JP2011111507A - 樹脂含浸シート、部品内蔵品、成形品、及び配線板 - Google Patents

樹脂含浸シート、部品内蔵品、成形品、及び配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】フィラーが高充填して熱伝導性が優れ、厚みが厚く部品内蔵に好適に用いることができる樹脂含浸シートを提供する。
【解決手段】不織布に、フィラーが70〜95質量%含有された樹脂組成物を含浸し、Bステージ状態にした厚み200〜500μmの樹脂含浸シートである。不織布はタテ方向の引裂強度が1000mN以下である。好ましくは、不織布は150℃以下の温度で軟化溶融するバインダーを用いて形成されており、また、10μm径以下で20mm長以下の繊維を用いて形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、部品の内蔵等に用いる樹脂含浸シート、部品内蔵品、成形品、及び配線板に関するものである。
従来から、織布や不織布などの基材に樹脂を含浸させて形成した樹脂含浸シート(樹脂シート)が知られており、樹脂含浸シートの性能を上げる試みがなされている。例えば、CEM−3等では、中心層としてのガラス不織布基材に、難燃剤として水酸化アルミニウム等の充填材を含有する樹脂組成物を含浸させて、低線膨張化や原材料費削減を図ることが試みられている。また、ガラスクロスなどの織布基材に樹脂を含浸させて多層基板用の材料とすることも一般的に利用されており、このような樹脂含浸基材はプリプレグと呼ばれている。プリプレグを始めとする樹脂含浸基材については近年、フィラー等を高充填して厚み方向の線膨張係数を低減させる開発が盛んに行われている。
また、特殊な回路基板として、部品を内蔵した基板材料が開発されている(例えば特許文献1参照)。プリプレグを使用して部品を基材に埋め込む場合、部品埋め込み性を良好にするためには、部品を搭載する部分のプリプレグの一部をあらかじめくり貫き、部品に位置合わせして配置して加熱加圧することで樹脂が溶融して部品を埋め込むというプロセスが行われており、このような部品内蔵品は既に実用化され量産されている。
しかし、プリプレグのようなガラスクロスを用いたシートでは、部品を内蔵する場合、基材の部品搭載部分をあらかじめ除去するなどの特殊な成形が必要となり、簡単に部品内蔵品を形成できないといった問題が生じる。さらに、部品内蔵のためには、内蔵する部品の高さ以上の厚みの絶縁材料を準備する必要があり、一般的に部品内蔵用に提供されている絶縁材料のプリプレグでは、レジンコンテントを高くすることができないために部品を埋め込むための樹脂量が不足するといった問題が生じる。
また、フィルム等に樹脂をコーティングして樹脂層を形成した、ガラスクロスなどの基材を含まない樹脂シート材料が知られている。このような樹脂シート材料にフィラーを高充填させて、部品が実装された基板の上に積層させ、この積層体を加熱加圧することで、樹脂が溶融して部品の周囲に流動して部品を埋め込むというプロセスが行われており、このような部品内蔵品も既に実用化され量産されている。
しかし、このような樹脂シート材料は、厚みを厚くすると揮発分を含有する樹脂組成物では、内部(樹脂層のフィルム側)に揮発分が残留しやすくなり、乾燥条件を最適化すると生産性に問題をきたすほど乾燥速度が低下してしまうという問題がある。したがって、フィルム付樹脂シートでは部品の内蔵に用いるような厚みの厚いシートを容易に得ることができない。
シート材料に用いるフィラーとしては、部品の発熱を効率良く放散させるために、熱伝導性の高いものを使用することが試みられており、熱伝導性の高いフィラーを用いることで絶縁材料自体の熱伝導率が向上してきている。ここで、フィラーを高充填するためには、一般的に使用されているガラスクロス基材では限界がある。基材としてガラスクロスを用いた場合、ガラスクロスの表面だけにフィラーが高充填された樹脂層が形成され、ガラスクロスの束の部分(クロスが交差する部分)では樹脂不足となってしまうため、信頼性を低下させる原因となってしまうからである。また、シートの形成に用いる樹脂の量にも限界がある。シートの厚みのほとんどを樹脂で形成すれば、充填性をかなり確保できることとなるが、フィラーが高充填された樹脂組成物で、レジンコンテントが60質量%以上になると製造しにくくなってしまうからである。また、高充填してもガラスクロスのような基材を用いた場合、フィラーが充填されない基材層が形成されるので、この基材層ではフィラーによる機能向上が見込めない。
特開2005−26573号公報
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、フィラーが高充填して熱伝導性が優れ、厚みが厚く部品内蔵に好適に用いることができる樹脂含浸シート、部品内蔵品、成形品、及び配線板を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、不織布に、フィラー5が70〜95質量%含有された樹脂組成物2を含浸し、Bステージ状態にした厚み200〜500μmの樹脂含浸シートAであって、不織布はタテ方向の引裂強度が1000mN以下であることを特徴とする樹脂含浸シートである。
請求項2に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAにおいて、不織布は、150℃以下の温度で軟化溶融するバインダーを用いて形成されていることを特徴とする樹脂含浸シートである。
請求項3に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAにおいて、不織布は、10μm径以下で20mm長以下の繊維3を用いて形成されていることを特徴とする樹脂含浸シートである。
請求項4に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAにおいて、硬化したときの熱伝導率が3W/mK以上であることを特徴とする樹脂含浸シートである。
請求項5に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAにおいて、レジンコンテントが90質量%以上であることを特徴とする樹脂含浸シートである。
請求項6に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAにおいて、フィラー5が、シリカ、アルミナ、窒化ボロン、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも一つであり、上記樹脂組成物2は熱硬化型エポキシ樹脂を主成分として含有していることを特徴とする記載の樹脂含浸シートである。
