JP2011113482A - 紙幣処理機 - Google Patents

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Abstract

【課題】一時貯留部での紙幣の集積不良を簡易に検出できる紙幣処理機の提供。
【解決手段】投入された紙幣を繰り出す投入部12と、投入部12から繰り出された紙幣を識別する識別部30と、識別部30で正常と識別された紙幣を貯留する一時貯留部32と、一時貯留部32に貯留している紙幣を収納する収納部40と、一時貯留部32に貯留している紙幣を返却可能な返却部と、一時貯留部32内の所定の高さ位置の紙幣を検知する検知手段53と、検知手段53が紙幣を検知したときに、一時貯留部32に貯留している紙幣の貯留枚数と所定の閾値とを比較し、貯留枚数が閾値より少なければ集積不良が発生したと判定して投入部12からの紙幣の繰り出しを停止状態とするとともに一時貯留部32の紙幣を返却部で返却可能とする制御手段55とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙幣を一時貯留後に収納する紙幣処理機に関する。
紙幣処理機においては、投入口に投入された紙幣を識別部で識別し、正常と識別された紙幣を返却可能とするべく一旦一時貯留部に貯留し、承認操作の入力を受けて一時貯留部から収納部に収納する構成のものが多く知られている。このような紙幣処理機の中には、収納部の空き容量を算出して、収納部に収納可能な紙幣量を一時貯留部の貯留可能量に設定することによって、収納部内の紙幣の回収処理を回避し、収納部の空き容量を最大限に利用することができるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3049188号公報
ところで、上述した紙幣処理機では、一時貯留部で紙幣の集積不良が発生した場合であっても、これを検出することができないという問題があった。このように一時貯留部で紙幣の集積不良が発生すると、収納部への収納時に適正に収納できずに一時貯留部に不正に残留してしまったり、収納部に収納された場合であっても、集積不良の状態のまま収納されてしまう可能性があった。
したがって、本発明は、一時貯留部での紙幣の集積不良を簡易に検出することができる紙幣処理機の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、投入された紙幣を繰り出す投入部と、該投入部から繰り出された紙幣を識別する識別部と、該識別部で正常と識別された紙幣を貯留する一時貯留部と、該一時貯留部に貯留している紙幣の貯留枚数を記憶する記憶手段と、前記一時貯留部に貯留している紙幣を収納する収納部と、前記一時貯留部に貯留している紙幣を返却可能な返却部と、を有する紙幣処理機であって、前記一時貯留部内の所定の高さ位置の紙幣を検知する検知手段と、該検知手段が紙幣を検知したときに、前記記憶手段に記憶された前記貯留枚数と所定の閾値とを比較し、前記貯留枚数が前記閾値より少なければ集積不良が発生したと判定する判定手段と、該判定手段が集積不良が発生したと判定すると、前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止状態とするとともに前記一時貯留部の紙幣を前記返却部で返却可能とする制御手段と、を備えることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記検知手段は、前記一時貯留部の満杯状態を判断する高さの紙幣を検知する満杯検知手段であることを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記検知手段が、前記一時貯留部内の複数の異なる高さ位置の紙幣を検知可能となるように複数設けられており、前記判定手段は、前記複数の検知手段のそれぞれに対して個別の前記閾値を持ち、前記複数の検知手段のいずれか一つが紙幣を検知すると、当該紙幣を検知した検知手段用の前記閾値より前記貯留枚数が少なければ集積不良が発生したと判定することを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記検知手段が三つ以上設けられ、これら検知手段が同一直線上に連続的に配置されていることを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項3または4に係る発明において、前記複数の検知手段のうち、最上位置のものは、前記一時貯留部の満杯状態を判断する高さの紙幣を検知する満杯検知手段であることを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記制御手段は、前記満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知したときには、前記判定手段が集積不良が発生したと判定して初めて、前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止させるとともに前記一時貯留部の紙幣を前記返却部で返却可能とすることを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記制御手段は、前記満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知したときには、一旦前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止させるとともに、前記判定手段が集積不良が発生したと判定すると、前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止状態に維持したまま前記一時貯留部の紙幣を前記返却部で返却可能とする一方、前記判定手段が集積不良が発生していないと判定すると、前記投入部からの紙幣の繰り出しを再開させることを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか一項に係る発明において、前記一時貯留部が、既に貯留している紙幣の下側に順次紙幣を潜り込ませて集積させることを特徴としている。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれか一項に係る発明において、前記検知手段は、紙幣の検知状態が所定時間連続しない場合、紙幣の検知を無効とすることを特徴としている。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に係る発明において、前記一時貯留部の紙幣が前記返却部で返却可能となると、当該状況を案内する案内手段を有することを特徴としている。
