JP2011111073A - カップホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減することによって、製造工程と組み付け手間を低減し、製造コストの縮減を可能とするカップホルダを提供する。
【解決手段】収容空間2が形成された有底筒状のホルダ本体3と、下部のインテグラルヒンジ4を揺動軸として揺動することにより収容空間2に進退する複数個の保持爪5と、インテグラルヒンジ4をホルダ本体3に対して固定する平板状の基部6とを備えるカップホルダ1において、保持爪5、インテグラルヒンジ4及び基部6が樹脂製であり、保持爪5が基部6の端部からインテグラルヒンジ4を介して立ち上がるように、複数個の保持爪5と、インテグラルヒンジ4と、基部6とが射出成形により一体成形されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の室内などに設けられるカップホルダに関し、詳しくは収容空間に収容された飲料容器の側面を保持可能な保持爪を備えたカップホルダに関するものである。
自動車の室内には、飲料容器を安定して保持するためのカップホルダが装備されている。カップホルダの多くは、様々な寸法の飲料容器を自動車の加速や振動に対して安定に保持するための保持爪を備えている。
このようなカップホルダは、収容空間に突出するように付勢されている保持爪が、飲料容器を収容空間に収容することによって、後退する構造とされるのが一般的である。保持爪の機構としては、例えば、保持爪の上部に揺動軸を有し下部で飲料容器を保持するもの(例えば、特許文献1)、保持爪の下部に揺動軸を有し上部で飲料容器を保持するもの(例えば、特許文献2)、保持爪が鉛直方向の揺動軸周りに揺動するもの(例えば、特許文献3)がある。
図9に特許文献2に記載のカップホルダの構造を説明する断面図を示す。カップホルダ60は、飲料容器Cを収容する収容空間61が形成された有底筒状のホルダ本体62と、下部のヒンジ部63を揺動軸として揺動可能であると共に、上部の当接凸部64aが収容空間61に進退する保持爪64と、保持爪64が進出する方向に保持爪64を付勢する環状のゴム部材65と、ホルダ本体62の下部に組み付けられると共に、ヒンジ部63をホルダ本体62に対して固定する基部66とを備えている。
収容空間61に収容された飲料容器Cを周方向から取り囲むように3個の保持爪64が均等間隔で設けられており(1個の保持爪64のみを図示)、収容空間61に飲料容器Cが収容されると、飲料容器Cの側面で当接凸部64aが押されて保持爪64が後退し、飲料容器Cの側面が当接凸部64aで保持される。
このカップホルダ60は、保持爪64の下部に揺動軸を有していることから、保持爪の上部に揺動軸を有するカップホルダと比較すると、飲料容器Cの側面のより高い位置で飲料容器Cを保持できる。飲料容器Cを保持する位置が高いほど、飲料容器をより安定して保持することが可能となる。
特許第3991045号 特開2007−161086号公報 特開2006−224961号公報
このカップホルダ60においては、3個の保持爪64の各ヒンジ部63をそれぞれ基部66に取り付ける必要があるため、部品点数が多いことによって、多くの製造工程と組み付け手間が必要であり、これが製造コスト増加の要因となっていた。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減することによって、製造工程と組み付け手間を低減し、製造コストの縮減を可能とするカップホルダを提供することを解決すべき課題とする。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
(1)本発明のカップホルダは、飲料容器を収容する収容空間が形成された筒状のホルダ本体と、下部のインテグラルヒンジを揺動軸として揺動可能であると共に、上部が前記収容空間に進退する保持爪と、前記保持爪が進出する方向に前記保持爪を付勢する付勢部材と、前記ホルダ本体の下部に組み付けられると共に、前記インテグラルヒンジを該ホルダ本体に対して固定する基部と、を備え、前記保持爪は、前記収容空間に収容された飲料容器を周方向から取り囲むように複数個設けられており、全前記保持爪、全前記インテグラルヒンジ及び前記基部が樹脂製であり、全該保持爪が該基部の端部から全該インテグラルヒンジを介して立ち上がるように、全該保持爪と、全該インテグラルヒンジと、該基部とが射出成形により一体成形されていることを特徴とする。
このような構成によると、複数個の全保持爪と、全インテグラルヒンジと、基部とが射出成形により一体成形されている。したがって、部品点数が大幅に削減されることによって、製造コストが縮減される。また、基部をホルダ本体の下部に組み付けることにより、ホルダ本体に対して全ての保持爪を組み付けることが可能であるため、組み付け手間の大幅な低減によって、製造コストが縮減される。このような、製造コストを縮減する効果は保持爪の個数が多いほど顕著となる。
(2)本発明のカップホルダにおいて、好ましくは、前記ホルダ本体の前記収容空間は、側壁と底壁とにより囲まれて形成されており、前記基部は、前記ホルダ本体の前記底壁の下面に組み付けられていることを特徴とする。
このような構成によると、基部がホルダ本体の底壁の下面に安定かつ確実に保持される。したがって、インテグラルヒンジを介して基部と一体成形された保持爪を、ホルダ本体に対して確実に組み付けることができる。
(3)本発明のカップホルダにおいて、好ましくは、前記ホルダ本体の前記収容空間は、側壁により囲まれて形成されており、前記基部は、前記側壁の下端の開口を塞ぐように該側壁の下端に組み付けられていることを特徴とする。