請求項7に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAにおいて、少なくとも一方の面に、離型処理された樹脂フィルム4が離型処理された面で重ねられたことを特徴とする樹脂含浸シートである。
請求項8に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAに部品を内蔵したことを特徴とする部品内蔵品である。
請求項9に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAをリードフレーム回路の隙間に充填したことを特徴とする成形品である。
請求項10に係る発明は、上記構成の樹脂含浸シートAを用いて形成したことを特徴とする配線板である。
請求項1の発明によれば、加熱加圧によって樹脂を流動させて部品を埋め込んで成形する際に、基材である不織布の繊維がバラバラになってシート内に分散するので、基材が部品に押圧されて歪んだりするようなことがなく、部品の周囲をフィラーが高充填された絶縁材料で取り囲むことができ、部品埋め込み性を良好にすることができるものである。そして、樹脂含浸シートの厚みが厚いことにより、部品を確実に埋め込むことができるものであり、樹脂と不織布のバラバラになった繊維とが流動するので、プリプレグのようにあらかじめ一部をくり貫いたりすることなく、容易に部品を埋め込むことができるものである。また、フィラーが高充填されていることにより、線膨張係数が低く熱伝導性が高い絶縁層を形成することができるので、寸法安定性に優れるとともに、内蔵された部品が熱を発した場合には効率よく熱を伝導し、放熱性を向上することができるものである。また、不織布の基材を用いているため基材の両面から乾燥させることができるので、フィルム材を用いた場合のような乾燥不良を防止することができるとともに、フィラーが高充填された樹脂組成物を簡単に基材に含浸することができるものであり、厚みが厚く硬化後の強度が高い絶縁シート材料を容易に得ることができるものである。
請求項2の発明によれば、バインダーが、常温においてはバインダーとしての機能を維持して不織布の強度を高めると共に、加熱加圧成形する際には、成形温度付近において溶融が開始して結束していた繊維をバラバラにしやすくさせるので、樹脂が流動したときに高充填したフィラーと繊維を流動させることができ、ガラスクロスを用いたプリプレグのように部品内蔵部分をあらかじめくり貫くことなしに、部品を確実に内蔵することができるものである。そして、バインダーが溶融性を有していることによって、樹脂流動性を維持しつつ厚みを厚くすることが可能となり、一枚の樹脂シートであっても部品を内蔵することが可能になるものである。
請求項3の発明によれば、繊維が細かいことにより、樹脂含浸シートの表面の平滑性が向上すると共に、繊維がバラバラになりやすくなり、フィラーと繊維の流動性を高めて部品内蔵性をさらに良好にすることができるものである。
請求項4の発明によれば、熱伝導率が高くなることにより、発熱する部品を内蔵する場合であっても、生じた熱をさらに良好に放熱することができるので、放熱性の高い部品内蔵基板を得ることができ、放熱性と強度が高いモジュール部品を容易に形成することができるものである。
請求項5の発明によれば、レジンコンテントが高くなることにより、加熱加圧する際に十分な量の樹脂で不織布をバラバラにして流動化することが可能となり、部品内蔵性をさらに向上することができるものである。
請求項6の発明によれば、フィラー及び樹脂が好適化されて、熱伝導率や誘電率、難燃性等の絶縁層としての特性を向上させることができるものである。また、フィラーを高充填した樹脂組成物の粘度を調整することが容易になり、樹脂の含浸性を高めて信頼性の高い絶縁層を形成するシート材料を得ることができるものである。
請求項7の発明によれば、離型性の樹脂フィルムを表面に装着していることにより、樹脂含浸シートにレーザー等で穴あけした後、この穴に導電性ペーストを充填してペーストビアとする場合に、半硬化でベタつきのある状態ではない樹脂フィルムの面から穴あけすることが可能であり、また充填されなかった余分な導電性ペーストを樹脂フィルムの表面に付着させて樹脂フィルムを剥離する際に一緒に取り除くことができ、ペーストビアを形成するときのような回路作製の作業性を非常に良好にすることができるものである。
請求項8の発明によれば、上記構成の樹脂含浸シートを用いることにより、部品を内蔵するための厚い樹脂層を一枚のシート材料で形成することができ、また、フィラーが高充填しているので、低線膨張性で熱伝導性のよい部品内蔵品を容易に得ることができるものである。そして、上記の樹脂含浸シートであれば、不織布が加熱加圧時にバラバラになって部品の周囲に流動するので、プリプレグのようにシートの一部をあらかじめくり貫く必要がなく、容易に部品を内蔵することができるものである。
請求項9の発明によれば、上記構成の樹脂含浸シートを用いることにより、厚みの厚いリードフレーム回路の隙間を充填するのに充分な樹脂量を持った厚みの厚い樹脂含浸シートでリードフレームを充填することが可能であり、また、フィラーを高充填させて線膨張係数をリードフレーム回路と同じ程度にすることが容易にでき、信頼性の高いリードフレーム回路の成形品を得ることができるものである。
請求項10の発明によれば、上記構成の樹脂含浸シートを用いることにより、多層に積層させてフィラーが高充填された絶縁層を形成して回路形成することが可能であり、また、300〜500μm程度の厚みの厚い回路を有する大電流基板を形成する場合も、樹脂と共にフィラーとガラス繊維とを流動させてフィラーが高充填された絶縁層を形成することができ、信頼性の高い配線板を得ることができるものである。
本発明の樹脂含浸シートの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の樹脂含浸シートの実施の形態の他の一例を示す断面図である。 本発明の樹脂含浸シートを用いた電子回路の一例を示す断面図である。 本発明の樹脂含浸シートを用いてリードフレーム回路を形成する様子を示す断面図であり、(a)は部品実装前、(b)は部品実装後の状態を示す。 本発明の樹脂含浸シートを用いた電子回路の他の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の樹脂含浸シートは、不織布に、フィラーが70〜95質量%含有された樹脂組成物を含浸し、Bステージ状態にしたものであり、その厚みは200〜500μmである。