請求項1に係る発明によれば、検知手段が、一時貯留部内の所定の高さ位置の紙幣を検知すると、判定手段が、記憶手段に記憶された一時貯留部内に貯留している紙幣の貯留枚数と所定の閾値とを比較し、貯留枚数が閾値より少なければ集積不良が発生したと判定することになる。つまり、検知手段が一時貯留部内の所定の高さ位置の紙幣を検知しても、一時貯留部内の紙幣の貯留枚数が、この高さ位置に見合った貯留枚数ではない場合、例えば折り癖やカール癖のある紙幣が集積されることで集積不良が発生したと判定する。よって、一時貯留部での紙幣の集積不良を簡易に検出することができる。また、判定手段が集積不良が発生したと判定すると、制御手段が投入部からの紙幣の繰り出しを停止状態とするとともに一時貯留部の紙幣を返却部で返却可能とするため、紙幣がさらに一時貯留部に送り込まれて集積不良を悪化させてしまうことを防止するとともに、集積不良の紙幣を返却することができる。
請求項2に係る発明によれば、検知手段が、一時貯留部の満杯状態を判断する高さの紙幣を検知する満杯検知手段であるため、満杯検知手段を集積不良の判定に有効利用することができる。
請求項3に係る発明によれば、複数の検知手段のうちのいずれか一つが、一時貯留部内の紙幣を検知すると、判定手段が、記憶手段に記憶された一時貯留部内の紙幣の貯留枚数とこの検知手段用の個別の閾値とを比較し、貯留枚数が閾値より少なければ集積不良が発生したと判定することになるため、複数の高さ位置で集積不良を検出することができる。したがって、集積不良の検出精度を高めることができる。
請求項4に係る発明によれば、検知手段が三つ以上設けられ、これら検知手段が同一直線上に連続的に配置されているため、集積不良の検出精度をさらに高めることができる。また、ラインセンサを用いることができるため、取り付け等が容易になる。
請求項5に係る発明によれば、複数の検知手段のうち、最上位置のものは、一時貯留部の満杯状態を判断する高さの紙幣を検知する満杯検知手段であるため、満杯検知手段を集積不良の判定に有効利用することができる。
請求項6に係る発明によれば、制御手段は、満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知したときには、判定手段が集積不良が発生したと判定して初めて、投入部からの紙幣の繰り出しを停止させるため、満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知しても集積不良が発生していなければ、投入部からの紙幣の繰り出しを停止させることがない。よって、集積不良が発生していない状態での処理の時間を短縮できる。
請求項7に係る発明によれば、制御手段は、満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知したときには、一旦投入部からの紙幣の繰り出しを停止させるとともに、判定手段が集積不良が発生したと判定すると、投入部からの紙幣の繰り出しを停止状態に維持するため、集積不良が発生している状態で紙幣が一時貯留部に送り込まれることを確実に防止でき、集積不良を悪化させてしまうことを確実に防止できる。
請求項8に係る発明によれば、一時貯留部が、既に貯留している紙幣の下側に順次紙幣を潜り込ませて集積させるものであるため、上側から紙幣を送り込む場合のように検知手段での紙幣の検知を、紙幣の送り込み時の一時的なものと集積によるものとに区別する必要がなく誤検知の可能性を低減できる。
請求項9に係る発明によれば、検知手段は、紙幣の検知状態が所定時間連続しない場合、紙幣の検知を無効とするため、例えば、紙幣の一時貯留部への送り込み時の一時的な検知等を集積不良の判定から排除することができる。
請求項10に係る発明によれば、一時貯留部の紙幣が返却部で返却可能になると、当該状況を案内手段が案内することになるため、集積不良を生じた紙幣が返却可能であることを確実に操作者に知らせることができる。
本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機を概略的に示す側断面図である。 本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機の要部を示す側断面図である。 本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機の要部を示す側断面図であって紙幣の正常な集積状態を示すものである。 本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機の要部を示す側断面図であって紙幣の一時貯留部から収納金庫への収納落下時の状態を示すものである。 本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機の要部を示す側断面図であって紙幣の集積不良状態を示すものである。 本発明に係る第2実施形態の紙幣処理機の要部を示す側断面図である。 本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機の変形例の要部を示す側断面図である。
本発明に係る第1実施形態の紙幣処理機を図1〜図5を参照して以下に説明する。
各実施形態の紙幣処理機11は、バラの紙幣Sの入金および収納処理を行うことが可能な入金専用の紙幣入金機であるが、さらに収納した紙幣Sを出金させる還流式の紙幣入出金機等、他の紙幣処理機にも適用可能である。
第1実施形態の紙幣処理機11は、図1に概略的に示すように、機体の前面側の上部に機外からバラ紙幣Sが投入される投入部12が設けられ、この投入部12の下側に機体内からリジェクト紙幣Sが繰り出されるリジェクト口13が設けられている。
投入部12は、水平に対し若干後ろ下がりに傾斜してその底をなす載置台15を有しており、この載置台15上に紙幣Sが上下方向に集積された状態で装填される。なお、載置台15を水平に配置しても良い。
また、投入部12は、載置台15の機体奥側上方に機体左右方向に沿って配設された回動軸16と、この回動軸16に回動可能に支持されて載置台15の上側で上下に揺動可能とされ、載置台15上に装填された紙幣Sを載置台15との間で挟持するビルプレス17とを有している。
また、投入部12は、載置台15の機体奥側に、上記のように載置台15上に装填されたバラ紙幣Sを、下側のものから一枚ずつ分離して機体内に繰り出す分離繰出機構20を有している。