このような構成によると、基部が収容空間の底面を構成するため、上記(2)に記載のホルダ本体の底壁が不要となる。したがって、上記(2)に記載のカップホルダよりも、さらに部品点数が削減されて、製造コストを縮減する効果がより高くなる。
(4)本発明のカップホルダにおいて、好ましくは、前記付勢部材は、鋼線をC字状に曲げ加工したリングばねであり、前記リングばねが、複数個の前記保持爪の全てを該保持爪の後退側から取り囲むように全該保持爪に組み付けられていることを特徴とする。
このような構成によると、複数個の保持爪の全てを一本のリングばねで取り囲むことによって、保持爪は進出方向(すなわち収容空間の径方向内側)に付勢される。したがって、リングばねが他のばねに比べて安価なことによって、カップホルダの製造コストが縮減されると共に、複数個の保持爪のそれぞれに付勢部材を組み付ける場合と比べて、付勢部材の組み付け手間が低減されて生産性が向上する。
なお、複数個の保持爪のそれぞれに付勢部材を組み付ける方法としては、例えば、保持爪の上部にコイルばねを組み付けたり、保持爪の下部のヒンジ部にねじりコイルばねを組み付けたり、保持爪の下部に板バネを組み付けたりする方法がある。
(5)本発明のカップホルダにおいて、好ましくは、前記付勢部材は、伸縮性を有する環状のゴムリングであり、前記ゴムリングが、複数個の前記保持爪の全てを該保持爪の後退側から取り囲むように全該保持爪に組み付けられていることを特徴とする。
このような構成によると、複数個の保持爪の全てを一本のゴムリングで取り囲むことによって、保持爪は進出方向に付勢される。ゴムリングは前述のリングばねに比べてさらに安価であると共に組み付けが容易である。したがって、製造コストの縮減と生産性の向上に寄与する。
上記(4)に記載のリングばねを付勢部材として用いる場合には、隣り合う保持爪間のリングばねが収容空間の径方向外側に円形状に張り出すため、このリングばねの張り出し部分が、狭隘な空間にカップホルダを配置する際の障害となる場合がある。これに対して、ゴムリングを付勢部材として用いる場合には、隣り合う保持爪間がゴムリングにより直線状に最短距離で結ばれるため、保持爪間のゴムリングが収容空間の径方向外側に張り出すことはなく、狭隘な空間にカップホルダを配置しやすくなる。
(6)本発明のカップホルダにおいて、好ましくは、前記付勢部材は、鋼線を多角形に曲げ加工することによって全前記保持爪と同数のねじりバネ部が形成された多角形リングであり、前記ねじりバネ部は、前記インテグラルヒンジと略同一高さでかつ該インテグラルヒンジを挟んだ両側に配置された2箇所の屈曲部と、各該屈曲部からそれぞれ上方に延びる2本の腕部と、各該腕部の先端同士を繋ぐ頂部と、からなり、前記多角形リングは、平面矢視で、全前記頂部と、隣り合う各該頂部の端部同士を最短距離で繋ぐ線と、により囲まれた平面領域に収まる形状を呈していると共に、各該頂部が各前記保持爪のそれぞれの後退側に当接するように全該保持爪に組み付けられており、前記頂部が前記保持爪の後退側に押されることによって、各前記腕部が該保持爪の揺動方向に揺動し、各該腕部及び/又は各前記屈曲部が捩られて、各該腕部及び/又は各該屈曲部に該頂部を該保持爪の進出側に復元する弾発力が発生することを特徴とする。
このような構成によると、複数個の保持爪の全てを一本の多角形リングで取り囲むことによって、保持爪は進出方向に付勢される。したがって、多角形リングが他のばねに比べて安価なことによって、カップホルダの製造コストが縮減されると共に、複数個の保持爪のそれぞれに付勢部材を組み付ける場合と比べて、付勢部材の組み付け手間が低減されて生産性が向上する。
多角形リングは、鋼線を材料としているため、経時劣化が生じる上記(5)に記載のゴムリングよりも耐久性に優れている。また、多角形リングは、平面矢視における形状が円形ではなく張り出しを抑えた多角形とされているため、上記(5)に記載のゴムリングと同様に省スペース化に有効である。また、多角形リングは、保持爪と同数の独立したねじりバネ部を備えているため、周方向の部位ごとに拡径し易さが異なる上記(4)に記載のリングばねとは異なり各保持爪に作用する付勢力を均一化することが可能である。
本発明のカップホルダによれば、部品点数を削減することによって、製造工程と組み付け手間を低減し、製造コストを縮減することが可能となる。
第1実施形態におけるカップホルダの構造図であって、(a)は(b)におけるB−B線で切断した断面図、(b)は(a)におけるA−A線で切断した断面図を示している。 第1実施形態におけるカップホルダの分解断面図である。 第1実施形態におけるカップホルダの保持爪、インテグラルヒンジ及び基部を射出成形している状況を説明する断面図である。 第1実施形態におけるカップホルダに小径、大径及び異径の飲料容器が収容されている状況を説明する断面図である。 第2実施形態におけるカップホルダの構造図であって、(a)は(b)におけるB−B線で切断した断面図、(b)は(a)におけるA−A線で切断した断面図を示している。 第3実施形態におけるカップホルダの構造図であって、(a)は(b)におけるB−B線で切断した断面図、(b)は(a)におけるA方向から見た側面図を示している。 第4実施形態におけるカップホルダの構造図であって、(a)は(b)におけるB−B線で切断した断面図、(b)は(a)におけるA方向から見た側面図を示している。 第5実施形態におけるカップホルダの構造図であって、(a)は(b)におけるB方向から見た底面図、(b)は(a)におけるA−A線で切断した断面図を示している。 従来のカップホルダに飲料容器が収容されている状況を説明する断面図である。