基材を含まずにフィラーを高充填した樹脂シートや、織布基材を含みフィラーを充填したプリプレグ等は既に知られており、市販もされているが、厚みが厚く硬化後の曲げ強度が高い絶縁層を形成するシート材料でありながら、フィラーが高充填され、しかも部品内蔵用に使用できる高い樹脂流動性を持ったものは未だ開発されていなかった。それは、プリプレグを生産する際に、基材に樹脂を含浸し乾燥させる工程を行うが、そのとき、基材として引っ張り強度が高いガラスクロスを用いれば高速で含浸・乾燥工程を行っても切れたりすることがなく良好に生産することができるものの、フィラーの含有量が高い樹脂組成物を含浸すると樹脂が不足することによってガラスクロスの束の隙間にカスレが発生してしまうため、プリプレグに十分な絶縁信頼性を付与することができなくなるからである。
また、このようなプリプレグを、部品実装などによって凹凸が形成された基板の面に複数枚重ねて加熱加圧すると、プリプレグ中の樹脂は流動して基板側に流れ込むが、プリプレグ中のガラスクロスは基板とは反対側に密集してしまい不均一な絶縁層を形成することとなり、線膨張係数が極端に異なる部分を有する絶縁層を形成してしまうという問題もあった。
一方、ガラス不織布などの不織布にフィラーをある程度充填させることはCEM−3等において一般的に行われている。しかし、ガラス不織布は、ガラスクロス以上に含浸・乾燥工程において切れやすいといった問題があり、強度を強くしなければならないが、部品内蔵にはそれが逆効果となり、部品充填性に欠けるものとなり、実用化することは難しかった。
発明者らは、部品内蔵用の絶縁材料として、フィラーが高充填されていて厚みが厚い樹脂シートを開発するにあたり、当初、PETフィルムの表面にフィラーを高充填させた樹脂をコーティングし、加熱乾燥してBステージ状態にした樹脂シートを検討した。しかしながら、コーティング層の厚みを厚くするとPETフィルム側の樹脂、つまりコーティング層の内部側が乾燥不足となり、このような樹脂シートは、表面は乾いているが内部はべとべとの状態にしかならず、これを用いて加熱加圧成形すると、ボイドが発生したりして信頼性を低下させる要因となることが分かり、実用化に適さないことが分かった。
そこで、両面から乾燥ができれば、そのような乾燥不良の問題を解消できることに着眼し、フィラーを高充填させることができ、基材を利用した製法を用いることができる不織布を利用することを見出して、本発明の樹脂含浸シートを完成させたものである。
不織布は、樹脂含浸シートの基材となるものである。不織布としては、繊維をバインダーによって繋いで布状に成形したものを用いることができる。本発明では、フィルム材に樹脂をコーティングするのではなく、不織布の基材に樹脂を含浸させているため基材を両面から乾燥させることができる。したがって、フィルム材を用いた場合のような乾燥不良を防止することができるのである。また、両面乾燥によって、フィラーが高充填された樹脂組成物を簡単に基材に含浸することができ、その結果、厚みが厚く硬化後の強度が高い絶縁シート材料を容易に得ることができるものである。
そして、本発明では基材として、ガラスクロスのような織布ではなく不織布を用いている。この不織布は、含浸・乾燥工程においては切れることがないが、部品を埋め込んで加熱加圧して成形する際には、バラバラになってシート内に分散するものである。したがって、部品に対して樹脂含浸シートを押し当てた場合でも、加熱加圧時には基材がバラバラに分散されているので、基材が部品に押圧されて歪んだりするようなことがない。さらに、バラバラになった繊維は樹脂の流動に伴って部品の周囲に分散して部品の周囲を取り囲む。また、それと同時に樹脂組成物に含まれるフィラーも樹脂の流動によって部品の周囲を取り囲む。このようにして、部品の周囲を樹脂とフィラーと繊維とで取り囲むことができるので部品埋め込み性を良好にすることができるのである。
樹脂含浸シートに用いる不織布のタテ方向の引裂強度は1000mN以下である。不織布の引裂強度がそれよりも高くなると加熱加圧時に繊維がバラバラになりにくく、部品埋め込み性が低下してしまう。
発明者らは、生産工程において基材を切るようなことがなく、加熱加圧した際に、フィラーを含有した樹脂と共に繊維を均一に流動させることに注目して鋭意検討を重ねた結果、生産工程での繊維の切れは引っ張り強度ではなく、引き裂き強度に起因していることを見出すとともに、加熱加圧時の繊維のほぐれ易さも引き裂き強度に起因していることを見出した。そこで、引裂強度を最適化させて上記の値に設定したものである。
繊維の分散性のためには、不織布の引裂強度はさらに800mN以下であることがさらに好ましい。また、不織布の引裂強度は、400mN以上であることが好ましい。不織布の引裂強度が上記の値よりも小さくなると強度が低下し、含浸・乾燥工程において不織布を引っ張る際に引裂かれるおそれがある。
不織布の引裂強度は、エルメンドルフ型引裂試験機を使用して測定することができる。サンプルサイズは、63×270mm(切り込み長さ:20mm、引裂長さ:43mm)重ね枚数は4枚として、JIS P 8116に準拠した測定を行う。
ここで、不織布は、通常、長尺の布状体(シート状体)がロール状に巻かれて形成されているものであり、引裂強度は、タテ方向(長手方向)に切れ目(スリット)を入れ、巾方向(ヨコ方向)の両側を固定して、固定された一方と他方とを離間させて、タテ方向に引裂くことによって測定される。なお、不織布には通常、配向性があり、タテ方向の引裂強度の方がヨコ方向より低い値を示す。よって、引裂かれる際はタテ方向の低い値に影響されるので、タテ方向に着目して引裂強度を設定したものである。
上記のように、不織布引っ張り強度ではなく、引き裂き強度に着目してものであり、引っ張り強度に限定されることはないが、生産性等を考慮すると、例えば、不織布の引っ張り強度を25〜80N/15mm程度の範囲に設定することができる。
不織布の厚みとしては、150〜400μmであることが好ましい。不織布の厚みがこの範囲になることにより、樹脂含浸シートの厚みを不織布一枚で上記の範囲に容易にすることができる。
不織布に用いる繊維としては、有機繊維を用いた有機不織布を用いることもできるが、無機繊維を用いた無機不織布を用いることが好ましく、中でも、ガラス不織布かセラミック不織布のいずれかを用いることが好ましく、ガラス不織布を用いることがさらに好ましい。ガラス不織布を使用すれば、安価であり、有機繊維と比較して熱伝導率が高いので、樹脂を含浸した際のシートとしての熱伝導率の向上が期待できる。