この分離繰出機構20は、載置台15から上部を一部突出させた状態で機体左右方向に沿う軸回りに回転可能に設けられた蹴出ローラ21と、載置台15よりも機体奥側に蹴出ローラ21と平行な軸回りに回転可能に設けられた繰出ローラ22と、この繰出ローラ22の上側に繰出ローラ22と平行な軸回りに回転可能に設けられた分離ローラ23とを有している。分離ローラ23は、図示せぬワンウエイクラッチによって繰出ローラ22側が機体奥方に移動する方向の回転が規制され、逆方向の回転のみ許容される。
分離繰出機構20は、載置台15上に装填されたバラ紙幣Sの最下のものを蹴出ローラ21で繰出ローラ22と分離ローラ23との間に蹴り出し、この蹴り出し時に最下の紙幣Sに引きずられて繰出ローラ22と分離ローラ23との間に移動した紙幣Sを分離ローラ23で止めて蹴り出された最下の紙幣Sのみを繰出ローラ22で機体奥側方向に繰り出す。
投入部12の分離繰出機構20の機体奥側には、分離繰出機構20から繰り出された紙幣Sを搬送する搬送部25が接続されている。この搬送部25は、図示は略すが紙幣を案内する複数のガイド板と搬送ローラと振分部材等で構成されるもので、分離繰出機構20から略水平に沿って機体奥側に延出した後に下側に折り返し略水平に沿って機体手前側に延出してリジェクト口13に接続される搬送路26と、この搬送路26の途中から前下がりに延出する搬送路27とを有している。搬送路26には、投入部12から繰り出され、この搬送路26で搬送中の紙幣Sの金種、真偽、正損および搬送異常の識別と計数とを行う識別部30が設けられている。
搬送部25の搬送路27の端末位置には、識別部30により真紙幣かつ正紙幣かつ正常搬送と識別された紙幣Sを金種混合で貯留する一時貯留部32が接続されている。なお、搬送部25の搬送路27には、図2に示すように、その端末位置つまり一時貯留部32への接続位置に、搬送方向に対する直交方向に沿い且つ搬送される紙幣Sに平行をなす搬送ローラ34と、この搬送ローラ34の下側でこの搬送ローラ34と平行をなす羽根車35とが設けられている。羽根車35には複数の羽部36が等間隔で放射状に形成されており、回転時にこれらの羽部36の一部が一時貯留部32内で旋回する。具体的に羽根車35は一時貯留部32内の羽部36を下方に移動させる方向(図の反時計回り方向)に回転することになる。
さらに、一時貯留部32の下側には、一時貯留部32に一時貯留された紙幣Sを上部開口から受け入れて収納する収納金庫(収納部)40が設けられている。
なお、図1に示す投入部12には、紙幣Sが分離繰出機構20の分離繰出方向に長手方向を沿わせる姿勢で装填されることになり、搬送部25は紙幣Sをその長手方向を搬送方向に沿わせた姿勢で搬送し、その長手方向を放出方向に沿わせた姿勢で一時貯留部32およびリジェクト口13のいずれかに放出させる。
図2に示すように、一時貯留部32は、搬送路27の放出方向前方に鉛直に立設された前壁部42と、搬送路27の放出方向後側に鉛直に立設された後壁部43と、これら前壁部42および後壁部43の左右同側同士を接続させる鉛直に立設された一対の側壁部44(各図面では断面とした関係上一方のみ図示)とを有する角筒状の壁部構成体45と、角筒状の壁部構成体45の下部開口を開閉させるとともに閉時に一時貯留部32の底部を構成するシャッタ46とを有している。ここで、シャッタ46は、一対の側壁部44の中央位置で分割された形状をなし互いに近接して壁部構成体45の下部開口を閉塞するとともに互いに離間する方向に水平移動することで壁部構成体45の下部開口を開放する一対のシャッタ部材47(各図面では断面とした関係上一方のみ図示)で構成されている。
ここで、前壁部42は、図示略の鉛直軸を中心に揺動することで開閉可能な扉48の後部に形成されており、この扉48はロック機構49によって閉状態に維持される。扉48が開放されることで一時貯留部32が機外に開口し、一時貯留部32に貯留された紙幣Sを機外に返却可能となっている。なお、ロック機構49は、扉48が閉状態とされると扉48を自動的かつ機械的にロックし、ロック解除信号を受けると電磁式にロックを解除し扉48を開放可能な状態とする。扉48の近傍には、扉48が閉状態にあるか否かを検知する開閉センサ50が設けられている。これら扉48、ロック機構49および開閉センサ50が、一時貯留部32に貯留された紙幣Sを返却可能な返却部51を構成している。
上記した羽根車35は、後壁部43の上部外側に回転中心が設けられており、複数の羽部36を同時に後壁部43から前壁部42側に突出させ、しかも回転時に羽部36の先端がシャッタ46に接触せず且つシャッタ46の近傍で移動するように寸法が設定されている。
一時貯留部32には、一対の側壁部44の所定の高さ位置に配置されてこの位置の紙幣Sの長手方向部分を検知する紙幣検知センサ(検知手段,満杯検知手段)53が設けられている。この紙幣検知センサ53は、一時貯留部32の紙幣Sの集積高さを検知するものであり、具体的に、一時貯留部32の満杯状態を判断する高さの紙幣Sを検知する満杯検知センサである。つまり、この紙幣検知センサ53で紙幣Sが検知された状態では一時貯留部32の紙幣Sが満杯状態にあると判断し、この紙幣検知センサ53で紙幣Sが検知されない状態では一時貯留部32の紙幣Sが満杯状態にないと判断するのである。この紙幣検知センサ53は発光素子と受光素子とからなる光学式のもので、光路が紙幣Sで遮光されることで紙幣Sを検知するメカフル検知方式のものである。また、一時貯留部32には、一時貯留部32内の紙幣Sの残留を検知する残留検知センサ54が設けられている。
紙幣処理機11には、さらに、上記した投入部12の分離繰出機構20、搬送部25、識別部30、シャッタ46、ロック機構49等を制御する制御部(記憶手段,判定手段,制御手段)55と、操作者への表示を行う表示部(案内手段)56と、操作者による操作入力が行われる操作部57とが設けられている。
以上の紙幣処理機11では、入金処理の開始にあたって、操作者が投入部12のビルプレス17を持ち上げてこれと載置台15との間に紙幣Sを、その長手方向を機体前後方向に沿わせた状態で装填する。このとき、金種混合の装填および単一金種の装填のいずれも可能である。そして、操作者が操作部57に入金処理開始を操作を入力すると、制御部55が入金処理を開始するべく、分離繰出機構20と搬送部25とを駆動する。すると、投入部12に装填された紙幣Sが最下のものから一枚ずつ機内に繰り出され、搬送部25で搬送される。搬送部25による搬送途中で識別部30により識別が行われることになり、正常であり受け入れ可能と識別された紙幣Sが一時貯留部32内に放出され、それ以外の紙幣Sがリジェクト口13に放出される。なお、リジェクト口13に放出された紙幣Sはそのまま機外へ取り出し可能となる。