以下、本発明のカップホルダの実施形態について図面を参照しつつ詳しく説明する。
<第1実施形態>
(1)カップホルダ1の構成
図1に本実施形態におけるカップホルダの構造図を示す。図1(a)は図1(b)におけるB−B線で切断した断面図、図1(b)は図1(a)におけるA−A線で切断した断面図を示している。なお、図1における点線は、カップホルダ1を構成する各部品の最大可動範囲を示している。
本実施形態のカップホルダ1は、飲料容器を収容する収容空間2が形成された有底筒状のホルダ本体3と、下部のインテグラルヒンジ4を揺動軸として揺動可能であると共に、上部が収容空間2に進退する保持爪5と、保持爪5が進出する方向に保持爪5を付勢するリングばね7(付勢部材)と、ホルダ本体3の下部に組み付けられると共に、インテグラルヒンジ4をホルダ本体3に対して固定する平板状の基部6とを備えている。
ホルダ本体3は、樹脂製であり射出成形により形成されている。ホルダ本体3は、筒状の側壁3aと、側壁3aの下端を塞ぐ底壁3bとを備える有底筒状を呈している。側壁3aと底壁3bとにより囲まれた空間が飲料容器を収容する収容空間2である。飲料容器は収容空間2の上方から挿入される。
側壁3aの内径は、収容空間2に収容される最大径の飲料容器の外径よりも若干大きな内径となっており、収容空間2の上方から下方に向かって、側壁3aの内径が徐々に小さくなっている。また、側壁3aの上方には、収容空間2に収容された飲料容器を周方向から取り囲むように4箇所の開口部3cが均等間隔で形成されており、これらの開口部3cに保持爪5の後述する当接凸部5aが配置されている。
底壁3bの下面には、保持爪5と一体に形成された後述する基部6をホルダ本体3に取り付けるための係合爪3dが突設している。
保持爪5は、収容空間2に収容された飲料容器を周方向から取り囲むように均等間隔で4個配置され、ホルダ本体3の開口部3cから収容空間2を臨むように取り付けられている。保持爪5は樹脂製であり、基部6の端部からインテグラルヒンジ4を介して立ち上がっている。基部6、保持爪5、及びインテグラルヒンジ4は射出成形により一体成形されている。
インテグラルヒンジ4は、基部6に対して保持爪5を揺動自在に接続する薄肉部であり、樹脂の肉厚が薄いことによって、容易に屈曲することができる。
保持爪5は、下端がインテグラルヒンジ4に接続されており、インテグラルヒンジ4を揺動軸として揺動することによって、上部に形成された当接凸部5aが収容空間2に進出したり、収容空間2から後退したりする。保持爪5の上部の後退側には、リングばね7を装着するための装着溝5bが形成されている。
当接凸部5aは、飲料容器の側面を保持する部位であり、進出側に膨らんだ形状を呈している。当接凸部5aは、ホルダ本体3の開口部3cにホルダ本体3の外側から挿入されている。当接凸部5aの側面形状は、進出側に最も膨らんだ頂点5cよりも上側の斜面は僅かに膨らんだ凸面5dとなっており、頂点5cよりも下側の斜面は僅かに凹んだ凹面5eとなっている。保持爪5が収容空間2に最も進出した進出基準位置に付勢されている状態において、カップホルダ1の中心軸を挟んで対向する当接凸部5aの頂点5c同士の間隔は、収容空間2に収容される最小径の飲料容器の外径よりも若干大きな間隔となっている。
基部6は樹脂製であり、円形の平面形状を呈している。基部6の下面には、基部6の外周を取り囲むようにリブ6aが突設している。基部6には、ホルダ本体3の底壁3bの下面に突設された係合爪3dと係合する被係合孔6bが形成されており、この係合爪3dと被係合孔6bとが係合することによって、ねじや接着剤を用いることなく、底壁3bの下面に、基部6が取り付けられている。
リングばね7は、ピアノ線をC字状に曲げ加工した部材である。リングばね7は、保持爪5の上部の後退側に形成されたリングばね取り付け用の装着溝5bに装着されて、4個の保持爪5の全てを保持爪5の後退側から取り囲むように全保持爪5に組み付けられている。収容空間2に飲料容器が収容されていない非使用時おいて、保持爪5は、保持爪5が収容空間2に最も進出した進出基準位置にリングばね7により付勢されている。収容空間2に飲料容器が収容されることによって、飲料容器の側面で保持爪5が収容空間2の径方向外側に向かって押されて、リングばね7の付勢力に抗して保持爪5が後退し、リングばね7の付勢力によって、飲料容器の側面に保持爪5を介して押圧力が作用する。
(2)カップホルダ1の製造及び組み立て
図2にカップホルダ1の分解断面図を示す。カップホルダ1の組み立ては、次のとおりに行う。ホルダ本体3の底壁3bの下面に突設された係合爪3dと、基部6に形成された被係合孔6bとの位置を合わせた後、係合爪3dに被係合孔6bを係合させる。これにより、底壁3bの下面と基部6の上面とが重なる。
次に、4個の保持爪5をそれぞれの下部のインテグラルヒンジ4を揺動軸として揺動させて、各保持爪5の各当接凸部5aをホルダ本体3の開口部3cにホルダ本体3の外側から挿入する。
そして、保持爪5が収容空間2に最も進出した進出基準位置に位置している状態で、リングばね7を拡径し、リングばね7を保持爪5の下部に外嵌し、リングばね7を上方に持ち上げて、4個の保持爪5のそれぞれに形成された装着溝5bにリングばね7を装着する。なお、組み立て作業はカップホルダ1の上下を反転させて行うとより良好となる。