不織布に用いる繊維のサイズとしては、直径(繊維径)が10μm径以下で、長さ(繊維長)が20mm長以下の繊維を用いることが好ましい。繊維が細かいことにより、樹脂含浸シートの表面の平滑性が向上することができる。また、繊維がバラバラになって分散しやすくなり、流動中にガラス繊維が湾曲し、部品の表面を傷めることなく、部品内蔵性をさらに良好にすることができる。繊維のサイズが上記よりも大きいと表面平滑性を損ねたり、繊維の分散性を損ねたりするおそれがある。繊維の直径は3μm径以上であることが好ましく、繊維の長さは5mm長以上であることが好ましい。繊維が細かくなりすぎると、基材の強度が低下して生産時に切れやすくなるおそれがある。繊維のサイズとして好ましいものとしては、例えば、平均6μm径13mm長のものが挙げられる。また、平均9μm径13mm長の繊維も用いることができ、それ以上のサイズであっても上記の範囲を満たせば条件を好適化することによって用いることができる。なお、繊維のサイズは光学顕微鏡により確認できる。
不織布に用いるバインダーとしては、特に限定されるものではないが、樹脂バインダーを好ましく用いることができ、例えば、アクリル系樹脂のバインダーや、エポキシ系樹脂のバインダーを好ましく用いることができる。このうち、バインダーとしてアクリル樹脂を用いることが好ましい。その場合、加熱時にバインダーの強度が低下することで、繊維がバラバラになりやすくなり、フィラーと繊維の流動性を高めて部品内蔵性をさらに良好にすることができる。
また、150℃以下の温度で軟化溶融するバインダーを用いることが好ましい。すなわち、軟化溶融温度が150℃以下のバインダーである。この場合、バインダーが、常温においてはバインダーとしての機能を維持して不織布の強度を高め、そして、加熱加圧成形する際には、成形温度付近において溶融が開始して結束していた繊維をバラバラにしやすくさせる。高温で軟化溶融するような特性を持ったバインダーを用いることでより、引裂強度を低下させることが容易となるからである。したがって、樹脂が流動したときに高充填したフィラーと繊維とが流動しやすくなり、部品を確実に内蔵することができる。また、バインダーが溶融性を有していることによって、樹脂流動性を維持しつつ厚みを厚くすることが可能となり、一枚の樹脂シートであっても部品を内蔵することが可能になる。バインダーの軟化溶融温度は100℃以上程度であることが好ましい。溶融温度がこれより低くなると、不織布の耐熱性が低下するおそれがある。
不織布の引裂強度は、不織布のバインダーの使用量(繊維への付着量)によっても好適化される。不織布中のバインダーの含有量としては単位面積当たりの質量でみた場合に5〜15質量%であることが好ましい。不織布におけるバインダーの量が上記の範囲より少ないと強度の低下が著しくなりガラス繊維の毛羽立ちが目立つようになるおそれがある。一方バインダーの量が上記の範囲より多いと耐熱性の低下やフィラーの高充填ができなくなる等の問題が発生するおそれがある。
樹脂組成物は、フィラーが70〜95質量%含有されているものである。本発明では、加熱加圧時に繊維がバラバラになるような不織布を用いていることにより、フィラー分散性を高めることが可能となっている。そして、フィラーの含有量がこの範囲になることによって、樹脂含浸シートの全体にフィラーが高充填されることになり、線膨張係数が低く熱伝導性が高い絶縁層を形成することができる。したがって、寸法安定性と放熱性とに優れた部品内蔵用の樹脂含浸シートを得ることができる。フィラーの含有量が上記の範囲より低いと高充填できず線膨張性が悪くなったり熱伝導性が低下したりするおそれがある。逆にフィラーの含有量が上記の範囲より高いと樹脂の含浸性や流動性を阻害したりして絶縁層の信頼性を低下させるおそれがある。なお、本発明において樹脂組成物とは、硬化した際に硬化物(成形体)を構成する成分である。すなわち、樹脂組成物とは、溶媒などの揮発成分が除かれたものであり、フィラーの含有量は、溶媒などを含まない樹脂組成物中の量を示している。
フィラーとしては、具体的には、シリカやアルミナを用いることができる他、窒化ホウ素(窒化ボロン)、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の一般的に使用されている無機フィラーや、アクリルやシリコーン系の有機フィラー等を用いることができる。このうち、シリカ、アルミナ、窒化ボロン、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも一つのフィラーを用いることが好ましい。その場合、熱伝導率や誘電率、難燃性等の絶縁層としての特性を向上させることができる。特に放熱性を向上させる場合は、アルミナを主成分とすることが好ましく、アルミナ単独で用いたり、その他の高熱伝導率を有するフィラーを併用したりして、求める特性に応じてフィラーを選択することができる。
フィラーには、表面処理剤として一般的なカップリング剤や分散剤を使用してもよい。
フィラーの粒径としては、平均粒径が1〜30μm程度であることが好ましい。フィラーの粒径がこの範囲になることにより樹脂流動時の分散性が良好になる。フィラーの粒径が上記の範囲よりも小さいと、フィラーを高充填することが難しくなり、流動性も低下するおそれがあり、逆に、フィラーの粒径が上記の範囲よりも大きいと、含浸性が低下する、つまり、フィラーが沈降し易くなったり、繊維の隙間に充填され難くなるおそれがある。なお、フィラーの粒径は、個数平均径(レーザー光を用いた光散乱法による球相当径)であり、レーザー回折粒度分布計などによって測定することができる。
なお、本発明の樹脂含浸シートでは、フィラーが高充填されているので、フィラーの有する特性がそのまま硬化物の特性になる場合が多く、使用するフィラーを適切に選択する必要がある。
樹脂組成物に用いる樹脂としては、熱硬化型エポキシ樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、難燃性を付与するためにリン変性された樹脂などを用いることができる。
また、フィラーとして、シリカ、アルミナ、窒化ボロン、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムから選ばれるものを用いたときに、樹脂として熱硬化型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。その場合、フィラーを高充填した樹脂組成物の粘度を調整することが容易になり、樹脂の含浸性を高めて信頼性の高い絶縁層を形成するシート材料を得ることができるものである。
樹脂組成物には、これらの樹脂を主成分とし、さらに高分子量成分やエラストマー成分を含有させたりしてもよい。また、難燃性付与成分を適量含有させることで、硬化物の特性をさらに良好にすることが可能である。