制御部55は、この入金処理の最中に、識別部30の識別に基づいて、今回の入金処理で正常と識別された紙幣Sの金種別の枚数の計数値を、順次更新しながら記憶する。言い換えれば、複数の紙幣Sが一枚ずつ順に識別部30によって識別されると、制御部55は、識別の度に、その後一時貯留部32に貯留される紙幣Sの貯留枚数を更新記憶していくことになる。これにより、制御部55は、一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を記憶することになる。
そして、搬送ローラ34と羽根車35とで一時貯留部32に放出される際に、紙幣Sは、羽根車35で後端部が下方に叩かれ、しかも羽根車35の摩擦力で後端部が後壁部43に引き寄せられて当接させられることになる。このようにして、一時貯留部32に順次放出される紙幣Sは、図3に示すように、後壁部43で後端部が取り揃えられて順次下から上へと集積されて行く。
上記のようにして、投入部12に装填された紙幣Sが、リジェクト口13および一時貯留部32のいずれかに放出されることですべてなくなると、制御部55は、分離繰出機構20および搬送部25を停止させて、識別部30の識別結果に基づいて一時貯留部32に一時貯留された紙幣Sの識別結果を表示部56に表示させる。この表示を見て操作者がキャンセル操作を操作部57に入力すると、制御部55は、今回の入金処理での紙幣Sの識別結果のデータを、記憶したデータから除くとともに、返却部51のロック機構49を駆動して扉48のロックを解除して扉48を開放可能とする。すると、操作者が扉48を開いて直接一時貯留部32の紙幣Sを取り出すことになる。制御部55は、残留検知センサ54で一時貯留部32からの紙幣Sの取り出しが検知され、かつ、返却部51のロック機構49による扉48の閉状態でのロックが開閉センサ50で検出されると、次の入金処理を許可する。
他方、表示を見て操作者が承認操作を操作部57に入力すると、制御部55は、今回の入金処理での紙幣Sの識別結果のデータを確定して記憶するとともに、停止していた羽根車35を上記と同様に一時貯留部32内の羽部36が下方に移動する方向に回転させると同時にシャッタ46を開作動させる、つまり両シャッタ部材47を相反方向にスライドさせる。すると、シャッタ部材47の離間で開放された一時貯留部32の下部開口から、図4に示すように、紙幣Sが下方に落下することになる。このとき、落下初期において、回転する羽根車35の羽部36が落下する紙幣Sの羽根車35側を上側から下方に叩くことになる。このようにして、一時貯留部32にあった紙幣Sが収納金庫40に収納されることになり、紙幣Sが確実に収納金庫40に受け渡されるタイミングで制御部55は羽根車35を停止させるとともにシャッタ46を閉状態に戻して、次の入金処理を許可することになる。
なお、以上の入金処理中に、紙幣検知センサ53が紙幣Sを検知すると、制御部55は、投入部12の分離繰出機構20を停止させて投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態とするとともに、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果に基づいてリジェクト口13および一時貯留部32のいずれか対応する一方に搬送する。ここで、紙幣検知センサ53の位置は、これで紙幣Sを検知して分離繰出機構20を停止させてから、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sをすべて一時貯留部32に貯留可能となるように、完全な満杯に対して若干余裕をもって設定されている。勿論、分離繰出機構20の停止後、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果にかかわらずすべてリジェクト口13に搬送しても良い。
上記のように紙幣検知センサ53が紙幣Sを検知すると、制御部55は、一方で、上記のように記憶している、検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を、予め別途記憶している所定の閾値と比較する。この所定の閾値は、一時貯留部32内が満杯であると判定する下限の紙幣Sの枚数である。そして、制御部55は、一時貯留部32の貯留枚数が閾値以上であれば、一時貯留部32が満杯であると判定して、以下の満杯対応処理を行う。
つまり、搬送部25に残留する紙幣Sがなくなったことを条件に、制御部55は、搬送部25を停止させて、表示部56に一時貯留部32が満杯である旨と、現在の一時貯留部32に一時貯留された紙幣Sの識別結果とを表示部56に表示させる。この表示を見て操作者がキャンセル操作を操作部57に入力すると、制御部55は、今回の入金処理での紙幣Sの識別結果を、記憶したデータから除くとともに、返却部51のロック機構49を駆動して扉48のロックを解除して扉48を開放可能とする。すると、操作者が扉48を開いて直接一時貯留部32の紙幣Sを取り出すことになる。制御部55は、残留検知センサ54で一時貯留部32からの紙幣Sの取り出しが検知され、かつ、返却部51のロック機構49による扉48の閉状態でのロックが開閉センサ50で検出されると、満杯対応処理を終了し、次の入金処理を許可する。
他方、上記表示を見て操作者が承認操作を操作部57に入力すると、制御部55は、今回の入金処理での紙幣Sの識別結果のデータを確定して記憶するとともに、停止していた羽根車35を上記と同様に一時貯留部32内の羽部36が下方に移動する方向に回転させると同時にシャッタ46を開作動させる、つまり両シャッタ部材47を相反方向にスライドさせる。すると、シャッタ部材47の離間で開放された一時貯留部32の下部開口から、図4に示すように、紙幣Sが収納金庫40に収納されることになる。紙幣Sが確実に収納金庫40に受け渡されるタイミングで制御部55は羽根車35を停止させるとともにシャッタ46を閉状態に戻す。そして、制御部55は、満杯対応処理を終了し、次の入金処理を許可することになる。よって、操作者が、再び操作部57に入金開始を操作を入力すると、制御部55は、投入部12に残存している紙幣Sについて、再び入金処理を行うことになる。
また、制御部55は、上記した紙幣検知センサ53による紙幣Sの検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数が、上記した所定の閾値より少なければ、集積不良が発生したと判定して、以下の集積不良対応処理を行う。