図3にカップホルダ1の保持爪5、インテグラルヒンジ4及び基部6を射出成形している状況を説明する断面図を示す。射出成形型8は上型8aと下型8bとに分割されており、上型8aと下型8bとが嵌め合わされることによって、射出成形型8の内部にキャビティ8cが形成されている。
キャビティ8cは、基部6と、4個の保持爪5と、4箇所のインテグラルヒンジ4とが一体化した形状を呈している。ここで、キャビティ8cを保持爪5が最も外側に開いた位置まで揺動した形状とすることによって、アンダーカット部を形成することなく、射出成形後の脱型を容易にしている。
加熱により溶融状態となった溶融樹脂9を上型8aの中央に形成されたゲート8dを介してキャビティ8cに充填し、溶融樹脂9の充填が完了した後に、射出成形型8の温度が低下するのを待って上型8a及び下型8bを脱型する。こうして、基部6、保持爪5、及びインテグラルヒンジ4が一体化した成形品が完成する。
(3)カップホルダ1の動作
次に、収容空間2に飲料容器が収容される際のカップホルダ1の動作について説明する。図1における点線は、カップホルダ1を構成する各部品の最大可動範囲を示している。保持爪5は、実線で示している進出基準位置から、揺動することによって点線で示している位置まで後退することができる。保持爪5の後退に伴って、リングばね7が点線で示しているリングばね7’の径まで拡径する。
収容空間2に様々な寸法の飲料容器が収容される際のカップホルダ1の動作について、図4の断面図を用いて説明する。図4は、カップホルダ1に小径、大径及び異径の飲料容器が収容されている状況を説明する断面図を示している。図4の左半分は、収容空間2に小径飲料容器CS、又は大径飲料容器CLが収容されている状況を示している。また、図4の右半分は、収容空間2に異径飲料容器CTが収容されている状況を示している。
小径飲料容器CSは、外径約53mm、高さ約133mmの規格サイズの250ml缶である。カップホルダ1の中心軸を挟んで対向する当接凸部5aの頂点5c同士の間隔が小径飲料容器CSの外径よりも若干大きいため、収容空間2に小径飲料容器CSを収容することによって保持爪5が進出基準位置から後退することはない。
大径飲料容器CLは、底面の外径約72mm、高さ約178mmの32oz(947ml)紙カップである。大径飲料容器CLの下部の外径は、ホルダ本体3の側壁3aの内径よりも若干小さな外径となっている。ここで、保持爪5の当接凸部5aの頂点5cよりも上側の斜面は僅かに膨らんだ凸面5dとなっているため、収容空間2に大径飲料容器CLを挿入する際には、大径飲料容器CLの底面の外周縁が当接凸部5aに引っ掛かることはなく、収容空間2にスムーズに大径飲料容器CLを挿入することが可能となっている。収容空間2に大径飲料容器CLを収容することによって保持爪5が進出基準位置から後退する。
異径飲料容器CTは、下方にくびれ部が形成されており、最大外径約70mm、くびれ部の外径約55mm、高さ約200mm(キャップ部分を除く高さ)の特殊な側面形状の500mlペットボトルである。収容空間2に異径飲料容器CTを挿入する際には、異径飲料容器CTの最大外径部分が保持爪5の当接凸部5aの頂点5cを下方に通過するときに、保持爪5が進出基準位置から最も後退する。そして、最大外径部分が当接凸部5aの頂点5cを下方に通過すると、保持爪5が収容空間2に徐々に進出して、保持爪5が進出基準位置から若干後退した位置で、保持爪5の当接凸部5aが異径飲料容器CTのくびれ部分を保持する。また、当接凸部5aの頂点5cよりも下側の凹面5eは、異径飲料容器CTの側面形状に対応した曲面形状となっており、特殊な側面形状の異径飲料容器CTを当接凸部5aでガタツキなく保持することが可能となっている。
(4)カップホルダ1の効果
本実施形態においては、4個の保持爪5と、4箇所のインテグラルヒンジ4と、基部6とが射出成形により一体成形されている。したがって、部品点数が大幅に削減されることによって、製造コストが縮減される。また、基部6をホルダ本体3の底壁3bの下面に組み付けることにより、ホルダ本体3に対して全ての保持爪5を組み付けることが可能であるため、組み付け手間の大幅な低減によって、製造コストが縮減される。
また、本実施形態においては、4個の保持爪5の全てを一本のリングばね7で取り囲むことによって、保持爪5は進出方向(すなわち収容空間2の径方向内側)に付勢される。したがって、ピアノ線をC字状に曲げ加工したリングばね7が他のばねに比べて安価なことによって、カップホルダ1の製造コストが縮減されると共に、4個の保持爪5のそれぞれに付勢部材を組み付ける場合と比べて、付勢部材の組み付け手間が低減されて生産性が向上する。
また、本実施形態においては、保持爪5が下部のインテグラルヒンジ4を揺動軸として揺動可能であると共に、保持爪5の当接凸部5aの頂点5cと、インテグラルヒンジ4とが十分に離間している。したがって、頂点5cの揺動半径が大きいことにより、頂点5cから飲料容器の側面に伝わる押圧力がほぼ水平方向に作用する。これにより、押圧力によって飲料容器が上方に跳ね上げられる虞はなく、また、押圧力が斜め方向に作用する場合と比較して、飲料容器の転倒を防止する抵抗モーメントが大きくなるため、飲料容器を安定して保持することが可能となる。
<第2実施形態>
本実施形態は、第1実施形態における付勢部材であるリングばね7を、ゴムリング27に変更した実施形態である。付勢部材の変更に伴って、保持爪5の構造も若干変更されている。その他の構成部品は第1実施形態と同一であるため説明を省略する。
図5に本実施形態におけるカップホルダの構造図を示す。図5(a)は図5(b)におけるB−B線で切断した断面図、図5(b)は図5(a)におけるA−A線で切断した断面図を示している。なお、図5における点線は、カップホルダ20を構成する各部品の最大可動範囲を示している。