不織布への樹脂組成物の含浸は、適宜の方法で行うことができる。例えば、長尺でロール状に巻かれた不織布を長手方向に送りながらコータなどで連続的に樹脂組成物を塗布して含浸させる方法が挙げられる。コータとしては、ローラコータ、バーコータ、スプレーコータ、ダイコータなどが挙げられる。また、樹脂組成物を含有する樹脂ワニスを調製し、この樹脂ワニスに浸漬させて含浸させてもよい。
ここで、樹脂を基材に含浸させやすくするために、樹脂組成物を適宜の溶媒で希釈して樹脂塗料(樹脂ワニス)を調製し、この樹脂塗料を含浸に用いてもよい。この場合、樹脂が溶解したりフィラーが分散されたりして樹脂塗料の粘度が調整されて含浸しやすくなる。溶媒としては、揮発性の高い有機溶剤を好ましく用いることができ、例えば、MEK(メチルエチルケトン)や、メタノール、MIBK(メチルイソブチルケトン)、トルエン、アセトン等を用いることができる。
樹脂組成物が含浸された不織布は、連続的に乾燥させてBステージ状態(半硬化状態)にすることができる。乾燥条件としては、使用する樹脂硬化系、溶剤の使用の有無等により適宜設定することができ、限定されるものではないが、例えば、120〜200℃、2〜30分程度に設定することができる。なお、含浸及び乾燥の工程は、これに限られるものではなく、矩形状の不織布を作製して各不織布ごとに行ってもよい。
このような含浸・乾燥工程によって不織布を基材としたBステージ状態のシートが形成されるものであるが、樹脂含浸シートはこのBステージ状態のシートが一枚からなるものであってもよいし、複数枚積み重ねたものであってもよい。すなわち、含浸・乾燥工程において不織布を複数枚(例えば2〜5枚程度)用いて重ねて複数枚の基材が含有されたBステージ状態のシートを形成し、これを樹脂含浸シートとしてもよい。ただし、好ましくは不織布一枚から形成される樹脂含浸シートである。
こうして形成された樹脂含浸シートの厚みは200〜500μmである。樹脂含浸シートの厚みがこの範囲のように厚いことにより、部品を確実に埋め込むことができる。また厚みが厚くても加熱加圧した際に、樹脂と不織布が流動するので、プリプレグのようにあらかじめ一部をくり貫いたりすることなく、容易に部品を埋め込むことができる。シートの厚みが200μmより薄くなると部品を十分に埋め込む高さが確保できなくなり部品埋め込み性が低下するおそれがある。逆に、シートの厚みが500μmより厚くなると樹脂含浸シートを製造しにくくなるおそれがある。樹脂含浸シートの厚みは不織布の厚みや単位面積当たりの質量によって調整することが可能である。
樹脂含浸シートにおいて、不織布に対する樹脂の量はレジンコンテント(下記式)として表される。この式において、「樹脂」とは、樹脂含浸シートの樹脂層を形成する成分であり、フィラーと有機樹脂成分(エポキシ樹脂や硬化剤や表面処理剤等)を含む。
レジンコンテント = 樹脂量/(樹脂量+繊維量)
そして、上式のレジンコンテントは90質量%以上であることが好ましい。好ましくは、95質量%程度になると熱伝導率、線膨張係数、不織布(ペーパー)の引張強度等のバランスが好適化される。レジンコンテントがこの範囲のように高くなることにより、加熱加圧する際に十分な量の樹脂で不織布をバラバラにして流動化することが可能となり、部品内蔵性をさらに向上することができる。レジンコンテントが90質量%よりも小さいとこのような作用が十分に得られなくなるおそれがある。また、レジンコンテントは98質量%以下であることが好ましい。レジンコンテントがこれよりも高くなると繊維量が少なくなって引張強度が低下することとなり、生産時のペーパー切れが発生するおそれがある。
樹脂含浸シートは、硬化したとき、すなわち樹脂含浸シート単独で硬化させてCステージ状態になったときの熱伝導率が3W/mK以上であることが好ましい。熱伝導率がこのように高くなることにより、発熱する部品を内蔵する場合であっても、生じた熱をさらに良好に放熱することができる。したがって、放熱性の高い部品内蔵基板を得ることができ、放熱性と強度が高いモジュール部品を容易に形成することができる。実質的に熱伝導率の上限は12W/mK程度である。熱伝導率は、定常状態比較法と呼ばれる方法で測定した値であり、ASTME1530で一般的に規定される手順、すなわち、50mmΦの円板で厚みが5〜10mm程度の試験片を作成し、既知の熱伝導率比較用のサンプルを積層してサンプルの熱伝導率を求めることによって測定することができる。
図1は、本発明の樹脂含浸シートAの実施の形態の一例を示す断面図である。樹脂含浸シートAは、有機樹脂成分とフィラー5とを含む樹脂組成物2によって形成された樹脂層1中に、不織布を形成していた繊維3がバラバラになって分散されて構成されている。図示では、繊維3がバラバラになってほぼ均一に分散した様子を示しているが、完全にバラバラになっていなくてもよく、不織布がふやけたような状態で繊維3が含有されていてもよい。このような樹脂シートAは、加熱加圧した際に、樹脂が流動化して繊維3をバラバラにするとともにフィラー5を分散させ、フィラー5と繊維3とが樹脂組成物2中で絡み合い、絡み合ったまま樹脂層1を形成して、Bステージ状態のシートとなって形成されるものである。その際、樹脂組成物2には高い濃度でフィラー5が含まれており、そのためフィラー5は樹脂層1に高充填されている。
図2は、本発明の樹脂含浸シートAの実施の形態の他の一例を示す樹脂含浸シートA1の断面図である。この樹脂含浸シートA1は、繊維3を含む樹脂層1の表面に離型処理された樹脂フィルム4が重ねられている。樹脂フィルム4は、離型処理された面を樹脂層1に向けて重ねられており、そのため、樹脂フィルム4を剥離する際には樹脂層1と樹脂フィルム4とが剥離しやすくなっている。樹脂層1は、図1の樹脂含浸シートAと同じ構成である。
図示の形態では、樹脂フィルム4は樹脂層1の両面に重ねられているが、樹脂フィルム4は一方の表面のみに重ねられていてもよい。このように、樹脂フィルム4が少なくとも一方の面に重ねられることにより、樹脂含浸シートA1をビア形成用の絶縁シート材料として用いることができる。すなわち、離型性の樹脂フィルム4を表面に装着していることにより、樹脂含浸シートAにレーザー等で穴あけした後、この穴に導電性ペーストを充填してペーストビアとすることができ、その場合、半硬化でベタつきのある状態ではない樹脂フィルム4の面から穴あけすることが可能であり、また充填されなかった余分な導電性ペーストを樹脂フィルム4の表面に付着させて樹脂フィルム4を剥離する際に一緒に取り除くことができる。したがって、ペーストビアを形成するときのような回路作製の作業性を非常に良好にすることができる。