つまり、搬送部25に残留する紙幣Sがなくなったことを条件に、制御部55は、搬送部25を停止させた後、返却部51のロック機構49を駆動して扉48のロックを解除して扉48を開放可能とし一時貯留部32の紙幣Sを返却可能とするとともに、今回の入金処理での紙幣Sの識別結果のデータを、記憶したデータから除き、さらに集積不良が発生した旨の表示と、一時貯留部32の紙幣Sが返却可能となった旨の表示と、紙幣Sの一時貯留部32からの取り出しおよび折り癖やカール癖の解除を指示する旨の表示とを表示部56に表示させる。つまり、この場合は、例えば、図5に示すように折り癖のある紙幣Sが一時貯留部32に放出された際に折り癖で折り畳み状態に戻る等して、この紙幣Sあるいはこの紙幣Sの上に集積される紙幣S等が紙幣検知センサ53で検知される状態であるため、一時貯留部32の紙幣Sを強制的に返却する。
上記した集積不良が発生した旨等の表示から、操作者が扉48を開いて直接一時貯留部32の紙幣Sを取り出すことになり、制御部55は、残留検知センサ54で一時貯留部32からの紙幣Sの取り出しが検知され、かつ、返却部51のロック機構49による扉48の閉状態でのロックが開閉センサ50で検出されると、集積不良対応処理を終了し、次の入金処理を許可する。なお、操作者は、取り出した紙幣Sから、集積不良の原因となった紙幣Sの折り癖やカール癖を解除する等して、投入部12に装填し直して、入金処理をもう一度行うことになる。なお、集積不良発生後、入金処理をやり直す場合に、操作部57への操作等で入金処理のやり直しを制御部55が認識するようにすれば、所定の複数回やり直しても集積不良が発生した場合に、表示部56に原因紙幣の他の代替え紙幣への交換や原因紙幣分のデータの手入力等を案内するようにすることも可能となる。
以上において、一時貯留部32に投入された紙幣Sは、落下時に紙幣検知センサ53を一時的に横切ることになるため、制御部55は、紙幣検知センサ53による紙幣Sの検知状態が所定時間連続しない場合、紙幣検知センサ53による紙幣Sの検知を無効とし、紙幣検知センサ53による紙幣Sの検知状態が所定時間連続した場合に、紙幣検知センサ53による紙幣Sの検知を有効とする。
以上に述べた第1実施形態の紙幣処理機11によれば、紙幣検知センサ53が、一時貯留部32内の所定の高さ位置の紙幣Sを検知すると、制御部55が、記憶している一時貯留部32内に貯留している紙幣Sの貯留枚数と所定の閾値とを比較し、貯留枚数が閾値より少なければ集積不良が発生したと判定することになる。つまり、紙幣検知センサ53が一時貯留部32内の所定の高さ位置の紙幣Sを検知しても、一時貯留部32内の紙幣Sの貯留枚数が、この高さ位置に見合った貯留枚数ではない場合、例えば折り癖やカール癖のある紙幣Sが集積されることで集積不良が発生したと判定する。よって、一時貯留部32での紙幣Sの集積不良を簡易に検出することができる。より具体的に、100枚集積可能な一時貯留部32において、閾値である50枚より少ない枚数、例えば10枚あるいは20枚程度で紙幣検知センサ53が紙幣Sを検知すると、集積不良が発生したと判定することになる。
また、制御部55が集積不良が発生したと判定すると、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態とするとともに一時貯留部32の紙幣Sを返却部51で返却可能とするため、紙幣Sがさらに一時貯留部32に送り込まれて集積不良を悪化させてしまうことを防止するとともに、集積不良の紙幣Sを返却することができる。
また、紙幣検知センサ53が、一時貯留部32の満杯状態を判断する高さの紙幣Sを検知するものであるため、満杯検知用の紙幣検知センサ53を集積不良の判定に有効利用することができる。
また、紙幣検知センサ53は、紙幣Sの検知状態が所定時間連続しない場合、紙幣Sの検知を無効とするため、紙幣Sの一時貯留部32への送り込み時の一時的な検知等を集積不良の判定から排除することができる。
また、一時貯留部32の紙幣Sが返却部51で返却可能になると、当該状況を表示部56が案内することになるため、集積不良を生じた紙幣Sが返却可能であることを確実に操作者に知らせることができる。
また、紙幣Sの折り癖やカール癖は長手方向に発生しやすいことから、紙幣検知センサ53が紙幣Sの長手方向部分を検知することにより、紙幣Sの折り癖やカール癖に対する検知の信頼性を高めることができる。
本発明に係る第2実施形態の紙幣処理機を主に図6を参照して第1実施形態との相違部分を中心に以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分は同一の符号を付しその説明は略す。
第2実施形態の紙幣処理機では、第1実施形態の紙幣検知センサ53にかえて、ラインセンサ61が上下方向に延在する姿勢で一時貯留部32に設けられている。
このラインセンサ61は、それぞれが個別に紙幣Sを検知可能な紙幣検知部(検知手段)62が三つ以上、ラインセンサ61の長さ方向に沿う同一直線上に連続的に配置されて構成されている。つまり、紙幣検知部62は、一時貯留部32内の複数の異なる高さ位置の紙幣Sを検知可能となるように複数設けられている。そして、制御部55は、複数の紙幣検知部62のそれぞれに対して個別の閾値を持っている。それぞれの閾値は、対応する紙幣検知部62の高さ位置で紙幣Sが検知されたときに、それ以上あれば集積不良なく集積された状態であると判定できる枚数であり、よって、閾値は、紙幣検知部62の高さが高くなるほど、大きくなるように設定されている。
そして、ラインセンサ61の最上位置の紙幣検知部62は、一時貯留部32の満杯状態を判断する高さの紙幣Sを検知する。つまり、この最上位置の紙幣検知部62で紙幣Sが検知された状態では一時貯留部32の紙幣Sが満杯状態にあると判断し、この最上位置の紙幣検知部62で紙幣Sが検知されない状態では一時貯留部32の紙幣Sが満杯状態にないと判断するのである。なお、この場合も、制御部55は、いずれの紙幣検知部62においても、紙幣Sの検知状態が所定時間連続しない場合、紙幣Sの検知を無効とし、紙幣Sの検知状態が所定時間連続した場合に、紙幣Sの検知を有効とする。
このような第2実施形態において、入金処理中に、ラインセンサ61のうちの最上位置の紙幣検知部62を除く紙幣検知部62が、紙幣Sを検知すると、制御部55は、まず、この今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62よりも下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知しているか否かを判定する。