ゴムリング27は、伸縮性を有する帯状のゴムを環状に繋げた部材である。ゴムリング27は、保持爪25の上部の後退側に形成されたゴムリング取り付け用の装着溝25bに装着されて、4個の保持爪25の全てを保持爪25の後退側から取り囲むように全保持爪25に組み付けられている。ここで、保持爪25の装着溝25bはゴムリング27の形状に合わせて矩形の凹部となっている。収容空間2に飲料容器が収容されていない非使用時おいて、保持爪25は、保持爪25が収容空間2に最も進出した進出基準位置にゴムリング27により付勢されている。収容空間2に飲料容器が収容されることによって、飲料容器の側面で保持爪25が収容空間2の径方向外側に向かって押されて、ゴムリング27の付勢力に抗して保持爪25が後退し、ゴムリング27の付勢力によって、飲料容器の側面に保持爪25を介して押圧力が作用する。
収容空間2に最大径の飲料容器が収容されると、保持爪25は、実線で示している進出基準位置から、揺動することによって点線で示している位置まで後退する。保持爪25の後退に伴って、ゴムリング27が点線で示しているゴムリング27’の形状になるまで引き伸ばされる。
このような本実施形態の構成によると、4個の保持爪25の全てを一本のゴムリング27で取り囲むことによって、保持爪25は進出方向に付勢される。ゴムリング27は前述の第1実施形態におけるリングばね7に比べてさらに安価であると共に組み付けが容易である。したがって、製造コストの縮減と生産性の向上に寄与する。
また、第1実施形態のようにリングばね7を付勢部材として用いる場合には、隣り合う保持爪5間のリングばね7が収容空間2の径方向外側に円形状に張り出すため、このリングばね7の張り出し部分が、狭隘な空間にカップホルダ1を配置する際の障害となる場合がある。これに対して、本実施形態のように、ゴムリング27を付勢部材として用いる場合には、隣り合う保持爪25間がゴムリング27により直線状に最短距離で結ばれるため、保持爪25間のゴムリング27が収容空間2の径方向外側に張り出すことはなく、狭隘な空間にカップホルダ20を配置しやすくなる。その他の効果については、第1実施形態と同様である。
<第3実施形態>
本実施形態は、第1実施形態における付勢部材であるリングばね7を、多角形リング37に変更した実施形態である。付勢部材の変更に伴って、基部6の構造も若干変更されている。その他の構成部品は第1実施形態と同一であるため説明を省略する。
図6に本実施形態におけるカップホルダの構造図を示す。図6(a)は図6(b)におけるB−B線で切断した断面図、図6(b)は図6(a)におけるA方向から見た側面図を示している。なお、図6における点線は、カップホルダ30を構成する各部品の最大可動範囲を示している。
多角形リング37は、一本のピアノ線を三次元多角形状に曲げ加工した後、ピアノ線の端部同士を溶接して無端とした部材である。多角形リング37には4個の保持爪5と同数のねじりバネ部37aが形成されている。
ねじりバネ部37aは、インテグラルヒンジ4と略同一高さでかつインテグラルヒンジ4を挟んだ両側に配置された2箇所の屈曲部37b、37bと、各屈曲部37b、37bからそれぞれ上方に延びる2本の同一長さの腕部37c、37cと、各腕部37c、37cの先端同士を水平方向に繋ぐ頂部37dとからなる略コ字状を呈している。隣り合う各ねじりバネ部37a、37aは、屈曲部37bを共有して繋がっている。すなわち、1箇所の屈曲部37bの両端から、隣り合う各ねじりバネ部37a、37aの各腕部37c、37cがそれぞれ上方にV字状に延びている。
多角形リング37は、平面矢視で、4箇所の頂部37d、37d、37d、37dと、隣り合う各頂部37d、37dの端部同士を最短距離で繋ぐ線と、により囲まれた平面領域に収まる形状を呈している。すなわち、屈曲部37b及び腕部37cは、平面矢視で、この平面領域内に配置されている。多角形リング37は、4個の保持爪5の全てを保持爪5の後退側から取り囲むように全保持爪5に組み付けられている。4箇所の頂部37dは、4個の保持爪5のそれぞれの後退側に形成された装着溝5bに装着されている。
多角形リング37の各屈曲部37bは、4個の保持爪5が一体に形成された基部36の上面36cによって支持されている。基部36の上面36cによって、各屈曲部37bの下方への動きは拘束されているが、水平方向への動きは拘束されていない。
基部36は、基部36の上面36cで多角形リング37の各屈曲部37bを支持することが可能なように、各屈曲部37bが配置される位置が張り出した八角形の平面形状を呈している。基部36の下面には基部36の外周を取り囲むようにリブ(図1(b)のリブ6a参照)が突設している。基部36には、ホルダ本体3の底壁3bの下面に突設された係合爪(図1(b)の係合爪3d参照)と係合する被係合孔(図1(b)の被係合孔6b参照)が形成されており、この係合爪と被係合孔とが係合することによって、ねじや接着剤を用いることなく、底壁3bの下面に、基部36が取り付けられている。
ねじりバネ部37aの頂部37dが保持爪5の後退側に押されることによって、各腕部37c、37cが保持爪5の揺動方向に揺動し、各腕部37c、37c及び/又は各屈曲部37b、37bが捩られて、各腕部37c、37c及び/又は各屈曲部37b、37bに頂部37dを保持爪5の進出側に復元する弾発力が発生する。この弾発力が、保持爪5を進出方向に付勢する付勢力となる。