図2の樹脂含浸シートA1は、含浸・乾燥工程を経た図1の樹脂含浸シートAに樹脂フィルム4を重ね合わせて加熱加圧して形成することができる。樹脂含浸シートAは、複数枚積み重ねてもよいし、厚みが厚いものを用いて一枚で構成してもよい。このときの加熱加圧条件としては、樹脂層1がBステージ状態を維持するような低温条件であることが好ましい。例えば、60〜120℃の温度で、樹脂含浸シートAと樹脂フィルム4とを重ねてラミネートする方法を用いることができる。ラミネート時間としては、ロールで実施する場合は、加熱時間を1秒前後に設定でき、この程度の加熱では流動性を阻害するようなことはない。
図3は、本発明の樹脂含浸シートを用いた電子回路(部品内蔵品)の一例を示す断面図である。この電子回路は、部品内蔵基板、部品内蔵モジュール、部品(電子部品)として利用することが可能なものである。
図示の電子回路は、基板14の表面に内蔵部品11を覆うように絶縁層10が設けられている。基板14の表面には、内部配線12が形成されており、その内部配線12には直接又はバンプ部13を介して内蔵部品11が実装されている。そして、絶縁層10はこれら内部配線12などを含む内蔵部品11を覆って基板14に積み重ねられている。
絶縁層10は、上記の樹脂含浸シートAを用いて形成されたものである。すなわち、内蔵部品11が実装された基板14に樹脂含浸シートAを覆うように積み重ね、その後、硬化させてCステージ状態にすることにより絶縁層10を形成することができる。そのとき、繊維3は樹脂含浸シートA内でバラバラになって分散されているので、樹脂含浸シートAを内蔵部品11に押し当てた際には、繊維3が流動して内蔵部品11を避けてその周囲を取り囲むことができる。そして、Cステージ状態へと加熱加圧される際にも、樹脂が流動化してフィラー5と繊維3とが流動し、内蔵部品11の周囲に配置されそのまま硬化することができる。
絶縁層10の表面(基板1と反対の面)には、適宜、外部配線16を形成し、この外部配線16に接続して外装部品15を実装することができる。
このようにして形成された絶縁層10は、フィラー5が高充填されるとともに繊維3が分散されているので、部品内蔵基板の強靭性が向上すると共に、放熱性が高いものとなる。また、樹脂含浸シートAは厚みが厚いので、内蔵部品11の厚み(高さ)が厚い場合でも、一枚の樹脂含浸シートAで十分に内蔵部品11を覆って内蔵することができる。
なお、図示では基板14の片面に絶縁層10を形成している様子を示しているが、基板14の両面に樹脂含浸シートAを重ねて、両面に絶縁層10を形成したような電子回路であってもよい。
図4は、本発明の樹脂含浸シートを用いてリードフレーム回路(成形品)を形成する様子を示す断面図である。図示のリードフレーム回路を形成するにあたっては、まず、図示(a)のように、複数のリードフレーム17が並んで配置された回路の一方の面(表面)から樹脂含浸シートAを押し当ててリードフレーム17を樹脂層1の内部に埋め込む。すなわち、リードフレーム回路の隙間に樹脂組成物2が充填されて樹脂層1が形成されている。
このとき、回路の他方の面(裏面)に剥離フィルム18などをリードフレーム17の裏面と接するように配置しておく。その際、先に剥離フィルム18を配置しておくと、樹脂層1がリードフレーム17の裏面を覆わないので好ましい。剥離フィルム18は粘着材付きの樹脂製のフィルムで構成することができる。また、リケイ性のゴム状シートを剥離フィルム18の代りに使用して裏面への樹脂の付着を防止しても良い。
なお、樹脂フィルム4を備えた樹脂含浸シートA1を用いてもよく、その場合、一方の面の樹脂フィルム4を残し、樹脂層1をリードフレーム17に重ねつつ樹脂フィルム4の面から樹脂含浸シートA1を押えることができるので作業性がよい。樹脂フィルム4はリードフレーム17を覆った後に剥離すればよい。
そして、リードフレーム17を覆った後、加熱加圧してCステージ状態にし、絶縁層10を形成することができる。加熱加圧は剥離フィルム18を取り付けたままで行うことができる。このように形成された絶縁層10にはフィラー5が高充填され、繊維3が絶縁層10に分散されている。
そして、図4(b)のように、剥離フィルム18を剥離し、リードフレーム17の露出面に適宜の外部回路20やワイヤー19を形成することにより、リードフレーム回路を用いた成形品を形成することができる。なお、図4(b)は、図4(a)から上下を反転させて図示している。
図示の形態では、リードフレーム17の露出面(上面)の位置まで樹脂層1が形成された様子を示しているが、樹脂層1はリードフレーム17を封止する(固定する)ものであればよく、樹脂層1の上面がリードフレーム17の上面よりも低い位置になり、リードフレーム17が樹脂層1から突出されて封止されていてもよい。また、リードフレーム部17の裏面部分にのみ剥離フィルム18を装着しておき、樹脂含浸シートAで充填させた後に、剥離フィルム18を剥すとリードフレーム間の絶縁層部10が剥離フィルム18の厚みだけ盛り上がった基板となるために、リードフレーム間の絶縁障壁を形成することも容易である。
このように、本発明による樹脂含浸シートAを用いれば、厚みの厚いリードフレーム回路の隙間を充填するのに充分な樹脂量を持った厚みの厚い樹脂含浸シートAでリードフレーム17間の隙間を充填することが可能である。また、フィラー5を高充填させて線膨張係数をリードフレーム17と同じ程度にすることが容易となる。なお、このとき線膨張係数は、8〜30程度に設定できる。
図5、本発明の樹脂含浸シートAを用いた電子回路の他の一例を示す配線板の断面図である。この電子回路は、図3の形態と概略同じようにして形成されるものであるが、絶縁層10は、内部に大電流が通る内部配線21を覆って基板14の表面に形成されている。この内部配線21は、大電流が通る配線となっており、厚みが厚いものである。内部配線21の厚みとしては、例えば、300〜500μm程度に設定することができる。このような厚みの厚い内部配線21を内部に埋め込む場合にも、上記の樹脂含浸シートAを用いれば、一枚の樹脂含浸シートAを用いても確実に内部に埋め込むことができ、また、樹脂と共にフィラー5と繊維3とが流動してフィラー5が高充填された絶縁層10を形成することができるので、信頼性の高い電子回路を得ることができるものである。なお、樹脂含浸シートAを複数枚用い、多層に積層して絶縁層10を形成してもよい。
絶縁層10の露出表面には、適宜、外部配線22が形成される。
そして、図示の電子回路では、フィラー5が高充填しており放熱性が高いので大電流を流した場合でも信頼性の高い電子回路を構成することが可能になる。