この判定で、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62よりも下側の少なくともいずれか一つの紙幣検知部62が紙幣Sを検知していなければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12の分離繰出機構20を停止させて投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態とするとともに、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果に基づいてリジェクト口13および一時貯留部32のいずれか対応する一方に搬送して、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。つまり、正常に集積が行われていれば、ラインセンサ61の紙幣検知部62のうち下側のものから順に紙幣Sを検知することになり、一旦検知を行ったものは非検知状態になることがないため、これに反する上記した状態を検知することで、集積不良を検出するのである。
他方、上記判定で、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62よりも下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知していれば、制御部55は、この検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を、予め別途記憶している、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62用の所定の閾値と比較する。そして、制御部55は、一時貯留部32の貯留枚数が閾値以上であれば、集積不良が生じていないと判定して、そのまま入金処理を継続することになる。なお、ラインセンサ61のうちの最下位置の紙幣検知部62が紙幣Sを検知した場合は、その下側に紙幣検知部62がないため、上記判定は行わずに、検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を、最下位置の紙幣検知部62用の所定の閾値と即座に比較する。
また、制御部55は、上記比較で、ラインセンサ61のうちの最上位置の紙幣検知部62を除く紙幣検知部62による紙幣Sの検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数が、予め別途記憶している、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62用の所定の閾値より少なければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12の分離繰出機構20を停止させて投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態とするとともに、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果に基づいてリジェクト口13および一時貯留部32のいずれか対応する一方に搬送して、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。つまり、制御部55は、満杯を検知する最上位置の紙幣検知部62以外の紙幣検知部62が紙幣Sを検知したときには、集積不良が発生したと判定して初めて、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止させる。
また、入金処理中に、ラインセンサ61のうちの最上位置の紙幣検知部62が、紙幣Sを検知すると、制御部55は、まず、投入部12の分離繰出機構20を一旦停止させて投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態とするとともに、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果に基づいてリジェクト口13および一時貯留部32のいずれか対応する一方に搬送する。これに並行して、制御部55は、この今回紙幣Sを検知した最上位置の紙幣検知部62よりも下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知しているか否かを判定する。
この判定で、最上位置の紙幣検知部62よりも下側の少なくともいずれか一つの紙幣検知部62が紙幣Sを検知していなければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。
他方、上記判定で、最上位置の紙幣検知部62より下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知していれば、制御部55は、この検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を、予め別途記憶している、最上位置の紙幣検知部62用の所定の閾値と比較する。この所定の閾値は、一時貯留部32内が満杯であると判定する下限枚数である。そして、制御部55は、一時貯留部32の貯留枚数が閾値以上であれば、一時貯留部32が満杯であると判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の満杯対応処理を行う。
他方、制御部55は、最上位置の紙幣検知部62による紙幣Sの検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数が、最上位置の紙幣検知部62用の所定の閾値より少なければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。
以上に述べた第2実施形態によれば、複数の紙幣検知部62のうちのいずれか一つの紙幣検知部62が、一時貯留部32内の紙幣Sを検知すると、制御部55が、記憶している一時貯留部32内の紙幣Sの貯留枚数とこの紙幣検知部62用の個別の閾値とを比較し、貯留枚数が閾値より少なければ集積不良が発生したと判定することになり、このような判定をすべての紙幣検知部62による紙幣Sの検知において行うため、複数の高さ位置で集積不良を検出することができる。したがって、集積不良の検出精度を高めることができる。
また、紙幣検知部62が三つ以上設けられ、これら紙幣検知部62が同一直線上に連続的に配置されているため、集積不良の検出精度をさらに高めることができる。また、ラインセンサ61を用いることができるため、取り付け等が容易になる。ラインセンサ61を用いることで、紙幣Sの検知密度能力が向上し、集積不良をより精度良く判定できる。しかも、紙幣Sを一枚毎に検知可能なものを用いれば、集積不良の原因となった紙幣Sを特定することも可能である。
