングルが付いたときに、鋭角側に位置する一方の陸部21を、鈍角側に位置する他方の陸部22により支えて、該一方の陸部21の該周方向主溝14側への倒れ込みを抑制することができる。このため、耐偏摩耗性能をより高めることができる。
また図1に示されるように、リブ110と陸部(一方の陸部21、他方の陸部22)との間の周方向サイプ128によりウェット走行時の除水を行うことで、ウェット性能をより高めることができる。この周方向サイプ128は横主溝16よりも浅いため、タイヤ幅方向の入力に対して、陸部(一方の陸部21及び他方の陸部22)をリブ110側に倒れ難くすることができる。
このように、本実施形態に係る空気入りタイヤ10では、ウェット性能と耐偏摩耗性能を両立させることが可能である。なお、横主溝16がタイヤ幅方向に対して傾斜しているため、転がり抵抗を低減させることも可能である。
なお、空気入りタイヤ10の回転方向は、一方向に限定されるものではない。また本実施形態では、一方の陸部21が底上げ部118における周方向主溝14と横主溝16との交差角度の鋭角側に位置し、他方の陸部22が該交差角度の鈍角側に位置するものとしたが、これは各々の横主溝16に着目して、該横主溝16に隣接する陸部21,22についての位置関係を述べたものに過ぎない。従って、図1に示されるように、一方の陸部21について、タイヤ周方向の一方の端部は鋭角側に位置しているが、他方の端部は鈍角側に位置している。また他方の陸部22についても、タイヤ周方向の一方の端部は鈍角側に位置し、他方の端部は鋭角側に位置している。
[他の実施形態]
横主溝16がタイヤ幅方向に対して傾斜しているものとしたが、これに限られず、タイヤ幅方向と平行であってもよい。この場合、ある横主溝16の周方向主溝14側の端部における剛性は同等であるので、該横主溝16に隣接する陸部のどちらを一方の陸部21とし、どちらを他方の陸部22とするかは任意である。
底上げ部118において、鈍角側に位置する他方の陸部22が、鋭角側に位置する一方の陸部21と周方向主溝14との間まで延設されているものしたが、これに限られず、例えば、一方の陸部21が、他方の陸部22と周方向主溝14との間まで延設されていてもよい。一方の陸部21と他方の陸部22とは、底上げ部118において連続して一体的に設けられており、このような配置であっても、各陸部がタイヤ幅方向の入力に対して互いに支え合うことが可能だからである。
一方の陸部21及び他方の陸部22とタイヤ赤道面CLに位置する周方向主溝15との間にリブ110や周方向サイプ128が設けられるものとしたが、これに限られず、リブ110や周方向サイプ128を有しない構造であってもよい。
第1傾斜面21A及び第2傾斜面22Aの断面形状は、直線状の他、円弧形状、折線形状、段差形状でもよく、またこれらの組合せであってもよい。また一方の陸部21と他方の陸部22との境界26が、他方の陸部22側に凸に湾曲しているものとしたが、境界26の形状はこれに限られない。
図1において、トレッド12における他の形状は一例であり、図示の形状に限られるものではない。
(試験例)
実施例及び比較例1,2に係るタイヤについて、耐久試験と、ウェット性能を確認するための3種の実車試験(直進ハイドロプレーンニグ試験、コーナーリングハイドロプレーニング試験及びウェット制動試験)を行った。表1に示されるように、実施例及び比較例1,2の違いは、底上げ部の頂面の形状であり、比較例1は、頂面に傾斜面が形成されておらず、横主溝の溝底からの高さが5〜6mmの単純な底上げ部を有している。比較例2は、頂面に傾斜面が形成されておらず、該頂面がトレッド表面と一致する底上げ部を有しており、横主溝は周方向主溝に連通していない。
タイヤサイズは205/55R16であり、内圧を230kPaとし、荷重は実車に2名乗車相当とした。試験結果は、表1に示されるとおりである。
耐久試験については、ドラム試験機を用いて、2500km走行相当の試験を複数本行い、底上げ部前後の陸部の角において、欠けが生じたタイヤがあった場合を×印、欠けが全く生じなかった場合を○印とした。
直進ハイドロプレーニング試験については、水深5mmのウェット路面通過時、ハイドロプレーニング発生限界速度でのテストドライバーのフィーリングにより評価した(官能評価)。×印は、プロフェッショナルのテストドライバーが、実施例と比較して、有意性があるレベルで性能が低いと感じたことを示している。
コーナーリングハイドロプレーニング試験については、水深5mmのウェット路面で、コーナリング試験を行った際の、テストドライバーのフィーリングにより評価した(官能評価)。×印は、プロフェッショナルのテストドライバーが、実施例と比較して、有意性があるレベルで性能が低いと感じたことを示している。
ウェット制動試験については、ウェット状態のサーキットコースを各種走行モードにて走行したときのブレーキの効き具合について、テストドライバーのフィーリングにより評価した(官能評価)。×印は、プロフェッショナルのテストドライバーが、実施例と比較して、有意性があるレベルで性能が低いと感じたことを示している。
表1に示されるように、耐久試験の結果、比較例1について、数本のタイヤに、陸部の角の欠けが発生した。実施例及び比較例2については、この欠けは発生しなかった。また3種の実車試験では、比較例2について、すべての評価が×印となった。実施例及び比較例1については、すべての評価が○印となった。この結果から、実施例に係るタイヤは、耐久性に優れると共に、ウェット性能に優れることが確認された。
Figure 2013043580
12 トレッド
14 周方向主溝
16 横主溝
21 一方の陸部
21A 第1傾斜面(傾斜面)
22 他方の陸部
22A 第2傾斜面(傾斜面)
100 空気入りタイヤ
110 リブ
118 底上げ部
128 周方向サイプ

Claims (4)

  1. トレッドに設けられ、タイヤ周方向に延びる周方向主溝と該周方向主溝と交差する方向に延び該周方向主溝に開口する横主溝とにより区画された陸部と、
    前記トレッドに設けられ、該横主溝における前記周方向主溝に開口する端部において、該横主溝のタイヤ周方向に隣接する一方の前記陸部と他方の前記陸部との間に連続して一体的に設けられ、前記横主溝の底面をなす頂面が前記一方の陸部及び前記他方の陸部から夫々延びトレッド深さ方向に夫々傾斜する傾斜面により形成された底上げ部と、
    を有する空気入りタイヤ。
  2. 前記横主溝は、タイヤ幅方向に対して傾斜して延びており、
    前記一方の陸部は、前記底上げ部における前記周方向主溝と前記横主溝との交差角度の鋭角側に位置し、
    前記他方の陸部は、前記交差角度の鈍角側に位置し、
    前記傾斜面は、前記横主溝が延びる方向から見てタイヤ周方向に交差し、
    前記底上げ部は、前記一方の陸部及び前記他方の陸部から夫々延びる互いの側壁においてタイヤ幅方向に重なっている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記底上げ部において、前記他方の陸部から延びる前記傾斜面は、前記一方の陸部と前記周方向主溝との間まで延設されている請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周方向に延びるリブが、タイヤ幅方向において前記陸部に隣接して設けられ、
    前記リブと前記陸部との間に、前記横主溝よりも浅く形成された周方向サイプが設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
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