収容空間2に飲料容器が収容されていない非使用時おいて、保持爪5は、保持爪5が収容空間2に最も進出した進出基準位置に多角形リング37のねじりバネ部37aにより付勢されている。収容空間2に飲料容器が収容されることによって、飲料容器の側面で保持爪5が収容空間2の径方向外側に向かって押されて、ねじりバネ部37aの付勢力に抗して保持爪5が後退し、ねじりバネ部37aの付勢力によって、飲料容器の側面に保持爪5を介して押圧力が作用する。
収容空間2に最大径の飲料容器が収容されると、保持爪5は、実線で示している進出基準位置から、揺動することによって点線で示している位置まで後退する。保持爪5の後退に伴って、多角形リング37のねじりバネ部37aの頂部37dが収容空間2の径方向外側に押されて、多角形リング37が点線で示している多角形リング37’の形状になるまで変形する。
このとき、ねじりバネ部37aの頂部37dが保持爪5の後退側に押されることによって、ねじりバネ部37aの各腕部37c、37cが保持爪5の揺動方向に揺動して、各腕部37c、37cがたわむ。また、各屈曲部37b、37bの屈曲角度が大きくなる。そして、各屈曲部37b、37bとインテグラルヒンジ4の軸線Dとが近接していないことによって、各腕部37c、37cの揺動半径と、保持爪5の装着溝5bの揺動半径とが異なっている。これにより、図6に示されるように、各屈曲部37b、37bが基部36の上面36cを収容空間2の径方向外側に摺動移動する。なお、図6(a)においては、4箇所のインテグラルヒンジ4の4本の軸線のうちの1本の軸線Dのみを示している。
このような本実施形態の構成によると、付勢部材として多角形リング37を用いており、4個の保持爪5の全てを一本の多角形リング37で取り囲むことによって、保持爪5は進出方向に付勢される。したがって、第1実施形態におけるリングばね7と同様に多角形リング37が他のばねに比べて安価なことによって、カップホルダ30の製造コストが縮減されると共に、複数個の保持爪5のそれぞれに付勢部材を組み付ける場合と比べて、付勢部材の組み付け手間が低減されて生産性が向上する。
また、多角形リング37は、ピアノ線を材料としているため耐久性に優れている。また、多角形リング37は、平面矢視における形状が円形ではなく張り出しを抑えた多角形とされているため、第2実施形態におけるゴムリング27と同様に省スペース化に有効である。また、多角形リング37は、保持爪5と同数の独立したねじりバネ部37aを備えているため、各保持爪5に作用する付勢力を均一化することが可能である。その他の効果については、第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
本実施形態は、第3実施形態における付勢部材である多角形リング37の形状を多角形リング47に変更した変更形態である。付勢部材の変更に伴って、基部36の構造も若干変更されている。その他の構成部品は第1実施形態と同一であるため説明を省略する。
図7に本実施形態におけるカップホルダの構造図を示す。図7(a)は図7(b)におけるB−B線で切断した断面図、図7(b)は図7(a)におけるA方向から見た側面図を示している。なお、図7における点線は、カップホルダ40を構成する各部品の最大可動範囲を示している。
多角形リング47は、一本のピアノ線を三次元多角形状に曲げ加工した後、ピアノ線の端部同士を溶接して無端とした部材である。多角形リング47には4個の保持爪5と同数のねじりバネ部47aが形成されている。
ねじりバネ部47aは、インテグラルヒンジ4と略同一高さでかつインテグラルヒンジ4を挟んだ両側でかつインテグラルヒンジ4の軸線Dの近傍に配置された2箇所の屈曲部47b、47bと、各屈曲部47b、47bからそれぞれ上方に延びる2本の同一長さの腕部47c、47cと、各腕部47c、47cの先端同士を水平方向に繋ぐ頂部47dとからなる略コ字状を呈している。隣り合う各ねじりバネ部47a、47aのそれぞれの屈曲部47b、47bの端部同士は、接続部47eによって接続されている。なお、図7(a)においては、4箇所のインテグラルヒンジ4の4本の軸線のうちの1本の軸線Dのみを示している。
多角形リング47は、平面矢視で、4箇所の頂部47d、47d、47d、47dと、隣り合う各頂部47d、47dの端部同士を最短距離で繋ぐ線と、により囲まれた平面領域に収まる形状を呈している。すなわち、屈曲部47b、腕部47c及び接続部47eは、平面矢視で、この平面領域内に配置されている。多角形リング47は、4個の保持爪5の全てを保持爪5の後退側から取り囲むように全保持爪5に組み付けられている。4箇所の頂部47dは、4個の保持爪5のそれぞれの後退側に形成された装着溝5bに装着されている。
多角形リング47の各屈曲部47bは、4個の保持爪5が一体に形成された基部46の上面46cによって支持されている。基部46の上面46cによって、各屈曲部47bの下方への動きは拘束されているが、水平方向への動きは拘束されていない。
基部46は、基部46の上面46cで多角形リング47の各屈曲部47bを支持することが可能なように、各屈曲部47bが配置される位置が張り出した八角形の平面形状を呈している。この張り出し量は、第3実施形態で示した基部36の上面36cの張り出し量よりも少ない。第3実施形態と同様に、基部46の下面には基部46の外周を取り囲むようにリブが突設しており、また、ホルダ本体3の底壁3bの下面に突設された係合爪と基部46に形成された被係合孔とが係合することによって、ねじや接着剤を用いることなく、底壁3bの下面に、基部46が取り付けられている。