また、複数の紙幣検知部62のうち、最上位置のものは、一時貯留部32の満杯状態を判断する高さの紙幣Sを検知するものであるため、満杯を検知する紙幣検知部62を集積不良の判定に有効利用することができる。
また、制御部55は、満杯を検知する最上位置の紙幣検知部62以外の紙幣検知部62が紙幣Sを検知したときには、集積不良が発生したと判定して初めて、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止させるため、最上位置の紙幣検知部62以外の紙幣検知部62が紙幣Sを検知しても集積不良が発生していなければ、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止させることがない。よって、集積不良が発生していない状態での処理の時間を短縮できる。また、集積不良が発生したと判定すると、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止させるため、無駄に計数する紙幣Sの数を減らすことができ、返却部51に返却される紙幣を減らすことができて再計数する紙幣Sの数を減らすことができる。
なお、制御部55は、満杯を検知する最上位置の紙幣検知部62以外の紙幣検知部62が紙幣Sを検知したときに、一旦分離繰出機構20を停止させて、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止させるとともに、これに並行して集積不良の有無を判定し、集積不良が発生したと判定すると、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま一時貯留部32の紙幣Sを返却部51で返却可能とする一方、集積不良が発生していないと判定すると、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを再開させるようにしても良い。
つまり、入金処理中に、ラインセンサ61のうちの最上位置の紙幣検知部62を除く紙幣検知部62が、紙幣Sを検知すると、制御部55は、まず、投入部12の分離繰出機構20を一旦停止させて投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態とするとともに、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果に基づいてリジェクト口13および一時貯留部32のいずれか対応する一方に搬送する。これと並行して、制御部55は、この今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62よりも下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知しているか否かを判定する。
この判定で、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62よりも下側の少なくともいずれか一つの紙幣検知部62が紙幣Sを検知していなければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。
他方、上記判定で、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62よりも下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知していれば、制御部55は、この検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を、予め別途記憶している、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62用の所定の閾値と比較する。そして、制御部55は、一時貯留部32の貯留枚数が閾値以上であれば、集積不良が生じていないと判定して、再び分離繰出機構20を駆動して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを再開させて入金処理を継続することになる。
また、制御部55は、上記比較で、ラインセンサ61のうちの最上位置の紙幣検知部62を除く紙幣検知部62による紙幣Sの検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数が、予め別途記憶している、今回紙幣Sを検知した紙幣検知部62用の所定の閾値より少なければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。
また、入金処理中に、ラインセンサ61のうちの最上位置の紙幣検知部62が、紙幣Sを検知すると、制御部55は、まず、投入部12の分離繰出機構20を停止させて投入部12からの紙幣Sの繰り出しを一旦停止状態とするとともに、搬送部25に残留している搬送中の紙幣Sを識別部30の識別結果に基づいてリジェクト口13および一時貯留部32のいずれか対応する一方に搬送する。これと並行して、制御部55は、この今回紙幣Sを検知した最上位置の紙幣検知部62よりも下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知しているか否かを判定する。
この判定で、最上位置の紙幣検知部62より下側の少なくともいずれか一つの紙幣検知部62が紙幣Sを検知していなければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。
他方、上記判定で、最上位置の紙幣検知部62より下側のすべての紙幣検知部62が紙幣Sを検知していれば、制御部55は、この検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数を、予め別途記憶している、最上位置の紙幣検知部62用の所定の閾値と比較する。この所定の閾値は、一時貯留部32内が、満杯であると判定できる下限枚数である。そして、制御部55は、一時貯留部32の貯留枚数が閾値以上であれば、一時貯留部32が満杯であると判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の満杯対応処理を行う。
他方、制御部55は、最上位置の紙幣検知部62による紙幣Sの検知時点で一時貯留部32に貯留している紙幣Sの貯留枚数が、最上位置の紙幣検知部62用の所定の閾値より少なければ、集積不良が発生したと判定して、投入部12からの紙幣Sの繰り出しを停止状態に維持したまま、第1実施形態と同様の集積不良対応処理を行う。