以上のように、本発明の樹脂含浸シートによれば、不織布の基材を使用してフィラー高充填化する設計をしたことによって、非常に厚みの厚い絶縁材料を提供することができ、CCL用途の展開や、多層基板用の絶縁層用途の展開や、部品内蔵用途への展開を可能とするものである。特に部品内蔵用途に使用する厚膜材料を安価に提供することができ、フィラー高充填と信頼性及び部品埋め込み性を確保することができるものである。
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。
(実施例1)
〔不織布〕
不織布として、ガラス不織布(オリベスト社製、「グラベスト」)を使用した。仕様は次の通りである。
・ガラス繊維:6μm径、13mm長
・引裂強度:600mN(タテ方向)
・密度:0.13g/cm
・シート坪量:30g(面積 1m
・厚み:275μm
・バインダー:エポキシ系樹脂(軟化溶融温度:130℃)
なお、引裂強度の測定は、エルメンドルフ型引裂試験機を使用して測定した。具体的には、サンプルサイズを63×270mm(切り込み長さ:20mm、引裂長さ:43mm)とし、重ね枚数を4枚として、JIS P 8116に準拠した測定を行った。
また、シート坪量とは、ガラス不織布の単位面積当りの質量である。
〔樹脂組成物〕
樹脂と硬化剤とフィラーとを溶剤中で高速ディスパーにて混合して樹脂組成物のスラリーを得た。その際、溶剤を除いた成分中のフィラーの含有量は90質量%にした。また、粘度が1000cspになるように溶剤量を調整した。
・樹脂:熱硬化型エポキシ樹脂(ビスAエポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂とを適宜配合したもの
・硬化剤:フェノール系硬化剤(明和化成工業社製「DL92」)
・フィラー:アルミナフィラー(電気化学工業社製「DAW05」、平均粒径5μm)
・溶剤:MEK
〔含浸・乾燥〕
ガラス不織布を樹脂組成物のスラリーに浸漬して樹脂を基材に含浸させた。この樹脂含浸基材を150℃で3分間乾燥することにより、Bステージ状になった樹脂含浸シート(厚み:300μm、質量:約900g/m)を得た。
この樹脂含浸シートのレジンコンテントは95.5質量%であった。また、樹脂含浸シートを硬化させた硬化物(Cステージ状態)の熱伝導率は約5W/mKであった。なお、熱伝導率の測定は、定常状態比較法(ASTME1530)により行った。
〔リードフレーム回路〕
上記によって得た樹脂含浸シートを厚さ1mmのリードフレーム(残銅率が約50%、リードフレーム間の距離1.5mm)の上に3枚積層し、圧力2MPa、温度150℃で加熱加圧し、リードフレーム回路の隙間に樹脂を流動させて硬化物(成形品)を作製した。
この成形品の断面を観察することにより、ガラス繊維がリードフレーム回路の隙間に均一に充填されていることを確認した。
(実施例2)
〔不織布〕
不織布として、ガラス不織布(オリベスト社製、「グラベスト」)を使用した。仕様は次の通りである。
・ガラス繊維:9μm径、13mm長
・引裂強度:900mN(タテ方向)
・密度:0.13g/cm
・シート坪量:40g(面積1m
・厚み:350μm
・バインダー:アクリル系樹脂(軟化溶融温度:100℃)
なお、引裂強度の測定は、実施例1と同様の方法で行った。
〔樹脂組成物〕
樹脂と硬化剤とフィラーとを溶剤中で高速ディスパーにて混合して樹脂組成物のスラリーを得た。その際、溶剤を除いた成分中のフィラーの含有量は85質量%にした。また、粘度が500cspになるように溶剤量を調整した。
・樹脂:熱硬化型エポキシ樹脂(ビスAエポキシ樹脂と多官能エポキシ樹脂とを適宜配合したもの)
・硬化剤:アミン系硬化剤(ジシアンジアミド、日本カーバイド社製)
・フィラー:アルミナフィラー(電気化学工業社製「DAW05」、平均粒径5μm)
・溶剤:MEK、メタノール(質量混合比7:3)
〔含浸・乾燥〕
ガラス不織布を樹脂組成物のスラリーに浸漬して樹脂を基材に含浸させた。この樹脂含浸基材を150℃で3分間乾燥することにより、Bステージ状になった樹脂含浸シート(厚み:400μm、質量:約750g/m)を得た。
この樹脂含浸シートのレジンコンテントは94.5質量%であった。また、樹脂含浸シートを硬化させた硬化物(Cステージ状態)の熱伝導率は約3W/mKであった。なお、熱伝導率の測定は、実施例1と同様の方法で行った。
〔リードフレーム回路〕
上記によって得た樹脂含浸シートを厚さ1mmのリードフレーム(残銅率が約50%、リードフレーム間の距離1.5mm)の上に2枚積層し、圧力2MPa、温度150℃で加熱加圧し、リードフレーム回路の隙間に樹脂を流動させて硬化物(成形品)を作製した。
この成形品の断面を観察することにより、ガラス繊維がリードフレーム回路の隙間に均一に充填されていることを確認した。
(実施例3)
〔部品内蔵品〕
実施例2で得た樹脂含浸シートを2枚用意した。そして、既に部品が実装された回路基板の部品実装側の面に、この樹脂含浸シートを2枚積み重ね、真空条件下、120℃で加熱加圧し、その後180℃で加熱硬化させることで、樹脂を充填・硬化させて部品を封止して内蔵した部品内蔵品(部品内蔵基板)を得た。
この部品内蔵品の断面を観察したところ、ガラス繊維が部品の間に流動して侵入している様子が確認された。部品の底面まで(基板側付近)の侵入は確認されなかったものの、部品の周囲には流動により侵入したフィラーが底面まで高充填された様子が確認された。
(実施例4)
〔リードフレーム回路〕
実施例1で得た樹脂含浸シートを1枚用意した。そして、厚さ1mmのリードフレーム(残銅率が約50%、リードフレーム間の距離1.5mm)の上に、この樹脂含浸シートを積層し、圧力2MPa、温度175℃で加熱加圧し、リードフレーム回路の隙間に樹脂を流動させて硬化物(成形品)を作製した。
この成形品の断面を観察することにより、ガラス繊維がリードフレーム回路の隙間に均一に充填されていることを確認した。
(実施例5)
〔CCL:銅張積層板〕
実施例1で得た樹脂含浸シート(一枚)の両面に、FR−4用のプリプレグ(ガラスクロス繊維基材、熱硬化型エポキシ樹脂、厚み60μm)をそれぞれ1枚積層し、さらにその両側の表面に銅箔(厚み70μm)を積層した。その後、圧力2MPa、温度175℃で加熱加圧することにより、CEM−3構造のCCLを得た。
(実施例6)
〔樹脂フィルム付き樹脂含浸シート〕
実施例2で得た樹脂含浸シート(一枚)の両面に、離型処理されたPETフィルム(WZ−25)を離型処理された面でそれぞれ1枚重ね、60℃でラミネートすることによって、両面にPETフィルムが装着された樹脂含浸シートを得た。
(試験例1:ガラス繊維サイズ)