ねじりバネ部47aの頂部47dが保持爪5の後退側に押されることによって、第3実施形態と同様に、各腕部47c、47cが保持爪5の揺動方向に揺動し、各腕部47c、47c及び/又は各屈曲部47b、47bが捩られて、各腕部47c、47c及び/又は各屈曲部47b、47bに頂部47dを保持爪5の進出側に復元する弾発力が発生する。この弾発力が、保持爪5を進出方向に付勢する付勢力となる。
収容空間2に飲料容器が収容されていない非使用時おいて、保持爪5は、保持爪5が収容空間2に最も進出した進出基準位置に多角形リング47のねじりバネ部47aにより付勢されている。収容空間2に飲料容器が収容されることによって、飲料容器の側面で保持爪5が収容空間2の径方向外側に向かって押されて、ねじりバネ部47aの付勢力に抗して保持爪5が後退し、ねじりバネ部47aの付勢力によって、飲料容器の側面に保持爪5を介して押圧力が作用する。
収容空間2に最大径の飲料容器が収容されると、保持爪5は、実線で示している進出基準位置から、揺動することによって点線で示している位置まで後退する。保持爪5の後退に伴って、多角形リング47のねじりバネ部47aの頂部47dが収容空間2の径方向外側に押されて、多角形リング47が点線で示している多角形リング47’の形状になるまで変形する。
このとき、ねじりバネ部47aの頂部47dが保持爪5の後退側に押されることによって、ねじりバネ部47aの各腕部47c、47cが保持爪5の揺動方向に揺動して、各腕部47c、47cがたわむ。また、各屈曲部47b、47bの屈曲角度が大きくなる。そして、各屈曲部47b、47bがインテグラルヒンジ4の軸線Dの近傍に配置されているため、各腕部47c、47cの揺動半径と、保持爪5の装着溝5bの揺動半径とがほぼ等しい。これにより、各屈曲部47b、47bの動きは、第4実施形態における各屈曲部37b、37bの動きとは異なり、図7に示されるように、各屈曲部47b、47bが基部6の上面を摺動移動する移動量は極めて少ない。
このような本実施形態の構成によると、保持爪5の後退に伴って、ねじりバネ部47aの各腕部47c、47cが揺動する際、各屈曲部47b、47bが基部46の上面46cを摺動移動する移動量が極めて少ない。したがって、隣り合う各ねじりバネ部47a、47a同士の応力伝達は、接続部47eによって十分に分断されている。これにより、多角形リング47は、第3実施形態における多角形リング37よりも各保持爪5に作用する付勢力を均一化する効果が高い。その他の効果については、第3実施形態と同様である。
<第5実施形態>
本実施形態は、第1実施形態におけるホルダ本体3の底壁3bを削除して、これにより、ホルダ本体3の下端に形成される開口を基部56で塞いだ実施形態である。ホルダ本体53及び基部56以外の構成部品は第1実施形態と同一であるため説明を省略する。
図8に本実施形態におけるカップホルダの構造図を示す。図8(a)は図8(b)におけるB方向から見た底面図、図8(b)は図8(a)におけるA−A線で切断した断面図を示している。なお、図8における点線は、カップホルダ50を構成する各部品の最大可動範囲を示している。
本実施形態のカップホルダ50は、側壁53aで囲まれた内側が飲料容器を収容する収容空間2となる筒状のホルダ本体53と、側壁53aの下端の開口を塞ぐように側壁53aの下端に組み付けられる平板状の基部56と、下部のインテグラルヒンジ4を揺動軸として揺動可能であると共に、上部が収容空間2に進退する保持爪5と、保持爪5が進出する方向に保持爪5を付勢するリングばね7(付勢部材)とを備えている。
ホルダ本体53は筒状を呈し、樹脂材料を射出成形することにより形成されている。飲料容器は収容空間2の上方から挿入される。
第1実施形態と同様に、側壁53aの内径は、収容空間2に収容される最大径の飲料容器の外径よりも若干大きな内径となっており、収容空間2の上方から下方に向かって、側壁53aの内径が徐々に小さくなっている。また、側壁53aの上方には、収容空間2に収容された飲料容器を周方向から取り囲むように4箇所の開口部53cが均等間隔で形成されており、これらの開口部53cに保持爪5の当接凸部5aが配置されている。
側壁53aの下端の開口の縁部には、側壁53aの壁面の一部が下方に延伸された4枚の突出壁53bが突設されている。4枚の突出壁53bは、隣り合う開口部53c、53cの中間位置に周方向に均等間隔で配置されている。各突出壁53bの基端部(突出壁53bの上部)には、突出壁53bの幅方向(周方向)の一端側から他端側に向かう水平の切欠部53dが形成されている。切欠部53dの切り欠き長さは、突出壁53bの幅方向の長さの半分より若干短く、切欠部53dの上下方向の隙間は、基部56の板厚より僅かに大きい。
基部56は樹脂製であり、円形の平面形状を呈している。基部56の下面には基部6の外周を取り囲むようにリブ56aが突設している。基部56のリブ56aとの境界部には、前述の突出壁53bの平面形状よりも僅かに大きく、突出壁53bを挿通することが可能な挿入孔56bが周方向に均等間隔で4箇所形成されている。
第1実施形態と同様に、保持爪5は、収容空間2に収容された飲料容器を周方向から取り囲むように均等間隔で4個配置され、ホルダ本体53の開口部53cから収容空間2を臨むように取り付けられている。保持爪5は樹脂製であり、基部56の端部からインテグラルヒンジ4を介して立ち上がっている。基部56、4個の保持爪5、及び4箇所のインテグラルヒンジ4は射出成形により一体成形されている。