このように制御すれば、集積不良が発生している状態で紙幣Sが一時貯留部32に送り込まれることを防止でき、集積不良を悪化させてしまうことを確実に防止できる。
なお、以上の第1,第2の実施形態では、一時貯留部32が、既に貯留している紙幣Sの上側に順次紙幣を放出して、下から上に順に紙幣Sを集積するものを例にとり説明したが、図7に示すように、搬送路27を一時貯留部32の下部に接続させるとともに一時貯留部32の下部に搬送路27からの紙幣Sを、既に貯留している紙幣Sの下側に順次紙幣Sを潜り込ませて、上から下に順に集積させるものに適用も可能である。この場合、第1実施形態のように上側から紙幣Sを送り込むものでは必要であった、紙幣Sの紙幣検知センサ53あるいは紙幣検知部62による検知を、送り込み時の一時的なものと集積によるものとに区別する必要がなくなり、誤検知の可能性を低減できることになる。
また、第1,第2の実施形態では、返却部51が一時貯留部32を開放可能な扉48を有しており、返却時には、操作者が開状態の扉48を開いて一時貯留部32の紙幣Sを取り出す場合を例にとり説明したが、一時貯留部32に紙幣Sを繰り出す繰出機構を設けて、紙幣Sを返却口に繰り出すようにしても良い。この場合は、第1実施形態の紙幣検知センサ53や第2実施形態の紙幣検知部62での集積不良の検知タイミングから、集積不良の原因となった紙幣Sをある程度推測し、その紙幣Sが完全に返却されるまで返却して、残りは一時貯留部32に残すことも可能であり、さらに原因となった紙幣Sを返却した後に、入金処理を自動的に再開させるようにしても良い。
また、第1,第2の実施形態では、紙幣Sの長手方向に一つの紙幣検知センサ53あるいは紙幣検知部62を設ける場合を例にとり説明したが、同じ高さ位置で紙幣Sの長手方向に複数の紙幣検知センサ53あるいは紙幣検知部62を設けるようにしても良い。勿論、紙幣Sを短手方向に沿う姿勢で搬送する場合でも、紙幣Sの短手方向に一つの紙幣検知センサ53あるいは紙幣検知部62を設けたり、同じ高さ位置で紙幣Sの短手方向に複数の紙幣検知センサ53あるいは紙幣検知部62を設けるようにしても良い。
11 紙幣処理機
12 投入部
30 識別部
32 一時貯留部
40 収納金庫(収納部)
51 返却部
53 紙幣検知センサ(検知手段,満杯検知手段)
55 制御部(記憶手段,判定手段,制御手段)
56 表示部(案内手段)
61 ラインセンサ
62 紙幣検知部(検知手段)
S 紙幣

Claims (10)

  1. 投入された紙幣を繰り出す投入部と、
    該投入部から繰り出された紙幣を識別する識別部と、
    該識別部で正常と識別された紙幣を貯留する一時貯留部と、
    該一時貯留部に貯留している紙幣の貯留枚数を記憶する記憶手段と、
    前記一時貯留部に貯留している紙幣を収納する収納部と、
    前記一時貯留部に貯留している紙幣を返却可能な返却部と、
    を有する紙幣処理機であって、
    前記一時貯留部内の所定の高さ位置の紙幣を検知する検知手段と、
    該検知手段が紙幣を検知したときに、前記記憶手段に記憶された前記貯留枚数と所定の閾値とを比較し、前記貯留枚数が前記閾値より少なければ集積不良が発生したと判定する判定手段と、
    該判定手段が集積不良が発生したと判定すると、前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止状態とするとともに前記一時貯留部の紙幣を前記返却部で返却可能とする制御手段と、
    を備えることを特徴とする紙幣処理機。
  2. 前記検知手段は、前記一時貯留部の満杯状態を判断する高さの紙幣を検知する満杯検知手段であることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理機。
  3. 前記検知手段が、前記一時貯留部内の複数の異なる高さ位置の紙幣を検知可能となるように複数設けられており、
    前記判定手段は、前記複数の検知手段のそれぞれに対して個別の前記閾値を持ち、前記複数の検知手段のいずれか一つが紙幣を検知すると、当該紙幣を検知した検知手段用の前記閾値より前記貯留枚数が少なければ集積不良が発生したと判定することを特徴とする請求項1記載の紙幣処理機。
  4. 前記検知手段が三つ以上設けられ、これら検知手段が同一直線上に連続的に配置されていることを特徴とする請求項3記載の紙幣処理機。
  5. 前記複数の検知手段のうち、最上位置のものは、前記一時貯留部の満杯状態を判断する高さの紙幣を検知する満杯検知手段であることを特徴とする請求項3または4記載の紙幣処理機。
  6. 前記制御手段は、前記満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知したときには、前記判定手段が集積不良が発生したと判定して初めて、前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止させるとともに前記一時貯留部の紙幣を前記返却部で返却可能とすることを特徴とする請求項5記載の紙幣処理機。
  7. 前記制御手段は、前記満杯検知手段以外の検知手段が紙幣を検知したときには、一旦前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止させるとともに、前記判定手段が集積不良が発生したと判定すると、前記投入部からの紙幣の繰り出しを停止状態に維持したまま前記一時貯留部の紙幣を前記返却部で返却可能とする一方、前記判定手段が集積不良が発生していないと判定すると、前記投入部からの紙幣の繰り出しを再開させることを特徴とする請求項5記載の紙幣処理機。
  8. 前記一時貯留部が、既に貯留している紙幣の下側に順次紙幣を潜り込ませて集積させることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項記載の紙幣処理機。
  9. 前記検知手段は、紙幣の検知状態が所定時間連続しない場合、紙幣の検知を無効とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項記載の紙幣処理機。
  10. 前記一時貯留部の紙幣が前記返却部で返却可能となると、当該状況を案内する案内手段を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項記載の紙幣処理機。
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