ガラス繊維のサイズを置き換えた試験を行った。
〔試験例1−1〕
繊維径が12μmで13mm長のガラス繊維を採取し、実施例1で使用したガラス繊維(6μm×13mm長)とそれぞれ50%になるようにしてガラス不織布の試験サンプルを作製した。ガラス不織布は繊維の本数が少なくなった分だけ、かなり透けた外観となった。断面観察の結果、繊維が剛直になったことによるものと思われるが、12μm径の繊維が針状に存在していることが確認された。これにより、柔軟性が低下する傾向が見られるため繊維径は10μm以下が好ましいことが分かった。
〔試験例1−2〕
20mm長より長いものを単独で使用することが製造上できないため、実施例2で使用したガラス繊維と繊維長の長いガラス繊維とを混ぜて使用して(9μm径×13mm長が80%、9μm径×25mmが20%)、ガラス不織布の試験サンプルを作製した。一部に長い繊維の束が集まった部分が観察されたので、均一性に欠ける傾向が見られた。これにより、繊維長は20mm以下が好ましいことが確認された。
(試験例2:レジンコンテント)
低粘度のスラリーで含浸される量を絞ることで、レジンコンテントを低くした。具体的には、実施例2において、樹脂組成物のスラリーをフィラー含有量70質量%に、粘度を300cpsにし、ガラス不織布の秤量70g品を使用し、厚み約400μmの樹脂含浸シートを作製した。これにより、レジンコンテントが約90%程度のものを作製することができた。この樹脂含浸シートは、ガラス繊維の全体に対する含有量が多くなり、流動性が低下する傾向が見られることが確認された。したがって、レジンコンテントは90質量%程度以上が好ましいことが分かった。
(比較例1)
引裂強度が約1500mNのガラス不織布を用いた。このガラス不織布はガラス繊維に対してバインダーを25重量%添加することにより作製されたものである。それ以外は、実施例2と同様にして、樹脂含浸シートを作製した。その際、非常に含浸性が悪く、フィラーが充填されにくいことが分かった。
さらに、実施例2と同様にして、リードフレームに重ねて加圧成形したが、繊維のかたよりの発生とバインダーの残存が非常に多く観察された。バインダーにはフィラーが含まれていないので、バインダーが増加して引裂強度が上がると全体のフィラー含有量が低下することが分かった。
(比較例2)
フィラー含有量を60質量%にした以外は、実施例1と同様の方法で樹脂含浸シートを作製した。流動特性や含浸性は良好であるものの、この硬化物は、熱伝導特性が低く、線膨張係数も高いものとなってしまった。
(比較例3)
フィラー含有量を95質量%にし、溶剤成分を多量に含有させたスラリーを用いた以外は、実施例1と同様の方法で樹脂含浸シートを作製した。この樹脂含浸シートを硬化したが、表面がパサパサした外観となり、樹脂量が不足した状態、一般的に言うカスレが発生した硬化物しかできなかった。
(比較例4)
ガラス不織布の秤量を25gにし、実施例1と同様の方法で、厚み150μmの樹脂含浸シートを作製した。このとき、スラリーの粘度を500cpsで調整し、含浸後に強く絞って厚みの薄いシートを作製した。しかし、厚みを薄くするために絞りを強くしたため、ペーパー切れが発生し、樹脂含浸シートの作製が難しいことが確認された。ただし、製法を片面からのコーティングにすれば、付着樹脂量を限定できるので、製造は容易になる可能性はある。なお、薄い内蔵部品の場合は、PET等にスラリーのみをコーティングした薄いシートを用いればよいので、ガラス繊維に含浸させた樹脂含浸シートを用いる必要がない。
(比較例5)
ガラス不織布の秤量を50gにし、実施例1と同様の方法で、厚み550μmの樹脂含浸シートを作製した。このとき、含浸後にほとんど絞らずに厚みが非常に厚いシートを作製した。この樹脂含浸シートは重量が重いので、生産工程において、ペーパー切れが発生する可能性が高い。また、両面から乾燥したが、揮発分の測定では、厚み400μmの樹脂含浸シートと比較して約5倍の揮発分となり、製造性が低下した。
A 樹脂含浸シート
1 樹脂層
2 樹脂組成物
3 繊維
4 樹脂フィルム
5 フィラー
10 絶縁層
11 内蔵部品
17 リードフレーム

Claims (10)

  1. 不織布に、フィラーが70〜95質量%含有された樹脂組成物を含浸し、Bステージ状態にした厚み200〜500μmの樹脂含浸シートであって、不織布はタテ方向の引裂強度が1000mN以下であることを特徴とする樹脂含浸シート。
  2. 不織布は、150℃以下の温度で軟化溶融するバインダーを用いて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂含浸シート。
  3. 不織布は、10μm径以下で20mm長以下の繊維を用いて形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂含浸シート。
  4. 硬化したときの熱伝導率が3W/mK以上であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の樹脂含浸シート。
  5. レジンコンテントが90質量%以上であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の樹脂含浸シート。
  6. フィラーが、シリカ、アルミナ、窒化ボロン、窒化アルミニウム、水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも一つであり、上記樹脂組成物は熱硬化型エポキシ樹脂を主成分として含有していることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の樹脂含浸シート。
  7. 少なくとも一方の面に、離型処理された樹脂フィルムが離型処理された面で重ねられたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の樹脂含浸シート。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の樹脂含浸シートに部品を内蔵したことを特徴とする部品内蔵品。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の樹脂含浸シートをリードフレーム回路の隙間に充填したことを特徴とする成形品。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の樹脂含浸シートを用いて形成したことを特徴とする配線板。
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