ホルダ本体53の側壁53aの下端の開口を基部56で塞ぐ手順は次のとおりである。側壁53aの下端に突設された4枚の突出壁53bと、基部56に形成された4箇所の挿入孔56bとの位置を合わせた後、挿通孔56bに突出壁53bを挿通させる。これにより、側壁53aの下端と基部56の上面とが当接して、側壁53aの下端の開口が基部56により塞がれる。この状態で基部56を図8(a)における左回り方向に回転させると、突出壁53bに形成された切欠部53dの上下方向の隙間に基部56が挟持されて、基部56と側壁53aとが一体化する。
このような本実施形態の構成によると、4個の保持爪5と、4箇所のインテグラルヒンジ4と、基部56とが射出成形により一体成形されている。したがって、部品点数が大幅に削減されることによって、製造コストが縮減される。また、基部56をホルダ本体53の側壁53aの下端に組み付けることにより、ホルダ本体53に対して全ての保持爪5を組み付けることが可能であるため、組み付け手間の大幅な低減によって、製造コストが縮減される。
また、このような本実施形態の構成によると、基部56が収容空間2の底面を構成するため、第1実施形態に記載したホルダ本体3の底壁3bが不要となる。したがって、第1実施形態に記載のカップホルダ1よりも、さらに部品点数が削減されて、製造コストを縮減する効果がより高くなる。その他の効果については、第1実施形態と同様である。
なお、本発明のカップホルダは上述した第1〜5の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができることは言うまでもない。
例えば、第1〜5実施形態において、保持爪5(及び保持爪25)を4個配置する実施形態を示したが、保持爪の個数は複数個であればよく、保持爪を3個または5個以上配置することもできる。
1 … カップホルダ 2 … 収容空間
3 … ホルダ本体 3a … 側壁
3b … 底壁 4 … インテグラルヒンジ
5 … 保持爪 6 … 基部
7,7’… リングばね(付勢部材)
20 … カップホルダ 25 … 保持爪
27,27’… ゴムリング(付勢部材)
30 … カップホルダ 36 … 基部
37,37’… 多角形リング(付勢部材) 37a… ねじりバネ部
37b… 屈曲部 37c… 腕部
37d… 頂部
40 … カップホルダ 46 … 基部
47,47’… 多角形リング(付勢部材) 47a… ねじりバネ部
47b… 屈曲部 47c… 腕部
47d… 頂部
50 … カップホルダ 53 … ホルダ本体
53a… 側壁 56 … 基部

Claims (6)

  1. 飲料容器を収容する収容空間が形成された筒状のホルダ本体と、
    下部のインテグラルヒンジを揺動軸として揺動可能であると共に、上部が前記収容空間に進退する保持爪と、
    前記保持爪が進出する方向に前記保持爪を付勢する付勢部材と、
    前記ホルダ本体の下部に組み付けられると共に、前記インテグラルヒンジを該ホルダ本体に対して固定する基部と、を備え、
    前記保持爪は、前記収容空間に収容された飲料容器を周方向から取り囲むように複数個設けられており、
    全前記保持爪、全前記インテグラルヒンジ及び前記基部が樹脂製であり、全該保持爪が該基部の端部から全該インテグラルヒンジを介して立ち上がるように、全該保持爪と、全該インテグラルヒンジと、該基部とが射出成形により一体成形されていることを特徴とするカップホルダ。
  2. 前記ホルダ本体の前記収容空間は、側壁と底壁とにより囲まれて形成されており、
    前記基部は、前記ホルダ本体の前記底壁の下面に組み付けられていることを特徴とする請求項1に記載のカップホルダ。
  3. 前記ホルダ本体の前記収容空間は、側壁により囲まれて形成されており、
    前記基部は、前記側壁の下端の開口を塞ぐように該側壁の下端に組み付けられていることを特徴とする請求項1に記載のカップホルダ。
  4. 前記付勢部材は、鋼線をC字状に曲げ加工したリングばねであり、
    前記リングばねが、複数個の前記保持爪の全てを該保持爪の後退側から取り囲むように全該保持爪に組み付けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載のカップホルダ。
  5. 前記付勢部材は、伸縮性を有する環状のゴムリングであり、
    前記ゴムリングが、複数個の前記保持爪の全てを該保持爪の後退側から取り囲むように全該保持爪に組み付けられていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載のカップホルダ。
  6. 前記付勢部材は、鋼線を多角形に曲げ加工することによって全前記保持爪と同数のねじりバネ部が形成された多角形リングであり、
    前記ねじりバネ部は、前記インテグラルヒンジと略同一高さでかつ該インテグラルヒンジを挟んだ両側に配置された2箇所の屈曲部と、各該屈曲部からそれぞれ上方に延びる2本の腕部と、各該腕部の先端同士を繋ぐ頂部と、からなり、
    前記多角形リングは、平面矢視で、全前記頂部と、隣り合う各該頂部の端部同士を最短距離で繋ぐ線と、により囲まれた平面領域に収まる形状を呈していると共に、各該頂部が各前記保持爪のそれぞれの後退側に当接するように全該保持爪に組み付けられており、
    前記頂部が前記保持爪の後退側に押されることによって、各前記腕部が該保持爪の揺動方向に揺動し、各該腕部及び/又は各前記屈曲部が捩られて、各該腕部及び/又は各該屈曲部に該頂部を該保持爪の進出側に復元する弾発力が発生することを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載のカップホルダ。
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